JP2016164833A - 高電圧発生装置、および、x線撮影装置 - Google Patents

高電圧発生装置、および、x線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成で、高電圧発生装置の高電圧部品の温度上昇を把握する。
【解決手段】絶縁油で満たされたタンク18と、タンク18内で絶縁油に浸された高電圧部品14b等と、高電圧部品14bの温度上昇によって目視可能な物理量の変化を示す示温構造33とを有する。示温構造33は、一端が高電圧部品14bに接し、他端がタンク18の外に位置するようにタンク18に挿入された条22を含み、一端の温度上昇が他端に目視可能な物理量の変化(22)として現れる構造を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、X線撮影装置のX線管等に高電圧を供給する高電圧発生装置に関する。
X線撮影装置のX線管に高電圧を供給する高電圧発生装置は、小型化で軽量化のために、内部部品の温度上昇を把握することが望まれている。しかしながら、内部部品には、数百キロボルトから数千キロボルトの高電圧・高電界となるものもあり、それらの温度測定は容易ではない。例えば、温度センサとして一般的な熱電対式温度計は、温度センサ部分が導電体で構成されているため、高電圧・高電界の部品の温度測定に用いることができない。
特許文献1には、半導体を光ファイバの先端に取り付け、半導体の光吸収端波長が温度上昇とともにシフトする現象を利用して温度を検出する光温度センサを、変圧器の巻線に接触するように巻線間や絶縁スペーサ内に挿入した構成が開示されている。
特開平1-284722号公報
特許文献1の光温度センサは、半導体の透過光を光ファイバで伝搬し、その光吸収端の波長シフトから温度を測定する構成ため、吸収端波長を検出するための分光光度計が必要である。分光光度計は、精密で高価な光学装置であるため、X線撮影装置の高電圧発生装置ごとに内蔵するのは、コスト的に適切ではない。
本発明の目的は、簡素な構成で、高電圧発生装置の高電圧部品の温度上昇を把握することにある。
本発明は、絶縁油で満たされたタンクと、タンク内で絶縁油に浸された高電圧部品と、高電圧部品の温度上昇によって目視可能な物理量の変化を示す示温構造とを有する高電圧発生装置を提供する。示温構造は、一端が高電圧部品に接し、他端がタンクの外に位置するようにタンクに挿入された条を含み、一端の温度上昇が他端に目視可能な物理量の変化として現れる構造を備える。
本発明によれば、高電圧発生器内の高電圧部品の温度上昇を、簡素な構成で把握することができる。
第1の実施形態のX線撮影装置の全体構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の高電圧発生装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の高電圧格納部31の構成を示す切欠き斜視図。 第1の実施形態の示温構造33の断面図。 (a)および(b)第1の実施形態のスイッチ51を備えた示温構造33の断面図。 第1の実施形態のX線制御装置の動作を示すフローチャート。 第2の実施形態の示温構造33の断面図。 第3の実施形態の示温構造33の断面図。 (a)第4の実施形態の示温構造33の断面図、(b)第4の実施形態の光検出器92を備えた示温構造33の断面図。
以下、本発明について図面を用いて説明する。
本発明では、タンク内で絶縁油に浸された高電圧部品の温度上昇によって目視可能な物理量の変化を示す示温構造を用いて、温度変化を目視で確認可能な構造にする。示温構造は、一端が高電圧部品に接し、他端がタンクの外に位置するようにタンクに挿入された条(筋状のもの:パイプや光ファイバや棒のようなもの)を含む。そして、条の一端の温度上昇が、他端に目視可能な物理量の変化として現れるような構造とする。これにより、操作者は温度を目視で認識することができ、複雑な装置を用いることなく、高電圧部品の温度を把握できる。
<<第1の実施形態>>
第1の実施形態のX線撮影装置について説明する。図1は、本実施形態のX線撮影装置の全体構成を示す図である。
X線撮影装置は、X線管装置102と、高電圧発生装置108と、照射野限定器104と、X線機械装置106と、X線検出器110と、画像処理部112と、画像記憶部114と、表示部116と、X線制御装置118と、操作部120とを備えている。
X線管装置102は、電力(管電流・管電圧)の供給を受けてX線を発生するX線管球を内蔵する。また、特定のエネルギーのX線を選択的に透過させるX線フィルタなどを必要に応じて内蔵している。高電圧発生装置108は、所定の電力(管電圧・管電流)を生成し、X線管装置102に供給する。
照射野限定器104は、被検者100に対するX線照射領域を決定するため、X線管装置102から発生したX線を遮蔽する複数のX線遮蔽用鉛板と、複数のX線遮蔽用鉛板をそれぞれ移動させる駆動機構とを備えている。X線機械装置106は、被検者100を搭載する寝台と、寝台とX線管装置102との位置を相対的に変化させ、X線照射領域(撮影箇所)の位置やX線照射角度を調整する機構部とを備えている。X線検出器110は、X線管装置102から放射され、被検者100を透過したX線を検出するため、二次元アレイ状に配置されたX線検出素子を備えている。
画像処理部114は、X線検出器110から出力されたX線信号から画像を生成する。また、画像処理部114は、ガンマ補正、階調変換処理、画像の拡大・縮小、ノイズ低減処理等の画像処理を必要に応じて行う。画像記憶部114は、画像処理装置112によって生成された画像を記憶する。表示部116は、画像処理部112から出力されたX線画像、または画像記憶部114に記憶されたX線画像を表示する。操作部120は、操作者から撮影条件等の入力や、撮影指令等を受け付ける。X線制御装置118は、操作部120が受け付けた撮影条件や撮影指令等に応じて、上記した各構成要素を制御する。
つぎに、高電圧発生装置108の詳しい構成について図2を用いて説明する。
高電圧発生装置108は、商用単相交流電源10の単相交流電力を受け取って、所望の電力(管電圧・管電流)を生成し、X線管装置108に供給する。そのため、高電圧発生装置108は、商用単相交流電源10側から順に並列に配置された、整流器11と、整流コンデンサ12と、インバータ回路13と、高電圧変圧器14と、高電圧整流器15と、高電圧整流コンデンサ16とを備えている。高電圧整流コンデンサ16には並列に、X線管装置102のX線管が接続されている。
整流器11と整流コンデンサ12は、商用単相交流電源10から受け取った交流電圧を直流電圧に整流する。インバータ回路13は、スイッチング回路であるトランジスタ素子とダイオードとを逆並列に接続した複数の素子をブリッジ接続した回路と、トランジスタ素子をそれぞれON/OFF制御する制御部とを備えている。制御部は、X線制御装置118からの曝射信号19を受け取ったならば、トランジスタ素子を高い周波数で繰り返しON/OFFさせ、交流電圧を生成する。高電圧変圧器14は、インバータ回路13から出力された交流電圧を昇圧し交流高電圧を生成する。高電圧整流器15と高電圧整流コンデンサ16は、高電圧変圧器14の出力する交流高電圧出力を整流し直流高電圧を生成し、X線管装置102に供給する。
また、高電圧整流器15と高電圧整流コンデンサ16との間には、これらに並列に管電圧検出回路17が接続され、X線管装置102に供給される管電圧を検出し、X線制御装置118にフィードバックする。
高電圧変圧器14、高電圧整流器15および高電圧整流コンデンサ16は、高電圧部品を含み、管電圧検出回路17とともに、内部が絶縁油で満たされたタンク18内に配置されている。タンク18は、密閉されている。以下、本実施形態では、タンク18と、その内部に配置された高電圧変圧器14、高電圧整流器15および高電圧整流コンデンサ16とを併せて、高電圧格納部31と呼ぶ。
本実施形態では、高電圧格納部31は、パイプ22を用いた示温構造33を備えている。示温構造33は、高電圧格納部31の内部の温度を外部から目視で確認可能にする。パイプ22は、高電圧格納部31のタンク18に挿入され、パイプ22の先端は、高電圧部品に接触し、他端は高電圧変圧器の外に引き出され、この他端に、先端の温度変化によって目視可能な変化を生じさせる構成を備えている。なお、ここでは一例として、高電圧部品として、高電圧変圧器14の温度を目視で確認可能とする例について説明するが、高電圧格納部31の他の部品についても同様に温度上昇を把握できる。図3においては、高電圧格納部31内の他の構成要素(高電圧整流器15、高電圧整流コンデンサ16および管電圧検出回路17)については、図示を省略する。
図3のように、高電圧変圧器14は、一次側コイル14aと、鉄心14cと、2次側コイル14bと、ボビン14dとを備えて構成される。この構成により、高電圧変圧器14は、インバータ回路13から出力された交流電圧を昇圧し、交流高電圧を発生し、高電圧整流器15に出力する。
一次側コイル14aは、円筒形状の鉄心14cの内壁に沿うように巻かれている。二次側コイル14bは、円筒状のコイルであり、鉄心14cの外周に、鉄心14cと所定の間隔をあけて、鉄心14cの中心軸と同軸に配置されている。二次側コイル14bは、ボビン14dによって支持されている。
一次側コイル14aは、インバータ回路13に接続され、インバータ回路13の出力する交流電流により交番磁界を発生する。鉄心14cは、透磁率が絶縁油よりも高いため、一次側コイル14aが発生する磁界の磁束は、鉄心14cを通過する。これにより、磁束密度が鉄心に14cによって高められる。また、二次側コイル14bの軸方向の長さは、鉄心14cおよび一次側コイル14aの軸方向の長さより小さく設計されている。これにより、二次側コイル14内には、磁束密度の大きな交番磁界が通過するため、二次側コイル14bには、誘電交流電流が流れ、高電圧整流器15に出力される。
このとき、一次側コイル14aと二次側コイル14bとの巻数比に応じて、二次側コイル14bの出力する二次側交流電圧は、一次側コイル14aの一次側交流電圧に対して昇圧される。巻数比は、X線管装置102に所定の管電圧を供給するために必要な交流電圧まで昇圧できるように予め定められている。例えば、一次側コイル14aと二次側コイル14bの巻数比は、一次側コイル14aの電圧を二次側コイル14bで約100倍に昇圧するように設計されている。
二次側コイル14bの巻線(導電線)は、巻き数を大きくするために、一次側コイル14aと比較して直径の小さい絶縁被覆線が用いられ、しかも、ボビン14dに複数層に積み重ねるように巻き回されている。巻線の層の間には、絶縁紙14eが挿入され、最外層も絶縁紙14eに覆われている。ボビン14dの胴体部14d1の両端部には、環状板部14d2が配置されている。環状板部14d2は、二次側コイル14bが胴体部14d1から落下するのを防止するとともに、二次側コイル14bを保護している。
二次側コイル14bの導電線は、直径が小さいため電気抵抗が大きく、発熱量が大きい。しかも、導電線は、複数層に積み重ねられているため放熱しにくく、温度が上昇する。
本実施形態では、図4のように、示温構造33として、液体(油)が充填されたパイプ22と、その先端を封止する熱伝導板21と、他端を封止するベローズ23を用いることにより、二次側コイル14bの温度をタンク18の外部において目視で認識可能にする。
タンク18は密閉構造であり、絶縁油が充填され、タンク18の上部には、絶縁油の膨張による圧力を吸収するために空気層が配置されている。
タンク18には、温度センサ部33のパイプ22が挿入される開口部32が設けられている。パイプ22の先端の熱伝導板21は、二次側コイル14bの外周面に巻線に直接接するように配置されている。すなわち、熱電度板21が配置されている領域は、絶縁紙14eは取り除かれている。熱伝導板21の材質としては、絶縁性を有し、二次側コイル14bの巻線の温度変化を油41へ伝達するために熱伝導の大きいものを用いる。例えば、炭化珪素、窒化アルミ、または窒化ケイ素を用いることができる。熱伝導板21の形状としては、二次側コイル14bの巻線からの温度を効率よく伝導する形状であればよく、例えば板状のものを用いることができる。
パイプ22のベローズ23側の端部は、タンク18の開口部32を通ってタンク18の外側へ突出している。タンク18の密閉性を保つために、開口部32とパイプ22の間にOリング31aが配置され、タンク18の気密性を維持している。
パイプ22としては、電気的に絶縁性で、かつ、パイプ22内の油41とタンク18内の絶縁油間の熱伝導をできるだけ小さくするため、熱伝導性の低いものを用いることが好ましい。例えば、ガラスやセラミックスを用いることができる。
油41は、熱伝導板21からの熱に応じて膨張してベローズ23の形状を変化させることができるように、適切な熱膨張率のものを用いることが望ましい。また、高電圧変圧器14の絶縁特性への影響を考慮すると、電気的絶縁油を用いることが望ましい。そのため、油41として、鉱油やシリコン油を用いることができる。また、タンク18内に満たされている絶縁油と同じものを用いることも可能である。
ベローズ23は、油41の膨張に応じて形状が変化し、2次側コイル14bの温度上昇を目視で認識できるようにする。ベローズ23の形状は、目視でその形状変化を認識できる構造であればどのような形状であってもよく、例えば、一方向に伸縮する蛇腹構造とすることができる。ベローズ23の材質としては、パイプ22内の油41やその温度変化により変質しないものがよく、例えば、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)やPVC(ポリ塩化ビニル)を用いることができる。
次に、高電圧格納部31の各部の動作を説明する。高電圧格納部31は、インバータ回路13から得られた交流電圧を高電圧交流電圧に変換して、高電圧整流器15に出力する。このとき、二次側コイル14bの温度上昇は、示温構造33により、タンク18内から目視で認識できる。
具体的には、一次側コイル14aには、インバータ回路13から出力された交流電流が流れ、交番磁界を発生する。交番磁界の磁束は、鉄心14aを通過する。二次側コイル14bには、交番磁界により誘導電流が生じ、高電圧整流器15に出力する。二次側コイル14bの出力する交流電圧は、一次側コイル14aとの巻き数比に応じた、所望の電圧に昇圧されている。昇圧された交流電圧は、整流のために高電圧整流器15へ出力される。
このような昇圧動作の際に、二次側コイル14bの巻線は、流れる電流により温度が上昇する。示温構造33の熱伝導板21は、二次側コイル14bに接しているため、二次側コイル14bの熱は熱伝導板21に伝導し、熱伝導板21を介して油41に伝導し、油41が膨張する。パイプ22は密閉されているため、膨張した油41によりパイプ22の先端に取り付けたベローズ23が伸長する。二次側コイル14bの温度が低下した場合には、油41が収縮し、パイプ22の先端に取り付けたベローズ23が収縮する。なお、パイプ22の熱伝導性は低いため、タンク18内の絶縁油の温度は、パイプ22内の油41の温度にはほとんど影響しない。
操作者は、ベローズ23の長さ(収縮)を目視することにより高電圧変圧器14の二次側コイル14bの温度を、タンク18の外から容易に把握することができる。または、ベローズ23の長さを操作者が計測することにより、温度を定量的に把握することも可能である。
また、本実施形態の温度センサは、油41の充填されたパイプ22の両端を熱伝導板21とベローズ23で封止した簡単な構成であり、タンク18に気密を保って挿入するだけで配置できる。よって、簡素な構成でありながら、高電圧発生装置の部品の温度を容易に把握することができる。
また、本実施形態のX線撮影装置は、図5(a)、(b)のように、示温構造33がスイッチ51をさらに備える構成にすることが可能である。スイッチ51は、X線制御装置118に接続されている。
スイッチ51は、ベローズ23の近傍の予め定めた位置に配置されている。この位置は、ベローズ23が伸長し、所定の長さに到達したならば、ベローズ23によってスイッチ23が押されてONになるように定められている。これにより、二次側コイル14bの温度が所定の温度に到達した場合には、ベローズ23が所定の長さまで伸長してスイッチ51をOFF状態からON状態に切り換える。
スイッチ51の出力信号(ON信号)は、X線制御装置118に入力される。X線制御装置118は、図6のフローのように、スイッチ51の出力信号を用いて撮像動作を制御する。
すなわち、X線制御装置118は、操作部120を介して、操作者からX線撮影開始の指示を受け取ったならば、インバータ回路13に曝射信号(ドライブ信号)を出力し、インバータ回路13に交流電圧の生成を開始させる(ステップ61)。これにより、インバータ回路13は、交流電力を出力する。出力された交流電力は、高電圧変圧器14で昇圧され、高電圧整流器15および高電圧整流コンデンサ16で整流されることにより、所望の管電流・管電圧が生成され、X線管装置102に供給され、X線曝射が開始される。
X線制御装置118は、スイッチ24のON信号の出力を受け取った場合には(ステップ64)、インバータ回路13の動作の停止を指示する信号を出力し、X線撮影を停止させる(ステップ64)。これにより、高電圧変圧器14の二次側コイル14bが所定の温度に達した場合には、X線撮影動作が停止する。よって、インバータ回路13から高電圧変圧器14に交流電力が供給されず、二次側コイル14bの温度がそれ以上上昇するのを防止できる。
このように、スイッチ24をベローズ23の近傍に配置することにより、所定の温度に到達した場合には、自動でX線撮影を停止させるように制御することができる。よって、操作者を煩わせることなく、X線撮影装置の高電圧変圧器の温度を管理することができる。
<<第2の実施形態>>
第2の実施形態のX線撮影装置について説明する。
第2の実施形態のX線撮影装置は、示温構造33のパイプの構造が第1の実施形態とは異なっている。第2の実施形態では、示温構造33のパイプ22として、図7のように、内部に真空空間を備えた真空断熱パイプを用いる。真空断熱パイプは、断熱構造であるため、パイプ22の内部の油41にタンク内の絶縁油の熱が伝導しない。よって、油41は、タンク内の絶縁油の温度の影響を受けることなく、高電圧変圧器14の二次側コイル14bの熱により膨張および収縮し、二次側コイル14bの温度をベローズ23の長さにより精度よく示すことができる。他の構成および動作は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
<<第3の実施形態>>
第3の実施形態のX線撮影装置について図8を用いて説明する。第3の実施形態のX線撮影装置は、示温構造33の条として、透光性のパイプを用いる。
第3の実施形態では、図8に示すように示温構造33は、透光性(例えばガラス製)のパイプ82と、パイプ82の先端に設けられた底部82aと、所定の温度に到達したならば色が変化する塗料(示温材)の層(示温材層81a)が形成されたシート81と、光源83とを備えて構成される。示温材層81aは、パイプ82の底部82aと接触するように配置されている。シート81の示温材層81aとは逆側の面は、二次側コイル14bに接触するように配置されている。シート81は、二次側コイル14bの最表面に固定されていてもよいし、パイプ82の底部82aに固定されていてもよい。
示温材層81aを構成する示温材としては、予め定めた二次側コイル14bの上限温度において色が変化するものが用いられている。示温材は、可逆性があるものが望ましい。
パイプ82を構成するガラスは、タンク18内の絶縁油よりも屈折率の高いものが用いられている。パイプ82の内径は、操作者が肉眼で底部82aを覗き込むことができる径に設計されている。
パイプ82の底部82aは、タンク18の二次側コイル14bまで挿入され、パイプ82の底部82aとは逆側の端部(上端)は、タンク18の開口31から外部に突出している。パイプ82の上端の端面上には、この端面に光を入射させる光源83が配置されている。光源83としては、可視光を出射するものを用い、特に白色光を出射するものを用いることが望ましい。例えば、白色LEDを光源83として用いることができる。パイプ82とタンク18が接する開口31には、Oリング31a等が配置され、タンク18の気密を維持している。他の構成は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
示温構造33の各部の作用について説明する。光源83から光を出射させると、出射された光は、ガラス製のパイプ82の端面から入射し、パイプ82の内壁面と外壁面との間で繰り返し反射されながら底面部82aに向かって伝搬される。伝搬された光は、底部82aにおいて、底部82a全体に広がり、底部82aとシート81の示温材層81aの界面に入射する。シート81の示温材層81aの上面で反射された光の一部は、底部82aの上面を垂直に通過し、パイプ82の内径内の空間を通って、パイプ82の上端から出射される。
よって、操作者は、パイプ82の上端の開口を覗き込むことにより、シート81の示温材層81aの上面を目視することができる。示温材層81aは、予め定めた二次側コイル14bの上限温度において色が変化するものが用いられているため、操作者は、シート81の色が変化したことを目視で認識することにより、二次側コイル14bの温度が上限温度に達したことを把握することができる。よって、操作者は、X線撮像の停止動作等を指示することができる。
第3の実施形態では、示温材層81aが形成されたシート81と、ガラス製のパイプ82を用いることをより、簡単な構成で、操作者が目視で温度を認識することができる。
なお、示温材層81aを領域分けして、それぞれの領域を異なる温度で色が変化する示温材でそれぞれ形成することにより、操作者は、パイプ82の上端から開口を覗き込むことにより、どの領域の色が変化しているかを認識して、二次側コイル14bの上限温度に達するまでの温度を段階的に把握することも可能になる。
また、底部82aは、本実施形態では、平板状の構成としているが、示温材層81aで反射された光が、底部82aの上面からパイプ82の内径の空間に入射しやすくするために、底部82aをレンズ形状にすることも可能であるし、表面に微細な凹凸を形成する等の表面処理を施すことも可能である。
<<第4の実施形態>>
第4の実施形態のX線撮影装置について図9(a)を用いて説明する。第4の実施形態のX線撮影装置は、示温構造33の構造が第1の実施形態とは異なっている。
第4の実施形態では、図9(a)に示すように示温構造33は、所定の温度に到達したならば色が変化する示温材層81aが表面に備えられたシート81と、光ファイバ93と、光源91と、ハーフミラー94と、スクリーン96とを備えて構成される。
示温材層81aとしては、予め定めた二次側コイル14bの上限温度において色が変化するものが用いられている。例えば、白からマゼンタに色が変化するものが用いられる。示温材は、可逆性があるものが望ましい。示温材層81aは、光ファイバ93の端面93bに接触または接近して配置されている。また、シート81の裏面は、高電圧変圧器14の二次側コイル14bの最表面に直接接触している。光ファイバ93は、光源91から出射された光の波長帯域を伝搬するものが用いられる。
光ファイバ93の逆側の端面93aは、タンク18の開口31から外部に引き出されている。引き出された光ファイバ93の端面93aには、光源91の光がハーフミラー94で反射されて入射するように位置合わせされている。また、光源91としては、2波長以上を出射するものが望ましい。光源の2波長は、示温材層81aが上限温度より低温の状態では、示温材に吸収されない波長であって、示温材が上限温度に達して色が変化した後には、2波長以上のうち1波長が示温材により吸収される波長である。例えば、赤色光と緑色光の2波長を用いることができる。この2波長は、変色前の示温材層81aの白色ではいずれも吸収されず、変色後の示温材層81aのマゼンタ色により、緑色光のみが吸収され、赤色光は反射される。光源としては、LEDを用いることができる。
また、光ファイバ93の端面93aには、スクリーン96が、この端面93aから出射された光がハーフミラー94を通過して入射する位置に配置されている。
光ファイバ93とタンク18が接する開口31には、穴あきゴム栓95等が配置され、タンク18の気密を維持している。他の構成は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
示温構造33の各部の作用について説明する。光源91から光(赤色波長と緑色波長の混合光=黄色光)出射させると、これらの2波長の光は、光ファイバ93の端面93aから入射し、光ファイバ93内を伝搬して、逆側の端面93bから示温材層81aに入射する。二次側コイル14bが上限温度に達していない場合、示温材層81aは白色であり、赤色波長と緑色波長の混合光(黄色光)は、全ての波長が反射される。反射された光(黄色光)は、再び、光ファイバ93の端面93bから入射して伝搬され、逆側の端面93aから出射される。出射された赤色波長と緑色波長の混合光(黄色光)は、ハーフミラー94を通過してスクリーン96に照射される。操作者は、スクリーン96に映し出された黄色光を目視することにより、二次側コイル14bがまだ上限温度に到達していないことを認識できる。
一方、二次側コイル14bが上限温度に到達すると、示温材層81aの色がマゼンタ色に変化する。これにより、光源91からの光(赤色波長と緑色波長)のうち、緑色波長の光は、示温材層81aによって吸収され、赤色波長の光のみが反射される。反射された赤色光は、再び、光ファイバ93の端面93bから入射して伝搬され、逆側の端面93aから出射され、ハーフミラー94を通過してスクリーン96に照射される。操作者は、スクリーン96に写し出された赤色光を目視することにより、二次側コイル14bが上限温度に到達したことを認識できる。
このように、第4の実施形態では、示温材層81aが形成されたシートと、光ファイバ93と、適切な組み合わせの波長光の光源91を用いることをより、簡単な構成で、操作者が目視で温度を認識することができる。
また、図9(b)のようにスクリーン96に加えて、光検出器92を配置することにより、二次側コイル14bの温度が上限温度に達したことを検出して、X線制御装置118はX線撮像の停止動作を指示することもできる。図9(b)ではスクリーン96の図示を省略しているが、端面93aからの光をハーフミラー等で2光束に分け、一方をスクリーン96に他方を光検出器93に入射させることにより実現可能である。
光検出器92は、端面93aから出射された光がハーフミラー94を通過して入射する位置に配置されている。光検出器92は、光源91から出射される波長光(赤色波長と緑色波長)を検出することができるものを用いる。
光検出器92は、示温材層81aが所定の温度に到達するまでは、緑色光と赤色光の2波長を検出するが、所定の温度に到達したならば、緑色光を検出せず、赤色光のみを検出する。よって、光検出器92の出力をX線制御装置118に入力し、緑色光を検出せず、赤色光のみを検出されたならば、二次側コイル14bが所定の温度に到達したと判断して、第1の実施形態の図6のフローと同様に、二次側コイル14bの温度が上限温度に達した場合に、X線撮影を自動で停止させるように制御することができる。
また、第4の実施形態では、スクリーン96を用いて光ファイバ93の出射光の色を目視可能にしたが、スクリーン96に限らず他の構造を用いることももちろん可能である。例えば、光ファイバ83の端面93aで光が散乱されるような構造を端面93aに形成することにより、操作者が端面93aを直接目視して出射光の色を把握することが可能になる。
100…被検者、102…X線管装置、104…照射野限定器、106…X線機械装置、108…高電圧発生装置、110…X線検出器、112…画像処理部、114…画像記憶部、116…表示部、118…X線制御装置、120…操作部、10…単相交流電源、11…整流器、12…整流コンデンサ、13…インバータ回路、14…高電圧変圧器、15…高電圧整流器、16…高電圧整流コンデンサ、17…管電圧検出回路、18…タンク、19…曝射信号、20…管電圧検出信号、21…熱伝導板、22…パイプ、23…ベローズ、33…示温構造、41…断熱パイプ、51…スイッチ、81a…示温材層、81…シート、82…ガラスパイプ、93…光ファイバ

Claims (9)

  1. 絶縁油で満たされたタンクと、前記タンク内で前記絶縁油に浸された高電圧部品と、前記高電圧部品の温度上昇によって目視可能な物理量の変化を示す示温構造とを有し、
    前記示温構造は、一端が前記高電圧部品に接し、他端が前記タンクの外に位置するように前記タンクに挿入された条を含み、前記一端の温度上昇が前記他端に目視可能な物理量の変化として現れる構造を備えることを特徴とする高電圧発生装置。
  2. 請求項1に記載の高電圧発生装置であって、前記条は、パイプであり、前記パイプの前記一端は、熱伝導部材によって封止され、他端は、ベローズによって伸縮可能に封止され、前記パイプの内部には液体が封入され、前記熱伝導部材は、前記高電圧部品に接し、前記高電圧部品の熱を前記液体に伝導し、前記液体の熱膨張により、前記パイプの前記他端のベローズの長さが変化することを特徴とする高電圧発生装置。
  3. 請求項2に記載の高電圧発生装置であって、前記パイプは、断熱構造を有することを特徴とする高電圧発生装置。
  4. 請求項2に記載の高電圧発生装置であって、前記ベローズの近傍には、前記ベローズが所定の長さまで伸長したならば接触する位置にスイッチが配置されていることを特徴とする高電圧発生装置。
  5. 請求項1に記載の高電圧発生装置であって、前記条は、パイプであり、前記パイプは、前記絶縁油よりも屈折率の大きい透光性材料で構成され、
    前記パイプの前記一端には、前記透光性材料で構成された底と、前記底に配置された、所定の温度に到達したならば色が変化する材料からなる示温材層とが配置され、前記示温材層の色の変化を前記他端において目視できることを特徴とする高電圧発生装置。
  6. 請求項5に記載の高電圧発生装置であって、前記パイプの前記他端の端面には、前記端面に光を入射する光源が配置されていることを特徴とする高電圧発生装置。
  7. 請求項1に記載の高電圧発生装置であって、前記条は、光ファイバであり、前記光ファイバの前記一端には、所定の温度に到達したならば色が変化する材料からなる示温材層が配置され、前記光ファイバの前記他端には、前記光ファイバに光を入射する光源が配置され、
    前記光源の波長は、前記所定の温度より低温における前記示温材層では吸収されず、前記所定の温度以上における前記示温材層で吸収される波長を含み、前記示温材層の色の変化を前記光ファイバの前記他端において目視できることを特徴とする高電圧発生装置。
  8. 請求項7に記載の高電圧発生装置であって、前記光ファイバの前記他端には、前記光ファイバの他端から出射した光を検出する光検出器が配置されていることを特徴とする高電圧発生装置。
  9. X線を発生するX線管装置と、前記X線装置に電力を供給する高電圧発生装置とを有し、
    前記高電圧発生装置は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の高電圧発生装置であることを特徴とするX線撮影装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114256041A (zh) * 2021-12-17 2022-03-29 苏州博思得电气有限公司 一种x射线管防护结构及具有其的高压油箱

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