JP2014072319A - レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法 - Google Patents

レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014072319A
JP2014072319A JP2012216470A JP2012216470A JP2014072319A JP 2014072319 A JP2014072319 A JP 2014072319A JP 2012216470 A JP2012216470 A JP 2012216470A JP 2012216470 A JP2012216470 A JP 2012216470A JP 2014072319 A JP2014072319 A JP 2014072319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
resin composition
photosensitive resin
monomer
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012216470A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6083178B2 (ja
Inventor
Kenichi Okuyama
健一 奥山
Yuki Aritsuka
祐樹 有塚
Akiko Amano
明子 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2012216470A priority Critical patent/JP6083178B2/ja
Publication of JP2014072319A publication Critical patent/JP2014072319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6083178B2 publication Critical patent/JP6083178B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

【課題】レジスト特性を向上するがインクジェット吐出が困難なモノマー成分を含有する感光性樹脂組成物を用いて、微細でエッチング耐性に優れたレジストパターンを形成するレジスト基板の製造方法を提供する。
【解決手段】多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、特定の蒸気圧のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)を含む感光性樹脂組成物(X)を準備し、基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布後、感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、感光性樹脂組成物(Y)を得て、前記基板の表面とテンプレートとの間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程を含むレジスト基板の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ナノインプリント法を用いて微細なレジストパターンが形成されたレジスト基板を製造する方法及びレプリカテンプレートの製造方法、並びに、ナノインプリントリソグラフィ方法に関する。
近年、微細加工技術の進歩はめざましく、光源の短波長化や位相シフト法などの高解像度手法を用いて、光源波長以下の高解像度を達成してきた。最小線幅100nm以下のリソグラフィー技術としてはArFエキシマレーザー、およびこれの液浸技術が挙げられ、さらに20nm以下の微細パターンでは電子線露光技術や波長13.5nmのEUV(極端紫外線)による露光技術が考えられる。しかしながら、これらの技術は補正パターンによる描画スループットの低下や高額な露光装置の導入の必要性が課題となっており、微細なパターンを低コスト、高スループットで行えるためナノインプリント法が注目されている。
ナノインプリント法とは凹凸を有する金型(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼ばれる)を被転写基板表面に形成された樹脂膜層に対して型押しすることで所定のパターンを転写するものであり、光ディスク製作ではよく知られているホットエンボス技術を発展させ、パターンの解像性を高めた技術である。
ナノインプリント法は転写される材料により2種類に大別される。熱可塑性樹脂を用いる熱ナノインプリント法と、感光性樹脂組成物を用いる光ナノインプリント法である。
熱ナノインプリント法の場合、基板に熱可塑性樹脂を塗布し、樹脂をガラス転移温度以上に加熱し液状にしたあと金型を押し当て、ガラス転移温度以下に樹脂を冷却して硬化させた後、金型を樹脂から引き離すことにより微細パターンを転写する。
これに対して光ナノインプリント法は、基板上に粘度の低い感光性樹脂組成物を塗布し、金型を押し当てた後、紫外光を照射することで樹脂組成物を硬化させ、金型を引き離すことにより微細パターンを転写する技術である。光ナノインプリント法は紫外光照射のみでパターン形成ができるため、熱ナノインプリントに比べてスループットが高く、温度による寸法変化などを防ぐことができる。また、金型は光を透過するものを使用するため、金型を透過して位置合わせが行える利点もある。さらに近年、ステップアンドリピート方式による基板全面へのインプリントが可能となったため、光ナノインプリント法が半導体をはじめとする高解像度、高精度、高スループットのリソグラフィー技術として有望であると言える(非特許文献1)。
光ナノインプリント法では、感光性樹脂組成物を基板に塗布する際、スピンコート法およびインクジェットやディスペンサ等による小滴塗布方法が用いられる。スピンコート法は、広域面への塗布が可能である反面、基板面内での膜厚均一化が図れないことや薄膜塗布に限界があるといった問題があるため、光ナノインプリントを用いた均一な微細パターンの形成は困難である。これに対し、例えば低粘度レジストを用いたインクジェット塗布法は、感光性樹脂組成物の滴下量を凹凸のパターンサイズ、形状、密度に合わせて厳密にコントロールすることができる。(特許文献1、非特許文献1)。
そのため、100nm以下のような微細なパターンを形成するためには、光ナノインプリント法のうち、感光性樹脂組成物をインクジェット方式で塗布する方法に優位性があると考えられる。
しかしながら、インクジェット塗布法において、高粘度成分や固形成分が含まれた感光性樹脂組成物を用いると、インクジェット吐出が困難となる場合があった。高粘度成分や固形成分には、エッチング耐性等のレジストに要求される特性を改善できる材料があったが、インクジェット吐出ができないために、ナノインプリント法用感光性樹脂組成物中に含有させて用いることができない成分があった。
一方で、特許文献2には、テンプレートの凹部への転写材の充填時間を短縮し、生産性を向上することを目的として、予め定められた基準体積よりも大きい体積を有する転写材の液滴を形成する工程と、前記液滴を揮発させて、前記液滴の体積を前記基準体積よりも減少させる工程と、前記基準体積よりも体積が減少させられた前記液滴を、転写面に凹部が設けられたテンプレートの前記転写面に接触させて、前記凹部に前記転写材を充填する工程とを備えたインプリント方法が記載されている。しかしながら、特許文献2に開示されている技術は、液滴体積が小さいと転写面の凹部への充填時間が短縮されるという現象に着目したものであって、生産性を向上するための液総量の低減のみである。
特開2007−313439号公報 特開2011−161711号公報
「ナノインプリント技術徹底解説」、電子ジャーナル発行、2004年、p.20、p.48−50、p.143−144
上述のように、高粘度成分や固形成分には、エッチング耐性等のレジストに要求される特性を改善できる材料があり、中でも脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマーは、エッチング耐性等のレジストに要求される特性を改善できる材料であって、使用が望まれた。
しかしながら、前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマーは、通常高粘度成分や固形成分であって、インクジェット吐出ができないために、光ナノインプリント法用感光性樹脂組成物中に含有させて用いることが困難であった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、レジスト特性の改善に有効な成分でありながら、含まれるとインクジェット吐出が困難となるために使用が困難であったモノマー成分を含有する感光性樹脂組成物を用いて、インクジェット方式の光ナノインプリント法により、微細でエッチング耐性に優れたレジストパターンを形成する、レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、上記特定の多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマーに、揮発性が高く低粘度のモノマーを組み合わせて感光性樹脂組成物を調製し、インクジェット吐出時と、テンプレートの接触時との間で、前記感光性樹脂組成物の組成を変化させることにより、インクジェット吐出性とエッチング耐性等のレジスト特性の向上を両立でき、上記課題が解決されるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明に係るレジスト基板の製造方法は、脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程、
基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程、
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程、
前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程、
露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程、及び、
テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程、
を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程、
基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程、
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程、
前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程、
露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程、
テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程、
前記レジスト凹凸パターンが形成されたレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまでドライエッチング加工する工程、
凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分をドライエッチング加工する工程、
凹凸パターンが形成された基板の凸部上の基板とは異なる成分を除去する工程、
を含む、凹凸パターンを有することを特徴とする。
また、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ方法は、脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程、
基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程、
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程、
前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程、
露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程、
テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程、
前記レジスト凹凸パターンが形成されたレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまでドライエッチング加工する工程、
凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分をドライエッチング加工する工程、
凹凸パターンが形成された基板の凸部上の基板とは異なる成分を除去する工程を含むことを特徴とする。
本発明に係るレジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法においては、前記モノマー(A)は、25℃で粘度が15mPa・s以上、もしくは25℃で固体であることが、本発明の製造方法を用いるのに好適であって、且つ、エッチング耐性を良好にする点から好ましい。
本発明に係るレジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法においては、基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、前記モノマー(A)の含有量が組成物中に50重量%以上となるように、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程を有することが、エッチング耐性を良好にする点から好ましい。
本発明に係るレジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法においては、基板上の、インクジェット方式によって感光性樹脂組成物(X)の塗布が予定される領域にて、レイアウトを決める工程と、
求められたレイアウトを、任意の領域に区切り、各領域の液滴の密度差によってn種類(nは整数)の領域に分別する工程とを更に含み、
前記基板上に前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程において、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるように、前記分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量を増減させることが、優れた微細なパターンを形成する点から好ましい。
本発明によれば、レジスト特性の改善に有効な成分でありながら、含まれるとインクジェット吐出が困難となるために使用が困難であったモノマー成分を含有する感光性樹脂組成物を用いて、インクジェット方式の光ナノインプリント法により、微細でエッチング耐性に優れたレジストパターンを形成する、レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法を提供することができる。
本発明のレジスト基板の製造方法の工程を示す概略図である。 本発明のレプリカテンプレートの製造方法及びナノインプリントリソグラフィ方法の工程を示す概略図である。
以下において本発明を詳しく説明する。
尚、本発明において単に「基板」と称するときは、レジスト凹凸パターンが形成される支持体を意味し、「レジスト基板」と称するときは、レジスト凹凸パターンを形成したい下地となる基板上に、レジスト凹凸パターンが形成された積層体を意味する。
また、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートが包含されることを表す。
I.レジスト基板の製造方法
本発明に係るレジスト基板の製造方法は、脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程(工程1)、
基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程(工程2)、
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程(工程3)、
前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程(工程4)、
露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程(工程5)、及び、
テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程(工程6)、を含むことを特徴とする。
脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマーは、エッチング耐性等のレジストに要求される特性を改善できる材料であって、使用が望まれたが、高粘度成分や固形成分であって、インクジェット吐出ができないために、光ナノインプリント法用感光性樹脂組成物中に含有させて用いることが困難であった。
それに対して、本発明においては、前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備することにより、インクジェット吐出時にはインクジェット吐出が可能な組成物とする。インクジェット方式を用いることが可能なため、感光性樹脂組成物の滴下量を凹凸のパターンサイズ、形状、密度に合わせて厳密にコントロールすることができ、微細なパターンを形成可能である。
そして、当該感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式で吐出後、基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の揮発し易い前記モノマー(B)を少なくとも揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、感光性樹脂組成物(Y)を得る工程を有することが特徴である。当該組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)は、揮発し難い前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)の含有割合が高い、エッチング耐性を改善可能な組成となる。レジスト特性が良好になるように組成変化させた後の感光性樹脂組成物(Y)に対してテンプレートを接触させて硬化することにより、エッチング耐性等のレジスト特性に優れた微細なレジストパターンを形成することができる。
図1(A)〜図1(E)は、本発明に係るレジスト基板の製造方法を説明した概略図である。
まず、図1(A)〜図1(B)に示すように、工程1で準備した前記感光性樹脂組成物(X)3を吐出口2から滴下して、インクジェット方式によって、基板1上に塗布する。
次いで、図1(B)〜図1(C)に示すように、基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)3中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)4を得る。
次いで、図1(D)に示すように、前記基板1に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレート5を押し当て、前記基板1の表面と前記テンプレート5のパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)4を挟持する。
次いで、図1(E)に示すように、露光6により、前記感光性組成物(Y)を硬化させて、基板上にレジスト凹凸パターンを形成する。
次いで、図1(F)に示すように、テンプレート5をレジスト凹凸パターンが形成された基板1から剥離し、基板上にレジスト凹凸パターン7を得て、レジスト基板100を形成する。
以下、各工程について、順に説明する。
(工程1)
工程1は、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程である。
本発明において、インクジェット吐出時に用いられる感光性樹脂組成物(X)は、脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下であるものを準備する。
本発明においては、エッチング耐性が向上する前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)に、光硬化性成分及び溶媒代替の機能を有し、且つ、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上と揮発し易いモノマー(B)を組み合わせて用いる。本発明においては、少なくとも揮発し易いモノマー(B)を積極的に揮発させて感光性樹脂組成物の組成を変化させる工程を有することにより、インクジェット吐出性が悪化する前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)を用いながら、インクジェット吐出性とエッチング耐性の向上を両立させることができる。すなわち、インクジェット吐出時には、前記モノマー(B)の含有割合を多くして、25℃の粘度が14mPa・s以下の低粘度を実現し、インクジェット方式により、基板への塗布性が良い感光性樹脂組成物とし、一方で、基板に塗布後の組成変化後には、前記モノマー(B)の含有割合を少なくして、エッチング耐性が向上したレジストパターンを形成することが可能な感光性樹脂組成物の組成となるように調整するため、インクジェット吐出が可能でありながら、エッチング耐性が向上したレジストパターンを形成することができる。
本発明においては、前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有するように調整するため、エッチング耐性が向上しながら、微細なパターンを形成可能な硬化膜とすることができる。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、少なくとも前記モノマー(A)、前記モノマー(B)、及び前記光重合開始剤(C)を含有し、更に他のモノマーや、他の成分を含んでいても良いものである。
以下、このような本発明の感光性樹脂組成物の各構成について順に詳細に説明する。
(多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A))
本発明で用いられるモノマー(A)は、脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマーである。このようなモノマーは、多環式化合物基を含むことから、エッチング耐性が向上する。
本発明の環を2つ以上含む多環式化合物基における多環式化合物は、2つまたはそれ以上の環がそれぞれ2個またはそれ以上の原子を共有した形で一体となっている縮合環であっても良いし、2つ以上の環が独立に存在して直接結合で結合されている化合物であっても良い。含まれる多環式化合物としては、アダマンタン、ジシクロペンテン、ジシクロペンタントリシクロデカン、ノルボルネン、ノルボルナン、ナフタレン、アントラセン、カルバゾール、ビフェニル等が挙げられる。
本発明の環を2つ以上含む多環式化合物基における、多環式化合物は、更に置換基を有していても良い。当該置換基としては、例えば、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基等のアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。
本発明で用いられるモノマー(A)は、1つ以上のエチレン性不飽和結合を有するモノマーであるが、エチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(A)と、エチレン性不飽和結合を2つ以上有するモノマー(A)とを併用することが、エッチング耐性が向上する点から好ましい。
本発明で用いられるモノマー(A)としては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−パーフルオロアダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジシクロペンテニルエーテル(メタ)アクリレート、1,3−アダマンチルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、9−アントリルメチル(メタ)アクリレート、9H−カルバゾール−9−エチル(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
25℃で粘度が15mPa・s以上、もしくは25℃で固体であるモノマー(A)は、特にインクジェット吐出が困難になる傾向が強いが、本発明の製造方法においては有効に用いることができ、且つ、エッチング耐性を良好にする点から好ましい。
本発明で用いられるモノマー(A)は、感光性樹脂組成物(X)においては、インクジェット吐出性の点から、感光性樹脂組成物(X)中に15〜50重量%であることが好ましく、20〜50重量%であることが好ましい。
本発明で用いられるモノマー(A)は、一方、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)においては、エッチング耐性の点から、感光性樹脂組成物(Y)中に30〜80重量%であることが好ましく、40〜80重量%となるように設計されることが好ましい。
(モノマー(B))
本発明で用いられるモノマー(B)は、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマーである。このようなモノマーは、光硬化性成分でありながら、通常常温で液状であって溶媒代替の機能を有し、且つ、揮発性が高く、インクジェット吐出後の基板上で揮発することにより、除去され易いものである。このようなモノマー(B)を用いることにより、実質的に溶媒を含むことなく、インクジェット吐出が可能な感光性樹脂組成物を調製することが可能になる。
エチレン性不飽和結合を1つ有するモノマーとしては、例えば、N−メチルマレイミド、無水マレイン酸等のエチレン性不飽和結合を有する酸無水物や、スチレン、酢酸ビニル等のビニル化合物や、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物、下記のような単官能(メタ)アクリル酸エステル化合物が用いられる。単官能(メタ)アクリル酸エステル化合物、すなわち単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレートなどのアラルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールフェニルエーテル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基もしくは脂環式炭化水素基を有するモノマーや、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類; ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類; メトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類; ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
本発明で用いられるモノマー(B)は、上記蒸気圧を有し、エチレン性不飽和結合を1つ有するモノマーであれば、用いることができるが、中でもエッチング耐性が向上する点から、脂肪族炭化水素環、及び芳香族炭化水素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を1つ有するモノマーであることが好ましい。
中でも、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートを好適に用いることができる。
本発明で用いられるモノマー(B)は、感光性樹脂組成物(X)においては、インクジェット吐出性の点から、感光性樹脂組成物(X)中に40〜80重量%であることが好ましく、45〜80重量%であることが好ましい。
本発明で用いられるモノマー(B)は、一方、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)においては、エッチング耐性の点から、感光性樹脂組成物(Y)中に10〜50重量%であることが好ましく、15〜40重量%となるように設計されることが好ましい。
(光重合開始剤(C))
本発明に用いられる光重合開始剤は、公知の光重合開始剤を用いることができる。光重合開始剤としては、例えば、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、1−[4−ベンゾイルフェニルスルファニル]フェニル)−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン−1−オン、2−[2−(フラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)ビニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、ベンゾフェノン、4,4'−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、4−フェニルベンゾフェノン、エチルミヒラーズケトン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−メチルチオキサントン、チオキサントンアンモニウム塩、ベンゾイン、4,4'−ジメトキシベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1,1,1−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンおよびジベンゾスベロン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイル ビフェニル、4−ベンゾイル ジフェニルエーテル、1,4−ベンゾイルベンゼン、ベンジル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン)、2−エチルアントラキノン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4',5'−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2'−ビイミダゾール、2,2−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4',5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明に係る感光性樹脂組成物(X)及び(Y)においては、光重合開始剤(C)を組成物中に0.01〜15重量%含むことが好ましく、更に好ましくは、0.1〜15重量%、より更に好ましくは0.2〜10重量%である。2種類以上の光重合開始剤を併用する場合はそれらの合計量が前記範囲となることが好ましい。
(その他のモノマー)
本発明においては、上記モノマー(A)及びモノマー(B)に該当しないモノマーを更に混合して用いても良い。エチレン性不飽和結合を1分子内に1つ有する単官能モノマーであっても良いし、エチレン性不飽和結合を1分子内に2つ以上有する多官能モノマーであっても良い。
本発明においては、必要に応じてその他モノマーを更に添加し、感光性樹脂組成物(X)中に、エチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有するようにする。エチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを組み合わせて用いることにより、エチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーは主に粘度や揮発性等の物性を調整することができ、エチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーは、樹脂硬化膜の硬化性、機械強度、密着性等の物性を調整することができるため、混合することにより、粘度、揮発性、硬化性、機械強度等の物性のバランスを調整することができるからである。
本発明に用いられる感光性樹脂組成物における、その他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル化合物、エチレン性不飽和結合を有する酸無水物、ビニル化合物、及びビニルエーテル化合物よりなる群から選択される1種以上であることが、汎用性や反応性の点から好ましい。
単官能のモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート等を用いることができる。
また、多官能のモノマーとしては、インクジェット方式のインクとして用いるため、官能基数が比較的少ない2官能乃至3官能のモノマーを主体として用いるのが好ましく、粘度が25℃で500mPa・s以下の2乃至3官能モノマーを用いるのが特に好ましい。インクジェット方式の吹き付け作業中に、ヘッドの先端での粘度上昇が起こり難くなり、ヘッドの目詰まりが発生せず、作業中におけるインクの吐出性が安定するため、インクの吐出量や吐出方向が安定し、インクを基板上に所定のパターン通り正確に、且つ、均一に付着させることができるからである。
エチレン性不飽和結合を1分子内に2つ又は3つ有する2官能乃至3官能のモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチル−イソシアヌレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート、1,4−ビス((メタ)アクリロイル)ピペラジン、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート等を例示することができる。
エチレン性不飽和結合を1分子内に4つ以上有する4官能以上の多官能モノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を例示することができる。
本発明に用いられる感光性樹脂組成物(X)において、単官能モノマーは、感光性樹脂組成物(X)中に50〜90重量%であることが好ましく、60〜90重量%であることが、樹脂組成物全体の粘度の点から好ましい。
また、本発明に用いられる感光性樹脂組成物(X)において、2官能以上のモノマーは、感光性樹脂組成物(X)中に5〜40重量%であることが好ましく、5〜30重量%であることが、樹脂の光硬化後の架橋密度の点から好ましい。
一方、本発明に用いられる感光性樹脂組成物(Y)において、単官能モノマーは、感光性樹脂組成物(Y)中に50〜80重量%、60〜80重量%であるように設計されることが、樹脂の光硬化後の架橋密度の点から好ましい。
また、本発明に用いられる感光性樹脂組成物(Y)において、2官能以上のモノマーは、感光性樹脂組成物(Y)中に10〜40重量%、15〜35重量%であるように設計されることが、樹脂の光硬化後の架橋密度の点から好ましい。
本発明に用いられる感光性樹脂組成物(X)においては、前述の成分以外に必要に応じて界面活性剤、離型剤、有機溶剤、シランカップリング剤、光増感剤、酸化防止剤、有機金属カップリング剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、熱重合開始剤、光塩基発生剤、着色剤、エラストマー粒子、光酸増殖剤、塩基性化合物、および、その他流動調整剤、消泡剤、分散剤等の他の成分を含有していてもよい。
本発明に用いられる感光性樹脂組成物(X)は、25℃の粘度が14mPa・s以下であるように調整する。粘度が高すぎると、インクジェット方式において良好に吐出し難くなる。また、基板への濡れ広がり速度やテンプレートの微細な凹凸への充填速度、つまりプロセススループットを考慮すると、25℃の粘度が10mPa・s以下であることが好ましく、さらに5mPa・s以下であることが好ましい。
なお、本発明における粘度は、動的粘弾性装置(例えば、ティー・エイ・インスツルメント社製、レオメータ AR−G2)を用いて測定することができる。
本発明に用いられる感光性樹脂組成物(X)の組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成は、基板と後述するテンプレートのパターン面との間に挟持された際の、凹凸への充填性、凹凸からの離型性、硬化収縮性、パターンの機械強度、解像性、エッチング耐性を考慮して、設計することが好ましい。
感光性樹脂組成物(X)は、例えば、目標とする感光性樹脂組成物(Y)の組成に、揮発可能なモノマーを添加して、インクジェット吐出が可能な粘度に調整し、所定時間経過後に、目標とする感光性樹脂組成物(Y)になるように設計することができる。
また、本発明に用いられる感光性樹脂組成物(X)は、純水接触角60°±5°の試験片の表面に対する接触角が20°以下を示すことが、更に10°以下を示すことが、基板に対する濡れ広がり性が良好になる点から好ましい。基板への塗布性は、塗布プロセスのスループットを考慮する上で重要であり、さらに樹脂を薄膜かつ面内に均一に広げる上でも大事な要素である。塗布性は樹脂を低粘度化することでも効果があるが、樹脂組成物の基板に対する親和性も重要となってくる。樹脂組成物の親和性は、上記のような樹脂の特定の基板に対する接触角を計測することで判断することができる。
なお、接触角は、自動接触角計(例えば、協和界面科学株式会社製、自動接触角計DM-500)を用いて測定することができる。温度25℃、湿度33%の常圧大気下で、純水接触角60°±5°の試験片の表面に、樹脂組成物の1.5μLの液滴を接触させ、液滴が基板に接触してから1秒後の接触角を測定し、θ/2法を使用して接触角を決定することができる。
なお、接触角の測定に際し、上記特定の純粋接触角を有する試験片乃至基板は如何なる材料で形成されていても差し支えない。純水接触角約60°を示す試験片としては、例えば、表面が平滑なポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、平滑なガラス表面に前記ポリマーや表面改質剤等を塗布したものの中から、自動接触角計(例えば、協和界面科学株式会社製、自動接触角計DM-500)にて純水1.5μL滴下時の接触角を確認し、選択することができる。
(工程2)
工程2は、基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程である。
図1(A)〜図1(B)に示すように、前記本発明に係る感光性樹脂組成物(X)3を吐出口2から滴下して、インクジェット方式によって、基板1上に付着させる。
本発明に係るレジスト基板に用いられる基板としては、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、紙、SOG(Spin On Glass)、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの半導体作製基板など特に制約されない。フォトマスク基板としては、透明な石英ガラス基板上に、CrxOyNz、MoSi、MoSiO、MoSiON、TaSiO、TaBO,TaBN,などの遮光層や低反射層を有する基板が好適に用いられる。
本発明に係るレジスト基板に用いられる基板としては、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって付着させる前に、感光性樹脂組成物(X)と基板の密着性の向上のために、基板上に密着剤等で表面処理が行われても良い。密着剤はヘキサメチルジシラザン、シランカップリング剤、酸無水物、燐酸エステルなどが挙げられ、特に、樹脂組成物のエチレン性不飽和結合と反応し得る官能基をもつものが好ましく、例えばビニルトリメトキシシラン(商品名KBM−1003、信越化学工業)、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM−5103、信越化学工業)、p−スチリルトリメトキシシラン(商品名KBM-1403、信越化学工業)、ACRYLOXYMETHYLTRIMETHOXYSILANE(商品名SIA0182.0、Gelest)、特開2009−503139号公報に開示のアクリル酸β−カルボキシルエチル(商品名β−CEA,UCB Chemical)、商品名Ebecryl3605(UCB Chemical)、商品名Isorad501(Schenectady International,inc)、組成物1〜5などが挙げられる。
本発明において、感光性樹脂組成物をインクジェット方式によって付着させる際の液滴量や液滴の付着させる間隔は、作製するパターンの大きさに合わせて適宜調整すれば良い。テンプレートを押し当てることにより、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、当該感光性樹脂組成物を挟持可能な量とする。例えば、40mm角のテンプレートに面積密度1.5%、深さ100nmの100nm1:1ラインアンドスペースパターンを作製する際には、液滴量を0.005〜1μLさらに好ましくは0.01〜0.1μLとすることが好ましい。液滴の付着させる間隔は、パターンの配置場所に応じて適宜調整する。
中でも、本発明においては、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定となるようにする点から、更に以下の工程を含むことが好ましい。なお、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定とは、各成分の含有割合が各含有割合の平均値±10%以内に入ることを目安にすることができる。
すなわち、基板上の、インクジェット方式によって感光性樹脂組成物(X)の塗布が予定される領域にて、液滴のレイアウトを決める工程と、
決定したレイアウトを、任意の領域に区切り、各領域の液滴の密度差によってn種類(nは整数)の領域に分別する工程とを更に含み、
組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるように、前記基板上に前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程において、前記分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量を増減させることが好ましい。
基板上の、インクジェット方式によって感光性樹脂組成物(X)の塗布が予定される領域にて、液滴のレイアウト(配置、付着させる間隔)を決める工程においては、作製する凹凸パターンの大きさに合わせて計算を行うことにより、液滴のレイアウトを決めても良いし、実質的に揮発が無視できる感光性樹脂組成物(Z)を用いて実験を行うことにより、液滴のレイアウトを決めても良い。
例えば、最初に、テンプレートと基板との間を満たすのに必要な液の総量を求める。これはテンプレートの接触面積と、残膜部の厚み、テンプレートのパターン凹凸の体積から計算して求めることができる。またテンプレートを接触させる際に外周からはみ出る量を想定するのならば、これを加えても良い。次に、求めた液の総量が、インクジェット方式で吐出される一滴の液量の整数倍となるように調整をする。何故ならインクジェット方式は、液を連続して供給するものではなく、吐出可能な液滴を基準とした離散値でしか基板上に液を供給できないからである。このようにして得られた液量を、テンプレートを接触させる面内へ分配する。分配する際には、パターン凹凸が存在しない場合には、液滴の密度が面内でほぼ一様となるように分配する。これに対し、パターンが存在する箇所と存在しない箇所とでは、パターンが存在する部分の密度を高くする。
なお、パターン凹凸の体積が異なる場合、体積の大きい箇所の密度を高くする、あるいは同一体積であってもパターン形状の差異に合わせてレイアウトを調整するとよい。
一方、実質的に揮発が無視できる樹脂組成物(Z)を定め、実際にインクジェットを行うなどしてレイアウトを決める方法は、例えば次のとおりである。まず、得られた時間内で揮発量が無視できる材料を樹脂組成物(Z)として選定する。ここで選定される樹脂組成物(Z)は、必ずしも樹脂組成物でなくともよく、単一の樹脂であってもかまわない。例えば、感光性樹脂組成物(X)で挙げた材料の中で、感光性樹脂組成物(X)と比べたときに揮発性が低いものを用いることができる。次に、インクジェットを実施してからインプリントを完了するまでの所要時間を概算する。この時間は機械の駆動に要する時間と、材料の特性に依存する時間があり、これらの総和である。機械の駆動に要する時間とは、例えば用いるインクジェットシステムが所望の領域を塗布するために必要な時間や、インクジェットを完了し塗布した感光性樹脂組成物へテンプレートを接触させるのに要する時間などがある。これに対し材料の特性に依存する時間とは、使用する感光性樹脂組成物(X)が目的の組成となる感光性樹脂組成物(Y)となるのに要する時間を指す。
そして、実際にインプリントを実施する。この方法では、例えば全体に一様に液を滴下するレイアウトや、あるいは先に示したように必要な液の総量を求めレイアウトを仮定したうえでインクジェットを実施し、実際にインプリントを行い、膜厚分布やパターンへの充填度合いを実測する。そして膜厚分布が存在する場合には、不足箇所に液量あるいは滴下位置を加え、あるいは余剰箇所の液量あるいは滴下位置を減らすなどして調整していく。ただしこの方法では、目的とする感光性樹脂組成物(Y)とは異なるため、完全な調整は困難であるため、実際に用いられる感光性樹脂組成物(Y)でも同様にレイアウトの調整が必要となる。またこの場合には樹脂組成物(Z)としては、光硬化性を有し、開始剤を含む、感光性樹脂組成物(Z)を用いる。
そのため光硬化性を持たない樹脂組成物(Z)を使用する場合の他の方法として、テンプレート側に樹脂組成物(Z)をインクジェット塗布するという方法も考えられる。こちらもインクジェットのレイアウトは、例えば全体に一様に液を滴下するレイアウトや、あるいは先に示したように必要な液の総量を求めレイアウトを仮定したうえで実施してよい。この方法では、塗布されたテンプレートを観察し、パターン凹凸への充填およびテンプレート表面への濡れ広がりを確認する。その上で、広がり方や充填具合が思わしくない箇所には液量あるいは滴下位置を増やし、液が過剰に余る場合には液量あるいは滴下位置を減らすことになる。この方法の場合、光硬化性を有していてもかまわない。
このようにいくつかの方法を適宜に選択することで、レイアウトを決定することができる。
決定したレイアウトを、任意の領域に区切り、各領域の液滴の密度差によってn種類(nは整数)の領域に分別する工程を有することが好ましい。各領域の液滴の密度差によって、液滴の揮発性が異なるためであり、液滴の密度が大きい部分は揮発しにくく、液滴の密度が小さい部分は揮発し易いからである。組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるようにするためには、当該密度差による揮発性の大小を考慮して、各領域ごとに揮発し易さ及び揮発し難さを加味した液滴量とする必要があるからである。
そのため、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるように、前記基板上に前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程において、前記分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量を増減させることが好ましい。より具体的には、液滴の密度が小さい領域は揮発し易いため、インクジェットにより滴下される液量は、基板上に滴下される液滴の平均密度における設計量よりも多くし、液滴の密度が大きい領域は揮発し難いため、インクジェットにより滴下される液量は平均密度における設計量よりも少なくする。前記分別した領域ごとに、どの程度インクジェットにより滴下される液量を増減させるかは、適宜実験的に求めることができる。
領域を区分する方法もまた、適宜に定めてよい。例えば、インクジェットシステムが液滴を基板に付着させることが可能な液滴間の最小距離の整数倍を基準としても良いし、任意の単位面積を持つ単位図形を基準とするなどしても良い。
(工程3)
工程3は、図1(B)〜図1(C)に示すように、基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)3中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)4を得る工程である。
組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成は、基板と後述するテンプレートのパターン面との間に挟持された際の、凹凸への充填性、凹凸からの離型性、硬化収縮性、パターンの機械強度、解像性、エッチング耐性を考慮して、設計することが好ましい。
中でも、エッチング耐性を向上する点から、基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、前記モノマー(A)の含有量が組成物中に50重量%以上となるように、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程を有することが好ましい。
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)3中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させる方法としては、所定温度で所定時間静置しても良いし、一定の風速及び風量の乾燥条件下において所定温度で所定時間静置しても良い。
組成変化後に、所望の感光性樹脂組成物(Y)とするための条件は、感光性樹脂組成物(X)を所定の配置で所定の液滴量とした時に、所定の乾燥条件下で、揮発成分を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成の経時変化を求めることにより決定できる。乾燥条件を変更して、感光性樹脂組成物(X)の組成の経時変化を求めることも好ましい。
本発明においては、前述のように、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるように、前記基板上に前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程において、前記分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量を増減させることが行われる。そのため、配置及び液滴量を適宜変更して、所定の乾燥条件下で、揮発成分を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成の経時変化を求めるようにする。
以上のように、本発明においては、感光性樹脂組成物(X)の組成の経時変化のデータに基づいて、分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量を増減させた上で、予め設定された時間が経過した後に、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)として、次の工程4を行うようにする。
(工程4)
図1(D)に示すように、前記基板1に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレート5を押し当て、前記基板1の表面と前記テンプレート5のパターン面との間に、前記組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)4を挟持する。
使用されるテンプレートは、所望のレジスト凹凸パターンの反転パターンを表面に有するものを用意する。テンプレートは、ガラス、石英、MoSi、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜等の光透過性材料からなるものであっても良いし、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、CrxOyNz,Feなどの金属基板、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの非光透過型材料からなるものであっても良い。光ナノインプリント法では、テンプレートまたは基板の少なくとも一方は、光透過性の材料を選択する必要がある。
本発明に係るテンプレートは、光硬化した感光性樹脂組成物とテンプレートとの離型性向上のために、使用前に離型剤等で表面処理が行われても良い。離型剤は具体的にはシリコーン系やフッ素系などのシランカップリング剤、例えば商品名オプツールDSX(ダイキン工業)、商品名Novec EGC−1720(住友スリーエム)、商品名デュラサーフ HD−1100(ハーベス)、商品名デュラサーフ HD−2100(ハーベス)、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン(Gelest)のようなものが挙げられる。
テンプレートのパターンは、例えば、フォトリソグラフィーや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じて形成することができる。テンプレートが有する凹凸パターンのサイズは、特に限定されるものではないが、本発明においては、10nm〜100nmのパターンサイズのものを用いることができる。
テンプレートは板状、ロール状のどちらでもよい。ロール状は、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。本発明で用いられるテンプレートは、感光性樹脂組成物との剥離性を向上するために離型処理を行ってもよい。
テンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する。テンプレートの押し付け圧力は、1.0kPa〜2000kPaの範囲であることが、パターンの形状が良好になりやすい点から好ましい。押し付け圧力が大きすぎると、テンプレートや基板が変形してパターン精度が低下する傾向にある。逆にテンプレートの押し付け圧力が小さすぎると、テンプレートと基板が充分に密着せず、テンプレート凹凸に樹脂組成物が充填しなかったり、残膜が発生する傾向がある。
本発明ではテンプレートを基板に押し付ける前に系を減圧してもよい。減圧することによりテンプレートの凹凸部の空気を除去することができて、感光性樹脂組成物が凹凸部分に追随するため、得られるレジストパターンの形状が向上する。
さらに減圧にしてテンプレートを基板に押し付けた後、露光前に空気または空気以外の気体、例えば窒素により系の圧力を常圧に戻してもよい。
(工程5)
図1(E)に示すように、露光6により、前記感光性組成物を硬化させて、基板上にレジスト凹凸パターンを形成する。
露光は、通常、前記テンプレートを押し付けたままの状態で行い、感光性樹脂組成物を硬化させる。図1(E)においては、光はテンプレート側から照射しているが、基板側から露光しても良い。
本発明の感光性樹脂組成物を硬化させる光としては特に限定されないが、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の波長領域の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、LED、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。
光照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、感光性樹脂組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜の粘着性等を調べて決定される。
また、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、テンプレートと光硬化性組成物の密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射しても良い。本発明において、好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲である。また酸素混入による反応性の低下を抑制することを目的とするならば、低酸素濃度の気体雰囲気中で光照射をしても良い。
(工程6)
次いで、図1(F)に示すように、テンプレート5をレジスト凹凸パターンが形成された基板1から剥離し、基板上にレジスト凹凸パターン7を得て、レジスト基板100を形成する。
基板からテンプレートを剥離した後、熱処理を行っても良い。加熱温度は、60〜220℃好ましく、80〜180℃がより好ましい。本発明の熱処理を行う装置には特に制限はなく、公知の装置の中から目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。また、ホットプレートを使用する場合には、加熱を均一に行う為に、パターンを形成した基材をプレートから浮かせて行うことが好ましい。
このように得られたレジスト基板は、次いで説明するレプリカテンプレートの製造方法に好適に用いられる。
II.レプリカテンプレートの製造方法
本発明に係るレプリカテンプレートの製造方法は、
脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程(工程1)、
基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程(工程2)、
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程(工程3)、
前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程(工程4)、
露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程(工程5)、
テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程(工程6)、
レジスト凹凸パターンが形成された前記本発明に係るレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまでドライエッチング加工する工程(工程7)、
凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分をドライエッチング加工する工程(工程8)、及び
凹凸パターンが形成された基板の凸部上の基板とは異なる成分を除去する工程(工程9)、
を含むことを特徴とする。
本発明に係るレプリカテンプレートの製造方法において、工程1〜工程6は、前記本発明に係るレジスト基板の製造方法と同様にして行うことができるので、ここでの説明を省略する。前記本発明に係るレジスト基板の製造方法により、レジスト基板を製造した後、工程7以降を行うことができる。
図2(A)〜図2(D)は、本発明に係るレプリカテンプレートの製造方法における工程7〜工程9を説明した概略図である。
(工程7)
図2(A)〜図2(B)に示すように、レジスト凹凸パターン6が形成された前記本発明に係るレジスト基板100上の凹部7を、基板1が露出するまでドライエッチング加工する工程である。以下、このようにして基板の露出部分を得るべく除去されるべき部分を、便宜的に残膜部と呼称する。
ドライエッチングとしては、イオンが主として関与する反応性イオンエッチング(RIE)や、ラジカルが主として関与するプラズマエッチング(PE)等を用いることができる。
前記ドライエッチングにおいて用いられるエッチャントガスとしては、ドライエッチングを行う膜の材質に合わせて適宜選択されたエッチャントガスを使用する。
感光性樹脂組成物をドライエッチングで除く場合には、酸素プラズマによりアッシングする方法が好適に用いられる。
基板上に、酸化クロム等の遮光層や、密着層が形成されている場合には、基板露出するまで、各層の材料に合わせて、エッチャントガスを変更しても良い。
例えば、a−Si/nやs−Si用には四フッ化炭素(塩素)+酸素、四フッ化炭素(六フッ化硫黄)+塩化水素(塩素)が挙げられる。また、a−SiNx用には四フッ化炭素+酸素、a−SiOx用には四フッ化炭素+酸素、三フッ化炭素+酸素が挙げられる。また、Ta用には四フッ化炭素(六フッ化硫黄)+酸素、MoTa/MoW用には四フッ化炭素+酸素が挙げられる。また、Cr用には塩素+酸素、Al用には三塩化硼素+塩素、臭化水素、臭化水素+塩素、ヨウ化水素等が挙げられる。ドライエッチングの工程では、イオン衝撃や熱によりレジストの構造が大きく変質することがあり、剥離性にも影響する。
(工程8)
次いで、図2(B)〜図2(C)で示すように、凹凸パターンが形成された基板1上の凹部9の基板の露出部分をドライエッチング加工する。
ここでのドライエッチング法は、基板の材質に合わせて、適宜エッチャントガスを選択する。上記で挙げたほか、例えば基板が石英基板の場合、エッチャントガスとしては、四フッ化炭素を選択する。
(工程9)
次いで、図2(C)〜図2(D)で示すように、凹凸パターンが形成された基板1の凸部10上の基板とは異なる成分11を除去する。
凸部上の基板とは異なる成分としては、感光性樹脂組成物の他、感光性樹脂組成物が付着される前に基板上に形成されていた遮光層や密着剤層などが挙げられる。遮光層や密着剤層などが基板上に設けられている場合には、感光性樹脂組成物は、残膜部をドライエッチング加工する前に、除去されても良い。密着剤層が有機成分の場合、密着剤層は感光性樹脂組成物と共に除去され易い。この場合、工程7における凸部上の基板とは異なる成分としては、遮光層のみとなる。
感光性樹脂組成物や密着剤層は、液にて取り除く(ウエット剥離)か、あるいは、減圧下での酸素ガスのプラズマ放電により酸化させてガス状にして取り除く(ドライ剥離/アッシング)か、あるいはオゾンとUV光によって酸化させてガス状にして取り除く(ドライ剥離/UVアッシング)など、いくつかの剥離方法によって除去を行うことができる。剥離液には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、オゾン溶解水、硫酸水溶液と過酸化水素水の混合物のような水溶液系と、モノエタノールアミン/ジメチルスルホキシド混合物(質量混合比=7/3)のようなアミンとジメチルスルホキシドやN−メチルピロリドンの混合物のような有機溶剤系などが一般的に知られている。
一方、遮光層を除去する方法は、上記のようなドライエッチング法が挙げられる。
III.ナノインプリントリソグラフィ方法
本発明に係るナノインプリントリソグラフィ方法は、
脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程(工程1)、
基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程(工程2)、
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程(工程3)、
前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程(工程4)、
露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程(工程5)、
テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程(工程6)、
レジスト凹凸パターンが形成された前記本発明に係るレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまでドライエッチング加工する工程(工程7)、
凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分をドライエッチング加工する工程(工程8)、及び
凹凸パターンが形成された基板の凸部上の基板とは異なる成分を除去する工程(工程9)、
を含むことを特徴とする。
なお、ナノインプリントリソグラフィ方法の各工程は、上記レジスト基板の製造方法、及びレプリカテンプレートの製造方法に記載したのと同様に行うことができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に係るナノインプリントリソグラフィ方法は、レプリカテンプレートの製造方法のみならず、半導体装置の製造方法、磁気記録媒体の製造方法に用いることができる。また凹凸パターンの構造を利用する、あるいは構造および樹脂の持つ特性を利用することを目的とする成型方法として用いるのであれば、例えば反射防止膜やホログラムなどの光学部材、細胞培地やバイオチップ、マイクロタス(マイクロ統合分析システム)といったバイオ製品、親水性や撥水性あるいは親油性や撥油性の制御のような機能表面の形成等に応用することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
[試験例]
前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、必要に応じてその他のモノマー(D)を含み、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有する組成物のうち、エッチング耐性が高くなると予測される前記(A)成分の含有量が高い組成物を、試験例1〜試験例5の組成物として調製した。表1に記載の配合量で均一溶液にし、各試料溶液を0.1μmのテフロン(登録商標)フィルターでろ過した。
なお、表中の略号は以下のとおりである。
A−1:ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート
A−2:2−メチル−2−アダマンチルアクリレート
A−3:ジシクロペンテニルアクリレート
A−4:1,3−アダマンチルジアクリレート
A−5:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
B−1:ベンジルアクリレート(蒸気圧9.66Pa)
D−1:ネオペンチルグリコールジアクリレート
D−2:1,4−ブタンジオールジアクリレート
なお、光重合開始剤(C−1)は、WO2011/105518に記載の合成方法に従い合成したものを使用した。
以下の評価方法により、粘度、インクジェット吐出性、及びエッチング耐性の評価を行った。その結果を表1に合わせて示す。なお、エッチング耐性は、数値が小さいほどエッチング耐性が高いということを示す。
[粘度]
粘度は、ティー・エイ・インスツルメント社製「レオメータ AR−G2」を用いて測定した。円盤プレート上に樹脂組成物0.25mLを滴下し、直径40mmの標準スチールコーンをせん断速度10〜1000(1/s)へ変化させ25℃、1000(1/s)のときの値を計測値とした。
[インクジェット吐出性]
インクジェットは、ナノインプリント装置に搭載されているものと同型のインクジェットヘッドを用いて、吐出波形および電圧等を調整し、液滴の吐出が可能であるかを試験した。このときに吐出状態の安定性や液滴の速度、吐出される1滴あたりの液量を計測した。下記の評価基準に従って、評価した。
○:インクジェットヘッドから離散的に液が吐出でき、1回の吐出動作あたりの液量が目的とする液量である6±0.3plであり、且つ、ノズル面からの液滴の吐出が垂直であり、少なくとも目的とする塗布位置からのずれが10μm以内であること。
×:上記に該当しないもの。
[エッチング耐性]
まず、下記のように、実際にナノインプリントを実施してレジスト膜を形成した。
このときに用いたテンプレートは石英製であり、表面に離型層としてダイキン工業製「オプツールDSX」を塗布している。またパターンを表面に有せず平滑であり、樹脂組成物へ接触する面積はおよそ25×25mmである。そのため、このテンプレートを用いてインプリントを実施し得られるレジスト膜は凹凸を持たず、均一な膜厚を有する。
次に、ICPタイプのドライエッチング装置(エッチャントガス:酸素と塩素の混合ガス)を用いてエッチングした。エッチング前後のレジスト膜厚から単位時間あたりのレジスト膜減り量(エッチングレート[nm/sec])を算出し、ZEP520A(日本ゼオン株式会社)のエッチングレートを1とした場合の相対値を求め、エッチング耐性の指標にした。なお、ZEP520AはEB(電子線直接描画)用ポジレジストであり、エッチング耐性の高いポジレジストとして一般的に知られている。相対値が1より小さい場合はZEP520A以上にエッチング耐性が高いと言える。
また膜厚の計測は光学式の計測手法を用いており、大日本スクリーン社製「ラムダエース VM−2000」を用いて面内5×5箇所の計測を実施した。
以上の結果から、試験例1〜5の組成物は、エッチング耐性に優れるものの、(A)成分の含有量が高すぎて、粘度が高くなり、インクジェットから吐出することが困難であることが明らかにされた。試験例1〜5の組成物の組成は、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成の指標になると考えられた。
なお、高粘度や固形であるA成分の含有量が高くなるとインクジェット吐出が困難となる理由は、組成物の粘度は十分に低いものもあるため、必ずしも粘度上昇だけではないことがわかるが、詳細な原因は現時点で不明である。
(実験例1〜5)
(1)感光性樹脂組成物(X)の調製工程
前記多環式化合物基と1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)、その他のモノマー(D)を、表2に記載の配合量で均一溶液にした。各試料溶液を0.1μmのテフロン(登録商標)フィルターでろ過して、実験例1〜5の感光性樹脂組成物(X)である、組成物1−1〜組成物5−1を調製した。
なお、表2中の略号は表1と同じである。
感光性樹脂組成物(X)である、組成物1−1〜組成物5−1についても、上記と同様に、粘度、インクジェット吐出性、及びエッチング耐性の評価を行った。その結果を表2に合わせて示す。
感光性樹脂組成物(X)である、組成物1−1〜組成物5−1については、(B)成分の含有量を高くしたことから、粘度が低くなり、インクジェットから吐出することが可能な組成であることが明らかにされた。
(2)インクジェット方式による前記感光性樹脂組成物(X)の基板への塗布工程
感光性樹脂組成物(X)である、前記組成物1−1〜組成物5−1のそれぞれを、基板上に、インクジェット方式によって塗布した。1滴の液滴量は、約6pLとし、液滴の付着させる間隔はおよそ85μmとした。塗布直後(揮発時間0分)の組成を、基板上から組成物を回収し、NMR(日本電子製、JEOL JNM−LA400WB)により測定した。前記組成物1−1〜組成物5−1の基板への塗布直後(揮発時間0分)の組成を、それぞれ組成物1−2〜組成物5−2として、表3に示す。
(3)組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程
基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得た。基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)である組成物1−2〜組成物5−2をそれぞれ25℃で10分間静置することにより、少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)である組成物1−3〜組成物5−3をそれぞれ得た。基板上から組成物を回収し、NMR(日本電子製、JEOL JNM−LA400WB)により測定した。前記組成物1−3〜組成物5−3(揮発時間10分)の組成を、それぞれ、併せて表3に示す。
インクジェット方式による塗布直後(揮発時間0分)の組成である、組成物1−2〜組成物5−2の塗膜、及び、感光性樹脂組成物(Y)である、組成物1−3〜組成物5−3の塗膜についても、上記と同様にエッチング耐性の評価を行った。その結果を表3に合わせて示す。
その結果、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)である組成物1−3〜組成物5−3においては、組成変化前のインクジェット吐出後の感光性樹脂組成物に比べて、いずれもエッチング耐性が向上していることが明らかにされた。
(実施例1)
(1)レジスト基板の製造方法
実験例1で得られた感光性樹脂組成物(X)である組成物1−1を用いて、レジスト基板を製造した。
まず、以下のようにして、基板上の、インクジェット方式によって感光性樹脂組成物(X)の塗布が予定される領域にて、液滴のレイアウトを決めた。
最初に、テンプレートと基板との間を満たすのに必要な液の総量を求めた。これはテンプレートの接触面積と、残膜部の厚み、テンプレートのパターン凹凸の体積から求めた。次に、求めた液の総量が、インクジェット方式で吐出される一滴の液量の整数倍となるように調整をした。何故ならインクジェット方式は、液を連続して供給するものではなく、吐出可能な液滴を基準とした離散値でしか基板上に液を供給できないからである。このようにして得られた液量を、テンプレートを接触させる面内へ分配した。分配する際には、パターン凹凸が存在しない場合には、液滴の密度が面内でほぼ一様となるように分配した。これに対し、パターンが存在する箇所と存在しない箇所とでは、パターンが存在する部分の密度を高くした。
ここで用いたテンプレートには、パターン凹凸が幅100nm、ピッチ200nm、深さ100nmのライン&スペースを、一辺が3mmの正方形の領域内に形成してあり、更にこのパターン凹凸の領域は表面内に9箇所あり、樹脂との接触面である一辺が25mmの正方形の面内に縦3、横3の格子状に配置されており、それぞれの辺の間の距離が5mmとなるように、また樹脂との接触面外周からは3mm離れるように配置されている。
感光性樹脂組成物(X)である組成物1−1を、上記で決定されたレイアウトで、且つ、分別した領域ごとに上記で決定された液量により、表面にクロム薄膜を有する石英基板上にインクジェット方式で塗布した。クロム薄膜上には更に密着層が設けられている。
先の実験例1〜5により、揮発により目的の組成に到達するまでの時間が10分であることが得られていたため、10分を目安にして、基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得た。
次に、石英基板からなるテンプレートを180秒間押し当てて、基板表面と前記テンプレートのパターン面との間に感光性樹脂組成物(Y)を挟持した後、波長365nmの波長が100mJ/cm以上となるようにUV露光した。露光後、テンプレートを基板から剥離し、ライン間及び深さ100nmのレジスト凹凸パターンを得た。パターン形状を走査型電子顕微鏡により観察し、パターンの折れ、倒れ、隣接するパターンとの接着有無を確認したところ、パターンの折れ、倒れ、隣接パターンとの接着が見られず、転写性が良好であることが明らかにされた。ただしテンプレートとの接触領域の最外周部から約0.3〜0.5mm幅程度のパターンが存在しない部分は完全に硬化されていなかったため、追加露光を実施し、全体を硬化させた。
(2)レプリカテンプレートの製造方法
上記で得られたレジスト基板について、レジスト凹凸パターンが形成されたレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまで残膜部および残膜部のクロムに対してドライエッチング加工を行った。
次に、凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分について、石英を加工するためにドライエッチング加工を行った。
凹凸パターンが形成された基板の凸部上のレジストをアッシングにより除去し、凹凸パターンを有するレプリカテンプレートを製造した。
本発明のように組成を変化させた感光性樹脂組成物(Y)を用いたレジストパターンは、エッチング耐性が向上しており、良好なパターンのレプリカテンプレートを製造することができた。
(実施例2)
実施例1のレジスト基板の製造方法において、決定したレイアウトを、液滴の密度差によって3種類の領域に分別した。上述したテンプレートの場合、分割の単位図形を1mmの正方形して計算すると、パターン凹凸が存在している箇所の密度が最も高く、ついでパターン凹凸の存在する領域にはさまれた凹凸のない領域、そしてそれ以外の領域となり、それぞれの密度は18dot/mm、12dot/mm、7dot/mmであった。ここでdotとは、液滴の滴下される点を意味する。
また上記とは別途に、液滴が相互に影響することで揮発性がどのように変化するかを確認した。単位領域を一辺の長さが10mmの正方形としたとき、単位領域内にて基板上の液滴同士の間隔が等しくなるようにインクジェットを行い、単位領域内の液滴の密度を変化させたときの、単位領域中心に存在する液滴が揮発する速度を計測したものを、表4に示す。ここではベンジルアクリレートを6pL滴下し、これを単位量として時間経過後の液量の割合がどのように変化したのかを示している。
更に、表4を参考として、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるように、前記分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量をどの程度増減させるか、求めた。またこのときの成分比は、上述したNMRの結果を併せて参照した。その結果、18dot/mmの領域で今回目的とする組成に到達するまでに要する時間は5分であり、このとき7dot/mmの領域では、他の領域に比べて各成分の含有割合が各含有割合の平均値±10%以内に含まれないことがわかったため、レイアウトを調整した。具体的には、7dot/mmの領域の液量を増やし、それに応じて他の領域の液量を調整した。これにより全領域において、一箇所あたりに滴下する液量を当初予定の倍とし、目的の組成に到達するまでに要する時間を10分とすることで、目的とする各成分の含有割合が各含有割合の平均値±10%以内となる条件を見出した。
このような条件の下で、他の条件を変更せず感光性樹脂組成物(X)を用いて、同様の実験を行い、露光後、テンプレートを基板から剥離したときの状態を確認したところ、全領域が均一に硬化していることがわかった。よって追加露光を実施せずにドライエッチング加工を実施したところ、実施例1と同様に、良好なレプリカテンプレートを製造することができた。
(比較例1)
実施例1のレジスト基板の製造方法において、感光性樹脂組成物(X)として、揮発させることなしに感光性樹脂組成物(Y)と同一の成分比率となるように調合をし、これを用いて実験を行った。しかしインクジェットにより液滴を形成することができず、ナノインプリントを実施することができなかった。

Claims (6)

  1. 脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程、
    基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程、
    基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程、
    前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程、
    露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程、及び、
    テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程、
    を含むレジスト基板の製造方法。
  2. 前記モノマー(A)は、25℃で粘度が15mPa・s以上、もしくは25℃で固体である、請求項1に記載のレジスト基板の製造方法。
  3. 基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、前記モノマー(A)の含有量が組成物中に50重量%以上となるように、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程を有する、請求項1又は2に記載のレジスト基板の製造方法。
  4. 基板上の、インクジェット方式によって感光性樹脂組成物(X)の塗布が予定される領域にて、液滴のレイアウトを決める工程と、
    決定したレイアウトを、任意の領域に区切り、各領域の液滴の密度差によってn種類(nは整数)の領域に分別する工程とを更に含み、
    組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)の組成が基板上で一定になるように、前記基板上に前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程において、前記分別した領域ごとに、インクジェットにより滴下される液量を増減させることを特徴とする、請求項1乃至3に記載のレジスト基板の製造方法。
  5. 脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程、
    基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程、
    基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程、
    前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程、
    露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程、
    テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程、
    前記レジスト凹凸パターンが形成されたレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまでドライエッチング加工する工程、
    凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分をドライエッチング加工する工程、
    凹凸パターンが形成された基板の凸部上の基板とは異なる成分を除去する工程、
    を含むことを特徴とするレプリカテンプレートの製造方法。
  6. 脂肪族炭化水素環、芳香族炭化水素環、及び複素環よりなる群から選ばれる1種以上の環を2つ以上含む多環式化合物基と、1つ以上のエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(A)、25℃での蒸気圧が6.0Pa以上のエチレン性不飽和結合を1つ有するモノマー(B)、及び、光重合開始剤(C)を少なくとも含有し、組成物中にエチレン性不飽和結合を1つ有する単官能モノマーとエチレン性不飽和結合を2つ以上有する多官能モノマーとを含有し、且つ、25℃の粘度が14mPa・s以下である、感光性樹脂組成物(X)を準備する工程、
    基板上に、前記感光性樹脂組成物(X)をインクジェット方式によって塗布する工程、
    基板上に塗布した感光性樹脂組成物(X)中の少なくとも前記モノマー(B)を揮発させて、感光性樹脂組成物(X)の組成を変化させることにより、組成変化後の感光性樹脂組成物(Y)を得る工程、
    前記基板に、所望の凹凸パターンの反転パターンを表面に有するテンプレートを押し当て、前記基板の表面と前記テンプレートのパターン面との間に、前記感光性樹脂組成物(Y)を挟持する工程、
    露光により、前記感光性樹脂組成物(Y)を硬化させて基板上にレジスト凹凸パターンを形成する工程、
    テンプレートをレジスト凹凸パターンが形成された基板から剥離する工程、
    前記レジスト凹凸パターンが形成されたレジスト基板上の凹部を、基板が露出するまでドライエッチング加工する工程、
    凹凸パターンが形成された基板上の凹部の基板の露出部分をドライエッチング加工する工程、
    凹凸パターンが形成された基板の凸部上の基板とは異なる成分を除去する工程、
    を含む、ナノインプリントリソグラフィ方法。
JP2012216470A 2012-09-28 2012-09-28 レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法 Active JP6083178B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012216470A JP6083178B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012216470A JP6083178B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014072319A true JP2014072319A (ja) 2014-04-21
JP6083178B2 JP6083178B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=50747281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012216470A Active JP6083178B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 レジスト基板の製造方法、レプリカテンプレートの製造方法、及びナノインプリントリソグラフィ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6083178B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015012280A (ja) * 2013-07-02 2015-01-19 キヤノン株式会社 インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法
JP2016157845A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 大日本印刷株式会社 パターン形成方法、パターン形成装置およびパターン形成用プログラム
US10915018B2 (en) 2018-02-08 2021-02-09 Toshiba Memory Corporation Imprinting system, method of manufacturing semiconductor device, and recording medium

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007313439A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Hitachi High-Technologies Corp 樹脂塗布装置及び樹脂塗布方法
JP2009222791A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Fujifilm Corp 感光性樹脂組成物、感光性樹脂硬化膜および遮光性画像形成方法
JP2010067621A (ja) * 2007-09-11 2010-03-25 Fujifilm Corp ナノインプリント用硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
US20110192300A1 (en) * 2010-02-08 2011-08-11 Masayuki Hatano Imprint method and imprint apparatus
JP2012079782A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Dainippon Printing Co Ltd 光ナノインプリント用感光性樹脂組成物、及び当該感光性樹脂組成物を用いたレジスト基板の製造方法、並びに、コピーテンプレートの製造方法
JP2012079865A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Jsr Corp ナノインプリント用硬化性組成物およびナノインプリント方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007313439A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Hitachi High-Technologies Corp 樹脂塗布装置及び樹脂塗布方法
JP2010067621A (ja) * 2007-09-11 2010-03-25 Fujifilm Corp ナノインプリント用硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
JP2009222791A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Fujifilm Corp 感光性樹脂組成物、感光性樹脂硬化膜および遮光性画像形成方法
US20110192300A1 (en) * 2010-02-08 2011-08-11 Masayuki Hatano Imprint method and imprint apparatus
JP2011161711A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Toshiba Corp インプリント方法及びインプリント装置
JP2012079782A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Dainippon Printing Co Ltd 光ナノインプリント用感光性樹脂組成物、及び当該感光性樹脂組成物を用いたレジスト基板の製造方法、並びに、コピーテンプレートの製造方法
JP2012079865A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Jsr Corp ナノインプリント用硬化性組成物およびナノインプリント方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015012280A (ja) * 2013-07-02 2015-01-19 キヤノン株式会社 インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法
JP2016157845A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 大日本印刷株式会社 パターン形成方法、パターン形成装置およびパターン形成用プログラム
US10915018B2 (en) 2018-02-08 2021-02-09 Toshiba Memory Corporation Imprinting system, method of manufacturing semiconductor device, and recording medium

Also Published As

Publication number Publication date
JP6083178B2 (ja) 2017-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5243887B2 (ja) ナノインプリント用硬化性組成物およびパターン形成方法
JP5846974B2 (ja) 光インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン
JP5306903B2 (ja) インプリント用硬化性組成物、これを用いた硬化物およびその製造方法、並びに、液晶表示装置用部材
TWI534536B (zh) 用於壓印的固化性組成物、圖案化方法及圖案
JP5710553B2 (ja) インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン
TWI626276B (zh) 光壓印用硬化性組成物、圖案形成方法、及半導體裝置的製造方法
JP5671377B2 (ja) インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン
JP2010157706A (ja) 光インプリント用硬化性組成物およびそれを用いた硬化物の製造方法
JP2009206197A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
JP2011124554A (ja) インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン
JP2009215179A (ja) (メタ)アクリレート化合物、これを用いた硬化性組成物、光ナノインプリント用組成物、並びにこれらの硬化性組成物の硬化物およびその製造方法
JP5753749B2 (ja) インプリント用硬化性組成物の製造方法
KR20110090897A (ko) 임프린트용 조성물, 패턴 및 패터닝 방법
JP5712003B2 (ja) インプリント用硬化性組成物およびインプリント用重合性単量体の製造方法
JP2009073078A (ja) 光ナノインプリント用硬化性組成物およびそれを用いた液晶表示装置用部材
JP2010013514A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、これを用いた硬化物、並びに、液晶表示装置用部材
JP2010067621A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
JP2010073811A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、これを用いた硬化物、並びに、液晶表示装置用部材
JP2012079782A (ja) 光ナノインプリント用感光性樹脂組成物、及び当該感光性樹脂組成物を用いたレジスト基板の製造方法、並びに、コピーテンプレートの製造方法
JP2009203287A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、これを用いた硬化物およびその製造方法、並びに、液晶表示装置用部材
JP5448589B2 (ja) パターン形成方法
JP5065209B2 (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
JP2012041521A (ja) 光硬化性組成物およびそれを用いた硬化物の製造方法
JP2010106185A (ja) 光インプリント用硬化性組成物およびそれを用いたパターン形成方法
JP2009209337A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、これを用いた硬化物およびその製造方法、並びに、液晶表示装置用部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6083178

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150