JP2016162551A - シール装置 - Google Patents

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亮太 磯村
Ryota Isomura
亮太 磯村
治 寺林
Osamu Terabayashi
治 寺林
木下 恭一
Kyoichi Kinoshita
恭一 木下
雅巳 冨岡
Masami Tomioka
雅巳 冨岡
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Abstract

【課題】ケース内への電解液の注入の際に注液口の内周面に電解液が付着することを抑止すること。【解決手段】シール装置20は、操作部材21と、操作部材21の外周に設けられた弾性部31とを有している。弾性部31の直径L2は、捩りモーメントが付与されていない自由状態で、注液口15の直径L1よりも大きい。弾性部31は、捩りモーメントが付与されることで縮径して、注液口15の直径L1よりも直径L2が短くなる。【選択図】図4

Description

本発明は、ケース内に電解液を注入する際に注液口をシールするシール装置に関する。
二次電池は、例えば特許文献1に記載されるように、ケース内に電極組立体などの電池要素を備える。ケースは、有底筒状のケース本体の開口部を蓋体で閉塞することで構成されている。また、ケースは、ケース本体の開口部を閉塞した後のケース内に電解液を注入するための注液口を備えており、その注液口は電解液の注入後に封止部材によって封止されている。また、特許文献2には、注液口の封止にブラインドリベットを用いることが提案されている。
特開2000−90914号公報 特開2011−76865号公報
ところで、ケース内に電解液を注入する際には、注液口の内周面に電解液が付着するおそれがある。注液口の内周面に電解液が付着したまま封止部材によって注液口が封止されると、注液口のシール性が低下し、ケース内で発生した気体や電解液がケースの外部に漏れ出すおそれがある。特許文献2には、電解液を拭き取った後、封止することが記載されているが、拭き取りが可能なのはケースの表面側に留まり、細かな傷・溝を有する注液口の内周面にて拭き取りを行うことは困難である。
本発明の目的は、ケース内への電解液の注入の際に注液口の内周面に電解液が付着することを抑止することができるシール装置を提供することにある。
上記課題を解決するシール装置は、ケースに設けられた注液口から前記ケース内に電解液を注入する際に前記注液口をシールするシール装置であって、前記注液口に挿入される弾性部を備え、前記弾性部は、捩りモーメントが付与されることにより縮径して前記注液口に挿入可能となり、前記捩りモーメントが解放されることにより拡径して前記注液口の内周面に密着する。
これによれば、ケース内に電解液を注入する際には、弾性部に捩りモーメントを付与することで弾性部を縮径させる。そして、この状態で弾性部を注液口に挿入し、捩りモーメントを解放する。捩りモーメントが解放されると、弾性部は拡径して注液口の内周面に密着する。この状態でケース内に電解液を注入すると、電解液の一部が注液口に向けて飛散しても、注液口の内周面に電解液が付着しにくい。このため、注液口を封止部材によって封止したときに、注液口と封止部材との間に電解液が介在しにくく、注液口と封止部材との間に電解液が介在することに起因して注液口のシール性が低下することが抑止される。また、注液口の内周面から電解液を拭き取る必要もない。
上記シール装置について、前記注液口に挿入される軸部材を備え、前記弾性部は、前記軸部材の外周に存在する螺旋状のゴムの巻回体であり、かつ、一部が前記軸部材に固定されている。
これによれば、軸部材を回転させてゴムを捩ることにより、ゴムに捩りモーメントを付与し、弾性部を縮径させることができる。また、軸部材に付与された回転力を解放することで、ゴムに付与された捩りモーメントを解放し、弾性部を拡径させることができる。
上記シール装置について、前記軸部材は、前記ケース内に前記電解液を注入するための注液ノズルを有する。
これによれば、弾性部を注液口の内周面に密着させた後には、注液ノズルを介してケース内に電解液を注入することができる。したがって、弾性部を注液口の内周面に密着させた後に、別体の注液ノズルによって注液を行う場合に比べて、注液作業性を向上できる。
上記シール装置について、前記弾性部は、コイル部を有するトーションバネを含む。
これによれば、トーションバネに捩りモーメントを付与することによりコイル部を縮径させることができる。また、トーションバネに付与された捩りモーメントを解放することによりコイル部を拡径させることができる。
上記シール装置について、前記弾性部は、前記コイル部の外周を覆う筒状弾性体を含む。
これによれば、弾性部を注液口の内周面に密着させやすい。
本発明によれば、ケース内への電解液の注入の際に注液口の内周面に電解液が付着することを抑止することができる。
(a)は二次電池の斜視図、(b)は封止部材を示す図1(a)のb−b線断面図、(c)はケースを封止する前の封止部材を示す断面図。 第1実施形態のシール装置の斜視図。 (a)は第1実施形態のシール装置の正面図、(b)は第1実施形態のシール装置の断面図。 第1実施形態の弾性部に捩りモーメントを付与したときの弾性部の直径を示す断面図。 ケースに電解液を注入しているときのシール装置を示す断面図。 第2実施形態のシール装置の断面図。 第2実施形態のシール装置の平面図。 第2実施形態の弾性部に捩りモーメントを付与したときの弾性部の直径を示す断面図。 第2実施形態の弾性部に付与された捩りモーメントを解放したときの弾性部の直径を示す断面図。
(第1実施形態)
以下、シール装置の第1実施形態について説明する。
図1(a)及び図1(b)に示すように、二次電池10は、ケース11と、ケース11内に収容された電極組立体12及び電解液(図示せず)とを備える。ケース11は、有底筒状のケース本体13と、ケース本体13に電極組立体12を挿入するための開口部を塞ぐ平板状の蓋体14とを有する。蓋体14は、その厚み方向に貫通する注液口15を有する。注液口15は、封止部材16によって封止され、ケース11内からの気体及び電解液の漏れが抑止されている。本実施形態の封止部材16は、ブラインドリベットである。封止部材16は、樹脂製であり、かつ、有底筒状のリベット本体16aと、リベット本体16a内に収容され、先端に拡径部16bを有する金属製の軸部16cよりなる。
図1(c)に示すように、ケース11を封止する前の封止部材16は、軸部16cがリベット本体16aの上方まで延びており、軸部16cの途中には図示しない切欠きが形成されている。
図1(b)に示すように、封止状態の封止部材16は、軸部16cが上方に引っ張り上げられることで、拡径部16bがリベット本体16aの周壁の一部を外周側へ膨らませるとともに、軸部16cが切欠きで破断することで、軸部16cはリベット本体16aの内部に一部のみ残る。これにより、リベット本体16aが注液口15の内周面及び蓋体14の内面における注液口15の周辺に密着する。
ケース本体13と蓋体14は、いずれも金属製(例えばステンレス製やアルミニウム製)である。本実施形態において、二次電池10はリチウムイオン電池である。
電極組立体12は、正極電極、負極電極、及び正極電極と負極電極とを絶縁するセパレータを有する。正極電極は、正極金属箔(アルミニウム箔)の両面に正極活物質層を備える。負極電極は、負極金属箔(銅箔)の両面に負極活物質層を備える。正極活物質層は、正極活物質粒子同士が樹脂製のバインダにより相互に固定された多孔質層である。また、負極活物質層は、負極活物質粒子同士が樹脂製のバインダにより相互に固定された多孔質層である。そして、電極組立体12は、複数の正極電極と複数の負極電極が交互に積層されるとともに、両電極の間にセパレータが介在された積層構造である。セパレータは、絶縁性の樹脂よりなり、電解液を含浸することでイオンの行き来を可能とする多孔性の樹脂シートである。
図1(a)に示すように、二次電池10は、電極組立体12の正極電極に接続された正極端子17、及び、電極組立体12の負極電極に接続された負極端子18を備える。正極端子17及び負極端子18は蓋体14に固定されている。
一般的な二次電池の製造方法を挙げる。まず、電極組立体12を製造した後、電極組立体12に正極端子17及び負極端子18を接続し、それらを蓋体14に固定する。次に、電極組立体12をケース本体13に挿入後、蓋体14をケース本体13に接合して、ケース本体13の開口部を蓋体14で閉塞する。次に、注液口15からケース11内に電解液を注入し、その後、注液口15を封止部材16で封止する。
次に、二次電池10の製造過程において、ケース11内に電解液を注入する際に用いられるシール装置について説明する。
図2、図3(a)及び図3(b)に示すように、シール装置20は、軸部材としての操作部材21と、操作部材21の外周に設けられた弾性部31とを有している。
操作部材21は、円柱状の本体22を備える。本体22の中心軸線の延びる方向を軸線方向とすると、操作部材21は、本体22の軸線方向の一端に第1端部22aを備え、他端に第2端部22bを備える。操作部材21は、本体22の第1端部22aに本体22の外周面から突出する形状のフランジ23を有している。
また、本実施形態の操作部材21は、電解液が貯留されるタンクTと配管を通じて連通する注液ノズル24と、真空ポンプ(図中ポンプと記載)Pと配管を通じて連通する排気ノズル25とを有している。注液ノズル24と排気ノズル25は、本体22を貫通している。操作部材21が注液口15に挿入された状態で、注液ノズル24は、ケース11内に電解液を注入可能である。操作部材21が注液口15に挿入された状態で、排気ノズル25は、ケース11内から空気を吸引可能である。したがって、本実施形態のシール装置20は、ケース11内に電解液を注入する注液装置としても機能する。
弾性部31は、紐状のゴム32を操作部材21に対して螺旋状に巻き付けることで構成された螺旋状の巻回体である。ゴム32は、その第1端部32aがフランジ23に接着や溶着などにより固定されている。また、ゴム32は、第1端部32aから第2端部32bまでの部分が本体22に巻き付けられ、ゴム32の第2端部32bは、本体22の軸線方向の途中にある。ゴム32は、第1端部32a以外は、本体22の外周面に対し固定されておらず、本体22はゴム32に対し相対回転可能である。このため、ゴム32には、捩りモーメントを付与することで捩り可能である。
上記した弾性部31の直径L2は、捩りモーメントが付与されていない自由状態で、注液口15の直径L1よりも大きい。なお、弾性部31の直径L2とは、ゴム32を操作部材21に巻き付けることで円筒状に構成された弾性部31の直径であり、紐状のゴム32そのものの直径を示すものではない。
次に、上記シール装置20を用いたケース11内への電解液の注入方法について作用とともに説明する。
図4に示すように、ケース11内に電解液を注入するときには、シール装置20を注液口15に挿入する。注液口15にシール装置20を挿入する前には、弾性部31を構成したゴム32の第2端部32bを治具41によって保持し、第2端部32bを回転不能な状態にする。治具41としては、例えば、弾性部31を挟持することができる一対の治具が用いられ、この治具41は図示しない固定具に回転不能に固定されている。そして、治具41により弾性部31の第2端部32bを回転不能に保持した状態で、操作部材21を回転させる。弾性部31において、フランジ23に固定された第1端部32aは操作部材21の回転とともに回転するのに対して、治具41に回転不能にされた第2端部32bは回転が規制されるため、弾性部31(ゴム32)には第2端部32b以外に捩りモーメントが付与される。この捩りモーメントにより、ゴム32は伸長して全長は長くなる一方で、ゴム32の太さは細くなり、結果として弾性部31が縮径していく。
そして、弾性部31の直径L2が注液口15の直径L1よりも小さくなるまで操作部材21を回転させた後に、操作部材21とともに弾性部31を注液口15に挿入する。シール装置20は、注液口15の内周面の全面が弾性部31と対向するように注液口15に挿入される。
図5に示すように、シール装置20を注液口15に挿入した後には、治具41による弾性部31の保持を解除することで弾性部31に付与された捩りモーメントが解放される。これにより、縮径された弾性部31は元の形状に戻ろうとするため、弾性部31は拡径する。ここで、捩りモーメントが付与されていない自由状態での弾性部31の直径L2は、注液口15の直径L1よりも大きいため、弾性部31の外周面は、注液口15の内周面に密着し、弾性部31によって注液口15の内周面が、蓋体14の厚み方向も含め、全面に亘って覆われる。
そして、注液ノズル24からケース11内に電解液26を注入する。電解液26を注入する際には、真空ポンプPを駆動することでケース11内から空気を排出し、電解液26の注入と並行して行うことで、注液作業の時間を短縮できる。ケース11内からの空気の排出は、電解液26の注入と並行して行われてもよいし、ケース11内への電解液26の注入を開始する前に行われてもよい。
ケース11内への電解液26の注入が終わった後には、シール装置20を注液口15に挿入したときと同様に、弾性部31を縮径させてシール装置20を注液口15から抜く。
その後、注液口15を仮封止栓により封止して所定の温度環境下で自己放電させるエージングなどを行い、仮封止栓を開放して内部のガスなどを放出した後、封止部材16により注液口15を封止する。
したがって、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)シール装置20は、弾性部31を備え、この弾性部31は捩りモーメントの付与により縮径し、捩りモーメントの付与の解除により拡径する。そして、シール装置20を用いて電解液26の注入時に注液口15の内周面を弾性部31でシールすることができる。このため、電解液26の注入時に電解液26の一部が注液口15に向けて飛散しても、注液口15の内周面に電解液26が付着しにくい。このため、注液口15を封止部材16によって封止したときに、注液口15と封止部材16との間に電解液が介在しにくく、注液口15と封止部材16との間に電解液26が介在することに起因して注液口15のシール性が低下することが抑止される。ケース11内に電解液26を注入する際に電解液26が注液口15の内周面に付着することが抑止されているため、注液口15と封止部材16との間に電解液26が介在していない二次電池10を得ることができる。また、注液口15の内周面に電解液26が付着することが抑止されるため、注液口15の内周面から電解液26を拭き取る作業が不要となる。
(2)注液ノズル24からケース11内に電解液26が注入されると、電解液26の一部はケース11内で飛散する。特に、本実施形態では、真空ポンプPによってケース11内の空気を排出しながら電解液26を注入することで作業時間を短縮しているため、空気の排出に伴い、電解液26が飛散しやすい。電解液26の一部は、注液口15に向けて飛散するが、注液口15の内周面は、全面に亘って弾性部31に覆われているため、注液口15の内周面に電解液26が付着することが抑止されている。
(3)弾性部31は、フランジ23に第1端部32aが固定された状態で操作部材21にゴム32を巻き付けることで構成されている。このため、操作部材21を回転させてゴム32を捩ることで、弾性部31の直径を変化させることができ、弾性部31の直径を注液口15の直径より短くする作業が簡単である。
(4)操作部材21は、注液ノズル24を有している。このため、操作部材21の注液口15への挿入と同時に、注液ノズル24を注液口15に挿通できる。よって、弾性部31によって注液口15の内周面をシールすると同時に、注液ノズル24を注液口15に挿通できる。したがって、注液口15をシールした後に、注液ノズル24を注液口15に挿入する場合と比べて、注液作業性を向上できる。
(第2実施形態)
以下、シール装置の第2実施形態について説明する。
図6及び図7に示すように、本実施形態のシール装置50は、弾性部70を備え、この弾性部70は、トーションバネ51と、トーションバネ51を収容する筒状弾性体61とを備える。
トーションバネ51は、金属製のコイル部52と、コイル部52の一端と一体の第1入力部53と、コイル部52の他端と一体の第2入力部54とを有している。
コイル部52の中心軸の延びる方向を軸線方向とすると、第1入力部53と第2入力部54は、コイル部52の軸線方向の一方の開口部からコイル部52の外部に突出する形状である。
第1入力部53及び第2入力部54が、コイル部52の周方向において互いに近づく方向(図7に示す矢印N1方向)に動かされると、トーションバネ51の圧縮量、つまりコイル部52の巻き方向における圧縮量が増大して、コイル部52の直径は小さくなる。なお、上述した第1入力部53及び第2入力部54の形状は一例であり、トーションバネ51の圧縮量調整に適した形状を有していればよい。
コイル部52は、ゴム製の筒状弾性体61の内部に配設されている。トーションバネ51に捩りモーメントが付与され、トーションバネ51が圧縮された状態でのコイル部52の外径は、筒状弾性体61の内径よりも若干大きい。従って、筒状弾性体61は、トーションバネ51に対する捩りモーメントの付与状態に関わらず、常にその内周面がコイル部52の外周面に当接している。
筒状弾性体61は、コイル部52に合わせて弾性変形することで、コイル部52の直径に応じて直径(外径)が変動し、コイル部52が拡径すれば筒状弾性体61も拡径し、コイル部52が縮径すれば筒状弾性体61も縮径する。
そして、トーションバネ51に捩りモーメントが付与される前の弾性部70の直径L3は、注液口15の直径L1よりも大きく、その一方で、トーションバネ51が所定量圧縮され、トーションバネ51にある程度の捩りモーメントが付与されている状態での弾性部の直径L3は、注液口15の直径L1よりも小さくなるように、筒状弾性体61の内径及び外径は設定されている。なお、本実施形態の弾性部70の直径L3とは、注液口15と対向する弾性部70の最外周面を有する筒状弾性体61の直径となる。
次に、上記シール装置50を用いたケース11内への電解液の注入方法について作用とともに説明する。
図8に示すように、ケース11内に電解液を注入するときには、シール装置50を注液口15に挿入する。注液口15にシール装置50を挿入する前には、第1入力部53及び第2入力部54を、コイル部52の周方向において互いに近づく方向に動かす。すると、トーションバネ51が圧縮されてトーションバネ51には捩りモーメントが付与される。トーションバネ51に捩りモーメントが付与されると、コイル部52の直径が縮径するため、コイル部52を収容した筒状弾性体61も縮径する。この縮径状態にある弾性部70の直径L3が、注液口15の直径L1よりも小さくなるまで、トーションバネ51を捩り方向に圧縮させる。
図9に示すように、注液口15内へのシール装置50の挿入が完了すると、次に、第1入力部53及び第2入力部54が互いに近づく方向への外力入力が中止される。すると、トーションバネ51に付与された捩りモーメントが解放されることにより、縮径されたコイル部52は元の形状に戻ろうとするため、コイル部52は拡径する。こうしたコイル部52の拡径により、同コイル部52が収容された筒状弾性体61が外周方向に押されるため、弾性部70も拡径する。トーションバネ51に捩りモーメントが付与される前の弾性部70の直径L3は、注液口15の直径L1よりも大きいため、筒状弾性体61の外周面が注液口15の内周面に密着する。
そして、筒状弾性体61の外周面を注液口15の内周面に密着させた後には、コイル部52内に注液ノズル80を挿入し、注液ノズル80からケース11内に電解液を注入する。
したがって、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(5)第1入力部53と第2入力部54によってトーションバネ51に捩りモーメントを付与することで、コイル部52を縮径させることができる。一方、トーションバネ51への捩りモーメントの付与を解放することで、コイル部52を拡径させることができる。このため、トーションバネ51への捩りモーメントの付与と、その解放によって弾性部70による注液口15のシールを行うことができる。
(6)コイル部52は、筒状弾性体61に収容されている。金属製のトーションバネ51に比べて、ゴム製の筒状弾性体61は変形しやすいため、弾性部70が注液口15の内周面に密着しやすく、注液口15の内周面に電解液が付着することを好適に抑止することができる。
なお、実施形態は、以下のように変更してもよい。
○第1実施形態において、操作部材21は、注液ノズル24と排気ノズル25を有していなくてもよい。この場合、操作部材21の軸線方向に貫通する挿入部を操作部材21に設け、その挿入部に注液ノズルを挿入し、この挿入部を介して電解液の注液を行うなど、操作部材を注液口に挿入したまま電解液を注入できる機構を設ける。
○第1実施形態において、操作部材21は、排気ノズル25を有さず、注液ノズル24のみを有していてもよい。この場合、電解液26の注入の際に真空ポンプPによるケース11内の空気の排出を行わなくてもよい。
○第2実施形態において、弾性部は、トーションバネ51のみでもよい。この場合、トーションバネ51のコイル部52の外周面が注液口15の内周面に密着することで注液口15の内周面が覆われる。
○各実施形態において、注液口15は、ケース本体13に設けられていてもよい。
○各実施形態において、注液口15の形状は、四角状など、円形状以外でもよい。
○各実施形態において、二次電池10は、ニッケル水素二次電池など、リチウムイオン電池とは異なる二次電池であってもよい。
○各実施形態において、注液口15の内周面は、弾性部によって蓋体14のケース11内側に面する内周の全周が少なくとも覆われていればよい。
○封止部材16はブラインドリベットに限定されるものではなく、金属製の封止栓をレーザー溶接により固定する構造であってもよい。
11…ケース、15…注液口、20,50…シール装置、21…操作部材、24…注液ノズル、26…電解液、31,70…弾性部、51…トーションバネ、52…コイル部、61…筒状弾性体。

Claims (5)

  1. ケースに設けられた注液口から前記ケース内に電解液を注入する際に前記注液口をシールするシール装置であって、
    前記注液口に挿入される弾性部を備え、
    前記弾性部は、捩りモーメントが付与されることにより縮径して前記注液口に挿入可能となり、前記捩りモーメントが解放されることにより拡径して前記注液口の内周面に密着するシール装置。
  2. 前記注液口に挿入される軸部材を備え、
    前記弾性部は、前記軸部材の外周に存在する螺旋状のゴムの巻回体であり、かつ、一部が前記軸部材に固定されている請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記軸部材は、前記ケースに前記電解液を注入するための注液ノズルを有する請求項2に記載のシール装置。
  4. 前記弾性部は、コイル部を有するトーションバネを含む請求項1に記載のシール装置。
  5. 前記弾性部は、前記コイル部の外周を覆う筒状弾性体を含む請求項4に記載のシール装置。
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