JP2016155984A - 塗料用ポリエステル樹脂 - Google Patents

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良典 池内
典宏 福田
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典宏 福田
弘志 橋本
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Abstract

【課題】
ポリエステル樹脂の加工性と低摩擦力を向上させ、塗装後に缶素材が種々の缶形状に加工を施されても、剥離することなく、また、スクリューキャップ口での異音が低減できると共に、塗装時の作業性の良好な缶塗料用ポリエステル樹脂を提供する。
【解決手段】
(a)脂肪族ジカルボン酸を10〜30モル%および芳香族酸を70〜90モル%含有する多塩基酸成分と、(b)分岐型ジオール成分を60〜90モル%および多価アルコールを0.5〜10モル%含有するポリオール成分とを含む塗料用ポリエステル樹脂。
【選択図】なし

Description

本発明は、缶塗料用ポリエステル樹脂およびそれを含有する缶塗料用組成物に関する。
缶の外部には、その意匠性を向上させるためまたは缶材質を腐食から防止するために、塗装が施される。また、缶内面には、内容物の風味、フレーバーを保持し、材質の腐食を防止するために塗装が施される。そのため、缶塗料には、安全性、加工性に加え、耐水性、耐酸性、耐レトルト性、耐熱性等の各種物性が要求される。
従来、缶塗料用樹脂としては、前記の各種物性に優れるエポキシ樹脂が広く用いられていたが、エポキシ樹脂に含まれるビスフェノールAが内分泌攪乱物質の疑いがあるとされ、ビスフェノールAを含まない缶塗料用樹脂の開発が望まれている。
この対応として、例えば、加工性と耐汚染性に優れ、最近の缶形状の多様化および缶内容物の多様化により缶内外面に求められる高い意匠性、缶素材の腐食や汚染性に対する高い耐性とを併せ持ち、且つ、ワニス安定性にも優れた缶塗料用ポリエステル樹脂組成物が開示されている。(特許文献1参照)。
しかしながら、缶形状のデザインの多様化および缶内容物の多様化が一層進展しており、缶塗料には、耐打抜き衝撃性等の加工性のさらなる向上が求められている。
また、飲料用缶においては、近年、飲み口がスクリューキャップのボトル缶が普及しており、さらなる加工性の向上が求められると共に、加工後のスクリューキャップ口ではキャップを締める際の異音が問題となっている。異音の原因としては、スクリューキャップ口の摩擦等が考えられ、使用する塗料に摩擦力の低減が求められている。
加えて、缶外面塗装としてワニス化塗装が多用されているので、高い加工性と低摩擦力を有しつつも、同時にワニス化塗装に際しては、作業性、塗膜の平滑性の点から最適な塗料粘度として使用できるものが要求されている。
特開2008−81617号公報
本発明は、加工性の向上、摩擦力の低減、最近の缶形状の多様化により、缶内外面に求められる高い意匠性、スクリューキャップ口の低摩擦力を併せ持ち、且つ、扱いやすい塗料粘度となる缶塗料用ポリエステル樹脂および該樹脂とアミノ樹脂とを含有する缶塗料用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、酸成分が脂肪族ジカルボン酸10〜30モル%および脂肪族ジカルボン酸以外の多塩基酸を含有するものとし、ポリオール成分が分岐型ジオール60〜100モル%および3官能基以上の多価アルコールを含有するポリオール0.5〜10モル%を含むポリエステル樹脂にすることにより、加工性と低摩擦力に優れ、且つ、塗料粘度の良好なポリエステル樹脂となることを見出し、本課題を解決するに至った。
具体的に本発明は、(a)脂肪族ジカルボン酸を10〜30モル%および芳香族酸を70〜90モル%含有する多塩基酸成分と、(b)分岐型ジオール成分を60〜90モル%および多価アルコールを0.5〜10モル%含有するポリオール成分とを含む塗料用ポリエステル樹脂を提供するものである。
また、本発明は、分岐型ジオール成分として、さらにヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサンを含む上記の塗料用ポリエステル樹脂である。
さらに、本発明は、ガラス転移温度が−5〜20℃であり、重量平均分子量が3,000〜20,000である上記の塗料用ポリエステル樹脂である。
加えて、本発明は、アミノ樹脂と、上記の塗料用ポリエステル樹脂とを配合してなる缶塗料用樹脂組成物を提供するものである。
本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂の加工性と低摩擦力を向上させ、塗装後に缶素材が種々の缶形状に加工を施されても、剥離することなく、また、スクリューキャップ口での異音が低減できる。さらに、塗装時の作業性の良好なものである。
本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂の酸成分は、脂肪族ジカルボン酸10〜30モル%および芳香族を70〜90モル%含有する多塩基酸である。脂肪族ジカルボン酸が10モル%未満だと塗料粘度が高く作業性が悪くなり、30モル%を超えると良好な加工性が得られない。また、芳香族を含有する多塩基酸が70モル%未満では良好な加工性、硬度が得られず、90モル%を超えると塗料粘度が高く作業性が悪くなる傾向がある。
本発明における脂肪族酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、テルペン−マレイン酸付加体などの不飽和ジカルボン酸などを挙げることができ、これらの中から1種又はそれ以上を使用できる。衛生面で好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸である。また、これらを1種または2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明における芳香族を含有する多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等3価以上の多塩基酸が挙げることができ、これらの中から1種、または2種以上を選択し使用できる。
本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂の分岐型ジオール30〜80モル%および3官能基以上の多価アルコールを含有するポリオール0.5〜10モル%を含む。分岐型ジオールが、30モル%未満だと塗料粘度が高く作業性が悪くなり、80モル%を超えると良好な作業性が得られない。また、3官能基以上の多価アルコールを含有するポリオールが0.5未満だとブロッキング性が悪くなり、10モル%を超えると加工性と塗料粘度が高く作業性が悪くなる傾向がある。
本発明における分岐型ジオールとしては、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、4−プロピル−1,8−オクタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
本発明における3官能基以上の多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、α−メチルグルコース、マニトール、ソルビトールが挙げられる。
本発明におけるヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサンとは、側鎖または末端にヒドロキシル基を2個以上もつオルガノポリシロキサンであり、たとえば下記の構造の化合物が挙げられる。これらの1種以上を選び使用できる。
Figure 2016155984

(ここで、Rはメチルまたはエチル基であり、Rは水素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アソール基、ビニル基、炭素数が18以下のアルキル基および置換基をもった水素基等であり、具体的には、例えばアルコキシアルキル基、フルオロアルキル基、ジオルガノシロキサン基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、リアルキルアンモニウムアルキル基、メルカブトアルキル基、カルボキシアルキル基、エボキシアルキル基、ポリオキシアルキル基等である。また、Rは直接結合または低級アルキノンのような2価の有機基であり、Rは水素原子またはメチル基である。更にnは0または1〜500の整数であり、mは2〜10の整数、yは1〜500の整数である)。
本発明における側鎖のないジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等の脂肪族グリコール等が挙げられる。ポリアルキレングリコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。脂環族グリコールとしては、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカングリコール類等が挙げられる。これらの中から1種、又はそれ以上を選び使用できる。
本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂の重量平均分子量は3,000〜20,000とすることが好ましい。重量平均分子量の下限は塗膜が脆弱化することを考慮し、上限は塗料粘度が高く作業性を考慮したものであり、これらの点から重量平均分子量の下限は5,000以上、上限は10,000以下とするのがより好ましい。また、ガラス転移温度(Tg)は−5〜20℃、ガラス転移温度が−5℃未満であると耐レトルト性が劣る傾向にあり、耐ブロッキング性も問題になる可能性がある。Tgが20℃を超えると塗料粘度が高く作業性が低下したりする場合がある。なお、ここで言う重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものであり、ガラス転移温度(Tg)とは示差熱分析(DSC)によって測定したものである。
また、本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂の水酸基価は、通常、10〜100KOHmg/g程度、好ましくは20〜80KOHmg/gである。水酸基価が100KOHmg/gを超える場合には、加工性が劣る傾向があり、10KOHmg/gを下回る場合には、十分な硬化性が得られず、耐酸性、耐レトルト性が劣る傾向がある。また、酸価は、通常、0.1〜50KOHmg/g程度、好ましくは0.1〜30KOHmg/gである。酸価が50KOHmg/gを超える場合には、耐水性が低下する傾向にある。
本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂の製造方法は、通常のエステル化反応、すなわち重縮合反応によればよく、反応は常圧、減圧のいずれでもよい。また、分子量の調節は、適宜に減圧状態を調整して行えばよく、さらに、重縮合反応後に無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸の酸無水物による付加反応等の工程を行ってもよい。
反応終了後、通常、得られた缶塗料用樹脂は、溶剤に溶解し、樹脂溶液とする。溶剤としては缶塗料用ポリエステル樹脂を希釈可能な溶剤であれば何ら制限なく使用できる。たとえば、トルエン、キシレン、ソルベッソ#100(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン社製)等の芳香族炭化水素系;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、蟻酸エチル、プロピオン酸ブチル、メトキシプロピルアセテート等のエステル系;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール、メトキシプロパノール等のアルコール系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系;セロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系の各種溶剤が挙げられる。
樹脂溶液の樹脂固形分濃度は通常45〜85質量%程度、好ましくは50〜80質量%である。85質量%を超える場合には高粘度で取り扱いが困難となり、45質量%に満たない場合には塗工したときの膜厚が薄くなりすぎる傾向がある。
さらに、本発明の缶塗料用ポリエステル樹脂にアミノ樹脂を配合することにより、缶塗料としての加工性をさらに向上させることができ、また、得られる塗膜に適切な硬度を付与することができる。アミノ樹脂としては、例えば、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン等とアルデヒド類との縮合反応物またはその一部もしくは全部がアルコキシ化した樹脂等が挙げられ、市販品としてはサイメル303、サイメル350(三井サイテック(株)製)、デラミンT−100S(富士化成工業(株)製)、ユ−バン120(三井化学(株)製)等が挙げられる。
ポリエステル樹脂とアミノ樹脂の配合比は、ポリエステル樹脂/アミノ樹脂の固形分質量比で、95/5〜50/50程度、好ましくは90/10〜60/40である。ポリエステル樹脂とアミノ樹脂の配合比が前記範囲を外れる場合には加工性が低下したり、硬度が低下したりする傾向があり好ましくない。
また、前記塗料用樹脂組成物には各種の添加剤や顔料を含有することがでる。具体的には、硬化触媒、レベリング剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、酸化チタン等があげられる。塗料用樹脂組成物は前記と同様の溶剤で希釈して混合すればよく、その場合であっても、樹脂溶液中の固形分濃度は、前記と同様に、通常20〜70質量%、好ましくは30〜60質量%とすればよい。
以下に、実施例及び比較例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各例中、部および%は特記なし限り質量基準である。
(実施例1)
温度計、窒素導入管、還流脱水装置及び攪拌装置を備えたフラスコに分岐型ジオールとしてネオペンチルグリコール126.4部、ヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサンとしてX−22−160AS(信越化学工業社製)206.6部、多価アルコールとしてトリメチロールプロパン5.9部、側鎖のないジオールとして1,4−ブタンジオール45.7部、1,4−シクロヘキサンジメタノール31.8部、脂肪族酸としてセバシン酸45.6部、芳香族を含有する多塩基酸としてテレフタル酸93.6部とイソフタル酸93.6部、無水フタル酸77.9部および触媒としてテトラブチルチタネート0.033部を仕込み、原料が溶融して攪拌できるようになったら攪拌を開始して150℃から250℃まで10時間かけて徐々に昇温させ250℃で4時間保温を続けた。この時に生成する水は系外へ留去した。次に、230℃まで冷却し系内を徐々に減圧していき、2時間かけて60mmHgまで減圧し、230℃にて10時間重縮合反応を行い、酸価4.8、水酸基価43、ガラス転移点2℃、重量平均分子量8,500のポリエステル樹脂を得た。その後、160℃に冷却しソルベッソ#100(東燃ゼネラル石油株式会社製)315部を加え均一に溶解し、次に80℃に冷却しブチルセロソルブ35部を加え均一に溶解し、不揮発分65%のポリエステル樹脂溶液(A)を得た。
(実施例2〜4)
実施例1において、ポリエステル樹脂の構成成分である多塩基酸成分の種類またはその使用量、ジオール成分の種類またはその使用量を表1に示すように変えた他は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂溶液(B)、(C)及び(D)を得た。それぞれの樹脂特性値を表1に示す。
(比較例1〜4)
実施例1において、ポリエステル樹脂の構成成分である多塩基酸成分の種類またはその使用量、ジオール成分の種類またはその使用量を表1に示すように変えた他は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂溶液(E)、(F)、(G)及び(H)を得た。それぞれの物性値を表2に示す。
得られたポリエステル樹脂の樹脂特性値の測定は、下記の方法に従った。
(1)GPC;
以下の条件で、重量平均分子量及び数平均分子量をGPC法により、標準ポリスチレン検量線を用いて測定した。
(GPC測定条件)
装置:日立製L−2350
カラム:日立化成製ゲルパックGL−A130−S,GL−A150−S,
GL−A160−S
溶離液:THF
流速:1.0ml/min
(2)ガラス転移温度;
以下の条件で、ガラス転移温度を測定した。
(ガラス転移温度測定条件)
装置:リガク製示差走査熱量126−30−7計DSC8230
昇温速度:10℃/min
(3)酸価;
ポリエステル樹脂(固形分または溶液)を三角フラスコに秤量し、溶剤(イソプロピルアルコール/トルエン=1/2(容量比))約30mlを加えて溶解した。次に指示薬(1%フェノールフタレイン・エチルアルコール溶液)約2〜3滴を加えて0.1mol/l水酸化カリウム溶液(アルコール性)で滴定し、薄紅色が消失した時を終点として、次式により算出した。
酸価(mgKOH/g)=F×V/S
F:0.1mol/l水酸化カリウム溶液の係数(f×5.61)
V:0.1mol/l水酸化カリウム溶液の滴定量(ml)
S:試料採取量(g)
(4)水酸基価;
ポリエステル樹脂(固形分または溶液)を三角フラスコに秤量し、アセチル化剤(無水酢酸20gにピリジンを加え100mlとしたもの)5mlを正確に加えて溶解した。約120℃に加熱したホットプレート上で30分間保温した後、純水1.2mlを加えて静かに振り、再度5分間保温した。室温まで冷却後、溶剤(イソプロピルアルコール/トルエン=1/2(容量比))約20mlと指示薬(1%フェノールフタレイン・エチルアルコール溶液)約2〜3滴を加えて0.5mol/l水酸化カリウム溶液(アルコール性)で滴定し、薄紅色が消失しなくなった時を終点とした。本試験に並行して空試験を行い、次式により算出した。
水酸基価(mgKOH/g)=(A−B)×F/S+C
A:空試験の0.5mol/l水酸化カリウム溶液の滴定量(ml)
B:本試験の0.5mol/l水酸化カリウム溶液の滴定量(ml)
F:0.5mol/l水酸化カリウム溶液の係数(f×28.05)
S:試料の採取量(g)
C:同試料の酸価(mgKOH/g)
実施例又は比較例で得られたポリエステル樹脂溶液とアミノ樹脂としてサイメル303(三井サイテック株式会社製)を順に80/20(固形分質量比)で配合し、高沸点石油系炭化水素で塗装に適した粘度になるまで希釈し、硬化触媒(ドデシルベンゼンスルホン酸、クリア塗料の0.4%)を均一に混合し、クリア塗料を得た。得られたクリア塗料を、厚さ0.5mmのブリキ板に塗布し、170℃、10分間焼付を行った。得られた試験片について、加工性、ブロッキング性(摩擦力の代替評価)を調べた。また、ポリエステル樹脂溶液の希釈性を調べた。
(1)ポリエステル樹脂溶液の希釈性;
E型粘度計を用い25℃下でのポリエステル樹脂溶液の粘度により判定した。
◎:1000〜1500mPa・s
○:1500〜2000mPa・s
△:2000〜2500mPa・s
×:2500mPa・s以上
(2)加工性;
試験片の塗膜面が外側に向くように直径8mmのマンドレルを用い折り曲げた後、はぜ折り試験(荷重:4.9N(0.5kgf)、高さ:0.5mm)を行い、塗膜加工部のワレ、ヒビの発生具合を目視により判定した。
◎:ワレ、ヒビ発生せず
○:ワレ、ヒビ1〜2箇所発生
△:ワレ、ヒビ3〜10箇所に発生
×:ワレ、ヒビ全面に発生
(3)滑り性;
試験片の塗膜面に金属製の鉛筆キャップを用い先端部位で、角度45°、荷重4.9N(0.5kgf)を加えながら50mm間での滑り性を確認した。
○:抵抗なし
△:軽い抵抗あり
×:抵抗あり
Figure 2016155984
※X−22−4952:信越化学工業製ヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサン
Figure 2016155984
表1より明らかなように、本発明のポリエステル樹脂溶液の希釈性は優れており、缶塗料用樹脂組成物を塗布した金属板はその加工性、滑り性に優れていることが分かる。さらに、滑り性が優れていることから、摩擦力が低減したためと考える。
上記のように、本発明は、缶形状の多様化により缶内外面に求められる高い意匠性、スクリューキャップ口の低摩擦力を併せ持ち、かつ塗料粘度に優れるため、缶塗料用として好適である。

Claims (4)

  1. (a)脂肪族ジカルボン酸を10〜30モル%および芳香族酸を70〜90モル%含有する多塩基酸成分と、(b)分岐型ジオール成分を60〜90モル%および多価アルコールを0.5〜10モル%含有するポリオール成分とを含む塗料用ポリエステル樹脂。
  2. 分岐型ジオール成分として、さらにヒドロキシル基含有オルガノポリシロキサンを含む請求項1に記載の塗料用ポリエステル樹脂。
  3. ガラス転移温度が−5〜20℃であり、重量平均分子量が3,000〜20,000である請求項1〜2いずれかに記載の塗料用ポリエステル樹脂。
  4. アミノ樹脂と、請求項1〜3いずれかに記載の塗料用ポリエステル樹脂とを配合してなる缶塗料用樹脂組成物。
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