JP2016164291A - 冷間加工用鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間加工性に優れると共に、冷間加工後に高強度を確保できる冷間加工用鋼を提供する。【解決手段】成分組成が、質量%で、C:0%超0.02%未満、N:0.005%以上0.03%以下、固溶N:0.004%以上0.03%以下、P:0.07%以上0.3%以下、S:0%超0.05%以下、Si:0%超3%以下、Mn:0%超3%以下、およびAl:0%以上0.05%以下を含有し、残部は鉄および不可避不純物からなり、鋼組織が、フェライト平均結晶粒径:25μm以下、フェライト最大結晶粒径:51μm以下、およびフェライト最大結晶粒径/フェライト平均結晶粒径で表される比:2.5以下の全てを満たすことを特徴とする冷間加工用鋼。【選択図】なし

Description

本発明は、冷間加工用鋼に関する。特には、高強度かつ冷間加工性に優れた冷間加工用鋼に関する。
構造部材、特に自動車などの輸送機に使用される機械構造部材は、構造部材製造プロセスにおいて冷間加工により成形される。従来は、鋼材を所定形状に冷間加工した後、強度を確保すべく焼入れ焼戻し等の調質処理が行われていた。しかし、CO排出量削減の観点から、調質処理の省略が求められている。つまり、冷間加工により高強度化し、調質処理を省略する、いわゆる冷間加工非調質鋼が求められている。
しかしながら、冷間加工非調質鋼の課題の一つとして、高強度化に伴い割れが生じやすいことが挙げられる。特に冷間加工時に、加工発熱による材料温度上昇によってCやN等の固溶元素による動的ひずみ時効が生じやすく、割れが助長されることが知られている。また、動的ひずみ時効の起こりやすさは、温度のほか、加工時のひずみ速度にも依存し、ひずみ速度が遅いと動的ひずみ時効が生じやすい。
冷間加工時には、温度上昇や低ひずみ速度など様々な条件が想定される。よって該冷間加工に供する鋼材には、上記温度上昇や低ひずみ速度の条件下で冷間加工を行っても割れの生じない、つまり、動的ひずみ時効が生じにくい、または動的ひずみ時効が生じても割れにくいことが求められる。
これまでに、冷間加工性を高めたり、冷間加工後の硬さを確保する技術として、以下の技術が開示されている。
例えば特許文献1には、常温時効の進行を抑制すると共に、歪み時効による所定の時効硬化量を確保することのできる冷間鍛造用線材・棒鋼が示されている。該線材・棒鋼は、C:0.0001%以上,Mn:0.1以上%,N:0.0020〜0.010%を夫々含有する低炭素鋼であり、ASTM(American Society for Testing and Materials)平均粒径:20μm以上のフェライトを90面積%以上含むものである。即ち特許文献1には、窒素を適量添加かつ低炭素化し、フェライト結晶粒径を20μm以上に制御することによって、室温時効を抑制し、時効処理による硬化を発揮する鋼材が開示されている。
特許文献2には、加工中は良好な冷間加工性を示し、加工後は所定の硬度、強度を示す機械構造用鋼材が示されている。具体的に該鋼材は、C、Si、Mn、P、S、AlおよびNを必須成分として含有し、残部はFeおよび不可避的不純物を含み、固溶状態としてのN:0.007%以上、且つ、CとNの含有量が0.3≧(10C+N)の関係を満足し、フェライト単相組織を形成し、フェライトの平均結晶粒径が10〜200μmの範囲を満たすものである。この特許文献2も、前記特許文献1と同様に、低炭素化して固溶窒素を一定量以上確保し、フェライト結晶粒径を制御することによって、室温加工時の低変形抵抗、耐割れ性、および加工後の強度を達成している。
特許文献3には、加工中は良好な冷間加工性を示し、加工後は所定の硬度、強度を示す機械構造用鋼材が示されている。詳細には、C、Si、Mn、P、S、AlおよびNを必須成分として含有し、残部はFeおよび不可避的不純物を含み、固溶状態としてのN:0.007%以上、且つ、CとNの含有量が0.3≧(10C+N)の関係を満足し、フェライト単相組織を形成し、フェライトの平均結晶粒径が10〜200μmの範囲であるとともに、Siと固溶状態のNとが10≦Si/Sol.N≦40の関係を満足する鋼材が示されている。
特許文献4には、冷間加工性と冷間加工後の強度に優れた冷間加工用鋼材が示されている。該鋼材は、C、Si、Mn、P、S、Al、Nを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有し、固溶N量が、0.008〜0.015質量%であり、フェライト相の組織分率が、90%以上であり、鋼材表面から鋼材の厚みの1/4の深さまで1mmごとに測定したビッカース硬さ(測定荷重9.8N)の最大値と最小値の差が15Hv以下であることが示されている。つまり特許文献4には、低炭素化して固溶窒素を一定量以上確保し、フェライト分率を増加し、更に強度分布を均一化することによって、高速冷間加工時の耐割れ性、加工後強度を兼備する鋼材が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1や3には、動的ひずみ時効を抑制するという課題は考慮されておらず、上記特許文献1や3に開示の技術は、優れた冷間加工性と冷間加工後の高強度との両立を図ったものではない。また特許文献2では、冷間加工時の温度上昇や低ひずみ速度といった条件は考慮されておらず、これらの条件下で生じやすい動的ひずみ時効を抑制するものではない。また特許文献4の技術は、動的ひずみ時効が生じる温度域や条件を避けることが前提の設計となっており、動的ひずみ時効が生じやすい条件で加工した場合の、動的ひずみ時効を抑制して優れた冷間加工性を確保するものではない。
特開平10−306345号公報 特開2009−228125号公報 特開2009−228126号公報 特開2010−280963号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、割れることなく良好に冷間加工でき、かつ冷間加工後に高強度を確保できる冷間加工用鋼を実現することにある。
上記課題を解決し得た本発明の冷間加工用鋼は、成分組成が、質量%で、
C:0%超0.02%未満、
N:0.005%以上0.03%以下、
固溶N:0.004%以上0.03%以下、
P:0.07%以上0.3%以下、
S:0%超0.05%以下、
Si:0%超3%以下、
Mn:0%超3%以下、および
Al:0%以上0.05%以下
を含有し、残部は鉄および不可避不純物からなり、
鋼組織が、フェライト平均結晶粒径:25μm以下、フェライト最大結晶粒径:51μm以下、およびフェライト最大結晶粒径/フェライト平均結晶粒径で表される比:2.5以下の全てを満たすところに特徴を有する。
上記冷間加工用鋼は、更に、質量%で、下記(A)および(B)のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
(A)Cu:0%超1.5%以下、Ni:0%超1.5%以下、Cr:0%超1.5%以下、およびMo:0%超1.5%以下よりなる群から選択される1種以上の元素を、合計3.0%以下の範囲で含む。
(B)B:0%以上0.005%以下、V:0%以上0.1%以下、Ti:0%以上0.02%以下、Nb:0%以上0.02%以下、およびZr:0%以上0.02%以下よりなる群から選択される1種以上の元素
本発明によれば、規定の成分組成と組織を満たしているため、特には、低炭素量であって、一定以上のN、特には一定以上の固溶Nと、一定以上のPとを含んでいるため、割れることなく良好に冷間加工でき、かつ冷間加工後に高強度を確保できる冷間加工用鋼を提供できる。
本発明者は、優れた冷間加工性と冷間加工後の高強度との両立を図るべく、成分組成について、特に冷間加工性低下の原因である動的ひずみ時効を抑制する観点から、鋭意研究を行った。以下、上記「冷間加工後の強度」を「加工後強度」ということがある。
その結果、下記に示す(a)〜(d)の各成分組成の作用効果を見出した。
(a)動的ひずみ時効による割れ発生を避けつつ、加工後強度を確保するには、動的ひずみ時効を招きやすい炭素の低減が有効であること
(b)炭素と比較して動的ひずみ時効を生じさせ難くかつ強度確保に寄与する、窒素とりんを一定量以上含むことが有効であること
(c)りんは更に、結晶粒径の粗大化抑制にも寄与する元素であり、優れた冷間加工性と高い加工後強度との兼備に有用な元素であること
(d)窒素として特に、固溶状態の窒素、即ち固溶Nが、加工後強度の確保に有効であること
これらの成分組成の作用効果を活用すると共に、結晶粒径を制御することによって、冷間加工性を十分に高められることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を特徴づける成分組成について、まず説明する。
C:0%超0.02%未満
炭素を示すCは、鉄鋼材料中にて固溶Cや炭化物として存在することにより強化に寄与する元素であり、炭素量が増加すると顕著に高強度化する。しかしながら、固溶Cは動的ひずみ時効を生じさせやすく割れの原因となる。また炭化物も割れの原因となる。つまりC量が増加すると割れが生じやすくなる。ところで、炭化物は結晶粒微細化の効果を有することが知られているが、本発明では、この結晶粒微細化効果よりも動的ひずみ時効抑制の方が重要であるとの見地から、Cを極微量に制御する。よって本発明ではC量を0.02%未満とする。C量は、好ましくは0.017%以下、より好ましくは0.015%以下、更に好ましくは0.010%以下である。尚、Cをゼロとすることは困難であるため下限は0%超である。
N:0.005%以上0.03%以下
固溶N:0.004%以上0.03%以下
Nは、鉄鋼材料中にて固溶Nや窒化物として存在し、固溶Nはひずみ時効を生じさせて強化に寄与する。NはCよりも動的ひずみ時効の生じにくい元素であるため、固溶Nの増量は冷間加工性と加工後強度のバランス向上に有用である。ところで、窒化物は結晶粒微細化効果を有することが知られているが、本発明ではひずみ時効による強化を重視して、窒化物の形成を極力避け、Nを固溶状態で極力存在させる。
上記観点から、本発明では、N量を0.005%以上、かつ固溶N量を0.004%以上とした。前記N量は、好ましくは0.008%以上、より好ましくは0.011%以上である。また前記固溶N量は、好ましくは0.007%以上、より好ましくは0.010%以上である。
一方、固溶N量が過剰になると、固溶炭素の場合と同様に、冷間加工時に動的ひずみ時効が生じやすく、結果として割れが生じやすくなる。よって本発明では、N量を0.03%以下、固溶N量を0.03%以下に抑える。前記N量は、好ましくは0.025%以下、より好ましくは0.020%以下であり、前記固溶N量は、好ましくは0.025%以下、より好ましくは0.020%以下である。尚、固溶Nは、後述する実施例に記載の通り、JIS G 1228(2006)に記載の方法で測定すればよい。
P:0.07%以上0.3%以下
Pは、鉄鋼材料中で固溶状態またはりん化物として存在する。Pは、多量に含むと鋼材を脆化させる有害元素であるとして、極力低減させることが一般的である。しかし、Pを特に固溶状態で存在させると、顕著な固溶強化を示すことが知られている。そこで、本発明ではPを有効活用できないか検討した。その結果、Pは炭素や窒素と比較して動的ひずみ時効を生じさせ難く悪影響が小さいことが判明した。つまり本発明では、P量の増加が、冷間加工性を低下させることなく加工後強度を高める、即ち、冷間加工性と加工後強度のバランス向上に有用である、との認識に至った。
また、Pは後述する結晶粒の微細化にも寄与する元素である。特に本発明の成分組成は、上述の通り低炭素化かつ固溶N量を高めたものであり、炭化物や窒化物の生成が抑えられている。その結果、炭化物や窒化物による結晶粒微細化効果が得られず、結晶粒の粗大化や不均一化が生じやすい傾向にある。しかしながら本発明者らは、Pが、結晶粒の粗大化抑制や均一化の効果を有し、結果として冷間加工性の向上に寄与することを見出した。上記効果は、りんが結晶粒界に偏析することにより結晶粒成長が抑制されていることによると考えられる。
これらの観点から、本発明ではP量を0.07%以上とする。P量は、好ましくは0.10%以上、更に好ましくは0.12%以上である。一方、Pが過剰に含まれると、冷間加工性が劣化するため、本発明では上限を0.3%以下とする。P量は、好ましくは0.25%以下、より好ましくは0.20%以下である。
S:0%超0.05%以下
Sは、有害元素として知られており低減する方がよい。Mn等を添加して固定することにより害を回避できるが、MnSも割れの要因となるため、やはり極力少ない方が良い。よって本発明では、S量を0.05%以下とする。S量は、好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.01%以下である。尚、Sは不可避的に含まれる元素であり、ゼロとすることは困難であるため下限は0%超である。
Si:0%超3%以下
Siは脱酸元素として使用され、また、固溶強化の効果を有する元素でもある。またSiは、炭化物、窒化物、りんに比べると効果は小さいが、結晶粒微細化に寄与する元素でもある。これらの観点からSi量が0.01%以上、更には0.02%以上含まれていてもよい。しかしながら、Siが過剰に含まれると割れが発生しやすい。よって本発明ではSi量を3%以下とする。Si量は、好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下である。
Mn:0%超3%以下
脱酸元素として使用される他、SをMnSとして固定する効果もある。またMnは、結晶粒微細化の効果を、炭化物、窒化物、りんに比べると小さいが有する。これらの観点からMn量は0.1%以上であることが好ましく、より好ましくは0.2%以上である。しかしながら、Mnが過剰に含まれていても効果は飽和する。よって、本発明ではMn量を3%以下とする。Mn量は、好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下である。
Al:0%以上0.05%以下
Alは窒化物を形成する元素である。窒化物を形成すると前述のように結晶粒微細化の効果が得られるが、本発明では、固溶窒素確保のために極力低減すべき元素である。よってAlが含まれる場合であっても、0.05%以下に抑える。Al量は、好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.02%以下、更に好ましくは0.01%以下であり、最も好ましくは0%である。
本発明の冷間加工用鋼の成分は、上記元素を含み、残部は鉄および不可避不純物である。本発明の冷間加工用鋼には、上記元素と共に、必要に応じて以下に示す元素が下記範囲内で含まれていてもよい。
Cu:0%超1.5%以下、Ni:0%超1.5%以下、Cr:0%超1.5%以下、およびMo:0%超1.5%以下よりなる群から選択される1種以上の元素を、合計3.0%以下の範囲で含む。
これらの元素は、耐食性や靭性を向上する元素であり、また、結晶粒微細化の効果を、炭化物、窒化物、Pに比べると小さいが有する。これらの観点からは、Cuを0.1%以上含有させることが好ましい。またNiを含有させる場合は0.1%以上含有させることが好ましく、Crを含有させる場合は0.1%以上含有させることが好ましい。また、Moを含有させる場合は0.1%以上含有させることが好ましい。これらの元素は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。しかしながら、これらの元素が過剰に含まれると、製造性が阻害されるほかコストアップを招く。よって、いずれの元素を含有させる場合も、その上限をそれぞれ1.5%以下とすることが好ましく、より好ましくはそれぞれ1.0%以下、更に好ましくはそれぞれ0.7%以下である。また、製造性確保やコストアップ抑制の観点から、これらの元素を合計で3.0%以下とすることが好ましく、より好ましくは合計で2.0%以下、更に好ましくは合計で1.5%以下である。
B:0%以上0.005%以下、V:0%以上0.1%以下、Ti:0%以上0.02%以下、Nb:0%以上0.02%以下、およびZr:0%以上0.02%以下よりなる群から選択される1種以上の元素
これらは窒化物を形成する元素である。窒化物を形成すると前述のように結晶粒微細化の効果が得られるが、本発明では、固溶窒素確保のために極力低減すべき元素である。よってこれらの元素が含まれる場合であっても、以下の通り抑制する。
Bは、0.005%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.003%以下、更に好ましくは0.001%以下、より更に好ましくは0.0005%以下、最も好ましくは0%である。Vは、0.1%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.05%以下、更に好ましくは0.03%以下、より更に好ましくは0.01%以下、最も好ましくは0%である。
Ti、Nb、Zrは、夫々0.02%以下とすることが好ましく、より好ましくは夫々0.01%以下、更に好ましくは夫々0.005%以下、より更に好ましくは夫々0.002%以下、最も好ましくは夫々0%である。
次に本発明の鋼材の組織について説明する。
本発明では、組織におけるフェライト結晶粒径を均一かつ微細化することで、冷間加工性を更に向上させることができる。具体的には、フェライト平均結晶粒径が25μm以下、フェライト最大結晶粒径が51μm以下を満たすようにする。前記フェライト平均結晶粒径は、好ましくは15μm以下、より好ましくは12μm以下である。前記フェライト平均結晶粒径の下限値は、本発明の成分組成や後述する製造条件等を考慮すると、1μm程度となる。前記フェライト最大結晶粒径は、好ましくは40μm以下であり、より好ましくは30μm以下であり、前記フェライト最大結晶粒径の下限値は、本発明の成分組成や後述する製造条件等を考慮すると、2μm程度となる。
更にフェライト結晶粒径の均一化を図るために、前記フェライト最大結晶粒径/前記フェライト平均結晶粒径で表される比を2.5以下とした。前記比は、好ましくは2.2以下であり、より好ましくは2.1以下である。前記比の下限値は、本発明の成分組成や後述する製造条件等を考慮すると、2.0程度となる。
尚、本発明の組織は、上記以外は特に限定されない。本発明の組織として例えば、フェライト主体の組織が挙げられる。該フェライト主体の組織として、フェライト、即ちポリゴナルフェライトを、例えば90面積%以上、更には95面積%以上含み、残部組織として、窒化物や炭化物等の析出物を含みうるが、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、オーステナイトを含まない組織が挙げられる。
次に本発明の鋼材を得るための製造条件について説明する。上記成分組成の鋼を溶製し、鋳造して、下記の条件を満たすように熱間圧延を行う。
熱間圧延に際して行う加熱の温度:1000〜1250℃
まず、熱間圧延前の加熱は、窒化物等の析出物を固溶させるため、加熱温度を1000℃以上とする必要がある。加熱温度が1000℃未満であると、圧延後に十分な固溶N量が得られない。前記加熱温度は、好ましくは1100℃以上、より好ましくは1150℃以上である。前記窒化物等の固溶の観点から加熱温度は高い方がよいが、加熱温度が高くなると脱窒が生じやすい。よって、本発明では加熱温度の上限を1250℃以下とする。加熱温度は、好ましくは1200℃以下である。上記温度域での滞在時間、即ち加熱時間は、窒化物の固溶促進、脱窒抑制の観点から10〜40分の範囲内とするのがよい。
仕上圧延温度:900〜1100℃
仕上圧延温度は900℃以上とするのがよい。仕上圧延温度がこれよりも低いと、圧延中や圧延後の冷却中に窒化物の析出が生じやすく、固溶N量が確保できない。仕上圧延温度は、より好ましくは950℃以上、更に好ましくは1000℃以上とする。一方、仕上圧延温度が高すぎると結晶粒径が粗大化するため、上限を1100℃とするのがよい。仕上圧延温度は、より好ましくは1050℃以下である。
熱間圧延後、仕上圧延温度から950〜800℃の温度域の冷却停止温度までの平均冷却速度CR1:20℃/s超、かつ前記冷却停止温度から600℃までの平均冷却速度CR2:0.5℃/s以上20℃/s以下
仕上圧延後、急激に生じる再結晶・粒成長を抑制するには、上記950〜800℃の温度域まで急冷することが必要である。よって本発明では熱間圧延後、仕上圧延温度から950〜800℃の温度域の冷却停止温度まで、平均冷却速度CR1:20℃/s超で冷却する。前記CR1は、好ましくは30℃/s以上、より好ましくは40℃/s以上である。前記CR1が速いほど粒成長抑制には効果的であるが、CR1が速すぎると、材料の表層と内部で温度差が大きくなり、材料全体を前記冷却停止温度の範囲内とすることが困難となり材質が不均一になりやすい。よって、前記CR1の上限は100℃/s以下とすることが好ましい。前記CR1は、より好ましくは80℃/s以下、更に好ましくは70℃/s以下である。
仕上圧延温度が低いほど結晶粒径は微細化しやすいが、結晶粒径が微細なほど粒成長も生じやすい。一方、粒成長の抑制には、仕上圧延温度から十分低い温度まで急冷することが有効である。この観点から冷却停止温度は、950〜800℃の範囲内であって仕上圧延温度よりも45℃以上低い温度であることが好ましい。冷却停止温度は、950〜800℃の範囲内であって、仕上圧延温度よりもより好ましくは100℃以上、更に好ましくは150℃以上低いことがよい。上記仕上圧延温度と冷却停止温度は、結晶粒微細化や粒成長の傾向を考慮して適宜決定することができる。
上述の通り冷却停止温度は950〜800℃の範囲内とする。950℃超で前記急冷を停止すると、鋼材の温度が高温であるため、急冷停止後も粒成長が継続して生じ好ましくない。粒成長を効果的に抑制するため、冷却停止温度を950℃以下とする。好ましくは900℃以下であり、より好ましくは850℃以下である。一方、冷却停止温度の下限は800℃とする。800℃未満でフェライト変態と析出の核生成頻度が高くなり、窒化物の析出が促進され、その結果、固溶N量の確保が困難になる。冷却停止温度は好ましくは830℃以上である。
フェライト変態させつつ窒化物析出を抑制するには、前記冷却停止温度から600℃までの平均冷却速度CR2を20℃/s以下とする必要がある。CR2が20℃/s超であると固溶N量の確保が困難になる。CR2は、好ましくは15℃/s以下、更に好ましくは10℃/s以下である。一方、CR2の下限は0.5℃/s以上とする。CR2が0.5℃/s未満では、核生成頻度は低いものの滞在時間が長くなるため窒化物析出量が増加し、固溶N量を確保できない。CR2は、好ましくは2℃/s以上、更に好ましくは5℃/s以上とする。CR2での冷却は600℃までで十分である。600℃未満の温度域については特に問わないが、極力早く冷却することが好ましく、たとえば50℃/s以上、100℃/s以上で冷却することが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
表1に示す成分組成の各鋼材を溶製し、鋳造して得られたインゴットを用い、表2−1および表2−2に示す条件で熱間圧延を行った。即ち、表2−1および表2−2の加熱温度で加熱してから表2−1および表2−2の仕上圧延温度で熱間圧延を行い、熱間圧延後は、上記仕上圧延温度から表2−1および表2−2の冷却停止温度まで、表2−1および表2−2の平均冷却速度CR1で冷却し、上記冷却停止温度から600℃までは、表2−1および表2−2の平均冷却速度CR2で冷却し、その後室温まで放冷し、供試材として圧延線材を得た。
得られた供試材を用いて、下記の通り、固溶N量の測定、フェライト粒径の測定、冷間加工性の評価、および冷間加工後の硬さの測定を行った。
固溶N量は、JIS G 1228(2006)に記載の方法で測定した。
フェライト平均結晶粒径、フェライト最大結晶粒径、およびフェライト最大結晶粒径/フェライト平均結晶粒径で表される比の測定
直径15mmの前記圧延線材の、圧延方向でもある長手方向に垂直な断面を切断し、切断面を観察できるように、樹脂埋め、鏡面研磨、およびナイタールエッチングを順に行って観察サンプルを得た。この観察サンプルにおける切断面の、直径の1/4位置における任意の3視野を、光学顕微鏡を用い倍率100〜400倍で観察して写真撮影した。写真1枚につき横方向に5本の線を任意に引き、線分法により粒径を求め、3視野分の平均値をフェライト平均結晶粒径とした。また、粒界で区切られる線分のうち最大のものを、フェライト最大結晶粒径として求めた。以上のように測定したフェライト平均結晶粒径とフェライト最大結晶粒径から、フェライト最大結晶粒径/フェライト平均結晶粒径で表される比を算出した。尚、本実施例で得た供試材は、フェライト主体であることを上記写真から確認している。
冷間加工性の評価
前記供試材から、直径6mm、高さ12mmのサンプルを切り出し、200℃で該サンプルの高さ方向に、ひずみ速度0.1s-1で70%の圧縮加工を施した。そして該圧縮加工後のサンプル表面における割れの有無を目視で確認した。そして割れがない場合を冷間加工性に優れると評価した。
冷間加工後の硬さの評価
前記圧縮加工後の試験片直径の中心を通る圧縮方向に平行な断面の高さ中心、試験片幅の1/4位置のビッカース硬さを、荷重500gfにて4点測定し、その平均値を求めた。そしてビッカース硬さが300Hv以上の場合を、冷間加工後の強度、即ち加工後強度が高いと評価した。
これらの結果を表2−1および表2−2に併記する。
表1、表2−1および表2−2から次のことがいえる。尚、以下のNo.は試験No.を示す。表2−1のNo.15〜18、並びに表2−2のNo.20および23〜32は、本発明で規定の成分組成と組織を満たしているため、優れた冷間加工性と高い加工後強度を兼備できた。これに対し、上記以外の例は、下記に説明する通り、規定の成分組成や組織を満たさず、優れた特性が得られなかった。
No.1は、C量が過剰であり、またP量が不足して結晶粒径が粗大となったため、割れが生じて冷間加工性に劣った。またN量が不足しかつ固溶N量が不足したため、加工後強度が低くなった。
No.2と3は、C量が過剰であるため、割れが生じて冷間加工性に劣った。またN量が不足しかつ固溶N量が不足したため、加工後強度が低くなった。尚、これらの例はPを規定量含んでいるため、フェライト粒径は粗大にならなかった。
No.4は、P量が不足しているためフェライト粒径が粗大となり、割れが発生して冷間加工性に劣った。またN量が不足しかつ固溶N量が不足したため、加工後強度が低くなった。
No.5と6は、C量が過剰であり、またP量が不足して結晶粒径が粗大となったため、割れが生じて冷間加工性に劣った。尚、このNo.5と6では、C量が過剰でありかつ規定量のNを含んでいるため、加工後強度を確保できたものと思われる。
No.7〜10、12および14は、P量が不足して結晶粒径が粗大となるか、フェライトの最大結晶粒径/平均結晶粒径で表される比が規定範囲を超えたため、割れが生じて冷間加工性に劣った。尚、これらの例では、規定量のNを含んでいるため、加工後強度を確保できたものと思われる。
No.11と13は、C量が過剰であるため、割れが生じて冷間加工性に劣った。尚、これらの例は、P量が不足しているが、C量が過剰でありかつ規定量のNを含んでいるため、特にNo.13ではフェライト結晶粒の粗大化が生じず、所望の加工後強度になったと思われる。
No.18〜24は、いずれも表1の鋼種No.A18を用い、製造条件を変えて製造した例である。これらのうち、No.18、20、23、および24は、推奨される製造条件で製造したため、規定の固溶N量と組織を有し、上述の通り優れた冷間加工性と高い加工後強度を兼備できた。
これに対してNo.19は、加熱温度が低く、かつ仕上圧延温度と冷却停止温度も低いため、固溶Nを十分確保できず、加工後強度を確保できなかった。No.21は、CR1、即ち仕上圧延温度から冷却停止温度までの平均冷却速度が小さすぎたため、フェライト粒径が粗大となり、割れが発生した。No.22は、CR2、即ち冷却停止温度から600℃までの平均冷却速度が小さすぎたため、固溶Nを十分に確保できず、加工後強度が低くなった。
No.33〜36は、それぞれAl、Ti、Nb、Vの含有量が過剰であるため、窒化物が形成されて固溶Nが不足し、その結果、加工後強度を確保できなかった。
No.37は、C量が著しく過剰であるため、割れが発生した。

Claims (3)

  1. 成分組成が、質量%で、
    C:0%超0.02%未満、
    N:0.005%以上0.03%以下、
    固溶N:0.004%以上0.03%以下、
    P:0.07%以上0.3%以下、
    S:0%超0.05%以下、
    Si:0%超3%以下、
    Mn:0%超3%以下、および
    Al:0%以上0.05%以下
    を含有し、残部は鉄および不可避不純物からなり、
    鋼組織が、フェライト平均結晶粒径:25μm以下、フェライト最大結晶粒径:51μm以下、およびフェライト最大結晶粒径/フェライト平均結晶粒径で表される比:2.5以下の全てを満たすことを特徴とする冷間加工用鋼。
  2. 更に、質量%で、
    Cu:0%超1.5%以下、Ni:0%超1.5%以下、Cr:0%超1.5%以下、およびMo:0%超1.5%以下よりなる群から選択される1種以上の元素を、合計3.0%以下の範囲で含む請求項1に記載の冷間加工用鋼。
  3. 更に、質量%で、
    B:0%以上0.005%以下、V:0%以上0.1%以下、Ti:0%以上0.02%以下、Nb:0%以上0.02%以下、およびZr:0%以上0.02%以下よりなる群から選択される1種以上の元素を含む請求項1または2に記載の冷間加工用鋼。
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