JP2005293922A - 電池およびその製造方法 - Google Patents

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和照 森
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Abstract

【課題】電解液の液漏れを防止し信頼性の高い電池を提供する。
【解決手段】外装容器と、前記外装容器内に配置せしめられた正および負の電極を備えた電極体と、これら正および負の電極間に充填せしめられた電解液とを具備し、前記外装容器が、前記正または負の電極の一方に電気的に接続されて一方極の端子を構成し、前記外装容器の開口部が、ガスケットを介して、前記外装容器と電気的に絶縁され、他方極の端子を構成する封口体で封口され、前記電極体の上端近傍における当該外装容器の側壁が周方向に絞られて溝部が形成された電池において、前記溝部の深さをDとし、前記溝部が形成される前記外装容器の肉厚をtとしたとき、D/tが6以下に設定されると共に、前記溝部の傾き角度が60度以上となるように設定される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電池およびその製造方法に係り、特に、応力腐蝕割れによる電解液漏れの抑制に関する。
ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池等の密閉型電池は、有底円筒状の外装容器に電極体及び電解液が封入された構成となっている。
このような密閉型電池においては、大きな電池容量を得るために電極体を規定の電池寸法より大きな外装容器に収納し、途中工程で規定寸法に縮径加工することによって電極体形状に合わせて外装容器を密着させるようにした電極体方法が提案されている(特許文献1参照)。
図8はこの電池の製造方法を模式的に示す図である。先ず、有底の外装容器110に電極体111を挿入する(図8参照)。電極体111は、正極と負極とがセパレータを介して巻回して形成され、正極及び負極には集電体が接続されている。また、外装容器110の内径は、電極体111の外径より適宜大きめに設定されている。
その後、外装容器110の外径を絞る縮径加工を行って外装容器110の外径を規定寸法に加工し、電極体111の上端近傍における外装容器110の側壁を周方向に窪ませて溝部112を形成する(図9参照)。
次に、負極の集電体と外装容器110の底部とを溶接し、また正極の集電リード113と封口体114とを溶接する。そして、所定量の電解液を外装容器110に入れ、封口体114を溝部112に載置する(図10参照)。
最後に、外装容器110の開口端を封口体114側に曲げて嵌めて封止し(図11)参照)、缶軸に沿って底部方向に荷重を加えて圧縮する(図12参照)。
特願2003−017529号明細書
近年、コードレス機器の発達により、その電源である電池に対し高容量化の要請がある。
そのためには、より多くの活物質を備える極板を用いなければならないが、活物質が多くなるに従い極板の厚みが増し、電極体の径が大きくなる。よって外装容器の内容積を増やすため、外装容器の肉厚を薄くする必要がある。しかしながら、このように肉厚を薄くすると外装容器の強度が低下する。特に高温環境下で長期間充放電を行うと、外装容器内部の一部が電解液や内部で発生するガス等により腐食され、微小の孔が開き、この孔から電解液が漏液する恐れがあった。
即ち、外装容器110は上述したように種々の加工が行われるため、容器の素材自体にひずみ(応力)の大きい部分が出来る。このような部分は、その応力により他の部分よりも割れが生じやすく、わずかな腐食により孔が開き易い。そしてその傾向は、外装容器の肉厚が薄いほど著しい。
本発明者らは、液漏れ箇所を詳細に調べた結果、溝部で上述のような割れが発し易いことを見いだした。この溝部における加工性は高く、特に最終工程で圧縮加工を行うと、溝部の先端や付根部分が大きく変形してしまう。すなわち、このような大きな変形を受けた場所は大きな応力がかかっており、それゆえ前述のように、割れが発生しやすいものと考えた。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、かかる電解液の液漏れを防止し信頼性の高い電池を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、溝部全体の加工状態を規制すると共に溝部の傾き角度を規制して、電解液の液漏れ発生が抑制できるようにしたものである。
すなわち本発明の密閉型電池は、外装容器と、前記外装容器内に配置せしめられた正および負の電極を備えた電極体と、これら正および負の電極間に充填せしめられた電解液とを具備し、前記外装容器が、前記正または負の電極の一方に電気的に接続されて一方極の端子を構成し、前記外装容器の開口部が、ガスケットを介して、前記外装容器と電気的に絶縁され、他方極の端子を構成する封口体で封口され、前記電極体の当該外装容器の開口部側端部近傍における当該外装容器の側壁が周方向に絞られて溝部が形成された電池において、前記溝部の深さをDとし、前記溝部が形成される前記外装容器の肉厚をtとしたとき、D/tが6以下に設定されると共に、前記溝部の傾き角度が60度以上となるように設定される。
ここで溝部の深さDは、当該外装容器の径が最小となる溝部の実外側面上の点から、前記溝部の中心軸と、仮想外側面との直線距離であり、前記溝部の傾き角度θとは、前記溝部の中心軸が仮想外側面となす角度を指すものとする。
この構成により、D/tを6以下に設定することで、溝部全体の加工形状を規制し、また傾き角度を60度以上にすることで、溝部の付根部分や先端部分が集中応力を受けるのを規制して、強度的に著しく弱い箇所の発生を抑制すると共に、このような部分での腐食の進行を抑制して、電解液の液漏れが起き難くする。
この構成により、加工性を損なうことなく、外装容器の肉厚を薄くしても割れの生じにくい強度的に強い外装容器を形成することができる。D/tが4.8以上とすることにより、封口体の支持力をより向上することができる。
本発明の電池は、前記外装容器の、前記溝部を形成する領域の肉厚が、それ以外の側面部の肉厚よりも厚く形成されたものを含む。
この構成により、溝部の上に封口体を載置するのに十分な溝の深さと強度を保ちつつ、他の側面の肉厚を薄くできるので、さらなる高容量化が可能となる。
本発明の電池は、前記外装容器が前記電極体の外周に沿うように縮径された縮径部を有するものを含む。
この構成により、電極体を外装容器に収納する際に当該電極体が外装容器に擦れる等して損傷を受けるのを防止しつつも高容量化が可能となる。
本発明の方法は、外装容器内に電極体を収納し、前記電極体の上端近傍における前記外装容器の側壁を周方向に絞って溝部を形成する工程と、前記溝部の上端に封口体を載置し前記外装容器の開口端を嵌めて封止し、前記外装容器の軸方向に適宜圧縮して当該軸方向の寸法設定を行なうようにした電池の製造方法であって、前記溝部を形成する工程が、カシメ加工前の外装容器の肉厚がtであるとき、前記溝部の深さがD、前記溝部の傾き角度が60度以上となるように、前記外装容器の開口端近傍でカシメ加工を行う工程を含む。
この構成により、溝部全体の加工形状を規制し、また傾き角度を60度以上にすることで、溝部の付根部分や先端部分が集中応力を受けるのを規制して、強度的に著しく弱い箇所の発生を抑制すると共に、このような部分での腐食の進行を抑制して、電解液の液漏れを生じにくくすることにより、長期間の使用に際しても漏液発生を抑制することができる。
また本発明の方法は、前記電極体の外径より大きな内径を持つ前記外装容器に当該電極体を挿入した後に前記外装容器を縮径する縮径工程を含む。
この方法によれば、電極体を外装容器に収納する際に当該電極体が外装容器に擦れる等して損傷を受けるのを防止しつつも高容量化が可能となる。
また本発明の方法は、前記縮径工程が、前記溝部を形成する工程に先立ち、実行されるものを含む。
この方法によれば、溝部形成前に縮径を行うことにより縮径加工による溝部の過度の変形を防止することができる。
また本発明の方法は、前記外装容器は、あらかじめ溝部形成領域の肉厚が他の側面部の肉厚よりも大きくなるように形成されるものを含む。
この方法によれば、他の側面部の肉厚を薄くしても当該部分の肉厚を確保しておくことにより封口体を載置するのに十分な溝の深さを溝部の強度を低下させることなく得ることができ、より高容量で漏液のない電池を提供することが可能となる。
本発明によれば、圧縮後の溝部の深さをDとし、当該溝部が形成される外装容器の肉厚をtとした際に、D/tを6以下に設定することで溝部全体の加工状態を規制し、また溝部の傾き角度を60度以上にすることで溝部の付根部分や先端部分が集中応力を受けるのを規制するので、強度的に著しく弱い箇所の発生が抑制できると共に、このような部分での腐食の進行が抑制でき、電解液の液漏れを防止することができる。
そこで、本発明は、溝部全体の加工状態を規制すると共に溝部の傾き角度を規制して、電解液の液漏れ発生が抑制できるようにしたもので、図6に示すように、肉厚部21の厚みをt、溝部23の深さ(外装容器11の外壁から溝部23側の外壁との前記溝部の中心軸に沿った距離)をDとし、変形した溝部23の中心軸が外装容器の軸となす傾きをθと定義した際に、D/tが6以下、θ=60度以上となるようにしたことを特徴とするものである。すなわち、溝部23の当該外装容器11の径が最小となる実外側面23a上の点P1と、当該溝開口部の中心軸が仮想外側面23b(溝形成前の円筒側面を仮想した面)と交差する点P2との直線距離)をDとし、前記中心軸(前記P1からP2)とP2をとおる仮想外側面23bとのなす角をθとした。
次に、このような溝部をもつニッケル−カドミウム蓄電池について製造方法と共に図1〜図5を参照して説明する。
先ず、溝部形成領域の肉厚を厚く形成した外装容器11に電極体12を収納する(図1参照)。電極体12は、正極13にニッケル、負極14にカドミウムが用いられ、これらをセパレータ15を介して巻回して形成されている。なお、巻回に際しては、外装容器11が負極14となるのに対応して、電極体12の最外周が負極14になるように形成されている。そして、正極13には正極集電体16が接続され、負極14には負極集電体17が接続されている。
製造に際しては、まず、パンチングメタルの表面にニッケル焼結多孔体を形成した後、化学含浸法により水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を焼結多孔体内に充填して焼結式ニッケル正極13を作製する。また、酸化カドミウム粉末を主体とするペースト状の負極活物質を芯体にコーティングして非焼結式カドミウム負極14を作製する。次いで、これらのニッケル正極13とカドミウム負極14とを、これらの間にセパレータ15を介在させて渦巻状に巻回して渦巻状電極体12を形成する。
この渦巻状電極体12の上端はニッケル正極の極板芯体であるパンチングメタルの端部が露出して正極用導電端縁が形成され、一方、渦巻状電極体の下端はカドミウム負極の極板芯体の端部が露出して負極用導電端縁が形成される。
そして、渦巻状電極体12の上部に公知の略円形の正極集電体16の本体部を載置するとともに、正極用導電端縁に抵抗溶接する。一方、渦巻状電極体の下部にも公知の略円形の負極集電体を配置し、負極用導電端縁に抵抗溶接する。なお、正極集電体16には、短冊状の集電リード18が接続されていると共に、この正極集電体16の中央部分に正極集電体開口19が設けられている。
また、正極集電体16の上には、薄いドーナツ状の絶縁体20が設けられ、正極集電体16が外装容器11に接してショートするのを防止している。
外装容器11は、SCサイズの密閉型電池を形成する外観をなすもので、ニッケルメッキ鋼板を深絞加工等により形成された有底円筒状の缶である。その内径は一様で、電極体12の外径より適宜大きな値に設定されて肉厚部21を形成している。一方、外径は開口近傍で適宜大きくなっている。即ち、外装容器11における電極体12の上端位置から開口端までの肉厚が、それより下の領域より厚い肉厚となっている。
このように外装容器11の内径が、電極体12の外径より適宜大きな寸法に設定され、かつ、一様であるため、電極体12を挿入する際に当該電極体12が外装容器11に擦れて損傷を受けたりしないようになっている。
次に、負極集電体17と外装容器11の底部とを接続し、その後に外装容器11を径方向内側に向けて絞る縮径工程を行う(図2参照)。
負極集電体17と外装容器11の底部との接続は、負極集電体17を底部に所定の荷重で当接させた状態で、電極体12の中空部分22から溶接用電極を挿入して抵抗溶接等により溶接して接続する。
縮径工程は、外装容器11の開口部と電極体を冶具により固定し、外装容器11の底部を所定径のダイスに挿入し、この状態で外装容器11及び電極体12を底部方向に加圧して押出すことにより行う。
この結果、外装容器11は、その外径が一様となるよう縮径される。また、縮径工程前は、外側に突出していた肉厚部21は、縮径工程により内側に突出した形状となる(図2)。
次に、外装容器11の側壁に溝部23を形成し、また封口体24と集電リード18とを溶接して、所定量の電解液を注入する(図3参照)。
溝部23は、電極体12の上端よりやや上方位置における肉厚部21に溝入コマを当接させ、この状態で外装容器11の周方向に回転させることによって形成する。このとき、徐々に当接力を増して溝部23の深さが調整される。
封口体24と集電リード18との溶接は、これらを所定位置で突合わせて抵抗溶接やレーザ溶接等により溶接して接続する。
封口体24は、皿状の2つの金属板である封口キャップ25と封口板26とを内部に空間ができるように向かい合わせて接合することにより形成され、外周部分にはガスケット27が取り付けられている。電極体12側の封口板26における中央にはガス排出孔28が形成され、このガス排出孔28を塞ぐように内部空間に弁板29が設けられ、この弁板29はスプリング30によりガス排出孔28側に付勢されている。
なお、封口体24には図示しないガス抜孔が設けられて、例えば電池が過充電となり内圧が規定値以上となった場合に、その圧力で弁板29が押上げられてガスが大気中に逃げることができるようになっている。
次に、集電リード18を屈曲させながら封口体24を溝部23の上に載置し、その後外装容器11の開口縁端を内側に曲げて嵌めることにより封口体24を固定する(図4参照)。開口縁端を嵌めることにより、ガスケット27が塑性変形して外装容器11は密閉状態に封止される。
最後に外装容器11に対して、その缶軸に沿って底部側に加重をかけて圧縮を行い、電池の全高が規格寸法になるように調整する(図5参照)。
以上により、密閉型電池が作成される。圧縮工程により溝部23が押潰されて変形し、図6に示したような溝部形状が形成される。そこで本実施例1では、図6に示すように、肉厚部21の厚みをt、溝部23の深さ(外装容器11の外壁から溝部23側の内壁との距離)をDとし、変形した溝部23が缶軸となす傾きをθと定義した際に、D/t=4.8,6,10,20で、θ=20,30,45,60,80,90度の試料電池(SCサイズ)を作成して、その高温連続充電試験(環境温度60℃、充電電流1/30lt、期間2年、各ロット100個)を行って漏液率を評価した。本実施例において作成した試料電池においては、外装容器11は直径(内径寸法)22.1mm、開口部辺の肉厚部の厚み0.25mm、その他側面部分の肉厚0.20mmのものを使用した。なお、完成電池は外径22.0mm、高さ41.3mm、公称容量は2400mAhである。
図7は、その結果を示す図で、縦軸は漏液率、横軸に溝部23の傾き角度θを示す。
同図から分かるように、溝部23の傾きθが大きくなるに従い漏液率が減少している。また、D/tが4.8〜6の場合、D/tが10〜20の場合よりも漏液率が減少している。
そして、何れの場合でも、溝部23の傾きθが60度になると液漏率は急激に減少する傾向があり、この角度範囲でD/tが4.8〜6のときは漏液率は略発生していない。
以上のことから、漏液率を抑制するためには、D/tを6以下とし、溝部23の傾き角度θを60度以上にすることが好ましいことが分かる。
このように漏液率が、D/tや傾き角度θに依存する理由は、加工に伴う応力が関与していると考えられる。即ち、D/tの値は、溝部23形成における加工率に対応している。例えば、溝部23が形成される外装容器11の厚みtが同じ値の場合には、溝の深さDを深くすることは、深さDに比例して加工率が大きくなることを意味している。逆に、溝部23の深さDを一定にした場合、外装容器11の厚みtに反比例して加工率は大きくなる。つまり加工率が小さいほど強度低下は少なく漏液率は低い。
また、溝部23の傾きは、その付根部分や先端部が塑性変形することにより起きる。ところが溝部23の形成においては、この付根部分や先端部での加工率は他の部分に比べ大きくなる。従って、溝部23の傾きを大きくすることは、付根部分や先端部が受ける応力が著しく高くなってしまう部分となる。
応力集中が大きいことは、その部分に多数の転位や格子欠陥等の金属疲労が蓄積されたことを意味するので、化学反応を起こしやすく錆び等の腐食がかかる応力集中の領域に沿って進行しやすくなる。
その結果、当該部分に微小の孔が開いて電解液の漏液が発生する。
従って、D/tを6以下の範囲に設定することは、溝部23の全体が受け得る加工率の上限を示し、また傾き角度θを60度以上にすることは、係る上限で許容される付け根部や先端部等が受ける応力の限界を示していると解釈できる。
なお、上述したように溝部23には封口体24が載置されるため、載置できるように最低限の深さが必要になる。この最低限に必要な深さDとしては、例えば前記実施例のSCサイズにおいては、1.2mm以上とするのが望ましい。したがって、実施例のようにSCサイズにおいては、溝部が形成される部分の外装容器の厚みは0.2mm以上が望ましい。このように、他の側面部分の肉厚を薄くしても、溝部の肉厚を一定値以上とすることにより必要な深さを保持しつつ漏液しにくい電池を提供することができる。
なお、実施例の如く溝部形成部から開口部までの外装容器の肉厚を、他の部分よりも大きくすると、かしめ部(封口体封止部)の強度も保つことができ、電池内部の圧力が急激に上昇しても、封口体が突出することのないより安全な電池を提供できる。
以上説明したように、D/tを6以下に設定することで、溝部23全体の加工率を規制し、また傾き角度を60度以上にすることで、溝部23の付根部分や先端部分が集中応力を受けるのを規制して、強度的に著しく弱い箇所の発生を抑制すると共に、このような部分での腐食の進行を抑制して、電解液の液漏れの抑制をはかることができる。
また、電極体の外径より適宜大きな内径を持つ外装容器に当該電極体を挿入し、その後に外装容器全体を縮径するため、電極体を外装容器に収納する際に当該電極体が外装容器に擦れる等して損傷を受けるのを防止することができて信頼性が向上し、また縮径加工による溝部の変形を防止することが可能になる。
なお、前記実施の形態では、縮径工程によって外装容器が電極体に密着するようにしたが、縮径工程を含まないものにも適用可能であることはいうまでもない。
さらにまた、前記実施の形態では、外装容器の溝部を形成する領域の肉厚が他の側面部の肉厚よりも大きくなるように形成したが、側面が一定の肉厚を持つように形成しても良い。
なお、外装容器の底面部は側面の肉厚よりも若干大きく形成されることが多い。
さらに、外装容器の溝部を形成する領域から開口部にかけて肉厚を大きくしておくことにより、封口体封止部を形成する領域の肉厚を十分に大きくすることができる。
このように、肉厚を確保しておくことにより封口体封止部(嵌部)強度の低下を防ぐことができる。
実施例ではSCサイズの電池を用いたが、他のサイズの場合でも本発明は適用できる。溝部が形成される部分の外装容器の肉厚が他の場合でも同様である。
以上のように、本発明にかかる密閉型電池は、強度的に弱い箇所の発生を防止すると共に腐食の進行を抑制して、電解液の液漏れが起きにくくいという効果を有し、外装容器に収納された電極体の上端近傍における当該外装容器の側壁を周方向に絞って溝部を形成し、該溝部の上端に封口体を載置して外装容器の開口端を嵌めて封止し、その後缶軸方向に適宜圧縮して当該缶軸方向の寸法設定が行われる電池として有用である。
本発明に係る密閉型電池における、外装容器に電極体を収納する工程を示す図である。 本発明に係る密閉型電池の縮径工程後の状態を示す図である。 本発明に係る密閉型電池の溝部を形成、封口体と集電リードとの溶接工程後の状態を示す図である。 本発明に係る密閉型電池の封口を溝部に載置して封口体を固定する工程後の状態を示す図である。 本発明に係る密閉型電池の圧縮工程後の状態を示す図である。 圧縮工程後の溝部の形状を詳細に示す図である。 種々の条件の溝部に対する液漏率の評価結果を示す図である。 従来例の電池の製造工程を示す図である。 従来例の電池の製造工程を示す図である。 従来例の電池の製造工程を示す図である。 従来例の電池の製造工程を示す図である。 従来例の電池の製造工程を示す図である。
符号の説明
11 外装容器
12 電極体
13 正極
14 負極
15 セパレータ
16 正極集電体
17 負極集電体
18 集電リード
21 肉厚部
23 溝部
θ 溝部の傾き
t 肉厚部の厚み
D 溝部の深さ

Claims (8)

  1. 外装容器と、前記外装容器内に配置せしめられた正および負の電極を備えた電極体と、これら正および負の電極間に充填せしめられた電解液とを具備し、前記外装容器が、前記正または負の電極の一方に電気的に接続されて一方極の端子を構成し、前記外装容器の開口部が、ガスケットを介して、前記外装容器と電気的に絶縁され、他方極の端子を構成する封口体で封口され、前記電極体の当該外装容器の開口部側端部近傍における当該外装容器の側壁が周方向に絞られて溝部が形成された電池において、
    前記溝部の深さをDとし、前記溝部が形成される領域の前記外装容器の肉厚をtとしたとき、D/tが6以下に設定されると共に、前記溝部の傾き角度が60度以上となるように設定された電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって、
    前記外装容器の、前記溝部が形成される領域の肉厚が、それ以外の側面部分の肉厚よりも厚く形成された電池。
  3. 請求項1乃至2のいずれかに記載の電池であって、
    前記外装容器は前記電極体の外周に沿うように縮径された縮径部を有する電池。
  4. 外装容器内に電極体を収納し、前記電極体の上端近傍における前記外装容器の側壁を周方向に絞って溝部を形成する工程と、
    前記溝部の上端に封口体を載置し前記外装容器の開口端を嵌めて封止し、前記外装容器の軸方向に適宜圧縮して当該軸方向の寸法設定を行なうようにした電池の製造方法であって、
    前記溝部を形成する工程が、カシメ加工前の外装容器の肉厚がt、前記溝部の深さがDであるとき、D/tが6以下に設定されるとともに、前記溝部の傾き角度が60度以上となるように、前記外装容器の開口端近傍でカシメ加工を行う工程を含む電池の製造方法。
  5. 請求項4に記載の電池の製造方法であって、
    前記電極体の外径より大きな内径を持つ前記外装容器に当該電極体を挿入した後に前記外装容器を縮径する縮径工程を含む電池の製造方法。
  6. 請求項5に記載の電池の製造方法であって、
    前記縮径工程は、前記溝部を形成する工程に先立ち、実行される電池の製造方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の電池の製造方法であって、
    前記外装容器は、あらかじめを前記溝部が形成される領域の肉厚がそれ以外の側面部分の肉厚よりも大きくなるように形成される電池の製造方法。
  8. 請求項4乃至6のいずれかに記載の電池の製造方法であって、
    前記外装容器は、一定の肉厚をもつように形成される電池の製造方法。
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