JP2016161063A - アクチュエータの冗長回転支持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明によるアクチュエータの冗長回転支持構造は、インナーシャフト(1)を有するアウターシャフト(20)の外周に輪状ブッシュ(30)を介して設けられたインナーフランジ(40)及びアウターフランジ(41)を別々に独立して設けられた第1、第2構造体(61,63)によって支持されることにより、第1、第2構造体(61,63)の何れか、又は、前記インナーフランジ(40)及びアウターフランジ(41)の何れかが破損した場合でも冗長系を維持できる構成である。
【選択図】図1
Description
すなわち、符号7は回転軸1を支持する一対のスリーブ軸受であって、この実施例では第2図示のように径方向に二分割7a,7bされている。そして、回転軸1とスリーブ軸受7との間には通常、適当な隙間8ができるようになっている。9は上記スリーブ軸受7を保持するハウジングで、このハウジング9とスリーブ軸受7との間には隙間部10が設けられている。11は上記スリーブ軸受7の穴部12に挿入固着された回り止め用のピンで、このピン11の突出端10aは第2図示のように上記ハウジング9の案内溝13に挿入係合されている。14は上記ハウジング9と上記スリーブ軸受7との間の隙間部10に弾発装着された箔状(極めて薄いステンレス板状)のスプリング等の弾性体で、この弾性体14は内巻きにカール形成されていて、このため弾性体14はスリーブ軸受7の外周上にほぼ全周にわたって巻き付けられていて、この弾性力によってスリーブ軸受7を回転軸1に巻き付いている。第3図は第1図の実施例の構成部分である弾性体14の展開図であり、この弾性体14には主に弾性力を発生する凸部14aおよび上記ピン11装入用の穴14bが設けられている。
すなわち、航空機においては信頼性の観点より構造及び機能に対しての冗長化が必須であるが、図2及び図3の従来構成では強固な軸受構造に構成されてはいるが、冗長系ではないため航空機用のアクチュエータ用としては用いることができなかった。
前述の冗長系の軸受構造においては、支持構造は冗長系を構成していても、回転支持部の部品が同じ固定部材に固定されているため、この固定部材が破壊された場合には冗長性がなくなり、航空機のアクチュエータとしては、重大な機能障害となることもあった。
すなわち、インナーハウジングに回転自在に設けられたインナーシャフトと、前記インナーシャフトの外周に同軸配置され筒状をなすアウタ―シャフトと、前記インナーハウジングの外側に設けられ前記アウターシャフトを回転自在に支持するためのアウターハウジングと、前記アウターシャフトの外周に輪状ブッシュを介して設けられたインナーフランジ及びアウターフランジと、前記インナーフランジを固定するための第1構造体と、前記アウターフランジを固定するため前記第1構造体とは別体として独立した第2構造体と、を備え、前記インナーフランジ及びアウターフランジの何れか一方、又は、前記第1構造体及び第2構造体の何れか一方が破損した場合でも、前記インナーシャフト及びアウターシャフトは、回転機能を維持できるようにした構成であり、また、前記インナーフランジ及びアウターフランジは、互いに接触した状態で設けられている構成であり、また、前記インナーシャフトの先端に設けられた第1フランジと、前記アウターシャフトの先端に設けられた第2フランジと、を備え、前記第1フランジと第2フランジとは、軸方向に沿って互いに重合している構成であり、また、前記輪状ブッシュは、軸方向断面でL字型をなす第1断面L字型部及び第2断面L字型部を前記軸方向Aに沿って並設することにより断面コ字型部を形成し、前記インナーフランジに形成された第1孔の第1孔内面と前記アウターフランジに形成された第2孔の第2孔内面とは、前記輪状ブッシュの外周面に接している構成である。
すなわち、インナーハウジングに回転自在に設けられたインナーシャフトと、前記インナーシャフトの外周に同軸配置され筒状をなすアウタ―シャフトと、前記インナーハウジングの外側に設けられ前記アウターシャフトを回転自在に支持するためのアウターハウジングと、前記アウターシャフトの外周に輪状ブッシュを介して設けられたインナーフランジ及びアウターフランジと、前記インナーフランジを固定するための第1構造体と、前記アウターフランジを固定するため前記第1構造体とは別体として独立した第2構造体と、を備え、前記インナーフランジ及びアウターフランジの何れか一方、又は、前記第1構造体及び第2構造体の何れか一方が破損した場合でも、前記インナーシャフト及びアウターシャフトは、回転機能を維持できるように構成されていることにより、例えば、フランジ側の一方が構造体と共に破損した場合でも、冗長機能を維持することができるため、安全性に大きく寄与することができる。
また、前記インナーフランジ及びアウターフランジは、互いに接触した状態で設けられていることにより、各フランジは正常時における剛性を向上させることができる。
また、前記インナーシャフトの先端に設けられた第1フランジと、前記アウターシャフトの先端に設けられた第2フランジと、を備え、前記第1フランジと第2フランジとは、軸方向に沿って互いに重合していることにより、各シャフトの回転剛性を向上できる。
また、前記輪状ブッシュは、軸方向断面でL字型をなす第1断面L字型部及び第2断面L字型部を前記軸方向Aに沿って並設することにより断面コ字型部を形成し、前記インナーフランジに形成された第1孔の第1孔内面と前記アウターフランジに形成された第2孔の第2孔内面とは、前記輪状ブッシュの外周面に接していることにより、インナーフランジ及びアウターフランジの各孔内に輪状ブッシュを構成する各断面L字型部が収まり、インナーフランジとアウターフランジによる各シャフトの支持を完全に得ることができる。
尚、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。
図1において、符号9で示されるものは、アウターハウジングであり、このアウターハウジング9の第1保持孔9a内には第2フランジ20aを有する筒状のアウターシャフト20が回転自在に内設されている。
前記アウターシャフト20の外周には、前記第2フランジ20a及び前記アウターハウジング9によって挟持された状態で、断面コ字型をなす輪状ブッシュ30が設けられている。
前記輪状ブッシュ30の前記断面コ字型部31は、第1断面L字型部30A及び第2断面L字型部30Bから構成され、前記輪状ブッシュ30の断面凹状をなす外周面31aは、インナーフランジ40及びアウターフランジ41の第1孔40a及び第2孔41aに挿入されて位置している。
すなわち、インナーハウジング21に回転自在に設けられたインナーシャフト1と、前記インナーシャフト1の外周に同軸配置され筒状をなすアウタ―シャフト20と、前記インナーハウジング21の外側に設けられ前記アウターシャフト20を回転自在に支持するためのアウターハウジング9と、前記アウターシャフト20の外周に輪状ブッシュ30を介して設けられたインナーフランジ40及びアウターフランジ41と、前記インナーフランジ40を固定するための第1構造体61と、前記アウターフランジ41を固定するため前記第1構造体61とは別体として独立した第2構造体63と、を備え、前記インナーフランジ40及びアウターフランジ41の何れか一方、又は、前記第1構造体61及び第2構造体63の何れか一方が破損した場合でも、前記インナーシャフト1及びアウターシャフト20は、回転機能を維持できるようにした構成であり、また、前記インナーフランジ40及びアウターフランジ41は、互いに接触した状態で設けられている構成であり、また、前記インナーシャフト1の先端に設けられた第1フランジ1bと、前記アウターシャフト20の先端に設けられた第2フランジ20aと、を備え、前記第1フランジ1bと第2フランジ20aとは、軸方向Aに沿って互いに重合している構成であり、また、前記輪状ブッシュ30は、軸方向断面でL字型をなす第1断面L字型部30A及び第2断面L字型部30Bを前記軸方向Aに沿って並設することにより断面コ字型部31を形成し、前記インナーフランジ40に形成された第1孔40aの第1孔内面40aAと前記アウターフランジ41に形成された第2孔41aの第2孔内面41aAとは、前記輪状ブッシュ30の外周面31aに接している構成である。
1a 一端
1b 第1フランジ
9 アウターハウジング
9a 第1保持孔
20 アウターシャフト
20a 第2フランジ
21 インナーハウジング
30 輪状ブッシュ
30A 第1断面L字型部
30B 第2断面L字型部
30C ブッシュ孔
31 断面コ字型部
31a 外周面
40 インナーフランジ
40a 第1孔
40aA 第1孔内面
41 アウターフランジ
41a 第2孔
41aA 第2孔内面
50 孔
60 アクチュエータの冗長回転支持構造
61 第1構造体
62 インナーボルト
63 第2構造体
64 アウターボルト
Claims (4)
- インナーハウジング(21)に回転自在に設けられたインナーシャフト(1)と、前記インナーシャフト(1)の外周に同軸配置され筒状をなすアウタ―シャフト(20)と、前記インナーハウジング(21)の外側に設けられ前記アウターシャフト(20)を回転自在に支持するためのアウターハウジング(9)と、前記アウターシャフト(20)の外周に輪状ブッシュ(30)を介して設けられたインナーフランジ(40)及びアウターフランジ(41)と、前記インナーフランジ(40)を固定するための第1構造体(61)と、前記アウターフランジ(41)を固定するため前記第1構造体とは別体として独立した第2構造体と、を備え、
前記インナーフランジ(40)及びアウターフランジ(41)の何れか一方、又は、前記第1構造体(61)及び第2構造体(63)の何れか一方が破損した場合でも、前記インナーシャフト(1)及びアウターシャフト(20)は、回転機能を維持できるように構成されていることを特徴とするアクチュエータの冗長回転支持構造。 - 前記インナーフランジ(40)及びアウターフランジ(41)は、互いに接触した状態で設けられていることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータの冗長回転支持構造。
- 前記インナーシャフト(1)の先端に設けられた第1フランジ(1b)と、前記アウターシャフト(20)の先端に設けられた第2フランジ(20a)と、を備え、
前記第1フランジ(1b)と第2フランジ(20a)とは、軸方向(A)に沿って互いに重合していることを特徴とする請求項1又は2記載のアクチュエータの冗長回転支持構造。 - 前記輪状ブッシュ(30)は、軸方向断面でL字型をなす第1断面L字型部(30A)及び第2断面L字型部(30B)を前記軸方向Aに沿って並設することにより断面コ字型部(31)を形成し、前記インナーフランジ(40)に形成された第1孔(40a)の第1孔内面(40aA)と前記アウターフランジ(41)に形成された第2孔(41a)の第2孔内面(41aA)とは、前記輪状ブッシュ(30)の外周面(31a)に接していることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のアクチュエータの冗長回転支持構造。
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