JP2016163618A - シャワーヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ベンチュリー部で取り込まれた空気の泡ができるだけ潰れないような構造にすることによって、気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにすること。【解決手段】シャワー水を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、前記空気を導入する第一空気穴22を形成したこと。【選択図】図2

Description

本発明は、浴室や洗面台においてシャワー水を吐出させるための、シャワーヘッドに関するものである。
浴室や洗面台において使用されるシャワー水については、身体の暖め効果を期待して炭酸ガスを気泡化して混入したり、頭皮に刺激を与えるための空気を混入したりして、単純に湯水だけを吐出させるものに比して機能性を高くすることが種々考えられてきている。このような機能性を高めるためのシャワーヘッドも、例えば特許文献1等において、種々提案されてきている。
特許文献1にて提案されている「シャワーヘッド」は、「散水室内において気泡混入水の渦流が生じることを抑制し、気泡混入水を比較的きれいに整った線状の流れとして吐水することができるシャワーヘッドを提供する」ことを目的として、図6にも示すように、「給水部6と、給水部6から供給された水を加速して噴射中心点Cの周りに互いに間隔をおいた放射状に噴射する絞り流路14aと、絞り流路14aの下流側に設けられて気泡混入水を生じさせる空気混入部16と、散水孔12cが形成された散水面側部12と、散水面側部12と散水室18を形成する背面側部20と、を備え、背面側部20は、絞り流路14aから噴射される気泡混入水の進行方向直線上において、背面側部20から散水面側部12の方向へ向かって延び、且つ自身と散水面側部12との間において散水面側部12に沿って流れることが可能な流路18aを形成する第一の壁部20cを備えている」ものである。
また、特許文献1にて提案されている「シャワーヘッド」では、当該文献1の段落0005に記載されているように、「(従来の)シャワーヘッドでは、水を散水板(ジェットディスク)に向かって加速して噴射しながら空気を吸入し、この空気を混合した気泡混入水が散水板に衝突した後に放射状に流れているので、空気が衝突して合流し泡が大きくなってしまい、空気を高い効率で水に混入させることができないという問題があった」として、「空気を混合した気泡混入水が散水板に衝突した後に放射状に流れているので、空気が衝突して合流し泡が大きくなってしま」うことを問題としている。
特開2014−133043号公報、要約、段落0005
ところで、例えば、シャワー水に空気を混入して、洗髪時に頭皮に刺激を与えるためには、空気の泡は大きい方が良い筈である。何故なら、物理的刺激を与えるのは「シャワー水」そのものの衝撃であり、このシャワー水の流れが、混入している空気によって一旦途切れた後に、次のシャワー水が吐出することによって断続的に刺激が与えられると考えられるからである。これに対して、身体を温めるために「炭酸ガス」を使用する場合は、この炭酸ガスの気泡をなるべく小さくして、炭酸ガス自体が身体表面に接触するようにすると良いようであるが、炭酸ガスは別途用意しなければならない。
そこで、本発明者は、シャワーヘッドの周囲に充満している空気を利用して、この空気の気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにするにはどうしたらよいか、またそのための構造はできるだけ簡素にしたい等、について種々検討してきた結果、次のような結論を得たのである。
(イ)シャワー水中の「泡」による物理的刺激(マッサージ効果)は、大きい泡の方が高いこと
(ロ)水道やこれにつながっている湯水混合栓からの圧力(2〜4Kgf/cm)程度で発生するベンチュリー効果で十分機能するようにすること。
(ハ)水流中で一旦発生した気泡が潰れる(細かくなる)のは、上記特許文献1の発明者も気付いているように、「旋回流」が発生すること。
(ニ)気泡を含んだ水流が何か(例えば、特許文献1に記載された発明における「背面側部20から散水面側部12の方向へ向かって延び、且つ自身と散水面側部12との間において散水面側部12に沿って流れることが可能な流路18aを形成する第一の壁部20c」)に衝突しても、この気泡は細かくなってしまうこと。
(ホ)空気の気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにするには、シャワー水が身体表面にできるだけ直角に吐出されるようにすること。
そこで、本発明者等は、この種のシャワーヘッドについて、できるだけ簡素な構造で、空気の気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、ベンチュリー部で取り込まれた空気の泡ができるだけ潰れないような構造にすることによって、気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにすることのできるシャワーヘッドを、簡素な構造で提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、前記空気を導入する第一空気穴22を形成して、
前記空気の泡50が、シャワー通路11の中心から最も離れた部分にて流れるようにして、シャワー通路11の中で潰れないようにしたことを特徴とするシャワーヘッド100」である。
この請求項1に係るシャワーヘッド100は、図示しない水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されるものであり、この給水ホースからの源水を散水板30から吐出させる前に、源水中に空気を混入してシャワー水40とするものである。
水道管や湯水混合栓からの源水の圧力は、一般的には、2〜4Kgf/cm程度であるが、この圧力を利用すればベンチュリー効果が十分発生する。すなわち、このシャワーヘッド100が備えているベンチュリー部21では、図2の(b)に示すように、図示下から上に向けて順次大径となっている通水通路が形成されているから、この中を2〜4Kgf/cmの圧力で流れる源水には、順次負圧が発生する。この負圧が発生する箇所には第一空気穴22が形成してあって、この第一空気穴22は図2の(b)に示すように外気に通じているから、第一空気穴22を介して外気、つまり空気が当該シャワーヘッド100の通路本体10内に供給されるのである。
管路中を流れる流体は、川の流れのように、管路(川岸)抵抗がない管路の中心部分が、管路抵抗やその影響を受ける外側部分よりも早く流れる。ここで、本発明に係るシャワーヘッド100では、図2の(a)に示すように、給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22が形成してあるから、この第一空気穴22から導入された空気は、図2の(b)に示すように、管路の中心部分で早く流れている源水の流れを避けた状態で源水中に入り込む。
第一空気穴22から導入された空気が、中心部の速い流れに入り込まないということは、早い流れの周囲にできる渦流に代替されることを意味するとともに、渦流ができるべき個所に「横断応力」が0(ゼロ)である空気という気体が存在することなるから、第一空気穴22から導入された空気は、図2の(b)に示すように、比較的長い、場合によっては切れ目のない連続した棒状の泡50となる。つまり、給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22を形成したことによって、第一空気穴22から導入された空気は、細かく潰されてしまうことはなく、比較的長い、あるいは切れ目のない連続した棒状の泡50となるのである。
ベンチュリー部21から出た比較的長い、あるいは切れ目のない連続した棒状の泡50は、シャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10内を源水とともに流れるから、この通路本体10内にても細かく潰されてしまうことはなく、略そのままの状態を維持しながら散水板30の裏側に至る。
この散水板30の裏側においては、図3の(a)、図4及び図5に示すように、シャワー水40の流れを阻害するものは殆どないから、長くあるいは切れ目のない泡50は、散水板30に形成してある多数の散水穴31に向かう際に初めて各散水穴31毎に分断されるが、それ程細かくはならない。
以上の泡50を含んだシャワー水40は、散水板30の各散水穴31から吐出されるのであるが、その様子を示すと、図5の通りである。この図5では、散水板30の一つの散水穴31から吐出されるシャワー水40が表現してあるが、このシャワー水40は、それまであまり細かくされなかった泡50は図示した空気部分42となり、残部の源水は湯水部分41となる。これらの湯水部分41と空気部分42とは、交互に各散水穴31から吐出され、特に湯水部分41の先端部分が身体に当たる際に物理的刺激が与えられるのであり、空気部分42が当たる際にはそれ程感ずることはない。
換言すれば、散水板30の各散水穴31からは湯水部分41と空気部分42とが交互に吐出され、湯水部分41の先端が身体に当たるときに物理的刺激が身体に「トントン」と与えられるのであるから、シャワー水40による物理的刺激は十分なものとなるのである。
従って、この請求項1のシャワーヘッド100は、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないようになっており、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となり、簡素な構造ともなっているのである。
また、以上の課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
通路本体10の、使用者が手で握る部分より散水板30に近い部分において、シャワー通路11が20°〜40°の範囲で屈曲するように、通路本体10を折り曲げて、
前記空気の泡50がシャワー通路11の中で潰れないで流れるようにしたことを特徴とするシャワーヘッド100」
である。
この請求項2に係るシャワーヘッド100は、上記の請求項1に係るそれと殆ど共通の構成を有するものではあるが、請求項1のそれと異なる点は、通路本体10の、使用者が手で握る部分より散水板30に近い部分において、図4に示すように、シャワー通路11が20°〜40°の範囲で屈曲するように、通路本体10を折り曲げたことである。逆に言えば、この折り曲げ部分以外の通路本体10は、シャワー通路11が殆ど曲がらないようにするため、略直線状を維持するようにしてある。後述する実施形態に係るシャワーヘッド100では、この折り曲げ角度は30°としている。
この請求2に係るシャワーヘッド100は、以上のように通路本体10を20°〜40°の範囲で折り曲げ、そのほかの部分を略直線状となるようにしたことにより、泡50がシャワー通路11の中で潰れないで流れることになる。これにより、散水板30の各散水穴31からは湯水部分41と空気部分42とが交互に吐出され、湯水部分41の先端が身体に当たるときに物理的刺激が身体に「トントン」と与えられるのであるから、シャワー水40による物理的刺激は十分なものとなるのである。
なお、この泡50を潰さないという機能は、請求項1の、給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22を形成するという構成を付加することで、より一層高まる。
また、このシャワーヘッド100では、通路本体10を20°〜40°の範囲で折り曲げてあるから、通路本体10を自然な状態で手で持ち、散水板30が身体に向くようにすると、シャワー水40は身体表面に対して略直角状態で吐出することになる。このことは、特に肩や背中にシャワー水40を使用する際に顕著となる。何故なら、一般的な人がシャワーヘッド100を使用する場合には、当該シャワーヘッド100を持った手を身体に密着させるよりも少し離した状態とするのが自然であり、シャワーヘッド100の先にある散水板30は身体からより離れた位置になることが多くなるが、通路本体10を20°〜40°の範囲で折り曲げておくことにより、散水板30は身体側により向かうことになって、結果的に、シャワー水40は身体表面に対して略直角状態で吐出することになるからである。
従って、この請求項2のシャワーヘッド100も、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないようになっており、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となり、簡素な構造ともなっているのである。
さらに、以上の課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、前記散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにして、
前記空気の泡50がシャワー通路11の中で潰れずに流れるようにしたことを特徴とするシャワーヘッド100」
である。
この請求項3に係るシャワーヘッド100は、上記の請求項1または請求項2に係るそれと殆ど共通の構成を有するものではあるが、請求項1及び請求項2のそれと異なる点は、図3の(a)及び図4に示すように、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにしたことである。
すなわち、この請求項3に係るシャワーヘッド100では、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11がそれまでのシャワー通路11に連続していて、しかも散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となっているから、シャワー水40中に存在していた泡50は、これを潰す障害物が道中にほとんどない状態で、散水板30の各散水穴31に至ることになる。つまり、泡50はシャワー通路11の中を潰れずに流れることになり、これにより、散水板30の各散水穴31からは湯水部分41と空気部分42とが交互に吐出され、湯水部分41の先端が身体に当たるときに物理的刺激が身体に「トントン」と与えられるのであるから、シャワー水40による物理的刺激は十分なものとなるのである。
なお、この泡50を潰さないという機能は、請求項1の、給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22を形成するという構成、あるいは請求項2の、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、前記散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにするという構成を付加することで、より一層高まる。
従って、この請求項3のシャワーヘッド100も、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないようになっており、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となり、簡素な構造ともなっているのである。
以上説明した通り、請求項1に係る発明においては、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
給水部材20の外形を楕円形状にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、前記空気を導入する第一空気穴22を形成して、
前記空気の泡50が、シャワー通路11の中心から最も離れた部分にて流れるようにして、シャワー通路11の中で潰れないようにしたこと」
また、請求項2に係る発明においては、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
通路本体10の、使用者が手で握る部分より散水板30に近い部分において、シャワー通路11が20°〜40°の範囲で屈曲するように、通路本体10を折り曲げて、
前記空気の泡50がシャワー通路11の中で潰れないで流れるようにしたこと」
さらに、請求項3に係る発明においては、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40流の障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、前記散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにして、
前記空気の泡50がシャワー通路11の中で潰れずに流れるようにしたこと」
に、それぞれの構成上の特徴があり、これにより、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないような構造にすることによって、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となるようにすることのできるシャワーヘッド100を、簡素な構造で提供することができるのである。
本発明に係るシャワーヘッド100の正面図である。 同シャワーヘッド100を拡大して示すもので、(a)は底面図、(b)は給水部材20を中心にしてみたシャワーヘッド100内の拡大部分断面図である。 同シャワーヘッド100を構成している通路本体10の横断面(a)〜(e)を、図1中の2〜6線位置に順次対応して示すものである。 同シャワーヘッド100の、図1中に示した1−1線で見た縦断面図である。 図4に示した同シャワーヘッド100の拡大断面図である。 従来の技術を示す縦断面図である。
以上のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態であるシャワーヘッド100について説明すると、図1には本実施形態に係るシャワーヘッド100の正面図が示してあるが、このシャワーヘッド100では、上部に散水板30が見えており、下端部には給水部材20の一部、つまりホース取付部25が見えている。このホース取付部25には、図示しない水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されるが、この給水ホースからの源水中には通路本体10内で空気を混入してシャワー水40が形成され、このシャワー水40は上記の散水板30から吐出されるのである。
このシャワーヘッド100は、図4及び図5に示したように、シャワー通路11を構成することになる通路本体10と、この通路本体10の下端部に取り付けられる上記ホース取付部25を備えた給水部材20と、通路本体10の上部に形成してある散水板取付部12に組み付けられる散水板30とからなるものである。なお、これらの通路本体10、給水部材20あるいは散水板30は、合成樹脂を材料として、それぞれ一体成形されるものである。
通路本体10は、図1及び図4に示したように、内部にシャワー通路11を形成するものであるが、その横断面形状は、図3に示したように、その場所に応じたものとしてある。まず、散水板30を取り付ける部分には、図1及び図3の(a)に示したような散水板取付部12が形成してあるが、当然、この散水板取付部12内は図4等に示したように、他の通路本体10内に連通している。そして、この散水板取付部12には、図1に示したように、多数の散水穴31を形成した散水板30が液蜜的に取り付けられる。
この通路本体10の散水板取付部12内は、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11となっていて、散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが略平行となるようにしてあり、シャワー水40内に導入した泡50が潰れないようにしてある。
一方、この通路本体10の下端部では、図2の(b)及び図3の(e)にて示したように、外形が楕円形状の後述する給水部材20を液蜜的に取り付けられる楕円形状にしてあり、この楕円の長軸方向が、図1の図示左右方向に位置するようにしてある。そして、この通路本体10の、図3の(e)にて示した位置から上の横断面形状は、図3の(d)、(c)、そして(b)の順に変化させてある。つまり、この通路本体10の断面形状は、最下部の「楕円」から散水板取付部12の直線になる図3の(b)に示した略長四角形となる形状にまで、漸近的に変化させてある。
さて、以上のような通路本体10の下端部に液蜜的に取り付けられる給水部材20は、図2の(b)に示したように、ホース取付部25に取り付けた図示しないホースからの源水を通路本体10内に送り込むものであり、中心部に順次拡径するベンチュリー部21が形成してある。本実施形態に係るベンチュリー部21は、上下2枚の支持板によって給水部材20の中心に位置するように支持してあり、これら2枚の支持板の間は連通室24としてある。
また、この給水部材20の外形、換言すれば2枚の支持板の平面視形状は、当該給水部材20を前述した通路本体10の下端部に液蜜的に取り付けるために、楕円形状にしてある。図2の(b)に示したベンチュリー部21、及びこれを通路本体10に対して支持する2枚の支持板は、上記楕円の長軸方向で断面にした状態で示してある。従って、図2の(b)に示した第一空気穴22は、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に形成されていることになる。
この第一空気穴22に対しては、本実施形態に係るシャワーヘッド100の場合、上記ベンチュリー部21を通路本体10に対して支持している2枚の支持板の内の外気に露出している方の支持板に、図2の(a)に示したような第二空気穴23が形成してある。この第二空気穴23と上記第一空気穴22とは2枚の支持板の間に形成してある連通室24を通して連通しているから、第一空気穴22側に負圧が掛かれば、外気が第二空気穴23及び連通室24を通して通路本体10内に吸引されるのである。
シャワー水40を多数の散水穴31から吐出する散水板30については、図2に示したように、通路本体10の散水板取付部12に液蜜的に取り付けたものであるが、本実施形態の散水板30は、図3の(a)及び(b)に示したように、それまで細い通路本体10の中を流れてきたシャワー水40が一気に広い広間に広がるように、大きな面積のものとしてある。また、この散水板30の裏側では、周囲が散水板取付部12となっているシャワー通路11がそれまでのシャワー通路11と連続できるようにしてあることは勿論、当該散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにしてある。
100 シャワーヘッド
10 通路本体
11 シャワー通路
12 散水板取付部
20 給水部材
21 ベンチュリー部
22 第一空気穴
23 第二空気穴
24 連通室
25 ホース取付部
30 散水板
31 散水穴
40 シャワー水
41 湯水部分
42 空気部分
50 泡
本発明は、浴室や洗面台においてシャワー水を吐出させるための、シャワーヘッドに関するものである。
浴室や洗面台において使用されるシャワー水については、身体の暖め効果を期待して炭酸ガスを気泡化して混入したり、頭皮に刺激を与えるための空気を混入したりして、単純に湯水だけを吐出させるものに比して機能性を高くすることが種々考えられてきている。このような機能性を高めるためのシャワーヘッドも、例えば特許文献1等において、種々提案されてきている。
特許文献1にて提案されている「シャワーヘッド」は、「散水室内において気泡混入水の渦流が生じることを抑制し、気泡混入水を比較的きれいに整った線状の流れとして吐水することができるシャワーヘッドを提供する」ことを目的として、図6にも示すように、「給水部6と、給水部6から供給された水を加速して噴射中心点Cの周りに互いに間隔をおいた放射状に噴射する絞り流路14aと、絞り流路14aの下流側に設けられて気泡混入水を生じさせる空気混入部16と、散水孔12cが形成された散水面側部12と、散水面側部12と散水室18を形成する背面側部20と、を備え、背面側部20は、絞り流路14aから噴射される気泡混入水の進行方向直線上において、背面側部20から散水面側部12の方向へ向かって延び、且つ自身と散水面側部12との間において散水面側部12に沿って流れることが可能な流路18aを形成する第一の壁部20cを備えている」ものである。
また、特許文献1にて提案されている「シャワーヘッド」では、当該文献1の段落0005に記載されているように、「(従来の)シャワーヘッドでは、水を散水板(ジェットディスク)に向かって加速して噴射しながら空気を吸入し、この空気を混合した気泡混入水が散水板に衝突した後に放射状に流れているので、空気が衝突して合流し泡が大きくなってしまい、空気を高い効率で水に混入させることができないという問題があった」として、「空気を混合した気泡混入水が散水板に衝突した後に放射状に流れているので、空気が衝突して合流し泡が大きくなってしま」うことを問題としている。
特開2014−133043号公報、要約、段落0005
ところで、例えば、シャワー水に空気を混入して、洗髪時に頭皮に刺激を与えるためには、空気の泡は大きい方が良い筈である。何故なら、物理的刺激を与えるのは「シャワー水」そのものの衝撃であり、このシャワー水の流れが、混入している空気によって一旦途切れた後に、次のシャワー水が吐出することによって断続的に刺激が与えられると考えられるからである。これに対して、身体を温めるために「炭酸ガス」を使用する場合は、この炭酸ガスの気泡をなるべく小さくして、炭酸ガス自体が身体表面に接触するようにすると良いようであるが、炭酸ガスは別途用意しなければならない。
そこで、本発明者は、シャワーヘッドの周囲に充満している空気を利用して、この空気の気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにするにはどうしたらよいか、またそのための構造はできるだけ簡素にしたい等、について種々検討してきた結果、次のような結論を得たのである。
(イ)シャワー水中の「泡」による物理的刺激(マッサージ効果)は、大きい泡の方が高いこと
(ロ)水道やこれにつながっている湯水混合栓からの圧力(2〜4Kgf/cm)程度で発生するベンチュリー効果で十分機能するようにすること。
(ハ)水流中で一旦発生した気泡が潰れる(細かくなる)のは、上記特許文献1の発明者も気付いているように、「旋回流」が発生すること。
(ニ)気泡を含んだ水流が何か(例えば、特許文献1に記載された発明における「背面側部20から散水面側部12の方向へ向かって延び、且つ自身と散水面側部12との間において散水面側部12に沿って流れることが可能な流路18aを形成する第一の壁部20c」)に衝突しても、この気泡は細かくなってしまうこと。
(ホ)空気の気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにするには、シャワー水が身体表面にできるだけ直角に吐出されるようにすること。
そこで、本発明者等は、この種のシャワーヘッドについて、できるだけ簡素な構造で、空気の気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、ベンチュリー部で取り込まれた空気の泡ができるだけ潰れないような構造にすることによって、気泡を含むシャワー水による物理的刺激が十分となるようにすることのできるシャワーヘッドを、簡素な構造で提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40の流れの障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
給水部材20の外形形状を楕円にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、前記空気を導入する第一空気穴22を形成して、
前記空気の泡50が、シャワー通路11の中心から最も離れた部分にて流れるようにして、シャワー通路11の中で潰れないようにしたことを特徴とするシャワーヘッド100」である。
この請求項1に係るシャワーヘッド100は、図示しない水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されるものであり、この給水ホースからの源水を散水板30から吐出させる前に、源水中に空気を混入してシャワー水40とするものである。
水道管や湯水混合栓からの源水の圧力は、一般的には、2〜4Kgf/cm程度であるが、この圧力を利用すればベンチュリー効果が十分発生する。すなわち、このシャワーヘッド100が備えているベンチュリー部21では、図2の(b)に示すように、図示下から上に向けて順次大径となっている通水通路が形成されているから、この中を2〜4Kgf/cmの圧力で流れる源水には、順次負圧が発生する。この負圧が発生する箇所には第一空気穴22が形成してあって、この第一空気穴22は図2の(b)に示すように外気に通じているから、第一空気穴22を介して外気、つまり空気が当該シャワーヘッド100の通路本体10内に供給されるのである。
管路中を流れる流体は、川の流れのように、管路(川岸)抵抗がない管路の中心部分が、管路抵抗やその影響を受ける外側部分よりも早く流れる。ここで、本発明に係るシャワーヘッド100では、図2の(a)に示すように、給水部材20の外形形状を楕円にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22が形成してあるから、この第一空気穴22から導入された空気は、図2の(b)に示すように、管路の中心部分で早く流れている源水の流れを避けた状態で源水中に入り込む。
第一空気穴22から導入された空気が、中心部の速い流れに入り込まないということは、早い流れの周囲にできる渦流に代替されることを意味するとともに、渦流ができるべき個所に「横断応力」が0(ゼロ)である空気という気体が存在することなるから、第一空気穴22から導入された空気は、図2の(b)に示すように、比較的長い、場合によっては切れ目のない連続した棒状の泡50となる。つまり、給水部材20の外形形状を楕円にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22を形成したことによって、第一空気穴22から導入された空気は、細かく潰されてしまうことはなく、比較的長い、あるいは切れ目のない連続した棒状の泡50となるのである。
ベンチュリー部21から出た比較的長い、あるいは切れ目のない連続した棒状の泡50は、シャワー通路11内にシャワー水40の流れの障害となる突起物を有さない通路本体10内を源水とともに流れるから、この通路本体10内にても細かく潰されてしまうことはなく、略そのままの状態を維持しながら散水板30の裏側に至る。
この散水板30の裏側においては、図3の(a)、図4及び図5に示すように、シャワー水40の流れを阻害するものは殆どないから、長くあるいは切れ目のない泡50は、散水板30に形成してある多数の散水穴31に向かう際に初めて各散水穴31毎に分断されるが、それ程細かくはならない。
以上の泡50を含んだシャワー水40は、散水板30の各散水穴31から吐出されるのであるが、その様子を示すと、図5の通りである。この図5では、散水板30の一つの散水穴31から吐出されるシャワー水40が表現してあるが、このシャワー水40は、それまであまり細かくされなかった泡50は図示した空気部分42となり、残部の源水は湯水部分41となる。これらの湯水部分41と空気部分42とは、交互に各散水穴31から吐出され、特に湯水部分41の先端部分が身体に当たる際に物理的刺激が与えられるのであり、空気部分42が当たる際にはそれ程感ずることはない。
換言すれば、散水板30の各散水穴31からは湯水部分41と空気部分42とが交互に吐出され、湯水部分41の先端が身体に当たるときに物理的刺激が身体に「トントン」と与えられるのであるから、シャワー水40による物理的刺激は十分なものとなるのである。
従って、この請求項1のシャワーヘッド100は、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないようになっており、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となり、簡素な構造ともなっているのである。
また、以上の課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、上記請求項1に係るシャワーヘッド100について、
「通路本体10の、使用者が手で握る部分より散水板30に近い部分において、シャワー通路11が20°〜40°の範囲で屈曲するように、通路本体10を折り曲げたこと」
である。
この請求項2に係るシャワーヘッド100は、上記の請求項1に係るそれと殆ど共通の構成を有するものではあるが、請求項1のそれと異なる点は、通路本体10の、使用者が手で握る部分より散水板30に近い部分において、図4に示すように、シャワー通路11が20°〜40°の範囲で屈曲するように、通路本体10を折り曲げたことである。逆に言えば、この折り曲げ部分以外の通路本体10は、シャワー通路11が殆ど曲がらないようにするため、略直線状を維持するようにしてある。後述する実施形態に係るシャワーヘッド100では、この折り曲げ角度は30°としている。
この請求2に係るシャワーヘッド100は、以上のように通路本体10を20°〜40°の範囲で折り曲げ、そのほかの部分を略直線状となるようにしたことにより、泡50がシャワー通路11の中で潰れないで流れることになる。これにより、散水板30の各散水穴31からは湯水部分41と空気部分42とが交互に吐出され、湯水部分41の先端が身体に当たるときに物理的刺激が身体に「トントン」と与えられるのであるから、シャワー水40による物理的刺激は十分なものとなるのである。
なお、この泡50を潰さないという機能は、請求項1の、給水部材20の外形形状を楕円にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22を形成するという構成を付加することで、より一層高まる。
また、このシャワーヘッド100では、通路本体10を20°〜40°の範囲で折り曲げてあるから、通路本体10を自然な状態で手で持ち、散水板30が身体に向くようにすると、シャワー水40は身体表面に対して略直角状態で吐出することになる。このことは、特に肩や背中にシャワー水40を使用する際に顕著となる。何故なら、一般的な人がシャワーヘッド100を使用する場合には、当該シャワーヘッド100を持った手を身体に密着させるよりも少し離した状態とするのが自然であり、シャワーヘッド100の先にある散水板30は身体からより離れた位置になることが多くなるが、通路本体10を20°〜40°の範囲で折り曲げておくことにより、散水板30は身体側により向かうことになって、結果的に、シャワー水40は身体表面に対して略直角状態で吐出することになるからである。
従って、この請求項2のシャワーヘッド100も、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないようになっており、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となり、簡素な構造ともなっているのである。
さらに、以上の課題を解決するために、請求項3に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、と、上記請求項1または請求項2に係るシャワーヘッド100について、
「散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、前記散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにしたこと」
である。
この請求項3に係るシャワーヘッド100は、上記の請求項1または請求項2に係るそれと殆ど共通の構成を有するものではあるが、請求項1及び請求項2のそれと異なる点は、図3の(a)及び図4に示すように、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにしたことである。
すなわち、この請求項3に係るシャワーヘッド100では、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11がそれまでのシャワー通路11に連続していて、しかも散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となっているから、シャワー水40中に存在していた泡50は、これを潰す障害物が道中にほとんどない状態で、散水板30の各散水穴31に至ることになる。つまり、泡50はシャワー通路11の中を潰れずに流れることになり、これにより、散水板30の各散水穴31からは湯水部分41と空気部分42とが交互に吐出され、湯水部分41の先端が身体に当たるときに物理的刺激が身体に「トントン」と与えられるのであるから、シャワー水40による物理的刺激は十分なものとなるのである。
なお、この泡50を潰さないという機能は、請求項1の、給水部材20の外形形状を楕円にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、空気を導入する第一空気穴22を形成するという構成、あるいは請求項2の、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、前記散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにするという構成を付加することで、より一層高まる。
従って、この請求項3のシャワーヘッド100も、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないようになっており、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となり、簡素な構造ともなっているのである。
以上説明した通り、請求項1に係る発明においては、
「水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水40を散水板30から吐出させるシャワーヘッド100であって、
シャワー水40を通すシャワー通路11を形成するとともに、このシャワー通路11内にシャワー水40の流れの障害となる突起物を有さない通路本体10と、この通路本体10と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部21を有する給水部材20と、を備え、
給水部材20の外形形状を楕円にするとともに、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、前記空気を導入する第一空気穴22を形成して、
前記空気の泡50が、シャワー通路11の中心から最も離れた部分にて流れるようにして、前記空気の泡50がシャワー通路11の中で潰れずに流れるようにしたたこと」
また、請求項2に係る発明においては、
「通路本体10の、使用者が手で握る部分より前記散水板30に近い部分において、前記シャワー通路11が20°〜40°の範囲で屈曲するように、前記通路本体10を折り曲げたこと」
さらに、請求項3に係る発明においては、
水板30の裏側に位置するシャワー通路11を、それまでのシャワー通路11に連続させるとともに、前記散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにしたこと
に、それぞれの構成上の特徴があり、これにより、ベンチュリー部21で取り込まれた空気の泡50ができるだけ潰れないような構造にすることによって、気泡50を含むシャワー水40による物理的刺激が十分となるようにすることのできるシャワーヘッド100を、簡素な構造で提供することができるのである。
本発明に係るシャワーヘッド100の正面図である。 同シャワーヘッド100を拡大して示すもので、(a)は底面図、(b)は給水部材20を中心にしてみたシャワーヘッド100内の拡大部分断面図である。 同シャワーヘッド100を構成している通路本体10の横断面(a)〜(e)を、図1中の2〜6線位置に順次対応して示すものである。 同シャワーヘッド100の、図1中に示した1−1線で見た縦断面図である。 図4に示した同シャワーヘッド100の拡大断面図である。 従来の技術を示す縦断面図である。
以上のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態であるシャワーヘッド100について説明すると、図1には本実施形態に係るシャワーヘッド100の正面図が示してあるが、このシャワーヘッド100では、上部に散水板30が見えており、下端部には給水部材20の一部、つまりホース取付部25が見えている。このホース取付部25には、図示しない水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されるが、この給水ホースからの源水中には通路本体10内で空気を混入してシャワー水40が形成され、このシャワー水40は上記の散水板30から吐出されるのである。
このシャワーヘッド100は、図4及び図5に示したように、シャワー通路11を構成することになる通路本体10と、この通路本体10の下端部に取り付けられる上記ホース取付部25を備えた給水部材20と、通路本体10の上部に形成してある散水板取付部12に組み付けられる散水板30とからなるものである。なお、これらの通路本体10、給水部材20あるいは散水板30は、合成樹脂を材料として、それぞれ一体成形されるものである。
通路本体10は、図1及び図4に示したように、内部にシャワー通路11を形成するものであるが、その横断面形状は、図3に示したように、その場所に応じたものとしてある。まず、散水板30を取り付ける部分には、図1及び図3の(a)に示したような散水板取付部12が形成してあるが、当然、この散水板取付部12内は図4等に示したように、他の通路本体10内に連通している。そして、この散水板取付部12には、図1に示したように、多数の散水穴31を形成した散水板30が液蜜的に取り付けられる。
この通路本体10の散水板取付部12内は、散水板30の裏側に位置するシャワー通路11となっていて、散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが略平行となるようにしてあり、シャワー水40内に導入した泡50が潰れないようにしてある。
一方、この通路本体10の下端部では、図2の(b)及び図3の(e)にて示したように、外形が楕円形状の後述する給水部材20を液蜜的に取り付けられる楕円形状にしてあり、この楕円の長軸方向が、図1の図示左右方向に位置するようにしてある。そして、この通路本体10の、図3の(e)にて示した位置から上の横断面形状は、図3の(d)、(c)、そして(b)の順に変化させてある。つまり、この通路本体10の断面形状は、最下部の「楕円」から散水板取付部12の直線になる図3の(b)に示した略長四角形となる形状にまで、漸近的に変化させてある。
さて、以上のような通路本体10の下端部に液蜜的に取り付けられる給水部材20は、図2の(b)に示したように、ホース取付部25に取り付けた図示しないホースからの源水を通路本体10内に送り込むものであり、中心部に順次拡径するベンチュリー部21が形成してある。本実施形態に係るベンチュリー部21は、上下2枚の支持板によって給水部材20の中心に位置するように支持してあり、これら2枚の支持板の間は連通室24としてある。
また、この給水部材20の外形、換言すれば2枚の支持板の平面視形状は、当該給水部材20を前述した通路本体10の下端部に液蜜的に取り付けるために、楕円形状にしてある。図2の(b)に示したベンチュリー部21、及びこれを通路本体10に対して支持する2枚の支持板は、上記楕円の長軸方向で断面にした状態で示してある。従って、図2の(b)に示した第一空気穴22は、ベンチュリー部21の前記楕円の長軸端部に位置する部分に形成されていることになる。
この第一空気穴22に対しては、本実施形態に係るシャワーヘッド100の場合、上記ベンチュリー部21を通路本体10に対して支持している2枚の支持板の内の外気に露出している方の支持板に、図2の(a)に示したような第二空気穴23が形成してある。この第二空気穴23と上記第一空気穴22とは2枚の支持板の間に形成してある連通室24を通して連通しているから、第一空気穴22側に負圧が掛かれば、外気が第二空気穴23及び連通室24を通して通路本体10内に吸引されるのである。
シャワー水40を多数の散水穴31から吐出する散水板30については、図2に示したように、通路本体10の散水板取付部12に液蜜的に取り付けたものであるが、本実施形態の散水板30は、図3の(a)及び(b)に示したように、それまで細い通路本体10の中を流れてきたシャワー水40が一気に広い広間に広がるように、大きな面積のものとしてある。また、この散水板30の裏側では、周囲が散水板取付部12となっているシャワー通路11がそれまでのシャワー通路11と連続できるようにしてあることは勿論、当該散水板30の裏面と通路本体10の該当部分とが平行となるようにしてある。
100 シャワーヘッド
10 通路本体
11 シャワー通路
12 散水板取付部
20 給水部材
21 ベンチュリー部
22 第一空気穴
23 第二空気穴
24 連通室
25 ホース取付部
30 散水板
31 散水穴
40 シャワー水
41 湯水部分
42 空気部分
50 泡

Claims (3)

  1. 水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水を散水板から吐出させるシャワーヘッドであって、
    前記シャワー水を通すシャワー通路を形成するとともに、このシャワー通路内に前記シャワー水流の障害となる突起物を有さない通路本体と、この通路本体と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部を有する給水部材と、を備え、
    前記給水部材の外形を楕円形状にするとともに、前記ベンチュリー部の前記楕円の長軸端部に位置する部分に、前記空気を導入する第一空気穴を形成して、
    前記空気の泡が、前記シャワー通路の中心から最も離れた部分にて流れるようにして、前記シャワー通路の中で潰れないようにしたことを特徴とするシャワーヘッド。
  2. 水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水を散水板から吐出させるシャワーヘッドであって、
    前記シャワー水を通すシャワー通路を形成するとともに、このシャワー通路内に前記シャワー水流の障害となる突起物を有さない通路本体と、この通路本体と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部を有する給水部材と、を備え、
    前記通路本体の、使用者が手で握る部分より前記散水板に近い部分において、前記シャワー通路が20°〜40°の範囲で屈曲するように、前記通路本体を折り曲げて、
    前記空気の泡が前記シャワー通路の中で潰れないで流れるようにしたことを特徴とするシャワーヘッド。
  3. 水道管や湯水混合栓からの給水ホースに接続されて、この給水ホースからの源水中に空気を混入したシャワー水を散水板から吐出させるシャワーヘッドであって、
    前記シャワー水を通すシャワー通路を形成するとともに、このシャワー通路内に前記シャワー水流の障害となる突起物を有さない通路本体と、この通路本体と前記給水ホースとを液密的に接続するとともに、前記源水中に一時的な負圧を発生させるベンチュリー部を有する給水部材と、を備え、
    前記散水板の裏側に位置する前記シャワー通路を、それまでのシャワー通路に連続させるとともに、前記散水板の裏面と通路本体の該当部分とが平行となるようにして、
    前記空気の泡が前記シャワー通路の中で潰れずに流れるようにしたことを特徴とするシャワーヘッド。
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