JP2016161226A - 冷凍システム、冷凍システムの運転方法及び冷凍システムの設計方法 - Google Patents

冷凍システム、冷凍システムの運転方法及び冷凍システムの設計方法 Download PDF

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潤之助 仲谷
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井上 直樹
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直樹 井上
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Abstract

【課題】圧縮した冷媒を凝縮器に供給する圧縮機の容量を低減することが可能な冷凍システム、冷凍システムの運転方法及び冷凍システムの設計方法を提供することを目的とする。
【解決手段】冷凍システム1は、冷媒を一時的に貯留する第1貯留部8と、冷媒を圧縮する第1圧縮機3と、第1貯留部8に貯留された冷媒を第1圧縮機3で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器5と、凝縮器5で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部6と、冷却対象と熱交換し、第1膨張部6で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器7とを備え、第1貯留部8は、冷却対象の熱負荷に応じて、蒸発器7で蒸発した冷媒を貯留し、又は、第1貯留部8で貯留された冷媒を凝縮器5へ供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍システム、冷凍システムの運転方法及び冷凍システムの設計方法に関するものである。
冷凍サイクルによる冷凍機は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器などの容量によって、冷凍能力の大小が決定される。冷凍機の冷凍能力(設備容量)を決定する際、冷却対象の熱需要を満たすように、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器などの容量が設定されることが一般的である。
下記の特許文献1では、昼間等のピーク電力発生時等に復水器等に供給する冷却水の低温化等を可能とし、発電効率を向上させるため、夜間や休日などの余剰な電気力や熱エネルギー用いて低温媒体の形で冷熱を貯蔵する技術が開示されている。
特開2000−64813号公報
冷凍機の冷凍能力を決定するために用いられる熱負荷の最大値は、冷却対象を冷却前の状態から冷却された状態にするまでの冷却開始時の値である。すなわち、熱負荷の最大値は、冷却運転時の熱負荷に、冷却対象の熱容量を加算した値である。そのため、冷却対象が冷却されている定常状態では、冷却対象の熱負荷に対する冷凍能力があれば十分であるため、冷凍機の設備容量は、過剰となる。
また、冷凍機の構成要素である圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器は、急速に変動する需要と供給のマッチングに対処することが困難であり、さらに、急速な起動に対応できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、圧縮した冷媒を凝縮器に供給する圧縮機の容量を低減することが可能な冷凍システム、冷凍システムの運転方法及び冷凍システムの設計方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷凍システム、冷凍システムの運転方法及び冷凍システムの設計方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る冷凍システムは、冷媒を一時的に貯留する第1貯留部と、冷媒を圧縮する第1圧縮機と、前記第1貯留部に貯留された冷媒を前記第1圧縮機で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部と、冷却対象と熱交換し、前記第1膨張部で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器とを備え、前記第1貯留部は、前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記蒸発器で蒸発した冷媒を貯留し、又は、前記第1貯留部で貯留された冷媒を前記凝縮器へ供給する。
この構成によれば、たとえば、冷却対象の熱負荷が低いとき、第1貯留部に冷媒を貯留し、冷却対象の熱負荷が高いとき、貯留された冷媒を凝縮器へ供給する。すなわち、冷却対象の熱負荷が高いときは、第1貯留部で貯留される冷媒が利用される。したがって、冷凍システムの第1圧縮機は、第1貯留部で貯留される冷媒を利用しない場合に比べ、小さくすることができる。
上記発明において、前記第1貯留部は、前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記蒸発器で蒸発した後、前記第1圧縮機で圧縮された冷媒を貯留する。
この構成によれば、凝縮器側への冷媒の循環と、第1貯留部への冷媒の貯留は、第1圧縮部によって行われる。
上記発明において、前記蒸発器で蒸発した冷媒を圧縮し、前記第1貯留部に冷媒を貯留する第2圧縮機を更に備える。
この構成によれば、第1貯留部に冷媒を貯留する際、第1圧縮機ではなく、第2圧縮機を用いることができ、第1圧縮機の容量を低減することができる。
上記発明において、冷媒を一時的に貯留する第2貯留部を更に備え、前記第2貯留部は、前記第1膨張部で膨張した冷媒を貯留し、前記第2貯留部で貯留された冷媒を前記蒸発器へ供給し、前記蒸発器で蒸発した冷媒を貯留し、かつ、前記第2貯留部で貯留された冷媒を前記圧縮機に供給する。
この構成によれば、第2貯留部に冷媒を貯留でき、蒸発器及び圧縮機へ貯留された冷媒を供給できることから、冷却対象の熱負荷の変動に応じて、貯留された冷媒を用いたり、第2貯留部に冷媒を貯留したりすることができる。また、冷却対象の熱負荷が定常運転時よりも急速に過大になったときに対応でき、貯留された冷媒がないときよりも短時間に起動する、すなわち急速起動することができる。
上記発明において、前記蒸発器で蒸発した冷媒を膨張させ、膨張した冷媒を前記第2貯留部に供給する第2膨張部を更に備える。
この構成によれば、第2膨張部によって、第2膨張部を通過した冷媒をフラッシュし、断熱膨張させる。その結果、第2貯留部の温度を低下させることができる。
上記発明において、前記第1膨張部は、膨張タービンであり、前記膨張タービンの回転軸が発電機の回転軸と接続される。
この構成によれば、冷媒が膨張タービンを通過することによって、膨張タービンの回転軸が回転し、その回転力によって発電機が発電する。
本発明に係る冷凍システムの運転方法は、冷媒を一時的に貯留する第1貯留部と、冷媒を圧縮する第1圧縮機と、前記第1貯留部に貯留された冷媒を前記第1圧縮機で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部と、冷却対象と熱交換し、前記第1膨張部で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、を備える冷凍システムの運転方法であって、前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記蒸発器で蒸発した冷媒を前記第1貯留部に貯留するステップと、前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記第1貯留部で貯留された冷媒を前記凝縮器へ供給するステップとを含む。
本発明に係る冷凍システムの設計方法は、冷媒を一時的に貯留する第1貯留部と、冷媒を圧縮する第1圧縮機と、前記第1貯留部に貯留された冷媒を前記第1圧縮機で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部と、冷却対象と熱交換し、前記第1膨張部で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器とを備える冷凍システムの設計方法であって、前記冷却対象の熱負荷の変動を取得するステップと、取得した前記熱負荷の変動に基づいて、前記第1貯留部の容量を決定するステップとを含む。
この構成によれば、冷却対象の熱負荷が低い期間に、第1貯留部に冷媒を貯留し、冷却対象の熱負荷が高い期間に、貯留された冷媒を全て凝縮器へ供給するように、第1貯留部の容量を決定できる。その結果、冷凍システムの第1圧縮機、凝縮器及び第1膨張部の容量を小さくするとともに、第1貯留部も適正な容量とすることができる。
本発明によれば、圧縮した冷媒を凝縮器に供給する圧縮機の容量を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る冷凍システムを示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る冷凍システムにおける熱負荷と時間の関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る冷凍システムを示す構成図である。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る冷凍システム1は、例えば空気調和装置、冷凍装置などに適用される。
本実施形態に係る冷凍システム1は、図1に示すように、圧縮機3と、凝縮器5と、膨張弁6と、蒸発器7と、第1タンク8を備える。圧縮機3と、凝縮器5と、膨張弁6と、蒸発器7は、配管によって接続され、冷凍サイクルが構成される。冷凍サイクルを循環する冷媒は、例えば窒素などである。
圧縮機3は、例えば電動モータ4によって駆動され、吸入する冷媒を圧縮して液化し、圧縮された冷媒を吐出する。圧縮機3の吐出側は、配管L1,L2によって、凝縮器5と第1タンク8のそれぞれに接続される。圧縮機3で圧縮された冷媒は、凝縮器5に供給される。また、低負荷時において、圧縮機3で圧縮された冷媒は、凝縮器5に加えて、第1タンク8にも供給される。
凝縮器5は、冷媒を例えば冷却水によって冷却し、冷媒を凝縮させる。冷媒と熱交換する冷却水は、冷凍システム1の外部の水を冷熱源とし、冷却水ポンプ21と冷却器22を有する冷却水用循環回路を循環する。冷却水用循環回路の冷却器22は、冷却用水ポンプ23によって供給される冷凍システム1の外部の水によって、冷却水用循環回路の冷却水を冷却する。凝縮器5には、圧縮機3から冷媒が供給される。また、冷却対象の熱負荷が高いとき、すなわち、高負荷時において、凝縮器5には、圧縮機3に加えて、第1タンク8からも冷媒が供給される。
凝縮器5で凝縮された冷媒は、膨張弁6へ供給される。
膨張弁6は、凝縮器5で凝縮した冷媒を膨張させる。膨張弁6で膨張した冷媒は、蒸発器7に供給される。なお、凝縮器5と膨張弁6の間には、予冷器9が設けられてもよい。予冷器9では、凝縮器5で凝縮した冷媒と、蒸発器7で蒸発した冷媒とが熱交換し、蒸発器7で蒸発した冷媒が圧縮機3に吸入される前に冷却される。
蒸発器7は、冷却対象となる負荷側に位置し、冷却対象と熱交換する。蒸発器7は、膨張弁6で膨張した冷媒を蒸発させる。蒸発器7で蒸発した冷媒は、圧縮機3へ供給される。また、高負荷時において、蒸発器7で蒸発し予冷器9を通過した冷媒は、圧縮機3に加えて、第1タンク8にも供給される。
第1タンク8は、冷媒が一時的に貯留される。第1タンク8は、圧縮機3の吸入側に接続された配管L3から分岐された配管L4に接続され、かつ、圧縮機3の吐出側の配管L1に合流される配管L2に接続される。
冷却対象の熱負荷が低いとき、すなわち、低負荷時において、圧縮機3で液化された冷媒が、圧縮機3の吐出側から、配管L1,L2を介して第1タンク8に貯留される。このとき、第1タンク8内の冷媒ガスは、第1タンク8から、配管L4,L3を介して圧縮機3の吸入側へ供給される。
また、冷却対象の熱負荷が高いとき、すなわち、高負荷時において、第1タンク8に貯留された冷媒が、配管L1を介して凝縮器5へ供給される。このとき、蒸発器7で蒸発した冷媒は、配管L3を介して圧縮機3の吸入側に供給されつつ、配管L3,L4を介して第1タンク8にも供給される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る冷凍システム1の動作について説明する。
まず、冷凍システム1によって冷却対象を冷却させる前に、圧縮機3によって圧縮された冷媒を第1タンク8に貯留しておく。
第1タンク8への冷媒の貯留が完了した後、負荷側に冷却対象を準備して、冷却対象の冷却を開始する。
このとき、配管L2を介して第1タンク8から冷媒ガスが取り出され、第1タンク8から取り出された冷媒ガスは、配管L1を介して圧縮機3から供給される冷媒ガスとともに、凝縮器5へ供給される。
これにより、冷媒回路を循環する冷媒量が増大し、冷凍システム1の冷凍能力が高められる。なお、このとき、負荷側から圧縮機3側へ供給される冷媒ガスの一部は、配管L3,L4を介して第1タンク8に供給される。
冷媒ガスを第1タンク8から取り出しながら、負荷側の冷却を継続することで、冷却対象の熱負荷が低下していく。
そして、熱負荷が冷媒システムの設備容量よりも低くなったとき、第1タンク8からの冷媒ガスの取り出しを停止し、配管L1,L2を介して圧縮機3で圧縮された冷媒を第1タンク8に貯留していく。このとき、第1タンク8内の冷媒ガスは、配管L4を介して第1タンク8から圧縮機3へ供給される。
第1タンク8に圧縮された冷媒が貯留されることによって、負荷側が高負荷になったときに備えることができる。
冷凍システム1の運転が停止され、熱負荷が冷媒システムの設備容量よりも高くなったとき、第1タンク8への圧縮された冷媒の貯留を停止する。その後、上述と同様に、第1タンク8からの冷媒ガスの取り出しを開始する。
[第2実施形態]
本実施形態に係る冷凍システム2は、圧縮機3と、凝縮器5と、膨張弁6と、蒸発器7と、回収圧縮機10と、第1タンク8と、第2タンク12と、膨張弁13を備える。圧縮機3と、凝縮器5と、膨張弁6と、蒸発器7は、配管によって接続され、冷凍サイクルが構成される。冷凍サイクルを循環する冷媒は、例えば窒素などである。
圧縮機3は、例えば電動モータ4によって駆動され、吸入する冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒を吐出する。圧縮機3で圧縮された冷媒は、配管L1を介して凝縮器5に供給される。
凝縮器5は、冷媒を例えば冷却水によって冷却し、冷媒を凝縮させる。冷媒と熱交換する冷却水は、冷凍システム2の外部の水を冷熱源とし、冷却水ポンプ21と冷却器22を有する冷却水用循環回路を循環する。冷却水用循環回路の冷却器22は、冷却用水ポンプ23によって供給される冷凍システム2の外部の水によって、冷却水用循環回路の冷却水を冷却する。凝縮器5には、圧縮機3から冷媒が供給される。また、冷却対象の熱負荷が高いとき、すなわち、高負荷時において、凝縮器5には、圧縮機3に加えて、第1タンク8からも冷媒が供給される。
凝縮器5で凝縮された冷媒は、膨張弁6へ供給される。
膨張弁6は、凝縮器5で凝縮した冷媒を膨張させる。膨張弁6で膨張した冷媒は、第2タンク12へ供給された後、供給ポンプ24によって蒸発器7に供給される。なお、凝縮器5と膨張弁6の間には、予冷器9が設けられてもよい。予冷器9では、凝縮器5で凝縮した冷媒と、蒸発器7で蒸発した冷媒とが熱交換し、蒸発器7で蒸発した冷媒が圧縮機3に吸入される前に冷却される。
蒸発器7は、冷却対象となる負荷側に位置し、冷却対象と熱交換する。蒸発器7は、膨張弁6で膨張し、第2タンク12に貯留された冷媒を蒸発させる。蒸発器7で蒸発した冷媒は、第2タンク12へ供給された後、圧縮機3へ供給される。また、蒸発器7で蒸発した冷媒は、圧縮機3に加えて、回収圧縮機10を介して第1タンク8にも供給される。
回収圧縮機10は、例えば電動モータ11によって駆動され、吸入する冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒を吐出する。回収圧縮機10は、予冷器9と圧縮機3を結ぶ配管L3から分岐され、第1タンク8に接続された配管L4に設けられる。蒸発器7から供給され、回収圧縮機10で圧縮された冷媒は、第1タンク8に供給される。
第1タンク8は、冷媒が一時的に貯留される。第1タンク8は、圧縮機3の吸入側の配管L3から分岐された配管L4に接続され、かつ、圧縮機3の吐出側の配管L1に合流される配管L2に接続される。
冷却対象の熱負荷が低いとき、すなわち、低負荷時において、回収圧縮機10で圧縮された冷媒は、配管L4を介して回収圧縮機10の吐出側から第1タンク8に貯留される。このとき、第1タンク8内の冷媒ガスは、配管L2を介して第1タンク8から圧縮機3の吐出側へ供給される。
また、冷却対象の熱負荷が高いとき、すなわち、高負荷時において、第1タンク8に貯留された冷媒が、配管L2,L1を介して凝縮器5へ供給される。このとき、蒸発器7で蒸発した冷媒は、配管L3を介して圧縮機3の吸入側に供給されつつ、配管L3,L4を介して、回収圧縮機10を通過し、第1タンク8にも供給される。
第2タンク12は、冷媒が一時的に貯留される。第2タンク12の壁部は、例えば真空断熱され、熱伝導が低減されている。第2タンク12は、膨張弁6の出口側に接続される配管と、蒸発器7の入口側に接続される配管と、蒸発器7の出口側に接続される配管と、圧縮機3の吸入側に接続される配管にそれぞれ接続される。
第2タンク12は、膨張弁6で膨張した冷媒を貯留し、第2タンク12で貯留された冷媒を蒸発器7へ供給する。また、蒸発器7で蒸発した冷媒を貯留し、第2タンク12で貯留された冷媒を圧縮機3に供給する。
蒸発器7の出口側と第2タンク12を結ぶ配管には、膨張弁13が設置される。膨張弁13は、蒸発器7から供給される冷媒を膨張させる。これにより、冷媒が断熱膨張し、第2タンク12内の温度を低下させることができる。
次に、本実施形態に係る冷凍システム2の動作について説明する。
まず、冷凍システム2によって冷却対象を冷却させる前に、回収圧縮機10によって圧縮された第1タンク8に冷媒を貯留しておく。
第1タンク8への冷媒の貯留が完了した後、負荷側に冷却対象を準備して、冷却対象の冷却を開始する。
このとき、配管L2を介して第1タンク8から冷媒ガスが取り出され、第1タンク8から取り出された冷媒ガスは、配管L1を介して圧縮機3から供給される冷媒ガスとともに、凝縮器5へ供給される。
これにより、冷媒回路を循環する冷媒量が増大し、冷凍システム2の冷凍能力が高められる。また、圧縮機3の容量を小さくしたまま、冷凍システム2の冷媒の循環量を増大させ、かつ、冷凍能力を向上させることができる。なお、このとき、負荷側から圧縮機3側へ供給される冷媒ガスの一部は、配管L3,L4を介して分岐して第1タンク8に供給される。
冷媒ガスを第1タンク8から取り出しながら、負荷側の冷却を継続することで、冷却対象の熱負荷が低下していく。
そして、熱負荷が冷媒システムの設備容量よりも低くなったとき、第1タンク8からの冷媒ガスの取り出しを停止し、回収圧縮機10で圧縮された冷媒を、配管L4を介して第1タンク8に貯留していく。
第1タンク8に液化した冷媒が貯留されることによって、負荷側が高負荷になったときに備えることができる。
冷凍システム2の運転が停止され、熱負荷が冷媒システムの設備容量よりも高くなったとき、第1タンク8への圧縮された冷媒の貯留を停止する。その後、上述と同様に、第1タンク8からの冷媒ガスの取り出しを開始する。
また、第2タンク12が設けられる場合、負荷側が低負荷となったり、負荷が急に低下したとき、圧縮された冷媒が第2タンク12に貯留される。一方、負荷側が高負荷となったり、負荷が急に上昇したとき、第2タンク12から冷媒ガスが取り出される。
これにより、熱負荷変動への対応が可能となる。また、第2タンク12に貯蔵された冷媒によって、過大な熱負荷への対応が可能となるため、冷凍システム2の設備容量の適正化を図ることができる。さらに、第2タンクに貯蔵された冷媒によって、急速な起動も可能である。
次に、本実施形態に係る冷凍システム1,2の設計方法について説明する。
冷却対象となる熱負荷の経時変化を取得する。熱負荷の経時変化は、例えば、負荷が高負荷の時間帯と低負荷の時間帯に分けられる。
次に、第1タンク8の蓄熱容量と、冷凍システム1,2の圧縮機3等の設備容量を決定する。具体的には、負荷が高負荷であるときは、第1タンク8と圧縮機3等からなる冷凍システム1,2によって、負荷を負担する。一方、負荷が低負荷であるときは、圧縮機3等からなる冷凍システム1,2によって負荷を負担し、冷凍システム1,2の設備容量の余剰分は、第1タンク8に貯留する冷媒の生成に使用する。
したがって、高負荷の時間帯において第1タンク8から取り出される冷媒の蓄熱容量と、低負荷の時間帯において生成され蓄熱される冷媒の蓄熱容量が等しくなるように、冷凍システム1,2の設備容量が決定される。
なお、上記実施形態では、凝縮器5で凝縮した冷媒を膨張させるため、膨張弁6が用いられる場合について説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、膨張弁6の代わりに膨張タービンが設置されてもよい。膨張タービンは、回転軸を介して、発電機の回転軸と接続される。膨張タービンは、冷媒が通過することによってブレード及び回転軸が回転し、発電機は、膨張タービンの回転力によって発電する。
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、上記の第1実施形態において、第2実施形態で説明した第2タンク12、膨張弁13、供給ポンプ24を有する構成としてもよい。
1,2 冷凍システム
3 圧縮機(第1圧縮機)
4,11 電動モータ
5 凝縮器
6 膨張弁(第1膨張部)
7 蒸発器
8 第1タンク(第1貯留部)
9 予冷器
10 回収圧縮機
12 第2タンク(第2貯留部)
13 膨張弁(第2膨張部)
21 冷却水ポンプ
22 冷却器
23 冷却用水ポンプ
24 供給ポンプ
L1,L2,L3,L4 配管

Claims (8)

  1. 冷媒を一時的に貯留する第1貯留部と、
    冷媒を圧縮する第1圧縮機と、
    前記第1貯留部に貯留された冷媒を前記第1圧縮機で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部と、
    冷却対象と熱交換し、前記第1膨張部で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    を備え、
    前記第1貯留部は、前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記蒸発器で蒸発した冷媒を貯留し、又は、前記第1貯留部で貯留された冷媒を前記凝縮器へ供給する冷凍システム。
  2. 前記第1貯留部は、前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記蒸発器で蒸発した後、前記第1圧縮機で圧縮された冷媒を貯留する請求項1に記載の冷凍システム。
  3. 前記蒸発器で蒸発した冷媒を圧縮し、前記第1貯留部に冷媒を貯留する第2圧縮機を更に備える請求項1に記載の冷凍システム。
  4. 冷媒を一時的に貯留する第2貯留部を更に備え、
    前記第2貯留部は、前記第1膨張部で膨張した冷媒を貯留し、前記第2貯留部で貯留された冷媒を前記蒸発器へ供給し、前記蒸発器で蒸発した冷媒を貯留し、かつ、前記第2貯留部で貯留された冷媒を前記圧縮機に供給する請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍システム。
  5. 前記蒸発器で蒸発した冷媒を膨張させ、膨張した冷媒を前記第2貯留部に供給する第2膨張部を更に備える請求項4に記載の冷凍システム。
  6. 前記第1膨張部は、膨張タービンであり、前記膨張タービンの回転軸が発電機の回転軸と接続される請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍システム。
  7. 冷媒を一時的に貯留する第1貯留部と、
    冷媒を圧縮する第1圧縮機と、
    前記第1貯留部に貯留された冷媒を前記第1圧縮機で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部と、
    冷却対象と熱交換し、前記第1膨張部で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    を備える冷凍システムの運転方法であって、
    前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記蒸発器で蒸発した冷媒を前記第1貯留部に貯留するステップと、
    前記冷却対象の熱負荷に応じて、前記第1貯留部で貯留された冷媒を前記凝縮器へ供給するステップと、
    を含む冷凍システムの運転方法。
  8. 冷媒を一時的に貯留する第1貯留部と、
    冷媒を圧縮する第1圧縮機と、
    前記第1貯留部に貯留された冷媒を前記第1圧縮機で圧縮された冷媒とともに、凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器で凝縮した冷媒を膨張させる第1膨張部と、
    冷却対象と熱交換し、前記第1膨張部で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    を備える冷凍システムの設計方法であって、
    前記冷却対象の熱負荷の変動を取得するステップと、
    取得した前記熱負荷の変動に基づいて、前記第1貯留部の容量を決定するステップと、
    を含む冷凍システムの設計方法。
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