JP2016160723A - トンネル掘削機のテールシール - Google Patents

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孝義 大塚
Takayoshi Otsuka
孝義 大塚
豐 加島
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豐 加島
近藤 紀夫
Norio Kondo
紀夫 近藤
和人 藤井
Kazuhito Fujii
和人 藤井
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Abstract

【課題】 地中を掘進するトンネル掘削機のテールプレートに備え付けられる、耐久性が高く、裏込め注入を確実に行うことが可能なブラシ型テールシールを提供すること。【解決手段】 トンネル掘削用のシールド機のテールシールにおいて、束ねられたテールブラシのテールシール固定部断面の外径側または内径側に、充填材がトンネル掘削機の断面周方向にわたり設けられた流通可能な間隙から前記テールブラシ内にトンネル掘削機軸方向へ上記充填材が通過可能な管部材を配置するとともに、この管部材の一端を前記テールブラシ側面に臨ませ、前記充填材をテールブラシの外部から前記テールブラシ内へ、前記管部材を通して充填可能にした。この構成によれば、充填材としての充填材がテールブラシの外部からテールブラシ内へ確実に供給されるから、シール機能が妨げられることはなく、トンネル掘削機の性能を保つことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、トンネル掘削機において特に耐久性の高いブラシ型テールシールに関するものである。
従来における、シールド工法によるトンネル掘削機(以下、「シールド機」という)のテールシールとしては、例えば特許文献1(特開平09−125881号公報)に開示されたものがある。この技術では、ワイヤブラシ材の基部を断面U字形のブラシ締結金具で挟着固定してシールブラシを形成するようにしている。具体的には、上記ブラシ材をばね板からなる外側ブラシ保護板と内側ブラシ保護板で挟み、シールブラシの基部と内外側保護板の基部とを断面U字形のテールシール取付金具内に保持し、これをシールド機のテールプレート内周面に取り付ける構成を採用している。U字形のテールシール取付金具内から延伸する上記ブラシ材の先端部を上記保護板の弾力で、シールド機の掘進により上記テール部から現れるセグメントの外周面に加圧接触してシール機能を発揮する。さらに、グリースを主体とし、繊維等を混合したシーラ材をシールブラシに塗布したり、特許文献1の図5に示された注入空隙119a、119bに充填したりして止水効果を発揮させている。シーラ材を塗布或いは充填する箇所及びタイミングは、シール機を発進直前にワイヤブラシの表面へ塗布したり内部へ充填する。ブラシ間には注入装置により掘進中にシーラ材を間欠的に充填している。
特開平09−125881号公報
セグメント外径部は、シールドの掘進に伴い、最大約テールクリアランスCrの2倍の距離をシールドの直径方向に移動する。しかもセグメントは必ずしもシールド筒体と平行とはならない。そして、上述のように移動してもテールシールの可動部は常にセグメント外径部に対して湾曲(撓み変形)して密着し、セグメント外径部とシールドのクリアランスを密閉しなければならない。また、テールシール可動部がセグメント外径面に密着する場合、テールクリアランスの変化に伴い湾曲度合いが変わるので、テールシール可動部は体積変化を生じ、ワイヤブラシの間隙度合い(疎密度)も変化する。
また、セグメント外径面とテールシールとのクリアランスが大きくなると、ワイヤブラシの密度がより疎となり、セグメント外径部への押し付力も低下し、止水性が減少する。このときテールボイドからの地下水や裏込め注入材が侵入すると、ワイヤブラシ内にも侵入して裏込め材が固結する。この固結により可動性(可撓性)が低下し、セグメント外径部の移動に対して追随できなくなり、テールシールワイヤの損傷や逸脱が生じる。発進直前に塗布したり、ブラシ内に充填された充填材は、掘進にしたがいテールシール間の充填材が漏出してしまう。さらに、掘進中はワイヤブラシ内に充填材の供給をすることはない。このため、シールド機内へ地下水や裏込め注入材が漏出し、裏込め注入材がワイヤブラシ内で固結する。これにより地下水とともに地山の土砂や裏込め材がシールド機の内部へ漏出するようになり、地盤沈下を生じ、掘進が不可能になる場合も生じる。
特許文献1における従来例の図4および図5において、掘進中にテールプレート109内の注入管121から前後のテールシールの間に形成される注入空隙119a、119bに充填されたテールシールグリース或いはシーラー材と呼ばれる充填材は、内側ブラシ保護板に遮蔽されているので、テールシール可動部の内部に浸透しにくく、テールシール可動部の端面とセグメント外径部の接触面からテールボイドへ漏出する。さらに、セグメント間の継ぎ目に沿って形成された面取り溝(図示していない)を経由して漏れ出す。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、地中を掘進するトンネル掘削機に備え付けられる、耐久性が高く、トンネル掘削機が掘進中であっても機内からテールシールのワイヤブラシ内に充填材を確実に注入可能なブラシ型テールシールを提供することである。
本発明は、トンネル掘削機のテールシールにおいて、束ねられたテールブラシのテールシール固定部断面の外径側または内径側に、充填材がトンネル掘削機の断面周方向にわたり設けられた流通可能な小室から前記テールブラシ内にトンネル掘削機軸方向へ上記充填材が通過可能な管部材を配置するとともに、この管部材の一端を前記小室に臨ませ、前記充填材をテールブラシの外部から前記テールブラシ内へ、前記管部材を通して充填可能にしたことを要旨とする。
この構成によれば、充填材がテールブラシの外部からテールブラシ内へ確実に供給されるから、シール機能が妨げられることはなく、シールド機の性能を保つことができる。
上記特徴を有するテールシールの他の態様として、シールド機のテールプレートとセグメント間のクリアランスをワイヤーブラシによりシールするブラシ型テールシールを、テールプレートに取付け固定されたテールシール取付部材と、テールシール取付部材の内部に保持されてテールプレート内側へ延伸するワイヤーブラシと、テールシール取付部材の内面と、当該テールシール取付部材の内部に保持されたワイヤブラシとの間に形成された小室と、テールプレートに設けられテールプレートの外部から前記小室へワイヤーブラシ充填材を供給する充填材供給部材と、前記小室に接続してワイヤーブラシ内に配置され、前記小室から前記ワイヤブラシ内にワイヤーブラシ充填材を放出するブラシ内充填手段と、により構成したことを要旨とする。
また、ワイヤーブラシを緊密に固定する態様として、前記テールシール取付部材の内部には断面が「コ」字形に形成されたワイヤーブラシないしはワイヤーブラシ群を締結固定するブラシ締結部材が設けられ、前記小室は前記ブラシ締結部材の上側及び下側にそれぞれ設けられた外室及び内室から成り、前記テールシール取付部材の内面と前記ブラシ締結部材との間には前記外室と内室とを連通する「コ」字形の連通溝を有し、前記ブラシ内充填手段の一端は前記小室のワイヤブラシ面に臨ませるとともに、他端は前記ワイヤブラシ内に配設されている、ことを要旨とする。
さらに、ワイヤーブラシ充填材を充填材供給源からワイヤーブラシへ送るワイヤーブラシ充填材の供給系統の態様として、テールプレートのテールシール取り付け部位にテールプレートとは別体に設けられた固定部材と、テールプレートの内部に延びる充填材導入管と、前記固定部材の内部に円周方向に延びて設けられ、充填材供給部材の先端に接続された周方向連通管と、周方向連通管と前部テールシールとの間に接続された第1の連通管と、から構成されることを要旨とする。
さらにまた、テールシール取付部材の内面と、当該テールシール取付部材の内側に保持されたワイヤブラシとの間に、離隔保持補助具を設けることにより形成された小室を有することを要旨とする。
本発明によれば、充填材がテールブラシの外部からテールブラシ内へ確実に供給されるから、シール機能が妨げられることはなく、シールド機の性能を高性能に保つことができる。
また、裏込め材がワイヤーブラシに侵入しても、ブラシのワイヤーはワイヤーブラシ充填材が付着しているので、裏込め材のワイヤーへの付着を最小限に抑えることができる。或いは、裏込め材がワイヤーブラシから剥離しやすくワイヤーブラシ同士が固結することも防止される。
上記のような利点により、本発明は、テールシールとしての機能を長期間(期間)にわたって保持することができ、またテールシール自身の耐久性を維持することができるから、シールド機による長距離掘進が可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るテールシールが適用されるシールド機の概略構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るシールド機のテールプレート部のシールド軸方向の部分断面図である。 図2のN−N矢視方向に見た断面図である。 前記第1の実施の形態のテールシールの第1の変形例を示す断面図である。 前記第1の実施の形態のテールシールの第2の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るシールド機のテールプレート部のシールド軸方向の部分断面図である。 図5のP−P矢視方向に見た断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。図1は、本発明のテールシールが適用されるシールド機の概略構成を示す断面図である。図1において、符号1はシールド機、2はシールド機1の前端部に取り付けられたカッター、3はシールド機内部の空間を形成するスキンプレート、4はスキンプレート3の後方に設けられ、シールド機1の後方でセグメントを組み立てるための空間を確保するテールプレート、5はテールプレート4の内周面の全周に環状に設けられたワイヤーブラシである。この実施の形態におけるワイヤブラシ5に関しては、ワイヤブラシ5a、5bが2列にわたって設けられている。また、図1において、6は地山、7はセグメントであり、またBで示す部分はテール部である。
かかる構成において、シールド機1の前面の地山6をカッター2により掘削しつつ、シールドジャッキ(図示せず)を既設のセグメント7に反力をとり、伸長してシールド機1を所定の距離だけ前進させる。前進に伴いテールボイド17‘に裏込め材17が充填される。次に、シールドジャッキを縮小して、この空間に既設セグメント7に連結して新しいセグメントを筒状に組み立てる。この新たなセグメント7から反力をとってシールド機1が掘進方向Aへ推進する。シールド機1後方のテールプレート4の内側に設けたワイヤブラシ5a、5bは、4と、セグメント7との間から裏込め材17、あるいは地下水、泥水などがシールド機1内に侵入することを防ぐためのものである。
実施の形態1
次に、本実施の形態のテールシール構成について説明する。図2は本発明の第1の実施の形態に係るシールド機のテールプレート4の部分のシールド軸方向の部分断面図である。また、この図は図1におけるテール部Bの拡大図である。図3は、図2においてN−N矢視方向に見た断面図である。図2及び図3において、符号20はテールシールを表す。テールシール20は前後に2段装備されて、前部テールシール20aと後部テールシール20bが装着されている。前部テールシール20aと後部テールシール20bは同じ構造及び機能を有するから、以下の説明では前部テールシール20aを代表させ、テールシール20として説明する。
テールシール20はテールシール取付金具9によりテールプレート4の内面とその固定部4aに溶接等により固定取付けされる。テールシール取付金具9は、図2に示されているように、断面がシールド機1の後方へ向けて開口する略コ字状の凹形状に成形されており、凹部内にはワイヤーブラシ5の根本部位を束にして締め付け固定するブラシ締結金具8が配置されている。よって、この明細書でではワイヤーブラシ及び後述のワイヤーブラシ群を「ワイヤーブラシ」の名称で表すものとする。ブラシ締結金具8は、図2に示されているように、断面が略C字状の凹形状に成形されており、凹部内にはワイヤーブラシ5の根本部位が配置され、C字形凹部の開口においてワイヤーブラシ5の根本部位を強力に締め付けている。ブラシ締結金具8のC字形凹部の開口部分とテールシール取付金具9との間には離隔保持部材11が設けられ、ブラシ締結金具8とテールシール取付金具9との間を離間させ空間を確保している。離隔保持部材11はブラシ締結金具8に溶接により固定される。
ワイヤーブラシ5は複数のワイヤーを束ねて成り、1本のワイヤーについてみると、当該ワイヤー(細い針金体)を長手方向の略中央部で2つ折りに折り畳み、2つ折りされ、複数のワイヤーを、折畳み部(これが上記「根本部位」になる)で結束してワイヤーブラシ5が構成されている。ワイヤーブラシ5は、密集したワイヤーが図2の紙面と平行な方向に延伸されて成る。なお、後述の図4のように2つ折りされた多数のワイヤーを薄鉄板などでカシメたワイヤー束をトンネル掘削機の直径方向に2段或いは3段に重ねたテールブラシ群(なお、このテールブラシ群もテールブラシと称する)をまとめて取付金具で一体化することもある。
テールシール取付金具9の凹部のブラシ締結金具8よりも開口側にはワイヤーブラシ5を保護するブラシ保護部材21が取り付けられている。このブラシ保護部材21は、テールシール取付金具9の凹部天井部分と底部分に取り付けられた2枚の板材から成り、2枚の板材が凹部開口からシールド機1の後方へ向けて延びるとともに、開口付近においてシールド機1の半径方向内方へ向けて「く」の字状に折れ曲がって内側ブラシ保護板21aと外側ブラシ保護板21bとなっている。
ワイヤーブラシ5はブラシ保護部材21の内部に収納されるとともに、その先端部分は内側ブラシ保護板21aと外側ブラシ保護板21bの先端よりも先方まで延びている。ワイヤーブラシ5は上述のように設置されることにより、1本1本のワイヤーが独立にセグメント7の外径面に強力に接触して裏込め材17や地下水の侵入を防止している。
以上、ワイヤーブラシ5、ブラシ締結金具8及びブラシ保護部材21により構成されたテールシール20は締結ピン14の結合によりテールシール取付金具9に取付け固定される。この締結ピン14により取付け固定した部分はテールシール20がテールシール取付金具9に対して特に緊密に結合する部分でありテールシール固定部を形成する。
テールプレート4内の外壁に近接した部分にはワイヤーブラシ5に充填材を供給するための充填材供給管18が形成されている。なお本発明においては、充填材は、ワイヤーが束になったワイヤーブラシ5の内部に充填されるから、本実施の形態では例えばオイル或いはグリースや膨潤したベントナイトや高分子吸水材との混合体などの流動体から成る充填材のことを特に「ワイヤーブラシ充填材」と称する。また、テールプレート4内の内壁部分に取り付けられたテールシール取付金具9内には、上述したブラシ締結金具8の構造が断面C字状を有することにより、テールシール取付金具9と、ブラシ締付金具8と、締結ピン14を結合したテールシール固定部との間には、ブラシ締付金具8の上部に外室12aが形成される一方、ブラシ締付金具8の下部に内室12bが対称的に形成されている。
外室12aと内室12bは、ブラシ締付金具8とテールシール取付金具9との間においてブラシ締付金具8の前方側を回って延びる連通溝12cにより連結される。または、外室12aと内室12bは、両室12a、12b間に連結された連通管12d連結される。外室12aと充填材供給管18との間にはテールプレート4を外壁側から内壁側へ延びる注入孔18aが形成されている。注入孔18aはテールシール取付金具9を貫通して延び、外室12aと充填材供給管18とを連通させている。したがって、ワイヤーブラシ充填材gは、充填材供給管18から注入孔18aを経由して外室12aに充填され、さらに連通溝12cまたは連通管12dを経由して内室12bへも充填される。
さらに、ワイヤーブラシ5の内部にはブラシ内充填管10が配置されている。ブラシ内充填管10は一端(基端)が外室12aに連通し、他端(先端)はワイヤーブラシ5の内部、すなわち、ワイヤーブラシ5を構成する複数のワイヤーの束の内部へ開口し、ワイヤーブラシ5内へワイヤーブラシ充填材gを放出する吐出孔10bとなっている。なお、変更例として、ブラシ内充填管10の上記一端(基端)は内室12bに連通する構成を採用しても良いし、或いはブラシ内充填管10の上記一端(基端)部分を分岐構造とし、片方の一端は外室12aに連通させる一方、他方の一端は内室12bに連通する構成を採用しても良い。
さらには、ブラシ内充填管10を2本配設し、一方のブラシ内充填管(10aとする)の一端は外室12aに連通させる一方、他方のブラシ内充填管(10bとする)の一端は内室12bに連通させる構成を採用しても良い。上記いずれの変更例としても、ブラシ内充填管10の他端(先端)はワイヤーブラシ5の内部へ開口していることは共通である。したがって、ワイヤーブラシ充填材gは、上述のようにして外室12aに充填された後、この外室12aからブラシ内充填管10を通してワイヤーブラシ5の内部へ供給されるようになっている。なお、図2中、符号15は止水材充填室であり、前部テールシール20aと、後部テールシール20bと、セグメント7の外径面とで形成され、配給管(図示していない)を経て止水材が充填される空間(室)である。
図4(a)は、本第1の実施の形態のテールシールの第1の変形例を示す断面図である。図4(a)に示されたテールシールの変形例20cはワイヤーブラシ5を上、中、下の3段重ねに配置した例であり、上段ブラシ5dと、中段ブラシ5eと、下段ブラシ5fとを有している。そしてこのテールシール20cでは、重ねたブラシ5d、5e、5fの上下に、それぞれ離隔保持部材11を2個ずつ設置して、外室12a、内室12bを確保している。またブラシ内充填管10は、上段ブラシ5d、中段ブラシ5e、下段ブラシ5fのそれぞれに対応して、上段ブラシ内充填管10a、中段ブラシ内充填管10b、下段ブラシ内充填管10cが設けられている。上段ブラシ内充填管10aは、上段ブラシ5dの内部の後方まで延伸配管してあり、中段ブラシ内充填管10bおよび下段ブラシ内充填管10cはそれぞれ、中段ブラシ5eと下段ブラシ5fのそれぞれの内部まで充填できるように、長さを変えて配管している(図4(a)中、破線部分は、中段ブラシ内充填管10bを示す)。
図4(b)は、本第1の実施の形態のテールシールの第2の変形例を示す断面図である。図4に示されたテールシール変形例20dは、図4(a)と同様にワイヤーブラシ5を上、中、下の3段重ねに配置し、中段に設けられた中段ブラシ5eの前部に前室12aを設け、前室12aに接続する中段ブラシ内充填管10bを設け、上、中、下段のブラシ5d、5e、5fに独立してブラシ内充填管10a、10b、10cを設けた例である。充填材gの種類により、充填性の良い材料の場合は、前室12aと、前室12aに接続する中段ブラシ内充填管10bのみで上、中、下段のブラシ5d、5e、5f内に充填する場合もあり、その場合は、上段及び中段のブラシ内充填管10a、10cを省略することもできる。
動作説明
以上の構成を有するテールシール20について、以下、動作を説明する。掘進作業によりシールド機1が前進するにしたがって、テールプレート4の内部ではセグメント7の組み立てが行われる。その間、充填材供給管18にはワイヤーブラシ充填材gが常に加圧された状態で供給され、このブラシ充填材gは、注入孔18a、外室12a及び(または)内室12bを通ってブラシ内充填管10へ供給され、ワイヤーブラシ5の内部に内挿して設置されたブラシ内充填管10の端部の吐出孔10bからワイヤーブラシ5内へ充填される。
よって、ワイヤーブラシ充填材gはワイヤーブラシ5の間隙に効果的に充填される。これにより、ワイヤーブラシ充填材gは、裏込め材17がワイヤーブラシ内に侵入することを防止し、裏込め材17がワイヤーブラシ内で固結することを防止する。そのために、ワイヤーブラシ充填材gは、裏込め材17の注入圧より高い圧力で注入されることが好ましい。ワイヤーブラシ充填材としては、ブラシワイヤの鋼繊維間への充填性が良好で、裏込め材17に対して剥離性の良いものが好ましい。テールシール取付金具9aの両隣の端面部には、水密性のパッキングを取り付け、或いは水密性接着剤を塗布してワイヤーブラシ充填材gの漏出を防止すると好適である。
テールシールの実施例説明
テールシール20の実施例(具体例)についてさらに説明する。図3に示すように、テールシール取付金具9の断面は台形状を呈する。このユニット1つの幅はおよそ10〜30cm(センチメートル)である。台形形状は、シールド外径、テールシール取付金具9の幅、高さにより異なる。矩形断面では外側に間隙が生じ、例えば13m(メートル)程度の外径のシールド機で、2〜3mm(ミリメートル)の間隙が生じる。ワイヤーブラシ充填材gがこの間隙から漏出することとなる。したがって、テールシール取付金具9の断面は台形形状に形成することにより両隣のテールシール取付金具9と密着して取り付けることができる。テールシール取付金具9のテールシール取付金具端面部9aにパッキングを取り付け、或いは接着剤を塗布して、さらに水密性を確保すると好適である。テールシールの可動部7の曲り度合いに応じてワイヤーブラシ5の間隙が変化するが、圧入して充填されているワイヤーブラシ充填材gの体積が変化することにより常に充填された状態が維持される。連通管16b及び連通溝は、いずれか、或いは両方を設け、外室12と内室13のワイヤーブラシ充填材gの流通を確保する。ブラシ内充填管10の基端部は係止金具10aによりワイヤーブラシ5に固着され、ブラシ内充填管10がワイヤーブラシ5に埋没することを防止すると良い。
テールシール20はワイヤーブラシ5及び保護板21a、21bを含めて先端部分の全体が外力を受けて湾曲可能なテールシール可動部13となっている。テールシール可動部13は、当該部分がラインaに密着する場合と、ラインbに密着する場合とで、湾曲度合いが変わるので、テールシール可動部7のワイヤーブラシ同士の間隙度合い(疎密度)が変化する。なお、ラインa、ラインbは、ワイヤーブラシ5が接触(或いは密着)するセグメント7の外面のレベル位置の変化を表す。例えば、テールシール可動部13の密着位置がラインaからラインbに変化すると、ワイヤーの密度がより疎になるが、本発明によると、常にワイヤーブラシ充填材gが当該テールシール可動部7に充填され、且つワイヤーブラシ充填材gは掘進中に連続的或いは間欠的にワイヤーブラシ5中に供給される。図2中において、符号fはワイヤーブラシ充填材gの流れを表す。これにより、裏込め材17がワイヤーブラシ5内に侵入して固結することが困難になるので、裏込め材17の固結が生じず、セグメントの外径部を押し付ける力も低下せず、止水性が低下することがなくなる。
シールド機1が掘進するとき、シールド機1は蛇行やその修正、曲線施工、姿勢制御を行うので、セグメント外面が相対的に前部固定部2a、後部固定部2bに近接或いは離反することがある。前後のテールシール可動部7は、セグメント外径面に強く押接して、裏込め材17や地下水の侵入を防止する。シールド機の発進の直前、掘進中、掘進休止中、そして目的地点に到達するまで、ワイヤーブラシ充填材gを供給することが可能となる。
以上により、シールド機1の掘進中においても、充填材圧入装置(図示していない)によりワイヤーブラシ充填材gが充填材供給管18、外室12a、内室12aを経由してブラシ内充填管10の先端の吐出孔10bより常に一定の圧力を維持して吐出され、テールシール可動部13内のワイヤーブラシ5のワイヤー間隙に充填される。よって裏込め材17がワイヤーブラシ内へ侵入することを有効に防止することができる。また、最悪、裏込め材17が侵入しても、ブラシのワイヤーはワイヤーブラシ充填材が付着しているので、裏込め材17のワイヤーへの付着性が小さくなり、裏込め材17がワイヤーブラシから剥離しやすくワイヤーブラシ同士が固結することも防止される。このような作用により、本発明は、テールシールとしての機能を長時間(期間)にわたって保持することができ、またテールシール自身の耐久性を維持することができるから、シールド機による長距離掘進が可能となる。
実施の形態2
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は本発明の第2の実施の形態に係るシールド機のテールプレート30の部分のシールド軸方向の部分断面図である。また、この図は図1におけるテール部Bの拡大図である。図6は、図5においてP−P矢視方向に見た断面図である。図5及び図6において、符号30はテールシールを表す。第2の実施の形態に係るテールシール30は第1の実施の形態とほぼ同じ基本構成を有し、機能も第1の実施の形態と同様であるから、図2、図3において、同一部材には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
第1の実施の形態と第2の実施の形態とが異なる点は、ワイヤーブラシ充填材gの供給系統が異なることである。すなわち、第1の実施の形態では、ワイヤーブラシ充填材gの供給系統は、テールプレート内の外壁に近接して設けられた充填材供給管18と、これに接続された注入孔18aと、外室12a及び内室12bと、外室12又は内室12bとワイヤーブラシ5内部との間に配置されたブラシ内充填管10とによって構成されている。
これに対して、第2の実施の形態では、ワイヤーブラシ充填材gの供給系統は、テールプレート4の内部に延びる充填材導入管50と、テールプレート4の前部に取り付けられた前部固定部4cの内部に円周方向に延びて設けられ、充填材導入管50の先端に接続された周方向連通管52a、52bと、同じくテールプレート4の後部に取り付けられた後部固定部4dの内部に円周方向に延びて設けられた周方向連通管52cと、周方向連通管52aと前部テールシール20aとの間に接続された第1の連通管53aと、周方向連通管52bから、テールプレート4の内部を通って後部テールシール20b方向へ延びる充填材供給管55と、充填材供給管55と周方向連通管52cとの間に接続された第2の連通管53bと、周方向連通管52cと後部テールシール20bとの間に接続された第3の連通管53cとから構成される。
充填材導入管50は2本の別系統の管から構成され、一方の管は周方向連通管52aに接続され、他方の管は周方向連通管52bに接続されることが好ましい。しかし、この構成に限るものではなく充填材導入管50を1本の管から構成し、その先端部分(下流側端部)は分岐構造となっており、分岐の一方は周方向連通管52aに接続され、分岐の他方は周方向連通管52bに接続されるようにしてもよい。充填材供給管55は、セグメント7の組み立て部分に対応するテールプレート4の内面内に複数本設けられる。この充填材供給管55は、テールプレート4内部において調整板56を介して取り付けられる。調整板56は、シールド機1が円形断面を有する場合、テールプレート4の内面が曲面であるのに対し、テールシール取付金具9が台形(もしくは矩形)の平面であるので、上記曲面と平面の調整をするものである。よって、シールド機1が矩形断面を有する場合は、必ずしも調整板56は必要ではない。
これにより、ワイヤーブラシ充填材gの供給源からポンプ(いずれも図示していない)により送られたワイヤーブラシ充填材gは前部テールシール20a及び後部テールシール20bへと供給される。それぞれのテールシール20a、20bに供給された後のワイヤーブラシ充填材gの流れは第1の実施の形態において説明したのと同じである。また、充填材供給管55はテールシールのユニット20a、20b毎に設ける必要はなく、テールシールユニット数個毎に設けることができる。
このように、第2の実施の形態では、充填材供給管55がテールプレート4の内面に取り付けられているため、第1の実施の形態におけるようにテールプレート4を機械加工する必要がなく、工費の低減を図ることが出来、また、トンネル掘削機の製作工期の短縮を図ることができるという利点がある。特に大断面シールド機では、この有利性が顕著となる。後部固定部4dには周方向連通管52cを機械加工により形成する必要があるが、後部固定部4dを適宜短い部材(或いは小型部材)にして、これを適宜削孔機械により加工して周方向に組立て溶接すれば製作が容易であり、上記有利性が得られる。
本発明によれば、ブラシ内充填管によりワイヤーブラシ充填材がテールブラシの外部からテールブラシのワイヤー間隙に充填され、裏込め材がワイヤーブラシ内へ侵入することを有効に防止する。また、最悪、裏込め材が侵入しても、ブラシのワイヤーはワイヤーブラシ充填材が充填され、ワイヤー表面に付着しているので、裏込め材のワイヤーへの付着性が小さくなり、裏込め材がワイヤーブラシやーから剥離しやすくワイヤーブラシ同士が固結することも防止されるという有用性がある。
1 シールド機
2 カッター
3 スキンプレート
4 テールプレート
5 ワイヤーブラシ
5a,5b, 前部テールシール、後部テールシール
6 地山
7 セグメント
8 ブラシ締結金具
9 テールシール取付金具
10 ブラシ内充填管
11 離隔保持部材
12a 外室
12b 内室
14 締結ピン
15 止水材充填室
16b 連通管
17 裏込め材
20,20a、20b テールシール
50 充填材導入管
52a、52b、52c 周方向連通管
53a、53b、53c 連通管
55 充填材供給管
56 調整板

Claims (4)

  1. シールド機のテールプレートとセグメント間のクリアランスをワイヤーブラシによりシールするブラシ型テールシールにおいて、
    テールプレートに取付け固定されたテールシール取付部材と、
    テールシール取付部材の内部に保持されてテールプレート内側へ延伸するワイヤーブラシと、
    テールシール取付部材の内面と、当該テールシール取付部材の内部に保持されたワイヤブラシとの間に形成された小室と、
    テールプレートに設けられテールプレートの外部から前記小室へワイヤーブラシ充填材を供給する充填材供給部材と、
    前記小室に接続してワイヤーブラシ内に配置され、前記小室から前記ワイヤブラシ内に充填材を放出するブラシ内充填手段と、
    から成る
    ブラシ型テールシール。
  2. 前記テールシール取付部材の内部には断面が「コ」字形に形成されワイヤーブラシを締結固定するブラシ締結部材が設けられ、
    前記小室は前記ブラシ締結部材の上側及び下側にそれぞれ設けられた外室及び内室から成り、
    前記テールシール取付部材の内面と前記ブラシ締結部材との間には前記外室と内室とを連通する「コ」字形の連通溝を有し、
    前記ブラシ内充填手段の一端は前記小室のワイヤブラシ面に臨ませるとともに、他端は前記ワイヤブラシ内に配設されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のブラシ型テールシール。
  3. ワイヤーブラシ充填材を充填材供給源からワイヤブラシへ送るワイヤーブラシ充填材の供給系統は、
    テールプレートのテールシール取り付け部位にテールプレートとは別体に設けられた固定部材と、
    テールプレートの内部に延びる充填材導入管と、
    前記固定部材の内部に円周方向に延びて設けられ、充填材供給部材の先端に接続された周方向連通管と、
    周方向連通管と前部テールシールとの間に接続された第1の連通管と、
    から構成されることを特徴とする請求項1に記載のブラシ型テールシール。
  4. テールシール取付部材の内面と、当該テールシール取付部材の内側に保持されたワイヤブラシとの間に、離隔保持補助具を設けることにより形成された小室を有することを特徴とする請求項1に記載のブラシ型テールシール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018127810A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 鹿島建設株式会社 シールドトンネルと凍結土との一体化方法
CN114810103A (zh) * 2022-03-23 2022-07-29 北京交通大学 一种耐压式的盾尾刷结构

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