JP2016163890A - 軟水化装置及びイオン交換樹脂の再生方法 - Google Patents

軟水化装置及びイオン交換樹脂の再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イオン交換樹脂を再生しやすく、水を軟水化する性能は維持しながらも、薬剤等を用いることなく、軟水化−再生の繰り返しによって連続的に使用可能な軟水化装置を提供する。【解決手段】樹脂室13は、電極21、22のうち陽極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第1隔膜31と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜よりなる第2隔膜32とにより仕切られるか、または電極21、22のうち陽極側に設けられ陰イオン交換樹脂膜よりなる第1隔膜31と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第2隔膜32とにより仕切られることで形成され、イオン交換樹脂40が、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42からなるようにした軟水化装置100。【選択図】図1

Description

本発明は、軟水化装置、イオン交換樹脂の再生方法に関するものである。
この種の軟水化装置としては、特許文献1に示すように、硬水を陽イオン交換樹脂に通過させることによりカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分を吸着させて軟水化し、軟水化した後の陽イオン交換樹脂に塩化ナトリウム等の薬剤を投入して当該陽イオン交換樹脂を再生するように構成されたものがある。
しかし、この軟水化装置は、再生のために薬剤を購入し、定期的に軟水化装置に投入する必要があり、費用や手間がかかるという問題がある。
そこで、特許文献2に示すように、一対の電極を、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を有する樹脂室を挟んで配置し、これらの電極により樹脂室に電圧を印加することで、薬剤等を用いることなく陽イオン交換樹脂を再生するように構成されたものが知られている。
ここで、上述した軟水化装置において、陽イオン交換樹脂が再生される原理について説明する。
上述した軟水化装置の樹脂室は、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を有しているので、一対の電極によりこの樹脂室に電圧が印加されると、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂との間で水が分解して、水素イオン及び水酸化物イオンが生じる。
そして、この水素イオンが陽イオン交換樹脂に吸着されたカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分と交換されることより、陽イオン交換樹脂が再生されることになる。
特開平7−232165号公報 特開2012−236171号公報
ところが、従来、軟水化装置に使用されるイオン交換樹脂には、強酸性陽イオン交換樹脂や強塩基性陰イオン交換樹脂が用いられており、この構成により、水に含まれる硬度成分を効率よく吸着させることはできるが、軟水化した後のイオン交換樹脂を再生しにくいという問題がある。
何故ならば、強酸性陽イオン交換樹脂は、硬度成分を吸着しやすい一方、一度水中の硬度成分を吸着すると、水の分解により生じた水素イオンとこれらの硬度成分とを交換しにくい性質を有しているからである。
また、強塩基性陰イオン交換樹脂は、水中の塩化物イオン等の陰イオンを吸着しやすい一方、一度これらの陰イオンを吸着すると、水の分解により生じた水酸化物イオンとこれらの陰イオンとを交換しにくい性質を有しているからである。
そこで、本発明は、水を軟水化する性能は維持しながらも、薬剤等を用いることなく、イオン交換樹脂を再生しやすくし、連続的に使用可能とすることを主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る軟水化装置は、イオン交換樹脂を有し、当該イオン交換樹脂を通過する水を軟水化する樹脂室と、前記樹脂室を挟んで配置され、前記樹脂室に電圧を印加して前記水を軟水化した後の前記イオン交換樹脂を再生する電極とを具備する軟水化装置であって、前記樹脂室は、前記電極のうち陽極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜よりなる第2隔膜とにより仕切られるか、または当該電極のうち陽極側に設けられ陰イオン交換樹脂膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第2隔膜とにより仕切られることで形成され、前記イオン交換樹脂が、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂からなることを特徴とするものである。
なお、ここでいう軟水化とは、水に含まれている硬度成分を減少させることをいう。
このような軟水化装置であれば、イオン交換樹脂が、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂からなるので、水を軟水化することができるうえ、水を軟水化した後のイオン交換樹脂を再生しやすくすることができる。
何故ならば、弱酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂が以下の性質を有しているからである。
弱酸性陽イオン交換樹脂は、強酸性陽イオン交換樹脂と比べて吸着した硬度成分と水の分解により生じた水素イオンとを交換しやすい性質を有している。また、弱塩基性陰イオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交換樹脂と比べて吸着した水中の陰イオンと水の分解により生じた水酸化物イオンを吸着しやすい性質を有している。
したがって、本発明に係る軟水化装置は、従来の強酸性陽イオン交換樹脂や強塩基性陰イオン交換樹脂を使用した軟水化装置に比べて、イオン交換樹脂の再生に使用する水素イオン及び水酸化物イオンの量を減らすことができ、これにより、イオン交換樹脂の再生時間の短縮や省電力化が可能になる。
前記バイポーラ膜は、透水性を有するようにすることができる。なおバイポーラ膜が透水性ではなく、非透水性であることを妨げるものではない。
前記弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂とは、混合しない状態で前記樹脂室に充填されるようにすることができる。
また前記樹脂室は複数設けられるとともに、前記電極は複数の当該樹脂室を挟んで配置され、複数の前記樹脂室間に導電部材をさらに設け、前記電極および当該導電部材による仕切られた単位毎に前記イオン交換樹脂の再生を行なうことが好ましい。
さらに前記導電部材は、非イオン透過性かつ非透水性であることが好ましい。
そして前記樹脂室から陽極または前記導電部材と前記第1隔膜との間の空間である陽極室に流れる流路と、当該陽極室から当該導電部材または陰極と前記第2隔膜との間の空間である陰極室に流れる流路とが設けられることが好ましい。
また本発明に係るイオン交換樹脂の再生方法は、イオン交換樹脂を収容する複数の樹脂室および複数の当該樹脂室間に設けられた導電部材を挟んで配置される電極に電圧を印加しつつ当該樹脂室および当該樹脂室間に通水を行なうことで、当該イオン交換樹脂を再生し、前記電極および前記導電部材による仕切られた単位毎に前記イオン交換樹脂の再生を行ない、前記樹脂室は、前記電極のうち陽極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜よりなる第2隔膜とにより仕切られるか、または当該電極のうち陽極側に設けられ陰イオン交換樹脂膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第2隔膜とにより仕切られることで形成されることを特徴とするものである。
そして前記樹脂室に通水して前記イオン交換樹脂を再生した後に、当該樹脂室から陽極または前記導電部材と前記第1隔膜との間の空間である陽極室に通水し、当該陽極室から当該導電部材または陰極と前記第2隔膜との間の空間である陰極室に通水することが好ましい。
このように構成した本発明によれば、イオン交換樹脂を再生しやすく、水を軟水化する性能は維持しながらも、薬剤等を用いることなく、軟水化‐再生の繰り返しによって連続的に使用可能な軟水化装置を提供することができる。
本実施形態における軟水化装置の概略構成図。 粒径とイオン交換樹脂の硬度成分除去率との関係を表す実験結果。 イオン交換容量比とイオン交換樹脂の硬度成分除去率との関係を表す実験結果。 軟水化装置の他の形態について示した図である。 図4に示した軟水化装置における水の流通経路について説明した図である。 (a)〜(b)は、実施例1および実施例2の結果を示した図である。 実施例3および比較例1の結果を示した図である。
以下に本発明に係る軟水化装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る軟水化装置100は、図1に示すように、硬度成分を含む水を導入する導入ポート101及び硬水が軟水化された生成水を排出する排出ポート102が形成された樹脂室13と、樹脂室13を挟んで配置された一対の電極である陽極21と陰極22とを具備するものである。
一対の電極である陽極21と陰極22とは、本実施形態では、それぞれ対向して設けられており、所定の電圧が印加されることにより、一方の電極が陽極21になるとともに他方の電極が陰極22になり、陽極21から陰極22に向かって樹脂室13内に所定の電流が流れるように構成されたものである。陽極21および陰極22は、チタン等からなる所定の基材の表面を白金、白金を含有する合金もしくは白金族金属を主成分とする合金で被覆されたものであることが好ましい。また形状は、メッシュ状や板状のものであることが好ましい。
なお、本実施形態では、これらの電極に印加される電圧を変更することにより、樹脂室13内に流れる電流の大きさを自由に変更できるように構成されている。
本実施形態の軟水化装置100は、樹脂室13内に流れる電流の向きに沿って隔てられた、陽極室11、樹脂室13及び陰極室12を有しており、樹脂室13及び陽極室11は第1隔膜31によって隔てられ、樹脂室13及び陰極室12は第2隔膜32によって隔てられている。
第1隔膜31は、陰イオン交換樹脂膜であることが好ましい。また第2隔膜32は、陽イオン交換樹脂膜であることが好ましい。この場合、陰イオン交換樹脂膜および陽イオン交換樹脂膜の材質は、それぞれ陰イオン交換機能および陽イオン交換機能を有すれば特に限られるものではない。この場合、陽極21と陰極22に電圧を印加したとき、陰イオン交換樹脂膜である第1隔膜31は、陰イオンを選択的に透過させる。また陽イオン交換樹脂膜である第2隔膜32は、陽イオンを選択的に透過させる。陰イオン交換樹脂膜および陽イオン交換樹脂膜は、機械的強度とイオン透過率とのバランスから10μm以上300μm以下であることが好ましく、50μm以上150μm以下であることがさらに好ましい。
樹脂室13は、その内部にイオン交換樹脂40を有しており、当該樹脂室13に導入された水が、このイオン交換樹脂40を通過して軟水化され、生成水となって導出されるように構成されている。
より具体的には、この樹脂室13は、内部を通過する水が、樹脂室13内を流れる電流の向きと略垂直な方向に流れるように構成されており、本実施形態では、樹脂室13の下部に設けられた導入ポート101から樹脂室13の上部に設けられた排出ポート102に向かって水が流れるように構成されている。
本実施形態では、イオン交換樹脂40は、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42からなるものである。言い換えれば、本実施形態の樹脂室13は、例えばカルボキシル基を交換基として有する弱酸性陽イオン交換樹脂41と、一級アミノ基から三級アミノ基を交換基として有する弱塩基性陰イオン交換樹脂42とを内部に収容していることになる。
より詳細には、弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42は、それぞれ粒子状をなすものであり、それぞれが混在して樹脂室13内に収容されている。本実施形態では、これらの弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42は、樹脂室13内で無秩序に混ざり合っている。
より具体的に、弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42は、それぞれ粒径が100μm以上500μm以下のものであり、好ましくは、100μm以上400μm以下のものである。さらに最適なのは250μm以上400μm以下である。本実施形態で用いられている弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42は、それぞれ略球体状をなすものであり、その径が100μm以上500μm以下のもので、これらの粒径はサイズ毎に揃っている。
また、樹脂室13内における弱酸性陽イオン交換樹脂41と弱塩基性陰イオン交換樹脂42との割合は、弱酸性陽イオン交換樹脂41のイオン交換容量が、弱塩基性陰イオン交換樹脂42のイオン交換容量の1倍以上になるようにしており、本実施形態では、1倍以上9倍以下にしている。
続いて、上述した軟水化装置100の動作について説明する。
まず、軟水化処理時は、CaCO換算で硬度250mg/Lに調製した水を導入ポート101から導入し、樹脂室13のイオン交換樹脂40を通過させる。この際、一対の電極である陽極21及び陰極22には電圧を印加させない。
これにより、水は、当該水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分が弱酸性陽イオン交換樹脂41に吸着されて減少し、軟水化される。
上述の軟水化処理を1回又は複数回行ったあと、イオン交換樹脂40の再生時には、一対の電極である陽極21及び陰極22に所定の電圧を印加するとともに、導入ポート101からCaCO換算で硬度250mg/Lに調製した水を導入する。
これにより、弱酸性陽イオン交換樹脂41と弱塩基性陰イオン交換樹脂42との界面で水の分解により水素イオンと水酸化物イオンが生じる。そして水素イオンによって弱酸性陽イオン交換樹脂41に吸着しているカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分が交換され、水酸化物イオンによって弱塩基性陰イオン交換樹脂42に吸着されている硫酸イオンや炭酸イオン等の陰イオン成分が交換されることによりイオン交換樹脂40が再生される。
なお脱離した硬度成分や陰イオン成分がイオン交換樹脂40に再吸着するのを抑制するため、樹脂室13内の流路長はより短い方が好ましい。
次に、弱酸性陽イオン交換樹脂41と弱塩基性陰イオン交換樹脂42との割合を9倍として、軟水化−再生を3回繰り返した後に軟水化を行った際のイオン交換樹脂40の粒径と硬度成分除去率との関係を表す実験データを図2に示し、イオン交換樹脂40の粒径を500μmとして軟水化−再生を3回繰り返した後に軟水化を行った際の弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42のイオン交換容量比における硬度成分除去率を表す実験データを図3に示す。
図2に示すように、弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42の粒径が、それぞれ100μm以上500μmの場合に、一般的なイオン交換樹脂40のサイズである500μm以上750μm以下と比較して、イオン交換樹脂40の硬度成分除去率が高いことが分かる。この理由は、上述した範囲の粒径であれば、弱酸性陽イオン交換樹脂41と弱塩基性陰イオン交換樹脂42の接する箇所が増加して、水の分解が生じやすいからであると考えられる。なお、粒径が100μmよりも小さくなると、各ポート101、102やこれらに付随するメッシュ等が詰まり圧力損失が生じる。
また、弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42の割合については、軟水化性能を考慮してなるべく弱酸性陽イオン交換樹脂41の割合を多くした配合がよい。単位体積当たりの弱酸性陽イオン交換樹脂41の絶対量が増えるため軟水化に有利となるためである。図3に示すように、本実施形態では、弱酸性陽イオン交換樹脂41のイオン交換容量が、弱塩基性陰イオン交換樹脂42のイオン交換容量の1倍以上9倍以下の場合に良好な硬度除去性能を示し、より好ましくは3倍以上6倍以下の場合であることが分かる。
このように構成された本実施形態に係る軟水化装置100によれば、イオン交換樹脂40が、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42からなり、樹脂室13に流した水を軟水化することができるうえ、イオン交換樹脂40に吸着した硬度成分を高い除去率で除去することができ、薬剤等を用いることなく、水を軟水化した後のイオン交換樹脂40を再生しやすくすることができ、連続的な使用が可能になる。
なお軟水化装置100は、図1に示した形態に限られるものではない。
図4は、軟水化装置100の他の形態について示した図である。
本実施形態の軟水化装置100は、図1に示した軟水化装置100と比較して、樹脂室13を挟んで配置された一対の電極である陽極21と陰極22とを具備する点で同様である。また本実施形態の軟水化装置100は、陽極21と隣接する樹脂室13との間に陽極室11を有し、陰極22と隣接する樹脂室13との間に陰極室12を有する点でも図1に示した軟水化装置100と同様である。ただし説明の便宜上、ここではこれらをそれぞれ陽極室11a、陰極室12bとして図示している。
一方、本実施形態の軟水化装置100は、樹脂室13が複数設けられる点で異なる。図4では、樹脂室13が2つ設けられる場合を例に採り図示している。図4では、この2つの樹脂室13をそれぞれ樹脂室13aおよび樹脂室13bとして図示している。
また本実施形態の軟水化装置100は、図1に示した軟水化装置100と比較して、複数の樹脂室13間に、詳しくは後述する導電部材50が設けられる。導電部材50は、隣り合う樹脂室13の間の空間を陽極室11と陰極室12とに区分する。図4に図示した例では、導電部材50は、樹脂室13aと樹脂室13bとの間の空間を区分する。そして導電部材50は、樹脂室13aと導電部材50との間の空間である陰極室12aと、導電部材50と樹脂室13bとの間の空間である陽極室11bとに区分する。
樹脂室13aは、樹脂室13aを挟んで設けられる第1隔膜31aと第2隔膜32aにより隣接する空間と隔てられている。また樹脂室13bは、樹脂室13bを挟んで設けられる第1隔膜31bと第2隔膜32bにより隣接する空間と隔てられている。ここでは、第1隔膜31aにより陽極室11aと樹脂室13aとが隔てられ、第2隔膜32aにより樹脂室13aと陰極室12aとが隔てられている。さらに第1隔膜31bにより陽極室11bと樹脂室13bとが隔てられ、第2隔膜32bにより樹脂室13bと陰極室12bとが隔てられている。なお第1隔膜31a、31bは、陰イオン交換樹脂膜であることが好ましく、また第2隔膜32a、32bは、陽イオン交換樹脂膜であることが好ましいのは上述した場合と同様である。
樹脂室13aおよび樹脂室13bは、その内部にイオン交換樹脂40を有している。そしてイオン交換樹脂40は、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42からなるものである点では、図1の場合と同様である。さらに弱酸性陽イオン交換樹脂41及び弱塩基性陰イオン交換樹脂42の粒径や、樹脂室13内における弱酸性陽イオン交換樹脂41と弱塩基性陰イオン交換樹脂42との割合については、上述した場合と同様でよい。
導電部材50は、導電性を有する部材である。導電部材50は導電性を有し、少なくとも非透水性および非イオン透過性を有し、かつ水中での陽分極および陰分極に対して耐性を有するものであることが好ましい。具体的には、導電部材50は、例えば金属材料からなる板であり、チタン等からなる所定の基材の表面を白金、白金を含有する合金もしくは白金族金属を主成分とする合金で被覆されたものであることが好ましい。
次に本実施形態の軟水化装置100の動作について説明する。
本実施形態の軟水化装置100についても、軟水化処理の際は、図1で説明した軟水化装置100と同様に陽極21及び陰極22には電圧を印加させない。
本実施形態では、軟水化の対象となる硬水である被処理水は2分割され、一方は、樹脂室13aの下部に設けられた導入ポート101aから樹脂室13a内に導入される。また他方は、樹脂室13bの下部に設けられた導入ポート101bから樹脂室13b内に導入される。そしてそれぞれ樹脂室13aおよび樹脂室13b内を下部から上部に向けて通水し、イオン交換樹脂40により硬度成分が除去されて軟水化される。さらに軟水化された水は、それぞれ樹脂室13aの上部に設けられた排出ポート102a、および樹脂室13bの上部に設けられた排出ポート102bから生成水として導出される。
またイオン交換樹脂40の再生の際は、陽極21及び陰極22に所定の電圧を印加する。そして軟水化処理の場合と同様に、被処理水と同じ水を導入ポート101aから樹脂室13a内に導入するとともに導入ポート101bから樹脂室13bに内に導入する。
これにより上述した場合と同様に、水の分解により水素イオンと水酸化物イオンが生じ、水素イオンによって弱酸性陽イオン交換樹脂41に吸着している硬度成分が交換される。さらに水酸化物イオンによって弱塩基性陰イオン交換樹脂42に吸着されている陰イオン成分が交換される。そしてイオン交換樹脂40が再生される。
このとき陽極21及び陰極22に所定の電圧を印加することで導電部材50は、分極しバイポーラ電極となる。つまり導電部材50の陽極21側の面は、負極を形成し、導電部材50の陰極22側の面は、正極を形成する。そして導電部材50がバイポーラ電極となることで、導電部材50の表面でも水の分解が生じる。さらに第2隔膜32aが、陽イオン交換樹脂膜であった場合、樹脂室13a内のカルシウムイオン等の硬度成分は、第2隔膜32aを透過して陰極室12a側に排出しやすいが、陰イオン成分は第2隔膜32aを透過しにくい。即ち電気透析効果が生じる。そして導電部材50がバイポーラ電極となっていた場合は、第2隔膜32a側が負極であるため、陽イオンである硬度成分が引き寄せられる。そのためさらに効率的に硬度成分を樹脂室13aから陰極室12a側に排出しやすくなる。つまり硬度成分がイオン交換樹脂40に再吸着する機会がより減少し、イオン交換樹脂40の再生効率が向上する。
また本実施形態では、イオン交換樹脂40の再生の際に水の流通経路を次のようにすることが好ましい。
図5は、図4に示した軟水化装置100における水の流通経路について説明した図である。
まず導入ポート101aから樹脂室13a内に導入し、排出ポート102aから導出した水は、次に陽極室11aの下部に導入する。そして陽極室11aの上部から導出し、さらに陰極室12aの下部に導入する。そして陰極室12aの上部から導出する。
また導入ポート101bから樹脂室13b内に導入し、排出ポート102bから導出した水は、次に陽極室11bの上部に導入する。そして陽極室11bの下部から導出し、さらに陰極室12bの下部に導入する。そして陰極室12bの上部から導出する。
つまり本実施形態では、樹脂室13aから陽極21と第1隔膜31aとの間の空間である陽極室11aに流れる流路と、陽極室11aから導電部材50と第2隔膜32aとの間の空間である陰極室12aに流れる流路とが設けられる。そして樹脂室13aに通水してイオン交換樹脂を再生した後は、この流路により通水を行なう。
さらに本実施形態では、樹脂室13bから導電部材50と第1隔膜31bとの間の空間である陽極室11bに流れる流路と、陽極室11bから陰極22と第2隔膜32bとの間の空間である陰極室12bに流れる流路とが設けられる。そして樹脂室13bに通水してイオン交換樹脂を再生した後は、この流路により通水を行なう。
そしてこれにより電極である陽極21、陰極22および導電部材50による仕切られた単位(ブロック)毎にイオン交換樹脂の再生を行なう。
なお図5で説明した水の流通経路は、図1で説明した軟水化装置100に対しても適用が可能である。この場合、例えば、まず水を導入ポート101から樹脂室13内に導入し、排出ポート102から導出する。次に陽極室11の下部に導入する。そして陽極室11の上部から導出し、さらに陰極室12の下部に導入する。そして陰極室12の上部から導出する。
なおここでは水の導入および導出を行なうのに各室の上部や下部を指定したが、上部と下部とを逆にしてもかまわない。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の樹脂室は、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂とを有するものであったが、弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂を主成分として、強酸性陽イオン交換樹脂や強塩基性陰イオン交換樹脂を更に有していても良い。
また、弱酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂の形状は、前記実施形態では略球体状をなすものであったが、平板状やゲル状、不定形のものであってもよい。
さらに、前記実施形態では、弱酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂は、樹脂室内で無秩序に収容されていたが、樹脂室内で規則正しく収容されていても良い。
加えて、弱酸性陽イオン交換樹脂はカルボキシル基以外の交換基を有するものであっても良いし、弱塩基性陰イオン交換樹脂は一級から三級アミノ基以外の交換基を有するものであっても良い。
さらに加えて、イオン交換樹脂の粒径は、全て揃っている必要はなく、樹脂室に収容されたイオン交換樹脂の平均粒径が100μm以上500μm以下になるようにしても良い。
前記実施形態では、硬度成分が含まれる水を樹脂室の下方から上方に向かって流すように構成されていたが、上方から下方に向かって流すように構成しても良いし、或いは、装置を回転させて水平方向に流しても良い。
また、前記実施形態では、上述した水の流れ方向が、樹脂室内を流れる電流の向きと略垂直な方向であったが、必ずしも垂直である必要はなく、平行であっても良いし、所定の角度で傾いた方向であっても良い。
前記実施形態では電極を一対となるように構成されていたが、複数の対となるように構成されるものであってもよく、溶性電極でも不溶性電極でも良い。
さらに、陽極と陰極は同じものであっても、別のものであっても良い。
また、イオン交換樹脂の再生時に、前記実施形態では、導入ポートからCaCO換算で硬度250mg/Lに調製した水を導入していたが、必ずしもこの硬度の水を導入する必要はなく、例えば、硬度成分が含まれている水を導入しても、硬度成分が含まれていない水を導入しても良い。
第1隔膜及び第2隔膜は、イオン交換樹脂膜などの通過選択性を有する膜および多孔膜などの通過選択性のない膜であっても良い。第1隔膜および第2隔膜は同じものであっても、別のものであっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。本発明は、その要旨を越えない限りこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した軟水化装置100を使用した。
含水状態での粒径が300μm〜425μmに調整された弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂をそれぞれのイオン交換容量(meq/ml)で3:1となるように均一に混合してイオン交換樹脂40とした。陽極21および陰極22として、基材であるチタンに白金を被覆したメッシュ状電極であり、電極サイズとして5cm×10cmであるものを準備した。第1隔膜31として厚み100μmの強塩基性陰イオン交換樹脂膜を準備した。また第2隔膜32として、厚み100μmの強酸性陽イオン交換樹脂膜を準備した。
透明ポリ塩化ビニル製カートリッジを準備し、これにイオン交換樹脂40を80mL、陽極21、陰極22、第1隔膜31、第2隔膜32をセットして軟水化装置100とした。
CaCO換算で硬度250mg/Lの硬水を準備し、これを被処理水とした。この被処理水を導入ポート101から樹脂室13へ120mL/分の速度で導入し、排出ポート102から排出させ、軟水を得た(軟水化)。
次いで、同じ被処理水を、今度は再生水として導入ポート101入口から樹脂室13へ10mL/分の速度で導入し、同時に陽極21と陰極22間に2A/dmの電流密度で30分通電した(電気再生)。このとき、樹脂室13出口から排出された再生水は、陽極室11に通水し、そこから排出された再生液は更に陰極室12に通水して装置外へ排出した。この軟水化−電気再生の工程を8回繰り返した。
(実施例2)
図4に示した軟水化装置100を使用した。
含水状態での粒径が300μm〜425μmに調整された弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂をそれぞれのイオン交換容量(meq/ml)で3:1となるように均一に混合してイオン交換樹脂40とした。陽極21、陰極22、および導電部材50として、基材であるチタンに白金を被覆したメッシュ状電極であり、電極サイズとして5cm×10cmであるものを準備した。第1隔膜31a、31bとして厚み100μmの強塩基性陰イオン交換樹脂膜を準備した。また第2隔膜32a、32bとして、厚み100μmの強酸性陽イオン交換樹脂膜を準備した。
透明ポリ塩化ビニル製カートリッジを準備し、これにイオン交換樹脂40を160mL(80mL×2)、陽極21、陰極22、第1隔膜31a、31b、第2隔膜32a、32bをセットして軟水化装置100とした。
CaCO換算で硬度250mg/Lの硬水を準備し、これを被処理水とした。この被処理水を導入ポート101a、101bから樹脂室13a、13bへ120mL/分の速度で導入し、排出ポート102a、102bから排出させ、軟水を得た(軟水化)。
次いで、同じ被処理水を、今度は再生水として導入ポート101a、101b入口から樹脂室13a、13bへ10mL/分の速度で導入し、同時に陽極21と陰極22間に2A/dmの電流密度で30分通電した(電気再生)。電圧印加時、導電部材50はバイポーラ電極となり、導電部材50の陽極21側は負極を形成し、陰極22側は正極を形成する。このとき、通水経路は、図5に示すようにした。この軟水化−電気再生の工程を8回繰り返した。
図6(a)〜(b)に実施例1および実施例2の結果を示す。
図6(a)は、実施例1および実施例2について、処理流量と硬度成分除去率との関係を示している。ここで横軸は、処理流量の積算値を表し、縦軸は、硬度成分除去率を表す。図6(a)では、実施例1および実施例2について軟水化−電気再生を1回行なう毎に、処理流量と硬度成分除去率との関係をプロットしている。また図6(b)は、実施例1および実施例2の硬度成分除去率を、図1の結果より算出した平均値で示している。さらに図6(b)では、イオン交換樹脂40に流れた電流を単位体積当たりで示している。
図示するように実施例1および実施例2とも高い硬度成分除去率を実現していることがわかる。また実施例1より実施例2の方がイオン交換樹脂40に単位体積当たり流れた電流が小さいのにもかかわらず、より高い硬度成分除去率となっている。これは導電部材50を設けた効果によるものと考えられる。
(実施例3)
図1に示した軟水化装置100を使用した。
軟水化装置100の装置構成は、実施例1と同様のものとした。
CaCO換算で硬度250mg/Lの硬水を準備し、これを被処理水とした。この被処理水を導入ポート101から樹脂室13へ320mL/分(SV=4min−1)の速度で導入し、排出ポート102から排出させ、軟水を得た(軟水化)。
次いで、同じ被処理水を、今度は再生水として導入ポート101入口から樹脂室13へ10mL/分の速度で導入し、同時に陽極21と陰極22間に1A/dmの電流密度で30分通電した(電気再生)。このとき、樹脂室13出口から排出された再生水は、陽極室11に通水し、そこから排出された再生液は更に陰極室12に通水して装置外へ排出した。この軟水化−電気再生の工程を10回繰り返した。
(比較例1)
図1に示した軟水化装置100を使用した。
軟水化装置100の装置構成は、イオン交換樹脂40を、弱酸性陽イオン交換樹脂および弱塩基性陰イオン交換樹脂から強酸性陽イオン交換樹脂および強塩基性陰イオン交換樹脂に変更したこと以外は、実施例3と同様のものとした。
そして実施例3と同様にして被処理水の処理を行なった。
図7に実施例3および比較例1の結果を示す。
図7は、実施例3および比較例1について、処理流量と硬度成分除去率との関係を示している。ここで横軸は、処理流量の積算値を表し、縦軸は、硬度成分除去率を表す。図7では、実施例3および比較例1について軟水化−電気再生を1回行なう毎に、処理流量と硬度成分除去率との関係をプロットしている。
図示するように実施例3では、軟水化−電気再生の工程を10回繰り返したときの硬度成分除去率は、約66%程度で安定した。対して比較例1では、硬度成分除去率は約50%となり、さらに低下する傾向を示した。これにより弱酸性陽イオン交換樹脂および弱塩基性陰イオン交換樹脂を使用した方が、強酸性陽イオン交換樹脂および強塩基性陰イオン交換樹脂を使用した場合よりイオン交換樹脂40を再生しやすく、イオン交換樹脂40の交換頻度が少なくなることがわかる。
100・・・軟水化装置
13、13a、13b ・・・樹脂室
21 ・・・陽極
22 ・・・陰極
31、31a、31b ・・・第1隔膜
32、32a、32b ・・・第2隔膜
40 ・・・イオン交換樹脂
41 ・・・弱酸性陽イオン交換樹脂
42 ・・・弱塩基性陰イオン交換樹脂
50 ・・・導電部材

Claims (8)

  1. イオン交換樹脂を有し、当該イオン交換樹脂を通過する水を軟水化する樹脂室と、前記樹脂室を挟んで配置され、前記樹脂室に電圧を印加して前記水を軟水化した後の前記イオン交換樹脂を再生する電極とを具備する軟水化装置であって、
    前記樹脂室は、前記電極のうち陽極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜よりなる第2隔膜とにより仕切られるか、または当該電極のうち陽極側に設けられ陰イオン交換樹脂膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第2隔膜とにより仕切られることで形成され、
    前記イオン交換樹脂が、少なくとも弱酸性陽イオン交換樹脂及び弱塩基性陰イオン交換樹脂からなることを特徴とする軟水化装置。
  2. 前記バイポーラ膜は、透水性を有することを特徴とする請求項1に記載の軟水化装置。
  3. 前記弱酸性陽イオン交換樹脂と弱塩基性陰イオン交換樹脂とは、混合しない状態で前記樹脂室に充填されることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟水化装置。
  4. 前記樹脂室は複数設けられるとともに、前記電極は複数の当該樹脂室を挟んで配置され、
    複数の前記樹脂室間に導電部材をさらに設け、前記電極および当該導電部材による仕切られた単位毎に前記イオン交換樹脂の再生を行なうことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の軟水化装置。
  5. 前記導電部材は、非イオン透過性かつ非透水性であることを特徴とする請求項4に記載の軟水化装置。
  6. 前記樹脂室から陽極または前記導電部材と前記第1隔膜との間の空間である陽極室に流れる流路と、当該陽極室から当該導電部材または陰極と前記第2隔膜との間の空間である陰極室に流れる流路とが設けられることを特徴とする請求項4または5に記載の軟水化装置。
  7. イオン交換樹脂を収容する複数の樹脂室および複数の当該樹脂室間に設けられた導電部材を挟んで配置される電極に電圧を印加しつつ当該樹脂室および当該樹脂室間に通水を行なうことで、当該イオン交換樹脂を再生し、
    前記電極および前記導電部材による仕切られた単位毎に前記イオン交換樹脂の再生を行ない、
    前記樹脂室は、前記電極のうち陽極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜よりなる第2隔膜とにより仕切られるか、または当該電極のうち陽極側に設けられ陰イオン交換樹脂膜よりなる第1隔膜と、陰極側に設けられ陽イオン交換樹脂膜および陰イオン交換樹脂膜を接合したバイポーラ膜よりなる第2隔膜とにより仕切られることで形成されることを特徴とするイオン交換樹脂の再生方法。
  8. 前記樹脂室に通水して前記イオン交換樹脂を再生した後に、当該樹脂室から陽極または前記導電部材と前記第1隔膜との間の空間である陽極室に通水し、当該陽極室から当該導電部材または陰極と前記第2隔膜との間の空間である陰極室に通水することを特徴とする請求項7に記載のイオン交換樹脂の再生方法。
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