JP2016160358A - 静電容量式センサー感知状態維持用の導電性粘着シートおよび前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法 - Google Patents

静電容量式センサー感知状態維持用の導電性粘着シートおよび前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人体やタッチペンを静電容量式センサーに接触し続けなくても、貼り付けるだけで簡便に必要な時間だけ静電容量式センサーの感知状態を維持し続けることができる、繰り返し着脱可能な導電性粘着シート、および前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法を提供する。
【解決手段】表面抵抗率が10Ω/□以下の導電層を有する導電性粘着シートを用いて、前記導電性粘着シートの一部を静電容量式センサーの感知部分と感知部分の外側に接触した状態で静電容量式センサーの感知部分に貼り付けるか、あるいは前記導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量式センサーに、貼り付けたり、剥がしたりすることが可能な導電性粘着シートおよび前記粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法に関する。
静電容量の変化を感知して機器の制御を行う静電容量式センサーは、人体の一部が触れることで生じる静電容量の変化により流れる微弱電流の変化を感知できるため、いわゆるタッチスイッチとして広く利用されている。このタッチスイッチは透明な薄膜で実現できるために、これを表示画面上に設置したいわゆる投影型タッチパネルとして、スマートフォンやタブレット型コンピュータなどの携帯端末に広く用いられている。
このようなタッチパネルなどの静電容量式センサーを感知させたり、静電容量式センサーを感知させて機器を作動させるためには、人体やタッチペンなどの接触により生じる微弱電流を流す必要がある。詳細には、静電容量式センサーの感知部分に人体などの導電体の一部、たとえば指先を接触させると、静電容量式センサーと指先の接触した部分に微弱電流が流れる。なお、この微弱電流が流れる為には、接触した導電体が静電容量式センサーを使用した機器の筐体やアース(接地)などの大きな電気容量を持つ物と電気的に接続されている必要がある。たとえば指先を接触させた場合は、人体全体が大きな電気容量を持つ物体として働いている。
従来、静電容量式センサーを用いたタッチパネルの感知状態を維持したい場合には、指先をタッチパネルの感知部分に接触し続ける必要があった。また、指先の代わりに特許文献1、特許文献2に示されるタッチペンのような、タッチパネルのスクロール操作の便宜を図る道具も提供されていたが、同様にタッチパネルの感知部分にタッチペンを接触し続ける必要があった。このため、静電容量式センサーを用いたスマートフォンやタブレット型コンピュータなどの携帯端末画面の感知状態を維持するためには、その間片手がずっとふさがっている状態となり不便であった。
現状では、片手がふさがらずにタッチパネルの感知状態を長時間維持したり、必要な時間だけタッチパネルの感知状態を維持できる簡便な道具や方法に満足できるものがなく、スマートフォンやタブレット型コンピュータなどの携帯端末利用者から、そのような道具や方法に対する要望が少なからずあった。
特開2012−48437号公報 特開2012−108895号公報
本発明は、人体やタッチペンのように静電容量式センサーに接触し続けなくても、貼り付けるだけで簡便に必要な時間だけ静電容量式センサーの感知状態を維持し続けることができる、繰り返し着脱可能な導電性粘着シート、および前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、静電容量式センサーに次のいずれかの操作を行うことによって、静電容量式センサーの感知部分に人体やタッチペンように接触し続けなくても、前記センサーの感知状態を維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、表面抵抗率が10Ω/□以下の導電層を有する導電性粘着シートを用いて、前記導電性粘着シートの一部を静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの他の一部を静電容量式センサーの感知部分の外側に接触した状態で貼り付けるか、あるいは前記導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることによって、静電容量式センサーを感知させる微弱電流を維持して、前記センサーの感知状態を維持することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
第1発明は、基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下であることを特徴とする静電容量式センサー感知状態維持用の導電性粘着シートである。
第2発明は、基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下である導電性粘着シートの一部を静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの他の一部を静電容量式センサーの感知部分の外側に接触した状態で貼り付けることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法である。
第3発明は、基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下である導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法である。
第4発明は、前記粘着層の粘着力が、1mN/25mm〜15,000mN/25mmである第1発明に記載の導電性粘着シートである。
本発明により、人体やタッチペンのように静電容量式センサーに接触し続けなくても、貼り付けるだけで簡便に必要な時間だけ静電容量式センサーの感知状態を維持し続けることができる、繰り返し着脱可能な導電性粘着シート、および前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法を提供することが可能となった。
以下に本発明の導電性粘着シートを、その構成要素に基づいて、さらに詳しく説明する。
(全体構成)
本発明の導電性粘着シートは、基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率を10Ω/□以下としたものである。
本発明の構成によれば、導電性粘着シートの導電層が基材と粘着層にはさまれる構成となるため、導電層が保護される形となり、導電性粘着シートの導電層の耐久性が良くなる利点がある。
(基材)
本発明で使用する基材には、各種のプラスチックからなるフィルムや板などの一方の面に導電層、粘着層をこの順に積層して静電容量式センサーに貼り付けることができるものであれば、特に限定されない。各種プラスチックからなるフィルムや板としては、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどよりなるフィルムや板が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なかでも粘着層積層時の取り扱い性、コストの面からポリエステルフィルムやポリカーボネートフィルムが好ましい。透明性の点では、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
前記基材の厚みは、用途に応じて適宜選択すればよいが、3〜1,500μmの範囲が好ましい。特に好ましいのは20〜200μmの範囲である。基材の厚みが1,500μmを越えると導電性粘着シートの柔軟性が無くなり、貼り付けたり剥がしたりする作業が困難になる。厚みが3μm未満では、導電層、粘着層を積層する際の取り扱いが困難になる。
本発明の基材は、導電層の積層を容易にするために、また、導電層上に粘着層の積層を容易にするために、基材や導電層の表面をコロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、火炎処理したり、必要に応じてアンカー層などを設けてもよい。アンカー層などを積層する方法としては、基材製造時に積層するいわゆるインライン法、または製造した基材に積層するいわゆるオフライン法のいずれでもよい。
(導電層)
本発明の導電性粘着シートの構成部材のうち、導電層はその表面抵抗率を10Ω/□以下、好ましくは10Ω/□以下としたものである。導電層の表面抵抗率が10Ω/□を越えると、静電容量式センサーを感知させるための微弱電流を流しにくくなり、導電性粘着シートをセンサーに感知させるように貼り付けても、センサーが感知した状態にならない。
前記導電層の厚みは、0.01μm以上1,500μm以下が好ましく、1μm以上500μm以下がより好適である。導電層の厚みが0.01μm未満の場合は、導電層が切断されやすくなるなど取り扱いが困難になる。1,500μmを超える場合は、導電性粘着シートの柔軟性が無くなり、貼り付けたり剥がしたりする作業が困難になる。
前記導電層は、表面抵抗率が10Ω/□以下を実現することができる既存の導電性物質であれば適宜選択し使用できる。例えば銅箔、アルミ箔、ステンレス箔などの金属箔や、金属線を使用した金属網、導電性素材を添加した導電性プラスチックや導電性ゴム薄膜、織布に金属線や導電性繊維を織り込んだもの、導電性繊維からなる導電性織布、金属線や導電性繊維によってなる不織布などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらから選ばれる2つ以上の導電性物質を積層や複合して使用してもよい。例えば、アルミ箔と導電性プラスチックフィルムを積層したり、導電性織布に導電性素材を含浸させたりして使用してもよい。
前記導電性物質を基材に積層する方法としては、塗液となして基材に塗布する方法や蒸着、昇華、スパッタ、めっきなどの基材に直接積層する方法、前記導電性物質の薄膜を基材表面に貼り付けることで積層するなどの方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記導電性プラスチックに使用されるプラスチックは、フィルム状やシート状に加工しうるプラスチックであれば適宜使用できる。例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお粘着層積層時の取り扱い性やコストの面からポリエステルやポリカーボネートが好ましい。
前記導電性ゴム薄膜に使用されるゴムとしては、薄膜状に加工可能なゴムであれば特に限定されない。例えば天然ゴムや、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレンプロピレン、スチレンブタジエン、ニトリル、ブタジエン、クロロプレン、ポリノルボルネン、ネオプレン、イソプレン、ウレタンゴム、シリコンゴム、アクリルゴムなどの合成ゴムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、2種類以上を混合しても良い。
前記導電性プラスチックや導電性ゴム薄膜に添加される導電性素材としては、導電性粒子、導電性繊維、導電性樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。またこれらは2つ以上の素材を同時に添加しても良い。
前記導電性粒子としては、例えば銅、銅合金、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、銀、銀合金などの金属粒子や表面に金属を積層した樹脂粒子、導電性カーボンブラック粒子、グラファイト粒子、カーボンナノチューブ、導電性スメクタイト、ITOなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらは2種類以上の粒子を同時に使用してもよい。
前記導電性繊維としては、例えば銅、銅合金、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、銀、銀合金などの金属繊維や、炭素繊維、金属をコートした天然、合成繊維などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらは2つ以上の繊維を同時に添加しても良い。
前記導電性樹脂としてはポリアセチレン系、ポリパラフェニレン系、ポリアニリン系、ポリチオフェン系、ポリピロール系、ポリフラン系、ポリパラフェニレンビニレン系などの導電性樹脂が挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらは2つ以上の樹脂を同時に添加しても良い。これらの導電性樹脂はドーパントを添加した状態で導電性を発揮するため、ドーパントも同時に添加する。
前記ドーパントとしては、例えばヨウ素、臭素、塩素、三塩化ヨウ素などのハロゲン化合物、硫酸、硝酸、過塩素酸、ほうフッ化水素酸、ポリスチレンスルホン酸などのプロトン酸、三塩化アルミニウム、三塩化鉄、塩化モリブデン、塩化タングステン、塩化アンチモン、五フッ化ヒ素、三酸化イオウなどのルイス酸、ヘキサフルオロアンチモン酸ニトロシル(NOSbF)、ヘキサフルオロヒ酸ニトロシル(NOAsF)、トリフルオロメタンスルホン酸ニトロシル(NOCFSO)、ヘキサフルオロアンチモン酸ニトロイル(NOSbF)、トリフルオロメタンスルホン酸ニトロイル(NOCFSO)などの酸化剤、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)などのアルカリ金属、RNA(ここで、Rはアルキル基、Aは陰イオン基を示す)で表されるテトラアルキルアンモニウム塩など各種のドーパントが挙げられる。
(粘着層)
本発明の導電性粘着シートの構成部材のうち、粘着層の材質は、静電容量式センサーの感知部分に貼り付けたり、剥がしたりすることが可能で、導電層が微弱電流を流すことを阻害しなければ、特に限定されない。このような粘着層に使用可能な粘着剤としては、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂からなる粘着剤があげられる。このなかでは柔軟性が高く、繰り返し着脱することが容易な粘着層を作製しやすいことから、シリコーン樹脂が好適に用いられる。
粘着層に使用されるシリコーン樹脂としては、例えば、ラジカル重合型、縮合型、付加型、架橋型、又は開環重合型反応系シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種のシリコーン樹脂を架橋させてなるものが挙げられ、中でも付加反応型シリコーン樹脂が好ましい。また、粘着層に使用されるシリコーン樹脂中には、粘着層表面の粘着性を向上させる目的で、MQレジン類を含有してもよい。
ここで架橋反応に用いる架橋剤は公知のものでよい。架橋剤の例としては、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
架橋反応に用いる白金系触媒は公知のものでよく、これには塩化第一白金酸、塩化第二白金酸などの塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフィンとの鎖塩などが挙げられる。
前記粘着層の厚みは特に限定されないが、1μm〜1,500μmの範囲であることが好ましく、20μm〜200μmの範囲がより好ましい。粘着層の厚みが1μm未満の場合、静電容量式センサーの感知部分に貼り付けるのに十分な粘着力が得られにくくなる。厚みが1,500μmを超えた場合は、微弱電流を流す事が困難になる。
(粘着力)
前記粘着層の粘着力は、繰り返し着脱することが可能な範囲としては、1mN/25mm〜30,000mN/25mmであり、1mN/25mm〜15,000mN/25mmの範囲が好ましく、5mN/25mm〜100mN/25mmの範囲がより好ましい。粘着力が1mN/25mm未満の場合、静電容量式センサーの感知させる部分に貼り付けるのに十分な粘着力が得られにくくなる。粘着力が30,000mN/25mmを超えた場合は、静電容量式センサーの感知状態を維持する必要がなくなった場合に剥がすことが困難になる。
本発明における粘着力は、導電性粘着シートを25mm幅にカットし、表面が平滑であるポリメチルメタクリレート板に前記導電性粘着シートの粘着層を貼着し、2kg荷重のゴムロールを2往復させ、30分間常温放置した後に、粘着層面側から180度方向に12.0cm/分の速度で引き剥がした際の粘着力を測定した。
本発明の粘着層の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した粘着剤を塗布する方法や水に分散した粘着剤を塗布する方法などの公知の方法を用いることができるが、付加反応型シリコーン樹脂粘着剤の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した粘着剤を塗布する方法が一般的である。
本発明の粘着剤層のコーティング法としては、コンマナイフコーター、ダイコーター、リーバースコーターなどが挙げられる。なお、気泡混入防止の点からからダイコーターが好適である。
(感知方法)
本発明における、導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法は、図1に示すように、静電容量式センサーの感知部分に前記導電性粘着シートを貼り付ける際に、前記導電性粘着シートの一部を、静電容量式センサーの感知部分の外側に接触した状態で貼り付けることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法である。
本発明における、導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持するもう一つの方法は、図3に示すように、前記導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法である。前記導電体には、前記導電層に用いられるような既存の導電性物質、例えば金属箔や導電性繊維、導電性プラスチックフィルムなどを適宜選択して使用することができる。
静電容量式センサーを感知させるには、静電容量式センサーの感知部分に指先などが触れることによって微弱な電流が流れる必要があるが、前記感知部分から指先などを離すと微弱な電流の流れが止まり、静電容量式センサーの感知状態は維持されない。
本発明における静電容量式センサーの感知状態を維持する方法は、次の二つのいずれかの方法である。まず、一つ目の方法は、静電容量式センサーの感知部分に前記導電性粘着シートを貼り付ける際に、前記導電性粘着シートの一部を静電容量式センサーの感知部分の外側に接触た状態で貼り付ける方法である。そして、二つ目の方法は、前記導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態とする方法である。このような感知状態を維持する方法を実施すると、微弱電流が流れ続け、静電容量式センサーの感知状態が維持される。
また、本発明では図1、図3に示すように、導電性粘着シートの一部分もしくは、導電性粘着シートの導電層に接続した導電体をアース(接地)や大きな電気容量を持つ物体などと接続させる。なお、大きな電気容量を持つ物体としては、静電容量式センサーの感知部分の外側や人体が挙げられる。他には大型金属製品、例えばスチール製の机、テーブルや自動車などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
前記導電性粘着シートの導電層に接続した導電体は、静電容量式センサーの感知状態を維持するのに必要な微弱電流を流すことが出来ればよく、具体的には導電体全体の抵抗値が100MΩ以下であればよい。前記導電体には既存の導電性物質として、前記導電層に使用可能な導電性物質が適宜使用できる。
前記導電性粘着シートの導電層と前記導電体との接続方法は、静電容量式センサーを感知させるのに必要な微弱電流を流すことが出来るものであればよい。たとえば粘着、接着、糸やバンドなどで縛る、カシメ、はんだ付けなどの方法が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
また、本発明の導電性粘着シートは、静電容量式センサーに対して貼り付けたり剥がしたりする作業を容易にするために、静電容量式センサーの感知を妨害しない範囲で、導電性粘着シートの任意の位置につまみなどを設けても良い。前記つまみは、例えば導電性粘着シートの一部分を折り曲げるなど加工して設けても良いし、導電性粘着シートの一部分の粘着剤を除去する形で設けても良い。さらには別部品、例えばプラスチックの小片などを導電性粘着シートに接合して設けても良い。
以下、実施例と比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各実施例、比較例中の「部」は特に断ることのない限り重量部を示したものである。
(実施例1〜9)
(導電層の形成)
厚さ100μmのPETフィルムを基材に用いて、導電層としてアルミニウムを膜厚0.1μmで蒸着して導電層を形成した。
(アンカー層の形成)
前記アルミニウムを蒸着した導電層面の上に、下記アンカー層塗工液をグラビアコーターで塗工、乾燥して、厚み2μmのアンカー層を形成した。
(アンカー層塗工液)
アクリルポリオール樹脂 20部
(東レファインケミカル製、コータックス(登録商標)LH455、固形分:50%)
ポリチオフェン 27部
(信越ポリマー製、セプルジーダ(登録商標)OC−SC100、固形分:3%)
MEK 40部
トルエン 13部
(粘着層の形成)
前記アンカー層の上に、表1に示す各粘着層塗工液を、表2に示す膜厚になるように塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成することにより、実施例1〜9の導電性粘着シートを得た。
(実施例10)
基材として厚さ100μmのPETフィルムを用いて、導電層としてITOを膜厚0.1μmで蒸着して導電層を形成し、その後前記導電層の上に表1に示す粘着層塗工液1を、120μmの膜厚になるように塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成し、実施例10の導電性粘着シートを得た。
(実施例11)
基材として厚さ100μmのPETフィルムを用いて、下記の処方の導電層塗工液を塗工して厚さ0.5μmの導電層を形成した。その後前記導電層の上に表1に示す粘着層塗工液1を、120μmの膜厚になるように塗工し、150℃、100秒間加熱してで粘着層を形成して実施例11の導電性粘着シートを得た。
(導電層塗工液)
ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)固形分100.0% 0.014部
ポリスチレンスルホネート(PSS) 固形分100.0% 0.036部
ポリエステル樹脂エマルション 固形分14.22% 19.95部
水 15.0部
イソプロピルアルコール 15.0部
(比較例1)
基材として厚さ100μmのPETフィルムを用いて、一方の面に実施例1と同様の方法でアンカー層、粘着層を形成し、比較例1の粘着シートを得た。
(比較例2)
基材として厚さ100μmのPETフィルムを用いて、下記の処方の帯電防止層塗工液を塗工して厚さ0.2μmの帯電防止層を形成した。その後、前記帯電防止層の上に表1に示す粘着層塗工液1を120μmの厚みになるように塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成して比較例2の導電性粘着シートを得た。
(帯電防止層塗工液)
アクリル変性ポリエステル樹脂エマルション 固形分 13.0% 13.54部
スメクタイト系帯電防止剤水分散体 固形分 10.0% 30.4部
水 48.24部
メタノール 9.48部
(導電層側の表面抵抗率測定)
実施例1〜11、比較例1〜2の粘着シートの導電層側を、1.0×10Ω/□未満は三菱化学株式会社製 ロレスタEP MCP−T610型を使用してJIS K7194に則った方法で、1.0×10Ω/□以上は日置電機株式会社製 超絶縁計 SM−8220を使用して、それぞれ測定した。
(粘着力測定)
実施例1〜11、比較例1〜2の粘着シートを25mm幅にカットし、表面が平滑であるポリメチルメタクリレート板に前記粘着シートの粘着層を貼着し、2kg荷重のゴムロールを2往復させ、30分間常温放置した後に、粘着層面側から180度方向に、12.0cm/分の速度で引き剥がした際の粘着力を測定した。
(静電容量式センサーの感知評価)
実施例1〜11、比較例1〜2の粘着シートを1cm×6cmの大きさに成形した試験片と、投影型タッチパネルが設けられたタブレット型コンピュータを準備し、次の方法で、感知評価を実施した。まず、タブレット型コンピュータを、タッチパネルにアイコンが整列表示された状態にする。次に、図1に示すように、タッチパネルのアイコンとタッチパネルの外枠に接触するように、試験片を貼り付けた。タッチパネル上のアイコンは指で触れると色が変わるものであり、本評価では、試験片が貼り付けられたアイコンの色が変わった状態で維持されるか否かを目視確認した。

○感知状態が維持される。(アイコンの色が変わった状態を維持する。)
×感知状態が維持されない。(アイコンの色が変わらないか、アイコンの色が変化しても維持できない。)
(再粘着性評価)
実施例1〜11、比較例1〜2の粘着シートの粘着層を表面が平滑であるポリメチルメタクリレート板に貼り付けて、2kg荷重のゴムロールを2往復させ、30分間常温放置した後に、粘着層面側から剥離角度90度で剥離した粘着シートをポリメチルメタクリレート板に再貼着することができるかを確認した。
◎:再粘着が容易。
○:再粘着が可能。
×:再粘着が不可能。
粘着シートの粘着層処方、及び各評価結果を表1〜表2にまとめた。
Figure 2016160358
Figure 2016160358
本発明の導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知させる部分に貼り付け、その一部分を静電容量式センサーの感知させる部分の外側に接触した状態で前記センサーに貼り付けた図である。 図1の断面図である。 本発明の導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知させる部分に貼り付け、前記導電層に接続した導電体(電線)をアースに接続した図である。
1 導電性粘着シート
2 静電容量式センサーを使用した機器(携帯端末)
3 静電容量式センサーを使用したタッチパネル(感知部分)
4 導電体(電線)
5 基材
6 導電層
7 粘着層

Claims (4)

  1. 基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下であることを特徴とする静電容量式センサー感知状態維持用の導電性粘着シート。
  2. 基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下である導電性粘着シートの一部を静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの他の一部を、静電容量式センサーの感知部分の外側に接触した状態で貼り付けることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法。
  3. 基材に導電層、粘着層をこの順に積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下である導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法。
  4. 前記粘着層の粘着力が、1mN/25mm〜15,000mN/25mmである請求項1に記載の導電性粘着シート。
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