JP2017057779A - ターボチャージャ - Google Patents

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細田 浩司
Koji Hosoda
浩司 細田
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Abstract

【課題】圧縮された空気の逆流により発生するサージ音の音量を低減することが可能なターボチャージャの提供にある。
【解決手段】コンプレッサハウジング20に形成された吸気入口23と、コンプレッサハウジング20内に回転可能に設けられたロータシャフト27と、ロータシャフト27に一体的に設けられたコンプレッサ側羽根22と、コンプレッサ側羽根22の外周に設けられたディフューザ通路25と、を備えたターボチャージャであって、コンプレッサ側羽根22の外周部に対向するコンプレッサハウジング20の内壁面20Aにコンプレッサ側羽根22とコンプレッサハウジング20間の隙間Gを部分的に拡張する第1切り欠き部30および第2切り欠き部を設け、第1切り欠き部30および第2切り欠き部は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに至る領域に設ける。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ターボチャージャに関する。
ターボチャージャに関連する従来技術としては、例えば、特許文献1に開示された長短翼車を備えた遠心圧縮機を挙げることができる。特許文献1に開示された長短翼車を備えた遠心圧縮機は、吸入側から吐出側まで延びる翼長さの長い長翼と、長翼の中間に設けられ翼長さの短い短翼とを有する長短翼車を備えている。そして、空気を導入するインデューサ部の長翼の外周部又は翼車を囲むシュラウドに回転方向に沿って連通路が設けられている。連通路の具体例としては、長翼の外周部に設けられた櫛歯状の溝およびシュラウドの内周面に設けられた円周溝などである。
連通路が設けられていることにより、連通路を介して長翼の外周部の正圧側と負圧側とが連通し、正圧側と負圧側との圧力差が低減される。よって、インデューサ部の圧力差を小さくすることで、長翼のBPF(翼通過周波数)音を低減することが可能とある。
特開2003−343486号公報
ところで、特許文献1に開示された遠心圧縮機においては、インデューサ部の長翼の外周部又は翼車を囲むシュラウドに回転方向に沿って連通路を設けることにより、長翼によるBPF音を低減することは可能である。しかし、翼車の回転により圧縮された空気が逆流することにより発生するサージ音の低減については特許文献1には記載されていない。サージ音は圧縮された空気の逆流によって発生する断続的な異音であり、また、圧縮された空気の逆流は翼車の全周に渡り同時に発生するため、サージ音は音としてはかなり大きい音である。特許文献1に開示された遠心圧縮機ではサージ音の発生を抑制することができない問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、圧縮された空気の逆流により発生するサージ音の音量を低減することが可能なターボチャージャの提供にある。
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、コンプレッサハウジングに形成され空気を導入する吸気入口と、前記コンプレッサハウジング内に回転可能に設けられたロータシャフトと、前記ロータシャフトに一体的に設けられたコンプレッサ側羽根と、前記コンプレッサハウジングに形成され前記コンプレッサ側羽根の外周に設けられたディフューザ通路と、を備えたターボチャージャであって、前記コンプレッサ側羽根の外周部に対向する前記コンプレッサハウジングの内壁面または前記コンプレッサ側羽根の外周部に、前記コンプレッサ側羽根と前記コンプレッサハウジング間の隙間を部分的に拡張する切り欠き部を設け、前記切り欠き部は、前記吸気入口より前記ディフューザ通路の入口に至る領域に設けられていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、コンプレッサ側羽根の外周部に対向するコンプレッサハウジングの内壁面またはコンプレッサ側羽根の外周部に切り欠き部が設けられているので、コンプレッサ側羽根の回転により圧縮された空気が、コンプレッサ側羽根とコンプレッサハウジング間の隙間を通って逆流することによるサージ音の発生を抑制することが可能である。すなわち、切り欠き部を通って圧縮された空気の逆流を部分的に発生させることができ、サージ音が発生してもサージ音の音量を低減することが可能である。よって、圧縮された空気の逆流により発生するサージ音の音量を低減することが可能である。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のターボチャージャにおいて、前記切り欠き部は、円周方向の複数個所に設けられ、各切り欠き部間の周方向の角度が相違していることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、切り欠き部を複数個所に設けることにより、圧縮された空気の逆流を複数個所に分散させることができ、サージ音の音量を一層低減することが可能である。また、各切り欠き部間の周方向の角度が相違していることにより、それぞれの切り欠き部を逆流する圧縮された空気によるサージ音の周波数を異ならせることができ、サージ音の音量の増大を防止できる。ちなみに、各切り欠き部間の周方向の角度が同一の場合には、サージ音の周波数が重なることによるサージ音の音量が増大する恐れがある。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のターボチャージャにおいて、複数個所に設けられた前記切り欠き部の大きさは、それぞれ異なっていることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、切り欠き部の大きさはそれぞれ異なっているので、コンプレッサ側羽根の回転バランスを考慮しつつ円周方向の適切な位置に適切な大きさの切り欠き部を形成することが可能である。なお、切り欠き部の大きさとは、深さ又は幅と、円周方向の長さのことを指す。
本発明によれば、圧縮された空気の逆流により発生するサージ音の音量を低減することが可能である。
第1の実施形態に係るターボチャージャの全体構成を示す断面図である。 ターボチャージャのコンプレッサ部の構成を示す断面図である。 コンプレッサ部の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 第2の実施形態に係るターボチャージャのコンプレッサ部の構成を示す断面図である。 コンプレッサ部の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。 図5におけるB−B線断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るターボチャージャを図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、ターボチャージャ10は、タービン部11とコンプレッサ部12とベアリング部13とを備えている。ベアリング部13は、タービン部11とコンプレッサ部12との間に設けられている。
タービン部11は、タービンハウジング14と、タービンハウジング14内に回転可能に設けたタービンホイール15と、タービンホイール15に一体的に設けられた複数のタービン側羽根16と、を備えている。
タービンハウジング14内におけるタービンホイール15の周囲には、渦巻状に形成されたスクロール通路17が形成されている。スクロール通路17は、内燃機関の排気通路に連通しており、燃焼室からの排気ガスが排気通路を介してスクロール通路17に送り込まれる。また、タービンハウジング14内には、タービンホイール15の周囲に形成され、スクロール通路17内の排気ガスをタービンホイール15へ向けて供給するための環状の排気絞り通路18が、スクロール通路17に沿って形成されている。タービンホイール15は、排気絞り通路18を通って供給される排気ガスにより回転される。タービンハウジング14には、タービンホイール15に供給された排気ガスを外部に向けて排出する排気出口19が設けられている。排気出口19から排出された排気ガスは、図示しない触媒コンバータへ送られる。
コンプレッサ部12は、コンプレッサハウジング20と、コンプレッサハウジング20内に回転可能に設けたコンプレッサホイール21と、コンプレッサホイール21に一体的に設けられた複数のコンプレッサ側羽根22と、を備えている。
コンプレッサハウジング20には、コンプレッサホイール21へ向けて外部から空気を導入する吸気入口23が設けられている。また、コンプレッサハウジング20内におけるコンプレッサホイール21の周囲には、渦巻状に形成されたスクロール通路24が形成されている。また、コンプレッサハウジング20内には、コンプレッサホイール21の周囲に形成され、吸気入口23を通過してコンプレッサハウジング20内に導入された空気
をスクロール通路24へ圧送するための環状のディフューザ通路25が設けられている。
ベアリング部13は、ベアリングハウジング26と、ベアリングハウジング26内に設けられタービンホイール15とコンプレッサホイール21とを一体連結する回転軸としてのロータシャフト27と、ベアリングハウジング26内に配設されロータシャフト27を回転可能に軸支する2つの軸受28と、を備えている。ロータシャフト27は軸心mを有している。
タービンハウジング14、ベアリングハウジング26およびコンプレッサハウジング20は互いに連結されている。
タービンホイール15の回転に伴い、タービンホイール15の回転力はロータシャフト27を介してコンプレッサホイール21に伝達され、コンプレッサホイール21が回転する。コンプレッサホイール21が回転することで、吸気入口23から導入される空気は、コンプレッサ側羽根22によって圧縮され、ディフューザ通路25を通ってスクロール通路24に送り込まれ、図示しない内燃機関の吸気系へ送られる。
図2〜図4に示すように、コンプレッサ側羽根22は、長翼22Aと、短翼22Bの2種類の翼を備えている。長翼22Aは吸気入口23側からディフューザ通路25の入口25A側まで延びる翼長さの長い翼である。短翼22Bは吸気入口23側の部位がカットされている翼長さの短い翼である。長翼22Aと短翼22Bは、円周方向に等間隔で交互に配置されている。図4に示すように、本実施形態では、長翼22Aと短翼22Bは、それぞれ6枚で構成されている。
図3に示すように、コンプレッサ側羽根22とコンプレッサ側羽根22の外周部に対向するコンプレッサハウジング20の内壁面20A間には隙間Gが形成されている。すなわち、長翼22Aの外周部のシュラウド面22Cとコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間Gは、円周方向にわたって同一の大きさに設定されている。なお、短翼22Bの外周部とコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間Gも円周方向に同一の大きさに設定されている。
図3および図4に示すように、コンプレッサ側羽根22の外周部に対向するコンプレッサハウジング20の内壁面20Aには、円周方向の2箇所に、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31が設けられている。第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、図4に示すように、断面三日月形の形状を有している。第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、コンプレッサハウジング20の内壁面20Aを切り欠くことにより形成されている。
図4に示すように、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、それぞれ異なる大きさに形成されている。第1切り欠き部30は、内壁面20Aからの深さd1および円周方向の長さf1の寸法条件を有している。第2切り欠き部31は、内壁面20Aからの深さd2および円周方向の長さf2の寸法条件を有している。ロータシャフト27の軸心mに直角な同一断面で比較したとき、深さd2は深さd1より大きく(d1<d2)設定され、長さf2は長さf1より大きく(f1<f2)設定されている。なお、内壁面20Aからの深さd1、d2は、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31における最も深さの大きい最深部の大きさを表している。
図3に示すように、第1切り欠き部30は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに至る内壁面20A上の領域に設けられている。第1切り欠き部30の深さd1は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて漸減するように設定されている。そして、第1切り欠き部30は、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で最も小さくなるように設定されている。
図示しないが、第2切り欠き部31は、第1切り欠き部30と同様に吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに至る内壁面20A上の領域に設けられている。第2切り欠き部31の深さd2は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて漸減するように設定されている。そして、第2切り欠き部31は、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で最も小さくなるように設定されている。
図3に示すように、第1切り欠き部30が形成されている部位における第1切り欠き部30の内壁面と長翼22Aの外周部のシュラウド面22C間の隙間を隙間G1とする。第1切り欠き部30が形成されていることにより、長翼22Aとコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間Gが隙間G1へと部分的に拡張されている。また、隙間G1は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位では隙間G(第1切り欠き部30の終端)となる。
図4に示すように、第2切り欠き部31が形成されている部位における第2切り欠き部31の内壁面と長翼22Aの外周部のシュラウド面22C間の隙間を隙間G2とする。第2切り欠き部31が形成されていることにより、長翼22Aとコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間Gが隙間G2へと部分的に拡張されている。また、図示しないが、隙間G2は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位では隙間G(第2切り欠き部31の終端)となる。
図4に示すように、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、各切り欠き部間の周方向の角度が相違している。すなわち、図4に示すように、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31の中心と軸心mとを結ぶ中心線h1、h2をそれぞれ引き、各中心線h1、h2間の角度をそれぞれα、βとしたとき、角度αおよび角度βは異なる角度(α≠βであって且つα+β=360°)に設定されている。つまり、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31(少なくとも第1切り欠き部30の中心および第2切り欠き部31の中心)は円周方向の対向しない位置に形成されている。
次に、第1の実施形態に係るターボチャージャ10の作用を説明する。
ロータシャフト27を介してコンプレッサホイール21が回転することで、吸気入口23から導入される空気は、コンプレッサ側羽根22によって圧縮され、高圧となった空気がディフューザ通路25に送り込まれる。
ところで、コンプレッサ側羽根22の回転により圧縮された空気の一部は、隙間Gよりも第1切り欠き部30および第2切り欠き部31により形成される隙間G1、G2を通ってディフューザ通路25の入口25Aより吸気入口23へ向かって逆流しやすい。よって、圧縮された空気の逆流が隙間G1、G2を介して隙間Gよりも部分的に優先して発生することにより、サージ音が発生してもサージ音の音量が抑制される。ちなみに、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31が設けられていない場合には、圧縮された空気の逆流が隙間Gを通って全周に渡り同時に発生するので、サージ音が第1切り欠き部30および第2切り欠き部31を設けた場合と比較して大音量となる。第1切り欠き部30および第2切り欠き部31を設けることにより、圧縮された空気の逆流が円周方向に分散して発生すると共に、時間的にずらして発生する。よって、圧縮された空気の逆流により発生するサージ音の音量が低減される。
第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、各切り欠き部間の周方向の角度が相違するように形成されている。すなわち、角度αおよび角度βは異なる角度(α≠β)に設定されている。第1切り欠き部30を通って逆流する圧縮された空気によるサージ音の周波数と、第2切り欠き部31を通って逆流する圧縮された空気によるサージ音の周波数とが異なる周波数となる。第1切り欠き部30および第2切り欠き部31の周波数が異なる場合、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31の周波数が重なっても周波数は増幅されない。各切り欠き部間の周方向の角度が同一の場合(α=β)には、サージ音の周波数が重なることにより周波数が増幅してサージ音の音量が増大する。
第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、それぞれ異なる大きさ(深さd1、長さf1および深さd2、長さf2)に形成されているので、コンプレッサ側羽根22の回転バランスを考慮しつつ適切な大きさに設定される。
第1の実施形態に係るターボチャージャ10によれば、以下の効果を奏する。
(1)コンプレッサ側羽根22の外周部に対向するコンプレッサハウジング20の内壁面20Aには、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31が設けられているので、コンプレッサ側羽根22の回転により圧縮された空気の一部は、隙間Gよりも隙間G1、G2を介して部分的に優先して逆流させることが可能である。よって、サージ音が発生してもサージ音の音量を抑制することが可能であり、圧縮された空気の逆流により発生するサージ音の音量を低減することが可能である。
(2)円周方向の2箇所に、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31が設けられている。よって、圧縮された空気の逆流を円周方向に分散して発生させることができ、サージ音の音量を一層低減することが可能である。
(3)第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、各切り欠き部間の周方向の角度α、βが相違するように形成されている。すなわち、角度αおよび角度βは異なる角度(α≠β)に設定されている。よって、第1切り欠き部30を通って逆流する圧縮された空気によるサージ音の周波数と、第2切り欠き部31を通って逆流する圧縮された空気によるサージ音の周波数とを異ならせることができ、サージ音の音量の増大を防止できる。ちなみに、各切り欠き部間の周方向の角度が同一の場合には、サージ音の周波数が重なることによるサージ音の音量が増大する恐れがある。
(4)第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、それぞれ異なる大きさ(深さd1、長さf1および深さd2、長さf2)に形成されているので、コンプレッサ側羽根22の回転バランスを考慮しつつ適切な大きさに設定することが可能である。
(5)第1切り欠き部30および第2切り欠き部31の深さd1、d2は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて漸減するよう設定されている。よって、コンプレッサ側羽根22の回転による圧縮効率を維持しつつ、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31を介して圧縮された空気の逆流を効果的に発生させることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るターボチャージャにおけるコンプレッサ部40を図5〜図7に基づいて説明する。
この実施形態は、切り欠き部をコンプレッサ側羽根に設けたものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
図5に示すように、コンプレッサホイール21に一体的に設けられた複数の羽根をコンプレッサ側羽根41とする。コンプレッサ側羽根41は、長翼41Aと短翼41Bとを有している。図7に示すように、長翼と短翼41Bは、第1の実施形態と同様に、円周方向に等間隔で交互に配置され、それぞれ6枚で構成されている。
図5および図6に示すように、コンプレッサ側羽根41の2枚の長翼の外周部には、切り欠き部42および切り欠き部43がそれぞれ設けられている。切り欠き部42が形成されている長翼を長翼41Cとし、切り欠き部43が形成されている長翼を長翼41Dとする。すなわち、コンプレッサ側羽根41は、3種類の長翼41A、41C、41Dと1種類の短翼41Bとを有している。切り欠き部42および切り欠き部43の大きさを切り欠き幅(切り欠き量)kで表し、それぞれ切り欠き幅k1、k2とする。長翼41Cは切り欠かれていない長翼の外周部を切り欠き幅k1だけ切り欠くことにより形成され、長翼41Dは切り欠かれていない長翼の外周部を切り欠き幅k2だけ切り欠くことにより形成されている。ロータシャフト27の軸心mに直角な同一断面で比較したとき、切り欠き幅k1と切り欠き幅k2とは、同じ大きさ(k1=k2)である。よって、長翼41Cおよび長翼41Dは、同一の大きさを有している。
図5および図6に示すように、切り欠き部42および切り欠き部43は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに至る長翼41Cおよび長翼41Dの外周部に設けられている。切り欠き部42および切り欠き部43の切り欠き幅k1、k2は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で最も小さくなるように設定されている。なお、切り欠き部42および切り欠き部43の切り欠き幅k1、k2は、長翼41Cおよび長翼41Dの吸気入口23側の上端部で最も大きくなるように設定されている。
図6に示すように、切り欠き部42が形成されている長翼41Cの外周側のシュラウド面とコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間を隙間G3とする。切り欠き部42が形成されていることにより、長翼41Aとコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間Gが隙間G3へと部分的に拡張されている。また、隙間G3は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で隙間G(切り欠き部42の終端)となる。
図7に示すように、切り欠き部43が形成されている長翼41Dの外周側のシュラウド面とコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間を隙間G4とする。切り欠き部43が形成されていることにより、長翼41Aとコンプレッサハウジング20の内壁面20A間の隙間Gが隙間G4へと部分的に拡張されている。また、図示しないが、隙間G4は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で隙間G(切り欠き部43の終端)となる。
図5および図7に示すように、長翼41Cおよび長翼41Dは円周方向の対向する位置に設けられている。すなわち、図7に示すように、切り欠き部42が形成されている長翼41Cおよび切り欠き部43が形成されている長翼41Dの中心と軸心mとを結ぶ中心線h3、h4をそれぞれ引き、各中心線h3、h4間の角度をそれぞれγ、δとしたとき、角度γおよび角度δは同じ角度(γ=δ=180°)に設定されている。
第2の実施形態に係るターボチャージャによれば、第1の実施形態における(1)、(2)、(5)と同等の効果を得ることが可能である。
また、円周方向の対向する位置に設けられている長翼41Cおよび長翼41Dに切り欠き部42および切り欠き部43がそれぞれ形成され、且つ、切り欠き部42および切り欠き部43は同じ大きさ(同じ切り欠き幅k1、k2)に形成されていることにより、コンプレッサ側羽根41の回転バランス(重心バランス)を維持しつつ、サージ音の音量を低減することが可能である。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
○ 第1の実施形態では、コンプレッサハウジング20の内壁面20Aの2箇所に第1切り欠き部30および第2切り欠き部31を設けるとして説明したが、切り欠き部は1箇所でもよく、また3箇所以上設けてもよい。
○ 第1の実施形態では、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31の大きさ(深さdおよび長さf)は、それぞれ異なる大きさに設定されているとして説明したが、同じ大きさに設定されていてもよい。
○ 第1の実施形態では、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31の深さd1、d2は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で最も小さくなるように設定されているとして説明したが、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて深さd1、d2が同じ大きさに設定されていてもよい。
○ 第1の実施形態では、第1切り欠き部30および第2切り欠き部31は、断面三日月形の形状を有しているとして説明したが、切り欠き部の断面形状は、四角形、三角形などどのような形状でもよい。
○ 第2の実施形態では、2枚の長翼41C、41Dに切り欠き部42、43をそれぞれ形成するとして説明したが、1枚の長翼に切り欠き部を設けてもよく、或いは3枚以上の長翼に切り欠き部を設けてもよい。
○ 第2の実施形態では、長翼41Cに形成される切り欠き部42の大きさと、長翼41Dに形成される切り欠き部43の大きさは同じ大きさ(同じ切り欠き幅k1、k2)として説明したが、例えば、コンプレッサ側羽根41の回転バランスによっては異なる大きさに形成されていてもよい。3枚以上の複数枚の長翼に形成される切り欠き部の大きさは、それぞれ異なる大きさに形成されていてもよい。
○ 第2の実施形態では、円周方向の対向する位置に設けられている2枚の長翼41C、41Dに切り欠き部を設けるとして説明したが、円周方向に等角度(各120°)で設けられた3枚の長翼に切り欠き部を設けてもよい。或いは、周方向の角度が相違している複数の長翼に切り欠き部を設けてもよい。
○ 第2の実施形態では、切り欠き部42および切り欠き部43の切り欠き幅k1、k2は、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて小さくなり、ディフューザ通路25の入口25A側の部位で最も小さくなるように設定されているとして説明したが、吸気入口23よりディフューザ通路25の入口25Aに向かうにつれて切り欠き幅k1、k2が変化せず一定の大きさに設定されていてもよい。
10 ターボチャージャ
20 コンプレッサハウジング
20A 内壁面
22、41 コンプレッサ側羽根
22A、41A 長翼
22B、41B 短翼
23 吸気入口
25 ディフューザ通路
25A 入口
27 ロータシャフト
30 第1切り欠き部
31 第2切り欠き部
41C、41D 切り欠き部形成の長翼
42、43 切り欠き部
d1、d2 切り欠き部の深さ
f1、f2 切り欠き部の円周方向の長さ
k1、k2 切り欠き部の切り欠き幅
G1、G2、G3、G4 羽根とコンプレッサハウジング間の隙間
α、β、γ、δ 切り欠き部間の周方向の角度

Claims (3)

  1. コンプレッサハウジングに形成され空気を導入する吸気入口と、
    前記コンプレッサハウジング内に回転可能に設けられたロータシャフトと、
    前記ロータシャフトに一体的に設けられたコンプレッサ側羽根と、
    前記コンプレッサハウジングに形成され前記コンプレッサ側羽根の外周に設けられたディフューザ通路と、を備えたターボチャージャであって、
    前記コンプレッサ側羽根の外周部に対向する前記コンプレッサハウジングの内壁面または前記コンプレッサ側羽根の外周部に、前記コンプレッサ側羽根と前記コンプレッサハウジング間の隙間を部分的に拡張する切り欠き部を設け、
    前記切り欠き部は、前記吸気入口より前記ディフューザ通路の入口に至る領域に設けられていることを特徴とするターボチャージャ。
  2. 前記切り欠き部は、円周方向の複数個所に設けられ、各切り欠き部間の周方向の角度が相違していることを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャ。
  3. 複数個所に設けられた前記切り欠き部の大きさは、それぞれ異なっていることを特徴とする請求項2に記載のターボチャージャ。
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