JP2016163206A - 撮影装置、撮影方法、プログラム及び光学機器 - Google Patents

撮影装置、撮影方法、プログラム及び光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】移動部材の実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)を目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に高精度に追従させて所望のローパスフィルタ効果を得る撮影装置、撮影方法、プログラム及び光学機器を提供する。
【解決手段】駆動信号生成部は、移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力部100と、目標駆動信号入力部100に入力した目標駆動信号により移動部材を駆動したときに、移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出部と、目標駆動信号入力部100に入力した目標駆動信号と実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する比較演算部115、125と、比較演算部115、125による比較演算の結果に基づいて、目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整部130、140と、を有している。
【選択図】図5

Description

本発明は、移動部材を撮影光学系の光軸と交差する平面内(例えば光軸直交平面内)で所定軌跡を描くように駆動することで光学的なローパスフィルタ効果を得る撮影装置、撮影方法及びプログラムに関する。また本発明は、移動光学要素を所定平面上(入射光束及び出射光束と交差する平面上)で所定軌跡を描くように駆動しながら使用する光学機器(例えばDMD素子を光軸直交平面内で所定軌跡を描くように駆動しながら投影するプロジェクタ装置)に関する。
特許文献1には、イメージセンサ(移動部材)を光軸直交平面内で所定軌跡(例えば円形軌跡や正方形軌跡)を描くように駆動することにより、被写体光束をイメージセンサの複数の画素に入射させて光学的なローパスフィルタ効果(モアレや偽色の除去効果)を得る撮影装置が開示されている。
ローパスフィルタ効果は、移動部材が描くべき目標駆動軌跡の通りに駆動できたときに最大限に発揮される。これに対し、移動部材が描くべき目標駆動軌跡から外れると(目標駆動軌跡よりも小さい、大きい、歪みがある等)、ローパスフィルタ効果が薄れてしまう。ここで、移動部材が描くべき目標駆動軌跡は、例えば撮影装置に設けられたローパスフィルタ操作スイッチによって設定することができる。
従来技術にあっては、少しでも目標駆動軌跡に近づけることを目的として、移動部材が描くべき目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)と、移動部材が実際に描いた実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)とを比較してその差分を埋め合わせるための一般的なフィードバック制御が行われていた。
特開2008−35241号公報
しかしながら、本発明者の鋭意研究によると、上記従来技術では、製造誤差、環境変化、経時変化等の影響により、実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)が目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に高精度に追従せず、所望のローパスフィルタ効果が得られないことが判明した。
とりわけ、移動部材がローパスフィルタ駆動と像振れ補正駆動の双方を行う場合には、ローパスフィルタ駆動用の駆動信号(相対的に高周波数帯域)と像振れ補正駆動用の駆動信号(相対的に低周波数帯域)が単一(共通)のコントローラから供給されるのが一般的であるため、上記技術課題がより一層顕著になる。
つまり本発明者の新たな知見によると、上記従来技術では、見かけ上(目標駆動軌跡を設定するローパスフィルタ操作スイッチ側からの視点)はともかく、装置内部の制御系統にとっては、種々の要因で目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)の信頼性が低くなることがあり、たとえそのような場合であっても、信頼性が低い目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)を追従させてしまっていたのである。
上記技術課題は、撮影装置以外にも、移動光学要素を所定平面上(入射光束及び出射光束と交差する平面上)で所定軌跡を描くように駆動しながら使用する光学機器(例えばDMD素子を光軸直交平面内で所定軌跡を描くように駆動しながら投影するプロジェクタ装置)にも同様に当てはまる。
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、移動部材の実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)を目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に高精度に追従させて所望のローパスフィルタ効果を得ることができる撮影装置、撮影方法及びプログラムを得ることを目的とする。また本発明は、移動光学要素の実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)を目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に高精度に追従させて使用することができる光学機器を得ることを目的とする。
本発明の撮影装置は、撮影光学系により形成された被写体像を電気的な画素信号に変換するイメージセンサと、前記撮影光学系の少なくとも一部をなす光学要素と前記イメージセンサの少なくとも一方を移動部材とし、この移動部材を前記撮影光学系の光軸と交差する平面内で所定軌跡を描くように駆動することにより、被写体光束を前記イメージセンサの複数の画素に入射させて、光学的なローパスフィルタ効果を得る駆動機構と、前記駆動機構を介して前記移動部材を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備え、前記駆動信号生成部は、前記移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力部と、前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに、前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出部と、前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する比較演算部と、前記比較演算部による比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整部と、を有することを特徴としている。
前記目標駆動信号パラメータ調整部が、一旦、前記目標駆動信号のパラメータを調整した後は、前記実駆動信号検出部が、パラメータ調整後の目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する第1ステップと、前記比較演算部が、前記目標駆動信号入力部に入力した初期目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する第2ステップと、前記目標駆動信号パラメータ調整部が、前記比較演算部による比較演算の結果に基づいて前記目標駆動信号のパラメータを再調整する第3ステップと、を有する処理ループを繰り返すことができる。
前記比較演算部は、前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号の差分を演算し、前記目標駆動信号パラメータ調整部は、前記比較演算部による比較演算の結果、目標駆動信号と実駆動信号の差分が所定値を上回っているときは、前記目標駆動信号のパラメータを調整し、目標駆動信号と実駆動信号の差分が所定値を上回っていないときは、前記目標駆動信号のパラメータを調整することなくこれを維持することができる。
本発明の撮影装置は、前記目標駆動信号パラメータ調整部が前記目標駆動信号のパラメータを調整する度にその調整後の目標駆動信号を保持する目標駆動信号保持部をさらに有することができる。
前記移動部材の駆動が終了した後にこれが再開されるとき、前記目標駆動信号保持部が保持している目標駆動信号を使用することができる。
前記移動部材が描く所定軌跡は、前記平面内で互いに直交するX、Y方向に対して、X方向のみ、Y方向のみ、又は、X方向とY方向の組み合わせの動きによって規定される周期的な軌跡とすることができる。
前記比較演算部は、前記移動部材が所定軌跡を1周期だけ描いたときの実駆動信号、又は、前記移動部材が所定軌跡を2周期以上描いたときの実駆動信号を平均化したものを以って、前記目標駆動信号と前記実駆動信号の比較演算を実行することができる。
前記比較演算部は、前記目標駆動信号と前記実駆動信号を比較演算するに当たり、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の振幅の差分、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の位相の差分、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の振幅の差分、及び、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の位相の差分を演算することができる。
前記目標駆動信号パラメータ調整部は、前記目標駆動信号のパラメータを調整するに当たり、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の振幅を調整するX振幅調整部と、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の位相を調整するX位相調整部と、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の振幅を調整するY振幅調整部と、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の位相を調整するY位相調整部と、を有することができる。
前記移動部材が描く所定軌跡を、前記平面内における円運動とし、前記目標駆動信号入力部に入力する目標駆動信号を、振幅が同一であり且つ位相が90°ずれた前記X成分正弦波と前記Y成分正弦波を加算したものとすることができる。
前記比較演算部は、前記目標駆動信号パラメータ調整部が前記目標駆動信号のパラメータを調整するための複数の比較演算式を保持または参照しており、この複数の比較演算式のいずれか1つを選択的に使用することができる。
本発明の撮影方法は、撮影光学系により形成された被写体像を電気的な画素信号に変換するイメージセンサと、前記撮影光学系の少なくとも一部をなす光学要素と前記イメージセンサの少なくとも一方を移動部材とし、この移動部材を前記撮影光学系の光軸と交差する平面内で所定軌跡を描くように駆動することにより、被写体光束を前記イメージセンサの複数の画素に入射させて、光学的なローパスフィルタ効果を得る駆動機構と、前記駆動機構を介して前記移動部材を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備える撮影装置による撮影方法であって、前記駆動信号生成部が、前記移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力ステップと、前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに、前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出ステップと、前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出ステップで検出した実駆動信号を比較演算する比較演算ステップと、前記比較演算ステップによる比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整ステップと、を実行することを特徴としている。
本発明のプログラムは、撮影光学系により形成された被写体像を電気的な画素信号に変換するイメージセンサと、前記撮影光学系の少なくとも一部をなす光学要素と前記イメージセンサの少なくとも一方を移動部材とし、この移動部材を前記撮影光学系の光軸と交差する平面内で所定軌跡を描くように駆動することにより、被写体光束を前記イメージセンサの複数の画素に入射させて、光学的なローパスフィルタ効果を得る駆動機構と、前記駆動機構を介して前記移動部材を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備える撮影装置を制御するためのプログラムであって、前記駆動信号生成部を構成するコンピュータに、前記移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力ステップと、前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに、前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出ステップと、前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出ステップで検出した実駆動信号を比較演算する比較演算ステップと、前記比較演算ステップによる比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整ステップと、を実行させることを特徴としている。
本発明の光学機器は、移動光学要素と、前記移動光学要素を所定平面上(入射光束及び出射光束と交差する平面上)で所定軌跡を描くように駆動する駆動機構と、前記駆動機構を介して前記移動光学要素を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、を備え、前記駆動信号生成部は、前記移動光学要素が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力部と、前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号により前記移動光学要素を駆動したときに、前記移動光学要素が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出部と、前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する比較演算部と、前記比較演算部による比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整部と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、移動部材の実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)を目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に高精度に追従させて所望のローパスフィルタ効果を得ることができる撮影装置、撮影方法及びプログラムが得られる。また本発明は、移動光学要素の実駆動軌跡(に対応する実駆動信号)を目標駆動軌跡(に対応する目標駆動信号)に高精度に追従させて使用することができる光学機器が得られる。
本発明の第1実施形態によるデジタルカメラの要部構成を示すブロック図である。 像振れ補正装置の要部構成を示すブロック図である。 像振れ補正装置の構成を示す側面図である。 図4(A)、(B)は所定軌跡を描くようにイメージセンサを駆動することで光学的なローパスフィルタ効果を与えるための動作を示す図であり、図4(A)は撮影光学系の光軸を中心とする回転対称な正方形軌跡を描くようにイメージセンサを駆動する場合、図4(B)は撮影光学系の光軸を中心とする回転対称な円形軌跡を描くようにイメージセンサを駆動する場合をそれぞれ示している。 イメージセンサ駆動回路の構成を示す機能ブロック図である。 図6(A)、(B)は、それぞれ、互いに対応関係にある初期目標駆動軌跡、初期目標駆動信号の一例を示す図である。 図7(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用していない場合において、互いに対応関係にある実駆動軌跡、実駆動信号の一例を示す図である。 図8(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用していない場合において、互いに対応関係にある実駆動軌跡、実駆動信号の別の例を示す図である。 図9(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用して初期目標駆動信号のパラメータを調整した後における目標駆動信号のX成分正弦波、Y成分正弦波を示す図である。 図10(A)、(B)は、図9(A)、(B)のパラメータ調整後の目標駆動信号によりイメージセンサを駆動したときの実駆動軌跡及びこれに対応する実駆動信号を示す図である。 図11(A)、(B)は、本発明の第2実施形態による駆動軌跡及びこれに対応する駆動信号を示す図であり、イメージセンサが描く所定軌跡を光軸直交平面内におけるY方向の直線往復駆動軌跡とした場合に対応している。 本発明の第3実施形態によるデジタルカメラのイメージセンサ駆動回路の構成を示す図5に対応する機能ブロック図である。 本発明の第4実施形態による光学機器(プロジェクタ装置)の駆動機構の構成を示す図2に対応するブロック図である。 本発明の第4実施形態による光学機器(プロジェクタ装置)の駆動信号生成部の構成を示す図5、図12に対応する機能ブロック図である。 図15(A)、(B)は、DMD素子の初期目標駆動軌跡、初期目標駆動信号を示す図である。 図16(A)、(B)は、本発明を適用していない場合のDMD素子の実駆動軌跡、実駆動信号を示す図である。 図17(A)、(B)は、DMD素子の初期目標駆動軌跡、初期目標駆動信号の変形例を示す図である。
<第1実施形態>
図1−図10を参照して、本発明によるデジタルカメラ(撮影装置)10の第1実施形態について説明する。本発明による撮影方法及びプログラムは、イメージセンサ駆動回路(駆動信号生成部)60を構成するコンピュータに各種の処理ステップを実行させることにより得られる。
図1に示すように、デジタルカメラ10は、ボディ本体20と、このボディ本体20に着脱可能(レンズ交換可能)な撮影レンズ30とを備えている。撮影レンズ30は、被写体側(図1中の左側)から像面側(図1中の右側)に向かって順に、撮影レンズ群(撮影光学系、移動部材、振れ補正部材)31と、絞り(撮影光学系)32とを備えている。ボディ本体20は、被写体側(図1中の左側)から像面側(図1中の右側)に向かって順に、シャッタ(撮影光学系)21と、イメージセンサ(移動部材、振れ補正部材)22とを備えている。またボディ本体20は、撮影レンズ30への装着状態で絞り32とシャッタ21を駆動制御する絞り/シャッタ駆動回路23を備えている。撮影レンズ群31から入射し、絞り32とシャッタ21を通った被写体光束による被写体像が、イメージセンサ22の受光面上に形成される。イメージセンサ22の受光面上に形成された被写体像は、マトリックス状に配置された多数の画素によって、電気的な画素信号に変換され、画像データとしてDSP40に出力される。DSP40は、イメージセンサ22から入力した画像データに所定の画像処理を施して、これをLCD24に表示し、画像メモリ25に記憶する。なお、図1では、撮影レンズ群31が単レンズからなるように描いているが、実際の撮影レンズ群31は、例えば、固定レンズ、変倍時に移動する変倍レンズ、フォーカシング時に移動するフォーカシングレンズなどの複数枚のレンズからなる。
撮影レンズ30は、撮影レンズ群31の解像力(MTF)情報や絞り32の開口径(絞り値)情報などの各種情報を記憶した通信用メモリ33を搭載している。撮影レンズ30をボディ本体20に装着した状態では、通信用メモリ33が記憶した各種情報がDSP40に読み込まれる。
ボディ本体20は、DSP40に接続させて、撮影操作スイッチ26を備えている。この撮影操作スイッチ26は、電源スイッチやレリーズスイッチなどの各種スイッチからなる。
ボディ本体20は、DSP40に接続させて、ローパスフィルタ操作スイッチ27を備えている。このローパスフィルタ操作スイッチ27は、イメージセンサ22を撮影光学系の光軸Zと直交する平面内(以下、光軸直交平面内と呼ぶことがある)で所定軌跡を描くように駆動するローパスフィルタ動作のオンオフの切替え、ローパスフィルタ動作に関する各種設定などを行うためのスイッチである。
ローパスフィルタ操作スイッチ27は、DSP40を介して、後述するイメージセンサ駆動回路(駆動信号生成部)60に対して、イメージセンサ22が描くべき目標駆動軌跡及びこれに対応する目標駆動信号を出力する。ローパスフィルタ操作スイッチ27が出力する目標駆動軌跡及び目標駆動信号は、イメージセンサ駆動回路60による制御目標の基準(絶対基準)となる初期目標駆動軌跡及び初期目標駆動信号である。
イメージセンサ22のローパスフィルタ動作、並びに、イメージセンサ駆動回路60がローパスフィルタ操作スイッチ27から入力した初期目標駆動軌跡及び初期目標駆動信号に基づいてどのような制御を行うのかについては、後に詳細に説明する。
ボディ本体20は、DSP40に接続させて、ジャイロセンサ(振れ検出部)28を備えている。ジャイロセンサ28は、ボディ本体20に加わる移動角速度(X軸とY軸周り)を検出することで、該ボディ本体20の光軸直交平面内の振れを示す振れ検出信号を検出する。
図1−図3に示すように、イメージセンサ22は、撮影光学系の光軸Zと直交するX軸方向とY軸方向(直交二方向)を含む平面内で移動可能に像振れ補正装置(駆動機構)50に搭載されている。像振れ補正装置50は、ボディ本体20のシャーシなどの構造物に固定される固定支持基板51と、イメージセンサ22を固定した、固定支持基板51に対してスライド可能な可動ステージ52と、固定支持基板51の可動ステージ52との対向面に固定した磁石M1、M2、M3と、固定支持基板51に可動ステージ52を挟んで各磁石M1、M2、M3と対向させて固定した、各磁石M1、M2、M3との間に磁気回路を構成する磁性体からなるヨークY1、Y2、Y3と、可動ステージ52に固定した、前記磁気回路の磁界内において電流を受けることにより駆動力を発生する駆動用コイルC1、C2、C3を有し、駆動用コイルC1、C2、C3に交流駆動信号(交流電圧)を流す(印加する)ことにより、固定支持基板51に対して可動ステージ52(イメージセンサ22)が光軸直交平面内で駆動するようになっている。駆動用コイルC1、C2、C3に流す交流駆動信号は、DSP40による制御の下、後述するイメージセンサ駆動回路(駆動信号生成部)60によって生成される。イメージセンサ駆動回路60の構成及び該イメージセンサ駆動回路60が生成する交流駆動信号については後に詳細に説明する。
本実施形態では、磁石M1、ヨークY1及び駆動用コイルC1からなる磁気駆動手段と、磁石M2、ヨークY2及び駆動用コイルC2からなる磁気駆動手段(2組の磁気駆動手段)とがイメージセンサ22の長手方向(水平方向、X軸方向)に所定間隔で配置されており、これが「X駆動機構XDM(図5)」として機能する。また、磁石M3、ヨークY3及び駆動用コイルC3からなる磁気駆動手段(1組の磁気駆動手段)がイメージセンサ22の長手方向と直交する短手方向(鉛直(垂直)方向、Y軸方向)に配置されており、これが「Y駆動機構YDM(図5)」として機能する。
さらに固定支持基板51には、各駆動用コイルC1、C2、C3の近傍(中央空間部)に、磁石M1、M2、M3の磁力を検出して可動ステージ52(イメージセンサ22)の光軸直交平面内の位置を示すホール出力信号(位置検出信号)を出力(検出)するホールセンサH1、H2、H3が配置されている。ホールセンサH1、H2により可動ステージ52(イメージセンサ22)のY軸方向位置及び傾き(回転)が検出され、ホールセンサH3により可動ステージ52(イメージセンサ22)のX軸方向位置が検出される。つまり、ホールセンサH3が「Xホールセンサ」として機能し、ホールセンサH1、H2が「Yホールセンサ」として機能する。
ホールセンサ(Xホールセンサ、Yホールセンサ)H1、H2、H3は、像振れ補正装置50(X駆動機構XDM、Y駆動機構YDM)によってイメージセンサ22を駆動したときにイメージセンサ22が実際に描いた実駆動軌跡及びこれに対応する実駆動信号を検出する「実駆動信号検出部」として機能する。
DSP40は、後述するイメージセンサ駆動回路(駆動信号生成部)60を介して、ジャイロセンサ28が検出したボディ本体20の光軸直交平面内の振れを示す振れ検出信号と、ホールセンサH1、H2、H3が出力したイメージセンサ22の光軸直交平面内の位置を示すホール出力信号とに基づいて、像振れ補正装置50によってイメージセンサ22を光軸直交平面内で駆動する。これにより、イメージセンサ22上への被写体像の結像位置を変位させて、手振れに起因する像振れを補正することができる。本実施形態ではこの動作を「イメージセンサ22の像振れ補正動作(像振れ補正駆動)」と呼ぶ。
本実施形態の像振れ補正装置50は、撮影光学系の光軸Zと直交する平面内において所定軌跡を描くようにイメージセンサ22を駆動して、被写体光束をイメージセンサ22の検出色の異なる複数の画素に入射させることにより、光学的なローパスフィルタ効果(以下、LPF効果と呼ぶことがある)を与える。本実施形態ではこの動作を「イメージセンサ22のローパスフィルタ動作(LPF動作、LPF駆動)」と呼ぶ。
本実施形態の像振れ補正装置50は、イメージセンサ22をその像振れ補正動作範囲(像振れ補正駆動範囲)の中央位置で保持する「イメージセンサ22の中央保持動作(中央保持駆動)」を実行する。例えば、「イメージセンサ22の像振れ補正動作(像振れ補正駆動)」と「イメージセンサ22のLPF動作(LPF駆動)」がともにオフの場合には、「イメージセンサ22の中央保持動作(中央保持駆動)」のみをオンにして撮影が行われる(像振れ補正を行わなくても中央保持は行う)。
「イメージセンサ22の像振れ補正動作(像振れ補正駆動)」、「イメージセンサ22のLPF動作(LPF駆動)」及び「イメージセンサ22の中央保持動作(中央保持駆動)」は、これらの合成動作(合成駆動)として像振れ補正装置50によって実現される態様、あるいは、これらのいずれか1つの動作(駆動)のみが単独で像振れ補正装置50によって実現される態様が可能である。
図4(A)、(B)を参照して、像振れ補正装置50が、所定軌跡を描くようにイメージセンサ22を駆動して、該イメージセンサ22によってLPF効果を与えるLPF動作について説明する。同図において、イメージセンサ22は、受光面にマトリックス状に所定の画素ピッチPで配置された多数の画素22aを備え、各画素22aの前面にベイヤ配列のカラーフィルタR、G、Bのいずれかが配置されている。各画素22aは、前面のいずれかのカラーフィルタR、G、Bを透過して入射した被写体光線の色を検出、つまり、色成分(色帯域)の光を光電変換し、その強さ(輝度)に応じた電荷を蓄積する。
図4(A)は、イメージセンサ22を、撮影光学系の光軸Zを中心とする回転対称な正方形軌跡を描くように駆動する場合を示している。この正方形軌跡は、例えば、イメージセンサ22の画素ピッチPを一辺とした正方形の閉じた経路とすることができる。図4(A)では、イメージセンサ22を、画素22aの互いに直交する並び方向の一方(鉛直方向)と平行なY軸方向、他方(水平方向)と平行なX軸方向に1画素ピッチP単位で交互にかつ正方形経路となるように移動させている。
図4(B)は、イメージセンサ22を、撮影光学系の光軸Zを中心とする回転対称な円形軌跡を描くように駆動する場合を示している。この円形軌跡は、イメージセンサ22の画素ピッチPの21/2/2倍を半径rとする円形の閉じた経路とすることができる。
図4(A)、(B)のように、露光中にイメージセンサ22を正方形または円形の所定軌跡を描くように駆動すると、各カラーフィルタR、G、B(画素22a)の中央に入射した被写体光線(光束)が、4個のカラーフィルタR、G、B、Gに均等に入射するので、光学的なローパスフィルタと同等の効果が得られる。つまり、どのカラーフィルタR、G、B、G(画素22a)に入射した光線も、必ずその周辺のカラーフィルタR、G、B、G(画素22a)に入射するので、恰も光学的なローパスフィルタを光線が通過したのと同等の効果(LPF効果)が得られる。
さらに、イメージセンサ22の駆動範囲を段階的に切り替える(正方形軌跡の場合は一辺の長さを異ならせ、円形軌跡の場合は半径rを異ならせる)ことで、イメージセンサ22によるLPF効果の強弱を段階的に切り替えることができる。つまり、正方形軌跡の一辺または円形軌跡の半径rを長くする(被写体光線が入射するイメージセンサ22の検出色の異なる画素22a(カラーフィルタR、G、B、G)に入射する画素22aの範囲を拡大する)ことでLPF効果が強くなり、一方、正方形軌跡の一辺または円形軌跡の半径rを短くする(被写体光線が入射するイメージセンサ22の検出色の異なる画素22a(カラーフィルタR、G、B、G)に入射する画素22aの範囲を縮小する)ことでLPF効果が弱くなる。表1に示すように、本実施形態では、イメージセンサ22の駆動範囲ならびにLPF効果を「OFF」、「小」、「中」、「大」の4段階で切り替えることができる。イメージセンサ22の駆動範囲ならびにLPF効果が「OFF」とは、イメージセンサ22を駆動することなく、従ってLPF効果が得られない状態を意味する。
Figure 2016163206
イメージセンサ22の駆動範囲ならびにLPF効果の切り替えは、例えば、ローパスフィルタ操作スイッチ27の手動操作により行う態様、あるいはDSP40が種々の撮影条件パラメータに基づいて自動で行う態様が可能であり、その態様には自由度がある。
図1、図2、図5に示すように、デジタルカメラ10は、交流駆動信号を生成してこれを駆動用コイルC1、C2、C3に流すことで、像振れ補正装置50を介してイメージセンサ22を光軸直交平面内で所定軌跡を描くようにLPF駆動するイメージセンサ駆動回路60を備えている。このイメージセンサ駆動回路60の動作全般はDSP40によって制御される。
イメージセンサ駆動回路60は、移動目標値入力部(目標駆動信号入力部)100を有している。この移動目標値入力部100には、ローパスフィルタ操作スイッチ27からDSP40を介して、イメージセンサ駆動回路60による制御目標の基準(絶対基準)となる初期目標駆動軌跡及び初期目標駆動信号が入力する。
図6(A)、(B)は、それぞれ、互いに対応関係にある初期目標駆動軌跡、初期目標駆動信号の一例を示している。
図6(A)に示すように、本実施形態における「初期目標駆動軌跡」は、直径6AD(6μmに相当)の光軸直交平面内における円運動である。
図6(B)に示すように、本実施形態における「初期目標駆動信号」は、周波数が50Hzで同一であり、振幅が±3AD(3μmに相当)で同一であり且つ位相が90°ずれたX成分正弦波とY成分正弦波を加算したものである。X成分正弦波の振幅と位相は、光軸直交平面内におけるイメージセンサ22のX方向の動きに対応している。Y成分正弦波の振幅と位相は、光軸直交平面内におけるイメージセンサ22のY方向の動きに対応している。
イメージセンサ駆動回路60は、X成分正弦波の振幅を調整するX振幅調整部110、Y成分正弦波の振幅を調整するY振幅調整部120、X成分正弦波の位相を調整するX位相調整部130、及び、Y成分正弦波の位相を調整するY位相調整部140を有している。これらX振幅調整部110、Y振幅調整部120、X位相調整部130及びY位相調整部140は、移動目標値入力部100に入力した初期目標駆動信号のパラメータを調整する「目標駆動信号パラメータ調整部」として機能する。
移動目標値入力部100に入力した初期目標駆動信号は、X成分正弦波(X移動目標値[AD])とY成分正弦波(Y移動目標値[AD])に分離される。X成分正弦波は、何らの処理を施されることなくX位相調整部130とX振幅調整部110を通過して、Xコントローラ150でX駆動信号[V]に変換されてX駆動機構XDMに入力される。Y成分正弦波は、何らの処理を施されることなくY位相調整部140とY振幅調整部120を通過して、Yコントローラ160でY駆動信号[V]に変換されてY駆動機構YDMに入力される。これにより、像振れ補正装置50(X駆動機構XDM、Y駆動機構YDM)によってイメージセンサ22が光軸直交平面内でLPF駆動される。
このとき、XホールセンサH3とYホールセンサH1、H2(実駆動信号検出部)は、移動目標値入力部100に入力した初期目標駆動信号によりイメージセンサ22を駆動したときにイメージセンサ22が実際に描いた実駆動軌跡及びこれに対応する実駆動信号を検出する。より具体的に、XホールセンサH3は実駆動信号のX成分正弦波を検出してこれがA/D変換部170でA/D変換され、YホールセンサH1、H2は実駆動信号のY成分正弦波を検出してこれがA/D変換部180でA/D変換される。これにより、イメージセンサ22のX位置[AD]とY位置[AD]が認識可能になる。
いま、本発明を適用していない場合(つまり従来一般のフィードバック制御を実行した場合)において、XホールセンサH3とYホールセンサH1、H2(実駆動信号検出部)が検出した実駆動軌跡及びこれに対応する実駆動信号に注目する。
図7(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用していない場合において、互いに対応関係にある実駆動軌跡、実駆動信号の一例を示している。同図に明らかなように、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に追従できておらず、所望のローパスフィルタ効果が得られていない。より具体的には、実駆動軌跡は円運動を保っているもののその直径が直径4AD(4μmに相当)まで小さくなってしまっており(図7(A))、実駆動信号は初期目標駆動信号と同じ周波数と位相差を保っているもののその振幅が±2AD(2μmに相当)まで小さくなってしまっている。
図8(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用していない場合において、互いに対応関係にある実駆動軌跡、実駆動信号の別の例を示している。同図に明らかなように、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に追従できておらず、所望のローパスフィルタ効果が得られていない。より具体的には、実駆動軌跡が楕円になってしまっており(図8(A))、実駆動信号は初期目標駆動信号と同じ周波数と振幅を保っているもののその位相差が110°まで大きくなってしまっている。実駆動軌跡が楕円になるとモアレ除去性能に対して異方性を持つため性能劣化に繋がりやすい。
図7(A)、(B)及び図8(A)、(B)の不具合は、製造誤差、環境変化、経時変化等の影響の他、デジタルカメラ10が例えば1Hz〜20Hzの低周波数帯域である人間の手振れを補正できるように設計されていることが原因であると考えられる。すなわち、本実施形態のXコントローラ150とYコントローラ160は、LPF駆動用の駆動信号(相対的に高周波数帯域)と像振れ補正駆動用の駆動信号(相対的に低周波数帯域)の双方を取り扱う(供給する)ものであるため、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に追従し難くなってしまうのである。
本発明は、上記問題点を重要な技術課題として捉えて完成されたものである。すなわち、本発明では、イメージセンサ22が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)の通りに動かない可能性があることを予め想定し、制御系統の内部で、初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)のパラメータを調整した目標駆動軌跡(目標駆動信号)を設定し、このパラメータ調整後の目標駆動軌跡(目標駆動信号)に追従させることで、結果的に、イメージセンサ22を初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)の通りに動かすのである。以下、これを実現するための構成について具体的に説明する。
イメージセンサ駆動回路60は、X振幅比較演算部115とY振幅比較演算部125を有している。
X振幅比較演算部115は、初期目標駆動信号のX成分正弦波と実駆動信号のX成分正弦波の振幅の差分を演算してその比を求める。図6(B)と図7(B)の例では、X振幅比較演算部115は、初期目標駆動信号のX成分正弦波の振幅である6ADと実駆動信号のX成分正弦波の振幅である4ADとの比、すなわち6/4(=1.5倍)を求める。この「1.5倍」の値は、X目標調整値[AD]を算出するための増幅値として、X振幅調整部110に出力される。なお、ここで求めた「1.5倍」の増幅値には、必要に応じてゲインを乗じてもよい。その結果、実駆動軌跡(実駆動信号)を初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に追従させるまでの時間を短くすることができる。
X振幅調整部110は、X振幅比較演算部115からの「1.5倍」の値を初期目標駆動信号のX成分正弦波の振幅である6ADに乗じて、6×1.5=9[AD]という増幅された目標値を得る。この増幅された目標値がX誤差演算部118を経由してXコントローラ150に入力されることで、2ループ目の駆動信号が増幅され、イメージセンサ22のX方向の駆動量を増やすことができる。
Y振幅比較演算部125は、初期目標駆動信号のY成分正弦波と実駆動信号のY成分正弦波の振幅の差分を演算してその比を求める。図6(B)と図7(B)の例では、Y振幅比較演算部125は、初期目標駆動信号のY成分正弦波の振幅である6ADと実駆動信号のY成分正弦波の振幅である4ADとの比、すなわち6/4(=1.5倍)を求める。この「1.5倍」の値は、Y目標調整値[AD]を算出するための増幅値として、Y振幅調整部120に出力される。なお、ここで求めた「1.5倍」の増幅値には、必要に応じてゲインを乗じてもよい。その結果、実駆動軌跡(実駆動信号)を初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に追従させるまでの時間を短くすることができる。
Y振幅調整部120は、Y振幅比較演算部125からの「1.5倍」の値を初期目標駆動信号のY成分正弦波の振幅である6ADに乗じて、6×1.5=9[AD]という増幅された目標値を得る。この増幅された目標値がY誤差演算部128を経由してYコントローラ160に入力されることで、2ループ目の駆動信号が増幅され、イメージセンサ22のY方向の駆動量を増やすことができる。
イメージセンサ駆動回路60は、X位相取得部135と、Y位相取得部145と、位相調整量演算部190とを有している。
X位相取得部135は、実駆動信号のX成分正弦波の位相を取得して、これを位相調整量演算部190に出力する。Y位相取得部145は、実駆動信号のY成分正弦波の位相を取得して、これを位相調整量演算部190に出力する。
位相調整量演算部190は、初期目標駆動信号のX成分正弦波の位相と、X位相取得部135から入力した実駆動信号のX成分正弦波の位相との差分(ずれ)を演算する。図6(B)と図8(B)の例では、位相調整量演算部190は、初期目標駆動信号と実駆動信号のX成分正弦波の位相の差分(ずれ)である20°(110°−90°)を演算する。この「20°」の値がX位相調整部130に出力されて位相調整が行われる。
位相調整量演算部190は、初期目標駆動信号のY成分正弦波の位相と、Y位相取得部145から入力した実駆動信号のY成分正弦波の位相との差分(ずれ)を演算する。図6(B)と図8(B)の例では、位相調整量演算部190は、初期目標駆動信号と実駆動信号のY成分正弦波の位相の差分(ずれ)である20°(110°−90°)を演算する。この「20°」の値がY位相調整部140に出力されて位相調整が行われる。
X位相取得部135とY位相取得部145が、時々刻々と変化する出力のうちピーク値となるタイミングを各々カウントし、位相調整量演算部190が、そのタイミングの差分(ずれ)を算出してこれを目標の90°と比較することで、X成分正弦波とY成分正弦波の位相の調整量を算出することができる。
このように、X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190は、移動目標値入力部(目標駆動信号入力部)100に入力した初期目標駆動信号と、XホールセンサH3とYホールセンサH1、H2(実駆動信号検出部)が検出した実駆動信号とを比較演算する「比較演算部」として機能する。また、X振幅調整部110、Y振幅調整部120、X位相調整部130及びY位相調整部140は、上記「比較演算部」による比較演算の結果に基づいて、初期目標駆動信号のパラメータを調整する「目標駆動信号パラメータ調整部」として機能する。
目標駆動信号パラメータ調整部(X振幅調整部110、Y振幅調整部120、X位相調整部130及びY位相調整部140)が、一旦、初期目標駆動信号のパラメータを調整した後は、以下の第1ステップ−第3ステップを有する処理ループ(2ループ目以降の調整作業)を繰り返す。
[第1ステップ]
実駆動信号検出部(ホールセンサH1、H2、H3)が、パラメータ調整後の目標駆動信号によりイメージセンサ22を駆動したときにイメージセンサ22が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する。
[第2ステップ]
比較演算部(X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190)が、移動目標値入力部(目標駆動信号入力部)100に入力した初期目標駆動信号と実駆動信号検出部(ホールセンサH1、H2、H3)が検出した実駆動信号を比較演算する。
[第3ステップ]
目標駆動信号パラメータ調整部(X振幅調整部110、Y振幅調整部120、X位相調整部130及びY位相調整部140)が、比較演算部(X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190)による比較演算の結果に基づいて目標駆動信号のパラメータを再調整する。
図9(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用して初期目標駆動信号のパラメータを調整した後における目標駆動信号のX成分正弦波、Y成分正弦波を示している。同図に示すように、パラメータ調整後の目標駆動信号のX成分正弦波、Y成分正弦波は、初期目標駆動信号のX成分正弦波、Y成分正弦波よりもその振幅が増幅されている。
図10(A)、(B)は、図9(A)、(B)のパラメータ調整後の目標駆動信号によりイメージセンサ22を駆動したときの実駆動軌跡及びこれに対応する実駆動信号である。同図に明らかなように、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に高精度に追従しており、所望のローパスフィルタ効果を得ることに成功している。
X振幅調整部110とY振幅調整部120は、X振幅比較演算部115とY振幅比較演算部125による比較演算の結果、目標駆動信号と実駆動信号の振幅の差分が所定値(例えば1AD)を上回っているときは、目標駆動信号(X成分正弦波とY成分正弦波)の振幅パラメータを調整し、目標駆動信号と実駆動信号の振幅の差分が所定値(例えば1AD)を上回っていないときは、目標駆動信号(X成分正弦波とY成分正弦波)の振幅パラメータを調整することなくこれを維持することができる。この構成によれば、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)から大きく乖離しているときにだけ振幅パラメータを調整し、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)にある程度追従しているときには振幅パラメータを調整しないので、無駄なCPU演算を省略し、またユーザの使用に支障が出るのを防止することができる。
X位相調整部130とY位相調整部140は、位相調整量演算部190による比較演算の結果、目標駆動信号と実駆動信号の位相の差分(ずれ)が所定値(例えば10°)を上回っているときは、目標駆動信号(X成分正弦波とY成分正弦波)の位相パラメータを調整し、目標駆動信号と実駆動信号の位相の差分(ずれ)が所定値(例えば10°)を上回っていないときは、目標駆動信号(X成分正弦波とY成分正弦波)の位相パラメータを調整することなくこれを維持することができる。この構成によれば、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)から大きく乖離しているときにだけ位相パラメータを調整し、実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)にある程度追従しているときには位相パラメータを調整しないので、無駄なCPU演算を省略し、またユーザの使用に支障が出るのを防止することができる。
図示を省略しているが、イメージセンサ駆動回路60は、目標駆動信号パラメータ調整部(X振幅調整部110、Y振幅調整部120、X位相調整部130及びY位相調整部140)が目標駆動信号のパラメータを調整する度にその調整後の目標駆動信号(または調整値そのもの)を保持する目標駆動信号保持部を有することができる。この目標駆動信号保持部が保持する目標駆動信号(または調整値そのもの)は、イメージセンサ22の駆動が終了した後にこれが再開されるとき(デジタルカメラ10が電源オフから電源オンに切替わるときを含む)に使用することができる。もちろん、目標駆動信号保持部が保持する目標駆動信号(または調整値そのもの)は、イメージセンサ22の駆動終了時やデジタルカメラ10の電源オフ時にゼロにリセット(初期化)されてもよい。
比較演算部(X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190)は、イメージセンサ22が所定軌跡を1周期だけ描いたときの実駆動信号、又は、イメージセンサ22が所定軌跡を2周期以上描いたときの実駆動信号を平均化したものを以って、目標駆動信号と実駆動信号の比較演算を実行することができる。後者の態様では、振幅や位相が平均化されることでより安定した(波形のばらつきの悪影響を受けない)パラメータ調整が可能になる。
比較演算部(X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190)は、目標駆動信号パラメータ調整部(X振幅調整部110、Y振幅調整部120、X位相調整部130及びY位相調整部140)が目標駆動信号のパラメータを調整するための複数の比較演算式を保持することができる。あるいは、そのような複数の比較演算式を保持したテーブル(図示せず)を設けてこれを比較演算部(X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190)が参照することができる。そして比較演算部(X振幅比較演算部115、Y振幅比較演算部125及び位相調整量演算部190)は、そのような複数の比較演算式のいずれか1つを選択的に使用することができる。例えば、上記実施形態では、目標駆動信号と実駆動信号の振幅の比を求めたが、比ではなく差分を求めて、この差分を目標値調整部に直接入力して目標値調整部にて加算する態様も可能である。
<第2実施形態>
図11(A)、(B)は、本発明によるデジタルカメラ10の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、イメージセンサ22が描く所定軌跡を、光軸直交平面内におけるY方向の直線往復駆動軌跡としている(図11(A))。このため、イメージセンサ22を駆動するための駆動信号は、Y成分正弦波だけを含んでおり、X成分正弦波を含んでいない(図11(B))。この第2実施形態によれば、パラメータ調整を行うとしてもY方向のみとなるので、CPUの演算負荷を軽減することができる。
<第3実施形態>
図12は、本発明によるデジタルカメラ10の第3実施形態を示している。この第3実施形態の図12は、第1実施形態の図5をこれと等価な形で書き改めた上で、駆動機構(XDM、YDM)に入力される駆動信号[V]に対して、コントローラ(150、160)と駆動信号調整部(110、120、130、140)の間で直接的に、「所定の動きを想定した電圧波形」を持つ信号を入力(加算)するものである。ここでは「所定の動きを想定した電圧波形」を、50Hzの円運動をするための信号波形、より具体的には、周波数が50Hzで同一であり、振幅が±3AD(3μmに相当)で同一であり且つ位相が90°ずれたX成分正弦波とY成分正弦波を加算したものとしている。但し、「所定の動きを想定した電圧波形」については各種の設計変更が可能である。
なお、以上の第1実施形態−第3実施形態において、振幅と位相の調整タイミングは同時に限らず、異なるタイミングで調整されてもよい。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、イメージセンサ22を「移動部材」として、このイメージセンサ22を光軸直交平面内で駆動する態様を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮影レンズ群(撮影光学系)31の少なくとも一部をなす光学要素を「移動部材」として、この光学要素を撮影レンズ30内に設けたボイスコイルモータ(駆動機構)によって光軸直交平面内で駆動する態様も可能である。あるいは、イメージセンサ22と撮影レンズ群(撮影光学系)31の少なくとも一部をなす光学要素の双方を「移動部材」として、これらを光軸直交平面内で駆動する態様も可能である。いずれの態様であっても、イメージセンサ22上への被写体像の結像位置を変位させて像振れを補正するとともに、被写体光束をイメージセンサ22の検出色の異なる複数の画素に入射させて光学的なローパスフィルタ効果を得ることができる。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、像振れ補正動作及びLPF動作を実行するために、像振れ補正装置(駆動機構)50を介してイメージセンサ(移動部材)22を光軸直交平面内で所定軌跡を描くように駆動する場合を例示して説明した。しかし、イメージセンサ(移動部材)22を駆動する平面はこれに限定されず、撮影光学系の光軸と交差する平面であればよい。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、単一(共通)の像振れ補正装置(駆動機構)50を介してイメージセンサ22を光軸直交平面内で駆動することで、イメージセンサ22による像振れ補正動作とLPF動作を実行する場合を例示して説明したが、LPF動作を実行させるための駆動系をピエゾ駆動装置などによって独立して設ける態様も可能である。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、DSP40とイメージセンサ駆動回路60を別々の構成要素(ブロック)として描いているが、これらを単一の構成要素(ブロック)として実現する態様も可能である。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、像振れ補正装置(駆動機構)50の構成として、固定支持基板51に磁石M1、M2、M3及びヨークY1、Y2、Y3を固定し、可動ステージ52に駆動用コイルC1、C2、C3を固定した場合を例示して説明したが、この位置関係を逆にして、可動ステージに磁石及びヨークを固定し、固定支持基板に駆動用コイルを固定する態様も可能である。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、イメージセンサ22が描く所定軌跡を幾つか例示して説明したが、イメージセンサ22が描く所定軌跡には自由度がある。すなわち、イメージセンサ22が描く所定軌跡は、光軸直交平面内(または光軸と交差する平面内)で互いに直交するX、Y方向に対して、X方向のみ、Y方向のみ、又は、X方向とY方向の組み合わせの動きによって規定される周期的な軌跡とすることができる。
以上の第1実施形態−第3実施形態では、ボディ本体20と撮影レンズ30を着脱可能(レンズ交換可能)とする態様を例示して説明したが、ボディ本体20と撮影レンズ30を着脱不能(レンズ交換不能)とする態様も可能である。
<第4実施形態>
以上の第1実施形態−第3実施形態では、本発明を、移動部材を撮影光学系の光軸と交差する平面内(例えば光軸直交平面内)で所定軌跡を描くように駆動することで光学的なローパスフィルタ効果を得る撮影装置、撮影方法及びプログラムに適用した場合を例示して説明した。しかし本発明は、移動光学要素を所定平面上(入射光束及び出射光束と交差する平面上)で所定軌跡を描くように駆動しながら使用する光学機器全般に適用することが可能である。
図13−図17は、このような光学機器の第4実施形態を示している。この第4実施形態では、DMD素子200を光軸直交平面内で所定軌跡を描くように駆動しながら投影するプロジェクタ装置に本発明を適用している。
図13に示すように、DMD素子200は、第1実施形態−第3実施形態の像振れ補正装置50と同様の構成の駆動機構210によって光軸直交平面内で駆動される。
図14は、駆動機構210を介してDMD素子200を光軸直交平面内で駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部220の構成を示している。この駆動信号生成部220は、基本的に、第1実施形態の図5をこれと等価な形で書き改めたものである。
図15(A)、(B)は、DMD素子200の初期目標駆動軌跡、初期目標駆動信号を示している。図15(A)に示すように、DMD素子200の初期目標駆動軌跡は、光軸直交平面内におけるX方向とY方向に跨った図中右上がりの直線往復駆動軌跡である。図15(B)に示すように、DMD素子200の初期目標駆動信号は、周波数と振幅と位相が全く同一のX成分正弦波とY成分正弦波を加算したものである。
ここで、本発明を適用しない場合(つまり従来一般のフィードバック制御を実行した場合)には、図16(A)、(B)に示すように、製造誤差、環境変化、経時変化等の影響により、DMD素子200の実駆動軌跡(実駆動信号)が初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に追従できず、プロジェクタ装置による投影像の解像度が低下してしまう。図16(A)に示すように、DMD素子200の実駆動軌跡は、図15(A)に示す直線往復駆動軌跡ではなく、楕円軌跡となってしまっている。図16(B)に示すように、DMD素子200の実駆動信号は、図15(B)に示す初期目標駆動信号のX成分正弦波とY成分正弦波の位相がずれてしまっている。
しかし本発明を適用することにより、比較演算部(115、125、190)が、DMD素子200の初期目標駆動信号と実駆動信号とを比較演算し、駆動信号調整部(110、120、130、140)が、比較演算部(115、125、190)による比較演算の結果に基づいて、初期目標駆動信号のパラメータを調整した目標駆動信号を生成する。そして、このパラメータ調整後の目標駆動信号を使用して、駆動機構210(XDM、YDM)を介してDMD素子200を駆動することにより、DMD素子200の実駆動軌跡(実駆動信号)を初期目標駆動軌跡(初期目標駆動信号)に高精度に追従させて、プロジェクタ装置による投影像の解像度を向上させることができる。
図17(A)、(B)は、DMD素子200の初期目標駆動軌跡、初期目標駆動信号の変形例を示している。この変形例では、DMD素子200が描く所定軌跡を、光軸直交平面内におけるX方向の直線往復駆動軌跡としている(図17(A))。このため、DMD素子200を駆動するための駆動信号は、X成分正弦波だけを含んでおり、Y成分正弦波を含んでいない(図17(B))。この変形例によれば、パラメータ調整を行うとしてもX方向のみとなるので、CPUの演算負荷を軽減することができる。
10 デジタルカメラ(撮影装置)
20 ボディ本体
21 シャッタ(撮影光学系)
22 イメージセンサ(移動部材、振れ補正部材)
22a 画素
R G B カラーフィルタ
23 絞り/シャッタ駆動回路
24 LCD
25 画像メモリ
26 撮影操作スイッチ
27 ローパスフィルタ操作スイッチ
28 ジャイロセンサ(振れ検出部)
30 撮影レンズ
31 撮影レンズ群(撮影光学系、移動部材、振れ補正部材)
32 絞り(撮影光学系)
33 通信用メモリ
40 DSP
50 像振れ補正装置(駆動機構)
51 固定支持基板
52 可動ステージ
M1 M2 M3 磁石
Y1 Y2 Y3 ヨーク
C1 C2 C3 駆動用コイル
XDM X駆動機構
YDM Y駆動機構
H1 ホールセンサ(Yホールセンサ、実駆動信号検出部)
H2 ホールセンサ(Yホールセンサ、実駆動信号検出部)
H3 ホールセンサ(Xホールセンサ、実駆動信号検出部)
60 イメージセンサ駆動回路(駆動信号生成部)
100 移動目標値入力部(目標駆動信号入力部)
110 X振幅調整部(目標駆動信号パラメータ調整部、駆動信号調整部)
115 X振幅比較演算部(比較演算部)
118 X誤差演算部
120 Y振幅調整部(目標駆動信号パラメータ調整部、駆動信号調整部)
125 Y振幅比較演算部(比較演算部)
128 Y誤差演算部
130 X位相調整部(目標駆動信号パラメータ調整部、駆動信号調整部)
135 X位相取得部
140 Y位相調整部(目標駆動信号パラメータ調整部、駆動信号調整部)
145 Y位相取得部
150 Xコントローラ
160 Yコントローラ
170 180 A/D変換部
190 位相調整量演算部(比較演算部)
200 DMD素子(移動光学要素)
210 駆動機構
220 駆動信号生成部

Claims (14)

  1. 撮影光学系により形成された被写体像を電気的な画素信号に変換するイメージセンサと、
    前記撮影光学系の少なくとも一部をなす光学要素と前記イメージセンサの少なくとも一方を移動部材とし、この移動部材を前記撮影光学系の光軸と交差する平面内で所定軌跡を描くように駆動することにより、被写体光束を前記イメージセンサの複数の画素に入射させて、光学的なローパスフィルタ効果を得る駆動機構と、
    前記駆動機構を介して前記移動部材を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    を備え、
    前記駆動信号生成部は、
    前記移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力部と、
    前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに、前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出部と、
    前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する比較演算部と、
    前記比較演算部による比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整部と、
    を有することを特徴とする撮影装置。
  2. 請求項1記載の撮影装置において、
    前記目標駆動信号パラメータ調整部が、一旦、前記目標駆動信号のパラメータを調整した後は、
    前記実駆動信号検出部が、パラメータ調整後の目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する第1ステップと、
    前記比較演算部が、前記目標駆動信号入力部に入力した初期目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する第2ステップと、
    前記目標駆動信号パラメータ調整部が、前記比較演算部による比較演算の結果に基づいて前記目標駆動信号のパラメータを再調整する第3ステップと、
    を有する処理ループを繰り返す撮影装置。
  3. 請求項1または2記載の撮影装置において、
    前記比較演算部は、前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号の差分を演算し、
    前記目標駆動信号パラメータ調整部は、前記比較演算部による比較演算の結果、目標駆動信号と実駆動信号の差分が所定値を上回っているときは、前記目標駆動信号のパラメータを調整し、目標駆動信号と実駆動信号の差分が所定値を上回っていないときは、前記目標駆動信号のパラメータを調整することなくこれを維持する撮影装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の撮影装置において、
    前記目標駆動信号パラメータ調整部が前記目標駆動信号のパラメータを調整する度にその調整後の目標駆動信号を保持する目標駆動信号保持部をさらに有する撮影装置。
  5. 請求項4記載の撮影装置において、
    前記移動部材の駆動が終了した後にこれが再開されるとき、前記目標駆動信号保持部が保持している目標駆動信号が使用される撮影装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の撮影装置において、
    前記移動部材が描く所定軌跡は、前記平面内で互いに直交するX、Y方向に対して、X方向のみ、Y方向のみ、又は、X方向とY方向の組み合わせの動きによって規定される周期的な軌跡である撮影装置。
  7. 請求項6記載の撮影装置において、
    前記比較演算部は、前記移動部材が所定軌跡を1周期だけ描いたときの実駆動信号、又は、前記移動部材が所定軌跡を2周期以上描いたときの実駆動信号を平均化したものを以って、前記目標駆動信号と前記実駆動信号の比較演算を実行する撮影装置。
  8. 請求項6または7記載の撮影装置において、
    前記比較演算部は、前記目標駆動信号と前記実駆動信号を比較演算するに当たり、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の振幅の差分、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の位相の差分、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の振幅の差分、及び、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の位相の差分を演算する撮影装置。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項記載の撮影装置において、
    前記目標駆動信号パラメータ調整部は、前記目標駆動信号のパラメータを調整するに当たり、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の振幅を調整するX振幅調整部と、前記平面内における前記移動部材のX方向の動きに対応するX成分正弦波の位相を調整するX位相調整部と、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の振幅を調整するY振幅調整部と、前記平面内における前記移動部材のY方向の動きに対応するY成分正弦波の位相を調整するY位相調整部と、を有している撮影装置。
  10. 請求項6ないし9のいずれか1項記載の撮影装置において、
    前記移動部材が描く所定軌跡は、前記平面内における円運動であり、
    前記目標駆動信号入力部に入力する目標駆動信号は、振幅が同一であり且つ位相が90°ずれた前記X成分正弦波と前記Y成分正弦波を加算したものである撮影装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項記載の撮影装置において、
    前記比較演算部は、前記目標駆動信号パラメータ調整部が前記目標駆動信号のパラメータを調整するための複数の比較演算式を保持または参照しており、この複数の比較演算式のいずれか1つを選択的に使用する撮影装置。
  12. 撮影光学系により形成された被写体像を電気的な画素信号に変換するイメージセンサと、
    前記撮影光学系の少なくとも一部をなす光学要素と前記イメージセンサの少なくとも一方を移動部材とし、この移動部材を前記撮影光学系の光軸と交差する平面内で所定軌跡を描くように駆動することにより、被写体光束を前記イメージセンサの複数の画素に入射させて、光学的なローパスフィルタ効果を得る駆動機構と、
    前記駆動機構を介して前記移動部材を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    を備える撮影装置による撮影方法であって、
    前記駆動信号生成部が、
    前記移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力ステップと、
    前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに、前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出ステップと、
    前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出ステップで検出した実駆動信号を比較演算する比較演算ステップと、
    前記比較演算ステップによる比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整ステップと、
    を実行することを特徴とする撮影方法。
  13. 撮影光学系により形成された被写体像を電気的な画素信号に変換するイメージセンサと、
    前記撮影光学系の少なくとも一部をなす光学要素と前記イメージセンサの少なくとも一方を移動部材とし、この移動部材を前記撮影光学系の光軸と交差する平面内で所定軌跡を描くように駆動することにより、被写体光束を前記イメージセンサの複数の画素に入射させて、光学的なローパスフィルタ効果を得る駆動機構と、
    前記駆動機構を介して前記移動部材を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    を備える撮影装置を制御するためのプログラムであって、
    前記駆動信号生成部を構成するコンピュータに、
    前記移動部材が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力ステップと、
    前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号により前記移動部材を駆動したときに、前記移動部材が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出ステップと、
    前記目標駆動信号入力ステップで入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出ステップで検出した実駆動信号を比較演算する比較演算ステップと、
    前記比較演算ステップによる比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  14. 移動光学要素と、
    前記移動光学要素を所定平面上で所定軌跡を描くように駆動する駆動機構と、
    前記駆動機構を介して前記移動光学要素を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    を備え、
    前記駆動信号生成部は、
    前記移動光学要素が描くべき目標駆動軌跡に対応する目標駆動信号を入力する目標駆動信号入力部と、
    前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号により前記移動光学要素を駆動したときに、前記移動光学要素が実際に描いた実駆動軌跡に対応する実駆動信号を検出する実駆動信号検出部と、
    前記目標駆動信号入力部に入力した目標駆動信号と前記実駆動信号検出部が検出した実駆動信号を比較演算する比較演算部と、
    前記比較演算部による比較演算の結果に基づいて、前記目標駆動信号のパラメータを調整する目標駆動信号パラメータ調整部と、
    を有することを特徴とする光学機器。
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