JP2016157845A - パターン形成方法、パターン形成装置およびパターン形成用プログラム - Google Patents

パターン形成方法、パターン形成装置およびパターン形成用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】モールドの凹凸構造への気泡の閉じ込めを抑制することができ、インプリント方法を用いた安定したパターン形成が可能なパターン形成方法と、このようなパターン形成方法を使用するパターン形成装置、および、このパターン形成装置を駆動するためのパターン形成用プログラムを提供する。
【解決手段】パターン形成方法は、被転写領域を液滴とモールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定する接触領域画定工程と、被転写領域に液滴を供給する液滴供給工程と、を有し、液滴供給工程では、液滴とモールドとが接触する順位が同じ接触領域における一の液滴の体積が同じであり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように液滴を供給する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インプリント方法を用いて所望のパターンを形成する方法と、パターン形成装置、および、パターン形成用プログラムに関する。
近年、フォトリソグラフィ技術に替わるパターン形成技術として、インプリント方法を用いたパターン形成技術、および、リソグラフィ技術が注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型部材(モールド)を用い、モールドが備える凹凸構造を被転写材料に転写することで、所望のパターン(線、模様等の凹凸構造からなる図形)および/またはパターンを有しない平滑面等の微細構造を等倍転写するパターン形成技術である。例えば、被転写材料として光硬化性樹脂組成物を用いたパターン形成方法では、転写基板の表面に光硬化性樹脂組成物の液滴を供給し、所望の凹凸構造を有するモールドと転写基板とを所定の距離まで近接させることにより凹凸構造内に光硬化性樹脂組成物を充填し、この状態でモールド側から光を照射することにより光硬化性樹脂組成物を硬化させて樹脂層とし、その後、モールドを樹脂層から引き離すことにより、モールドが備える凹凸が反転した凹凸構造(凹凸パターン)を有するパターン構造体を形成する。このようなパターン形成方法では、モールドの凹凸構造に被転写材料が完全に充填されることが重要であり、モールドの凹凸構造の凹部に気泡が閉じ込められた場合、この気泡は形成する微細構造パターンの欠陥の原因となる。
このため、例えば、窪み部を有するモールドを使用し、モールドの凹凸構造と被転写材料とを近接する際に、窪み部を湾曲させることによりモールド中央から接触させ、これにより、中央部分から外周に向かって気体を押し出すことにより気泡の閉じ込めを防止することが提案されている(特許文献1)。
また、転写基板において、モールドの凹凸構造が転写される被転写領域の全周囲に予めライン状の凹凸パターンからなる外接パターンを設けておき、転写基板に被転写材料の液滴を供給したときに、外接パターン上に供給された液滴がライン方向に濡れ広がることを利用し、被転写領域における液滴が相対的に高くなるような転写基板を使用することが提案されている(特許文献2)。このような転写基板を使用することにより、モールドと被転写材料とを近接させた際に、モールドを湾曲させなくても、被転写領域に供給された被転写材料の液滴とモールドとの接触が先に開始され、外接パターンに供給された被転写材料の液滴とモールドとの接触が遅れて開始されることとなり、気泡の閉じ込めが防止される。
特表2009−536591号公報 特開2013−222791号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、モールドを湾曲させた状態で被転写材料と接触させるには、湾曲可能な構造を有するモールドと専用のインプリント装置が必要であり、パターン形成コストが増大するという問題があった。また、モールドを湾曲させることにより、凹凸構造に歪みが生じて、形成するパターンの高精度化に支障を来すおそれもあった。
また、特許文献2に記載の方法では、ライン状の凹凸パターンからなる外接パターンを形成する工程が必要となること、また、製品設計によっては、転写基板の転写領域の全周囲に位置する外接パターンの存在が許容されないといった問題があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、モールドの凹凸構造への気泡の閉じ込めを抑制することができ、インプリント方法を用いた安定したパターン形成が可能なパターン形成方法と、このようなパターン形成方法を使用するパターン形成装置、および、このパターン形成装置を駆動するためのパターン形成用プログラムを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のパターン形成方法は、転写基板の被転写領域に被転写材料の液滴を供給する液滴供給工程と、凹凸構造を備えるモールドと転写基板とを近接させることによりモールドと液滴とを接触させ、これにより転写基板とモールドとの間に液滴を展開して被転写材料層を形成する接触工程と、該被転写材料層を硬化させる硬化工程と、硬化させた被転写材料層と前記モールドとの引き離しを行う離型工程と、を有するパターン形成方法であって、前記液滴供給工程の前に、前記転写基板の前記被転写領域を、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定する接触領域画定工程を有し、前記液滴供給工程では、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が同じである接触領域における一の液滴の体積が同じものとなり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように前記液滴を供給するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記接触領域画定工程では、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第(K+1)番目の接触領域が、第K番目の接触領域よりも外側に位置するように接触領域を画定するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記液滴供給工程にて前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第1番目から第N番目までの各接触領域に供給する被転写材料量を、対象となる接触領域に対応する前記モールドの領域に存在する凹凸構造の凹部の容積と、前記モールドと前記転写基板との間に生じる残膜の厚みの設定値と前記接触領域の面積の値との積である体積と、に基づいて決定するような構成とした。
本発明の他の態様として、被転写領域に液滴として供給されてからモールドと接触するまでの液滴からの揮発量に基づく補正を行って前記被転写材料量を決定するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記液滴供給工程では、転写基板の被転写領域に供給する被転写材料の1滴の液滴の体積を一定とし、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴を形成するための液滴供給回数が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴を形成するための液滴供給回数よりも多くなるようにするような構成とした。
本発明のパターン形成装置は、転写基板の被転写領域に被転写材料の液滴を供給し、凹凸構造を備えるモールドと前記転写基板とを近接させることにより前記モールドと前記液滴とを接触させ、これにより前記転写基板と前記モールドとの間に前記液滴を展開して被転写材料層を形成し、該被転写材料層を硬化させた後に前記モールドとの引き離しを行うことによりパターンを形成するパターン形成装置であって、前記モールドを保持するためのモールド保持部と、前記転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板上に被転写材料の液滴を供給するための液滴供給部と、前記転写基板の前記被転写領域を、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定し、液滴とモールドとが接触する順位が同じである接触領域における一の液滴の体積が同じものとなり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように、液滴の供給位置、供給回数を設定するとともに、該供給位置、供給回数で液滴を供給するように前記液滴供給部を制御する制御部と、を有するような構成とした。
本発明のパターン形成用プログラムは、転写基板の被転写領域を複数の単位転写領域に画定するステップと、単位転写領域毎に、必要な被転写材料量を決定するステップと、単位転写領域毎に、供給する被転写材料の液滴の滴下数を決定するステップと、単位転写領域毎に、液滴とモールドとの接触が生じる順位を第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)まで決定するステップと、単位転写領域毎に、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定するステップと、を有し、上述のパターン形成装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するような構成とした。
本発明の他の態様として、転写基板の被転写領域を複数の単位転写領域に画定する前記ステップでは、被転写材料の液滴の最小供給ピッチがPであるときに、一辺がPの正方形の面積のα倍(αは1以上)であって外周形状が矩形である領域を単位転写領域として設定するような構成とした。
本発明の他の態様として、単位転写領域毎に、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定する前記ステップは、液滴とモールドとが接触する順位が第N番目の単位転写領域において、複数の液滴が均等に分散し、複数の液滴を構成する一の液滴を形成するための液滴の滴下数が最小となるように、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定するステップと、液滴とモールドとが接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の単位転写領域における一の液滴の体積よりも大きく、かつ、液滴とモールドとが接触する順位が第K番目の単位転写領域内では一の液滴を形成するための液滴の滴下数が同じで、単位転写領域内に一の液滴が均等に分散するように、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定するステップと、を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、単位転写領域毎に、液滴とモールドとの接触が生じる順位を第1番目から第N番目まで決定する前記ステップでは、液滴とモールドとが接触する順位が第(K+1)番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域が、第K番目の単位転写領域よりも外側に位置するように接触順位を決定するような構成とした。
本発明は、インプリント方法を用いたパターン形成におけるモールドの凹凸構造への気泡の閉じ込めを簡便に抑制することができ、安定したパターン形成が可能である。
図1は、本発明のパターン形成方法において転写基板の被転写領域に画定された接触領域の一例を説明するための部分平面図である。 図2は、図1に示されるように画定された各順位の接触領域への被転写材料の液滴供給の例を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)のI−I線における縦断面図である。 図3は、本発明のパターン形成方法における接触工程を説明するための図である。 図4は、図3(B)に示される状態を示す図2(A)相当の部分平面図である。 図5は、図3(C)に示される状態を示す図2(A)相当の部分平面図である。 図6は、本発明のパターン形成方法において転写基板の被転写領域に画定された接触領域の他の例を説明するための部分平面図である。 図7は、図6に示されるように画定された各順位の接触領域への被転写材料の液滴供給の例を示す図であり、図7(A)は平面図、図7(B)は図7(A)のII−II線における縦断面図である。 図8は、本発明のパターン形成方法における接触工程を説明するための図である。 図9は、図8(B)に示される状態を示す図7(A)相当の部分平面図である。 図10は、図8(C)に示される状態を示す図7(A)相当の部分平面図である。 図11は、本発明のパターン形成方法において転写基板の被転写領域に画定された接触領域の他の例を説明するための部分平面図である。 図12は、本発明のパターン形成方法において転写基板の被転写領域に画定された接触領域の他の例を説明するための部分平面図である。 図13は、本発明のパターン形成装置の一実施形態の実施形態を示す概略側面図である。 図14は、図13に示されるパターン形成装置の概略平面図である。 図15は、本発明のパターン形成装置を構成する制御部にて液滴供給部の制御を行うための本発明のパターン形成用プログラムの一例を示すフローチャート図である。 図16は、図6、図7に示される転写基板を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。 図17は、図6、図7に示される転写基板を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。 図18は、図6、図7に示される転写基板を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。 図19は、図6、図7に示される転写基板を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。 図20は、図6、図7に示される転写基板を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。 図21は、図6、図7に示される転写基板を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。 図22は、実施例において転写基板に設定された被転写領域と、この被転写領域に画定された接触領域を示す部分平面図である。 図23は、実施例において転写基板とモールドとの間に展開した光硬化性レジストの状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
[パターン形成方法]
本発明のパターン形成方法は、転写基板の被転写領域に被転写材料の液滴を供給する液滴供給工程と、凹凸構造を備えるモールドと転写基板とを近接させることによりモールドと液滴とを接触させ、これにより転写基板とモールドとの間に液滴を展開して被転写材料層を形成する接触工程と、この被転写材料層を硬化させる硬化工程と、硬化させた被転写材料層とモールドとの引き離しを行う離型工程を有するものである。
本発明のパターン形成方法では、液滴供給工程に前に、使用する転写基板の被転写領域を、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定する接触領域画定工程を有する。
図1〜図5を参照して、本発明のパターン形成方法の一実施形態について説明する。
図1は、N=2の場合を例とする転写基板の被転写領域に画定された接触領域を説明するための部分平面図である。図1において、転写基板11の一の平面11aには、正方形状の被転写領域12(外周を二点鎖線で示している)が設定されており、この被転写領域12には、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目である接触領域A1(外周を一点鎖線で示している)と、接触する順位が第2番目である接触領域A2の2種の接触領域が画定されている。図示のように、接触する順位が第2番目である接触領域A2は、接触する順位が第1番目である接触領域A1よりも外側に位置している。このような接触順位が第1番目の接触領域A1、第2番目の接触領域A2の平面視形状、面積、位置は、例えば、接触領域から被転写領域12の外周までの距離、モールドと転写基板11との間隙における液滴の濡れ広がりの方向、速さ等を指標として画定することができる。モールドと転写基板11との間隙における液滴の濡れ広がりの方向、速さは、例えば、モールドの凹凸構造のパターンの形状(例えば、ライン/スペース形状、ドット形状、ホール形状等)、パターンの寸法(例えば、凹部の深さ、幅等)、使用する被転写材料の濡れ性、転写基板やモールドの材質、表面状態を考慮して検討することができる。
使用する転写基板11の材質は、例えば、石英やソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂基板、あるいは、これらの材料の任意の組み合わせからなる複合材料基板であってよい。また、例えば、半導体やディスプレイ等に用いられる微細配線や、フォトニック結晶構造、光導波路、ホログラフィのような光学的構造等の所望のパターン構造物が形成されたものであってもよい。
次に、本発明のパターン形成方法における液滴供給工程では、上記の接触領域画定工程において画定した接触する順位が第1番目である接触領域A1、接触する順位が第2番目である接触領域A2において、それぞれ供給が必要な被転写材料量を決定する。この被転写材料量は、対象となる接触領域に対応するモールドの領域内に存在する凹凸構造の凹部の容積と、モールドと転写基板11との間に生じる残膜の厚みの設定値と接触領域の面積の値との積である体積と、に基づいて決定することができる。例えば、接触領域A1に対応するモールドの領域内に存在する凹凸構造の凹部の容積がV1Mであり、モールドと転写基板11との間に生じる残膜の厚みの設定値と接触領域A1の面積の値との積である体積がV1Gであるときに、両者の和(V1M+V1G)を接触領域A1に供給する被転写材料量とすることができる。同様に、接触領域A2に対応するモールドの領域内に存在する凹凸構造の凹部の容積V2Mと、モールドと転写基板11との間に生じる残膜の厚みの設定値と接触領域A2の面積の値との積である体積V2Gとの和(V2M+V2G)を、接触領域A2に供給する被転写材料量とすることができる。さらに、被転写領域12に液滴として供給されてからモールドと接触するまでの液滴からの揮発量を上記のように決定した接触領域A1に供給する被転写材料量、接触領域A2に供給する被転写材料量に加える補正を行って、最終的な被転写材料量を決定してもよい。
図2は、図1に示されるように画定された接触する順位が第1番目である接触領域A1と、接触する順位が第2番目である接触領域A2への被転写材料の液滴供給の例を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)のI−I線における縦断面図である。尚、この図2では、単位面積当りの被転写材料量が、接触領域A1と接触領域A2とにおいて同じである場合を例としている。図2(A)に示される例では、鎖線で囲まれた1個の領域の面積を単位面積としており、接触領域A1は4個の単位面積からなり、接触領域A2は32個の単位面積からなる例としている。
液滴供給工程では、上記のように決定された接触領域A1と接触領域A2に供給が必要な被転写材料量に基づいて、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目から第N番目までのN種の接触領域において、接触する順位が同じである接触領域における一の液滴の体積が同じものとなり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように、被転写材料の液滴を供給する。ここで、「一の液滴」とは、他の液滴から独立している液滴のことである。
図2に示される例では、図示しないインクジェットヘッドから被転写材料の液滴が供給されることにより、接触領域A1に複数の液滴21aが均等な配置となるように形成され、また、接触領域A2に複数の液滴21bが均等な配置となるように形成される。尚、図2では、図面が煩雑となることを避けるために、接触領域A2の32個の単位面積の中で一部の単位面積に液滴21bを示している。
接触領域A1に形成される液滴21aは、接触領域A1における一の液滴であり、各液滴21aは体積が同じである。また、接触領域A2に形成される液滴21bは、接触領域A2における一の液滴であり、各液滴21bは体積が同じである。さらに、接触領域A1に形成される一の液滴21aの体積は、接触領域A2に形成される一の液滴21bの体積の略整数倍である。上述のように、この図2では、単位面積当りの被転写材料量が、接触領域A1と接触領域A2とにおいて同じである場合を例としており、図2(A)では、便宜的に、一の液滴21aの体積が一の液滴21bの体積の16倍としている。したがって、接触領域A1に1個の一の液滴21aが供給されるのに対して、接触領域A2では16個の一の液滴21bが供給される。尚、図2では、液滴21a、液滴21bの均等な配置が、正方格子の交点に位置するような配置であるが、均等な配置はこれに限定されるものではなく、例えば、所定のピッチで六方最密となるような配置等であってもよい。
本発明のパターン形成方法の液滴供給工程では、転写基板11の被転写領域12に供給する被転写材料の1滴の液滴の体積を一定とし、液滴とモールドとが接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴を形成するための液滴供給回数が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴を形成するための液滴供給回数よりも多くなるようにすることが好ましい。したがって、図2に示される例では、インクジェットヘッドから吐出される1滴の液滴の体積が一定であり、x滴(xは1以上の整数)の液滴の体積が、一の液滴21bの体積と同じ場合、接触領域A2に一の液滴21bを形成するためには、同一箇所にx滴の液滴を供給する。また、接触領域A1に一の液滴21aを形成するためには、同一箇所にx滴の16倍の数の液滴を供給することとなる。尚、インクジェットヘッドから同一箇所に液滴を供給するとは、座標上で同じ座標に液滴を供給する厳密な場合を意味することは勿論であるが、本発明では、インクジェットヘッドを含むパターン形成装置の駆動制御の誤差を許容するものでもある。
このように接触領域A1と接触領域A2に被転写材料の液滴が供給されることにより、接触領域A1における一の液滴21aの高さh1は、接触領域A2における一の液滴21bの高さh2よりも大きいものとなる。
本発明のパターン形成方法における接触工程では、凹凸構造を備えるモールドと転写基板とを近接させることによりモールドと液滴とを接触させ、これにより転写基板とモールドとの間に液滴を展開して被転写材料層を形成する。図3は、本発明のパターン形成方法における接触工程を説明するための図である。尚、図3では、モールドが備える凹凸構造は省略している。
図3に示されるように、接触領域A1における一の液滴21aの高さh1よりも間隙Gが小さくなるようにモールド1と転写基板11とを近接することにより、まず、液滴21aがモールド1と接触する(図3(A))。さらにモールド1と転写基板11とを近接させることにより間隙Gを小さくし、これにより接触領域A1に供給された液滴21aが押し潰される(図3(B))。図4は、この状態を示す図2(A)相当の平面であり、モールドは省略している。
さらにモールド1と転写基板11とを近接させることにより間隙Gを小さくし、これによりモールド1と転写基板11との間隙において作用する毛細管力により、接触領域A1内を液滴21aが展開し、モールド1の凹凸構造内への液滴の充填が行われる(図3(C))。図5は、この状態を示す図2(A)相当の平面であり、モールドは省略している。図5では、液滴の展開により形成されつつある被転写材料層21に斜線を付して示している。そして、モールド1と転写基板11が、接触領域A2における一の液滴21bの高さh2よりも間隔Gが小さくなるような所定位置まで近接することにより、液滴21bがモールド1と接触し、接触領域A2におけるモールド1の凹凸構造内への液滴の充填が行われ、転写基板11とモールド1との間に被転写材料層21が形成される(図3(D))。このような転写基板11とモールド1との間での液滴の展開では、仮に気泡が存在したとしても、接触領域A1から接触領域A2に向かう液滴の展開により、気泡は被転写領域12の周縁方向へ運ばれ、接触領域A2における液滴の展開が完了するとともに被転写領域12から排除される。
使用するモールド1は、インプリントにより形成するパターンに応じた凹凸構造を備えるものであればよい。また、モールド1の材質は、使用する被転写材料が光硬化性である場合には、これらを硬化させるための照射光が透過可能な材料を用いることができ、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類の他、サファイアや窒化ガリウム、更にはポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。また、使用する被転写材料が光硬化性ではない場合や、転写基板11側から被転写材料を硬化させるための光を照射可能である場合には、モールド1は光透過性を具備しなくてもよく、上記の材料以外に、例えば、シリコンやニッケル、チタン、アルミニウム等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素材料、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。
本発明のパターン形成方法における硬化工程では、被転写材料層21を硬化させる。この硬化工程では、使用する被転写材料が光硬化性樹脂であれば、モールド1側から光照射を行うことにより被転写材料層21を硬化させることができる。また、転写基板11が光透過性の材料からなる場合、転写基板11側から光照射を行ってもよく、また、転写基板11とモールド1の両側から光照射を行ってもよい。一方、使用する被転写材料が熱硬化性樹脂であれば、被転写材料層21に対して加熱処理を施すことにより硬化させることができる。
本発明のパターン形成方法における離型工程では、硬化させた被転写材料層21とモールド1を引き離し、転写基板11上にパターン構造体を位置させた状態として、パターン形成が完了する。また、上記のように形成したパターン構造体を介して転写基板11をエッチングすることにより、モールド1が有する凹凸構造が逆転したパターン構造体を転写基板11に形成してもよい。さらに、本発明では、このようにエッチングでパターン構造体が形成された転写基板11をレプリカモールドとして使用し、上記のように、凹凸構造を備えたパターン形成を行うこともできる。
次に、図6〜図10を参照して、本発明のパターン形成方法の他の実施形態について説明する。
図6は、本発明のパターン形成方法の接触領域画定工程において転写基板の被転写領域に画定された接触領域の他の例を説明するための部分平面図であり、N=2の場合を例とするものである。図6において、転写基板41の一の平面41aに設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)には、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目である接触領域A1(外周を一点鎖線で示している)と、接触する順位が第2番目である接触領域A2の2種の接触領域が画定されている。図示のように、接触する順位が第2番目である接触領域A2は、接触する順位が第1番目である接触領域A1よりも外側に位置している。液滴とモールドとが接触する順位が異なる接触領域A1と接触領域A2の画定は、上述の図1に示される例と同様に、例えば、接触領域から被転写領域42の外周までの距離、モールドと転写基板41との間隙における液滴の濡れ広がりの方向、速さ等を指標として行うことができる。
尚、使用する転写基板41の材質は、上述の転写基板11の材質と同様とすることができる。
次に、液滴供給工程では、接触する順位が第1番目である接触領域A1、接触する順位が第2番目である接触領域A2において、それぞれ供給が必要な被転写材料量を決定する。この被転写材料量の決定は、上述の実施形態と同様に行うことができる。上記の図6に示される例では、同じ接触順位の接触領域において、接触領域の単位面積当りで供給が必要とされる被転写材料量が異なる場合を例としている。すなわち、接触領域A1は、単位面積当りの被転写材料の必要量が多い接触領域A1−1と、単位面積当りの被転写材料の必要量が少ない接触領域A1−2に区分され、便宜的に、接触領域A1−1の被転写材料量を、接触領域A1−2の被転写材料量の4倍とする。接触領域A1−1と接触領域A1−2の境界は、三点鎖線で示している。また、接触領域A2は、単位面積当りの被転写材料の必要量が多い接触領域A2−1と、単位面積当りの被転写材料の必要量が少ない接触領域A2−2に区分され、便宜的に、接触領域A2−1の被転写材料量を、接触領域A2−2の被転写材料量の4倍とする。接触領域A2−1と接触領域A2−2の境界も、三点鎖線で示している。したがって、図6において、三点鎖線で区分された左側の領域(接触領域A1−1と接触領域A2−1)の被転写材料量は、三点鎖線で区分された右側の領域(接触領域A1−2と接触領域A2−2)の被転写材料量の4倍となる。但し、図6において、三点鎖線で区分された左側に位置し、接触順位が異なる接触領域A1−1と接触領域A2−1は、単位面積当りの被転写材料の必要量が同じであり、また、三点鎖線で区分された右側に位置し、接触順位が異なる接触領域A1−2と接触領域A2−2は、単位面積当りの被転写材料の必要量が同じものとする。
図7は、図6に示されるように画定された接触する順位が第1番目である接触領域A1と、接触する順位が第2番目である接触領域A2への被転写材料の液滴供給の例を示す図であり、図7(A)は平面図、図7(B)は図7(A)のII−II線における縦断面図である。図7(A)では、鎖線で囲まれた1個の領域の面積を単位面積としており、接触領域A1は4個の単位面積からなり、接触領域A2は12個の単位面積からなる例としている。液滴供給工程では、上記のように決定された接触領域A1と接触領域A2に供給が必要な被転写材料量、および、単位面積当りの被転写材料の必要量に基づいて、接触する順位が同じ接触領域における一の液滴の体積が同じであり、かつ、順位が第1番目の接触領域A1−1,A1−2における一の液滴の体積が、第2番目の接触領域A2−1,A2−2における一の液滴の体積よりも大きくなるように、被転写材料の液滴を供給する。
図7に示される例では、図示しないインクジェットヘッドから被転写材料の液滴を供給することにより、接触領域A1−1に複数の液滴51aが均等な配置となるように形成され、接触領域A1−2にも複数の液滴51aが均等な配置となるように形成される。また、図示しないインクジェットヘッドから被転写材料の液滴を供給することにより、接触領域A2−1に複数の液滴51bが均等な配置となるように形成され、接触領域A2−2にも複数の液滴51bが均等な配置となるように形成される。接触領域A1−1,A1−2に形成される一の液滴51aの体積は、接触領域A2−1,A2−2に供給される一の液滴51bの体積の略整数倍であり、図7では一の液滴51aの体積が一の液滴51bの体積の16倍である例を示している。尚、図7(A)では、図面が煩雑となることを避けるために、接触領域A2−1,A2−2の12個の単位面積の中で一部の単位面積に液滴51bを示している。また、図7では、接触領域A1−1における液滴51aの均等な配置、接触領域A2−1、接触領域A2−2における液滴51bの均等な配置が、正方格子の交点に位置するような配置であるが、均等な配置はこれに限定されるものではなく、例えば、所定のピッチで六方最密となるような配置等であってもよい。
接触領域A1−1,A1−2に形成される液滴51aは、接触領域A1における一の液滴であり、各液滴51aは体積が同じである。そして、上記のように、接触領域A1−1の被転写材料量を、接触領域A1−2の被転写材料量の4倍としているので、図7では、便宜的に、接触領域A1−1では単位面積当り4個の液滴51aを供給し、接触領域A1−2では単位面積当り1個の液滴51aを供給する例として記載している。
また、接触領域A2−1,A2−2に形成される液滴51bは、接触領域A2における一の液滴であり、各液滴51bは体積が同じである。そして、上記のように、接触領域A2−1の被転写材料量を、接触領域A2−2の被転写材料量の4倍としているので、図7では、便宜的に、接触領域A2−1では単位面積当り64個の液滴51bを供給し、接触領域A2−2では単位面積当り16個の液滴51bを供給する例として記載している。
インクジェットヘッドから吐出される1滴の液滴の体積は、一定であることが好ましい。この場合、図7に示される例では、x滴(xは1以上の整数)の液滴の体積が、一の液滴51bの体積と同じとなり、接触領域A2−1,A2−2に一の液滴51bを形成するためには、同一箇所にx滴の液滴を供給する。また、接触領域A1−1,A1−2に一の液滴51aを形成するためには、同一箇所にx滴の16倍の数の液滴を供給することとなる。
このように接触領域A1−1,A1−2と接触領域A2−1,A2−2に被転写材料の液滴が供給されることにより、接触領域A1−1,A1−2における一の液滴51aの高さh1は、接触領域A2−1,A2−2における一の液滴51bの高さh2よりも大きいものとなる。
図8は、液滴供給工程にて被転写材料の液滴が供給された後の転写基板とモールドとを近接させることによりモールドと液滴とを接触させ、これにより転写基板とモールドとの間に液滴を展開して被転写材料層を形成する接触工程を説明するための図である。尚、図8では、モールドが備える凹凸構造は省略している。
図8に示されるように、接触領域A1−1,A1−2における一の液滴21aの高さh1よりも間隙Gが小さくなるようにモールド31と転写基板41とを近接することにより、まず、液滴51aがモールド31と接触する(図8(A))。使用するモールド31は、インプリントにより形成するパターンに応じて凹凸構造を備えるものであればよく、モールド31の材質は、上述のモールド1と同様とすることができる。
さらにモールド31と転写基板41とを近接させることにより間隙Gを小さくし、これにより接触領域A1に供給された液滴51aを押し潰す(図8(B))。図9は、この状態を示す図7(A)相当の平面であり、モールドは省略している。さらにモールド31と転写基板41とを近接させることにより間隙Gを小さくし、これによりモールド31と転写基板41との間隙において作用する毛細管力により、接触領域A1(接触領域A1−1および接触領域A1−2)内に液滴51aが展開し、モールド31の凹凸構造内への液滴の充填が行われる(図8(C))。図10は、この状態を示す図7(A)相当の平面であり、モールドは省略している。図10では、液滴の展開により形成されつつある被転写材料層51に斜線を付して示している。そして、モールド31と転写基板41が、接触領域A2における一の液滴51bの高さh2よりも間隔Gが小さくなるような所定位置まで近接することにより、液滴51bがモールド31と接触し、接触領域A2(接触領域A2−1および接触領域A2−2)におけるモールド31の凹凸構造内への液滴の充填が行われ、転写基板41とモールド31との間に被転写材料層51が形成される(図8(D))。このような転写基板41とモールド31との間での液滴の展開において、仮に気泡が存在したとしても、接触領域A1から接触領域A2に向かう液滴の展開により、気泡は被転写領域42の周縁方向へ運ばれ、接触領域A2における液滴の展開が完了するとともに被転写領域42から排除される。
このような接触工程の後に、上述の硬化工程と同様に、被転写材料層51を硬化させる。その後、上述の離型工程と同様に、硬化させた被転写材料層51とモールド31を引き離し、転写基板41上にパターン構造体を位置させた状態として、パターン形成が完了する。また、上記のように形成したパターン構造体を介して転写基板41をエッチングすることにより、モールド31が有する凹凸構造が逆転したパターン構造体を転写基板41に形成してもよい。さらに、本発明では、このようにエッチングでパターン構造体が形成された転写基板41をレプリカモールドとして使用し、上記のように、凹凸構造を備えたパターン形成を行うこともできる。
上述のような本発明のパターン形成方法は、接触する順位が第1番目の接触領域から第N番目(Nは2以上の整数)の接触領域へ、この順序で液滴とモールドとを接触させるので、転写基板とモールドとの間隙への被転写材料の液滴の展開において、気泡の閉じ込めを確実に阻止することができる。これにより、転写基板の外周域に気泡の閉じ込め防止を目的とした凹凸パターンを設ける必要がなく、製品設計の制約を受けることがない。また、モールドを湾曲させるような専用のパターン形成装置が不要であり、パターン形成のコストの低減が可能である。
上述のパターン形成方法の実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明のパターン形成方法の接触領域画定工程において転写基板の被転写領域に画定する接触領域は3種以上であってもよい。図11に示される例では、転写基板61の一の平面61aに設定された被転写領域62(外周を三点鎖線で示している)に、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目である接触領域A1(外周を一点鎖線で示している)、接触する順位が第2番目である接触領域A2(外周を二点鎖線で示している)、接触する順位が第3番目である接触領域A3の3種の接触領域が画定されている。この場合も、接触する順位が第2番目である接触領域A2は、接触する順位が第1番目である接触領域A1よりも外側に位置し、接触する順位が第3番目である接触領域A3は、接触する順位が第2番目である接触領域A2よりも外側に位置している。
また、本発明のパターン形成方法の接触領域画定工程において転写基板の被転写領域に画定する第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までの各接触領域の外周形状の中心は、使用するモールドが有する凹凸構造のパターン形状等を考慮して、一致しないものであってもよい。図12に示される例では、転写基板71の一の平面71aに設定された被転写領域72(外周を二点鎖線で示している)に、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目である接触領域A1(外周を一点鎖線で示している)、接触する順位が第2番目である接触領域A2が画定されており、接触領域A1の外周形状の中心C1と、接触領域A2の外周形状の中心C2は一致していない。
さらに、被転写領域12,42,62,72の外周形状は正方形状であるが、これに限定されるものではなく、また、各接触領域の外周形状も正方形状に限定されるものでなく、例えば、長方形、菱形、楕円形、円形、これらの任意の組み合わせ等の形状であってもよい。
[パターン形成装置およびパターン形成用プログラム]
本発明のパターン形成装置は、転写基板の被転写領域に被転写材料の液滴を供給し、次いで、凹凸構造を備えるモールドと転写基板とを近接させることによりモールドと液滴とを接触させ、これにより転写基板とモールドとの間に液滴を展開して被転写材料層を形成し、この被転写材料層を硬化させた後にモールドとの引き離しを行い、これにより転写基板上にパターンを形成するパターン形成装置である。
図13は、本発明のパターン形成装置の一実施形態の実施形態を示す概略側面図であり、図14は、図13に示されるパターン形成装置の概略平面図である。図13、図14において、本発明のパターン形成装置81は、モールドを保持するためのモールド保持部82と、転写基板を保持するための基板保持部84と、転写基板上に被転写材料の液滴を供給するための液滴供給部87と、モールド保持部82、基板保持部84および液滴供給部87を制御する制御部88と、を備えている。尚、この図13および図14は、上述のモールド31および転写基板41を使用する例としている。
(モールド保持部82)
パターン形成装置81を構成するモールド保持部82は、モールド31を保持するものであり、モールド31の保持機構は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構、静電気による保持機構等であってよく、保持機構には特に制限はない。また、モールド保持部82は、昇降機構83により図示の矢印Z方向で昇降可能とされていてもよい。このようなモールド保持部82の上方には、被成形樹脂として光硬化性樹脂を使用した場合の樹脂硬化のための図示しない光源、光学系が配設されていてもよい。
(基板保持部84)
パターン形成装置81を構成する基板保持部84は、インプリント用の転写基板41を保持するものであり、転写基板41の保持機構は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構、静電気による保持機構等であってよく、保持機構には特に制限はない。この基板保持部84は、水平駆動機構86によってXYステージ85上を水平面内で移動可能とされている。尚、図13では、基板保持部84は液滴供給位置にあり、XYステージ85上を水平面内で移動させることにより、モールド保持部82下方の転写位置に移動可能である。
(液滴供給部87)
パターン形成装置81を構成する液滴供給部87は、基板保持部84に保持された転写基板41上に被転写材料の液滴を供給するものであり、インクジェット装置(図示例ではインクジェットヘッド87aのみを示している)を備えている。液滴供給部87が備えるインクジェット装置は、基板保持部84に保持された転写基板41上に被転写材料の液滴を供給するためのインクジェットヘッド87aの所望の動作、例えば、XYステージ85の水平面に平行な面内での往復動作等を可能とする駆動部、インクジェットヘッド87aへのインク供給部等を具備している。
(制御部88)
パターン形成装置81を構成する制御部88は、インプリント時の転写基板41に近接する降下位置、転写基板41が移動する際に退避する上昇位置等、所望の位置にモールド31を移動させるために、昇降機構83によるモールド保持部82の矢印Z方向の昇降を制御するものである。また、液滴供給部87からの液滴供給を受ける位置、インプリント時のモールド保持部82下方の転写位置等、所望の位置に転写基板41を移動させるために、水平駆動機構86による基板保持部84のXYステージ85上での移動を制御するものである。さらに、液滴供給部87が備えるインクジェット装置による液滴供給を制御するものである。このような制御部88は、例えば、コンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有しており、上記のような制御を実行するプログラムが格納されている。このプログラムは、例えば、ハードディスク(HD)、コンパクトディスク(CD)、DVD、フラッシュメモリ等のコンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録されたものであって、その記録媒体から制御部88にインストールされたものであってもよい。
この制御部88における液滴供給部87の制御では、制御部88は、パターン形成用プログラムを実行することにより、転写基板の被転写領域を、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定し、次いで、液滴とモールドとが接触する順位が同じである接触領域における一の液滴の体積が同じものとなり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように、液滴の供給位置、供給回数を設定する。そして、このように設定した供給位置、供給回数で液滴を供給するように液滴供給部87を制御する。
図15は、制御部88のコンピュータ上で上記のような液滴供給部87の制御を行うための本発明のパターン形成用プログラムの一例を示すフローチャート図である。また、図16〜図21は、上述の図6、図7に示される転写基板41を例として本発明のパターン形成用プログラムを説明するための部分平面図である。
本発明のパターン形成用プログラムでは、転写基板の被転写領域を複数の単位転写領域に画定する(ステップS1)。単位転写領域は、例えば、被転写材料の液滴の最小供給ピッチがPであるときに、一辺がPの正方形の面積のα倍(αは1以上)の面積であって外周形状が矩形である領域として設定することができる。ここで、最小供給ピッチPは、液滴供給部あるいはインクジェット装置等の液滴供給装置の液滴配置の解像度で決定される値であり、液滴供給部あるいは液滴供給装置において、互いに離間して供給することができる液滴間の距離のうち、最小のピッチを意味する。
図16に示される例では、被転写材料の液滴111の最小供給ピッチPが一辺となっている正方形の面積の64倍の面積である正方形(一辺がPの正方形を8行×8列で配列した正方形(α=64))を単位転写領域101としている。そして、この例では、転写基板41に設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)は、4行×4列で配列されたU1−1からU4−4までの16個の単位転写領域101に画定されている。図16では、16個の単位転写領域101を鎖線で区画して示しており、図面が煩雑になるのを避けるために、1個の単位転写領域101(U1−1)において、一辺がPの正方形が8行×8列で配列された状態を示している。
次に、単位転写領域101毎に、必要な被転写材料量を決定する(ステップS2)。この被転写材料量は、対象となる単位転写領域101に対応するモールド31(図8参照)の領域内に存在する凹凸構造の凹部の容積と、モールド31と転写基板41との間に生じる残膜(図8(D)参照)の厚みの設定値と単位転写領域101の面積の値との積である体積と、に基づいて決定することができる。例えば、対象となる単位転写領域101に対応するモールド31の領域内に存在する凹凸構造の凹部の容積がVMであり、モールド31と転写基板41との間に生じる残膜の厚みの設定値と単位転写領域101の面積の値との積である体積がVGであるときに、両者の和(VM+VG)を、当該単位転写領域101に必要な被転写材料量とすることができる。さらに、単位転写領域101に供給されてからモールドと接触するまでの液滴からの揮発量を、上記のように決定した被転写材料量(VM+VG)に加える補正を行って、最終的な被転写材料量としてもよい。このように16個の単位転写領域101のそれぞれについて被転写材料量が決定される。
図17では、転写基板41に設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)の左半分を占める領域Iに位置する8個の単位転写領域101(U1−1,U2−1,U1−2,U2−2,U1−3,U2−3,U1−4,U2−4)において決定された被転写材料量がVIで共通しており、被転写領域42の右半分を占める領域IIに位置する8個の単位転写領域101(U3−1,U4−1,U3−2,U4−2,U3−3,U4−3,U3−4,U4−4)において決定された被転写材料量がVIIで共通しており、被転写材料量VIは被転写材料量VIIの4倍である場合を例としている。尚、図17では、領域Iと領域IIの境界を三点鎖線で示している。
次に、単位転写領域101毎に、供給する被転写材料の液滴の滴下数を決定する(ステップS3)。この滴下数は、対象となる単位転写領域に必要な被転写材料量を、供給する1滴の液滴量で除すことにより決定することができる。上記のように、被転写材料量VIは被転写材料量VIIの4倍であることから、図18に示される例では、転写基板41に設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)の左半分を占める領域Iに位置する8個の各単位転写領域101における滴下数を64とし、被転写領域42の右半分を占める領域IIに位置する8個の各単位転写領域101における滴下数を16としている。
次いで、単位転写領域101毎に、液滴とモールドとの接触が生じる順位を第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)まで決定する(ステップS4)。このような接触順位は、対象となる単位転写領域101の中心から最も近い被転写領域42の外周までの距離、モールド31と転写基板41との間隙における液滴の濡れ広がりの方向、速さ、寸法を指標として決定することができる。液滴の濡れ広がりの方向、速さは、モールド31の凹凸構造のパターンの形状(例えば、ライン/スペース形状、ドット形状、ホール形状等)、寸法(例えば、凹部の深さ、幅等)、使用する被転写材料の濡れ性、転写基板やモールドの材質、表面状態を考慮して推定することができる。また、液滴とモールドとが接触する順位が第(K+1)番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域101が、第K番目の単位転写領域101よりも外側に位置することを指標として、接触順位を決定することができる。ここで、対比する2個の単位転写領域101において、その外周端から被転写領域42の外周端までの距離が小さい方を、外側に位置する単位転写領域とする。
図19は、このように決定されたN=2の場合における接触順位を示す例であり、転写基板41に設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)の中央に位置する4個の単位転写領域101(U2−2,U3−2,U2−3,U3−3)が、接触順位第1番目の接触領域A1(外周を一点鎖線で示している)であり、その周囲に位置する12個の単位転写領域101(U1−1,U2−1,U3−1,U4−1,U4−2,U4−3,U1−2,U1−3,U1−4,U2−4,U3−4,U4−4)が、接触順位第2番目の接触領域A2として決定されている。
次に、液滴とモールドとが接触する順位が第N番目の単位転写領域における液滴の供給位置と供給回数を決定する(ステップS5)。このステップでは、複数の液滴が単位転写領域内に均等に分散し、複数の液滴を構成する一の液滴を形成するための液滴の滴下数が最小となるように、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定する。接触順位が第N番目の単位転写領域における液滴の滴下数を最小となるように設定するのは、後述する接触順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域における一の液滴の体積を、第(K+1)番目の単位転写領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように設定することを容易とするためであり、また、液滴を単位転写領域内に出来るだけ分散させて供給することにより残膜厚みを均一にするためである。
図20は、接触順位が第2番目(N=2)である単位転写領域において、上記のように決定された液滴の供給位置と供給回数を示す例である。図20において、転写基板41に設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)の左半分を占める領域Iに位置する8個の単位転写領域101における被転写材料量は、上記のように共通で被転写材料量=VIであり、1個の単位転写領域101当りの滴下数は64である。この8個の単位転写領域101の中で、被転写領域42の周辺に位置する6個の単位転写領域101(U1−1,U2−1,U1−2,U1−3,U1−4,U2−4)が、上記のように接触順位第2番目の接触領域A2として決定されている。図示例では、これらの接触順位が第2番目である6個の単位転写領域101において、一の液滴を形成するための供給回数が1回であり、1滴で一の液滴が形成される。そして、64滴の供給位置111bは単位転写領域101内に均等に設定されている。尚、図20では、図面が煩雑となることを避けるために、6個の単位転写領域101(U1−1,U2−1,U1−2,U1−3,U1−4,U2−4)の中でU1−4においてのみ64滴の供給位置111bを示している。
一方、図20において、被転写領域42の右半分を占める領域IIに位置する8個の単位転写領域101における被転写材料量は、上記のように共通で被転写材料量=VIIであり、1個の単位転写領域101当りの滴下数は16である。この8個の単位転写領域101の中で、被転写領域42の周辺に位置する6個の単位転写領域101(U3−1,U4−1,U4−2,U4−3,U4−4,U3−4)が、上記のように接触順位第2番目の接触領域A2として決定されている。図示例では、これらの接触順位が第2番目である6個の単位転写領域101において、一の液滴を形成するための供給回数が1回であり、1滴で一の液滴が形成される。そして、16滴の供給位置111bは単位転写領域101内に均等に設定されている。尚、図20では、図面が煩雑となることを避けるために、6個の単位転写領域101(U3−1,U4−1,U4−2,U4−3,U4−4,U3−4)の中でU4−4においてのみ16滴の供給位置を示している。
次に、液滴とモールドとが接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域における液滴の供給位置と供給回数を決定する(ステップS6)。このステップでは、接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の単位転写領域における一の液滴の体積よりも大きく、かつ、液滴とモールドとが接触する順位が第K番目の単位転写領域内では一の液滴を形成するための液滴の滴下数が同じで、単位転写領域内に一の液滴が均等に分散するように、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定する。
図21は、接触順位が第1番目(K=1)である単位転写領域において、上記のように決定された液滴の供給位置と供給回数を示す例である。図21において、転写基板41に設定された正方形状の被転写領域42(外周を二点鎖線で示している)の左半分を占める領域Iに位置する8個の単位転写領域101における被転写材料量は、上記のように共通で被転写材料量=VIであり、1個の単位転写領域101当りの滴下数は64である。この8個の単位転写領域101の中で、被転写領域42の中央寄りに位置する2個の単位転写領域101(U2−2,U2−3)が、上記のように接触順位第1番目の接触領域A1として決定されている。図示例では、これらの接触順位が第1番目である各単位転写領域101において、供給位置111aを単位転写領域101内に均等となるように4箇所設定しており、したがって、1箇所の供給位置111aに16滴が供給されることにより、単位転写領域101内に一の液滴が4個形成される。
一方、図21において、被転写領域42の右半分を占める領域IIに位置する8個の単位転写領域101における被転写材料量は、上記のように共通で被転写材料量=VIIであり、1個の単位転写領域101当りの滴下数は16である。この8個の単位転写領域101の中で、被転写領域42の中央寄りに位置する2個の単位転写領域101(U3−2,U3−3)が、上記のように接触順位第1番目の接触領域A1として決定されている。図示例では、これらの接触順位が第1番目である各単位転写領域101において、供給位置111aを単位転写領域101内の中心に1箇所設定しており、したがって、1箇所の供給位置111aに16滴が供給されることにより、単位転写領域101内に一の液滴が1個形成される。
次いで、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目の単位転写領域における一の液滴の体積が被転写材料量以下かを判断する(ステップS7)。上記のステップS6では、接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の単位転写領域における一の液滴の体積よりも多くなるように液滴の供給位置と供給回数が決定される。したがって、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目の単位転写領域に対して決定された液滴の供給位置と供給回数は、この液滴の供給位置と供給回数から算出される一の液滴の体積が、上述のステップS2で決定された単位転写領域における被転写材料量を超えるものとなるおそれがある。このため、ステップS7で、第1番目の単位転写領域における一の液滴の体積が被転写材料量以下であることを確認し、被転写材料量以下ではない(No)と判断された場合、ステップ6に戻り、接触順位が第(N−1)番目の単位転写領域まで遡って液滴の供給位置と供給回数を再度決定する。一方、ステップS7で、第1番目の単位転写領域における一の液滴の体積が被転写材料量以下である(Yes)と判断された場合は、パターン形成用プログラムを終了する。
このような本発明のパターン形成用プログラム、パターン形成装置を使用したパターン形成方法では、被転写材料への気泡の閉じ込めが確実に阻止されるので、専用のパターン形成装置が不要である。また、転写基板の外周域に気泡の閉じ込め防止を目的とした凹凸パターンを設ける必要がなく、製品設計の制約を受けることがない。
上述のパターン形成方法、パターン形成装置およびパターン形成用プログラムの実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までの液滴とモールドとの接触が生じる順位を便宜的にN=2として説明しているが、Nは3以上とすることができる。
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例]
転写基板として、シリコンウエハ(直径150mm)を準備した。この転写基板の一方の面の中央部に、図22に示されるように、40mm×40mmの被転写領域を設定した。
また、10mm×10mmの正方形を単位転写領域とし、上記の被転写領域を16個の単位転写領域に画定した(ステップS1)。ここで、使用する画像認識装置は、解像度が600dpiに設定されており、このため使用するインクジェット装置のインクジェットヘッドから液滴を互いに離間して供給することができる最小供給ピッチPは、25.4mm/600=0.042333mmであった。
次いで、単位転写領域毎に、以下のように、必要な被転写材料量を23000pLに決定した(ステップS2)。すなわち、使用するモールドが、幅1000nm、深さ100nmのライン状の凹部をピッチ2000nmで配列した凹凸構造を備えることから、単位転写領域に対応したモールドの領域に存在する凹凸構造の凹部の容積VMを5000pLと算出した。また、残膜厚みが180nmとなるようにインプリントを行うために、この設定値180nmと単位転写領域の面積100mm2の値との積である体積VGを18000pLと算出した。そして、容積VMと体積VGの和(VM+VG)を、1個の単位転写領域に必要な被転写材料量として決定した。このように必要な被転写材料量は、全ての単位転写領域で共通したものとなった。
次いで、使用するインクジェット装置のインクジェットヘッドから供給される1滴の液滴量が6pLであることから、必要な被転写材料量が23000pLである各単位転写領域に供給する液滴数を3833個とした(ステップS3)。
次に、図22に示されるように、上記の40mm×40mmの被転写領域の中央の20mm×20mmの領域に位置する単位転写領域を、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目の単位転写領域とし、この20mm×20mmの領域を接触領域A1とした。また、この接触領域A1の周囲に位置する単位転写領域を、液滴とモールドとが接触する順位が第2番目の領域(接触領域A2)とした(ステップS4)。
次に、接触順位が第2番目である接触領域A2を構成する単位転写領域への液滴供給を、図22に示されるように、一の液滴が0.3mmピッチの六方最密配置となり、かつ、一の液滴の液量が18pLとなるように決定した(ステップS5)。この場合、単位転写領域に複数の液滴が均等に分散するように一の液滴を形成するための最小滴下数を求め、一の液滴を形成するために必要な液滴数を3滴とした。
また、接触順位が第1番目である接触領域A1を構成する単位転写領域への液滴供給を、図22に示されるように、一の液滴が0.6mmピッチの六方最密配置となり、かつ、一の液滴の液量が72pLとなるように決定した(ステップS6)。この場合、一の液滴を形成するために必要な液滴数は12滴となった。この一の液滴の液量72pLは、1個の単位転写領域に必要な上記の被転写材料量23000pL以下であることを確認した(ステップS7)。
次いで、シリコンウエハの被転写領域(40mm×40mm)に、上記のように決定した供給位置、供給回数で、市販の光硬化性レジストをインクジェットヘッドから液滴として供給した。
このように光硬化性レジストを供給したシリコンウエハに、直ちにモールドを近接させて、光硬化性レジストの液滴をシリコンウエハとモールドとの間に展開させた。
このように展開した光硬化性レジストの状態をモールド側からデジタルカメラを用いて撮影し、図23(A)に示した。図23(A)に示されるように、シリコンウエハとモールドとの間に形成された光硬化性レジスト層は、気泡残りがなく、良好な状態であることが確認された。尚、図23(A)に数個存在する約1.5mm角の矩形の映像は、インプリントに使用したマーク等であり、気泡とは関係のないものである。下記の図23(B)、図23(C)においても同様である。
[比較例1]
実施例における接触順位が第2番目である接触領域A2を設定せず、全ての単位転写領域への液滴供給を、一の液滴が0.6mmピッチの六方最密配置となり、かつ、一の液滴の液量が72pLとなるように決定した他は、実施例と同様にして、光硬化性レジストの液滴をシリコンウエハとモールドとの間に展開させた。
このように展開した光硬化性レジストの状態を実施例と同様に撮影し、図23(B)に示した。図23(B)に示されるように、シリコンウエハとモールドとの間に形成された光硬化性レジスト層には気泡(図中で周囲よりも白っぽく見える領域)が存在し、良好なパターン形成が困難であることが確認された。
[比較例2]
実施例における接触順位が第1番目である接触領域A1を設定せず、全ての単位転写領域への液滴供給を、一の液滴が0.3mmピッチの六方最密配置となり、かつ、一の液滴の液量が18pLとなるように決定した他は、実施例と同様にして、光硬化性レジストの液滴をシリコンウエハとモールドとの間に展開させた。
このように展開した光硬化性レジストの状態を実施例と同様に撮影し、図23(C)に示した。図23(C)に示されるように、シリコンウエハとモールドとの間に形成された光硬化性レジスト層には気泡(図中で周囲よりも白っぽく見える領域)が存在し、良好なパターン形成が困難であることが確認された。
インプリント方法を用いた種々のパターン構造体の製造、基板等の被加工体への微細加工等に適用可能である。
11,41,61,71…転写基板
12,42,62,72…被転写領域
A1,A2,A3…接触領域
21a,21b,51a,51b…被転写材料の液滴
21,51…被転写材料層
1,31…モールド
81…パターン形成装置
82…モールド保持部
84…基材保持部
87…液滴供給部
88…制御部

Claims (10)

  1. 転写基板の被転写領域に被転写材料の液滴を供給する液滴供給工程と、凹凸構造を備えるモールドと転写基板とを近接させることによりモールドと液滴とを接触させ、これにより転写基板とモールドとの間に液滴を展開して被転写材料層を形成する接触工程と、該被転写材料層を硬化させる硬化工程と、硬化させた被転写材料層と前記モールドとの引き離しを行う離型工程と、を有するパターン形成方法において、
    前記液滴供給工程の前に、前記転写基板の前記被転写領域を、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定する接触領域画定工程を有し、
    前記液滴供給工程では、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が同じである接触領域における一の液滴の体積が同じものとなり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように前記液滴を供給することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記接触領域画定工程では、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第(K+1)番目の接触領域が、第K番目の接触領域よりも外側に位置するように接触領域を画定することを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記液滴供給工程にて前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第1番目から第N番目までの各接触領域に供給する被転写材料量を、対象となる接触領域に対応する前記モールドの領域に存在する凹凸構造の凹部の容積と、前記モールドと前記転写基板との間に生じる残膜の厚みの設定値と前記接触領域の面積の値との積である体積と、に基づいて決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 被転写領域に液滴として供給されてからモールドと接触するまでの液滴からの揮発量に基づく補正を行って前記被転写材料量を決定することを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記液滴供給工程では、転写基板の被転写領域に供給する被転写材料の1滴の液滴の体積を一定とし、前記液滴と前記モールドとが接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴を形成するための液滴供給回数が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴を形成するための液滴供給回数よりも多くなるようにすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパターン形成方法。
  6. 転写基板の被転写領域に被転写材料の液滴を供給し、凹凸構造を備えるモールドと前記転写基板とを近接させることにより前記モールドと前記液滴とを接触させ、これにより前記転写基板と前記モールドとの間に前記液滴を展開して被転写材料層を形成し、該被転写材料層を硬化させた後に前記モールドとの引き離しを行うことによりパターンを形成するパターン形成装置において、
    前記モールドを保持するためのモールド保持部と、
    前記転写基板を保持するための基板保持部と、
    前記転写基板上に被転写材料の液滴を供給するための液滴供給部と、
    前記転写基板の前記被転写領域を、液滴とモールドとが接触する順位が第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)までのN種の接触領域に画定し、液滴とモールドとが接触する順位が同じである接触領域における一の液滴の体積が同じものとなり、かつ、順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の接触領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の接触領域における一の液滴の体積よりも大きくなるように、液滴の供給位置、供給回数を設定するとともに、該供給位置、供給回数で液滴を供給するように前記液滴供給部を制御する制御部と、を有することを特徴とするパターン形成装置。
  7. 転写基板の被転写領域を複数の単位転写領域に画定するステップと、
    単位転写領域毎に、必要な被転写材料量を決定するステップと、
    単位転写領域毎に、供給する被転写材料の液滴の滴下数を決定するステップと、
    単位転写領域毎に、液滴とモールドとの接触が生じる順位を第1番目から第N番目(Nは2以上の整数)まで決定するステップと、
    単位転写領域毎に、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定するステップと、
    を有することを特徴とし、請求項6に記載のパターン形成装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するパターン形成用プログラム。
  8. 転写基板の被転写領域を複数の単位転写領域に画定する前記ステップでは、被転写材料の液滴の最小供給ピッチがPであるときに、一辺がPの正方形の面積のα倍(αは1以上)であって外周形状が矩形である領域を単位転写領域として設定することを特徴とする請求項7に記載のパターン形成用プログラム。
  9. 単位転写領域毎に、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定する前記ステップは、
    液滴とモールドとが接触する順位が第N番目の単位転写領域において、複数の液滴が均等に分散し、複数の液滴を構成する一の液滴を形成するための液滴の滴下数が最小となるように、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定するステップと、
    液滴とモールドとが接触する順位が第K番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域における一の液滴の体積が、第(K+1)番目の単位転写領域における一の液滴の体積よりも大きく、かつ、液滴とモールドとが接触する順位が第K番目の単位転写領域内では一の液滴を形成するための液滴の滴下数が同じで、単位転写領域内に一の液滴が均等に分散するように、被転写材料の液滴の供給位置と供給回数を決定するステップと、を有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のパターン形成用プログラム。
  10. 単位転写領域毎に、液滴とモールドとの接触が生じる順位を第1番目から第N番目まで決定する前記ステップでは、液滴とモールドとが接触する順位が第(K+1)番目(Kは1〜(N−1)の整数)の単位転写領域が、第K番目の単位転写領域よりも外側に位置するように接触順位を決定することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載のパターン形成用プログラム。
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