JP2016159566A - 三次元造形物の製造方法および三次元造形物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い寸法精度で三次元造形物を製造することが可能な三次元造形物の製造方法、および、信頼性の高い三次元造形物を提供すること。
【解決手段】本発明の三次元造形物の製造方法は、層を積層することにより三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層を形成する層形成工程と、前記層に対して、結合剤を含む結合液を吐出する吐出工程と、を有し、nを1以上の整数とした場合において、n番目の前記層上に、n+1番目の前記層を形成するのに先立ち、n番目の前記層に対して、前記溶媒の前記層への浸透を抑制する浸透抑制処理を施すことを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の三次元造形物の製造方法は、層を積層することにより三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層を形成する層形成工程と、前記層に対して、結合剤を含む結合液を吐出する吐出工程と、を有し、nを1以上の整数とした場合において、n番目の前記層上に、n+1番目の前記層を形成するのに先立ち、n番目の前記層に対して、前記溶媒の前記層への浸透を抑制する浸透抑制処理を施すことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、三次元造形物の製造方法および三次元造形物に関する。
粉体を結合液で固めながら、三次元物体を造形する三次元造形物の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この製造方法では、次のような操作を繰り返すことによって三次元物体を造形する。まず、粉体をブレードによって薄く敷き詰めて粉体層を形成し、この粉体層の所望部分に結合液を吐出することによって粉体同士を結合させる。この結果、粉体層の中で、結合液が吐出された部分だけが結合して、薄い板状の部材(以下、「単位層」という)が形成される。その後、その粉体層の上にさらに粉体層を薄く形成し、所望部分に結合液を吐出する。その結果、新たに形成された粉体層の結合液が吐出された部分にも、新たな単位層が形成される。このとき、粉体層上に吐出した結合液が染み込んで、先に形成された単位層に到達するので、新たに形成された単位層は先に形成された単位層にも結合される。このような操作を繰り返して、薄い板状の単位層を一層ずつ積層することによって、三次元物体を造形することができる。
このような三次元造形技術は、造形しようとする物体の三次元形状データさえあれば、粉体を結合させて直ちに造形可能であり、造形に先立って金型を作成するなどの必要がないので、迅速にしかも安価に三次元物体を造形することが可能である。また、薄い板状の単位層を一層ずつ積層して造形するので、例えば内部構造を有する複雑な物体であっても、複数の部品に分けることなく一体の造形物として形成することが可能である。
ところで、従来の三次元造形物の製造方法では、粉体で構成された粉体層に対して結合液を吐出するため、結合液の着弾によって粉体の一部が飛散するといった問題があった。
このような粉体の飛散を防止するために、粉体と液状成分とを含むペースト材料を用いる試みが行われている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、液状成分を含むペースト材料を用いた製造方法では、層を積層する際に、下の層にペースト材料の液状成分(溶媒)が浸透することで、ペースト材料の流動性が低下してしまう問題があった。その結果、均一な層形成が妨げられる虞があった。
本発明の目的は、高い寸法精度で三次元造形物を製造することが可能な三次元造形物の製造方法、および、信頼性の高い三次元造形物を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の三次元造形物の製造方法は、層を積層することにより三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、
粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層を形成する層形成工程と、
前記層に対して、結合剤を含む結合液を吐出する吐出工程と、を有し、
nを1以上の整数とした場合において、n番目の前記層上に、n+1番目の前記層を形成するのに先立ち、n番目の前記層に対して、前記溶媒の前記層への浸透を抑制する浸透抑制処理を施すことを特徴とする。
これにより、高い寸法精度で三次元造形物を製造することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法は、層を積層することにより三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、
粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層を形成する層形成工程と、
前記層に対して、結合剤を含む結合液を吐出する吐出工程と、を有し、
nを1以上の整数とした場合において、n番目の前記層上に、n+1番目の前記層を形成するのに先立ち、n番目の前記層に対して、前記溶媒の前記層への浸透を抑制する浸透抑制処理を施すことを特徴とする。
これにより、高い寸法精度で三次元造形物を製造することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記浸透抑制処理は、浸透抑制剤の付与および当該浸透抑制剤の硬化を含むことが好ましい。
これにより、より容易に浸透抑制処理を施すことができる。
これにより、より容易に浸透抑制処理を施すことができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記浸透抑制剤は、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれかを含むことが好ましい。
これにより、三次元造形用組成物の流動性が低下するのをより確実に防止することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記n+1番目の前記層の形成に用いられる前記三次元造形用組成物を、前記n番目の前記層の前記浸透抑制処理が施された領域に供給することが好ましい。
これにより、三次元造形用組成物の流動性が低下するのをより確実に防止することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記n+1番目の前記層を、n番目の前記層の面積よりも小さくなるよう形成することが好ましい。
これにより、三次元造形用組成物の使用量をより少なくすることができる。
これにより、三次元造形用組成物の使用量をより少なくすることができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、前記層形成工程では、造形ステージ上に、当該造形ステージに対して相対的に層形成手段を移動させて前記層を形成するものであり、
前記n+1番目の前記層の形成開始位置は、前記n番目の前記層の形成開始位置よりも前記層形成手段の移動方向の下流側であることが好ましい。
これにより、三次元造形物をより効率よく製造することができる。
前記n+1番目の前記層の形成開始位置は、前記n番目の前記層の形成開始位置よりも前記層形成手段の移動方向の下流側であることが好ましい。
これにより、三次元造形物をより効率よく製造することができる。
本発明の三次元造形物の製造方法では、枠体と、枠体内部に設けられた造形ステージで構成された造形部を備えた三次元造形物製造装置を用いて、前記三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であり、
前記層形成工程では、前記造形ステージ上に、当該造形ステージに対して相対的に層形成手段を移動させて前記層を形成するものであり、
前記層形成手段の移動方向における前記層の端部は、前記枠体の内壁面と接触することが好ましい。
これにより、三次元造形物をさらに効率よく製造することができる。
前記層形成工程では、前記造形ステージ上に、当該造形ステージに対して相対的に層形成手段を移動させて前記層を形成するものであり、
前記層形成手段の移動方向における前記層の端部は、前記枠体の内壁面と接触することが好ましい。
これにより、三次元造形物をさらに効率よく製造することができる。
本発明の三次元造形物は、本発明の三次元造形物の製造方法により製造されたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い三次元造形物を提供することができる。
これにより、信頼性の高い三次元造形物を提供することができる。
以下、添付する図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細な説明をする。
1.三次元造形物の製造方法
まず、本発明の三次元造形物の製造方法について説明する。
まず、本発明の三次元造形物の製造方法について説明する。
図1、図2は、本発明の三次元造形物の製造方法の好適な実施形態について、各工程を示す模式図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の製造方法は、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物6を用いて、層1を形成する第1層形成工程と、インクジェット法により、層1に対して、結合剤を含む結合液2を吐出する吐出工程と、三次元造形用組成物中に含まれる溶媒の浸透を抑制する浸透抑制処理を施す浸透抑制工程と、層1に付与された結合液2中に含まれる結合剤を硬化させ、結合部4を形成する硬化工程と、層1の浸透抑制処理を施した領域に三次元造形用組成物6を供給する供給工程と、供給された三次元造形用組成物6を用いて層1の上にさらに層1を形成する第2層形成工程と、を有し、吐出工程、浸透抑制工程、硬化工程、および、第2層形成工程を順次繰り返し行い、さらに、その後に、各層1を構成する粒子のうち、結合剤により結合していないものを除去する未結合粒子除去工程を有している。
<第1層形成工程>
まず、枠体101と造形ステージ102とで構成された造形部10の造形ステージ102上に、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層1を形成する(図1(a))。
まず、枠体101と造形ステージ102とで構成された造形部10の造形ステージ102上に、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層1を形成する(図1(a))。
本工程は、例えば、スキージ法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スピンコート法等の方法を用いることにより行うことができる。
本実施形態では、造形ステージ102上に供給された三次元造形用組成物6を層形成手段11が図1中の右方向に移動することによって層1を形成する。
そして、層1を加熱して三次元造形用組成物に含まれている溶媒を除去(蒸発)する。
そして、層1を加熱して三次元造形用組成物に含まれている溶媒を除去(蒸発)する。
本工程で形成される層1の厚さは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下であるのが好ましく、10μm以上50μm以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物1000の生産性を十分に優れたものとしつつ、製造される三次元造形物1000における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止することができる。
<吐出工程>
次に、インクジェット法により、溶媒を除去した層1に対し、結合剤を含む結合液2を吐出する(図1(b))。
次に、インクジェット法により、溶媒を除去した層1に対し、結合剤を含む結合液2を吐出する(図1(b))。
本工程では、層1のうち三次元造形物1000の実部(実体のある部位)に対応する部位にのみ、選択的に結合液2を付与する。実体のある部位とは、最終的に三次元造形物1000を構成する部位を意味する。
これにより、層1を構成する粒子同士を結合剤により強固に結合することができ、最終的に得られる三次元造形物1000の機械的強度を優れたものとすることができる。
本工程では、インクジェット法により結合液2を付与するため、結合液2の付与パターンが微細な形状のものであっても再現性よく結合液2を付与することができる。
なお、結合液2については、後に詳述する。
なお、結合液2については、後に詳述する。
<浸透抑制工程>
本工程では、形成した層1の上に供給される三次元造形用組成物6中に含まれる溶媒に浸透するのを抑制する浸透抑制処理を施す。言い換えると、nを1以上の整数とした場合において、n番目の層1上に、n+1番目の層1を形成するのに先立ち、n番目の層1に対して、溶媒の層1への浸透を抑制する浸透抑制処理を施す。
本工程では、形成した層1の上に供給される三次元造形用組成物6中に含まれる溶媒に浸透するのを抑制する浸透抑制処理を施す。言い換えると、nを1以上の整数とした場合において、n番目の層1上に、n+1番目の層1を形成するのに先立ち、n番目の層1に対して、溶媒の層1への浸透を抑制する浸透抑制処理を施す。
このように、浸透抑制処理を施すことにより、三次元造形用組成物6の溶媒が下の層1に浸透することで、三次元造形用組成物6の流動性が低下するのを効果的に防止することができる。その結果、均一厚さの層1を形成することができ、寸法精度の高い三次元造形物1000を製造することができる。
本実施形態では、結合液2の付与と同時進行的に、浸透抑制剤3をインクジェット法により、付与する(図1(b))。インクジェット法により、付与することで、浸透抑制領域5を形成する位置や、領域5の面積を容易に調整することができる。
また、本実施形態では、浸透抑制剤3を、三次元造形物1000となる結合部4よりも、層形成手段11の移動方向における上流側で、かつ、枠体101の内壁面よりも層形成手段11の移動方向における下流側に対して浸透抑制処理を施す。これにより、浸透抑制領域5が形成される(図1(b))。
浸透抑制剤3としては、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれかを含むものを用いるのが好ましい。これにより、より容易に浸透抑制処理を施すことができる。
なお、本実施形態では、浸透抑制剤3の付与をインクジェット法を用いて行うものとして説明したが、スキージ法、転写法、昇華法、ディスペンサ、溶融押出し法等を用いることもできる。
なお、浸透抑制処理は、浸透抑制剤の付与と、後述する浸透抑制剤の硬化を含む処理のことを指す。
<硬化工程>
その後、層1に付与された結合剤を硬化させ、結合部4を形成する(1b)。これにより、結合剤と粒子との結合強度を特に優れたものとすることができ、その結果、最終的に得られる三次元造形物1000の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
その後、層1に付与された結合剤を硬化させ、結合部4を形成する(1b)。これにより、結合剤と粒子との結合強度を特に優れたものとすることができ、その結果、最終的に得られる三次元造形物1000の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
なお、浸透抑制剤として硬化性樹脂を用いた場合、本工程の際に結合剤の硬化とともに浸透抑制剤の硬化を行うことができる。
本工程は、結合剤の種類により異なるが、例えば、結合剤が熱硬化性樹脂の場合、加熱により行うことができ、結合剤が光硬化性樹脂の場合、対応する光の照射により行うことができる(例えば、結合剤が紫外線硬化性樹脂の場合は紫外線の照射により行うことができる)。
なお、吐出工程と硬化工程とは、同時進行的に行ってもよい。すなわち、1つの層1全体のパターン全体が形成される前に、結合液2が付与された部位から順次硬化反応を進行させるものであってもよい。
<供給工程>
次に、層1の浸透抑制処理を施した浸透抑制領域5上に三次元造形用組成物6を供給する(図1(c))。これにより、供給した三次元造形用組成物6の溶媒が層1に浸透するのを防止し、三次元造形用組成物6の流動性が低下するのを効果的に防止することができる。
次に、層1の浸透抑制処理を施した浸透抑制領域5上に三次元造形用組成物6を供給する(図1(c))。これにより、供給した三次元造形用組成物6の溶媒が層1に浸透するのを防止し、三次元造形用組成物6の流動性が低下するのを効果的に防止することができる。
<第2層形成工程>
次に、浸透抑制領域5上に供給された三次元造形用組成物6を層形成手段11によって、図中の右方向に引き延ばし、結合部4を形成した層1の上にさらに層1を形成する(図1(d))。
次に、浸透抑制領域5上に供給された三次元造形用組成物6を層形成手段11によって、図中の右方向に引き延ばし、結合部4を形成した層1の上にさらに層1を形成する(図1(d))。
本実施形態では、枠体101の内壁面よりも層形成手段11の移動方向における下流側に浸透抑制領域5が形成されているため、下の層1よりも形成した層1のほうの面積が小さくなる。言い換えると、n+1番目の層1がn番目の層の面積よりも小さくなる。このような構成とすることにより、三次元造形用組成物6の使用量をより少なくすることができる。その結果、三次元造形物1000の製造コストを低下させることができる。また、製造時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、枠体101の内壁面よりも層形成手段11の移動方向における下流側に浸透抑制領域5が形成されているため、層形成開始位置が、下の層1の層形成開始位置よりも層形成手段11の移動方向の下流側となっている。言い換えると、n+1番目の層1の形成開始位置がn番目の層1の形成開始位置よりも層形成手段11の移動方向の下流側となっている。これにより、三次元造形用組成物6の使用量をより少なくすることができる。その結果、三次元造形物1000の製造コストを低下させることができる。
また、第2層形成工程では、形成する層1の層形成手段11の移動方向の端部が枠体101の内壁面と接触するのが好ましい。これにより、均一な厚さの層1をより効率よく形成することができる。
その後、上述した吐出工程、浸透抑制工程、硬化工程、および、第2層形成工程を順次繰り返し行う(図2(e)〜(h)参照)。これにより、前記各層1のうち、結合液2が付与された部位の粒子が結合した状態となり、このような状態の結合部4が複数積層された積層体としての三次元造形物1000が得られる(図2(i)参照)。
また、2回目以降の吐出工程(図2(e)参照)で層1に付与された結合液2は、当該層1を構成する粒子同士の結合に利用されるとともに、付与された結合液2の一部は、それよりも下の層1に浸透する。このため、結合液2は、各層1内での粒子同士を結合だけでなく、隣接する層間での粒子同士の結合にも利用される。その結果、最終的に得られる三次元造形物1000は、全体としての機械的強度に優れたものとなる。
<未結合粒子除去工程>
そして、前記のような一連の工程を繰り返し行った後に、後処理工程として、各層1を構成する粒子のうち、結合剤により結合していないもの(未結合粒子)を除去する未結合粒子除去工程(図2(i))を行う。これにより、三次元造形物1000が取り出される。
そして、前記のような一連の工程を繰り返し行った後に、後処理工程として、各層1を構成する粒子のうち、結合剤により結合していないもの(未結合粒子)を除去する未結合粒子除去工程(図2(i))を行う。これにより、三次元造形物1000が取り出される。
本実施形態では、積層した層1の面積が上に行くほどその面積が小さくなるよう構成され、三次元造形用組成物6の使用量が少なくなっているため、未結合粒子の除去が容易となっている。
本工程の具体的な方法としては、例えば、刷毛等で未結合粒子を払い除ける方法、未結合粒子を吸引により除去する方法、空気等の気体を吹き付ける方法、水等の液体を付与する方法(例えば、液体中に前記のようにして得られた積層体を浸漬する方法、液体を吹き付ける方法等)、超音波振動等の振動を付与する方法等が挙げられる。また、これらから選択される2種以上の方法を組み合わせて行うことができる。より具体的には、空気等の気体を吹き付けた後に、水等の液体に浸漬する方法や、水等の液体に浸漬した状態で、超音波振動を付与する方法等が挙げられる。中でも、前記のようにして得られた積層体に対し、水を含む液体を付与する方法(特に、水を含む液体中に浸漬する方法)を採用するのが好ましい。これにより、未結合粒子を除去する際に三次元造形物1000に傷等の欠陥が生じることをより確実に防止することができる。また、このような方法を採用することにより、三次元造形物1000の洗浄を兼ねて行うことができる。
上述したような製造方法により製造された三次元造形物は、寸法精度が高いものとなっている。
なお、上記説明では、層形成手段11が一方向に移動して、層1を形成するものとして説明したが、双方向に移動して層1を形成するものであってもよい。
2.三次元造形用組成物
次に、三次元造形用組成物について詳細に説明する。
三次元造形用組成物は、複数の粒子と溶媒とを含むものである。
次に、三次元造形用組成物について詳細に説明する。
三次元造形用組成物は、複数の粒子と溶媒とを含むものである。
以下、各成分について詳細に説明する。
≪粒子≫
粒子としては、いかなる粒子を用いることができるが、多孔質の粒子(多孔質粒子)で構成されていることが好ましい。これにより、三次元造形物を製造する際に、結合液中の結合剤を空孔内に好適に侵入させることができ、結果として、機械的強度に優れた三次元造形物の製造に好適に用いることができる。
≪粒子≫
粒子としては、いかなる粒子を用いることができるが、多孔質の粒子(多孔質粒子)で構成されていることが好ましい。これにより、三次元造形物を製造する際に、結合液中の結合剤を空孔内に好適に侵入させることができ、結果として、機械的強度に優れた三次元造形物の製造に好適に用いることができる。
粒子の構成材料としては、例えば、無機材料や有機材料、これらの複合体等が挙げられる。
粒子を構成する無機材料としては、例えば、各種金属や金属化合物等が挙げられる。金属化合物としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコン、酸化錫、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム等の各種金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の各種金属水酸化物;窒化珪素、窒化チタン、窒化アルミ等の各種金属窒化物;炭化珪素、炭化チタン等の各種金属炭化物;硫化亜鉛等の各種金属硫化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種金属の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の各種金属の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の各種金属のケイ酸塩;リン酸カルシウム等の各種金属のリン酸塩;ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム等の各種金属のホウ酸塩や、これらの複合化物等が挙げられる。
粒子を構成する有機材料としては、例えば、合成樹脂、天然高分子等が挙げられ、より具体的には、ポリエチレン樹脂;ポリプロピレン;ポリエチレンオキサイド;ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン;ポリスチレン;ポリウレタン;ポリウレア;ポリエステル;シリコーン樹脂;アクリルシリコーン樹脂;ポリメタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする重合体;メタクリル酸メチルクロスポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとするクロスポリマー(エチレンアクリル酸共重合樹脂等);ナイロン12、ナイロン6、共重合ナイロン等のポリアミド樹脂;ポリイミド;カルボキシメチルセルロース;ゼラチン;デンプン;キチン;キトサン等が挙げられる。
粒子の平均粒径は、特に限定されないが、1μm以上25μm以下であるのが好ましく、1μm以上15μm以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物の機械的強度を特に優れたものとすることができるとともに、製造される三次元造形物における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物の寸法精度を特に優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物の生産性を特に優れたものとすることができる。なお、本発明において、平均粒径とは、体積基準の平均粒径を言い、例えば、サンプルをメタノールに添加し、超音波分散器で3分間分散した分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器(COULTER ELECTRONICS INS製TA−II型)にて、50μmのアパチャーを用いて測定することにより求めることができる。
粒子のDmaxは、3μm以上40μm以下であるのが好ましく、5μm以上30μm以下であるのがより好ましい。これにより、三次元造形物の機械的強度を特に優れたものとすることができるとともに、製造される三次元造形物における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物の寸法精度を特に優れたものとすることができる。また、三次元造形用粉末の流動性、三次元造形用粉末を含む三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物の生産性を特に優れたものとすることができる。また、製造される三次元造形物の表面における、粒子による光の散乱をより効果的に防止することができる。
三次元造形用組成物中における三次元造形用粉末の含有率は、10質量%以上90質量%以下であるのが好ましく、15質量%以上58質量%以下であるのがより好ましい。粒子は多孔性であってもよく、かさ密度が概ね0.1g/cm3〜1.0g/cm3の範囲が適当であり、0.15g/cm3〜0.5g/cm3の範囲の多孔性粉末がより好ましい。これにより、三次元造形用組成物の流動性を十分に優れたものとしつつ、最終的に得られる三次元造形物の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
≪溶媒≫
三次元造形用組成物は、溶媒を含んでいる。溶媒を含むことにより、三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物の生産性を特に優れたものとすることができる。
三次元造形用組成物は、溶媒を含んでいる。溶媒を含むことにより、三次元造形用組成物の流動性を特に優れたものとし、三次元造形物の生産性を特に優れたものとすることができる。
三次元造形用組成物を構成する溶媒としては、特に限定されないが、水系溶媒を用いるのが好ましい。水系溶媒としては、水および/または水との相溶性に優れる液体で構成されたものであるが、主として水で構成されたものであるのが好ましく、特に、水の含有率が70wt%以上のものであるのが好ましく、90wt%以上のものであるのがより好ましい。これにより、水溶性樹脂をより確実に溶解することができ、三次元造形用組成物の流動性、三次元造形用組成物を用いて形成される層1の組成の均一性を特に優れたものとすることができる。また、水は層1形成後の除去が容易であるとともに、三次元造形物中に残存した場合においても悪影響を与えにくい。また、人体に対する安全性、環境問題の観点等からも有利である。
三次元造形用組成物中における溶媒の含有率は、5質量%以上75質量%以下であるのが好ましく、35質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような溶媒を含むことによる効果がより顕著に発揮されるとともに、三次元造形物の製造過程において溶媒を短時間で容易に除去することができるため、三次元造形物の生産性向上の観点から有利である。
特に、三次元造形用組成物が溶媒として水を含むものである場合、三次元造形用組成物中における水の含有率は、20質量%以上73質量%以下であるのが好ましく、50質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
≪水溶性樹脂≫
三次元造形用組成物は、複数個の粒子とともに、水溶性樹脂を含むものであってもよい。水溶性樹脂を含むことにより、粒子同士を結合(仮固定)し、粒子の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。これにより、作業者の安全や、製造される三次元造形物の寸法精度の向上を図ることができる。また、水溶性樹脂は、粒子表面との親和性が高いため、粒子表面を容易に被覆することができる。
三次元造形用組成物は、複数個の粒子とともに、水溶性樹脂を含むものであってもよい。水溶性樹脂を含むことにより、粒子同士を結合(仮固定)し、粒子の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。これにより、作業者の安全や、製造される三次元造形物の寸法精度の向上を図ることができる。また、水溶性樹脂は、粒子表面との親和性が高いため、粒子表面を容易に被覆することができる。
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミンからなる群から選択される少なくとも1種を含むものを用いるのが好ましい。これにより、水溶性樹脂と粒子との親和性(水溶性樹脂が有する水溶性の官能基と粒子表面の水酸基またはカルボキシル基またはアミノ基との間で水素結合)を特に高いものとすることができる。
≪その他の成分≫
また、三次元造形用組成物は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、重合開始剤;重合促進剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤等が挙げられる。
また、三次元造形用組成物は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、重合開始剤;重合促進剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤等が挙げられる。
3.結合液
次に、結合液について詳細に説明する。
次に、結合液について詳細に説明する。
≪結合剤≫
結合液は、少なくとも結合剤を含むものである。
結合剤は、硬化することによって、粒子を結合する機能を備えた成分である。
結合液は、少なくとも結合剤を含むものである。
結合剤は、硬化することによって、粒子を結合する機能を備えた成分である。
結合剤としては、例えば、熱可塑性樹脂;熱硬化性樹脂;可視光領域の光により硬化する可視光硬化性樹脂(狭義の光硬化性樹脂)、紫外線硬化性樹脂、赤外線硬化性樹脂等の各種光硬化性樹脂;X線硬化性樹脂等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、得られる三次元造形物の機械的強度や三次元造形物の生産性等の観点から、結合剤は、硬化性樹脂が好ましい。また、各種硬化性樹脂の中でも、得られる三次元造形物の機械的強度や三次元造形物の生産性、結合液の保存安定性等の観点から、特に、紫外線硬化性樹脂(重合性化合物)が好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、紫外線照射により、光重合開始剤から生じるラジカル種またはカチオン種等により、付加重合または開環重合が開始され、重合体を生じるものが好ましく使用される。付加重合の重合様式として、ラジカル、カチオン、アニオン、メタセシス、配位重合が挙げられる。また、開環重合の重合様式として、カチオン、アニオン、ラジカル、メタセシス、配位重合が挙げられる。
結合液中における結合剤の含有率は、80質量%以上であるのが好ましく、85質量%以上であるのがより好ましい。これにより、最終的に得られる三次元造形物の機械的強度を特に優れたものとすることができる。
≪その他の成分≫
また、結合液は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、顔料、染料等の各種着色剤;分散剤;界面活性剤;重合開始剤;重合促進剤;溶剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤;増粘剤;フィラー;凝集防止剤;消泡剤等が挙げられる。
また、結合液は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、顔料、染料等の各種着色剤;分散剤;界面活性剤;重合開始剤;重合促進剤;溶剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤;増粘剤;フィラー;凝集防止剤;消泡剤等が挙げられる。
特に、結合液が着色剤を含むことにより、着色剤の色に対応する色に着色された三次元造形物を得ることができる。
特に、着色剤として、顔料を含むことにより、結合液、三次元造形物の耐光性を良好なものとすることができる。顔料は、無機顔料および有機顔料のいずれも使用することができる。
結合液が顔料を含むものである場合、当該顔料の平均粒径は、300nm以下であるのが好ましく、50nm以上250nm以下であるのがより好ましい。これにより、結合液の吐出安定性や結合液中における顔料の分散安定性を特に優れたものとすることができるとともに、より優れた画質の画像を形成することができる。
また、染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、および塩基性染料等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、結合液の粘度は、7mPa・s以上25mPa・s以下であるのが好ましく、10mPa・s以上20mPa・s以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット法によるインクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。なお、本明細書中において、粘度とは、E型粘度計(東京計器社製 VISCONIC ELD)を用いて25℃において測定される値をいう。
また、三次元造形物の製造には、複数種の結合液を用いてもよい。
また、三次元造形物の製造には、複数種の結合液を用いてもよい。
例えば、着色剤を含む結合液(カラーインク)と、着色剤を含まない結合液(クリアインク)とを用いてもよい。これにより、例えば、三次元造形物の外観上、色調に影響を与える領域に付与する結合液として着色剤を含む結合液を用い、三次元造形物の外観上、色調に影響を与えない領域に付与する結合液として着色剤を含まない結合液を用いてもよい。また、最終的に得られる三次元造形物において、着色剤を含む結合液を用いて形成された領域の外表面に、着色剤を含まない結合液を用いた領域(コート層)を設けるように、複数種の結合液を併用してもよい。
また、例えば、異なる組成の着色剤を含む複数種の結合液を用いてもよい。これにより、これらの結合液の組み合わせにより、表現できる色再現領域を広いものとすることができる。
また、白色(ホワイト)の結合液を、他の有色の結合液と併用することにより、例えば、以下のような効果が得られる。すなわち、最終的に得られる三次元造形物を、白色(ホワイト)の結合液が付与された第1の領域と、第1の領域と重なり合い、かつ、第1の領域よりも外表面側に設けられた白色以外の有色の結合液が付与された領域とを有するものとすることができる。これにより、白色(ホワイト)の結合液が付与された第1の領域が隠蔽性を発揮することができ、三次元造形物の彩度をより高めることができる。
4.浸透抑制剤
浸透抑制剤は、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物により層を形成し、層の溶媒成分を蒸発させた際に発生する粒子間の隙間部分を埋め、埋めた部分の層の直上において三次元造形用組成物中に含まれる溶媒が浸透するのを抑制するものである。
浸透抑制剤は、粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物により層を形成し、層の溶媒成分を蒸発させた際に発生する粒子間の隙間部分を埋め、埋めた部分の層の直上において三次元造形用組成物中に含まれる溶媒が浸透するのを抑制するものである。
浸透抑制剤は、硬化することによって、粒子間の隙間部分を埋める機能を備えた成分を含むものである。
浸透抑制剤の成分としては、例えば、光硬化性樹脂である紫外線硬化性樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)、熱硬化性樹脂(シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素系樹脂等)、熱可塑性樹脂(ABS、PLA、ポリエチレン、ポリプロピレン等)が挙げられる。
また、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いる場合の浸透抑制剤の粘度は、7mPa・s以上25mPa・s以下であるのが好ましく、10mPa・s以上20mPa・s以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェット法により付与することができる。
熱可塑性樹脂を用いる場合は、溶融押出し法が好適に用いられる。
熱可塑性樹脂を用いる場合は、溶融押出し法が好適に用いられる。
5.三次元造形物
本発明の三次元造形物は、前述したような三次元造形物製造装置を用いて製造されたものである。これにより、信頼性の高い三次元造形物を提供することができる。
本発明の三次元造形物は、前述したような三次元造形物製造装置を用いて製造されたものである。これにより、信頼性の高い三次元造形物を提供することができる。
本発明の三次元造形物の用途は、特に限定されないが、例えば、人形、フィギュア等の鑑賞物・展示物;インプラント等の医療機器等が挙げられる。
また、本発明の三次元造形物は、プロトタイプ、量産品、オーダーメード品のいずれに適用されるものであってもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、回収部と造形部とが別体となっている構成について説明したが、これに限定されず、回収部と造形部とは一体的に構成されていてもよい。
また、三次元造形物の製造方法においては、必要に応じて、前処理工程、後処理工程を行ってもよい。
前処理工程としては、例えば、造形ステージの清掃工程等が挙げられる。
後処理工程としては、例えば、洗浄工程、バリ取り等を行う形状調整工程、着色工程、被覆層形成工程、未硬化の紫外線硬化性樹脂を確実に硬化させるための光照射処理や加熱処理を行う紫外線硬化性樹脂硬化完了工程等が挙げられる。
後処理工程としては、例えば、洗浄工程、バリ取り等を行う形状調整工程、着色工程、被覆層形成工程、未硬化の紫外線硬化性樹脂を確実に硬化させるための光照射処理や加熱処理を行う紫外線硬化性樹脂硬化完了工程等が挙げられる。
また、前述した実施形態では、全ての層に対して、結合液を付与するものとして説明したが、結合液が付与されない層を有していてもよい。例えば、造形ステージの直上に形成された層に対して、結合液を付与しないものとし、犠牲層として機能させてもよい。
また、前述した実施形態では、吐出工程をインクジェット法により行う場合について中心的に説明したが、吐出工程は他の方法(例えば、他の印刷方法)を用いて行うものであってもよい。
また、本実施形態では、積層した層1の面積が上に行くほどその面積が小さくなるよう構成されているが、積層する過程で面積がほぼ同じ面積の層1を積層するものであってもよい。
また、結合剤を含む結合液を浸透抑制剤として用いてもよい。
また、結合剤を含む結合液を浸透抑制剤として用いてもよい。
1…層
2…結合液
3…浸透抑制剤
4…結合部
5…浸透抑制領域
6…三次元造形用組成物
10…造形部
11…層形成手段
101…枠体
102…造形ステージ
1000…三次元造形物
2…結合液
3…浸透抑制剤
4…結合部
5…浸透抑制領域
6…三次元造形用組成物
10…造形部
11…層形成手段
101…枠体
102…造形ステージ
1000…三次元造形物
Claims (8)
- 層を積層することにより三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であって、
粒子と溶媒とを含む三次元造形用組成物を用いて、層を形成する層形成工程と、
前記層に対して、結合剤を含む結合液を吐出する吐出工程と、を有し、
nを1以上の整数とした場合において、n番目の前記層上に、n+1番目の前記層を形成するのに先立ち、n番目の前記層に対して、前記溶媒の前記層への浸透を抑制する浸透抑制処理を施すことを特徴とする三次元造形物の製造方法。 - 前記浸透抑制処理は、浸透抑制剤の付与および当該浸透抑制剤の硬化を含む請求項1に記載の三次元造形物の製造方法。
- 前記浸透抑制剤は、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれかを含む請求項2に記載の三次元造形物の製造方法。
- 前記n+1番目の前記層の形成に用いられる前記三次元造形用組成物を、前記n番目の前記層の前記浸透抑制処理が施された領域に供給する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法。
- 前記n+1番目の前記層を、n番目の前記層の面積よりも小さく形成する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法。
- 前記層形成工程では、造形ステージ上に、当該造形ステージに対して相対的に層形成手段を移動させて前記層を形成するものであり、
前記n+1番目の前記層の形成開始位置は、前記n番目の前記層の形成開始位置よりも前記層形成手段の移動方向の下流側である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法。 - 枠体と、枠体内部に設けられた造形ステージで構成された造形部を備えた三次元造形物製造装置を用いて、前記三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法であり、
前記層形成工程では、前記造形ステージ上に、当該造形ステージに対して相対的に層形成手段を移動させて前記層を形成するものであり、
前記層形成手段の移動方向における前記層の端部は、前記枠体の内壁面と接触する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の三次元造形物の製造方法により製造されたことを特徴とする三次元造形物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2015042100A JP2016159566A (ja) | 2015-03-04 | 2015-03-04 | 三次元造形物の製造方法および三次元造形物 |
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JP2015042100A Pending JP2016159566A (ja) | 2015-03-04 | 2015-03-04 | 三次元造形物の製造方法および三次元造形物 |
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2015
- 2015-03-04 JP JP2015042100A patent/JP2016159566A/ja active Pending
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