JP2016160314A - 部材の接着構造、及び、音響構造体 - Google Patents

部材の接着構造、及び、音響構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】二つの部材を接着する際に、二つの部材の接着部位に気泡が混入することを容易に抑制できるようする。【解決手段】第一部材11に形成された凹部20と、凹部20に挿入される第二部材13の凸部30と、を備え、凹部20の内面のうち凹部20の底部から凹部20の開口部に向けて延びる内側面21と、凹部20の内側面21に対向する凸部30の対向面31との間に隙間空間Siが形成され、隙間空間Siが凹部20の外側空間Soに連通する部材の接着構造を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、部材の接着構造、及び、音響構造体に関する。
二つの部材を接着剤によって接着する際には、気泡が二つ部材の接着部位に混入する場合がある。気泡が混入すると二つの部材の接着力が不足する虞がある。このため、従来では、気泡の混入を抑制する様々な接着手法が提案されている。
例えば特許文献1には、接着剤によって半導体素子が形成された半導体ウェハの表面を支持基板に接着する手法が開示されている。この手法では、半導体ウェハの表面が支持基板に対して押し付けられる領域を、半導体ウェハの表面の中央領域から周縁に向けて徐々に広げることで、接着剤中の気泡を半導体ウェハの表面の周縁から外部に押し出す。
また、気泡混入を抑える従来の接着手法には、毛細管現象を利用して接着剤を二つの部材間の隙間に供給する手法もある。この手法では、注射器を用いて、外部に連通する二つの部材間の隙間の開口部分に接着剤を供給する。
特開平6−28385号公報
しかしながら、特許文献1の接着手法は、少なくとも一方の部材(特に接着面)が変形可能である場合にのみに有効であり、変形が困難な部材の接着に適用することができない。
また、毛細管現象を利用して二つの部材間の隙間に接着剤を供給する接着手法では、接着剤を微小な隙間の開口部分に供給する必要があるため、気泡の混入を抑えるためには施工者の熟練した技術が要求される。例えば施工者の技術の熟練度が低いと、接着部位に気泡が多く混入してしまう場合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、部材の変形を利用しなくても、接着部位への気泡の混入を容易に抑制できる部材の接着構造、及び、これを備える音響構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の部材の接着構造は、第一部材に形成された凹部と、前記凹部に挿入される第二部材の凸部と、を備え、前記凹部の内面のうち前記底部から前記凹部の開口部に向けて延びる内側面と、前記凹部の内側面に対向する前記凸部の対向面との間に隙間空間が形成され、前記隙間空間が、前記凹部の外側空間に連通することを特徴とする。
本発明の部材の接着構造では、第一部材の凹部内に接着剤を注入した後に、第二部材の凸部を凹部に挿入することで、凸部を凹部に接着することができる、すなわち、二つの部材を接着することができる。この際、仮に接着剤に気泡が含まれていても、気泡は、凹部の内側面と凸部の対向面との間の隙間空間を通って凹部の開口部まで到達できる。すなわち、気泡が二つの部材の接着部位に残留することを抑制できる。
本発明によれば、第一部材の凹部内に接着剤を注入した後に、第二部材の凸部を挿入するだけで、二つの部材の接着部位への気泡の混入を容易に抑制できる。また、部材の変形を利用することなく、接着部位への気泡の混入を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る接着構造を含む音響構造体を示す正面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る部材の接着構造を示す拡大断面図である。 図3の接着構造において、第一側壁部材(第二部材)を第一パネル部材(第一部材)に接着する前の状態を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る部材の接着構造を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る部材の接着構造を示す拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る部材の接着構造を示す拡大断面図である。
以下、図1〜4を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、この実施形態に係る部材の接着構造は、音響構造体1に含まれる。はじめに、音響構造体1について説明する。
音響構造体1は、角筒状に形成された複数のパイプ2を備える。複数のパイプ2は、その長手方向に直交する一方向(図1,2において左右方向)に隙間なく配列されている。
各パイプ2は、内部に空洞が形成されると共に空洞を包囲する壁部に開口部3を設けて構成されている。パイプ2の壁部には、パイプ2の長手方向に延びる周壁部4と、パイプ2の長手方向の両端に配される二つの端壁部5と、がある。これら周壁部4及び二つの端壁部5によってパイプ2の空洞が形成されている。
各パイプ2の開口部3は、例えば端壁部5に形成されてもよいが、本実施形態では周壁部4に形成されている。また、複数のパイプ2の長さや太さは、互いに異なっていてもよいが、本実施形態では同一に設定されている。また、本実施形態では、複数のパイプ2の開口部3が、パイプ2の長手方向に関して互いに異なる位置に形成されている。
この音響構造体1を会議室等のように壁に囲まれた部屋に設置した場合、室内空間において発生した音は、音響構造体1の各パイプ2の開口部3を介して各々の内部の空洞に入射する。各パイプ2の空洞に入射した音はそれらのパイプ2の共鳴周波数に応じて共鳴し、定在波を発生させる。各パイプ2の空洞内で発生した定在波の音響エネルギーは各パイプ2の開口部3から室内空間に向けて放射される。この共鳴現象に起因する吸音効果と散乱効果によって、室内における音響障害(例えば室内空間において平行対面する壁面間で音が繰り返し反射することによりブーミングやフラッターエコーなど)の発生を抑制できる。
音響構造体1は、平板状に形成されると共に板厚方向に間隔をあけて配される一対のパネル部材11,12と、一対のパネル部材11,12の間に設けられる複数の側壁部材13,14と、によって構成されている。これらパネル部材11,12や側壁部材13,14は、例えば不透明な部材によって構成されてもよいが、本実施形態ではいずれも硝子、アクリル等の透明部材によって構成されている。
一部の側壁部材13(第一側壁部材13)は、複数のパイプ2の配列方向に間隔をあけて配列され、一対のパネル部材11,12と共に、各パイプ2の周壁部4を構成する。残部の側壁部材14(第二側壁部材14)は、第一側壁部材13の長手方向の両端に配され、各パイプ2の端壁部5を構成する。本実施形態においては、全てのパイプ2の開口部3が一方のパネル部材11に形成されているが、これに限ることはない。
これらパネル部材11,12及び側壁部材13,14、また、第一側壁部材13及び第二側壁部材14は、接着剤によって互いに接着固定される。接着剤は、例えば粘性が低いとよい。また、本実施形態では音響構造体1の構成部材が透明部材であるため、接着剤は、光透過性を有することが好ましく、例えば透明であるとよい。接着剤は、例えば従来周知の合成樹脂であってもよいし、例えばパイプ2を構成する部材を一時的に溶かす溶剤であってもよい。
本実施形態における部材の接着構造は、図2,3に示すように、一対のパネル部材11,12のうち第一パネル部材(第一部材)11と、各第一側壁部材(第二部材)13とを接着剤Gによって接着する構造に採用される。
接着構造は、第二パネル部材12に対向する第一パネル部材11の主面(基準面)11aから窪む凹部20と、凹部20に挿入される第一側壁部材13の凸部30と、を備える。凸部30が凹部20に挿入されて凸部30の先端部が凹部20の底部に接触した状態では、凹部20の内面のうち凹部20の底部から凹部20の開口部に向けて延びる内側面21と、凹部20の内側面21に対向する凸部30の対向面31との間に隙間空間Siが形成され、この隙間空間Siが凹部20の外側空間Soに連通する。また、隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔が、凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって大きくなっている。
上記説明において、凸部30の先端部は、例えば凸部30のうちその突出方向の先端に位置する部位である。また、凹部20の開口部は、例えば凹部20の内部空間と外側空間Soとの境界部分である。また、凹部20の底部は、例えば凹部20のうち開口部から凹部20の深さ方向に最も離れて位置する部位である。
以下、本実施形態の接着構造について具体的に説明する。
本実施形態では、凸部30の対向面31が、図3に示す断面において、凸部30の突出方向の先端から基端側に向かうにしたがって、第一側壁部材13の幅方向(図3において左右方向)に直線状に傾斜する傾斜面となっている。本実施形態では、第一側壁部材13がパイプ2の長手方向(図2,3において紙面に直交する方向)に延びているため、凸部30の対向面31は平坦面となる。
傾斜を有する凸部30の対向面31は、例えば第一側壁部材13の幅方向の一方側のみに形成されてもよいが、本実施形態では第一側壁部材13の幅方向両側に形成されている。また、これら一対の対向面31は、例えば第一側壁部材13の幅方向に間隔をあけて位置してもよいが、本実施形態では凸部30の先端において交差する。これにより、本実施形態の凸部30の先端部には、先細り状の先鋭部32が形成されている。
一方、凹部20の内側面21は、図3に示す断面において、凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって、凹部20の幅方向(図3において左右方向)に直線状に傾斜する傾斜面となっている。本実施形態において、凹部20はパイプ2の長手方向に延びる溝状に形成されるため、凹部20の内側面21は平坦面となる。
そして、図4に示すように、第一パネル部材11の主面11a(凸部30の突出方向に直交する面)に対する凸部30の対向面31の傾斜角度β1は、例えば第一パネル部材11の主面に対する凹部20の内側面21の傾斜角度α1と同等であってもよいが、本実施形態では内側面21の傾斜角度α1よりも小さい。
これにより、図3に示すように凸部30を凹部20に挿入して凸部30の先端部を凹部20の底部に接触させた状態では、凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間に隙間空間Siを形成し、この隙間空間Siを凹部20の外側空間Soに連通させることができる。また、隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔を、凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって広げることができる。
傾斜を有する凹部20の内側面21は、例えば凹部20の幅方向の一方側のみに形成されてもよいが、本実施形態では凹部20の幅方向両側に形成されている。また、これら一対の内側面21は、例えば凹部20の幅方向に間隔をあけて位置してもよいが、本実施形態では凹部20の底部において交差する。このため、凹部20の底部には、断面V字状の角部が形成される。この凹部20の角部は、凸部30の先鋭部32が係合する係合角部22として機能する。
前述した凹部20の内側面21の傾斜角度α1や凸部30の対向面31の傾斜角度β1は、例えば凹部20や第一側壁部材13の幅方向両側で異なっていてもよいが、本実施形態では同じとなっている。すなわち、凹部20や凸部30の断面形状は、例えば左右非対称に形成されてもよいが、本実施形態では左右対称に形成されている。
第二パネル部材12と第一側壁部材13とを接着する構造は、例えば上記した第一パネル部材11と第一側壁部材13との接着構造と同様でもよいが、本実施形態では異なる。本実施形態では、図2に示すように、第二パネル部材12及び第一側壁部材13の接着面がいずれも平坦面に形成されている。
また、本実施形態における一対のパネル部材11,12と第二側壁部材14との接着構造は、例えば上記した一対のパネル部材11,12と第一側壁部材13との接着構造と同様であってもよいし、例えば第二パネル部材12と第一側壁部材13との接着構造のみと同様であってもよい。
上記した接着構造を含む本実施形態の音響構造体1は、例えば以下の手順で組み立てられる。
はじめに、第二パネル部材12に対して複数の第一側壁部材13をそれぞれ接着する。この際には、例えば、第二パネル部材12の一方の主面12a(図2参照)上に第一側壁部材13を載置した上で、毛細管現象を利用した従来の接着手法によって、第一側壁部材13を第二パネル部材12に接着すればよい。これにより、第二パネル部材12と第一側壁部材13との接着部位に気泡が残留することを抑制できる。
次いで、第一パネル部材11に対して複数の第一側壁部材13をそれぞれ接着する。この際には、はじめに図4に示すように第一パネル部材11の凹部20内に接着剤Gを注入する。接着剤Gの注入量は、凹部20の容積から凹部20内に入り込む凸部30の体積を差し引いた差分容積と同等の量以下、すなわち、図3に示す隙間空間Siの容積と同等の量以下に設定されるとよい。これにより、凸部30を凹部20に挿入した際に接着剤Gが凹部20の外側に溢れ出ることを防止できる。また、接着剤Gの注入量は、第一パネル部材11と第一側壁部材13との接着力を確保できる程度の量以上に設定されるとよい。
凹部20の内面には、例えば、接着剤Gの注入量を規定する目印として、小さな切れ込みや、時間経過と共に消えるインク等の規定線(不図示)が形成されてもよい。規定線を形成することで、接着剤Gが凹部20の外側に溢れ出すことをより確実に防止できる。
その後、図3に示すように、第一側壁部材13の凸部30を凹部20に挿入して凸部30の先端部を凹部20の底部に接触させる。これにより、凸部30を凹部20に接着することができる。すなわち、第一パネル部材11と第一側壁部材13とを接着することができる。
本実施形態の接着構造では、凸部30を凹部20に挿入した状態で凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間に凹部20の外側空間Soに連通する隙間空間Siが形成される。このため、接着剤Gに気泡が含まれていても、気泡は隙間空間Siを通って凹部20の開口部まで到達できる。すなわち、気泡が第一パネル部材11と第一側壁部材13との接着部位に残留することを抑制できる。
また、本実施形態の接着構造では、隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔が、凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって大きくなっている。このため、凸部30を凹部20に挿入する際には、接着剤Gが凹部20と凸部30との間の隙間空間Siにおいて圧縮される圧力が、凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって小さくなる。このため、接着剤Gに含まれる気泡が、凹部20の底部側から開口部側に向けて移動しやすくなる。したがって、第一パネル部材11と第一側壁部材13との接着部位への気泡の混入をさらに抑制できる。
また、本実施形態では、凸部30の先端部に先鋭部32が形成され、凹部20の底部に係合角部22が形成されている。このため、凸部30の先端部を凹部20の底部に接触させることで、凸部30の先鋭部32が凹部20の係合角部22に係合する。これにより、第一側壁部材13を第一パネル部材11に対して位置決めできる。具体的には、第一側壁部材13が第一パネル部材11に対して第一側壁部材13や凹部20の幅方向(図3において左右方向)に位置ずれすることを防止できる。
第二側壁部材14は、例えば上記した第一側壁部材13と同じタイミングで同様にして一対のパネル部材11,12に接着されてもよいし、例えば第一側壁部材13を一対のパネル部材11,12に接着した後に、一対のパネル部材11,12に接着されてもよい。
以上により、本実施形態における音響構造体1の組み立てが完了する。
以上説明したように、本実施形態の部材の接着構造によれば、第一パネル部材11の凹部20内に接着剤Gを注入した後に、第一側壁部材13の凸部30を挿入するだけで、第一パネル部材11と第一側壁部材13との接着部位への気泡の混入を容易に抑制できる。
また、凹部20と凸部30との間の隙間空間Siは凹部20及び凸部30の相対的な形状だけを設定することで形成できるため、特許文献1のように部材の変形を利用しなくても、接着部位への気泡の混入を抑制できる。
また、本実施形態の部材の接着構造では、音響構造体1を構成する全ての部材(パネル部材11,12、側壁部材13,14)が、透明部材である。このため、これら部材同士の接着部位の接着状態、特に接着部位における気泡の混入を外側から容易に視認することができる。接着部位における気泡の混入の度合いと、部材同士の接着強度との間には相関関係があるため、結果として、部材同士の接着強度が十分に確保されているかを容易に判断することが可能となる。これにより、音響構造体1をより信頼性の高い製品として製造することができる。
また、本実施形態の部材の接着構造を有する音響構造体1によれば、これを構成する部材同士の接着部位への気泡の混入を抑制あるいは防止できるため、透明部材からなる音響構造体1の外観意匠を向上することができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔を凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって広げる構成は、上記実施形態のものに限らず、例えば図5〜7に例示する部材の接着構造によって実現されてもよい。
図5に例示する接着構造では、凹部20の各内側面21のうち凹部20の底部と開口部との中途部に、内側面21の傾斜角度が不連続に変化する内側面角部23が形成されている。すなわち、この構成では、凹部20の各内側面21が、凹部20の深さ方向に配列される二つの平坦面21a,21bによって構成され、これら二つの平坦面21a,21bの間に内側面角部23が位置する。
内側面角部23は、例えば凹部20の底部と開口部の縁部とを直線状に結ぶ仮想平面に対して窪むように形成されてもよいが、図5においては、仮想平面に対して突出するように形成されている。
また、図5に例示する接着構造では、上記した凹部20の内側面21に対向する凸部30の対向面31が、上記実施形態と同様に、一つの平坦面によって構成されている。さらに、凸部30の突出方向に直交する面(第一パネル部材11の主面11a)に対する凸部30の対向面31の傾斜角度は、第一パネル部材11の主面11aに対する凹部20の内側面21の二つの平坦面21a,21bの傾斜角度よりも小さい。これにより、隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔を凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって広げることができる。
図5に例示する接着構造によれば、内側面角部23を、凹部20に対して接着剤Gを注入する量を規定する規定線(目印)として利用することができる。これにより、凹部20に対して適切な接着剤Gの量を容易に注入できるため、凸部30を凹部20に挿入した際に、接着剤Gが凹部20の外側に溢れ出すことをより確実に防止できる。
また、内側面角部23は凹部20を形成する工程において同時に形成できるため、別個に規定線を形成する場合と比較して、第一パネル部材11の製造効率を向上できる。
また、互いに接着される第一パネル部材11及び第一側壁部材13が透明部材であっても、内側面角部23は、別個に規定線を形成する場合と比較して、第一パネル部材11及び第一側壁部材13を接着した後の状態において目立たない。したがって、接着部位に良好な外観意匠を持たせることができる。また、音響構造体1の外観意匠を向上できる。
図6に例示する接着構造では、凸部30の各対向面31のうち凸部30の先端と基端との間の中途部に、対向面31の傾斜角度が不連続に変化する対向面角部33が形成されている。すなわち、この構成では、凸部30の各対向面31が、凸部30の突出方向に配列される二つの平坦面31a,31bによって構成され、これら二つの平坦面31a,31bの間に対向面角部33が位置する。
対向面角部33は、例えば凸部30の先端と凸部30の基端における第一側壁部材13の幅方向端部とを直線状に結ぶ仮想平面に対して窪むように形成されてもよいが、図6においては、仮想平面に対して突出するように形成されている。
このため、凸部30の対向面31のうち凸部30の先端側の第一平坦面31a(第一部位)において凸部30の突出方向に直交する面(第一パネル部材11の主面11a)に対する第一傾斜角度β2は、凸部30の対向面31のうち第一平坦面31aよりも凸部30の基端側の第二平坦面31b(第二部位)において凸部30の突出方向に直交する面に対する第二傾斜角度β3よりも小さい。
また、図6に例示する接着構造では、上記した凸部30の対向面31に対向する凹部20の内側面21が、上記実施形態と同様に、一つの平坦面によって構成されている。そして、凹部20の内側面21の傾斜角度α1は、上記した凸部30の対向面31の二つの傾斜角度β2,β3よりも小さい。これにより、隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔を凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって広げることができる。
図7に例示する接着構造では、凹部20の内側面21が、断面円弧状の曲面に形成されている。また、凸部30の対向面31が、凹部20の内側面21よりも小さな曲率半径を有する断面円弧状の曲面に形成されている。断面円弧状には、真円の円弧形状だけではなく、楕円の円弧状も含まれる。これにより、隙間空間Siにおける凹部20の内側面21と凸部30の対向面31との間隔を凹部20の底部から開口部に向かうにしたがって広げることができる。
凹部20の底部の両側に位置する凹部20の一対の内側面21を各々構成する二つの曲面の曲率半径は、例えば互いに異なっていてもよいが、図7においては同一となっている。また、凹部20の一対の内側面21を構成する二つの曲面の曲率中心は、例えば凹部20の幅方向にずれて位置してもよいが、図7においては一致している。すなわち、図7では一対の内側面21が一つの曲面によって構成されている。
同様にして、凸部30の先端部の両側に位置する凸部30の一対の対向面31を各々構成する二つの曲面の曲面半径は、例えば互いに異なっていてもよいが、図7においては同一となっている。また、凸部30の一対の対向面31を構成する二つの曲面の曲率中心は、例えば第一側壁部材13の幅方向にずれて位置してもよいが、図7においては一致している。すなわち、図7では一対の対向面31も一つの曲面によって構成されている。
図7に例示する接着構造では、例えば、第二パネル部材12に接着された複数の第一側壁部材13の間隔寸法(図2参照)と、第一パネル部材11において隣り合う二つの凹部20の間隔寸法との間に誤差が生じても、この誤差を吸収することができる。
また、図7に例示する接着構造では、凹部20の一対の内側面21や凸部30の一対の対向面31が平坦面である場合と比較して、凹部20や凸部30を形成する工数を減らすことができる。具体的に説明すれば、凹部20の一対の内側面21や凸部30の一対の対向面31が二つの平坦面からなる場合には、各内側面21や各対向面31を一つずつ形成する必要がある。すなわち、一対の内側面21や一対の対向面31は二回の工数で形成する必要がある。これに対し、図7に例示する構成では、凹部20の一対の内側面21や凸部30の一対の対向面31が一つの曲面からなり、一つの曲面は一回の工数で形成できる。したがって、凹部20や凸部30を形成するための工数を減らすことができる。
図7に例示したように凹部20の内側面21や凸部30の対向面31が曲面からなる構成において、例えば凹部20の一対の内側面21を構成する二つの曲面の曲率中心が互いに凹部20の幅方向にずれて位置する場合には、例えば上記実施形態と同様に、二つの曲面の間すなわち凹部20の底部にV字状の係合角部22(図3〜6参照)を形成することもできる。同様にして、例えば凸部30の一対の対向面31を構成する二つの曲面の曲率中心が互いに第一側壁部材13の幅方向にずれて位置する場合には、例えば上記実施形態と同様に、二つの曲面の間すなわち凸部30の先端部に、先細り状の先鋭部32(図3〜6参照)を形成することもできる。
また、凹部20の内側面21が凹部20の幅方向の一方側のみに形成され、凸部30の対向面31が第一側壁部材13の幅方向の一方側のみに形成される場合には、例えば凹部20の内面のうち凹部20の幅方向の他方側に凹部20の深さ方向に延びる垂直内面が形成され、凸部20の外面のうち第一側壁部材13の幅方向の他方側に凸部30の突出方向(凹部20の深さ方向)に延びる垂直外面が形成されてもよい。この構成では、凸部20を凹部30に挿入する際に凸部20の垂直外面を凹部30の垂直内面に面接触させることで、凹部30に対する凸部20の位置決めを図ることができる。
また、凹部20は、第一パネル部材11側に形成されることに限らず、例えば第一側壁部材13側に形成されてもよい。この場合、凸部30は第一パネル部材11側に形成されればよい。
また、音響構造体1において、第二パネル部材12と複数の第一側壁部材13とは、互いに接着固定されることに限らず、例えば一体に形成されてもよい。また、同様にして、第二側壁部材14は、第二パネル部材12や第一側壁部材13に対して接着固定されることに限らず、例えば一体に形成されてもよい。
本発明の部材の接着構造は、音響構造体に採用されることに限らず、任意の二つの部材の接着に採用することが可能である。
また、本発明の部材の接着構造は、少なくとも凸部を凹部に挿入した状態で二つの部材を接着する構造に適用することが可能である、すなわち、例えば、凸部の先端部を凹部の底部に接触させずに二つの部材を接着する構造に適用することもできる。この接着構造において、凸部の先端部と凹部の底部との間の隙間は、小さい方が好ましい。
1…音響構造体、2…パイプ、3…開口部、4…周壁部、5…端壁部、11…第一パネル部材(第一部材)、11a…主面(基準面)、12…第二パネル部材、13…第一側壁部材(第二部材)、14…第二側壁部材、20…凹部、21…内側面、22…係合角部、23…内側面角部、30…凸部、31…対向面、32…先鋭部、33…対向面角部、G…接着剤、Si…隙間空間、So…外側空間

Claims (6)

  1. 第一部材に形成された凹部と、前記凹部に挿入される第二部材の凸部と、を備え、
    前記凹部の内面のうち前記底部から前記凹部の開口部に向けて延びる内側面と、前記凹部の内側面に対向する前記凸部の対向面との間に隙間空間が形成され、
    前記隙間空間が、前記凹部の外側空間に連通する部材の接着構造。
  2. 前記隙間空間における前記内側面と前記対向面との間隔が、前記底部から前記開口部に向かうにしたがって大きくなる請求項1に記載の部材の接着構造。
  3. 前記凸部の先端部に、先細り状の先鋭部が形成され、
    前記底部に、前記先鋭部が係合する係合角部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の部材の接着構造。
  4. 前記内側面のうち前記底部と前記開口部との中途部に、前記内側面の傾斜角度が不連続に変化する内側面角部が形成されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の部材の接着構造。
  5. 前記第一部材及び前記第二部材が、透明部材である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の部材の接着構造。
  6. 内部に空洞が形成されると共に前記空洞を包囲する壁部に開口部を設けたパイプを複数備え、
    複数の前記パイプが、平板状に形成されると共に板厚方向に互いに間隔をあけて配される一対のパネル部材と、一対の前記パネル部材の間に設けられる複数の側壁部材と、によって構成され、
    少なくとも一方の前記パネル部材と少なくとも一部の前記側壁部材との接着構造が、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の部材の接着構造である音響構造体。
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