JP2016163067A - 無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016163067A
JP2016163067A JP2015037232A JP2015037232A JP2016163067A JP 2016163067 A JP2016163067 A JP 2016163067A JP 2015037232 A JP2015037232 A JP 2015037232A JP 2015037232 A JP2015037232 A JP 2015037232A JP 2016163067 A JP2016163067 A JP 2016163067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interference wave
mobile station
communication system
wave power
radio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015037232A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6439500B2 (ja
Inventor
富 金子
Yutaka Kaneko
富 金子
雅春 浜口
Masaharu Hamaguchi
雅春 浜口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2015037232A priority Critical patent/JP6439500B2/ja
Publication of JP2016163067A publication Critical patent/JP2016163067A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6439500B2 publication Critical patent/JP6439500B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】 移動局と無線通信装置とを備える第1の無線通信システムの通信を行う際に、第2の無線通信システムから送出される電波による干渉を抑制する。【解決手段】 本発明は、1又は複数の移動局と、移動局と無線通信する無線通信装置とを備える無線通信システムに関する。おいて、無線通信装置が受信した電波の送信元と、無線通信装置との間の離隔距離を取得する離隔距離取得手段と、一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、無線通信装置で正常に受信できない電波を干渉波とし、無線通信装置で受信した当該干渉波の干渉波電力を取得する干渉波電力取得手段と、干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、無線通信装置と移動局との通信条件を決定する通信条件決定手段とを有することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置に関し、例えば、無線基地局と移動局を備える通信システムと、移動局間で通信する通信システムが混在する通信システムに適用し得る。
従来、道路上の基地局と、基地局と無線通信する移動局としての車両とを備える無線通信システム(以下、「路車間通信システム」とも呼ぶ)として、例えば、自動車料金所収受システムや狭域通信システム等がある。従来の自動車料金所収受システムとしては、例えば、ETC(Electronic Toll Collection system)と呼ばれるシステムが普及している。従来のETCでは、1つの基地局が、1又は複数の移動局(車両に搭載された端末)と通信するために、基地局で移動局の送信タイミングを制御するTDMA方式が採用されている。
また、従来、道路上に存在する通信システムとしては、複数の車両(移動局)間で無線通信を行う通信システム(以下、「車車間通信システム」と呼ぶ)が存在する。従来の車車間通信システムは、基地局などインフラ装置を介さず、周辺車両と直接無線通信を行うものである。そして、従来の車車間通信システムでは、例えば、走行情報を車両間(移動局間)で共有し、自車両にとって危険が生じる可能性がある場合、ドライバーに注意を喚起することで、ドライバーの安全運転支援を実現するものがある。従来の車車間システムでは、例えば、複数の移動局が送受同一チャネルを使用し、チャネルの使用状態を確認してから通信を開始することで、通信パケット衝突を回避するものがある。
そして、路車間通信システムと車車間通信システムは、いずれも道路上を無線通信するエリア(以下、「通信エリア」とも呼ぶ)とするため、2つの通信システムで、同一周波数帯又は近接する周波数帯を使用する場合、相互で干渉が発生するため、干渉を回避する手段が必要である。例えば、路車間通信システムの基地局の通信エリアに、車車間システムの車両(移動局)が入り込んできた場合にこのような事態が想定される。
従来、路車間通信システムの通信と、車車間通信システムの通信の電波干渉抑制に適用できる従来技術としては、例えば、特許文献1、2の記載技術が存在する。
特許文献1には、マイクロ波帯で使用される自動料金所収受用通信手段、狭域通信手段、車々間通信手段を保有し、かつ切り替えられる機能に対応した車載無線装置について記載されている。そして、特許文献1に記載された車載無線装置では、自動料金所収受用通信信号を検知した場合、狭域通信手段または車々間通信手段による通信を行われている場合には、自動料金所収受用通信手段に切り替える。
また、従来、自局の受信機にて干渉波を低減し、希望波信号を正常に受信する技術として特許文献2の記載技術がある。特許文献2には、干渉波を抽出および抑圧する形式の干渉波除去装置にについて記載されている。特許文献2に記載された干渉波除去装置は、受信機から干渉源までの距離を計測し、それにより得られた干渉波の遅延時間差に対応する遅延回路を干渉波抽出部に備えることで、干渉信号の遅延時間が変化しても良好に干渉波を低減する。
特開2004−246687号公報 特開平7−321681号公報
しかしながら、特許文献1の記載技術において、車車間通信システムの車両(移動局)は、路車間通信システムの通信エリア内(路上の基地局の通信エリア内)及びその近傍での干渉を避けるため、運用停止(例えば、電波出力の停止)をしなければならない。すなわち、当該車車間通信システムでは、路車間通信システムの基地局や移動局に干渉を与えないように、必要な離隔距離を十分確保した地点にて路車間通信の通信サービスエリアを検知し、送信を停止する必要がある。
また、特許文献2の記載技術を、路車間通信システムと車車間通信システムとが混在する通信システムに適用した場合、路車間通信システムの基地局にて、車車間通信システムの車両(移動局)から発せられる干渉波を低減し、路車間通信システムの移動局との希望波信号を正常に受信するこができる。しかしながら、特許文献2の記載技術を、従来の路車間通信システムと車車間通信システムとが混在する通信システムに適用した場合、干渉波低減装置の干渉波減衰量に対して、希望波電力対干渉波電力比(Signal to Interference Ratio;以下、単に「SIR」とも呼ぶものとする)と、基地局が移動局と通信するために必要となるSIR(以下、「所要SIR」と呼ぶものとする)とが「所要SIR>SIR−干渉波減衰量」という関係を満たす必要がある。そして、干渉波低減装置が上述の関係を満たす性能を発揮できない場合、路車間通信システムの通信品質を確保できないといことになる。
以上のような問題に鑑みて、移動局と無線通信装置(例えば、基地局)とを備える第1の無線通信システムの通信を行う際に、第2の無線通信システムから送出される電波による干渉を抑制することができる無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置が望まれている。
第1の本発明は、1又は複数の移動局と、上記移動局と無線通信する無線通信装置とを備える無線通信システムにおいて、(1)上記無線通信装置が受信した電波の送信元と、上記無線通信装置との間の離隔距離を取得する離隔距離取得手段と、(2)一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、上記無線通信装置で正常に受信できない電波を干渉波とし、上記無線通信装置で受信した当該干渉波の干渉波電力を取得する干渉波電力取得手段と、(3)上記干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、上記無線通信装置と上記移動局との通信条件を決定する通信条件決定手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明は、1又は複数の移動局と、上記移動局と無線通信する無線通信装置とを備える通信システムの通信制御方法において、(1)離隔距離取得手段、干渉波電力取得手段、及び通信条件決定手段を備え、(2)上記離隔距離取得手段は、上記無線通信装置が受信した電波の送信元と、上記無線通信装置との間の離隔距離を取得し、(3)上記干渉波電力取得手段は、一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、上記無線通信装置で正常に受信できない電波を干渉波とし、上記無線通信装置で受信した当該干渉波の干渉波電力を取得し、(4)上記通信条件決定手段は、上記干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、上記無線通信装置と上記移動局との通信条件を決定することを特徴とする。
第3の本発明は、1又は複数の移動局と無線通信する無線通信装置において、(1)受信した電波の送信元と、当該無線通信装置との間の離隔距離を取得する離隔距離取得手段と、(2)一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、正常に受信できない電波を干渉波とし、受信した当該干渉波の干渉波電力を取得する干渉波電力取得手段と、(3)上記干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、上記移動局との通信条件を決定する通信条件決定手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、移動局と無線通信装置とを備える第1の無線通信システムの通信を行う際に、第2の無線通信システムから送出される電波による干渉を抑制することができる。
実施形態に係る基地局(無線通信装置)の機能的構成について示したブロック図である。 実施形態に係る路車間通信システムを含む通信システムの全体構成の例について示した説明図である。 実施形態に係る到来方向推定部における離隔距離算出の例について示した説明図である。 実施形態に係る到来方向推定部が離隔距離算出を行う際の角度と距離の関係について示したグラフである。 実施形態に係る移動局管理情報の構成例について示した説明図である。 実施形態に係る干渉波電力情報の構成例について示した説明図である。 実施形態に係る基地局(制御部)の動作について示したフローチャートである。 実施形態に係る通信システムの動作について示したタイミングチャートである。 実施形態に係る路車間通信システム上の送信フレームの構成例について示した説明図である。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の無線通信システム及び無線通信装置を、路車間通信システム及び基地局に適用した例について説明する。
(A−1)実施形態の構成
図2は、通信システム1の全体構成について示した説明図である。
通信システム1では、道路R上に路車間通信システム2Aと車車間通信システム2Bの2つの無線通信システムが配置されている。
路車間通信システム2Aは、道路R上に固定配置された基地局10と、道路R上を移動(走行)する車両に搭載された1又は複数の移動局Aを有しているものとする。図2では、1つの基地局10と、3つの移動局A1〜A3を図示しているが、路車間通信システム2Aに配置される基地局10及び移動局Aの数は限定されないものである。
移動局Aの具体的構成については限定されないものであるが、例えば、従来のETC用の端末(車載装置)等を適用することができる。また、移動局Bの具体的な構成については限定されないものであるが、例えば、種々の無線LANインタフェースを備えた無線通信装置等を適用することができる。
車車間通信システム2Bは、道路R上を移動(走行)する車両に搭載された複数の移動局Bを有している。図2では、3つの移動局B1〜B3を図示しているが、車車間通信システム2Bに配置される移動局Bの数は限定されないものである。
なお、路車間通信システム2A及び車車間通信システム2Bでは、同一又は近傍の周波数帯の通信チャネルを用いて通信するため、同時に電波送出を行った場合2つのシステムの無線通信は互いに干渉する場合があるものとする。この実施形態では、例として、路車間通信システム2A及び車車間通信システム2Bは、いずれも5.8GHz帯(5.725〜5.875GHz)の通信チャネルを用いた無線通信を行うものとして説明する。そして、図2に示すように道路R上では、路車間通信システム2Aの移動局Aと、車車間通信システム2Bの移動局Bが移動するため、2つの通信システムの通信エリア(無線通信を送受信する領域)は重なり、同時に電波送出した場合には干渉が発生する場合があるものとする。
次に、基地局10の内部構成について説明する。
基地局10は、送信アンテナ部11、受信アンテナ部12、送信部13、局部発信部14、受信部15、受信電界強度(RSSI)信号検出部16、データ復調部17、到来方向推定部18、及び通信制御部19を有している。
送信アンテナ部11及び受信アンテナ部12は、基地局10が周辺の移動局と無線通信するためのアンテナである。
送信アンテナ部11は、送信専用のアンテナ111を有している。また、受信アンテナ部12は、受信専用のアンテナ121を複数有し、アンテナ指向性を制御可能な機能を備えるものとする。この実施形態では、受信アンテナ部12は、4つのアンテナ121(121−1〜121−4)を有しているものとして説明する。この実施形態では、基地局10は送信用と受信用でそれぞれ専用のアンテナを備えるものとして説明するが、例えば、送受信切替やデュプレクサ等を用いて、送信と受信でアンテナを共用するようにしてもよい。また、送信アンテナ部11についても、アンテナ指向性を制御可能な構成としてもよい。なお、受信アンテナ部12においてアンテナ指向性を形成する具体的な方式については限定されないものである。
局部発信部14は、通信制御部19から供給される制御信号(以下、「周波数設定信号」と呼ぶ)に応じたチャネルの搬送波(5.8GHz帯周波数の搬送波)を生成して出力するものである。
送信部13は、通信制御部19から供給される制御信号(以下、「送信イネーブル信号」と呼ぶ)に応じたタイミングで、通信制御部19から供給された送信パケット(フレーム)のデータを示す信号に応じた送信信号を生成し、送信アンテナ部11を用いて無線信号を送出するものである。送信部13は、無線信号を生成する際に、局部発信部14から供給される5.8GHz帯周波数の搬送波に基づいて、5.8GHz帯の送信信号を生成する。
受信部15は、受信アンテナ部12を用いて受信した電波から受信信号(無線信号)を復調するものである。受信部15は、アンテナ121(121−1〜121−4)のそれぞれに対応する受信処理部151(151−1〜151−4)を有しているものとする。そして、受信処理部151(151−1〜151−4)は、それぞれ対応するアンテナ121(121−1〜121−4)を用いて受信した電波から受信信号を復調する処理を行う。受信部15は、復調した受信信号を受信データ復調部17、RSSI信号検出部6、及び到来方向推定部18に供給する。
RSSI信号検出部16は、路車間通信システム2Aに属する各移動局Aから受信した受信信号の受信電力を計測する。RSSI信号検出部16は、データ復調部17で復調した受信パケットデータと紐づけて、移動局An(n=1,2・・・)毎に受信電力を検出可能であるものとする。また、RSSI信号検出部16は、車車間通信システム2Bに属する移動局Bから受信した受信信号の受信電力も計測可能であるものとする。ただし、データ復調部17では、車車間通信システム2Bの移動局Bから受信したパケットを復調できないため、移動局Bを識別せず、一定期間内に干渉波があると解釈し、最大干渉波電力値として保持するものとする。
到来方向推定部18は、受信部15で、移動局A又は移動局Bから受信した信号の到来方向の角度(方向)を検出(推定)し、検出した角度(方向)に基づいて、基地局10(受信アンテナ部12)と信号の送信元の移動局との距離(以下、「離隔距離」とも呼ぶ)を求めるものである。受信アンテナ部12は、アンテナ121を備えているため、到来方向推定部18は、例えば、複数のアンテナ121で受信した信号から本信号の到来方向の角度(方向)を求めることができるものとする。なお、到来方向推定部18が受信した信号の到来方向の角度(方向)を求める具体的な方式については、種々の処理を適用することができるため、詳しい説明については省略する。
次に、到来方向推定部18が受信信号(受信電波)の送信元(移動局)の角度(方向)に基づいて、当該送信元(移動局)との離隔距離を求める方法について図3を用いて説明する。
図3では、基地局10(受信アンテナ部12)から、離隔距離の算出対象となる移動局Aまでの距離を離隔距離X1として図示している。また、図3では、地上から移動局Aが配置された位置までの寸法(例えば、地上から当該移動局を設置している車両の天井等までの高さ)をY1と図示している。さらに図3では、地上から基地局10(受信アンテナ部12)が配置される位置までの寸法をY0と図示している。そして、以下では、「Y0−Y1」を基地局10(受信アンテナ部12)が配置された高さhと表すものとする。また、図3では、高さhの位置で、基地局10(受信アンテナ部12)と移動局Aとを結ぶ線と、地上と並行となる面とが成す角度をθと図示している。以下では、到来方向推定部18は、受信信号の到来方向(移動局の位置する方向)として、図3に示すθを推定する処理を行うものとする。
そうすると、到来方向推定部18では、基地局10(受信アンテナ部12)の高さh(=Y0−Y1)と、角度θに基づき、離隔距離X1を求めることができる。到来方向推定部18は、例えば、以下の(1)式を用いて離隔距離X1を求めることができる。
X1=(Y0−Y1)/tanθ …(1)
基地局の高さh(=Y0−Y1)に応じて、検出される角度θと離隔距離X1の特性(関係)は異なる。例えば、h=6[m]の場合、角度θと離隔距離X1との関係は図4に示すような関係となる。また、この実施形態では、到来方向推定部18で角度θを検出する際の誤差が最大で±2°であるものとする。図4において、L1は、到来方向推定部18で検出した角度θに誤差がない場合に算出される離隔距離X1を表している。また、図4において、L2、L3は、それぞれ到来方向推定部18で検出した角度θに+2°、−2°の誤差(最大誤差)が発生した場合に算出される離隔距離X1を表している。さらに、この実施形態では、到来方向推定部18で算出される離隔距離X1に許容される最大誤差が±5[m]であるものとする。そうすると、到来方向推定部18が、上述の最大誤差±5[m]の範囲で、検出できる離隔距離Xsは約20mとなる。なお、上述の5[m]の最大誤差は、例えば、渋滞時における車頭間隔を考慮し、5m以内の誤差であれば、到来方向推定部18が移動局(車両)の位置を誤検出しないものという前提(例)で設定した値である。すなわち、到来方向推定部18に許容される離隔距離X1の誤差に応じて、到来方向推定部18、受信アンテナ部12、受信部15等に求められる精度が変わることになる。
次に、通信制御部19の詳細構成について説明する。
通信制御部19は、到来方向推定部18及びRSSI信号検出部16から供給される情報等を利用して、各移動局Aに対する通信条件を決定し、決定した通信条件に従って各移動局Aとの通信制御を行う。具体的には、通信制御部19は、車車間通信システム2Bの移動局Bが発する電波との干渉を抑制するように、各移動局Aに対する通信条件を決定する。
この実施形態の通信制御部19は、到来方向推定部18及びRSSI信号検出部16から供給される情報に基づいて、所定の管理情報を管理(更新)し、その管理情報に基づいて各移動局Aに対する通信条件を決定するものとして説明する。この実施形態の通信制御部19は、管理情報として移動局管理情報19a、第1の干渉波電力情報19b、及び第2の干渉波電力情報19cの情報を管理している。
次に、移動局管理情報19aについて説明する。移動局管理情報19aは、各移動局Aの情報を管理するための情報である。
図5は、移動局管理情報19aの構成例について示した説明図である。
図5に示す移動局管理情報19aでは、移動局Aごとの端末識別情報、離隔距離、希望波電力、及びSIRの項目について管理されている。
図5では、移動局A1〜A3の端末識別情報(アドレス)を、それぞれM1〜M3と図示している。また、図5では、移動局A1〜A3の離隔距離を、それぞれXa1、Xa3、Xa2と図示している(上述の図2の状態と対応した離隔距離を図示している)。また、図5では、移動局A1〜A3の希望波電力を、それぞれPa1〜Pa3と図示している。さらに、図5では、移動局A1〜A3のSIRを、それぞれRa1〜Ra3と図示している。
なお、以下では、基地局10で設定する路車間通信システム2Aの通信エリアの端の部分(以下、「エリア端点」と呼ぶ)の離隔距離をXatと表すものとする。
次に、第1の干渉波電力情報19b及び第2の干渉波電力情報19cについて説明する。
第1の干渉波電力情報19bは、離隔距離がXsより近い(短い)位置から、発せられた電波(干渉波)に係る受信電力の情報である。
第2の干渉波電力情報19cは、離隔距離がXs以上の位置から発せられた電波(干渉波)に係る受信電力の情報である。
図6は、第1の干渉波電力情報19b及び第2の干渉波電力情報19cの構成例について示した説明図である。図6(a)は、第1の干渉波電力情報19bの構成例について示しており、図6(b)は第2の干渉波電力情報19cの構成例について示している。
第1の干渉波電力情報19b及び第2の干渉波電力情報19cでは、それぞれ、離隔距離と、それぞれの離隔距離の位置(方向)で受信した干渉波電力(受信強度)が登録されている。
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態の通信システム1の動作(実施形態の通信システムの制御方法)を説明する。
まず、基地局10の基本的な動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
受信部15で電波を受信すると(S100)、RSSI信号検出部16及び到来方向推定部18は、路車間通信システム2Aや車車間通信システム2Bの区別なく、到来方向推定に基づく離隔距離の算出及び受信電力測定を実施する(S101)。なお、RSSI信号検出部16及び到来方向推定部18は、到来方向推定に基づく離隔距離の算出及び受信電力測定を常時実施しているものとする。また、到来方向推定部18により離隔距離を取得する手段としては、GPS等の位置検知システムを利用するようにしてもよい。
次に、基地局10では、データ復調部17により、受信した電波に基づく信号からフレームの抽出(いずれかの移動局Aから受信したフレームの抽出)が行われる(S102)。このとき、基地局10は、フレームの復調ができた場合(移動局Aのフレームを抽出した場合)には、後述するステップS106から動作し、復調できなかった場合には後述するステップS103から動作する。
上述のステップS102でフレームが復調できなかった場合、通信制御部19は、受信した電波の離隔距離がXs以上か否かを確認する(S103)。基地局10は、離隔距離がXs以上だった場合後述するステップS104から動作し、そうでない場合には後述するステップS109から動作する。
上述のステップS103で離隔距離がXs以上だった場合、通信制御部19は、今回受信した電波の受信強度が、第2の干渉波電力情報19cで保持している干渉波電力よりも大きいか否かを確認する(S104)。基地局10は、受信強度が、第2の干渉波電力情報19cで保持している干渉波電力よりも大きい場合、後述するステップS105から動作し、そうでない場合は特に更新をせずに今回の電波受信に係る処理を終了する。
上述のステップS104で、受信強度が、第2の干渉波電力情報19cで保持している干渉波電力よりも大きいと判断された場合、通信制御部19は、第2の干渉波電力情報19cの干渉波電力及び離隔距離を、今回受信した電波のものに更新し(S105)、後述するステップS110に移行する。
上述のステップS103で離隔距離がXsより短かった場合、通信制御部19は、第1の干渉波電力情報19b(離隔距離及び干渉波電力)を今回受信した電波のものに更新し(S109)、今回の電波受信に係る処理を終了する。
一方、上述のステップS102で、受信した電波に基づく信号が復調できた場合(移動局Aからのフレームとして正常に受信できた場合)、通信制御部19は、受信した電波の離隔距離がXs以内であるか否かを判定する(S106)。基地局10は、離隔距離がXs以内であった場合後述するステップS107から動作し、そうでない場合には上述のステップS101から動作する。
上述のステップS106で、受信した電波の離隔距離がXs以内であったと判定された場合、通信制御部19は、今回受信した電波(移動局Aから受信した電波)を希望波と判定し(S107)、今回受信した電波に係るRSSI信号を希望波受信電力の情報として保持する(S108)。
次に、通信制御部19は、最新に取得又は更新した情報に基づいて、移動局管理情報19aの内容を更新し(S110)、今回の電波受信に係る処理を終了する。
例えば、上述のステップS105で、第2の干渉波電力情報19cが更新された場合、通信制御部19は、移動局管理情報19aの各移動局A(端末識別情報)に対応するSIRを更新(更新後の第2の干渉波電力情報19cに基づいて再計算)する処理を行う。また、上述のステップS108で、今回受信した電波に係るRSSI信号を希望波受信電力の情報として保持された場合、通信制御部19は、今回受信した電波に係る端末識別情報を特定し(例えば、データ復調部17の復調結果から端末識別情報としてのアドレスを取得)、今回受信した電波に係る情報(端末識別情報、希望波電力、離隔距離、及びSIR)を更新する。なお、すでに、移動局管理情報19aに同一の端末識別情報(アドレス)について情報が登録されている場合、通信制御部19は、既登録されている情報に新たな値(離隔距離、希望波電力、及びSIR)を上書き登録する。一方、移動局管理情報19aに、今回更新しようとする端末識別情報(アドレス)が登録されていない場合には、通信制御部19は、新たな端末識別情報について情報を追加する処理を行う。
以上のように、通信制御部19は、各情報(移動局管理情報19a、第1の干渉波電力情報19b、及び第2の干渉波電力情報19c)を更新管理し、更新管理した情報を用いて、各移動局Aに対する通信条件を決定する。
次に、通信制御部19が管理情報を更新する処理の具体的動作について、図8を用いて説明する。
図8(a)は、基地局10が車車間通信システム2Bに属する移動局B1〜B3によるフレーム送信タイミングを示したタイミングチャートである。図8(b)は、基地局10が移動局A1〜A3から受信する電波の受信電力の変化、基地局10で保持される第2の干渉波電力情報19cの干渉波電力の変化、及び時系列ごとの所要受信電力(所要SIRを満たすための最低限の受信電力)の変化について示したタイミングチャートである。
なお、以下では、図2に示すように、基地局10(受信アンテナ部12)の位置の離隔距離Xa0が起点(すなわち離隔距離が0m)となっているものとする。そして、路車間通信システム2Aのエリア端点の離隔距離Xatは離隔距離Xsよりも短くなっているものとする。そして、図2に示す状態では、移動局A1〜A3、及び移動局B3は、いずれも離隔距離がXatよりも近い位置であるものとする。また、図2の状態では、移動局A1の離隔距離をXa1、移動局B3及び移動局A3の離隔距離をXa2、移動局A2の離隔距離をXa3となっている。なお、Xa1<Xa2<Xa3の関係となっているものとする。さらに、図2に示す状態では、移動局B1、B2は、離隔距離Xsよりも遠い位置に配置されている。図2の状態では、移動局B1の離隔距離をXb1、移動局B2の離隔距離をXb2としている。なお、Xb1<Xb2の関係となっているものとする。
なお、上述の図7のフローチャートの処理において、離隔距離Xsについては、到来方向推定部18で必要な精度の距離測定を行うことができる範囲で、任意の距離に置き換えるようにしてもよい。例えば、上述の図7のフローチャートの処理において、離隔距離XsをXat以上の任意の距離(ただし、到来方向推定部18で必要な精度の距離測定を行うことができる距離を上限とする)に設定するようにしてもよい。
図8では、当初各移動局A1〜A3、移動局B1〜B3の位置関係は、図2の状態であったものとする。
そして、タイミングT100において、離隔距離がXs以上の移動局B2によるフレーム送信が行われ、基地局10でその電波が受信されたものとする。これにより、通信制御部19は、第2の干渉波電力情報19cとして、移動局B2から受信した干渉波電に基づき第2の干渉波電力情報19cを更新(上述の図6(b)参照)することになる。図6(b)に示す第2の干渉波電力情報19cでは、離隔距離を移動局B2の離隔距離であるXb2、干渉波電力を移動局B2から受信したPb2と図示している。
そして、その後、タイミングT101において、離隔距離がXsより近い位置にある移動局B3によるフレーム送信が行われ、基地局10でその電波が受信されたものとする。これにより、通信制御部19は、第1の干渉波電力情報19bとして、移動局B3から受信した干渉波電に基づき第1の干渉波電力情報19bを更新(上述の図6(a)参照)することになる。図6(a)に示す第1の干渉波電力情報19bでは、離隔距離を移動局B3の離隔距離であるXa2、干渉波電力を移動局B32から受信したPb3と図示している。
そして、その後、タイミングT102において、移動局A1〜A3による電波送信(フレーム送信)が行われ、通信制御部19では、その受信結果に基づいて移動局管理情報19aの内容が更新されたものとする。
そして、その後、タイミングT103において、離隔距離がXs以上の移動局B1によるフレーム送信が行われ、基地局10でその電波が受信されたものとする。これにより、通信制御部19は、第2の干渉波電力情報19cを、移動局B1から受信した干渉波電に基づく情報(離隔距離:Xb1、干渉波電力:Pb1)に更新したものとする。このとき、通信制御部19は、移動局管理情報19aのうち、各移動局Aに対応するSIRを最新に更新した干渉波電力(Pb1)に基づいて更新することになる。
なお、通信制御部19は、Xs以上の離隔距離にある移動局B1、B2の詳細な離隔距離(高精度な離隔距離)について識別はできないが、少なくともXs以上の離隔距離であることは認識可能であるものとする。
次に、通信制御部19において、更新管理した情報に基づいて、各移動局Aに対する通信条件を決定する際の基本的なポリシーについて説明する。なお、通信制御部19では、以下に説明する第1〜第4のポリシー全てを適用するようにしてもよいし、一部だけを適用するようにしてもよい。また、通信制御部19では、以下に説明する第1〜第4のポリシー以外にも他のポリシーを適用するようにしてもよい。
[第1のポリシー]
離隔距離Xsより短い離隔距離の移動局B(移動局Aではない電波の送出元)が検出された場合、通信制御部19にとって、当該移動局Bから発せられる電波の干渉波電力(移動局Aから発せられる電波に対する干渉波電力)による影響は非常に大きいことが予測できる。したがって、通信制御部19は、離隔距離Xsより短い離隔距離の移動局Bが検出されている間、当該移動局からの電波送出が予想されるタイミングで、移動局Aとのデータ送受信を実行しない通信制御(当該タイミングについては、空きスロットとする通信制御)を行うものとする。通信制御部19が、移動局Bによる電波送出(フレーム送出)のタイミングを把握する方法については限定されないものであるが、例えば、移動局Bからの電波送出(フレーム送出)のタイミングが周期的な物であれば、通信制御部19は、当該周期と過去に移動局Bから受信した電波のタイミングに基づいて、当該移動局Bから次に電波送出(フレーム送出)されるタイミングを予測し、当該タイミングについては各移動局Aとのデータ送受信を行わない通信制御を行うようにしてもよい。
[第2のポリシー]
通信制御部19は、移動局管理情報19aで管理している移動局Aのうち、SIRが所要SIRよりも小さい状態(SIR<所要SIRの状態)となるものがあった場合、SIR<所要SIRの状態の間、当該移動局Aとは、データの送受信を行わない。
[第3のポリシー]
通信制御部19は、SIR>所要SIR、かつ、最も離隔距離が小さい移動局A1と優先的に通信するものとする。
[第4のポリシー]
通信制御部19は、「SIR<所要SIR」となる移動局Aについて、アンテナ指向性を制御することで、干渉波信号を減衰させる制御を行って通信するようにしてもよい。受信アンテナ部12では、複数のアンテナ121(121−1〜121−4)を備えているので、受信アンテナ部12では、これらのアンテナ121(121−1〜121−4)の指向性(電波受信の指向性)を、所定の移動局A(通信制御部19の制御に応じた移動局Aに係る角度θ)の方向に向け、それ以外の方向から到来する電波(干渉波信号等)を減衰させた電波を抽出することができる。
そこで、通信制御部19は、例えば、SIR<所要SIRの関係となる移動局Aがあったとしても、アンテナ指向性を制御することにより、干渉波信号を所定の減衰量N[dbm](アンテナ指向性を制御することにより得られる干渉波信号の減衰量)の分減衰することで、「SIR−N>所要SIR」という要件を満たすことができれば、当該移動局Aについては、上述の第2のポリシーを無視して、離隔距離に応じた優先順位で通信を行うものとする。すなわち、第4のポリシーは、上述の第2のポリシーより優先する事項となる。
この実施形態では、基地局10は、アンテナ指向性を制御することで、干渉波信号を減衰させて、SIRを引き上げているが、SIRを引き上げる具体的な手段については限定されないものである。例えば、基地局10は、その他の手段(例えば、種々の周波数フィルタ等)を用いて干渉波信号の減衰や、希望波(目的波)の強調等を行い、SIRを引き上げるようにしてもよい。このとき、通信制御部19は、アンテナ指向性を制御すると決定した移動局Aが電波送出する期間に限定して、アンテナ指向性の制御を行うことが望ましい。
次に、基地局10が上述のようなポリシーに基づいて通信制御を行う具体例について説明する。ここでは、移動局A1〜A3、及び移動局B1〜B3が上述の図2の状態であるものとする。
このとき、通信制御部19は、離隔距離Xsより短い離隔距離Xa3となる移動局B3から発せられる干渉波を検出する(図6(a)の第1の干渉波電力情報19b参照)ことになる。したがって、通信制御部19は、上述の第1のポリシーに従って、移動局Bからの電波送出が予想されるタイミングで、全ての移動局Aとのデータ送受信を実行しない通信制御(当該タイミングについては、空きスロットとする通信制御)を行うことになる。
また、このとき、移動局A1、A2については「SIR>所要SIR」という要件を満たし、移動局A3は当該要件をみたさず、「SIR<所要SIR」の状態であったものとする。
従って、この場合、通信制御部19は、上述の第3のポリシーに基づいて、A1と優先的に通信することになる。また、通信制御部19は、移動局A1の次に、移動局A2について優先的に通信を行うことになる。
そして、通信制御部19は、移動局A3については、「SIR<所要SIR」となるため、上述の第3のポリシーに基づくと通信を開始することができない。しかし、アンテナ指向性による減衰量N[dB]を考慮し、「SIR−N>所要SIR」を満たすと推定できる場合、通信制御部19は、上述の第4のポリシーに従って、移動局A3との通信を行うと判断し、さらに離隔距離に応じた優先順位を付与することになる。したがって、移動局A3について「SIR−N>所要SIR」を満たすと推定できる場合、通信制御部19は、移動局A2よりも離隔距離が短い移動局A3を優先して通信を行い、その後移動局A2と通信を行うと判断することになる。ただし、ここでは、通信制御部19は、移動局A3については、「SIR−N>所要SIR」を満たさず、現時点では移動局A3と通信することができないと判断したものとする。なお、通信制御部19は、後のタイミングで、移動局A3について「SIR−N>所要SIR」又は「SIR<所要SIR」を満たす状態となると、そのタイミングでA3との通信を開始することになる。
ここでは、通信制御部19は、最終的に通信する優先順位として、移動局A1、A2の順序を選択したものとする。また、通信制御部19は、A3については、上述の通り現時点で通信できないと判断したものとする。
さらに、このとき、通信制御部19では、離隔距離がXsより短い領域に存在する移動局B3から、フレーム送信(電波送出)されるタイミングが把握されているものとする。この場合、通信制御部19は、上述の第1のポリシーに基づいて、移動局B3からの電波送出が予想されるタイミングで、移動局A1〜A3とのデータ送受信を実行しない通信制御(当該タイミングについては、空きスロットとする通信制御)を行うと判断する。
以上のように、通信制御部19が、上述のポリシーに基づいて移動局A1〜A3の通信制御の判断を行った場合、路車間通信システム2A上で送受信されるフレームの構成(基地局10が送受信するフレーム構成)は、例えば、図9のような構成となる。
図9では、路車間通信システム2A上で送受信される2つのフレームF1、F2を時系列順に並べた状態となっている。したがって、図9では、フレームF1、F2の順に発生しているものとする。そして、DSRC方式の通信において、各フレームFは当該フレーム内の各チャネル(スロット)を用いた通信を制御するためのFCMS(Frame Control Message Slot)のチャネルと、移動局Aとメッセージ(データ)を送受信するためのMDS(Message Data Slot)のチャネルで構成されている。
図9に示す各フレームFは、先頭のFCMSと、FCMSに続く4つのスロット(チャネル)で構成されている。FCMSに続くスロットは、MDSを挿入するようにしてもよいし、空(MDSを挿入しない状態)としてもよい。
なお、図9に示す各フレームFでは、上り通信(移動局Aから基地局10への通信)と下り通信(基地局10から移動局Aへの通信)について混在したフレーム構成として図示しているが、実際にはDSRC方式で採用されている通信、すなわち、TDMA及びFDD(Frequency Division Duplex)を併用した通信を行うことになる。なお、図9は、基地局10が決定した優先順位で移動局A1、移動局A2と通信(移動局A1、A2の順序で通信)する際のフレーム構成の例について示しているだけで、実際のフレーム構成を限定するものではない。
図9に示す最初のフレームF1では、前半の2つのスロットを空きスロットとしている。これは、基地局10において、この2つの空きスロットのタイミングで、移動局B3からのフレーム送信が発生すると予測されているためである。また、図9に示す、フレームF1の末尾2スロットと、フレームF1の先頭1スロット(FCMSの次の1スロット)の計3スロットで、基地局10は移動局A1とデータの送受信(MDSの送受信)を行っている。さらに、図9に示すフレームF2の末尾3スロットで、基地局10は移動局A2とデータの送受信(MDSの送受信)を行っている。
以上のように、基地局10は、通信制御部19が上述のポリシーに基づいて決定した通信条件(例えば、通信する優先順位や通信方式(例えば、アンテナの指向性制御)等)で、各移動局A1〜A3との通信を行う。
(A−3)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
この実施形態において、基地局10は、路車間通信システム2Aと車車間通信システム2Bのパケットが衝突して、路車間通信システム2Aの通信品質が確保できない無駄な時間を省き、スループットの低下を避けることが可能である。したがって、車車間通信システム2Bの移動局Bが接近および進入した場合、車車間通信システム2Bのサービスを停止することなく、路車間通信システム2A内の通信を継続することが可能となる。
特に、車車間通信システム2Bの電波に係る送信電力が、路車間通信システム2Aよりも大きく、路車間通信システム2Aと車車間通信システム2Bとが同一又は干渉するチャネルのケースである場合、従来であれば、車車間通信システム2Bの移動局Bは、路車間通信システム2Aの基地局10や移動局Aに干渉を与えないように、必要な離隔距離を十分確保した地点にて路車間通信システム2Aの通信サービスエリアを検知し、送信を停止する必要があった。そのため、従来技術であれば、車車間通信システム2Bのサービス停止区間を長くする必要があるが、この実施形態の通信システム1では、車車間通信システム2B側で上述のような制御を行う必要はないことになる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B−1)上記の実施形態では、本発明の無線通信システムとして路車間通信システム2Aを適用する例について説明したが、本発明の無線通信システムを移動局と無線通信装置(例えば基地局)とを有するその他の無線通信システムに適用するようにしてもよい。すなわち、本発明の無線通信システムにおいて、無線通信装置(基地局)と移動局との間の通信方式は限定されないものである。
(B−2)上記の実施形態では、路車間通信システム2Aと電波干渉する無線通信システムとして車車間通信システム2Bを例示したが、その他の電波送出源を適用(想定)するようにしても良い。
1…通信システム、2A…路車間通信システム、2B…車車間通信システム、10…基地局、11…送信アンテナ部、12…受信アンテナ部、121、121−1〜121−4…アンテナ、13…送信部、14…局部発信部、15…受信部、151、151−1〜151−4…受信処理部、16…RSSI信号検出部、17…データ復調部、18…到来方向推定部、19…通信制御部、19a…移動局管理情報、19b…第1の干渉波電力情報、19c…第2の干渉波電力情報、A、A1〜A3、B、B1〜B3…移動局。

Claims (7)

  1. 1又は複数の移動局と、上記移動局と無線通信する無線通信装置とを備える無線通信システムにおいて、
    上記無線通信装置が受信した電波の送信元と、上記無線通信装置との間の離隔距離を取得する離隔距離取得手段と、
    一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、上記無線通信装置で正常に受信できない電波を干渉波とし、上記無線通信装置で受信した当該干渉波の干渉波電力を取得する干渉波電力取得手段と、
    上記干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、上記無線通信装置と上記移動局との通信条件を決定する通信条件決定手段と
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 上記通信条件決定手段は、上記無線通信装置がそれぞれの上記移動局から受信した電波に基づく希望波電力も考慮して、それぞれの上記移動局に対する通信条件を決定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 上記通信条件決定手段は、それぞれの上記移動局に対する通信条件として、通信の優先順位又は通信タイミングを決定することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 上記無線通信装置は、上記移動局と通信する際のアンテナ指向性を制御するアンテナ指向性制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の無線通信システム。
  5. 上記通信条件決定手段は、それぞれの上記移動局について、当該移動局にアンテナ指向性を向けた場合の上記干渉波電力の減衰量も考慮して、それぞれの上記移動局に対する通信条件を決定することを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 1又は複数の移動局と、上記移動局と無線通信する無線通信装置とを備える通信システムの通信制御方法において、
    離隔距離取得手段、干渉波電力取得手段、及び通信条件決定手段を備え、
    上記離隔距離取得手段は、上記無線通信装置が受信した電波の送信元と、上記無線通信装置との間の離隔距離を取得し、
    上記干渉波電力取得手段は、一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、上記無線通信装置で正常に受信できない電波を干渉波とし、上記無線通信装置で受信した当該干渉波の干渉波電力を取得し、
    上記通信条件決定手段は、上記干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、上記無線通信装置と上記移動局との通信条件を決定する
    ことを特徴とする無線通信システムの通信制御方法。
  7. 1又は複数の移動局と無線通信する無線通信装置において、
    受信した電波の送信元と、当該無線通信装置との間の離隔距離を取得する離隔距離取得手段と、
    一定以上の離隔距離の送信元から送出された電波であって、正常に受信できない電波を干渉波とし、受信した当該干渉波の干渉波電力を取得する干渉波電力取得手段と、
    上記干渉波電力取得手段が取得した干渉波電力に応じて、上記移動局との通信条件を決定する通信条件決定手段と
    を有することを特徴とする無線通信装置。
JP2015037232A 2015-02-26 2015-02-26 無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置 Active JP6439500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015037232A JP6439500B2 (ja) 2015-02-26 2015-02-26 無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015037232A JP6439500B2 (ja) 2015-02-26 2015-02-26 無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016163067A true JP2016163067A (ja) 2016-09-05
JP6439500B2 JP6439500B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=56845428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015037232A Active JP6439500B2 (ja) 2015-02-26 2015-02-26 無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6439500B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020034276A (ja) * 2018-08-27 2020-03-05 沖電気工業株式会社 到来方向推定装置
CN113459385A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 住友重机械工业株式会社 注射成型机

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018074A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Toshiba Corp 無線基地局及びビーム制御方法
JP2003199159A (ja) * 2001-12-27 2003-07-11 Sharp Corp 無線通信装置及び無線通信システム
JP2010239244A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Oki Electric Ind Co Ltd 通信方法及び通信装置
JP2014011750A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Fujitsu Ltd 通信制御装置、通信制御システムおよび通信制御方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018074A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Toshiba Corp 無線基地局及びビーム制御方法
JP2003199159A (ja) * 2001-12-27 2003-07-11 Sharp Corp 無線通信装置及び無線通信システム
JP2010239244A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Oki Electric Ind Co Ltd 通信方法及び通信装置
JP2014011750A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Fujitsu Ltd 通信制御装置、通信制御システムおよび通信制御方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020034276A (ja) * 2018-08-27 2020-03-05 沖電気工業株式会社 到来方向推定装置
JP7070243B2 (ja) 2018-08-27 2022-05-18 沖電気工業株式会社 到来方向推定装置
CN113459385A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 住友重机械工业株式会社 注射成型机
CN113459385B (zh) * 2020-03-31 2023-06-30 住友重机械工业株式会社 注射成型机

Also Published As

Publication number Publication date
JP6439500B2 (ja) 2018-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11363410B2 (en) Enhanced mobile base station
KR102291306B1 (ko) 차량 대 차량 통신을 위한 방법
EP3338470B1 (en) Safety event message transmission timing in dedicated short-range communication (dsrc)
CN108605213B (zh) 侧链路通信的允许
US10491405B2 (en) Cryptographic security verification of incoming messages
KR101026450B1 (ko) 무선 리소스 할당 장치, 차재 장치, 무선 리소스 할당 시스템 및 무선 리소스 할당 방법
KR102328300B1 (ko) 전자 장치, 정보 처리 디바이스 및 정보 처리 방법
WO2019169149A1 (en) Pedestrian positioning via vehicle collaboration
CN110268745B (zh) 无线设备切换
JP6567031B2 (ja) 移動無線セル内における移動無線ネットワーク加入者局間の通信を整理するための方法、並びに、本発明に係る方法を使用する場合における移動無線ネットワーク加入者局及び移動無線ネットワーク管理ユニット
EP3691307A1 (en) Method for a wireless communication from a first vehicle to a road infrastructure station and apparatus for the use in a vehicle and adapted vehicle
CN109155986B (zh) 通信方法及终端
US8199765B2 (en) Interference-detecting wireless communication method and apparatus
CN111386659B (zh) 用户装置
JP6439500B2 (ja) 無線通信システム、無線通信システムの制御方法、及び無線通信装置
US8923183B2 (en) Terminal apparatus for transmitting or receiving a signal including predetermined information
CN106488478B (zh) 一种车辆终端和路侧设备及其通信的方法
JP2013197831A (ja) 無線通信装置
US11032682B2 (en) Method and apparatus for communication between vehicles and apparatus for using the same
JP6064430B2 (ja) 無線装置
JP5136375B2 (ja) 劣化検知システム及び劣化検知方法
US20210360721A1 (en) Dual Mode Vehicle to Vehicle Communications
US10313944B2 (en) Relay station and control method thereof
JP2012114715A (ja) 無線通信装置および干渉検出方法
WO2013118811A1 (ja) 通信方法、及び通信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6439500

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150