JP2016158617A - 電動リール - Google Patents
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Abstract
【課題】小型の電動リールの調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくする。
【解決手段】電動リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール4と、モータ5と、調整部材6と、モータ制御部9とを備える。リール本体1は、フレーム10、第1側カバー11及び第2側カバー12、釣り竿装着部13、並びにケース部材14、を有する。ケース部材14は、フレーム10の釣り竿装着部13と離反する側に載置可能である。ハンドル2は、第1側カバー11に回転自在に装着される。モータ5は、リール本体1に設けられ、スプール4を回転駆動する。調整部材6は、ケース部材14に支持され、ケース部材14の第1側カバー11側に、前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。モータ制御部9は、調整部材58の移動によってモータ5の出力を調整する。
【選択図】図2
【解決手段】電動リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール4と、モータ5と、調整部材6と、モータ制御部9とを備える。リール本体1は、フレーム10、第1側カバー11及び第2側カバー12、釣り竿装着部13、並びにケース部材14、を有する。ケース部材14は、フレーム10の釣り竿装着部13と離反する側に載置可能である。ハンドル2は、第1側カバー11に回転自在に装着される。モータ5は、リール本体1に設けられ、スプール4を回転駆動する。調整部材6は、ケース部材14に支持され、ケース部材14の第1側カバー11側に、前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。モータ制御部9は、調整部材58の移動によってモータ5の出力を調整する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電動リール、特に、電動リールの調整部材に関する。
電動リール、特に小型の電動リールにおいて、レバー又は回転体の形態のモータ出力調整用の調整部材がリール本体に設けられる(例えば、特許文献1参照)。従来の電動リールは、電動リールを握る手の親指で操作しやすいようにするために、リール本体のハンドル装着側と反対側の上面に調整部材が設けられる。
従来の電動リールでは、電動リールを握る手の親指で操作するために、調整部材をハンドル装着側と反対側に設けている。しかし、さらに小型の電動リールの場合、電動リールを握る手の親指の付け根に調整部材が配置されるため、調整部材を操作しにくい。
本発明の課題は、小型の電動リールの調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくすることにある。
本発明に係る電動リールは、釣り糸を前方に繰り出す。電動リールは、リール本体と、ハンドルと、スプールと、モータと、調整部材と、モータ制御部とを備える。リール本体は、フレーム、第1側カバー及び第2側カバー、釣り竿装着部、並びにケース部材、を有する。フレームは、第1側板及び第2側板を有する。第1側カバー及び第2側カバーは、第1側板及び第2側板の外側をそれぞれ覆う。釣り竿装着部は、フレームに設けられる。ケース部材は、電気回路を形成する基板を収納し、フレームの釣り竿装着部と離反する側に載置可能である。ハンドルは、第1側カバーに回転自在に装着される。スプールは、第1側板と第2側板の間に回転可能に設けられる。モータは、リール本体に設けられ、スプールを回転駆動する。調整部材は、ケース部材に支持され、ケース部材の第1側カバー側に、前方側が後方側よりもハンドルから離反する方向に傾斜して移動する。モータ制御部は、調整部材の移動によってモータの出力を調整する。ケース部材は、第1側カバー側及び第2側カバー側で後方に延びて平面視C字状に形成される。調整部材は、ケース部材の第1側カバー側に、一部が突出するように設けられる。
この電動リールでは、調整部材を移動させてモータの出力を調整する。調整部材は、前方側が後方側よりハンドルから離反する方向に傾斜して移動する。このため、調整部材が、電動リールを握った手の親指の指先によって操作しやすい位置に配置され、小型の電動リールの調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくなる。
調整部材は、ケース部材に回動可能に支持されてもよい。この場合には、基板を含む電気部品が搭載されるケース部材に調整部材が回動可能に支持されるので、調整部材の回転位相をケース部材内で検出可能である。
調整部材は、ハンドル側がハンドルから離反する側よりも大径に形成された円錐台形であってもよい。この場合には、調整部材が、ハンドル側が大径の円錐台形であるので、親指の指先が調整部材に沿いやすくなる。このため、調整部材を、電動リールを握る手でさらに操作しやすくなる。
調整部材は、ケース部材に支持される部分より幅の広い操作突起を有してもよい。この場合には、傾斜して配置される調整部材のスプール軸方向の長さが長くなるのを抑えるために、調整部材の厚みを薄くしても、操作突起は調整部材のケース部材に支持される部分の厚みよりも長くなる。このため、操作突起を操作することによって電動リールを握る手で、調整部材をさらに操作しやすくなる。
本発明によれば、小型の電動リール調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくなる。
図1から図4に示すように、本発明の一実施形態による電動リール100は、前方に釣糸を繰り出すように構成される。電動リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール4と、モータ5(図2及び図4参照)と、調整部材6と、スプール軸7と、クラッチ操作部材8と、モータ制御部9と、備える。
リール本体1は、フレーム10と、フレーム10の両側を覆う第1側カバー11及び第2側カバー12と、フレーム10に設けられる釣り竿装着部13と、ケース部材14と、を有する。フレーム10は、ハンドル2側の第1側板10aと、第1側板10aと間隔をあけて対向して配置される第2側板10bと、第1側板10aと第2側板10bとを連結する、複数の連結部10cと、を有する。複数の連結部10cは、リール本体1の前部、下部及び後部に配置される。前部の連結部10cは筒状に形成され、内部にモータ5が収容される。第1側カバー11は、第1側板10aの外側を覆う。第2側カバー12は、第2側板10bの外側を覆う。釣り竿装着部13は、下側の連結部10cに一体的に形成される。
ケース部材14は、図4に示すように、フレーム10の釣り竿装着部13と離反する上側に載置可能である。ケース部材14は、電気回路を形成する回路基板15及びモータ制御部9を収納する。ケース部材14は、図2に示すように、スプール4の前方で第1側板10a及び第2側板10bに載置されるとともに、第1側カバー11側および第2側カバー12側で後方に延びて平面視扁平C字状に形成される。ケース部材14には、釣り糸の先端に取り付けられる仕掛けの水深などを表示する液晶ディスプレイ16と複数の操作ボタン17が設けられる。
ハンドル2は、リール本体1に回転自在に支持される。ハンドル2は、糸繰り出し方向の回転が図示しないワンウェイクラッチによって禁止され、糸巻取方向にだけ回転する。
スプール4は、第1側板10aと第2側板10bの間に配置される。スプール4はスプール軸7に一体回転可能に連結される。スプール4は釣り糸を巻き付け可能な糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの両側に大径に一体形成された一対のフランジ部4bを有する。スプール軸7は、糸巻胴部4aに一体回転可能に連結される。スプール軸7には、ハンドル2の糸巻取方向の回転が増速して伝達されるとともに、モータ5の糸巻取方向の回転が減速して伝達される。スプール軸7は、図3に示すように第1側板10a、第2側板10bおよび第1側カバー11に軸受を介して回転自在に支持される。
調整部材6は、図2に示すように、ケース部材14の第1側カバー11側に、一部が突出するように設けられる。調整部材6は、図3に示すように、ケース部材14にハンドル2側に突出して形成された回動軸14aにねじ部材18によって取り付けられる。調整部材6は、回動軸14aに回動可能に支持される。調整部材6は、概ね120度回動する。調整部材6は、図2および図3に示すように、ハンドル2側がハンドル2から離反する側よりも大径に形成された、合成樹脂製の円錐台形形状である。また、調整部材6は、図2に示すように、前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。したがって、回動軸14aは、先端が基端よりも前方に位置する。調整部材6は、ケース部材14に支持される部分よりも幅広であり、径方向に突出する操作突起6aを有する。図5に示すように調整部材6の背面には、調整部材6の回動位置を検出するための検出子としての一対の磁石20が埋め込まれる。磁石20に対向してケース部材14には、ホール素子等の図示しない磁気センサが配置される。
クラッチ操作部材8は、図示しないクラッチ機構をオンオフするための部材である。クラッチ機構は、ハンドル2およびモータ5の回転をスプール4に伝達するクラッチオン状態と、ハンドル2およびモータ5の回転を遮断してスプール4を自由回転状態にするクラッチオフ状態を取り得る。クラッチ操作部材8は、スプール軸7回りに揺動可能である。図1および図2に示すように、クラッチ操作部材8は、クラッチオフ操作部8aと、クラッチオン操作部8bと、を有する。使用者は、クラッチオフ操作部8aを下方に向かって押すことによって、クラッチ機構はクラッチオフ状態となる。すなわち、クラッチオフ操作部8aが下方に移動することによって、クラッチ機構は、クラッチオフ状態となる。また使用者は、クラッチオン操作部8bを前方に向かって押すことによって、クラッチ機構はクラッチオン状態となる。すなわち、クラッチオン操作部8bが前方に移動することによって、クラッチ機構は、クラッチオン状態となる。
図2に示すように、クラッチオフ操作部8aは、スプール4の後方に配置されている。また、クラッチオフ操作部8aは、第1側板10aと第2側板10bとの間を延びている。クラッチオン操作部8bは、調整部材6に近接して配置されている。
したがって、クラッチオン操作部8bによるクラッチオン操作と、調整部材6によるモータ5の調整操作と、を迅速に連続して操作できる。
図4に示すように、モータ制御部9は、回路基板15に搭載されたマイクロコンピュータによって構成される、モータ制御部9は、調整部材6の回動位置に応じてモータ5の出力を、ソフトウェアによって制御する。本実施形態では、モータ5は速度一定モードと張力一定モードとのいずれかによって制御される。速度一定モードでは、モータ制御部9は、スプール4の回転速度を、調整部材6の回動位置に応じて、たとえば31段階のいずれかの速度に制御する。張力一定モードでは、モータ制御部9は、釣り糸に作用する張力を、調整部材6の回動位置に応じて、たとえば31段階のいずれかの張力に制御する。
このような構成の電動リール100では、調整部材6を回動させてモータ5の出力を調整する。このとき、調整部材6の前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。このため、調整部材6が、電動リール100を握った手Hの親指Tの指先によって操作しやすい位置に配置され、小型の電動リール100の調整部材6を、電動リール100を握る手Hで操作しやすくなる。
しかも、調整部材6は、ハンドル2側がハンドル2から離反する側よりも大径に形成された円錐台形であるので、親指Tの指先が調整部材6に沿いやすくなる。このため、調整部材6を、電動リール100を握る手Hでさらに操作しやすくなる。
<特徴>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)電動リール100は、釣り糸を前方に繰り出す。電動リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール4と、モータ5と、調整部材6と、モータ制御部9とを備える。リール本体1は、フレーム10、第1側カバー11及び第2側カバー12、釣り竿装着部13、並びにケース部材14、を有する。フレーム10は、第1側板10a及び第2側板10bを有する。第1側カバー11及び第2側カバー12は、第1側板10a及び第2側板10bの外側をそれぞれ覆う。釣り竿装着部13は、フレーム10に設けられる。ケース部材14は、電気回路を形成する回路基板15を収納し、フレーム10の釣り竿装着部13と離反する側に載置可能である。ハンドル2は、第1側カバー11に回転自在に装着される。スプール4は、第1側板10aと第2側板10bの間に回転可能に設けられる。モータ5は、リール本体1に設けられ、スプール4を回転駆動する。調整部材6は、ケース部材14に支持され、ケース部材14の第1側カバー11側に、前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。モータ制御部9は、調整部材58の移動によってモータ5の出力を調整する。ケース部材14は、第1側カバー11側及び第2側カバー12側で後方に延びて平面視C字状に形成される。調整部材6は、ケース部材14の第1側カバー11側に、一部が突出するように設けられる。
この電動リール100では、調整部材6の前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。このため、調整部材6が、電動リール100の調整部材6を、電動リール100を握る手Hで操作しやすくなる。
(B)調整部材6は、ケース部材14に回動可能に支持されてもよい。この場合には、回路基板15を含む電気部品が搭載されるケース部材14に調整部材6が回動可能に支持されるので、調整部材6の回転位相をケース部材14内で検出可能である。
(C)調整部材6は、ハンドル2側がハンドル2から離反する側よりも大径に形成された円錐台形であってもよい。この場合には、調整部材6が、ハンドル2側が大径の円錐台形であるので、親指Tの指先が調整部材6に沿いやすくなる。このため、調整部材6を、電動リール100を握る手Hでさらに操作しやすくなる。
(D)調整部材6は、ケース部材14に支持される部分より幅の広い操作突起6aを有してもよい。この場合には、傾斜して配置される調整部材6のスプール軸方向の長さが長くなるのを抑えるために、調整部材6の厚みを薄くしても、操作突起6aは、調整部材6のケース部材14に支持される部分の厚みよりも長くなる。このため、操作突起6aを操作することによって、調整部材6を、電動リール100を握る手Hでさらに操作しやすくなる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)上記実施形態では、調整部材6の形状を円錐台形にしたが、調整部材6の形状は、円板形状であってもよい。また、調整部材は、回動でなく、スライドや揺動するものであってもよい。
(b)上記実施形態では、調整部材6がケース部材14に一体形成された回動軸14aに支持されたが、本発明はこれに限定されない。回動軸はケース部材14と別に設けられてもよい。また、調整部材6に軸部を一体で設け、ケース部材内に設けた第1凹状受部と、ケース部材の蓋部材に設けた第2凹状受部と、で軸部を挟み込んで支持してもよい。この場合は調整部材をねじ等で取り付ける必要がなくなる。
1 リール本体
2 ハンドル
4 スプール
5 モータ
6 調整部材
6a 操作突起
9 モータ制御部
10 フレーム
10a 第1側板
10b 第2側板
11 第1側カバー
12 第2側カバー
14 ケース部材
100 電動リール
2 ハンドル
4 スプール
5 モータ
6 調整部材
6a 操作突起
9 モータ制御部
10 フレーム
10a 第1側板
10b 第2側板
11 第1側カバー
12 第2側カバー
14 ケース部材
100 電動リール
本発明は、電動リール、特に、電動リールの調整部材に関する。
電動リール、特に小型の電動リールにおいて、レバー又は回転体の形態のモータ出力調整用の調整部材がリール本体に設けられる(例えば、特許文献1参照)。従来の電動リールは、電動リールを握る手の親指で操作しやすいようにするために、リール本体のハンドル装着側と反対側の上面に調整部材が設けられる。
従来の電動リールでは、電動リールを握る手の親指で操作するために、調整部材をハンドル装着側と反対側に設けている。しかし、さらに小型の電動リールの場合、電動リールを握る手の親指の付け根に調整部材が配置されるため、調整部材を操作しにくい。
本発明の課題は、小型の電動リールの調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくすることにある。
本発明に係る電動リールは、釣り糸を前方に繰り出す。電動リールは、リール本体と、ハンドルと、スプールと、モータと、調整部材と、モータ制御部とを備える。リール本体は、フレーム、第1側カバー及び第2側カバー、釣り竿装着部、並びにケース部材、を有する。フレームは、第1側板及び第2側板を有する。第1側カバー及び第2側カバーは、第1側板及び第2側板の外側をそれぞれ覆う。釣り竿装着部は、フレームに設けられる。ケース部材は、電気回路を形成する基板を収納し、フレームの釣り竿装着部と離反する側に載置可能である。ハンドルは、第1側カバーに回転自在に装着される。スプールは、第1側板と第2側板の間に回転可能に設けられる。モータは、リール本体に設けられ、スプールを回転駆動する。調整部材は、ケース部材に支持され、ケース部材の第1側カバー側に、前方側が後方側よりもハンドルから離反する方向に傾斜して移動する。モータ制御部は、調整部材の移動によってモータの出力を調整する。調整部材は、ハンドル側がハンドルから離反する側よりも大径に形成された円錐台形である。
この電動リールでは、調整部材を移動させてモータの出力を調整する。調整部材は、前方側が後方側よりハンドルから離反する方向に傾斜して移動する。このため、調整部材が、電動リールを握った手の親指の指先によって操作しやすい位置に配置され、小型の電動リールの調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくなる。また、調整部材が、ハンドル側が大径の円錐台形であるので、親指の指先が調整部材に沿いやすくなる。このため、調整部材を、電動リールを握る手でさらに操作しやすくなる。
調整部材は、ケース部材に回動可能に支持されてもよい。この場合には、基板を含む電気部品が搭載されるケース部材に調整部材が回動可能に支持されるので、調整部材の回転位相をケース部材内で検出可能である。
調整部材は、ケース部材によって全周が囲われてもよい。
調整部材は、ケース部材に支持される部分より幅の広い操作突起を有してもよい。この場合には、傾斜して配置される調整部材のスプール軸方向の長さが長くなるのを抑えるために、調整部材の厚みを薄くしても、操作突起は調整部材のケース部材に支持される部分の厚みよりも長くなる。このため、操作突起を操作することによって電動リールを握る手で、調整部材をさらに操作しやすくなる。
本発明によれば、小型の電動リール調整部材を、電動リールを握る手で操作しやすくなる。
図1から図4に示すように、本発明の一実施形態による電動リール100は、前方に釣糸を繰り出すように構成される。電動リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール4と、モータ5(図2及び図4参照)と、調整部材6と、スプール軸7と、クラッチ操作部材8と、モータ制御部9と、備える。
リール本体1は、フレーム10と、フレーム10の両側を覆う第1側カバー11及び第2側カバー12と、フレーム10に設けられる釣り竿装着部13と、ケース部材14と、を有する。フレーム10は、ハンドル2側の第1側板10aと、第1側板10aと間隔をあけて対向して配置される第2側板10bと、第1側板10aと第2側板10bとを連結する、複数の連結部10cと、を有する。複数の連結部10cは、リール本体1の前部、下部及び後部に配置される。前部の連結部10cは筒状に形成され、内部にモータ5が収容される。第1側カバー11は、第1側板10aの外側を覆う。第2側カバー12は、第2側板10bの外側を覆う。釣り竿装着部13は、下側の連結部10cに一体的に形成される。
ケース部材14は、図4に示すように、フレーム10の釣り竿装着部13と離反する上側に載置可能である。ケース部材14は、電気回路を形成する回路基板15及びモータ制御部9を収納する。ケース部材14は、図2に示すように、スプール4の前方で第1側板10a及び第2側板10bに載置されるとともに、第1側カバー11側および第2側カバー12側で後方に延びて平面視扁平C字状に形成される。ケース部材14には、釣り糸の先端に取り付けられる仕掛けの水深などを表示する液晶ディスプレイ16と複数の操作ボタン17が設けられる。
ハンドル2は、リール本体1に回転自在に支持される。ハンドル2は、糸繰り出し方向の回転が図示しないワンウェイクラッチによって禁止され、糸巻取方向にだけ回転する。
スプール4は、第1側板10aと第2側板10bの間に配置される。スプール4はスプール軸7に一体回転可能に連結される。スプール4は釣り糸を巻き付け可能な糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの両側に大径に一体形成された一対のフランジ部4bを有する。スプール軸7は、糸巻胴部4aに一体回転可能に連結される。スプール軸7には、ハンドル2の糸巻取方向の回転が増速して伝達されるとともに、モータ5の糸巻取方向の回転が減速して伝達される。スプール軸7は、図3に示すように第1側板10a、第2側板10bおよび第1側カバー11に軸受を介して回転自在に支持される。
調整部材6は、図2に示すように、ケース部材14の第1側カバー11に、一部が突出するように設けられる。調整部材6は、図3に示すように、ケース部材14にハンドル2側に突出して形成された回動軸14aにねじ部材18によって取り付けられる。調整部材6は、回動軸14aに回動可能に支持される。調整部材6は、概ね120度回動する。調整部材6は、図2および図3に示すように、ハンドル2側がハンドル2から離反する側よりも大径に形成された、合成樹脂製の円錐台形形状である。また、調整部材6は、図2に示すように、前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。したがって、回動軸14aは、先端が基端よりも前方に位置する。調整部材6は、ケース部材14に支持される部分よりも幅広であり、径方向に突出する操作突起6aを有する。図5に示すように調整部材6の背面には、調整部材6の回動位置を検出するための検出子としての一対の磁石20が埋め込まれる。磁石20に対向してケース部材14には、ホール素子等の図示しない磁気センサが配置される。
クラッチ操作部材8は、図示しないクラッチ機構をオンオフするための部材である。クラッチ機構は、ハンドル2およびモータ5の回転をスプール4に伝達するクラッチオン状態と、ハンドル2およびモータ5の回転を遮断してスプール4を自由回転状態にするクラッチオフ状態を取り得る。クラッチ操作部材8は、スプール軸7回りに揺動可能である。図1および図2に示すように、クラッチ操作部材8は、クラッチオフ操作部8aと、クラッチオン操作部8bと、を有する。使用者は、クラッチオフ操作部8aを下方に向かって押すことによって、クラッチ機構はクラッチオフ状態となる。すなわち、クラッチオフ操作部8aが下方に移動することによって、クラッチ機構は、クラッチオフ状態となる。また使用者は、クラッチオン操作部8bを前方に向かって押すことによって、クラッチ機構はクラッチオン状態となる。すなわち、クラッチオン操作部8bが前方に移動することによって、クラッチ機構は、クラッチオン状態となる。
図2に示すように、クラッチオフ操作部8aは、スプール4の後方に配置されている。また、クラッチオフ操作部8aは、第1側板10aと第2側板10bとの間を延びている。クラッチオン操作部8bは、調整部材6に近接して配置されている。
したがって、クラッチオン操作部8bによるクラッチオン操作と、調整部材6によるモータ5の調整操作と、を迅速に連続して操作できる。
図4に示すように、モータ制御部9は、回路基板15に搭載されたマイクロコンピュータによって構成される、モータ制御部9は、調整部材6の回動位置に応じてモータ5の出力を、ソフトウェアによって制御する。本実施形態では、モータ5は速度一定モードと張力一定モードとのいずれかによって制御される。速度一定モードでは、モータ制御部9は、スプール4の回転速度を、調整部材6の回動位置に応じて、たとえば31段階のいずれかの速度に制御する。張力一定モードでは、モータ制御部9は、釣り糸に作用する張力を、調整部材6の回動位置に応じて、たとえば31段階のいずれかの張力に制御する。
このような構成の電動リール100では、調整部材6を回動させてモータ5の出力を調整する。このとき、調整部材6の前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。このため、調整部材6が、電動リール100を握った手Hの親指Tの指先によって操作しやすい位置に配置され、小型の電動リール100の調整部材6を、電動リール100を握る手Hで操作しやすくなる。
しかも、調整部材6は、ハンドル2側がハンドル2から離反する側よりも大径に形成された円錐台形であるので、親指Tの指先が調整部材6に沿いやすくなる。このため、調整部材6を、電動リール100を握る手Hでさらに操作しやすくなる。
<特徴>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)電動リール100は、釣り糸を前方に繰り出す。電動リール100は、リール本体1と、ハンドル2と、スプール4と、モータ5と、調整部材6と、モータ制御部9とを備える。リール本体1は、フレーム10、第1側カバー11及び第2側カバー12、釣り竿装着部13、並びにケース部材14、を有する。フレーム10は、第1側板10a及び第2側板10bを有する。第1側カバー11及び第2側カバー12は、第1側板10a及び第2側板10bの外側をそれぞれ覆う。釣り竿装着部13は、フレーム10に設けられる。ケース部材14は、電気回路を形成する回路基板15を収納し、フレーム10の釣り竿装着部13と離反する側に載置可能である。ハンドル2は、第1側カバー11に回転自在に装着される。スプール4は、第1側板10aと第2側板10bの間に回転可能に設けられる。モータ5は、リール本体1に設けられ、スプール4を回転駆動する。調整部材6は、ケース部材14に支持され、ケース部材14の第1側カバー11側に、前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。モータ制御部9は、調整部材58の移動によってモータ5の出力を調整する。
この電動リール100では、調整部材6の前方側が後方側よりもハンドル2から離反する方向に傾斜して移動する。このため、調整部材6が、電動リール100の調整部材6を、電動リール100を握る手Hで操作しやすくなる。
(B)調整部材6は、ケース部材14に回動可能に支持されてもよい。この場合には、回路基板15を含む電気部品が搭載されるケース部材14に調整部材6が回動可能に支持されるので、調整部材6の回転位相をケース部材14内で検出可能である。
(C)調整部材6は、ハンドル2側がハンドル2から離反する側よりも大径に形成された円錐台形であってもよい。この場合には、調整部材6が、ハンドル2側が大径の円錐台形であるので、親指Tの指先が調整部材6に沿いやすくなる。このため、調整部材6を、電動リール100を握る手Hでさらに操作しやすくなる。
(D)調整部材6は、ケース部材14に支持される部分より幅の広い操作突起6aを有してもよい。この場合には、傾斜して配置される調整部材6のスプール軸方向の長さが長くなるのを抑えるために、調整部材6の厚みを薄くしても、操作突起6aは、調整部材6のケース部材14に支持される部分の厚みよりも長くなる。このため、操作突起6aを操作することによって、調整部材6を、電動リール100を握る手Hでさらに操作しやすくなる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)上記実施形態では、調整部材6の形状を円錐台形にしたが、調整部材6の形状は、円板形状であってもよい。また、調整部材は、回動でなく、スライドや揺動するものであってもよい。
(b)上記実施形態では、調整部材6がケース部材14に一体形成された回動軸14aに支持されたが、本発明はこれに限定されない。回動軸はケース部材14と別に設けられてもよい。また、調整部材6に軸部を一体で設け、ケース部材内に設けた第1凹状受部と、ケース部材の蓋部材に設けた第2凹状受部と、で軸部を挟み込んで支持してもよい。この場合は調整部材をねじ等で取り付ける必要がなくなる。
1 リール本体
2 ハンドル
4 スプール
5 モータ
6 調整部材
6a 操作突起
9 モータ制御部
10 フレーム
10a 第1側板
10b 第2側板
11 第1側カバー
12 第2側カバー
14 ケース部材
100 電動リール
2 ハンドル
4 スプール
5 モータ
6 調整部材
6a 操作突起
9 モータ制御部
10 フレーム
10a 第1側板
10b 第2側板
11 第1側カバー
12 第2側カバー
14 ケース部材
100 電動リール
Claims (4)
- 釣り糸を前方に繰り出す電動リールであって、
第1側板及び第2側板を有するフレーム、前記第1側板及び第2側板の外側をそれぞれ覆う第1側カバー及び第2側カバー、前記フレームに設けられる釣り竿装着部、並びに電気回路を形成する基板を収納し前記フレームの前記釣り竿装着部と離反する側に載置可能なケース部材、を有するリール本体と、
前記第1側カバーに回転自在に装着されるハンドルと、
前記第1側板と前記第2側板の間に回転可能に設けられるスプールと、
前記リール本体に設けられ、前記スプールを回転駆動するモータと、
前記ケース部材に支持され、前記ケース部材の前記第1側カバー側に設けられ、前方側が後方側よりもハンドルから離反する方向に傾斜して移動する調整部材と、
前記調整部材の移動によって前記モータの出力を調整するモータ制御部と、を備え、
前記ケース部材は、前記第1側カバー側及び前記第2側カバー側で後方に延びて平面視C字状に形成され、
前記調整部材は、前記ケース部材の前記第1側カバー側に、一部が突出するように設けられる、電動リール。 - 前記調整部材は、前記ケース部材に回動可能に支持されている、請求項1に記載の電動リール。
- 前記調整部材は、ハンドル側がハンドルから離反する側よりも大径に形成された円錐台形である、請求項2に記載の電動リール。
- 前記調整部材は、前記ケース部材に支持される部分より幅の広い操作突起を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の電動リール。
Priority Applications (1)
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