JP2016164383A - 消音器及び消音構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた消音効果を発揮し得る消音器、及びそれを用いて、消音効果を更に高め得る消音構造を提供すること。【解決手段】騒音気流である排気ガスの吸入口24及び吐出口26を備え、内部がロータ室22とされてなるケーシング14と、互いに噛合して逆方向に回転せしめられる一対のロータ20,20を有し、それらロータ20の回転に伴って吸入口24からロータ室22内に導入される排気ガスを吐出口26から吐出するようにしたルーツ型ポンプ構造を有し、ロータ室22の吸入口24側部位に入口側整流手段30を配設して、吸入口24から導入される排気ガスが入口側整流手段30によって分割され、一対のロータ20,20の各々とロータ室22内周面との間に形成される空間にそれぞれ導かれるように、消音器10を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、消音器及び消音構造に係り、特に、互いに噛合して逆方向に回転せしめられる一対のロータによってポンプ作用を発揮せしめ得る構造であるルーツ型ポンプ構造を採用して、騒音気流中の騒音の伝播を効果的に抑制乃至は阻止し得るようにした消音器と、それを用いて、騒音気流中の騒音の伝播をより一層有利に低減せしめ得るようにした消音構造に関するものである。
従来から、ラジコンや草刈機のような小型のエンジンから、自動車、更には発電機や船舶の如き大型のエンジンまで、広い用途のエンジン(内燃機関)に取り付けられて、かかるエンジンから排出される騒音気流である排気ガス中の騒音を低減せしめるべく、各種の消音器(マフラー)が、そのような排気ガスの通路上に配設されている。そして、この種の消音器としては、基本的に、空洞型、サイドブランチ型及び共鳴器型に分類される、音波の干渉を利用したリアクティブ消音器が、一般に知られており、本発明者においても、先に、特許第4857366号公報において、その一つの改良された構造を明らかにしているが、そのようなリアクティブ消音器においては、騒音気流である排気ガスの流れを遮断して、騒音の伝播を阻止乃至は抑制するものではないところから、その消音効果において、今一つ充分なものではなかったのである。
一方、上記したリアクティブ消音器の他にも、風車を用いた回転羽根式の消音器も明らかにされており、本発明者が特公昭58−6044号公報において提案した消音器も、その延長線上にあるものである。即ち、そこでは、2枚以上の平板羽根と2枚以上の曲がり羽根とを交互に設けてなる構造の風車の2つを、それぞれの軸周りに回転可能に組み付けて、球状のケース内に配置せしめ、更にそのケースを、騒音気流の通路内に配設せしめることにより、かかる通路を常時遮断する1組又は2組以上の羽根が存在するようにして、騒音を遮断せしめ、消音効果を発揮させているのであるが、そこで採用される風車の羽根構造が複雑であり、またその組付け、回転構造も複雑となるものであるところから、製造コストが高くなる等という問題を内在するものであった。
特許第4857366号公報 特公昭58−6044号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、優れた消音効果を発揮し得る消音器、及びそれを用いて、消音効果を更に高め得る消音構造を提供することにあり、また他の課題とするところは、構造の簡略化を図りつつ、騒音の低減を有利に実現し得る消音器構造を提供することにある。
そして、本発明は、上記した課題又は明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいても採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の発明思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) 騒音気流を導く通路上に配設されて、かかる騒音気流中の騒音の伝播を抑制する 消音器にして、前記騒音気流の吸入口及び吐出口を備え、内部がロータ室とされて なるケーシングと、かかるロータ室内に、回転軸が互いに平行となるように収容さ れた、互いに噛合して逆方向に回転せしめられる一対のロータとを有し、それらロ ータの回転に伴って前記吸入口から前記ロータ室内に導入される騒音気流を前記吐 出口から吐出するようにしたルーツ型ポンプ構造を有し、且つ前記吸入口を前記一 対のロータの回転軸間に位置するように前記ケーシングに設ける一方、該吸入口か ら導入される騒音気流を分割し、該一対のロータの各々と該ケーシングのロータ室 内周面との間に形成される空間に、その分割した騒音気流をそれぞれ導く入口側整 流手段を、該ケーシング内の前記吸入口側部位に設けたことを特徴とする消音器。
(2) 前記ケーシングのロータ室内周面に対して、前記吸入口が滑らかな曲面をもって 接続されている前記態様(1)に記載の消音器。
(3) 前記入口側整流手段が三角形状の横断面形状を有し、その頂角が前記吸入口側に 位置するように設けられている前記態様(1)又は前記態様(2)に記載の消音器 。
(4) 前記吐出口が前記吸入口に対向するように前記ケーシングに対して設けられてな ると共に、前記一対のロータの各々と前記ケーシングのロータ室内周面との間に形 成される空間からそれぞれ吐出される騒音気流を前記吐出口に導く出口側整流手段 が、前記ケーシング内の該吐出口側部位に設けられていることを特徴とする前記態 様(1)乃至前記態様(3)の何れか1つに記載の消音器。
(5) 前記ケーシングのロータ室内周面に対して、前記吐出口が滑らかな曲面をもって 接続されている前記態様(4)に記載の消音器。
(6) 前記出口側整流手段が三角形状の横断面形状を有し、その頂角が前記吐出口側に 位置するように設けられている前記態様(4)又は前記態様(5)に記載の消音器 。
(7) 前記ロータが、三葉形状を有している前記態様(1)乃至前記態様(6)の何れ か1つに記載の消音器。
(8) 前記一対のロータの回転軸に、タイミングギアがそれぞれ設けられ、それらタイ ミングギアの係合によって、該一対のロータが連動して互いに逆方向に回転せしめ られるようになっている前記態様(1)乃至前記態様(7)の何れか1つに記載の 消音器。
(9) 前記タイミングギアが、前記ケーシング内に位置するように、それぞれ配設せし められている前記態様(8)に記載の消音器。
(10) エンジンの排気通路に対して、音波の干渉を利用したリアクティブ消音器を配 設して、かかる排気通路を通じて排出される排気ガス中の排気騒音を低減するよう にした消音構造において、前記リアクティブ消音器よりも下流側となる排気通路上 に、前記態様(1)乃至前記態様(9)の何れか1つに記載の消音器を、更に配設 してなることを特徴とする消音構造。
このように、本発明に従う消音器にあっては、ポンプを与える構造の一つとしてよく知られている、互いに噛合して逆方向に回転せしめられる一対のロータによってポンプ作用を発揮するようにしたルーツ型ポンプ構造を採用して、それを、騒音気流を導く通路に配設して、かかるルーツ型ポンプ構造を通じて騒音気流が排出せしめられるようにすることにより、騒音気流の効果的な遮断を行い、以て、そのような騒音気流中の騒音の伝播を効果的に抑制乃至は阻止して、優れた消音効果を有利に発揮せしめ得たのである。
しかも、本発明に従う消音器にあっては、そのルーツ型ポンプ構造に用いられる一対のロータは、従来のルーツ型ポンプにおけるロータと同様に、構造の簡単なものであり、また従来のルーツ型ポンプにおいて用いられているものをそのまま利用することが出来るところから、製造コストが有利に低減せしめられ得ることとなることに加えて、ケーシング内の吸入口側部位に対し、かかる吸入口から導入される騒音気流を分割する入口側整流手段を配設して、一対のロータの各々とケーシングのロータ室内周面との間に形成される空間に、かかる分割した騒音気流をそれぞれ導くようにしているところから、吸入口から導入される騒音気流がロータに衝突して、その流れ方向が、左右に直角方向に変更せしめられることがなく、そのために、騒音気流の流通抵抗の増大を効果的に抑制乃至は阻止し得ることとなり、以て、エンジンの効率を高めつつ、優れた消音作用を有利に実現し得ることとなるのである。
さらに、本発明において、消音器を構成するケーシング内の吐出口側部位に対しても、一対のロータの各々とケーシングのロータ室内周面との間に形成される空間からそれぞれ吐出される騒音気流を吐出口に導く出口側整流手段を設けるようにすることにより、かかるケーシング内の吐出口側部位において合流せしめられる騒音気流の流れの抵抗も、効果的に低減せしめられ得ることとなるのであり、これによって、消音器を通過せしめられる騒音気流の流れの抵抗を、効果的に低減せしめ得て、非常に有効な消音器と為し得ることとなるのである。
そして、本発明に従う消音構造によれば、騒音気流の通路であるエンジンの排気通路に対して、音波の干渉を利用したリアクティブ消音器と共に、上記した本発明に従う消音器が、直列に接続、配置されて、かかる排気通路を通じて排出される排気騒音を低減せしめるようになっているところから、リアクティブ消音器では充分に遮断しきれない騒音を、本発明に従う消音器にて効果的に遮断せしめ得て、そのような排気騒音のより一層有効な消音効果が発揮され得ることとなるのであり、特に、それは大型のエンジンにおける排気騒音の消音に有利に適用され、例えば、建設現場で使用される大型エンジンから排出される低い周波数の排気音の低減に有利に採用され得る利点を有している。
本発明に従う消音構造の一例を示す全体説明図である。 本発明に従う消音器の一例を示す全体説明図であって、(a)は、正面説明図であり、(b)は、背面説明図であり、(c)は、右側面説明図である。 図2(c)におけるA−A断面拡大説明図である。 図3におけるB−B断面説明図である。 図2に示される消音器のケーシングを構成する二つのケーシング半体の拡大説明図であって、(a)は、一方のケーシング半体の内部形状を示す斜視説明図であり、(b)は、他方のケーシング半体の内部形状を示す斜視説明図である。 図2に示される消音器に用いられているロータを示す拡大説明図であって、(a)は、かかるロータの正面説明図であり、(b)は、その平面説明図であり、(c)は、(b)におけるC−C断面説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う消音器を用いた消音構造の一例が示されている。そこにおいて、2はエンジンであり、このエンジン2において生じた排気ガスが排気せしめられる、排気通路である排気管4に対して、チャンバー型と称される公知のリアクティブ消音器6が接続され、そして、このリアクティブ消音器を通った排気ガスが排出される下流側の排気通路となる吸入管8に対して、本発明に従う消音器10が接続されて、排気ガスが消音器10内に導入されるようになっており、更にこの消音器10を通過した排気ガスが、吐出管12を通じて外部に排出されるようになっている。なお、リアクティブ消音器6は、音波の干渉を利用した公知の構造のものであって、空洞型、サイドブランチ型及び共鳴器型のうちの何れかの構造のものが、採用されることとなる。
そして、そのような図1に示される消音構造において採用されている消音器10は、その一例が、図2の(a)〜(c)に、正面形態、背面形態及び右側面形態において、それぞれ示されている。そこにおいて、10は、本発明に従う消音器であって、そのケーシング14は、楕円形の長径の対応する部位が相互に離隔されるように引き延ばされてなる、所定深さの箱体形状を呈しており、その引き延ばされた一方の端部に対して、リアクティブ消音器6から排出される排気ガスを導く排気通路たる吸入管8が接続されていると共に、かかる引き延ばされた他方の端部には、ケーシング14内を通過した排気ガスが排出せしめられる吐出管12が、取り付けられている。なお、ケーシング14は、その楕円形状に平行な平面において折半されて与えられる一対のケーシング半体14a,14bにて、構成されている。
また、図3及び図4には、かかるケーシング14の内部に、一対のロータ20,20を配置してなる形態が示されており、更に、図5には、そのようなケーシング14の一対の半体14a,14bの内側の形態が、それぞれ示されている。そこにおいて、ケーシング半体14a,14bの内側には、それぞれ、それらの対向する引き延ばし端部において外部に連通する内部空所22a,22bが設けられており、それら一対のケーシング半体14a,14bが重ね合わされることによって、2つの内部空所22a,22bにて、ロータ室22が、ケーシング14の内部に形成されるようになっている。また、それら内部空所22a,22bの対応する引き延ばし端部の外部への連通部24a,24b;26a,26bにて、ケーシング半体14a,14bが重ね合わされたときに、騒音気流である排気ガスの吸入口24と吐出口26とが、それぞれ形成されるようになっている。更に、ケーシング14内における排気ガスの流れがスムーズとなるように、それら吸入口24や吐出口26を与える連通部24a,24b;26a,26bの内面が、図3や図5に示されるように、ロータ室22の内周面を構成する内部空所22a,22bの内周面に対して、換言すれば各ケーシング半体14a,14bの外周壁部の内周面に対して、それぞれ、滑らかな曲面をもって接続されてなる構造とされている。
さらに、それら一対のケーシング半体14a,14bの内部空所22a,22bには、それらの吸入口24側の部位に相当する入口側部位と、吐出口26側部位に相当する出口側部位に、それぞれ、大略三角形状の平面形態を呈する入口側突起30a,30bと出口側突起32a,32bとが、内部空所22a,22bを画成する外周壁部と略同一の高さにおいて、一体的に設けられている。具体的には、図3や図5に示されている如く、入口側突起30a,30bは、その頂角が吸入口24側に位置するように、そしてその横断面形状が三角形状を呈するように、ケーシング半体14a,14bに一体的に設けられていると共に、その頂角を挟む二つの辺が位置する側面が、それぞれ内側に凹陥せしめられてなる湾曲面形状とされているのである。同様に、出口側突起32a,32bにあっても、それらの頂角が、吐出口26側に位置するように、そしてその横断面形状が三角形状において突出するように、それぞれ一対のケーシング半体14a,14bに対して一体的に設けられ、且つそれらの高さが、それぞれの内部空所22a,22bを画成する外周壁部の高さと実質的に同一となるように、設けられている。
そして、それら入口側突起30a,30bと出口側突起32a,32bとは、一対のケーシング半体14a,14bが重ね合わされて組み付けられたときに、それぞれ、入口側整流手段30及び出口側整流手段32を構成し、吸入口24から導入される排気ガスを分割して、一対のロータ20,20の各々とケーシング14のロータ室22内周面との間に形成される空間に、その分割した排気ガスを、それぞれ導き、また、それら空間からそれぞれ吐出される排気ガスを合流させて、吐出口26に導いて、外部に排出せしめ得るようになっている。
また、かかるケーシング14内に形成されたロータ室22に収容される一対のロータ20,20は、図6に明らかにされている如く、それぞれ、公知の三葉形状を呈するものであって、回転軸34の周りに120°の位相差をもって位置する、先端面が円形乃至は円弧形状に膨出形成されてなるブレード20a,20b,20cの一体化物として、構成されている。更に、かかるロータ20の下面から突出する回転軸34には、タイミングギア36が一体的に設けられ、そしてこのタイミングギア36から更に突出した回転軸34の先端部に、ベアリング38が取り付けられている一方、かかるロータ20の上面から突出する回転軸34に対しても、同様に、ベアリング38が取り付けられている。そして、かかるタイミングギア36やベアリング38が取り付けられた一対のロータ20,20は、図5に示される如く、ケーシング14を構成するケーシング半体14a,14bのそれぞれに設けられた段付き穴40a,42a;40b,42bに、それぞれ嵌め込まれることによって、図3や図4に示される如く、それらの回転軸34,34が互いに平行となる形態にて、ロータ室22内において互いに噛合して、逆方向に回転せしめられ得るように、収容・配置されている。また、それら一対のロータ20,20の回転によるポンプ作用を有効に発揮させるべく、それらロータ20,20の噛合部位における隙間やそれらロータ20,20とロータ室22内周面との間の隙間は、0.1〜0.2mm程度の狭い隙間とされている。
なお、ここでは、一対のロータ20,20は、それぞれ、ロータ本体から上下に突出した回転軸34の両端部に、図6(a)や(c)に示される如く、取り付けられたベアリング38,38によって、自由回転(空転)可能とされて、上述の如く、ケーシング14のロータ室22内に収容せしめられるようになっている。即ち、かかる一対のロータ20,20は、エンジン2から排出される排気ガスによる排気圧の作用により、それぞれ回転作用を受けることになるが、その際、一方のロータ20と他方のロータ20は、それらロータの下部に設けたタイミングギア36,36が相互に噛合せしめられていることにより、連動して、同時に自由回転させられるようになるのであり、これによって、それら一対のロータ20,20が、図3に示される如く、極めて小さな回転抵抗の下において、互いに逆方向に軽快に回転せしめられることとなるのであり、また一対のロータ20,20がロータ室22内を仕切りつつ回転することによって、吸入口24を通じて導入された排気ガスの流れが遮断された形態において、移送されて、吐出口26に導かれることとなるのである。
従って、かくの如き構成の消音器10にあっては、ケーシング14内のロータ室22において、回転軸34,34が互いに平行となるように収容された一対のロータ20,20が、相互の間及びケーシング14のロータ室22内周面に対して非常に狭い隙間(0.1〜0.2mm程度)を隔てて回転することにより、ケーシング14内における排気ガスの流れが仕切られるようになる一方、それら一対のローラ20,20の回転によって、ロータ室22内において、一対のロータ20,20の各々と、ケーシング14のロータ室22内周面との間に形成される空間に収容された排気ガスが、それら空間の回転軸34,34周りの回転移動により、吐出口26側に移動せしめられて、かかる吐出口26から吐出管12を通じて外部に排出せしめられることとなるのであり、これによって、騒音気流たる排気ガス中に存在する騒音の伝播が効果的に遮断乃至は抑制せしめられ得ることとなったのである。
しかも、そのような消音器10にあっては、一対のロータ20,20が、排気ガスの流れにて空転せしめられるようになっているところから、タイミングギア36,36にかかる負荷は非常に小さく、エンジンの排気圧にて軽快に回転して、排気ガスが吐出口26を通じて外部に排出せしめられることとなるのであり、またそのような一対のロータ20,20の慣性による回転によって、排気ガスの吸引作用が生じるようになるところから、エンジンのパワーアップにも有利に寄与し得ることとなるのである。因みに、2サイクル−26ccエンジンに使用した場合において、排気音が極めて静かになることに加えて、ロータの慣性による吸引効果のために、本発明に従う消音器10を用いない場合にエンジンのフルスロットル時での回転数は11000rpmであるのに対して、かかる消音器10を設けることによって、その回転数は11400rpmとなり、効果的にパワーアップされることが確認されている。
また、本実施形態に係る消音器10においては、ケーシング14内のロータ室22の吸入口24側部位には、頂角が吸入口24側に位置するように、三角形状の入口側突起30が配設されているところから、吸入口24から導入される排気ガスは、そのような入口側突起30によって左右に分割されることとなるため、一対のロータ20,20の配列方向に対して直交する方向に導かれて衝突せしめられることはなく、ロータ室22の左右の内周面にそれぞれ沿うように案内され、そして一対のロータ20,20の各々とケーシング14のロータ室22の内周面との間に形成される空間に、スムーズに導かれることとなるのであり、そしてそのために、排気ガスの流れの抵抗が効果的に低減せしめられ得ることとなるのであって、これにより、一対のロータ20,20の回転によるポンプ作用が生じるところから、排気ガスを効率よく流通せしめ得る消音器10が有利に実現され得ることとなるのである。
さらに、本実施形態に係る消音器10にあっては、ケーシング14内のロータ室22の吐出口26側部位に、入口側突起30a,30bと同様な出口側突起32a,32bが、その頂角が吐出口26側に位置するように配設されて、出口側整流手段32が形成されているところから、一対のロータ20,20のポンプ作用によってロータ室22の左右の内周面に沿って給送される排気ガスの二つの流れが、かかる出口側整流手段32の存在により、効果的に合流せしめられ得るようになるのであり、以て、そのような排気ガスの二つの流れが、ロータ室22の吐出口26側の部位において衝突することが有利に阻止乃至は抑制され得るようになるところから、吐出口26側部位において吐出せしめられる排気ガスの流れがスムーズとなり、抵抗が少なくなって、より一層有効な特性が発揮せしめられ得る構造となっているのである。
このように、本実施形態にあっては、ケーシング14内のロータ室22の吸入口24側部位に、入口側整流手段30として、入口側突起30a,30bを配設すると共に、更にロータ室22の吐出口26側部位にも、出口側整流手段32として出口側突起32a,32bを設けて、ロータ室22内への排気ガスの流入と共に、ロータ室22内からの排気ガスの吐出(排出)を整流するようにしたことによって、ケーシング14内における排気ガスの流れがより一層スムーズと為され得て、消音器としての特性の更なる向上が実現され得るようになっているのであるが、本発明にあっては、少なくとも、前記した入口側整流手段30(入口側突起30a,30b)が設けられておれば、本発明の所期の目的は達成可能である。
また、入口側整流手段30や出口側整流手段32として、入口側突起30a,30bや出口側突起32a,32bの頂角を与える両側の辺を形成する側面が、それぞれ、内側に凹陥した湾曲面とされて、ロータ室22内に導かれる排気ガスの流れが効果的に2分割され、またその分割された二つの排気ガスの流れが、効果的に合流せしめられ得るようになっているのであるが、それら入口側突起30a,30bや出口側突起32a,32bは、直線的な三辺によって構成される単純な三角形状の横断面を与える突起であっても、何等差し支えなく、更には、入口側整流手段や出口側整流手段としての機能を有する他の形状の突起や部材を配設することも可能である。
さらに、一対のロータ20,20の回転を連動させるために、相互に噛合せしめられるタイミングギア36,36が、それぞれのロータ20の下面に取り付けられ、一方のケーシング半体14aの内部凹所22aに設けた二段の段付き穴40a,40a内に収容せしめられて、ケーシング14の外部には配設されないようになっているところから、排気ガスが漏れないように、そのようなタイミングギア36の取り付けられる回転軸34周りに所定のシールを行う必要がない利点が享受され得ているのであるが、勿論、これに限定されるものではなく、一対のロータ20,20を連動させるためのタイミングギア36,36をケーシング14の外部に配設する構成も採用可能である。
なお、本発明に従う消音器は、例示の実施形態に係る具体的な記述によって何等限定的に解釈されるものでは決してなく、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、またそのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
例えば、例示のロータ20は、三葉形状とされているが、これに代えて、公知の二葉形状(ひょうたん形状)のローターや、四葉形状、或いはそれ以上の多葉形状のロータ等も採用可能であり、更にルーツ型ポンプとして知られている単段のポンプ構造及び多段のポンプ構造の何れの構造においても、本発明に従う消音器としての具体化は可能である。
また、例示の実施形態においては、一対のロータ20,20の何れもが空転せしめられる構造とされ、タイミングギア36,36の噛合によって、同期せしめられ得るようになっているが、それら一対のロータ20,20の何れか一方、或いはその両方の回転軸34が動力軸とされて、それぞれのロータ20,20が互いに逆方向に回転駆動せしめられるようにすることも可能である。
さらに、例示のケーシング14にあっては、同程度の高さの浅底箱体形状のケーシング半体14a,14bを重ね合わせることによって、内部にロータ室22が形成されるようになっているが、単に、箱体形状としたケーシング本体の開口部を板状の蓋体にて閉塞してなる構造も採用可能であり、内部に目的とするロータ室が形成される限りにおいて、各種のケーシング構造を採用することが可能である。
2 エンジン 4 排気管
6 リアクティブ消音器 8 吸入管
10 消音器 12 吐出管
14 ケーシング 14a,14b ケーシング半体
20 ロータ
22 ロータ室 22a,22b 内部空所
24 吸入口 24a,24b 連通部
26 吐出口 26a,26b 連通部
30 入口側整流手段 30a,30b 入口側突起
32 出口側整流手段 32a,32b 出口側突起
34 回転軸 36 タイミングギア
38 ベアリング

Claims (10)

  1. 騒音気流を導く通路上に配設されて、かかる騒音気流中の騒音の伝播を抑制する消音器にして、
    前記騒音気流の吸入口及び吐出口を備え、内部がロータ室とされてなるケーシングと、かかるロータ室内に、回転軸が互いに平行となるように収容された、互いに噛合して逆方向に回転せしめられる一対のロータとを有し、それらロータの回転に伴って前記吸入口から前記ロータ室内に導入される騒音気流を前記吐出口から吐出するようにしたルーツ型ポンプ構造を有し、且つ前記吸入口を前記一対のロータの回転軸間に位置するように前記ケーシングに設ける一方、該吸入口から導入される騒音気流を分割し、該一対のロータの各々と該ケーシングのロータ室内周面との間に形成される空間に、その分割した騒音気流をそれぞれ導く入口側整流手段を、該ケーシング内の前記吸入口側部位に設けたことを特徴とする消音器。
  2. 前記ケーシングのロータ室内周面に対して、前記吸入口が滑らかな曲面をもって接続されている請求項1に記載の消音器。
  3. 前記入口側整流手段が三角形状の横断面形状を有し、その頂角が前記吸入口側に位置するように設けられている請求項1又は請求項2に記載の消音器。
  4. 前記吐出口が前記吸入口に対向するように前記ケーシングに対して設けられてなると共に、前記一対のロータの各々と前記ケーシングのロータ室内周面との間に形成される空間からそれぞれ吐出される騒音気流を前記吐出口に導く出口側整流手段が、前記ケーシング内の該吐出口側部位に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の消音器。
  5. 前記ケーシングのロータ室内周面に対して、前記吐出口が滑らかな曲面をもって接続されている請求項4に記載の消音器。
  6. 前記出口側整流手段が三角形状の横断面形状を有し、その頂角が前記吐出口側に位置するように設けられている請求項4又は請求項5に記載の消音器。
  7. 前記ロータが、三葉形状を有している請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の消音器。
  8. 前記一対のロータの回転軸に、タイミングギアがそれぞれ設けられ、それらタイミングギアの係合によって、該一対のロータが連動して互いに逆方向に回転せしめられるようになっている請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の消音器。
  9. 前記タイミングギアが、前記ケーシング内に位置するように、それぞれ配設せしめられている請求項8に記載の消音器。
  10. エンジンの排気通路に対して、音波の干渉を利用したリアクティブ消音器を配設して、かかる排気通路を通じて排出される排気ガス中の排気騒音を低減するようにした消音構造において、
    前記リアクティブ消音器よりも下流側となる排気通路上に、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の消音器を、更に配設してなることを特徴とする消音構造。
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