JP2016155896A - 活性光線硬化組成物、活性光線硬化型インク、活性光線硬化型インクジェットインク、及び活性光線硬化型接着剤 - Google Patents
活性光線硬化組成物、活性光線硬化型インク、活性光線硬化型インクジェットインク、及び活性光線硬化型接着剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】成分ごとに分けて準備しておく必要がなく、硬化性及び保存安定性に優れた活性光線硬化組成物の提供。【解決手段】光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物とを含む活性光線硬化組成物であって、前記β−ジカルボニル化合物が、金属錯体である活性光線硬化組成物である。前記金属錯体が、アセチルアセトン金属錯体である態様、前記二重結合含有化合物が、(メタ)アクリレート化合物、及び(メタ)アクリルアミド化合物から選択される少なくとも1種である態様などが好ましい。【選択図】なし
Description
本発明は、活性光線硬化組成物、並びにこれを用いた活性光線硬化型インク、活性光線硬化型インクジェットインク、及び活性光線硬化型接着剤に関する。
従来より、活性光線硬化組成物は、活性光線硬化型インク、活性光線硬化型インクジェットインク、及び活性光線硬化型接着剤、レジスト材料等の用途で好適に用いられている。
このような活性光線硬化組成物の代表的なものとして、ラジカル反応性化合物と光ラジカル開始剤からなる組合せのものがある。この系は、反応は早いが、酸素によりラジカルがすぐに失活して反応が停止し、残留モノマーを完全になくすことは難しいという問題がある。
また、酸素による阻害を受けない系として、カチオン反応性化合物と光酸発生剤の組合せも知られている。この系では、反応活性種の酸がすぐには失活しないため、光照射が終わった後も反応が進み、残留モノマーを低減させることができる。しかし、一般に反応活性種の酸が超強酸であり、その酸が基板を腐食、変性させる等の問題がある。
また、例は少ないが、アニオン反応性化合物と光塩基発生剤の組合せもある。この系では、超強塩基でなくても反応が進むため、カチオン系と違い、腐食は問題にならないが、反応が非常に遅い、という問題がある。
また、マイケル付加反応を利用して、マイケル受容体とマイケル供与体と塩基とを組み合わせた技術について種々提案されている(例えば、特許文献1〜5等参照)。しかしながら、これらの提案においては、室温での硬化性に優れ、かつ一液で安定に保存できるものは提供されていない。
また、酸素による阻害を受けない系として、カチオン反応性化合物と光酸発生剤の組合せも知られている。この系では、反応活性種の酸がすぐには失活しないため、光照射が終わった後も反応が進み、残留モノマーを低減させることができる。しかし、一般に反応活性種の酸が超強酸であり、その酸が基板を腐食、変性させる等の問題がある。
また、例は少ないが、アニオン反応性化合物と光塩基発生剤の組合せもある。この系では、超強塩基でなくても反応が進むため、カチオン系と違い、腐食は問題にならないが、反応が非常に遅い、という問題がある。
また、マイケル付加反応を利用して、マイケル受容体とマイケル供与体と塩基とを組み合わせた技術について種々提案されている(例えば、特許文献1〜5等参照)。しかしながら、これらの提案においては、室温での硬化性に優れ、かつ一液で安定に保存できるものは提供されていない。
また、本発明者は、先に、光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物としてアセト酢酸エステル化合物とを含む活性光線硬化組成物を提案している(特許文献6参照)。この提案によれば、成分ごとに分けて準備しておく必要がなく、硬化性に優れた活性光線硬化組成物が得られる。
しかしながら、前記特許文献6に記載の技術であっても、優れた硬化性と保存安定性とを両立することは困難であった。
そこで、本発明は、成分ごとに分けて準備しておく必要がなく、硬化性及び保存安定性に優れた活性光線硬化組成物を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、成分ごとに分けて準備しておく必要がなく、硬化性及び保存安定性に優れた活性光線硬化組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の活性光線硬化組成物は、光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物とを含む活性光線硬化組成物であって、前記β−ジカルボニル化合物が、金属錯体である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、成分ごとに分けて準備しておく必要がなく、硬化性及び保存安定性に優れた活性光線硬化組成物を提供することができる。
(活性光線硬化組成物)
本発明の活性光線硬化組成物は、光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物の金属錯体とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明の活性光線硬化組成物は、光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物の金属錯体とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記活性光線硬化組成物として、ラジカル反応性化合物と光ラジカル開始剤からなる組合せのもの、カチオン反応性化合物と光酸発生剤の組合せのもの、アニオン反応性化合物と光塩基発生剤の組合せのものが知られている。また、光塩基発生剤と二重結合含有化合物の混合系に、更にβ−ジカルボニル化合物を添加した系も知られている。しかし、上述したようにいずれのものも問題点を有している。
そこで、本発明では、光塩基発生剤と二重結合含有化合物の混合系に、更にβ−ジカルボニル化合物の金属錯体を添加し、通常の重合反応に加えてマイケル付加による架橋反応を組み合わせることにより、硬化性及び保存安定性が向上する。
マイケル付加供与性のβ−ジカルボニル化合物によるマイケル付加は、塩基によるα位の水素引き抜きが引き金となり、マイケル付加受容性化合物の二重結合に付加する反応である。そこで、本発明の活性光線硬化組成物は、刺激を与える前は塩基の性質を持たず、光により塩基を発生する光塩基発生剤を使用する。光により発生した塩基は、光照射終了後も失活せず反応を進めることができ、未反応の化合物を低減することができる。
<光塩基発生剤>
前記光塩基発生剤は、マイケル付加受容性の二重結合含有化合物の重合反応の開始と、マイケル付加供与性のβ−ジカルボニル化合物のα位の水素の引き抜きを行う化合物である。
前記光塩基発生剤の含有量は、二重結合含有化合物とβ−ジカルボニル化合物の合計100質量部に対して、1質量部〜40質量部が好ましく、3質量部〜30質量部がより好ましく、5質量部〜20質量部が更に好ましい。
前記光塩基発生剤の含有量が、前記好ましい数値範囲であると、硬化性及び保存安定性に優れた活性光線硬化組成物が得られる。
前記光塩基発生剤は、マイケル付加受容性の二重結合含有化合物の重合反応の開始と、マイケル付加供与性のβ−ジカルボニル化合物のα位の水素の引き抜きを行う化合物である。
前記光塩基発生剤の含有量は、二重結合含有化合物とβ−ジカルボニル化合物の合計100質量部に対して、1質量部〜40質量部が好ましく、3質量部〜30質量部がより好ましく、5質量部〜20質量部が更に好ましい。
前記光塩基発生剤の含有量が、前記好ましい数値範囲であると、硬化性及び保存安定性に優れた活性光線硬化組成物が得られる。
前記光塩基発生剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキシムエステル類、4級アンモニウム塩類、アシル化合物類、カルバメート類、アミノアセトフェノン類、カルボン酸と塩基の塩からなる化合物、などが挙げられる。
前記光塩基発生剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の構造式(A−1)〜(A−12)で表される化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<A−1>
<A−2>
<A−3>
<A−4>
<A−5>
<A−6>
<A−7>
<A−8>
<A−9>
<A−10>
<A−11>
<A−12>
前記光塩基発生剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記合成方法としては、例えば、該当する酸と塩基を溶媒中で等mol混合し、溶媒を留去する方法などが挙げられる。
前記市販品としては、例えば、和光純薬工業株式会社のWPBGシリーズ、東京化成工業株式会社の型番O0396などが挙げられる。
前記合成方法としては、例えば、該当する酸と塩基を溶媒中で等mol混合し、溶媒を留去する方法などが挙げられる。
前記市販品としては、例えば、和光純薬工業株式会社のWPBGシリーズ、東京化成工業株式会社の型番O0396などが挙げられる。
<二重結合含有化合物>
前記二重結合含有化合物は、その二重結合部位によって重合することが可能であり、更に、β−ジカルボニル化合物とマイケル付加反応も生じさせる。このため、二重結合含有化合物の二重結合の官能基数がβ−ジカルボニル化合物の官能基数よりも多く含まれていることが好ましい。
前記二重結合含有化合物としては、架橋反応により網目構造を作ることが可能な多官能の化合物であることが好ましい。前記多官能とは、一分子中にマイケル付加受容性の二重結合部位を2つ以上有することを意味し、好ましくは3つ以上有することを意味する。
前記二重結合含有化合物は、その二重結合部位によって重合することが可能であり、更に、β−ジカルボニル化合物とマイケル付加反応も生じさせる。このため、二重結合含有化合物の二重結合の官能基数がβ−ジカルボニル化合物の官能基数よりも多く含まれていることが好ましい。
前記二重結合含有化合物としては、架橋反応により網目構造を作ることが可能な多官能の化合物であることが好ましい。前記多官能とは、一分子中にマイケル付加受容性の二重結合部位を2つ以上有することを意味し、好ましくは3つ以上有することを意味する。
前記二重結合含有化合物は、マイケル付加受容性を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリルアミド化合物、ビニルエステル化合物などが挙げられる。これらの中でも、反応性が高い、(メタ)アクリレート化合物、及び(メタ)アクリルアミド化合物から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記二重結合含有化合物の一例としては、以下に示す構造式(B−1)〜(B−4)、一般式(B−5)、構造式(B−6)〜(B−14)で表される化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<B−1>
<B−2>
<B−3>
<B−4>
<B−5>
ただし、前記一般式(B−5)中、Rはプロピレン基を表し、nは1〜3の整数を表す。
<B−6>
<B−7>
<B−8>
<B−9>
<B−10>
<B−11>
<B−12>
<B−13>
<B−14>
前記構造式(B−1)〜(B−4)、前記一般式(B−5)、及び前記構造式(B−6)〜(B−14)で表される化合物の中でも、多官能のアクリレートを有するものが好ましい。
前記二重結合含有化合物は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよく、前記合成方法及び前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記二重結合含有化合物は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよく、前記合成方法及び前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<β−ジカルボニル化合物>
前記β−ジカルボニル化合物は、金属錯体であり、塩基によってα位の水素が引き抜かれることにより、マイケル付加受容性を有する二重結合含有化合物とマイケル付加反応するものである。
前記β−ジカルボニル化合物の金属錯体としては、マイケル付加供与性を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記β−ジカルボニル化合物としては、反応性が高い点から、アセチルアセトン錯体が好ましい。
前記β−ジカルボニル化合物の含有量は、前記二重結合含有化合物100質量部に対して、10質量部〜90質量部が好ましく、30質量部〜70質量部がより好ましい。
前記β−ジカルボニル化合物は、金属錯体であり、塩基によってα位の水素が引き抜かれることにより、マイケル付加受容性を有する二重結合含有化合物とマイケル付加反応するものである。
前記β−ジカルボニル化合物の金属錯体としては、マイケル付加供与性を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記β−ジカルボニル化合物としては、反応性が高い点から、アセチルアセトン錯体が好ましい。
前記β−ジカルボニル化合物の含有量は、前記二重結合含有化合物100質量部に対して、10質量部〜90質量部が好ましく、30質量部〜70質量部がより好ましい。
前記β−ジカルボニル化合物の金属錯体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記構造式(C−1)〜(C−10)で表される化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<C−1>
<C−2>
<C−3>
<C−4>
<C−5>
<C−6>
<C−7>
<C−8>
<C−9>
<C−10>
前記β−ジカルボニル化合物は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよく、前記合成方法及び前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<光ラジカル重合開始剤>
本発明の活性光線硬化組成物は、更に光ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。これにより、硬化速度を向上させることができる。
前記光ラジカル重合開始剤の含有量は、前記二重結合含有化合物と前記β−ジカルボニル化合物の合計100質量部に対して、1質量部〜40質量部が好ましく、3質量部〜20質量部がより好ましく、5質量部〜20質量部が更に好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤の含有量が、前記好ましい数値範囲であると、硬化速度を向上させることができる。
本発明の活性光線硬化組成物は、更に光ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。これにより、硬化速度を向上させることができる。
前記光ラジカル重合開始剤の含有量は、前記二重結合含有化合物と前記β−ジカルボニル化合物の合計100質量部に対して、1質量部〜40質量部が好ましく、3質量部〜20質量部がより好ましく、5質量部〜20質量部が更に好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤の含有量が、前記好ましい数値範囲であると、硬化速度を向上させることができる。
前記光ラジカル重合開始剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾフェノン類、アルキルフェノン類、アシルホスフィンオキシド類、オキシフェニル酢酸エステル類、ベンゾインエーテル類、オキシムエステル類、チオキサントン類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下に示す構造式(D−1)〜(D−4)で表される化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<D−1>
<D−2>
<D−3>
<D−4>
<その他の成分>
本発明の活性光線硬化組成物には、着色、増感、及びその他諸特性の向上を図るために、必要に応じてその他の成分を含有することができる。
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、重合禁止剤、界面活性剤、光増感剤、極性基含有高分子顔料分散剤などが挙げられる。
本発明の活性光線硬化組成物には、着色、増感、及びその他諸特性の向上を図るために、必要に応じてその他の成分を含有することができる。
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、重合禁止剤、界面活性剤、光増感剤、極性基含有高分子顔料分散剤などが挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、各種公知の染料及び顔料を用いることができ、顔料を用いた場合には、必要に応じて分散剤等を用いることが好ましい。
前記着色剤としては、耐光性に優れ、色再現性に富んだ着色剤が好ましく、硬化反応に影響を及ぼさないものがより好ましい。
前記着色剤としては、耐光性に優れ、色再現性に富んだ着色剤が好ましく、硬化反応に影響を及ぼさないものがより好ましい。
前記活性光線硬化組成物には、粘度を調整する目的等から溶媒を含むこともできる。
前記溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エーテル、アセトン、2−ブタノン、キシレン、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、γ−ブチルラクトン、乳酸エチル、シクロヘキサンメチルエチルケトン、トルエン、エチルエトキシプロピオネート、ポリメタアクリレート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エーテル、アセトン、2−ブタノン、キシレン、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、γ−ブチルラクトン、乳酸エチル、シクロヘキサンメチルエチルケトン、トルエン、エチルエトキシプロピオネート、ポリメタアクリレート又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の活性光線硬化組成物を硬化させるために用いることができる活性光線(紫外線、電子線)は、前記光ラジカル重合開始剤及び増感剤の感光波長に応じて適宜選択することができるが、紫外線が好ましい。
前記紫外線の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LEDなどが挙げられる。
前記紫外線の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LEDなどが挙げられる。
本発明の活性光線硬化組成物の粘度は、25℃で、150mPa・s以下であることが好ましい。
前記粘度が150mPa・s以下であると、必要に応じて加温さえすればインクジェットヘッドからの吐出性が良好である。
前記25℃での粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計、VISCOMETER TV−22により、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定することができる。
前記粘度が150mPa・s以下であると、必要に応じて加温さえすればインクジェットヘッドからの吐出性が良好である。
前記25℃での粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計、VISCOMETER TV−22により、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定することができる。
<用途>
本発明の活性光線硬化組成物の用途としては、一般に光硬化材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性光線硬化型インク、活性光線硬化型インクジェットインク、活性光線硬化型接着剤などが挙げられる。
また、本発明の活性光線硬化組成物は、粉体積層造形において用いる粉体同士のバインダーとして、また、マテリアルジェット法や光造形法における立体造形用材料等として利用することができる。
本発明の活性光線硬化組成物の用途としては、一般に光硬化材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性光線硬化型インク、活性光線硬化型インクジェットインク、活性光線硬化型接着剤などが挙げられる。
また、本発明の活性光線硬化組成物は、粉体積層造形において用いる粉体同士のバインダーとして、また、マテリアルジェット法や光造形法における立体造形用材料等として利用することができる。
<インク収容容器>
本発明に用いられるインク収容容器は、本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクと、容器とを備え、更に必要に応じて、インク袋等のその他の部材を備えている。これにより、インク交換などの作業において、インクに直接触れる必要がなく、手指や着衣の汚れなどの心配がなく、またインクへのごみ等の異物混入を防止できる。
前記インク収容容器としては、例えば、インクカートリッジ、インクタンクなどが挙げられる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを有するものなどが好適である。
本発明に用いられるインク収容容器は、本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクと、容器とを備え、更に必要に応じて、インク袋等のその他の部材を備えている。これにより、インク交換などの作業において、インクに直接触れる必要がなく、手指や着衣の汚れなどの心配がなく、またインクへのごみ等の異物混入を防止できる。
前記インク収容容器としては、例えば、インクカートリッジ、インクタンクなどが挙げられる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを有するものなどが好適である。
前記インク収容容器としてのインクカートリッジについて、図1及び図2を参照して説明する。図1はインクカートリッジのインク袋241の一例を示す概略図であり、図2は図1のインク袋241をカートリッジケース244内に収容したインクカートリッジ200を示す概略図である。
図1に示すように、インク注入口242からインクをインク袋241内に充填し、該インク袋中に残った空気を排気した後、該インク注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給する。インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成する。そして、図2に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容し、インクカートリッジ200としてインクジェット吐出装置に着脱可能に装着して用いる。
図1に示すように、インク注入口242からインクをインク袋241内に充填し、該インク袋中に残った空気を排気した後、該インク注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給する。インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成する。そして、図2に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容し、インクカートリッジ200としてインクジェット吐出装置に着脱可能に装着して用いる。
前記インク収容容器は、後述する本発明のインクジェット吐出装置に着脱可能とすることが好ましい。これにより、インクの補充や交換を簡素化でき作業性を向上させることができる。
(インクジェット吐出装置)
本発明のインクジェット吐出装置は、前記インク収容容器を有し、インク吐出手段及び硬化手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明のインクジェット吐出装置は、前記インク収容容器を有し、インク吐出手段及び硬化手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
−インク吐出手段−
前記インク吐出手段は、本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクをインクジェット記録方式により基材の表面に吐出させる手段である。
前記インク吐出手段としては、例えば、連続噴射型、オンデマンド型などが挙げられる。
前記オンデマンド型としては、例えば、ピエゾ方式、サーマル方式又は静電方式、などが挙げられる。
前記インク吐出手段は、本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクをインクジェット記録方式により基材の表面に吐出させる手段である。
前記インク吐出手段としては、例えば、連続噴射型、オンデマンド型などが挙げられる。
前記オンデマンド型としては、例えば、ピエゾ方式、サーマル方式又は静電方式、などが挙げられる。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、プラスチック、金属、セラミック、ガラス又はこれらの複合材料などが挙げられる。
これらの中でも、本発明の前記活性光線硬化型インクは光照射により直ちに硬化する点から、非浸透性基材が好ましい。前記非浸透性基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系材料、又はこれらを複合した材料からなるプラスチックフィルムやプラスチック成型物などが挙げられる。
これらの中でも、本発明の前記活性光線硬化型インクは光照射により直ちに硬化する点から、非浸透性基材が好ましい。前記非浸透性基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系材料、又はこれらを複合した材料からなるプラスチックフィルムやプラスチック成型物などが挙げられる。
−硬化手段−
前記硬化手段は、前記基材の表面に吐出された本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクに活性エネルギー線を照射して硬化させる手段である。
前記硬化手段としては、例えば、紫外線照射装置、などが挙げられる。
前記硬化手段は、前記基材の表面に吐出された本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクに活性エネルギー線を照射して硬化させる手段である。
前記硬化手段としては、例えば、紫外線照射装置、などが挙げられる。
−その他の手段−
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、搬送手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、搬送手段、制御手段などが挙げられる。
次に、図3を参照して、本発明で用いられるインクジェット吐出装置についてより詳細に説明する。図3は、前記インクジェット吐出装置の印刷機構を説明するための、印刷ユニット周辺の構成例の概略図を示す。
図3では、印刷ユニット3(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の印刷ユニット3a、3b、3c、3dからなる)は、活性光線硬化型インクジェットインクを収容するインク収容容器と、活性光線硬化型インクジェットインクを、インクジェット記録方式により基材の表面に吐出するインク吐出手段と、活性光線硬化型インクジェットインクに活性エネルギー線を照射して硬化させる硬化手段とを有する。
印刷ユニット3の各々により、基材として被印刷基材供給ロール1から供給された被印刷基材2(例えば、図3において、左から右へ搬送される)に、活性光線硬化型インクジェットインクが吐出される。前記インクは、通常、各色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の印刷毎に吐出される。その後、前記インクを硬化するため、紫外線光源(硬化用光源)4a、4b、4c、4dから、光照射し、硬化させることにより、カラー画像を形成する。その後、被印刷基材2は、加工ユニット5、印刷物巻取りロール6へと搬送される。
印刷ユニット3の各々により、基材として被印刷基材供給ロール1から供給された被印刷基材2(例えば、図3において、左から右へ搬送される)に、活性光線硬化型インクジェットインクが吐出される。前記インクは、通常、各色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の印刷毎に吐出される。その後、前記インクを硬化するため、紫外線光源(硬化用光源)4a、4b、4c、4dから、光照射し、硬化させることにより、カラー画像を形成する。その後、被印刷基材2は、加工ユニット5、印刷物巻取りロール6へと搬送される。
前記印刷ユニット3a、3b、3c、3dは、インク吐出部分においては活性光線硬化型インクジェットインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。
先に印刷する色の印刷面積が大きい場合又は搬送速度が速い場合、基材温度が上昇することがある。そのため、必要に応じて、基材保持部分(図3における、被印刷基材2の上側又は下側の部分)に、接触又は非接触により基材を室温程度に冷却する機構を設けてもよい。
被印刷基材2としては、紙、フィルム、金属又はこれらの複合材料などを用いることができる。図3では、被印刷基材2がロール状である場合を示しているが、シート状であってもよい。また、片面印刷だけが可能である構成であってもよく、両面印刷可能な構成にしてもよい。
(硬化物)
本発明の硬化物は、本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクを硬化させてなり、例えば、前記インクジェット吐出装置を用いて得られた画像に対して、その後、活性エネルギー線(紫外線、電子線等)を照射する。これにより、基材上の塗膜は速やかに硬化して、前記硬化物が得られる。
本発明の硬化物は、本発明の前記活性光線硬化型インクジェットインクを硬化させてなり、例えば、前記インクジェット吐出装置を用いて得られた画像に対して、その後、活性エネルギー線(紫外線、電子線等)を照射する。これにより、基材上の塗膜は速やかに硬化して、前記硬化物が得られる。
(加飾体)
本発明の加飾体は、基材上に、本発明の前記硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とし、前記硬化物を作製した後、成形加工したものも含む。
前記加飾体は、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなどの表面を加飾することが必要な用途に好適に使用される。
本発明の加飾体は、基材上に、本発明の前記硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とし、前記硬化物を作製した後、成形加工したものも含む。
前記加飾体は、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなどの表面を加飾することが必要な用途に好適に使用される。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1〜9及び比較例1〜2)
<活性光線硬化組成物の作製>
表1及び表2に示す材料と含有量(質量部)に基づき、常法により実施例1〜9及び比較例1〜2の活性光線硬化組成物を調製した。なお、表1及び表2中の各化合物を表している符号は、前記において例示した化合物の符号と一致する。
<活性光線硬化組成物の作製>
表1及び表2に示す材料と含有量(質量部)に基づき、常法により実施例1〜9及び比較例1〜2の活性光線硬化組成物を調製した。なお、表1及び表2中の各化合物を表している符号は、前記において例示した化合物の符号と一致する。
<粘度>
各実施例及び比較例の活性光線硬化組成物について、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計、VISCOMETER TV−22により、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定した。単位はmPa・s、温度調整:VISCOMATER VM−150III(東機産業株式会社製)を用いた。結果を表1及び表2に示した。
各実施例及び比較例の活性光線硬化組成物について、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計、VISCOMETER TV−22により、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定した。単位はmPa・s、温度調整:VISCOMATER VM−150III(東機産業株式会社製)を用いた。結果を表1及び表2に示した。
<硬化物の作製>
各実施例及び比較例の活性光線硬化組成物をスライドガラス上に、塗布装置(セレクトローラーL60 OSP−13)を用いて塗布し、各サンプルに光照射を行ってスライドガラス上の活性光線硬化組成物を硬化させ、平均厚み10μmの塗膜(硬化物)を形成した。なお、光照射はメタルハライドランプ(UVA)を用いて、1パス600mJ/cm2×17パス(約10,000mJ/cm2)の条件で行った。
各実施例及び比較例の活性光線硬化組成物をスライドガラス上に、塗布装置(セレクトローラーL60 OSP−13)を用いて塗布し、各サンプルに光照射を行ってスライドガラス上の活性光線硬化組成物を硬化させ、平均厚み10μmの塗膜(硬化物)を形成した。なお、光照射はメタルハライドランプ(UVA)を用いて、1パス600mJ/cm2×17パス(約10,000mJ/cm2)の条件で行った。
<鉛筆硬度試験>
作製した実施例1〜9及び比較例1〜2の硬化物の光硬化性を鉛筆硬度試験により確認した。
前記鉛筆硬度試験はJIS K5600−5−4(引っかき硬度:鉛筆法)に基づいて行った。なお、鉛筆硬度試験の結果が「×」の場合には、塗膜がタックを有し、測定不能であることを意味する。結果を表1及び表2に示した。
作製した実施例1〜9及び比較例1〜2の硬化物の光硬化性を鉛筆硬度試験により確認した。
前記鉛筆硬度試験はJIS K5600−5−4(引っかき硬度:鉛筆法)に基づいて行った。なお、鉛筆硬度試験の結果が「×」の場合には、塗膜がタックを有し、測定不能であることを意味する。結果を表1及び表2に示した。
<保存安定性>
各実施例及び比較例の活性光線硬化組成物0.3mLを容量2mLの褐色サンプル瓶に入れ、70℃で1週間放置した後の各活性光線硬化組成物の流動性を確認し、下記基準で保存安定性を評価した。結果を表1及び表2に示した。
[評価基準]
○:流動性あり
×:流動性なし
各実施例及び比較例の活性光線硬化組成物0.3mLを容量2mLの褐色サンプル瓶に入れ、70℃で1週間放置した後の各活性光線硬化組成物の流動性を確認し、下記基準で保存安定性を評価した。結果を表1及び表2に示した。
[評価基準]
○:流動性あり
×:流動性なし
表1及び表2で用いた各材料の詳細については、以下に示すとおりである。
*B−1:東亞合成株式会社製 アロニックスM−220
*B−2:東亞合成株式会社製 アロニックスM−309
*B−3:Aldrich社製
*B−4:サートマー社製 SR350
*B−6:興人株式会社製 ACMO
*B−7:東京化成工業株式会社製
*B−8:日本化薬株式会社製 DPCA60
*C−1:東京化成工業株式会社製
*C−2:東京化成工業株式会社製
*C−3:東京化成工業株式会社製
*C−4:東京化成工業株式会社製
*C−5:東京化成工業株式会社製
*C−10:東京化成工業株式会社製
*A−3:東京化成工業株式会社製
*A−4:和光純薬工業株式会社製
*D−2:Ciba社製 Irgacure379
*B−1:東亞合成株式会社製 アロニックスM−220
*B−2:東亞合成株式会社製 アロニックスM−309
*B−3:Aldrich社製
*B−4:サートマー社製 SR350
*B−6:興人株式会社製 ACMO
*B−7:東京化成工業株式会社製
*B−8:日本化薬株式会社製 DPCA60
*C−1:東京化成工業株式会社製
*C−2:東京化成工業株式会社製
*C−3:東京化成工業株式会社製
*C−4:東京化成工業株式会社製
*C−5:東京化成工業株式会社製
*C−10:東京化成工業株式会社製
*A−3:東京化成工業株式会社製
*A−4:和光純薬工業株式会社製
*D−2:Ciba社製 Irgacure379
−β−ジカルボニル化合物(C)の金属錯体の比較成分−
*E−1:下記構造式で表されるβ−ジカルボニル化合物(金属錯体ではない)である。
*E−1:下記構造式で表されるβ−ジカルボニル化合物(金属錯体ではない)である。
*CB:チバ・ジャパン株式会社製、MICROLITH Black C−K (カーボンブラック顔料)
*Blue:チバ・ジャパン株式会社製、MICROLITH Blue 4G−K
*Blue:チバ・ジャパン株式会社製、MICROLITH Blue 4G−K
表1及び表2の結果より、実施例1〜9の光塩基発生剤、二重結合含有化合物、及びβ−ジカルボニル化合物の金属錯体を含む活性光線硬化組成物は、比較例1のβ−ジカルボニル化合物として金属錯体で無いものを用いた活性光線硬化組成物に比べて、保存安定性が向上していることが分かった。
また、光塩基発生剤を含まない比較例2の活性光線硬化組成物は、保存安定性は良好であったが、硬化しないことが分かった。
また、光塩基発生剤を含まない比較例2の活性光線硬化組成物は、保存安定性は良好であったが、硬化しないことが分かった。
<インクジェット用インクとしての応用例>
前記実施例3、4、及び5の活性光線硬化組成物からなる3種類の活性光線硬化型インクジェットインクについて、以下のようにして、硬化性及びインク吐出性を評価した。
前記実施例3、4、及び5の活性光線硬化組成物からなる3種類の活性光線硬化型インクジェットインクについて、以下のようにして、硬化性及びインク吐出性を評価した。
[評価方法]
作製した実施例3、4、及び5の各活性光線硬化型インクジェットインクを、インクジェット吐出装置(株式会社リコー製、ヘッド:リコープリンティングシステムズ社製GEN4)に装填し、市販のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、E5100、厚み100μm)上に、インクを吐出し、平均厚み10μmに形成したベタ塗膜に対し、UV照射機(LH6、フュージョンシステムズジャパン社製)により、0.2mW/cm2の照度で、1パス600mJ/cm2×17パス(約10,000mJ/cm2)の条件で光照射して硬化させた。
その結果、実施例3、4、及び5の活性光線硬化型インクジェットインクは、いずれも良好な硬化性を有していた。また、硬化前の各活性光線硬化型インクジェットインクは、25℃での粘度が60mPa・s〜80mPa・sであり、インク吐出性も良好であった。
作製した実施例3、4、及び5の各活性光線硬化型インクジェットインクを、インクジェット吐出装置(株式会社リコー製、ヘッド:リコープリンティングシステムズ社製GEN4)に装填し、市販のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製、E5100、厚み100μm)上に、インクを吐出し、平均厚み10μmに形成したベタ塗膜に対し、UV照射機(LH6、フュージョンシステムズジャパン社製)により、0.2mW/cm2の照度で、1パス600mJ/cm2×17パス(約10,000mJ/cm2)の条件で光照射して硬化させた。
その結果、実施例3、4、及び5の活性光線硬化型インクジェットインクは、いずれも良好な硬化性を有していた。また、硬化前の各活性光線硬化型インクジェットインクは、25℃での粘度が60mPa・s〜80mPa・sであり、インク吐出性も良好であった。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物とを含む活性光線硬化組成物であって、
前記β−ジカルボニル化合物が、金属錯体であることを特徴とする活性光線硬化組成物である。
<2> 前記金属錯体が、アセチルアセトン金属錯体である前記<1>に記載の活性光線硬化組成物である。
<3> 前記二重結合含有化合物が、(メタ)アクリレート化合物、及び(メタ)アクリルアミド化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物である。
<4> 前記二重結合含有化合物が、多官能である前記<1>から<3>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物である。
<5> 光ラジカル重合開始剤を更に含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型インクである。
<7> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインクである。
<8> 25℃における粘度が150mPa・s以下である前記<7>に記載の活性光線硬化型インクジェットインクである。
<9> 前記<7>から<8>のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェットインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器である。
<10> 前記<9>に記載のインク収容容器を有することを特徴とするインクジェット吐出装置である。
<11> 前記<7>から<8>のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェットインクに、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする硬化物である。
<12> 基材上に、前記<11>に記載の硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とする加飾体である。
<13> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型接着剤である。
<1> 光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物とを含む活性光線硬化組成物であって、
前記β−ジカルボニル化合物が、金属錯体であることを特徴とする活性光線硬化組成物である。
<2> 前記金属錯体が、アセチルアセトン金属錯体である前記<1>に記載の活性光線硬化組成物である。
<3> 前記二重結合含有化合物が、(メタ)アクリレート化合物、及び(メタ)アクリルアミド化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物である。
<4> 前記二重結合含有化合物が、多官能である前記<1>から<3>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物である。
<5> 光ラジカル重合開始剤を更に含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型インクである。
<7> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインクである。
<8> 25℃における粘度が150mPa・s以下である前記<7>に記載の活性光線硬化型インクジェットインクである。
<9> 前記<7>から<8>のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェットインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器である。
<10> 前記<9>に記載のインク収容容器を有することを特徴とするインクジェット吐出装置である。
<11> 前記<7>から<8>のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェットインクに、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする硬化物である。
<12> 基材上に、前記<11>に記載の硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とする加飾体である。
<13> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型接着剤である。
1 被印刷基材供給ロール
2 被印刷基材
3、3a、3b、3c、3d 印刷ユニット
4a、4b、4c、4d 紫外線光源
5 加工ユニット
6 印刷物巻取りロール
2 被印刷基材
3、3a、3b、3c、3d 印刷ユニット
4a、4b、4c、4d 紫外線光源
5 加工ユニット
6 印刷物巻取りロール
Claims (13)
- 光塩基発生剤と、二重結合含有化合物と、β−ジカルボニル化合物とを含む活性光線硬化組成物であって、
前記β−ジカルボニル化合物が、金属錯体であることを特徴とする活性光線硬化組成物。 - 前記金属錯体が、アセチルアセトン金属錯体である請求項1に記載の活性光線硬化組成物。
- 前記二重結合含有化合物が、(メタ)アクリレート化合物、及び(メタ)アクリルアミド化合物から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の活性光線硬化組成物。
- 前記二重結合含有化合物が、多官能である請求項1から3のいずれかに記載の活性光線硬化組成物。
- 光ラジカル重合開始剤を更に含有する請求項1から4のいずれかに記載の活性光線硬化組成物。
- 請求項1から5のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型インク。
- 請求項1から5のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
- 25℃における粘度が150mPa・s以下である請求項7に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
- 請求項7から8のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェットインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器。
- 請求項9に記載のインク収容容器を有することを特徴とするインクジェット吐出装置。
- 請求項7から8のいずれかに記載の活性光線硬化型インクジェットインクに、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする硬化物。
- 基材上に、請求項11に記載の硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とする加飾体。
- 請求項1から5のいずれかに記載の活性光線硬化組成物を用いたことを特徴とする活性光線硬化型接着剤。
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-
2015
- 2015-02-23 JP JP2015033080A patent/JP2016155896A/ja active Pending
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WO2020244992A1 (en) * | 2019-06-07 | 2020-12-10 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Radiation-curable composition by anionic polymerization |
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