JP2016161870A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外光下での表示品位低下が抑制される、カラーフィルタを備える表示装置の提供。【解決手段】表示素子と、カラーフィルタと、を備える、表示装置であって、前記カラーフィルタは、{前記表示素子の表示領域と、平面視して重畳する、着色層}と、{前記表示素子の非表示領域と、平面視して重畳する、遮光層}と、を備え、前記遮光層は、前記表示領域の周縁より内側の領域とも平面視して重畳するよう形成されるとともに、該周縁から中心にかけて、前記遮光層の厚みが単調減少し、前記着色層の厚みは、該周縁から中心にかけて、前記遮光層の厚みが単調減少するのに応じて単調増加する。【選択図】図5
Description
本発明は、カラーフィルタを備える表示装置に関する。
カラー画像の表示を行う表示装置には、カラーフィルタを備える表示装置が用いられている。表示装置は並んで配置される複数の画素を含み、各画素は表示素子を含んでいる。各表示素子より出射される光がカラーフィルタを透過することにより、各画素の表示する色の光が外部へ出射される。複数の画素が表示する色に対応して、カラーフィルタは複数の色の着色層を含んでいる。カラーフィルタには、複数の画素それぞれに対応して、複数の着色層が並んで配置される。なお、複数の着色層それぞれの色は、対応する画素が表示する色である。
隣り合う着色層の間には、画素が出射する光を遮断する遮光層が形成される。各画素の表示素子が出射する光が遮光層で遮断され、遮光層に到達する光が外部へ出射されることが抑制される。それゆえ、通常の場合、観測者から表示装置の表示画像を見るとき、表示素子の表示領域の周縁は、遮光層の縁によって定義されるとしてもよい。表示素子は、表示領域と、該表示領域の周縁を囲って形成される非表示領域を有し、遮光層は非表示領域に形成され、表示領域には形成されず、かかる領域は開口部となっている。
カラーフィルタを備える表示装置には、回折による散乱反射が画像の表示品位が低下するという問題がある。回折による散乱反射とは、外光が、遮光層の縁(開口部の周縁)において回折され、回折された光が各画素の内部で反射するものであり、かかる光が観測者によって、例えば、虹色に視認されてしまうことで生じる。
かかる問題を解決するために、回折光に起因する表示性能の低下を軽減する技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される第1の技術は、特許文献1の図3に記載の通り、着色透過領域(例えば、赤色透過領域R)と遮光領域との間に、色相が混色した混色領域(例えば、緑色と赤色と青色が混色した混色領域M1)を形成することである。これにより、遮光領域と接触する部分の光学的濃度が高くなっており、光学的濃度の勾配が形成される。また、特許文献1に開示される第2の技術は、特許文献1の図4に記載の通り、着色透過領域のうち、遮光領域に接する領域の厚みが他の領域より厚くすることである。これにより、光学的濃度の勾配が形成される。
しかしながら、第1の技術の場合には、表示領域の一部(周縁部)に異なる色の層が形成されることで、各画素の表示領域を透過する光の色純度が低下してしまう。さらには、混色領域の位置精度のばらつきにより、透過する光自体の色が安定しないという新たな問題が発生する。また、第2の技術の場合には、カラーフィルタの厚みが場所によって異なり、カラーフィルタの表面に凹凸が生じてしまう。かかる表面の凹凸が装置に悪い影響を及ぼすことがあり得る。また、それを抑制するために、カラーフィルタに平坦化層を形成することもあり得るが、工程数や製造コストの増大を招くだけでなく、カラーフィルタの厚みが増すので、例えば、混色が発生しやすくなるなどの新たな問題が発生する。
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、外光下での表示品位低下が抑制される、カラーフィルタを備える表示装置の提供を目的とする。
(1)本発明に係る表示装置は、{表示領域と、前記表示領域を囲う非表示領域と、を有する表示素子}と、前記表示素子の、表示側に配置される、カラーフィルタと、を備える、表示装置であって、前記カラーフィルタは、{前記表示素子の表示領域と、平面視して重畳する、着色層}と、{前記表示素子の非表示領域と、平面視して重畳する、遮光層}と、を備え、前記遮光層は、前記表示領域の周縁より内側の領域とも平面視して重畳するよう形成されるとともに、該周縁から中心にかけて、前記遮光層の厚みが単調減少し、前記着色層の厚みは、該周縁から中心にかけて、前記遮光層の厚みが単調減少するのに応じて単調増加する。
(2)上記(1)に記載の表示装置であって、前記遮光層の厚みの変化率の絶対値は、前記表示領域の周縁から中心にかけて、単調減少してもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載の表示装置であって、前記遮光層が前記表示領域の周縁よりも内側に形成される部分において、前記遮光層の透過率は、該周縁から中心にかけて、略一定の割合で増加してもよい。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の表示装置であって、前記着色層は、前記着色層の母材と比較してより高い光散乱性を有する粒子を含んでいてもよい。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の表示装置であって、前記カラーフィルタが前記表示素子側に形成される、透明基板を、さらに備え、前記遮光層が、前記透明基板の表面に形成され、前記着色層が、前記遮光層に接して形成されてもよい。
(6)上記(5)に記載の表示装置であって、前記カラーフィルタは、前記着色層より前記表示素子側に配置されるとともに、前記非表示領域と平面視して重畳する、補助遮光層を、さらに備えてもよい。
(7)本発明に係る表示装置の製造方法は、{表示領域と、前記表示領域を囲う非表示領域と、を有する表示素子}と、{前記表示素子の、表示側に配置される、カラーフィルタ基板}と、を備える、表示装置の製造方法であって、基板上に、前記表示素子の表示領域及び非表示領域に対向する領域を含んで、露光に対してネガ型となる材料からなるネガ型材料層を形成する工程と、前記表示領域に対応する領域を開口部とするフォトマスクにより、前記ネガ型材料層に対して露光を施す工程と、前記ネガ型材料層に遮光性を付与して、遮光層とする工程と、を備え、前記ネガ型材料層は、所定の波長の光に対して透光性を有し、該波長の光が照射されると硬化される性質を有してもよい。
(8)本発明に係る表示装置の製造方法は、{表示領域と、前記表示領域を囲う非表示領域と、を有する表示素子}と、{前記表示素子の、表示側に配置される、カラーフィルタ基板}と、を備える、表示装置の製造方法であって、基板上に、前記表示素子の表示領域及び非表示領域に対向する領域を含んで、露光に対してポジ型となる材料を用いて遮光層を形成し、さらに、ネガ型のレジスト層を形成する工程と、前記表示領域に対応する領域のうち、周縁から所定の距離までの領域を開口部とし、さらに内側の領域を前記開口部よりも透過性が低い半透明部とするフォトマスクにより、前記レジスト層に対して露光を施す工程と、残存するレジスト層をマスクとして、前記遮光層の一部を除去する工程と、を備えてもよい。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は有機EL表示装置DDであり、アクティブマトリクス方式で駆動される。図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置DDを示す斜視図である。有機EL表示装置DDは、上フレームUFと下フレームLFとで挟まれるように固定された有機ELパネル1を備えている。特に図示していないが、有機ELパネル1を駆動するための外部駆動回路は、有機ELパネル1と共に上フレームUFと下フレームLFとの内部に設けられてもよいし、引き出し配線を介して外側に設けられてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る表示装置は有機EL表示装置DDであり、アクティブマトリクス方式で駆動される。図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置DDを示す斜視図である。有機EL表示装置DDは、上フレームUFと下フレームLFとで挟まれるように固定された有機ELパネル1を備えている。特に図示していないが、有機ELパネル1を駆動するための外部駆動回路は、有機ELパネル1と共に上フレームUFと下フレームLFとの内部に設けられてもよいし、引き出し配線を介して外側に設けられてもよい。
図2は、当該実施形態に係る有機ELパネル1の構成を模式的に示すブロック図である。有機ELパネル1は,基板6の上側に、画像表示を行う表示部2と、表示部2の周辺にそれぞれ配置されるデータ駆動回路3及び走査駆動回路4と、を備える。表示部2は、走査駆動回路4とそれぞれ接続される複数のゲート線5と、データ駆動回路3とそれぞれ接続される複数のデータ線7と、複数の電位配線8と、を備えている。基板6は、ガラスやプラスチックなどの絶縁性の基板であり、表示部2は基板6のほぼ中央に設けられる。図2に示す通り、データ駆動回路3は表示部2に対して図の上側に配置され、図の縦方向に延びる複数のデータ線7に対して画像信号を出力する。走査駆動回路4は表示部2に対して図の左側に配置され、図の横方向に延びる複数のゲート線5に対して走査信号を出力する。データ駆動回路3及び走査駆動回路4は、複数の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、TFTと記す)をそれぞれ含むシフトレジスタ回路、レベルシフタ回路、及びアナログスイッチ回路を含んでいる。有機ELパネル1は、2本の電位供給線9a,9bをさらに備える。図の縦方向に延びるとともに複数のデータ線7とそれぞれ隣接して並ぶ複数の電位配線8それぞれは、スイッチング素子を介して2本の電位供給線9a,9bと接続される。
図3は、当該実施形態に係る表示部2の等価回路図である。アクティブマトリクス駆動型液晶表示装置と同様に、複数のゲート線5と複数のデータ線7が基板6上に配置される。ここで、複数のゲート線5は、m本のゲート線からなり、図3には、横方向に延在するゲート線G1、G2,・・・,Gmとして示されている。複数のデータ線7は、複数のゲート線5の延伸方向(図の横方向)に対して交差する方向(図の縦方向)に延在するn本のデータ線D1,D2,・・・,Dnとして示されている。複数のゲート線5と複数のデータ線7とが交差する箇所にマトリクス状に複数の画素60が配置される。各画素60は、ドライバトランジスタ10と、スイッチトランジスタ30と、蓄積容量40と、画素容量50と、発光素子とを備えている。ドライバトランジスタ10及びスイッチトランジスタ30はともにTFTである。また、発光素子は、表示素子の一例であり、ここでは、有機発光ダイオード素子70(Organic Light Emitting Diode:OLED)である。
図3に示す通り、ドライバトランジスタ10のゲート電極とドレイン電極との間に蓄積容量40が接続され、ソース電極に電位配線8が接続される。スイッチトランジスタ30のゲート電極が対応するゲート線5に接続され、ソース/ドレイン電極の一方が対応するデータ線7に、他方が蓄積容量40(及びドライバトランジスタ10のゲート電極)に接続される。画素容量50はドライバトランジスタ10のドレイン電極と電位配線8との間に接続される。有機発光ダイオード素子70は、ドライバトランジスタ10のドレイン電極と、所定の共通電位Vaに保持される電流供給線との間に接続される。電流供給線は全画素60に共通している。
図4は、当該実施形態に係る有機ELパネル1の断面図であり、表示部2の1個の画素60の一部の断面構造を模式的に示している。当該実施形態に係る有機EL表示装置DDは、トップエミッション型有機EL表示装置であり、図4の上方に位置する観測者1000に対して上向きの光2000を出射する。有機発光ダイオード素子70が形成される基板6側とは反対の向きに、有機発光ダイオード素子70が発光する光2000を取り出し、光2000は観測者1000へ到達する。本明細書において、平面視するとは、基板6の平面の法線方向に沿って見ることを言い、その一例として、図4の観測者1000が、図の上方から下向きに見ることである。ドライバトランジスタ10やスイッチトランジスタ30(図示せず)は、ポリシリコン薄膜トランジスタによって構成される。以下、ポリシリコン薄膜トランジスタの構成をドライバトランジスタ10を例に説明する。基板6上に、SiNx膜などからなる第1の下地膜11、及びSiOx膜などからなる第2の下地膜12が、順に積層され、その上側に、ソース・ドレイン領域13,17及びチャネルポリシリコン領域14を含むポリシリコン層が所定の形状に形成される。ポリシリコン層の上側に、ゲート絶縁膜16、ゲート線層15、第1の層間絶縁膜18、ソース・ドレイン電極層19、第2の層間絶縁膜20が、順に形成される。なお、第1の下地膜11及び第2の下地膜12は、ポリシリコン層及びゲート絶縁膜16にNaやKなどのイオンが混入するのを抑制するために設けられている。
有機発光ダイオード素子70は、発光層を含む有機膜100と、その上下両側にそれぞれ形成される上部電極200及び下部電極300と、を含んでいる。下部電極300は、画素60の発光領域となる部分を覆うように島状に形成される。ここで、第2の層間絶縁膜20には貫通穴(スルーホール)が形成されており、下部電極300は、ドライバトランジスタ10のドレイン電極(図のソース・ドレイン電極層19)と電気的に接続される。下部電極300のうち周辺領域と、非発光領域を覆うように、第3の層間絶縁膜(バンク21)が形成される。なお、非発光領域は、表示素子が発光をしない領域であり、ドライバトランジスタ10や、ゲート線5、データ線7などが配置されている。バンク21は絶縁膜であり、画素60の下部電極300のうち発光領域には形成されておらず開口部となっている。バンク21は、隣り合う画素60それぞれに形成される下部電極300との間を電気的に遮断している。
有機膜100は、表示部2の全領域を覆うように、下部電極300やバンク21の上側に形成されるが、下部電極300のうち発光領域以外の領域では、前述の通りバンク21が形成されており、バンク21によって、かかる領域にある有機膜100は下部電極300と隔離されている。さらに、有機膜100の上側に、表示部2の全領域にわたって、上部電極200が形成される。上部電極200及び下部電極300の一方が陽極として、他方が陰極として機能する。ここでは、有機膜100は多層構造を有しており、上部電極200と下部電極300との間に、陰極側から順に電子輸送層、発光層、ホール輸送層が積層配置されている。有機発光ダイオード素子70では、上部電極200と下部電極300との間に直流電圧を印加すると、陽極側から注入されたホールがホール輸送層を経由して、また、陰極側から注入された電子が電子輸送層を経由して、それぞれ発光層に到達し、電子−ホールの再結合が生じてここから所定の波長の発光が生じる。なお、有機膜100の発光層と電子輸送層とは、共通の材料を用いても形成されてもよい。陽極とホール輸送層の間に、陽極バッファ層、又はホール注入層を配置してもよい。なお、下部電極300は光の反射率が高い材料から構成されることが、発光層から放射した光の利用効率向上の観点から望ましい。ここで、有機膜100には、陽極と陰極との間に所定の電圧を印加し電流を流すにより、白色発光がなされる材料や構造が採用されている。有機発光ダイオード素子70によって白色発光を実現するためには、発光色の異なる複数の発光層をマルチフォトンと呼ばれる構造により積層する方法と、一つの発光層中に発光色が異なる色素をドーピングする方法などがある。いずれの方法を採用する場合であっても、白色発光の有機発光ダイオード素子70として発光効率が高く、寿命の長い白色発光が得られるものを用いることが望ましい。また、有機膜100は、発光層や、ホール輸送層、電子輸送層などの複数の層を含んでいるが、場合によっては無機材料による層を含んでいてもよい。
封止材600は、少なくとも表示部2の全面を覆うように、上部電極200の上側に形成される。封止材600は、水分等が有機発光ダイオード素子70の内部に侵入しないようにするために、ガスバリア性が高く可視光に対して透明であることが望ましい。このため、窒化シリコンのような緻密な無機膜、あるいは無機膜と有機膜による積層膜により実現してもよい。
当該実施形態に係る有機ELパネル1は、カラーフィルタ基板700をさらに含む。カラーフィルタ基板700は、透明基板上に、カラーフィルタが形成される。カラーフィルタは、着色層と遮光層(ブラックマトリクス)とを含んでいる。そして、封止材600とカラーフィルタ基板700との間に、透明な充填材500が充填される。充填材500は、高分子材料であってもよく、この場合、充填材500を密閉することにより固体封止がなされる。また、充填材500は、窒素ガスなどの不活性ガスであってもよく、基板6とカラーフィルタ基板700の周縁部をシール材で密閉し、内部の空間に充填材500を封入した後に、封止してもよい。
本発明に係る表示装置の主な特徴は、カラーフィルタの構造に特徴がある。カラーフィルタは、着色層と遮光層とを含み、遮光層は、表示素子の表示領域の周縁より内側の領域とも平面視して重畳するように形成されており、さらに、該周縁から中心にかけて、遮光層の厚みが単調減少する。遮光層の厚みが単調減少するのに応じて、着色層の厚みは、該周縁から中心にかけて単調増加する。カラーフィルタの着色層と遮光層とがかかる構成であることにより、表示領域の周縁付近において、外光が回折することが抑制され、外光下での表示品位が向上される。以下、カラーフィルタの構造について説明する。
図5は、当該実施形態に係る有機ELパネル1の断面図であり、表示部2の2個の画素60の一部の断面構造を模式的に示している。図には、表示素子として、有機発光ダイオード素子70が模式的に示されているが、有機発光ダイオード素子70の構成については前述の通りである。
図5に示す通り、カラーフィルタ基板700において、透明基板701の有機発光ダイオード素子70側に、カラーフィルタ710が形成されており、カラーフィルタ710は、着色層CFと遮光層BM(ブラックマトリクス)とを含んでいる。着色層CFは、第1の色に着色される第1着色層CFaと、第2の色に着色される第2着色層CFbとして、図5に示されている。カラーフィルタ710(カラーフィルタ基板700)は、基板6(図示せず)上に複数並んで形成される有機発光ダイオード素子70に対向し、有機発光ダイオード素子70の、表示側(観測者側)に配置される。有機発光ダイオード素子70は発光領域から光を出射しているが、平面視して発光領域の周縁部分は遮光層BMと重畳しており、かかる部分から出射した光は遮光層BMによって遮蔽されるので、外部へは出射されない。それゆえ、平面視して、発光領域のうち、かかる周縁部分を除いて、内側の領域が表示領域である。また、かかる周縁部分を含み、表示領域を囲う領域からは外部へ光が出射されないので、非表示領域である。すなわち、有機発光ダイオード素子70は、平面視して、表示領域と非表示領域とを有している。遮光層BMは、有機発光ダイオード素子70の非表示領域と、平面視して重畳している。また、着色層CFは、有機発光ダイオード素子70の表示領域と、平面視して重畳しており、有機発光ダイオード素子70の表示領域(発光領域の一部)から出射した光が、着色層CFを透過し、着色層CFの色の光が外部へ出射する。
前述の通り、通常のカラーフィルタの場合、遮光層は非表示領域に形成され、表示領域には形成されず、かかる領域は開口部となっている。すなわち、平面視して、表示領域の周縁は、遮光層の縁(開口部の周縁)と一致している。しかしながら、本発明に係る表示装置では、表示領域の周縁と遮光層の縁とは一致しておらず、遮光層は表示領域の周縁より内側の領域(の一部)とも平面視して重畳するよう形成されている。
図5に示す通り、遮光層BMは、透明基板701の表面(図の下側表面)に形成されているが、遮光層BMの厚さが、表示領域の周縁から中心にかけて、単調減少している(連続的に薄くなっている)。着色層CFは、透明基板701上に、前記遮光層に接して形成されている。複数の着色層CF(第1着色層CFa、第2着色層CFb)が並んで形成されるとともに、カラーフィルタ710の表面(図の下側表面)は平坦化されている。それゆえ、着色層CFの厚さが、表示領域の周縁から中心にかけて、遮光層BMの厚みが単調減少するのに応じて単調増加する。ここでは、カラーフィルタ710は平坦化されており、遮光層BMの厚さと着色層CFの厚さは一定となっている。
図5には、外部より表示装置へ入射する光(外光)の軌跡が矢印で示されている。従来のカラーフィルタでは遮光層の縁で外光は回折され、表示素子の内部で反射して、回折による散乱反射が生じてしまう。これに対して、本発明に係る表示装置では、遮光層がかかる構成をしていることにより、遮光層の縁(開口部の周縁)で生じる回折が抑制されるので、表示領域の周縁付近において、外光が回折することが抑制され、外光下での表示品位が向上される。
図6は、当該実施形態に係る有機ELパネル1主要部の平面図であり、表示部2の4個の画素60を模式的に示している。当該実施形態では、有機発光ダイオード素子70は白色の光を発する素子であり、3原色(RGB)の着色層を備えるカラーフィルタ710と組み合わせることにより、フルカラーの画像表示を実現している。赤色の着色層CFでは、入射側から入射する白色の光が着色層CFを透過して、出射側から赤色の光が出射する。赤色の着色層CFが形成される画素が赤色表示用の画素である。緑色の着色層CF及び青色の着色層CFも同様である。図4には、第1着色層CFa、第2着色層CFb、及び第3着色層CFcが示されており、例えば、それぞれ、赤色、緑色、及び青色の着色層CFである。当該実施形態では、表示装置の消費電力を下げるために、白色(W)表示用の画素をさらに備えており、RGBWの4個の画素によりフルカラーの画像が表示される。白色(W)表示用の画素には、必ずしも着色層CFを設ける必要はなく、その場合、光をそのまま透過する透明層を配置すればよい。しかしながら、白色の色度を調整するために、適当な着色層CFを配置してもよい。ここでは、第4着色層CFdが示されており、白色の色度調整のための着色層である。着色層CFは、染色法、顔料分散法、又は印刷法など公知の技術によって形成すればよい。図6の左上に示す画素には、かかる画素の表示素子の表示領域がDAとして示されている。遮光層BMの縁(開口部の周縁)は、前述の通り、表示領域の周縁より内側にも形成されている。また、表示領域の中心が、図6にOとして示されている。
なお、当該実施形態において、表示領域は矩形状をしており、矩形状の中心は、2本の縦辺(長辺)の中心線と、2本の横辺(短辺)の中心線と、の交点で定義できる。また、表示領域が厳密に矩形状を有していない場合であっても、長手方向の中心線(長手方向における幅の中心を貫く線)と、短手方向の中心線(短手方向における幅の中心を貫く線)と、の交点で定義できる。
図7は、当該実施形態に係るカラーフィルタ710の断面図である。有機発光ダイオード素子70の表示領域の周縁から中心にかけて、位置(Position)を示すx座標が定義されている。すなわち、表示領域の周縁がx=0である。例えば、図6にAとして示されており、図6に示すAからOへ向く矢印がx座標の一例である。遮光層BMの厚み(図7の縦方向の長さ:カラーフィルタ基板700の積層方向の長さ)は、xが増加するに伴って、単調減少している。さらに、遮光層BMの厚みの変化率の絶対値は、xが増加するに伴って、単調減少している。ここで、厚みの変化率とは、厚みをxで微分したものである。厚みの変化率は負であるので、その絶対値で考えると、厚みの変化率の絶対値は、x=0において最大であり、xが増加するに伴って、徐々に小さくなり、0に至っている。これを、遮光層BMの断面形状が凹状であるとする。遮光層BMのx=0にける厚みDは、D=1.3μmであり、遮光層BMが、表示領域の周縁から内側に形成される領域の長さLは、可視波長(780nm)より大きいのが望ましく、具体的には1μm以上が望ましい。ここではL=1.3μmである。これは、外光の反射として問題になる光が、観測者が視認できる可視光であることによる。
なお、ここで、図6に示すAからOへ向く矢印は、x座標の一例である。しかし、当該実施形態では表示領域は矩形状であり、表示領域の周縁のうち長辺上の点から長辺から内側へ垂直に延びる座標における断面形状は、矩形状の頂点近傍を除き、図5に示す断面形状と共通している。また、短辺から内側へ垂直に延びる座標における断面形状も、図5に示す断面形状と実質的に共通している。それゆえ、図6に示す表示領域(DA)の長辺のうち、A以外の点から中心(O)へ延びる座標における断面形状は、図5に示す断面形状とは異なっているが、遮光層BMの厚み(やその変化率の絶対値)が単調減少していることでは、共通している。
当該実施形態では、遮光層BMの厚みが指数関数的に変化するよう、設計されている。位置xにおける厚みをy(μm)であるとすると、遮光層BMの厚みが指数関数で変化するとき、y=Aexp{−Bx}で表すことが出来る。A及びBは定数であり、ここでは、A=1.3,B=5としている。遮光層BMは、漆黒性を示すOD値が4.0であるカーボン系の材料により形成されている。
図8は、当該実施形態に係るカラーフィルタ710の遮光層BMの透過率を示す図である。図の横軸は、図7に示すx座標(位置)であり、図の縦軸は、遮光層BMの光の透過率(BM透過率:BM Transmittance)を表している。図に示す通り、x=0でBM透過率が0であるが、xがx=0から増加してすぐにBM透過率が0から上昇している。x>0の領域は、表示素子の表示領域であり、このように、xがx=0から増加してすぐにBM透過率が0から上昇するのが望ましい。そのためには、遮光層BMの厚みの変化率の絶対値が、xが増加するに伴って単調減少することに加えて、x=0における厚みの変化率の絶対値が、2以上の大きな値であるのが望ましく、5以上であればなお望ましい。遮光層BMの厚さが、xの増加に伴って、指数関数的に減少していくのがさらに望ましい。そのために、遮光層BMの厚さが、xの増加に伴って、指数関数に従って設計し、遮光層BMの厚みの変化を制御すればよい。
なお、当該実施形態では、図7に示す通り、表示領域の周縁において、遮光層BMの厚みが不連続に変化し、周縁から内側へかけて、遮光層BMの厚みが連続的に減少している。言い換えれば、xがx=0から増加してすぐにBM透過率が0から上昇している。しかし、非表示領域において、遮光層BMが十分に厚い場合もあり得る。その場合、遮光層BMの厚みが図7と同様に、不連続に変化しても、かかる位置からBM透過率が0から上昇する位置まで間隔が存在する。その場合であっても、BM透過率が実質的に0から上昇する位置を表示領域の周縁と定義すればよい。例えば、図7に示すx≧0の厚みの曲線がx<0の所定の値(上記間隔の値)まで延長するような場合であっても、x=0を表示領域の周縁とすればよい。
当該実施形態に係るカラーフィルタ710の着色層CFは、光散乱性の微粒子を含んでいる。すなわち、かかる微粒子の光散乱性は、着色層CFの母材の光散乱性より高くなっている。複数のかかる微粒子が分散して着色層CFに混入されている。これにより、着色層CFの光散乱作用は高まるので、遮光層BMの縁で回折される光が表示素子の内部で反射される場合にあっても、反射される光の色づきがより抑制されるので、外光下での表示品位がさらに向上される。かかる微粒子の粒径は、可視光の波長と同程度であるのが望ましく、具体的には、200nm以上1μm以下が望ましい。また、かかる微粒子の屈折率は、着色層CFの母材の屈折率と異なっているのが望ましく、具体的には、母材の屈折率と比べて50%以上異なるのが望ましい。
[第2の実施形態]
図9は、本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面図である。当該実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ710の構成が異なる以外は、第1の実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。図9に示すカラーフィルタ710の断面は、図7に示す第1の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面に対応している。第1の実施形態と同様に、遮光層BMのx=0にける厚みDは、D=1.3μmであり、表示領域の周縁から内側に形成される領域の長さLは、L=1.3μmである。遮光層BMの厚みは、第1の実施形態と同様に、xが増加するに伴って、単調減少している。当該実施形態において、遮光層BMの厚みは直線的に減少しており、遮光層BMの厚みの変化率の絶対値は実質的に一定である。
図9は、本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面図である。当該実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ710の構成が異なる以外は、第1の実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。図9に示すカラーフィルタ710の断面は、図7に示す第1の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面に対応している。第1の実施形態と同様に、遮光層BMのx=0にける厚みDは、D=1.3μmであり、表示領域の周縁から内側に形成される領域の長さLは、L=1.3μmである。遮光層BMの厚みは、第1の実施形態と同様に、xが増加するに伴って、単調減少している。当該実施形態において、遮光層BMの厚みは直線的に減少しており、遮光層BMの厚みの変化率の絶対値は実質的に一定である。
図10は、当該実施形態に係るカラーフィルタ710の遮光層BMの透過率を示す図である。図の横軸及び縦軸は、図7と同様である。当該実施形態において、図に示す通り、x=0でBM透過率が0であり、xがx=0から増加するに伴いBM透過率が0から上昇して1に至っている。それゆえ、本発明の効果が得られている。しかしながら、当該実施形態に係るカラーフィルタ710において、x=0からx=0.65(=0.5L)の範囲においては、BM透過率は実質的に0であり、第1の実施形態と比較して、BM透過率の立ち上がりが遅くなり、xが大きな値に増加するまで、BM透過率が0近傍から増加していない。また、厚みの変化率の絶対値が、xが増加するに伴って、徐々に大きくなる場合を考え、遮光層BMのかかる断面形状を凸状であるとする。遮光層BMの断面形状が凸状である場合においても、遮光層BMの厚みがxが増加するに伴い単調減少しており、本発明の効果は得られている。しかしながら、BM透過率の立ち上がりはさらに遅くなる。それゆえ、第1の実施形態のように、断面形状が凹状であることにより、本発明の効果はより顕著に奏する。
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面図である。当該実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ710の構成が異なる以外は、第1の実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。図11に示すカラーフィルタ710の断面は、図7に示す第1の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面に対応しており、当該実施形態に係る遮光層BMの断面形状は、第1の実施形態と同様に、凹状をしている。遮光層BMのx=0における厚みD=1.3μmであり、表示領域の周縁から内側に形成される領域の長さLは、L=1.0μmである。
図11は、本発明の第3の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面図である。当該実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ710の構成が異なる以外は、第1の実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。図11に示すカラーフィルタ710の断面は、図7に示す第1の実施形態に係るカラーフィルタ710の断面に対応しており、当該実施形態に係る遮光層BMの断面形状は、第1の実施形態と同様に、凹状をしている。遮光層BMのx=0における厚みD=1.3μmであり、表示領域の周縁から内側に形成される領域の長さLは、L=1.0μmである。
図12は、当該実施形態に係るカラーフィルタ710の遮光層BMの厚みの変化を示す図である。第1の実施形態と同様に、位置xにおける厚みをyとしている。図の縦軸は厚み(Thickness)であり、横軸は位置である。図に実線で示す曲線X1は当該実施形態に係る遮光層BMの厚みである。比較のために、第1の実施形態に係る遮光層BMの厚みを、曲線X2として図に破線で示している。
図13は、当該実施形態に係るカラーフィルタ710の遮光層BMの透過率を示す図である。図の横軸及び縦軸は、図7と同様である。遮光層BMの縁(開口部の周縁)付近における外光の回折を抑制するという観点では、図13に示す通り、BM透過率はx=0から直線的に増加して1に至るのがさらに望ましい。それゆえ、BM透過率が直線的に増加するために、図12に曲線X1として示す通り、遮光層BMの厚みyは、対数関数的に減少している。よって、当該実施形態では、遮光層BMの厚みが対数関数的に変化するよう、設計されており、遮光層が表示領域の周縁よりも内側に形成される部分において、遮光層の透過率が、該周縁から中心にかけて、略一定の割合で増加する。遮光層BMの厚みが対数関数で変化するとき、y=−C・ln(x)+Dで表すことが出来る。C及びDは定数であり、ここでは、C=0.141,D=0としている。遮光層BMは、漆黒性を示すOD値が4.0であるカーボン系の材料により形成されており、遮光層BMの厚みyがかかる関数で変化するとき、BM透過率は図13に示す通り、BM透過率が直線的に変化する。当該実施形態では、遮光層BMの縁における外光の回折がさらに抑制されており、外光下での表示品位がさらに向上される。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ710の構成が異なる以外は、第1乃至第3の実施形態のいずれかに係る表示装置と同じ構造をしている。当該実施形態に係るカラーフィルタ710は、補助遮光層をさらに備える。補助遮光層は、着色層の表示側に配置されるとともに、非表示領域と平面して重畳している。
本発明の第4の実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ710の構成が異なる以外は、第1乃至第3の実施形態のいずれかに係る表示装置と同じ構造をしている。当該実施形態に係るカラーフィルタ710は、補助遮光層をさらに備える。補助遮光層は、着色層の表示側に配置されるとともに、非表示領域と平面して重畳している。
図14は、当該実施形態に係る有機ELパネル1の断面図であり、図5に示す第1の実施形態に係る有機ELパネル1の断面に対応している。図14に示す通り、カラーフィルタ710は、補助遮光層となる第2遮光層BM2をさらに含んでいる。第2遮光層BM2は、複数の着色層CFの表面(表示素子側の表面)に、各画素の有機発光ダイオード素子70の非表示領域に重畳して形成される。
有機発光ダイオード素子70から出射した光のうち、非表示領域に進行する光は、遮光層BMにより遮蔽されて外部には放出されない。しかし、図14に示す通り、両側の画素にそれぞれ配置される着色層CFは、その境界領域にある非表示領域に及んでおり、遮光層BMの表面(表示素子側の表面)に形成されている。有機発光ダイオード素子70から出射した光のうち、かかる領域に形成される着色層CFを斜めに透過し、隣りの画素(着色層CF)から外部へ放出される場合があり得る。かかる光により、画素に隣りの色の光が混入する混色という新たな問題が生じてしまう。しかしながら、第2遮光層BM2により、混色を抑制することが出来るので、表示品位がさらに向上される。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る表示装置は、第1乃至第4いずれかの実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。以下、当該実施形態にかかるカラーフィルタ710(カラーフィルタ基板700)の製造方法を説明する。
本発明の第5の実施形態に係る表示装置は、第1乃至第4いずれかの実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。以下、当該実施形態にかかるカラーフィルタ710(カラーフィルタ基板700)の製造方法を説明する。
図15A乃至図15Dは、当該実施形態に係るカラーフィルタ基板700の途中の製造工程を示す断面模式図である。第1に、基板上に、表示素子の表示領域及び非表示領域に対向する領域を含んで、露光に対してネガ型となる材料からなるネガ型材料層を形成する(ネガ型材料層形成工程)。図15Aに、透明基板701(基板)上に、ネガ型材料層702が形成される状態が示されている。ネガ型材料層702は、露光に対してネガ型となるネガ型材料を用いて形成されており、露光に対して高い感光性を有している。さらに、ネガ型材料層702は、少なくとも所定の波長の光に対して透光性を有し、該波長の光が照射されると硬化される性質を有する、ここでは、ネガ型材料層702の材料に紫外線硬化性樹脂を用いている。かかる樹脂は透明であり、紫外線及び可視光に対して高い透光性を有している。なお、ネガ型材料層702は、後の工程で遮光性を付与して遮光層となる。
第2に、表示領域に対応する領域を開口部とするフォトマスクにより、ネガ型材料層に対して露光を施す(露光工程)。図15Bに、ネガ型材料層702に対して、フォトマスクMASKを用いて露光を施す状態が示されている。フォトマスクMASKは、表示素子の表示領域に対応して、表示領域の形状と同一の形状の開口部(マスクが形成されず、露光に対して高い透過性を有する領域)を有している。そして、露光を施す際に、ネガ型材料層702の上方にフォトマスクMASKを配置するとともに、フォトマスクMASKの開口部が表示領域と平面視して一致するように位置合わせをする。なお、ここでは、フォトマスクMASKの開口部の形状を、表示領域の形状と同一としたが、開口部の形状が表示領域に対応していれば、これに限定されることはない。露光の際に、光がフォトマスクMASKを透過して、その後、光がネガ型材料層702に照射される領域を考慮して、フォトマスクMASKの形状を決定すればよい。
当該実施形態に係るネガ型材料層702の材料は、前述の通り、紫外線硬化性樹脂であり、紫外線が照射されると硬化する。露光を施す光には、紫外線(所定の波長の光)も含まれている。露光を施す光がネガ型材料層702に照射されると、紫外線がネガ型材料層702を透過して、透明基板701へ到達する。かかる紫外線のうち一部は、透明基板701の下表面(図の下側表面)で反射して、再び、ネガ型材料層702の下表面を照射する。図15Bには、露光を施す光E(実線)が、透明基板701の下表面(裏面)で反射(破線)する様子が示されている。露光を施す過程で、ネガ型材料層702は、光の照射とともに、上側から順に感光されつつ、ネガ型材料層702の下側表面から一部硬化する。
第3に、露光工程後に、かかる基板に対して現像を施す(現像工程)。現像工程により、ネガ型材料層702のうち感光された部分が除去される。ここで、硬化した部分が残存する。それゆえ、ネガ型材料層702(遮光層)は、その開口部の周縁において、凹状の断面形状を有する(図15C)。
第4に、ネガ型材料層に遮光性を付与して、遮光層とする(遮光性付与工程)。ネガ型材料層702は透明であるので、公知の染色法などによりネガ型材料層702を着色し、所望の漆黒性を有する遮光層BMとする。
第5に、着色層CFを基板上に形成することにより、カラーフィルタ基板700が形成される。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る表示装置は、第1乃至第4いずれかの実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。以下、当該実施形態にかかるカラーフィルタ710(カラーフィルタ基板700)の製造方法を説明する。
本発明の第6の実施形態に係る表示装置は、第1乃至第4いずれかの実施形態に係る表示装置と同じ構造をしている。以下、当該実施形態にかかるカラーフィルタ710(カラーフィルタ基板700)の製造方法を説明する。
図16A乃至図16Dは、当該実施形態に係るカラーフィルタ基板700の途中の製造工程を示す断面模式図である。第1に、基板上に、表示素子の表示領域及び非表示領域に対向する領域を含んで、露光に対してポジ型となる材料を用いて遮光層を形成し、さらに、ネガ型のレジスト層を形成する(遮光層レジスト層形成工程)。図16Aに、透明基板701(基板)上に、ポジ型材料層703(遮光層)とレジスト層750とが形成される状態が示されている。ポジ型材料層703は、露光に対してポジ型となるポジ型材料を用いて形成されており、露光に対して非感光性である。また、ここでは、ポジ型材料は、所望の遮光性(漆黒性)を有しており、後の工程で着色をすることなく、遮光層となる。しかし、これに限定されることなく、ポジ型材料層が所望の遮光性を有していない場合であっても、後の工程で着色すればよい。
第2に、表示領域に対応する領域のうち、周縁から所定の距離までの領域を開口部とし、さらに内側の領域を前記開口部よりも透過性が低い半透明部とするフォトマスクにより、レジスト層に対して露光を施す(露光工程)。図16Aに、レジスト層750に対して、フォトマスクMASKを用いて露光を施す状態が示されている。フォトマスクMASKは、表示領域の周縁と同一の周縁を有する開口部を有している。しかし、第5の実施形態に係るフォトマスクMASKとの違いは、開口部となる領域は、表示領域に対応する領域のうち、周縁部分のみであり、フォトマスクMASKは、周縁部分の内側の領域に形成される半透明部をさらに有している。ここで、半透明部は半透過性のマスク(ハーフトーンマスク)である。当該実施形態において、表示領域は矩形状であるので、開口部の形状は、額縁形状をしており、額縁形状の外縁も内縁も矩形状である。すなわち、表示領域に対応する領域のうち、周縁(外縁)から内縁まで、周縁から所定の距離までの領域(額縁形状)が開口部である。なお、内縁は周縁(外縁)から所定の距離にある。そして、半透明部が形成される領域は、内縁の内側の領域(矩形状)である。ここで、半透過性のマスクとは、露光に施す光に対して開口部が有する透過性よりも、低い透過性を有するが、フォトマスクのマスク部分よりは高い透過性を有するマスクを言う。図16Aには、露光を施す光Eが、開口部を通過する場合(実線)と、半透明部を通過する場合(破線)と、光の強度が異なっている様子が示されている。
第3に、露光工程後に、かかる基板に対して現像を施す(現像工程)。現像工程により、フォトマスクMASKの開口部に対向する領域のレジスト層750は除去されるが、半透明部に対向する領域のレジスト層750は層厚は層厚が薄くなるものの残存している。また、露光工程及び現像工程により、開口部に対向する領域に位置するポジ型材料層703の表面部分の一部も除去され得る。この工程により、図16Bに示すレジストパターンが形成される。
第4に、残存するレジスト層をマスクとして、遮光層の一部を除去する(遮光層一部除去工程)。図16に示すレジスト層750(レジストパターン)をマスクとして、ポジ型材料層703に対して、等方エッチングを施す(図16C)。かかる工程により、ポジ型材料層703は凹状の断面形状を有する。
第5に、レジスト層750を除去する(レジスト除去工程)。ポジ型材料層703は凹状の断面形状を有しており、第5の実施形態と異なり、さらに着色する工程が必要なく、ポジ型材料層703が遮光層BMである。第6に、着色層CFを基板上に形成することにより、カラーフィルタ基板700が形成される。
第5及び第6の実施形態に係る製造方法により、所望の凹状の断面形状を有する遮光層BMの形成が可能となり、本発明に係る表示装置が製造される。
以上、本発明の実施形態に係る表示装置及びその製造方法について有機EL表示装置を例に説明した。有機EL表示装置では、カラーフィルタ基板700(カラーフィルタ710)の表示素子側の表面は平坦であるのが望ましい。表面に凹凸があると、カラーフィルタ基板700(カラーフィルタ710)を、基板上に形成される封止材と貼り合わせる工程において、充填材に気泡が発生して装置不良が発生するなどの問題が発生するからである。また、表面に凹凸があるために、表面を平坦化するために平坦化層を形成する場合は、平坦化層の厚みにより、表示素子と着色層との距離が離れてしまい、混色が発生しやすくなるという新たな問題が生じてしまう。しかしながら、第1乃至第3の実施形態では、カラーフィルタ710の表面を平坦化することが出来ており、さらなる効果を奏している。同様に、第4の実施形態では、カラーフィルタ710のうち、着色層CFの表面を平坦化出来ており、また、第2遮光層BM2が形成される部分は共通する厚みで維持されており、さらなる効果を奏している。また、有機EL表示装置の場合、画素の明るさの変調を、表示素子自体の発光・非発光で行う(発光の強度を調整する)ので、遮光層による遮光の有無は、暗室下のコントラスト比に全く影響せず、遮光層自体の透過率制御が画質に与える影響は極めて少なく、有機EL表示装置やその他の自発光表示素子を備える表示装置に最適な発明である。本発明は、有機EL表示装置に限定されることはなく、他の自発光表示素子を備える表示装置にも広く適用することが出来る。さらに、液晶表示装置など、光源が出射する光を制御する表示装置にも広く適用することが出来る。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
1 有機ELパネル、2 表示部、3 データ駆動回路、4 走査駆動回路、5 ゲート線、6 基板、7 データ線、8 電位配線、9a,9b 電位供給線、10 ドライバトランジスタ、11 第1の下地膜、12 第2の下地膜、13,17 ソース・ドレイン領域、14 チャネルポリシリコン領域、15 ゲート線層、16 ゲート絶縁膜、18 第1の層間絶縁膜、19 ソース・ドレイン電極層、20 第2の層間絶縁膜、21 バンク、30 スイッチトランジスタ、40 蓄積容量、50 画素容量、60 画素、70 有機発光ダイオード素子、100 有機膜、200 上部電極、300 下部電極、500 充填材、600 封止材、700 カラーフィルタ基板、701 透明基板、710 カラーフィルタ、1000 観測者、2000 光、BM 遮光層、BM2 第2遮光層、CF 着色層、CFa 第1着色層、CFb 第2着色層、CFb 第3着色層、CFd 第4着色層、DD 有機EL表示装置、LF 下フレーム、UF 上フレーム。
Claims (8)
- 表示領域と、前記表示領域を囲う非表示領域と、を有する表示素子と、
前記表示素子の、表示側に配置される、カラーフィルタと、
を備える、表示装置であって、
前記カラーフィルタは、
前記表示素子の表示領域と、平面視して重畳する、着色層と、
前記表示素子の非表示領域と、平面視して重畳する、遮光層と、
を備え、
前記遮光層は、前記表示領域の周縁より内側の領域とも平面視して重畳するよう形成されるとともに、該周縁から中心にかけて、前記遮光層の厚みが単調減少し、
前記着色層の厚みは、該周縁から中心にかけて、前記遮光層の厚みが単調減少するのに応じて単調増加する、
ことを特徴とする、表示装置。 - 請求項1に記載の表示装置であって、
前記遮光層の厚みの変化率の絶対値は、前記表示領域の周縁から中心にかけて、単調減少する、
ことを特徴とする、表示装置。 - 請求項1又は2に記載の表示装置であって、
前記遮光層が前記表示領域の周縁よりも内側に形成される部分において、前記遮光層の透過率は、該周縁から中心にかけて、略一定の割合で増加する、
ことを特徴とする、表示装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置であって、
前記着色層は、前記着色層の母材と比較してより高い光散乱性を有する粒子を含む、
ことを特徴とする、表示装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置であって、
前記カラーフィルタが前記表示素子側に形成される、透明基板を、さらに備え、
前記遮光層が、前記透明基板の表面に形成され、
前記着色層が、前記遮光層に接して形成される、
ことを特徴とする、表示装置。 - 請求項5に記載の表示装置であって、
前記カラーフィルタは、
前記着色層より前記表示素子側に配置されるとともに、前記非表示領域と平面視して重畳する、補助遮光層を、
さらに備える、ことを特徴とする、表示装置。 - 表示領域と、前記表示領域を囲う非表示領域と、を有する表示素子と、
前記表示素子の、表示側に配置される、カラーフィルタ基板と、
を備える、表示装置の製造方法であって、
基板上に、前記表示素子の表示領域及び非表示領域に対向する領域を含んで、露光に対してネガ型となる材料からなるネガ型材料層を形成する工程と、
前記表示領域に対応する領域を開口部とするフォトマスクにより、前記ネガ型材料層に対して露光を施す工程と、
前記ネガ型材料層に遮光性を付与して、遮光層とする工程と、
を備え、
前記ネガ型材料層は、所定の波長の光に対して透光性を有し、該波長の光が照射されると硬化される性質を有する、
ことを特徴とする、表示装置の製造方法。 - 表示領域と、前記表示領域を囲う非表示領域と、を有する表示素子と、
前記表示素子の、表示側に配置される、カラーフィルタ基板と、
を備える、表示装置の製造方法であって、
基板上に、前記表示素子の表示領域及び非表示領域に対向する領域を含んで、露光に対してポジ型となる材料を用いて遮光層を形成し、さらに、ネガ型のレジスト層を形成する工程と、
前記表示領域に対応する領域のうち、周縁から所定の距離までの領域を開口部とし、さらに内側の領域を前記開口部よりも透過性が低い半透明部とするフォトマスクにより、前記レジスト層に対して露光を施す工程と、
残存するレジスト層をマスクとして、前記遮光層の一部を除去する工程と、
を備える、表示装置の製造方法。
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WO2023097717A1 (zh) * | 2021-11-30 | 2023-06-08 | 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 | 显示面板及显示装置 |
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