JP2016158334A - コンバータ、太陽電池モジュール用コンバータシステム、及び蓄電モジュール用コンバータシステム - Google Patents

コンバータ、太陽電池モジュール用コンバータシステム、及び蓄電モジュール用コンバータシステム Download PDF

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Abstract

【課題】総スイッチ数を削減してシステム構成を簡素化したコンバータ、及び当該コンバータを利用した太陽電池モジュールや蓄電モジュール用のコンバータシステムを提供する。
【解決手段】複数のスイッチを繰り返し切り替えることで複数のキャパシタに相互充放電をさせることにより、キャパシタ電圧のばらつきが解消する方向へと当該キャパシタ電圧を調整するスイッチトキャパシタ部に対して、当該複数のスイッチのうち一部のスイッチの切り替えにより動作するスイッチングコンバータ部を統合することにより統合型コンバータを構成する。また、統合型コンバータに太陽電池モジュール鎖や蓄電モジュール鎖等を接続することで、統合型コンバータシステムを構成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、複数の太陽電池モジュールの直列接続により構成される太陽電池ストリング(太陽電池モジュール鎖)において、部分影による各種の悪影響を防止しつつ、且つ、太陽電池モジュールの出力制御が可能な、コンバータと部分影補償器を統合した統合型コンバータ、及び同様の原理により動作する統合型コンバータ、統合型コンバータシステムに関する。
太陽電池は、典型的にはp型半導体とn型半導体とを接合して電極等を取り付けてなる構造を有しており、太陽光等の光エネルギーを起電力に変換する。太陽電池を用いた太陽光発電システムにおいて太陽光エネルギーを最大限に活用するためには、パワーコンディショナ等を用いて太陽電池モジュールを最大電力点(MPP:Maximum Power Point)で動作させる必要がある。一般的に、太陽電池モジュールの電気特性は日射量に大きく依存し、影が発生した状態では発生可能な電流は大きく低下する。
複数枚のモジュールを直列に接続して太陽電池ストリングを構成して使用する場合、一部のモジュールに影がかかる「部分影」の影響によりストリング全体としての発生可能な電力が大幅に低下することが知られている。図1に一部のモジュール(PV1)に部分的に影が発生した状況におけるストリング内の電流経路、ならびに各モジュールの電気特性を示す。各モジュールと並列に接続されているダイオードはモジュールが逆バイアスされるのを防止するためのバイパスダイオードである。影の掛かったモジュール(以降、影モジュールと呼ぶ)は影の掛かっていないモジュール(以降、日照モジュールと呼ぶ)と比べて発生可能な電流が小さくなり、各モジュール特性にアンバランスが生じる。
この場合、影モジュールの供給可能な電流よりも大きな電流がストリングに流れると、図示のように影モジュールに接続されたバイパスダイオードが導通し、影モジュールはバイパスされる。この時、影モジュールの電圧はバイパスダイードの降下電圧と等しい電圧、即ち、ほぼ0Vとなる。影モジュールは本来、幾分の電力を発生可能であるもののバイパスダイオードの導通により影モジュールは電力を発生できない状態となってしまうため、ストリングとしての発生可能な電力は大幅に低下してしまう。
部分影発生時におけるストリング全体としての電気特性の例を図2に示す。影モジュールがバイパスされることにより電圧−電流(V−I)特性は階段状の特性となり、ストリングの電圧−電力(V−P)特性上には複数のMPPが発生する(図2中のB点とC点)。この場合、パワーコンディショナがストリングを真のMPP(図2中のB点)とは異なる非最適点(図1中のC点)で動作させてしまう恐れがある。
特開2012−028435号公報 特開2004−047585号公報 特開2013−105318号公報 特開2011−228598号公報
T. Shimizu, O, Hashimoto, and G. Kimura, "A novel high-performance utility-interactive photovoltaic inverter system," IEEE Trans. Power Electron., Vol. 18, No. 2, pp. 704-711, Mar. 2003. T. Shimizu, M. Hirakata, T. Kamezawa, and H. Watanabe, "Generation control circuit for photovoltaic modules," IEEE Trans. Power Electron., Vol. 16, No. 3, pp. 293-300, May 2001. S. Qin and R. C. N. Pilawa-Podgurski, "Sub-module differential power processing for photovoltaic applications," IEEE Applied Power Electron. Conf. Expo., pp. 101-108, 2013. J. T. Stauth, M. D. Seeman, and K. Kesarwani, "Resonant switched-capacitor converters for sub-module distributed photovoltaic power management," IEEE Trans. Power Electron., Vol. 28, No. 3, pp. 1189-1198, Mar. 2013.
部分影によるこれらの悪影響を解消または低減する手段として、マイクロコンバータ/インバータによるモジュール毎の個別制御、動作点走査を用いた真のMPP探索アルゴリズムを付加した制御の開発等が行われている。しかし、マイクロコンバータ/インバータ方式ではモジュール毎に電力変換器が必要となるため、システムとして高コスト化する傾向にある(図3)。一方、動作点走査を用いたMPP探索アルゴリズムは制御の複雑化や応答性低下、電力抽出率の低下など、依然として大きな課題を有している。その他多数の解決手法も提案されているが、膨大なデータ量に基づく演算や情報検出システムが必要となるためコストが増加するものと思われる。
また、部分影による特性劣化を防止する各種の部分影補償器が提案されている。部分影補償器を用いた太陽電池システムの概念図を図4に示す。部分影補償器を用いたシステムでは日照モジュールの発生電力の一部を影モジュールへと伝送することで擬似的に全てのモジュールの電気的特性を均等化できるため、部分影発生時においてもマイクロインバータやMPP探索アルゴリズム等を用いることなく汎用のパワーコンディショナで太陽電池ストリングをMPPで動作させることができる。部分影補償器としては様々な回路方式が提案されている。その代表的な回路として、図5にスイッチトキャパシタを用いた方式を示す。
図5のスイッチトキャパシタにおいては、スイッチQ1〜Q6の高速スイッチングによってキャパシタCin1〜Cin3とCa,Cbとが相互充放電することにより、各キャパシタの分担する電圧が均一となる。
具体的には、奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5がオンである時には、キャパシタCin1とCaとが、Cin2とCbとが、それぞれ並列接続されることとなるため、並列接続されたキャパシタ間に電圧のばらつきが発生している場合には相互充放電が行われ、電圧ばらつきが解消される方向へと向かう。また一方で、偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6がオンである時には、キャパシタCin2とCaとが、Cin3とCbとが、それぞれ並列接続されることとなるため、並列接続されたキャパシタ間に電圧のばらつきが発生している場合には相互充放電が行われ、電圧ばらつきが解消される方向へと向かう。
したがって、奇数番号のスイッチを全てオンとする状態と偶数番号のスイッチを全てオンとする状態との間でスイッチングを繰り返すことにより、各々のキャパシタは他の全てのキャパシタと直接的、又は間接的に(他のキャパシタを介して)相互充放電を行うのであり、したがってキャパシタCin1〜Cin3及びCa,Cbの電圧が均一化される。このとき、キャパシタCin1〜Cin3のそれぞれに並列接続された太陽電池モジュール(1以上の太陽電池セルから構成され、太陽電池として動作可能な任意のモジュール。)PV1〜PV3に印加される電圧も均一化される。一部の太陽電池モジュールに影がかかっている「部分影」状態の場合、印加される電圧に対応する電流を影モジュールからは発生させることが不可能な場合があるが、キャパシタCin1〜Cin3を介して他の太陽電池モジュールから影モジュールへと電流が供給されるため(影モジュールの電圧は通常、日照モジュールの電圧よりも低いため、キャパシタCin1〜Cin3を介する電流は優先的に影モジュールへと流れ込む。)、影モジュールからも擬似的には印加電圧に応じた電流が流れ出すこととなり、部分影の影響を補償した動作が可能となる。なお、平滑化用のキャパシタCin1〜Cin3は省いてもよい。この場合にも、偶数番号のスイッチと奇数番号のスイッチとを交互にオンとするスイッチングを繰り返すことにより、全ての太陽電池モジュールPV1〜PV3とキャパシタCa,Cbとが直接的又は間接的に(自己以外を介して)接続されるため、太陽電池モジュールPV1〜PV3に印加される電圧、及びキャパシタCa,Cbの電圧が均一化されるとともに、キャパシタCa,Cbを介して他の太陽電池モジュールから影モジュールへと電流が供給されるため(影モジュールの電圧は通常、日照モジュールの電圧よりも低いため、キャパシタCa,Cbを介する電流は優先的に影モジュールへと流れ込む。)、影モジュールからも擬似的には印加電圧に応じた電流が流れ出すこととなり、部分影の影響を補償した動作が可能となる。スイッチングの一周期に対する、奇数番号のスイッチをオンとする期間、又は偶数番号のスイッチをオンとする期間の割合(時比率)は50%として図5のスイッチングキャパシタを動作させることが一般的であるが、50%以外の時比率においても各太陽電池モジュールの電圧を均一化して部分影の影響を補償することは可能である。以上の動作は、太陽電池モジュールの直列数が3以外(2以上の任意の数)である場合にも同様である。また各キャパシタの容量は異なっていてもよい。
部分影補償器を用いることで部分影の悪影響を防止できるものの、図4に示したようにストリング全体を制御するコンバータに加えて部分影補償器が必要となるため、システム全体としての構成が複雑になってしまう。
以上に鑑み、本発明は、総スイッチ数を削減してシステム構成を簡素化したコンバータ、及び当該コンバータを利用した太陽電池モジュールや蓄電池モジュール用のコンバータシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、複数のキャパシタと複数のスイッチとを備え、複数のスイッチを繰り返し切り替えて複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタ同士の接続状態を繰り返し切り替えることにより複数のキャパシタに相互充放電をさせて、複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタに印加される電圧のばらつきが解消される方向へと、電圧を調整するよう構成された、スイッチトキャパシタ部と、複数のスイッチのうち一部のスイッチをスイッチトキャパシタ部と共有し、一部のスイッチの切り替えにより変化する入力電圧の入力を受けて変換し、出力電圧として出力するよう構成された、スイッチングコンバータ部とを備えたコンバータを提供する。
上記のとおり、スイッチトキャパシタ部の動作に用いるスイッチの一部によってスイッチングコンバータ部を動作させることにより、スイッチトキャパシタ部とスイッチングコンバータ部とを一体化して総スイッチ数を削減することができる。
スイッチトキャパシタ部は一例として、(1)直列接続された第1から第n(nは2以上の整数)のキャパシタと、(2)直列接続された第2i−1(i=1〜n)のスイッチと第2iのスイッチとからなり、第iのキャパシタに対して並列に接続される第iのスイッチ組、として1からnまでのiに対しそれぞれ与えられる、第1から第nのスイッチ組と、(3)第j(j=1〜n−1)のスイッチ組に含まれる2つのスイッチの中間点と、第j+1のスイッチ組に含まれる2つのスイッチの中間点と、の間に接続された第n+jのキャパシタとして1からn−1までのjに対しそれぞれ与えられる、第n+1から第2n−1のキャパシタとを備えるスイッチトキャパシタ部として構成できるが、これに限らず、本発明においては複数のスイッチによって動作する任意のスイッチトキャパシタ部を用いてよい。
上記スイッチトキャパシタ部の一例を用いる場合、スイッチングコンバータ部は一例において、第1から第nのスイッチ組のうちいずれかのスイッチ組をスイッチトキャパシタ部と共有し、且つインダクタを備え、共有するスイッチ組に含まれる2つのスイッチの一方を介して流れる電流によりインダクタに電磁気的エネルギーを蓄積する状態と、2つのスイッチの他方を介して流れる電流によりインダクタから電磁気的エネルギーを放出する状態と、を共有するスイッチ組におけるスイッチの切り替えにより切り替えることで動作するスイッチングコンバータ部として構成することができる。
上記スイッチトキャパシタ部の一例を用いる場合、スイッチングコンバータ部は別の一例において、第1から第nのスイッチ組のうちいずれかのスイッチ組をスイッチトキャパシタ部と共有し、且つ、インダクタとキャパシタとを備えた共振型コンバータ部として構成し、共有するスイッチ組に含まれる2つのスイッチの切り替え周波数に依存した出力電圧を出力するよう構成することができる。
上記スイッチトキャパシタ部の一例を用いる場合、本発明のコンバータにおける第1から第nのキャパシタの各々に対して太陽電池モジュールを並列接続することにより太陽電池モジュール用コンバータシステムを構成することができる。あるいは、本発明のコンバータにおける第1から第nのキャパシタの各々に代えて太陽電池モジュールを接続することにより、太陽電池モジュール用コンバータシステムを構成してもよい。
上記スイッチトキャパシタ部の一例を用いる場合、本発明のコンバータにおける第1から第nのキャパシタの各々に対して蓄電モジュールを並列接続することにより蓄電モジュール用コンバータシステムを構成することができる。あるいは、本発明のコンバータにおける第1から第nのキャパシタの各々に代えて蓄電モジュールを接続することにより、蓄電モジュール用コンバータシステムを構成してもよい。ここにおける蓄電モジュールとは、キャパシタ、二次電池、電気二重層キャパシタ等、1以上の任意の蓄電セルから構成される、充放電可能な任意のモジュールである。
また本発明は、複数のキャパシタと複数のスイッチとをそれぞれが備え、複数のスイッチを繰り返し切り替えて複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタ同士の接続状態を繰り返し切り替えることにより複数のキャパシタに相互充放電をさせて、複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタに印加される電圧のばらつきが解消される方向へと、電圧を調整するようそれぞれが構成された、第1スイッチトキャパシタ部及び第2スイッチトキャパシタ部と、インダクタを備え、インダクタの一端が、第1スイッチトキャパシタ部に含まれる複数のスイッチのうち一部のスイッチに接続され、インダクタの他端が、第2スイッチトキャパシタ部に含まれる複数のスイッチのうち一部のスイッチに接続されることにより、第1スイッチトキャパシタ部及び第2スイッチトキャパシタ部と複数のスイッチの一部をそれぞれ共有し、それぞれ共有するスイッチの切り替えにより変化する入力電圧の入力を受けて変換し、同一周波数にて行われる第1スイッチトキャパシタ部におけるスイッチ切り替えと第2スイッチトキャパシタ部におけるスイッチ切り替えとの位相差に依存した出力電圧を出力するよう構成された、スイッチングコンバータ部とを備えたコンバータを提供する。本発明のコンバータとして、2つのスイッチトキャパシタ部におけるスイッチ切り替えの位相差によって入力電圧を変換する一例である。
本発明に従って構成することができる統合型太陽電池用コンバータにおいては、従来のスイッチトキャパシタを用いた部分影補償器と、降圧型PWM(Pulse Width Modulation)コンバータ等のコンバータとを一体化できるため、システム構成を簡素化することができる。また、一体化において、スイッチトキャパシタとコンバータは一部のスイッチ(後述の図7の例では2つのスイッチQ5,Q6)を共有するため、部分影補償器とコンバータを個別に用いる従来のシステムと比較して総スイッチ数の削減も可能である。本発明に従って簡素化されたコンバータは、蓄電モジュール間の電圧均等化等、他の任意の用途にも適用可能である。
部分影発生時における太陽電池ストリング内の電流経路ならびにモジュールの電気特性を示す図。 部分影の有無によるストリング特性の比較を示すグラフ。 マイクロコンバータを用いた太陽光発電システムの概念図。 部分影補償器を用いた太陽光発電システムの概念図。 スイッチトキャパシタを用いた部分影補償器の回路図。 本発明のコンバータにおいて、スイッチングコンバータ部として用いることができる、降圧型コンバータの回路図。 スイッチトキャパシタと降圧型PWMコンバータとを一体化した統合型コンバータに太陽電池モジュールを接続してなる、太陽電池モジュール用コンバータシステムの回路図。 降圧型PWMコンバータの動作時における、偶数番号のスイッチがオンの期間の接続状態を示す図。 降圧型PWMコンバータの動作時における、奇数番号のスイッチがオンの期間の接続状態を示す図。 図7の回路図に従う統合型コンバータを試作して行った動作実験の結果を示すグラフ。 図7の統合型コンバータにおいて、太陽電池モジュールの代わりに蓄電モジュールを接続してなる、蓄電モジュール用コンバータシステムの回路図。 図7の統合型コンバータにおいて、共有するスイッチをQ5,Q6からQ3,Q4に変更したときの回路図。 図7の統合型コンバータにおいて、共有するスイッチをQ5,Q6からQ1,Q2に変更したときの回路図。 図7の統合型コンバータから平滑化用キャパシタであるキャパシタCin1〜Cin3を除いた時の回路図。 図7の統合型コンバータにおいて、直列段数を2に変更した時の回路図。 図14の統合型コンバータにおいて、降圧型PWMコンバータの代わりに共振型コンバータを用いたときの回路図。 本発明のコンバータの別の実施形態として、2つのスイッチトキャパシタとフェーズシフトコンバータを一体化した統合型コンバータに太陽電池モジュールを接続してなる、太陽電池モジュール用コンバータシステムの回路図。
これより図面を用いて、本発明に係るコンバータ、及びコンバータシステムの構成、動作を説明する。但し、本発明に係るコンバータ、コンバータシステムの構成は、各図面にて示される特定の具体的構成へと限定されるわけではなく、本発明の範囲内で適宜変更可能である。例えば、以下において各キャパシタは主に単独の蓄電素子であるとして説明するが、これらは充放電可能な任意の素子、1以上の素子からなるモジュール、あるいはそれらモジュールを用いて構成される任意の装置であってもよい。各蓄電素子の容量も、それぞれ異なっていてよい。各スイッチについても、以下においてはMOSFETなどの半導体スイッチであるとして説明するが、任意の電子スイッチ、あるいは機械式スイッチを用いることも可能である。その他、以下の実施例におけるコンバータは3直列、又は2直列の太陽電池モジュール鎖、蓄電モジュール鎖に適合された3直列段、2直列段のコンバータであるとして説明されるが、本発明に係るコンバータの直列段数は2以上の任意の数nであってよい。コンバータの出力側に接続する負荷も、任意の回路、装置等であってよい。
統合型コンバータの構成
本発明の一実施形態である統合型コンバータは、図5において太陽電池モジュール鎖に接続されているスイッチトキャパシタと、図6に示される降圧型PWMコンバータとを統合することにより得られる。
図6に示される降圧型PWMコンバータは、入力電源Vin,入力キャパシタCin,スイッチQ,ダイオードDo,インダクタL,出力キャパシタCout,負荷RLを備えており、スイッチQのオンオフを繰り返し切り替えることにより、入力電圧Vinを出力電圧Voutへと変換する。スイッチQの切り替えにおける時比率(切り替えの一周期に対する、スイッチQのオン期間の割合)をD(0≦D≦1)とすれば、一周期に亘るインダクタLの平均電圧が定常状態でゼロとなることから、スイッチQのオン期間、オフ期間にインダクタLに印加される電圧を考慮すれば
D(Vin−Vout)+(1−D)(−Vout)=0
…(1)
となり、
out/Vin=D
…(2)
が得られる。
統合型コンバータの具体的回路構成を図7に示す。統合型コンバータは、(1)キャパシタCin1〜Cin3,C1,C2と、スイッチQ1〜Q6を備えたスイッチトキャパシタ部と、(2)インダクタL,出力側キャパシタCout,負荷RLを備え、更にスイッチQ5,Q6をスイッチトキャパシタ部と共有する降圧型PWMコンバータ部とを備えており、平滑化用キャパシタであるキャパシタCin1〜Cin3に対しては、それぞれ太陽電池モジュールPV1〜PV3が接続されている。図7の回路中でスイッチトキャパシタの部位のみに着目した場合は図5の回路と同一構成である一方、図7中のPWMコンバータ部に着目すると、図6中のダイオードDoをスイッチに置き換えたものと図7中のPWMコンバータ部は同一構成であることがわかる。
統合型コンバータの動作
図7の統合型コンバータは、スイッチQ1〜Q6のうち偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6のみがオンの状態と、奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5のみがオンの状態と、を任意の時比率(本実施例1においては、便宜上、偶数番号のスイッチのみをオンとする期間の、スイッチ切り替えの一周期に対する割合を時比率Dと定義するが、奇数番号のスイッチのみをオンとする期間の当該一周期に対する割合として時比率を定義してもよい。)で繰り返し切り替えることで、太陽電池モジュールPV1〜PV3に部分影が発生している場合であってもこれを補償し、各太陽電池モジュールに印加される電圧を均一化させつつ、太陽電池モジュール鎖全体に印加される電圧を、時比率を介して調整することにより太陽電池モジュール鎖の出力電力制御を行うことができる。従来のスイッチトキャパシタを用いた部分影補償器は一般的に50%の時比率で動作するが、50%でない時比率においても太陽電池モジュールの部分影補償、電圧均一化は可能である。
具体的に、図7の回路中、まずスイッチトキャパシタ部の動作は、既に説明した図5のスイッチトキャパシタの動作と同様である。偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6のみがオンの状態(図8a。オフのスイッチは不図示。)と、奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5のみがオンの状態(図8b。オフのスイッチは不図示。)と、を繰り返し切り替えることにより、キャパシタCin1〜Cin3,C1,C2の各々が、自己以外の全てのキャパシタと直接的、又は間接的に(他のキャパシタを介して)相互充放電を行い、キャパシタCin1〜Cin3,C1,C2の電圧が均一化される。一部の太陽電池モジュールに影がかかっている「部分影」状態の場合は、平滑化用のキャパシタCin1〜Cin3を介して他の太陽電池モジュールから影モジュールへと電流が供給されるため(影モジュールの電圧は通常、日照モジュールの電圧よりも低いため、キャパシタCin1〜Cin3を介する電流は優先的に影モジュールへと流れ込む。)、影モジュールからも擬似的には印加電圧に応じた電流が流れ出すこととなり、部分影の影響を補償した動作が可能となる。
さらに、図7の回路中、PWMコンバータ部は、上述のスイッチトキャパシタの動作によってスイッチ組Q5,Q6のうちオンとなるスイッチが繰り返し切り替えられることにより変化する入力電圧の入力を受けて、これを変換し、出力電圧として負荷RLに出力する。
スイッチQ6がオン(偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6のみがオン)の期間における入力電圧は、太陽電池モジュールPV1,PV2,PV3の電圧をVPV1,VPV2,VPV3とすればVPV1+VPV2+VPV3であり(図8a)、この期間中にインダクタLに印加される電圧VLは、PWMコンバータ部の出力電圧をVoutとすれば
L=VPV1+VPV2+VPV3−Vout
…(3)
で表される(PWMコンバータ部の入力側から出力側へとインダクタLに電流を流す極性を正とする。以下同様。)。この期間中、スイッチQ6を介して流れる電流によりインダクタLには電磁気的エネルギーが蓄積される。
一方、スイッチQ5がオン(奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5のみがオン)の期間における入力電圧はVPV1+VPV2であり(図8b)、この期間中にインダクタLに印加される電圧VLは、
L=VPV1+VPV2−Vout
…(4)
で表される。この期間中、スイッチQ5を介して流れる電流によりインダクタLから電磁気的エネルギーが放出される。
スイッチングの一周期に亘るインダクタLの平均電圧は定常状態においてゼロとなるため、(3)と(4)式で得られたそれぞれの期間におけるインダクタLの電圧VLに、それぞれの期間のスイッチング一周期に対する割合を乗じて加えることにより、下記の(5)式が成立する。
D(VPV1+VPV2+VPV3−Vout)+(1−D)(VPV1+VPV2−Vout)=0
…(5)
この式を解けば、以下の式(6)が得られる。
out=VPV1+VPV2+DVPV3
…(6)
スイッチトキャパシタ部の動作によって全ての太陽電池モジュールの電圧がVPV1=VPV2=VPV3=VPVのように均一であるとすると、(6)式は以下の(7)式のように書き直せる。
out=(D+2)VPV
…(7)
(6)式,(7)式が示すように、出力電圧Voutは時比率Dに依存する。したがって、本発明の統合型コンバータを用いれば、従来のコンバータと同様に時比率Dを調整することによる(任意のスイッチ制御回路等により調整する。スイッチ制御回路は不図示。)太陽電池ストリングの電力制御が可能である。一例において、負荷RLとして定電圧負荷を用いれば出力電圧Voutは固定値となるため、(7)式から
PV=Vout/(D+2)
…(8)
に従い太陽電池モジュール電圧を制御し、ひいては太陽電池モジュール鎖の出力電力を制御できる。
統合型コンバータを用いた実験結果
インダクタLとしてインダクタンス15μHのインダクタを、平滑化用のキャパシタCin1〜Cin3として容量47μFのキャパシタを、キャパシタC1,C2として容量33μFのキャパシタを、出力側キャパシタCoutとして容量141μFのキャパシタを用いて、図7に示す回路構造の統合型コンバータを試作した。次に、太陽電池モジュールPV1〜PV3としてソーラーアレイシミュレータ(Agilent Technologies社製、E4350B)を図7に従い接続し、太陽電池モジュールPV1とPV2の両方に部分影が発生している状態を意図的に模擬し、負荷電圧28V(定電圧負荷)において統合型コンバータの時比率Dをマニュアルで変動させることによりストリング特性を走査した。
統合型コンバータの出力端で得られた電力特性を図9に示す。統合型コンバータによる抽出電力向上の効果を示すために、統合型コンバータを用いずにソーラーアレイシミュレータに対して可変抵抗を直接接続してストリング特性を走査した結果も併せて示している。統合型コンバータを用いない場合においてはストリングのP−V(電力−電圧)特性上に2つの最大電力点が存在しており、抽出可能最大電力は約45W(ストリング電圧が約24Vの時)であった。これに対し、統合型コンバータを用いることで最大電力点は1点に収束し、抽出可能最大電力も約61W(ストリング電圧が約33Vの時)まで大幅に増加した。この実験により、統合型コンバータを用いることで部分影発生状況下において太陽電池からの抽出電力を大幅に向上できることが示された。
蓄電モジュール用コンバータシステム
本発明のコンバータは、太陽電池モジュール用コンバータシステムとしてだけではなく、例えば図10の回路図に示すとおり、蓄電モジュール用のコンバータシステムとして用いることができる。図10においては、統合型コンバータに対して太陽電池モジュールPV1〜PV3ではなく蓄電モジュールB1〜B3が接続されている。統合型コンバータの動作は図7の実施形態において説明したものと基本的に同様である。スイッチトキャパシタ部の偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6と奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5とを交互にオンとすることでキャパシタCin1〜Cin3,C1,C2の電圧が均一化され、キャパシタCin1〜Cin3にそれぞれ並列接続された蓄電モジュールB1〜B3の電圧も均一化される(部分影の問題は発生しないため、その補償も不要である。)。併せて、共有されているスイッチ組Q5,Q6の切り替えによりPWMコンバータ部が動作する。蓄電モジュールB1,B2,B3の電圧をそれぞれVB1,VB2,VB3とすれば、上記式(3)〜(7)式と同様の計算により、PWMコンバータ部の出力電圧(負荷RLの電圧)Vout
out=VB1+VB2+DVB3
…(9)
となり、VB1=VB2=VB3=VBとすれば
out=(D+2)VB
…(10)
が得られる。
なお、図7ではスイッチトキャパシタ部と降圧型のPWMコンバータ部とがスイッチQ5,Q6を共有する回路構成を示したが、他のスイッチを共有する回路構成も可能である。スイッチトキャパシタ部とPWMコンバータ部とがスイッチQ3,Q4を共有する回路構成を図11に、スイッチQ1,Q2を共有する回路構成を図12に、それぞれ示す。これらの回路構成においても部分影の悪影響を防止しつつ同様の原理で太陽電池モジュール鎖の出力電力を制御することが可能である。
図11に示す統合型コンバータを用いる場合、偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6のオン期間中にインダクタLに印加される電圧は
L=VPV1+VPV2−Vout
…(11)
であり(この期間中、スイッチQ4を介して流れる電流によりインダクタLには電磁気的エネルギーが蓄積される。)、奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5のオン期間中にインダクタLに印加される電圧は
L=VPV1−Vout
…(12)
であるから(この期間中、スイッチQ3を介して流れる電流によりインダクタLから電磁気的エネルギーが放出される。)、スイッチングの一周期に亘るインダクタLの平均電圧が定常状態においてゼロとなることは
D(VPV1+VPV2−Vout)+(1−D)(VPV1−Vout)=0
…(13)
と表わされ、出力電圧は
out=VPV1+DVPV2
…(14)
となり、VPV1=VPV2=VPV3=VPVとすれば
out=(D+1)VPV
…(15)
が得られる。
図12に示す統合型コンバータを用いる場合、偶数番号のスイッチQ2,Q4,Q6のオン期間中にインダクタLに印加される電圧は
L=VPV1−Vout
…(16)
であり(この期間中、スイッチQ2を介して流れる電流によりインダクタLには電磁気的エネルギーが蓄積される。)、奇数番号のスイッチQ1,Q3,Q5のオン期間中にインダクタLに印加される電圧は
L=−Vout
…(17)
であるから(この期間中、スイッチQ1を介して流れる電流によりインダクタLから電磁気的エネルギーが放出される。)、スイッチングの一周期に亘るインダクタLの平均電圧が定常状態においてゼロとなることは
D(VPV1−Vout)+(1−D)(−Vout)=0
…(18)
と表わされ、出力電圧は
out=DVPV1
…(19)
となり、VPV1=VPV2=VPV3=VPVとすれば
out=DVPV
…(20)
が得られる。
(7),(15),(20)式から分かるとおり、共有するスイッチにより出力電圧Voutの式は異なる。よって、要求されるVoutの値に応じて適切な回路構成を選択する(共有するスイッチを選択する)必要がある。太陽電池モジュールの代わりに蓄電モジュール等を用いる場合も動作は基本的に同様である。
なお、図5のスイッチトキャパシタに関連して既に説明したとおり、図7〜図12に示される全ての統合型コンバータにおいて、平滑化用のキャパシタCin1〜Cin3は省いてもよい(図13に一例を示す。)。この場合にも、偶数番号のスイッチと奇数番号のスイッチとを交互にオンとするスイッチングを繰り返すことにより、全ての太陽電池モジュールPV1〜PV3(又は蓄電モジュールB1〜B3等)とキャパシタC1,C2とが直接的又は間接的に(自己以外を介して)接続されるため、太陽電池モジュールPV1〜PV3(又は蓄電モジュールB1〜B3等)に印加される電圧、及びキャパシタC1,C2の電圧が均一化されるとともに、太陽電池モジュールPV1〜PV3を接続している場合にはキャパシタC1,C2を介して他の太陽電池モジュールから影モジュールへと電流が供給されるため(影モジュールの電圧は通常、日照モジュールの電圧よりも低いため、キャパシタC1,C2を介する電流は優先的に影モジュールへと流れ込む。)、影モジュールからも擬似的には印加電圧に応じた電流が流れ出すこととなり、部分影の影響を補償した動作が可能となる。
同じく既に述べたとおり、統合型コンバータの直列数は3に限らず2以上であれば任意であり、例えば直列段数を2とした統合型コンバータの例として図14に示す回路構成の統合型コンバータを挙げることができる。
本発明に係る統合型コンバータに用いるスイッチトキャパシタ部やスイッチングコンバータ部の具体的構成は、実施例1で挙げた構成に限らず任意である。スイッチングコンバータ部として降圧型PWMコンバータ部ではなく共振型コンバータ部を用いた統合型コンバータの回路構成例を図15に、スイッチトキャパシタ部を2つのスイッチトキャパシタで構成し、スイッチングコンバータ部としてはフェーズシフトコンバータ部を構成した回路構成例を図16に、それぞれ示す。
図15の統合型コンバータにおいて、スイッチトキャパシタ部は実施例1で用いたものと同様であるが(直列段数は2としたが任意。C4〜C6はキャパシタを表わし、Q5〜Q8はスイッチを表わす。)、スイッチングコンバータ部としては、スイッチングキャパシタ部とスイッチQ7,Q8を共有し、インダクタLrとキャパシタCrとを備えた一次巻線側回路と(Lmgは一次巻線の励磁インダクタンスを表わす。)、二次巻線側回路とを備えることによりトランスを構成した、共振型コンバータ部が用いられている(ダイオードD1〜D4は、共振により変化する二次電流の極性それぞれに対応して整流するためのものである。)。
図15の実施形態では、奇数番号のスイッチQ5,Q7と偶数番号のスイッチQ6,Q8を、50%の時比率(本実施例2においても、便宜上、偶数番号のスイッチのみをオンとする期間の、スイッチ切り替えの一周期に対する割合を時比率Dと定義するが、奇数番号のスイッチのみをオンとする期間の当該一周期に対する割合として時比率を定義してもよい。)で交互にオンとなるよう動作させることにより、図5等を用いて既に説明した原理と同様の原理で太陽電池モジュールPV1,PV2の電圧を均一化させ、部分影が発生している場合にはこれを補償しつつ、スイッチング周波数変調(PFM: Pulse Frequency Modulation)により、奇数番号と偶数番号のスイッチの切り替え周波数を調整して負荷RLの電圧を制御する。スイッチQ7,Q8は交互にオンとなるため、これらスイッチ間の接続点では矩形波電圧が発生し、共振型コンバータ部に入力される。
キャパシタCr,インダクタLr,Lmgは共振回路を構成し、入力電圧の周波数に依存したゲイン特性を有するため、共振回路に入力される矩形波電圧の周波数を変動させることで任意のゲイン、即ち出力電圧(負荷RLの電圧)を得ることができる。即ち、スイッチの時比率は50%固定であるが、スイッチング周波数を変化させることで負荷電圧の制御を行う。
図15の統合型コンバータにおいては、所謂LLCタイプの共振型コンバータ部を用いているが、その他にも多種多様の共振型コンバータ部が考えられ、いずれの方式を用いても同様の原理で統合型コンバータを動作させることができる。また、ここではトランスを用いた絶縁型の共振型コンバータを用いた例について説明したが、トランスを用いない非絶縁型の共振型コンバータを用いても同様の原理で統合型コンバータを動作させることができる。
また図16の統合型コンバータにおいて、スイッチトキャパシタ部はスイッチトキャパシタ部1とスイッチトキャパシタ部2とから構成されており(直列段数は2としたが任意。スイッチトキャパシタ部1,2間で直列段数が異なっていても構わない。C1〜C6はキャパシタを表わし、Q1〜Q8はスイッチを表わす。)、スイッチングコンバータ部は、スイッチトキャパシタ部1とスイッチQ7,Q8を共有し、スイッチトキャパシタ部2とスイッチQ3,Q4を共有するフェーズシフトコンバータ部として構成されている。
図16の実施形態でも、図15の共振型コンバータ部を備えた実施形態と同様に、奇数番号のスイッチQ1,Q3と偶数番号のスイッチQ2,Q4を、50%の時比率(便宜上、偶数番号のスイッチのみをオンとする期間の、スイッチ切り替えの一周期に対する割合を時比率Dと定義するが、奇数番号のスイッチのみをオンとする期間の当該一周期に対する割合として時比率を定義してもよい。)で交互にオンとなるよう動作させ、奇数番号のスイッチQ5,Q7と偶数番号のスイッチQ6,Q8も50%の時比率で交互にオンとなるよう動作させる。これにより、各スイッチトキャパシタ部に含まれるキャパシタや太陽電池モジュールの電圧はそれぞれに均等化される。ただし、図16の実施形態ではスイッチトキャパシタ部1,2のスイッチ切り替えの周波数は同一とする一方、タイミングの間に位相差を設け、この位相差を調節する(フェーズシフト制御)ことで出力電圧(負荷RLの電圧)を制御する。
スイッチQ7,Q8のスイッチ組と、スイッチQ3,Q4のスイッチ組とは交互に位相差を有して動作するため、それぞれのスイッチ組におけるスイッチ間の接続点においては矩形波電圧が発生し、フェーズシフトコンバータ部内のインダクタLに印加される。インダクタLを介して伝達される電力はインダクタLの両端に印加される2つの矩形波電圧の位相差に依存するため、位相差を適切に変動させることで伝達電力を制御することができ、即ち負荷電圧の制御ができることとなる。即ち、この実施形態ではスイッチトキャパシタ部1によりPV1とPV2の電圧は均一化し、部分影が発生している場合にはこれを補償する一方で、スイッチトキャパシタ部1と2の間でのフェーズシフト制御により負荷電圧の制御を行う。
図15,図16の統合型コンバータも、太陽電池モジュールに代わって蓄電モジュール等を接続して同様の原理で動作させることが可能であるし、平滑化用のキャパシタC4,C5を省いてもよい。その他、実施例1に関連して述べた具体的態様の任意性は実施例2においても全て成り立つ。
本発明は、太陽電池モジュール、蓄電モジュール等、1以上の素子からなる任意のモジュールを直列に接続してストリングを構成する電源に広く適用できる。
PV1〜PV4,PVn 太陽電池モジュール
Q1〜Q8,Q スイッチ
L,Lr,Lmg インダクタ(インダクタンス)
C1〜C5,Cin1〜Cin3,Ca,Cb,Cin,Cout,Cr
キャパシタ
Do,D1〜D4 ダイオード
RL 負荷
PV1〜PV3 太陽電池モジュール
B1〜B3 蓄電モジュール

Claims (9)

  1. 複数のキャパシタと複数のスイッチとを備え、該複数のスイッチを繰り返し切り替えて該複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタ同士の接続状態を繰り返し切り替えることにより該複数のキャパシタに相互充放電をさせて、該複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタに印加される電圧のばらつきが解消される方向へと、該電圧を調整するよう構成された、スイッチトキャパシタ部と、
    前記複数のスイッチのうち一部のスイッチを前記スイッチトキャパシタ部と共有し、該一部のスイッチの切り替えにより変化する入力電圧の入力を受けて変換し、出力電圧として出力するよう構成された、スイッチングコンバータ部と
    を備えたコンバータ。
  2. 前記スイッチトキャパシタ部は、
    直列接続された第1から第n(nは2以上の整数)のキャパシタと、
    直列接続された第2i−1(i=1〜n)のスイッチと第2iのスイッチとからなり、第iの前記キャパシタに対して並列に接続される第iのスイッチ組、として1からnまでのiに対しそれぞれ与えられる、第1から第nのスイッチ組と、
    第j(j=1〜n−1)のスイッチ組に含まれる2つのスイッチの中間点と、第j+1のスイッチ組に含まれる2つのスイッチの中間点と、の間に接続された第n+jのキャパシタとして1からn−1までのjに対しそれぞれ与えられる、第n+1から第2n−1のキャパシタと
    を備える、請求項1に記載のコンバータ。
  3. 前記スイッチングコンバータ部は、前記第1から第nのスイッチ組のうちいずれかのスイッチ組を前記スイッチトキャパシタ部と共有し、且つインダクタを備え、該共有するスイッチ組に含まれる2つのスイッチの一方を介して流れる電流により該インダクタに電磁気的エネルギーを蓄積する状態と、該2つのスイッチの他方を介して流れる電流により該インダクタから電磁気的エネルギーを放出する状態と、を該共有するスイッチ組におけるスイッチの切り替えにより切り替えることで動作するスイッチングコンバータ部として構成された、請求項2に記載のコンバータ。
  4. 前記スイッチングコンバータ部は、前記第1から第nのスイッチ組のうちいずれかのスイッチ組を前記スイッチトキャパシタ部と共有し、且つ、インダクタとキャパシタとを備えた共振型コンバータ部として構成され、該共有するスイッチ組に含まれる2つのスイッチの切り替え周波数に依存した出力電圧を出力するよう構成された、請求項2に記載のコンバータ。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載のコンバータにおける前記第1から第nのキャパシタの各々に対して太陽電池モジュールを並列接続することにより構成される、太陽電池モジュール用コンバータシステム。
  6. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載のコンバータにおける前記第1から第nのキャパシタの各々に代えて太陽電池モジュールを接続することにより構成される、太陽電池モジュール用コンバータシステム。
  7. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載のコンバータにおける前記第1から第nのキャパシタの各々に対して蓄電モジュールを並列接続することにより構成される、蓄電モジュール用コンバータシステム。
  8. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載のコンバータにおける前記第1から第nのキャパシタの各々に代えて蓄電モジュールを接続することにより構成される、蓄電モジュール用コンバータシステム。
  9. 複数のキャパシタと複数のスイッチとをそれぞれが備え、該複数のスイッチを繰り返し切り替えて該複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタ同士の接続状態を繰り返し切り替えることにより該複数のキャパシタに相互充放電をさせて、該複数のキャパシタに含まれる各々のキャパシタに印加される電圧のばらつきが解消される方向へと、該電圧を調整するようそれぞれが構成された、第1スイッチトキャパシタ部及び第2スイッチトキャパシタ部と、
    インダクタを備え、該インダクタの一端が、前記第1スイッチトキャパシタ部に含まれる複数のスイッチのうち一部のスイッチに接続され、該インダクタの他端が、前記第2スイッチトキャパシタ部に含まれる複数のスイッチのうち一部のスイッチに接続されることにより、該第1スイッチトキャパシタ部及び該第2スイッチトキャパシタ部と該複数のスイッチの一部をそれぞれ共有し、該それぞれ共有するスイッチの切り替えにより変化する入力電圧の入力を受けて変換し、同一周波数にて行われる該第1スイッチトキャパシタ部におけるスイッチ切り替えと該第2スイッチトキャパシタ部におけるスイッチ切り替えとの位相差に依存した出力電圧を出力するよう構成された、スイッチングコンバータ部と
    を備えたコンバータ。
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