JP2016154643A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者の嗜好に応じた演出を実行可能にする。【解決手段】動作検出有効期間では、スティックコントローラの傾倒操作などを遊技者に促す動作指示報知が行われる。傾倒操作などによる遊技者の動作が検出された場合には、モード切替指定情報が記憶され、次回の可変表示が開始されるときに、制限対象変動パターンではない場合には、モード切替演出が実行されることで、演出モードの切替が行われたことを遊技者が認識可能に報知する。例えば演出モードAでは第2保留表示部5HLとともにアクティブ表示部AHAが表示され、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出を実行可能である一方、演出モードBではアクティブ表示部AHAが消去され、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出が実行不可となる。【選択図】図30

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して始動条件が成立すると、複数種類の識別情報(以下、表示図柄)を可変表示装置にて変動可能に表示(可変表示)し、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたパチンコ遊技機がある。こうしたパチンコ遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(特定遊技状態、大当り遊技状態)となる。
このような遊技機として、遊技者がチャンスボタンなどの操作手段を操作することにより演出モードを変更し、いずれの演出モードでも保留表示の表示態様を変化させることで先読み予告報知を実行可能としたものがある(例えば特許文献1)。
特開2013−188545号公報
特許文献1に記載の技術では、先読み予告報知の対象となる可変表示を、保留表示の表示態様を変化させることによって遊技者が認識可能になる。そのため、先読み予告報知を好まない遊技者には不適切な演出が実行されてしまう場合がある。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技者の嗜好に応じた演出を実行可能な遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えばスティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35Bなど)と、前記動作検出手段による検出に基づいて、複数の演出モード(例えば演出モードA〜Cなど)のうちのいずれかの演出モードに切替可能なモード切替手段(例えばステップS372、S393の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、前記複数の演出モードは、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示態様と、実行中の可変表示に対応する対応表示の表示態様とを変化させることにより、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば保留表示変化演出、アクティブ表示変化演出など)を実行可能な特別演出モード(例えば演出モードAなど)と、前記示唆演出を実行しない特定演出モード(例えば演出モードBなど)とを含む。
このような構成によれば、遊技者の嗜好に応じた演出を実行することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出(例えば保留表示変化演出など)を実行可能な第1変化演出実行手段(例えばステップS395の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出(例えばアクティブ表示変化演出など)を実行可能な第2変化演出実行手段(例えばステップS397の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、前記第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、前記第2変化演出が実行された後に表示される対応表示の表示態様として表示されない第1特殊態様(例えば「秘」の表示など)を含み、前記第2変化演出が実行された後に表示される対応表示の表示態様は、前記第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様として表示されない第2特殊態様(例えば「?」、「チャンス」、「激熱」の表示など)を含んでもよい。
このような構成においては、保留表示の表示態様を第1特殊態様に変化させる第1変化演出と、対応表示の表示態様を第2特殊態様に変化させる第2変化演出とを実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、前記モード切替手段は、可変表示の実行中に演出モードを切替可能であり(例えば図27、図30を参照)、可変表示パターンが特定の可変表示パターンのときの可変表示の実行中に特定演出(例えばスーパーリーチによるリーチ演出など)を実行可能な特定演出実行手段(例えばステップS399の処理を実行する演出制御用CPU120など)をさらに備え、前記モード切替手段は、可変表示パターンが前記特定の可変表示パターンの可変表示では、当該可変表示が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出されるまで演出モードの切替を制限してもよい(例えばステップS505の処理にてYesと判定された場合など)。
このような構成においては、特定演出の演出効果が低下することを抑制できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記モード切替手段は、可変表示の実行中に演出モードを切替可能であり(例えば図27、図30を参照)、複数回の可変表示にわたり特定演出(例えばRTC演出など)を実行可能な特定演出実行手段(例えばステップS308の処理を実行する演出制御用CPU120など)をさらに備え、前記モード切替手段は、前記特定演出が実行される可変表示では、当該可変表示が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出されるまで演出モードの切替を制限してもよい(例えば図20のステップS502の処理を参照)。
このような構成においては、特定演出の演出効果が低下することを抑制できる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 ハズレ時変動パターンの判定例を示す図である。 各種コマンドの設定例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時判定データ記憶部の構成例を示す説明図である。 RTC演出モード処理の一例を示すフローチャートである。 始動口入賞時コマンド判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時演出の決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンによる表示変化内容と、保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 切替動作検出制御処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 演出モード切替設定処理の一例を示すフローチャートである。 ミッション報知パターンの設定例などを示す説明図である。 アクティブ表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 アクティブ表示変化パターンなどの決定例と表示変化内容を示す説明図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示変化演出の実行例を示す図である。 アクティブ表示変化演出の実行例を示す図である。 演出モードの切替実行例を示すタイミング図である。 演出モードの切替が制限される場合の実行例を示すタイミング図である。 演出モードの切替が制限される場合の実行例を示すタイミング図である。 演出モード切替の実行例を示す図である。 演出モード切替の実行例を示す図である。 変形例として演出モード切替有無の決定例を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれを識別するための図柄番号が付されていればよい。一例として、「−」の記号を示す特別図柄には図柄番号として「0」が付されている他、複数種類の点灯パターンに対する図柄番号として「1」〜「9」が付されていればよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応して未だ開始されていない可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。このように、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLでは、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示(可変表示対応表示、消化時表示あるいは今回表示などともいう)と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留記憶部5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。
図1に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。トリガセンサは、スティックコントローラ31Aのトリガボタンに対する押引操作といった、遊技者による動作を検出したか否かに応じて、第1動作検出信号の出力状態(オフ状態とオン状態)を変化させることができる。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作といった、遊技者による動作を検出したか否かに応じて、第2動作検出信号の出力状態(オフ状態とオン状態、傾動方向に応じた出力値など)を変化させることができる。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による動作を検出したか否かに応じて、第3動作検出信号の出力状態(オフ状態とオン状態)を変化させることができる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号の受信に基づいて、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。また、演出制御基板12には、RTC(Real Time Clock)200が搭載されている。RTC200は、計時を行うことによる計時値を示すデータとして、日付や時刻を示す日付時刻データを出力可能に構成されている。演出制御用CPU120には、RTC200がローカルに接続されており、RTC200から出力される日付時刻データが演出制御用CPU120に入力される。なお、RTC200には一次電池が接続されており、パチンコ遊技機1に電源が投入されていない状態でも、RTC200は一次電池から電力の供給を受けることで計時を実行可能である。これに対し、一次電池が消耗したときには、RTC200による計時を実行不能となり、日付時刻データの出力が停止される。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。特定遊技状態としての大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態に含まれる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態ににおけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「有利開放制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる割合が異なることを示唆できる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)すなわち大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示などの所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出のさらなる一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、演出用模型(可動部材)の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型(可動部材)のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)が1回または複数回実行されることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回以上の複数回続けて開始されたかのように見せることができる。擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が増加することに伴い、擬似連回数が少ない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって特定演出の実行割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、所定割合で飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるか否かや、所定割合でスーパーリーチによるリーチ演出が実行されるか否か、所定割合で可変表示結果が「大当り」となるか否かなどを、遊技者が認識可能に示唆する予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となるか否かなどが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に実行が開始され、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なる。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となるか否かなどを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となるか否かなどを予告する「保留表示変化」の先読み予告演出を実行できる。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる割合(可能性)が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる割合(可能性)が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様となることにより、可変表示結果が「大当り」となる割合(可能性)が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化予告あるいは保留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示部AHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおける表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化予告あるいはアクティブ表示変化演出ともいう。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態として、互いに演出態様が異なる複数の演出モードが予め用意されている。一例として、演出モードA〜C、RTC演出モードという4つの演出モードが設けられている。演出モードAでは、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行することができるのに対し、演出モードBとRTC演出モードでは、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行しない。演出モードCでは、保留表示変化演出を実行しないがアクティブ表示変化演出を実行することができる。演出モードBとRTC演出モードでは、アクティブ表示部AHAの表示が行われない。なお、複数の演出モードは、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像(背景画像やキャラクタ画像、飾り図柄の表示色、形状、大きさ、変動方向、飾り図柄そのものの表示有無など)の表示態様や、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯態様、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせた各種の演出態様が、互いに異なるものであればよい。演出モードAと演出モードBとの間では、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作が検出されたことに基づいて、一方の演出モードから他方の演出モードへと切り替えることができる。演出モードAまたは演出モードBであるときに、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたことに基づいて、演出モードCに切り替えることができる。演出モードCであるときに、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作が検出されたことに基づいて、演出モードAまたは演出モードBに切り替えることができる。RTC200から取得した日付時刻データなどを用いて、例えば現在時刻が予め定められたRTC演出開始時刻となったときに、RTC演出モードへと切り替えられる。このように、演出モードA〜Cは、スティックコントローラ31Aの操作桿またはプッシュボタン31Bに対する操作といった遊技者による動作が検出されたことに基づいて、切り替えることができる。RTC演出モードは、遊技者による動作にかかわらず、RTC演出開始時刻となったときに切り替えられる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図5は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図8)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図5に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS41)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS42)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS43)。ステップS42にて大当り中であると判定されたときや(ステップS42;Yes)、ステップS43にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS43;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS44)。
ステップS43にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS43;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS44;Yes)、図4に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図11(B1)や図11(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図11(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図11(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図5に示すステップS44にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS44;No)、ステップS45の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS46)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS45の処理による判定結果やステップS46の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS47)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS48)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図7は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS48の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS48の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図7(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図7(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図3に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。特図表示結果を「大当り」とする場合には、遊技状態を大当り遊技状態に制御することが決定される。すなわち、ステップS239の処理では、大当り遊技状態に制御するか否かを決定する。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図9に示すステップS262の処理では、例えば図11(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図11(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜PA3−3のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図11(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図11(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図11(A)に示す例では、変動パターンPA3−2、PA3−3といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンの決定割合が、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴いスーパーリーチにおけるリーチ演出は伴わない変動パターンPA3−1の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対し、図11(B1)や図11(B2)に示す例では、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴いスーパーリーチにおけるリーチ演出を伴わない変動パターンPA2−1に対して割り当てられた決定値が、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンPA2−2、PA2−3に対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されずに可変表示結果が導出されるときに比べて、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)が高くなる。
図11(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図11(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図11(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図11(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図9に示すステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図10に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
演出制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の電源が投入されて電力の供給が開始されたことに伴い、演出制御基板12に搭載されたRTC200における異常の有無を判定する処理が実行されてもよい。例えば演出制御用CPU120は、タイマ割込みの設定を行うより前に、RTC200から出力される日付時刻データを取得できるか否かを判定する。日付時刻データを取得できない場合には、パチンコ遊技機1が導入されてから長時間が経過したことによりRTC200に電力を供給している一次電池が消耗した可能性が高いと推定して、RTC200に異常が発生したことを検出する。
パチンコ遊技機1における電力供給の開始時にRTC200から日付時刻データを取得できた場合には、その日付時刻データが示す日付などをチェックして、その日付に異常があるか否かを判定する。例えば、取得した日付時刻データが実際にはあり得ない年月日や日時(例えば13月、32日や25時、61分など)を示していれば、ノイズなどの原因により取得した日付時刻データが異常となった可能性が高いと推定して、日付や時刻に異常があると判定する。また、取得した日付時刻データが所定範囲を超える場合(例えばパチンコ遊技機1の導入日から10年の期間を外れる場合など)にも、日付や時刻に異常があると判定すればよい。
日付時刻データが示す日付や時刻に異常がないと判定された場合には、取得した日付時刻データを、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた日付時刻データ記憶領域に記憶させる。これに対し、RTC200の異常が検出された場合や、日付や時刻に異常があると判定された場合には、RTC200の異常を報知するための設定を行う。この設定に応じて、所定の異常報知時間が経過するまで、例えば遊技効果ランプ9を所定色で点滅表示させることにより、RTC200の異常をホール(遊技場)の従業員などが認識可能に報知する。このときには、異常の種類に応じて異なる報知態様で、異常の発生を報知してもよい。具体的な一例として、日付時刻データを取得できないことによりRTC200の異常が検出された場合には、遊技効果ランプ9を赤色で点滅表示させる。これに対し、取得した日付時刻データが示す日付や時刻に異常があると判定された場合には、遊技効果ランプ9を青色で点滅表示させる。これにより、RTC200における異常の原因が、一次電池の消耗によるものであるか、ノイズなどによるものであるかを、従業員などが容易に推察することができる。
異常報知時間が経過するまでRTC200の異常を報知した後には、実行中のRTC異常報知を終了すればよい。RTC200の異常が検出された場合あるいは日付や時刻に異常があると判定された場合には、予めROM121などに格納されている基準日付時刻を示す日付時刻データを読み出して、日付時刻データ記憶領域に記憶させればよい。例えば基準日付時刻を示す日付時刻データは、パチンコ遊技機1がホール(遊技場)に導入されたときに対応する日付や時刻を示すものであればよい。このように、異常報知期間の経過によりRTC異常報知を終了し、基準日付時刻に基づく日付時刻データが設定されることで、RTC200の異常が繰り返し報知されることを防止するので、異常の報知により遊技の興趣が低下することを抑制できる。
演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。演出用乱数更新処理を実行した後には、タイマ割込みフラグが再びオンとなるまで待機すればよい。
図12は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す演出制御プロセス処理では、RTC演出モード処理(ステップS161)、始動口入賞時コマンド判定処理(ステップS162)、切替動作検出制御処理(ステップS163)を実行した後に、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS174)、エンディング演出処理(ステップS175)が含まれている。
図12のステップS161にて実行されるRTC演出モード処理は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた計時タイマが示すタイマ値や、日付時刻データ記憶領域に記憶されている日付時刻データなどを用いて、RTC演出開始時刻となったか否かを判定する処理を含んでいる。RTC演出開始時刻は、例えば10時、10時30分、11時、11時30分などのように30分ごとの時刻が、予め設定されていればよい。30分ごとの時刻に限定されず、例えば1時間ごとの時刻といった、任意の時刻が予め設定されていればよい。計時タイマは、起動時にRTC200から取得した日付時刻データが示す時刻を開始時点とする経過時間により、日付時刻データが示す日付の時刻を計時する。RTC演出開始時刻となった場合には、特定演出となるRTC演出の実行を開始することで、パチンコ遊技機1における演出状態をRTC演出モードに制御するための設定が行われる。RTC演出は、パチンコ遊技機1と同一機種である他のパチンコ遊技機とで一斉に同一の演出を行う一斉演出であればよい。
図12のステップS162にて実行される始動口入賞時コマンド判定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動口入賞時に、主基板11から送信された演出制御コマンドの受信に応じて、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、始動口入賞時コマンド判定処理は、例えばRAM122の所定領域に設けられた入賞時判定データ記憶部の記憶データなどを用いて、先読み予告演出として、「保留表示変化」、「特殊図柄」、「背景変化」などの入賞時演出を実行するための決定処理や設定処理を含んでいる。
図13は、入賞時判定データ記憶部の構成例を示している。入賞時判定データ記憶部として、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞に対応した第1入賞時判定データ記憶部と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞に対応した第2入賞時判定データ記憶部とが設けられていればよい。入賞時判定データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、演出情報、保留表示態様を記憶するための格納領域が確保されている。入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。演出情報は、先読み予告演出となる入賞時演出を実行するための情報として、「保留表示変化」、「特殊図柄」、「背景変化」の有無などを示している。保留表示態様は、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにおける保留表示の表示態様を示している。
図12のステップS163にて実行される切替動作検出制御処理は、パチンコ遊技機1における演出状態を複数の演出モードのうちで切り替えるために、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作やプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による動作を検出するための処理を含んでいる。切替動作検出制御処理にて遊技者による動作が検出されたことに基づいて、次回の可変表示が実行されたことに伴い演出モードの切替が可能になる。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。アタッカー開放時演出処理は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。エンディング演出処理は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする。
図14は、RTC演出モード処理として、図12のステップS161にて実行される処理の一例を示している。図14に示すRTC演出モード処理において、演出制御用CPU120は、まず、RTC演出モードにおける演出を実行しているRTC演出中であるか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたRTC演出中フラグがオンである場合にRTC演出中であると判定し、RTC演出中フラグがオフである場合にRTC演出中ではないと判定すればよい。
ステップS301にてRTC演出中ではないと判定された場合には(ステップS301;No)、日付時刻データ記憶領域に記憶されている日付時刻データと計時タイマ値とを用いて、現在時刻を特定する(ステップS302)。日付時刻データは、起動時にRTC200から取得した日付と時刻を示すデータである。計時タイマ値は、パチンコ遊技機1における電力供給が開始されてからの経過時間を示す。したがって、日付時刻データが示す時刻を、計時タイマ値が示す経過時間だけ進めることで、現在時刻として、日付時刻データが示す日付の時刻を特定することができる。
RTC演出開始時刻であるか否かを判定する(ステップS303)。一例として、ステップS303の処理では、現在時刻が10時、10時30分、11時、11時30分などのように、30分ごとの予め設定されたRTC演出開始時刻のいずれかと合致したときに、RTC演出開始時刻であると判定すればよい。RTC演出開始時刻である場合には(ステップS303;Yes)、RTC演出時間を設定する(ステップS304)。例えば、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)には、RTC演出タイマが設けられていればよい。ステップS304の処理が実行されることにより、RTC演出タイマには、予め定められたRTC演出時間に応じた値がセットされるようにすればよい。
ステップS304の処理に続いて、RTC演出モードにおける演出となるRTC演出を開始させる制御を行う(ステップS305)。例えば、日付時刻データが示す日付や、ステップS302の処理により特定した現在時刻に基づいて、RTC演出制御パターンをセットする。ROM121には、予め複数のRTC演出制御パターンが記憶されていればよい。ステップS305の処理では、現在の日付や時刻に対応するRTC演出を実行するために、複数のRTC演出制御パターンのうちで、いずれかのRTC演出制御パターンを選択してセットすればよい。こうしてRTC演出の実行が開始されるときには、RTC演出中フラグをオン状態にセットする。また、RTC演出の実行が開始される前に制御されていた演出モードを特定可能に示すデータを、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に設けられた復帰先モード記憶領域に記憶させる。
具体的な一例として、基準日から30日が経過するまでは、2種類のRTC演出として、第1RTC演出と第2RTC演出が実行可能とされている。そして、10時に第1RTC演出を実行し、10時30分に第2RTC演出を実行するといったように、第1RTC演出と第2RTC演出のうちで1のRTC演出を、30分が経過するごとに交互に実行するように設定されていればよい。基準日から31日〜60日が経過するまでは、3種類のRTC演出として、第1〜第3RTC演出が実行可能とされている。この場合、10時に第1RTC演出を実行し、10時30分に第2RTC演出を実行し、11時に第3RTC演出を実行するといったように、第1〜第3RTC演出のうちで1のRTC演出を、30分が経過するごとに順番に実行するように設定されていればよい。基準日から61日〜90日が経過するまでは、4種類のRTC演出として、第1〜第4RTC演出が実行可能とされている。この場合、10時(第1RTC演出)、10時30分(第2RTC演出)、11時(第3RTC演出)、11時30分(第4RTC演出)といった、30分が経過するごとに、第1〜第4RTC演出のうちで1のRTC演出を順番に実行するように設定されていればよい。基準日から91日〜120日が経過するまでは、5種類のRTC演出として、第1〜第5RTC演出が実行可能とされている。この場合、10時(第1RTC演出)、10時30分(第2RTC演出)、11時(第3RTC演出)、11時30分(第4RTC演出)、12時(第5RTC演出)といった、30分が経過するごとに、第1〜第5RTC演出のうちで1のRTC演出を順番に実行するように設定されていればよい。基準日から121日が経過した以降は、6種類のRTC演出として、第1〜第6RTC演出が実行可能とされている。この場合には、10時(第1RTC演出)、10時30分(第2RTC演出)、11時(第3RTC演出)、11時30分(第4RTC演出)、12時(第5RTC演出)、12時30分(第6RTC演出)といった、30分が経過するごとに、第1〜第6RTC演出のうちで1のRTC演出を順番に実行するように設定されていればよい。
ROM121の所定領域には、基準日からの経過日数と現在時刻に応じて、選択するRTC演出制御パターンを特定可能に指定するRTC演出指定テーブルを構成するテーブルデータが予め記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、日付時刻データが示す日付と、ステップS302の処理により特定した現在時刻とに基づいて、RTC演出指定テーブルを参照することにより、選択するRTC演出制御パターンを決定すればよい。なお、基準日から121日が経過した以降でも、所定日数(例えば30日)が経過するごとに、実行可能とされるRTC演出が増加するように設定されてもよい。また、所定日数が経過するごとに実行可能とされるRTC演出が増加するものに限定されず、所定日数が経過するごとに実行可能とされるRTC演出の一部または全部が差し替えられるものなどであってもよい。
ステップS305の処理を実行した後には、入賞時判定を制限するための設定を行ってから(ステップS306)、RTC演出モード処理を終了する。入賞時判定を制限することにより、図12に示すステップS162の始動口入賞時コマンド判定処理では、先読み予告演出を実行するための判定処理や決定処理が実行されないようにする。したがって、RTC演出モードでは、先読み予告演出が実行されないように制限(禁止)する。
ステップS301にてRTC演出中であると判定された場合には(ステップS301;Yes)、RTC演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS307)。ステップS307の処理では、例えばRTC演出タイマのタイマ値を1減算(デクリメント)する。そして、減算後のタイマ値が「0」となったときに、タイムアウトの発生によりRTC演出時間が経過したと判定すればよい。
ステップS307にてRTC演出時間が経過していないと判定された場合には(ステップS307;No)、RTC演出を実行する制御を行ってから(ステップS308)、RTC演出モード処理を終了する。ステップS308の処理では、例えばRTC演出制御パターンに含まれるRTC演出プロセスデータの内容に従って、画像表示装置5の画面上における画像表示、スピーカ8L、8Rにおける音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体における点灯、演出用可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せなど、各種の演出装置を用いた演出が制御されるようにすればよい。
ステップS307にてRTC演出時間が経過したと判定された場合には(ステップS307;Yes)、RTC演出を終了させる制御を行う(ステップS309)。ステップS309の処理では、例えば復帰先モード記憶領域の記憶データが示す演出モードに復帰するための設定が行われるようにすればよい。こうしてRTC演出の実行が終了するときには、RTC演出中フラグをクリアしてオフ状態にする。また、入賞時判定の制限を解除してから(ステップS310)、RTC演出モード処理を終了する。
図15は、始動口入賞時コマンド判定処理として、図12のステップS162にて実行される処理の一例を示している。図15に示す始動口入賞時コマンド判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動口入賞時に主基板11から伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS321)。ステップS321の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS321にてコマンド受信がない場合には(ステップS321;No)、始動口入賞時コマンド判定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS321;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドなどに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS322)。なお、図14に示すステップS306の処理が実行されて入賞時判定を制限(禁止)する設定が行われた後、ステップS310の処理が実行されて入賞時判定の制限が解除されるまでの期間では、入賞時判定結果コマンドが示す入賞時判定結果にかかわらず、入賞時判定制限中であることが特定されるようにすればよい。このように、RTC演出モードにおける演出が実行されるRTC演出中では、入賞時判定を制限(禁止)して、先読み予告演出が実行されないようにすればよい。
ステップS322の処理に続いて、入賞時判定制限中が特定されたか否かを判定する(ステップS323)。入賞時判定制限中ではないと判定された場合には(ステップS323;No)、現在の演出モードに応じた先読み予告演出を決定するための決定用データを選択する(ステップS324)。ROM121には、例えば演出モードAと、演出モードBまたは演出モードCとに対応して、先読み予告演出を決定するための決定用データが予め記憶されていればよい。
ステップS324の処理を実行した後には、先読み予告演出となる入賞時演出を実行するか否かという演出の有無と、実行する場合における演出種別を決定する(ステップS325)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される入賞時演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ステップS324の処理により選択した決定用データを参照することなどにより、入賞時演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS325の処理では、演出モードAである場合と演出モードBまたは演出モードCである場合とに応じて、決定可能な入賞時演出の少なくとも一部が異なっている。例えば、入賞時演出を実行しない「演出なし」、通常の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄を導出させる「特殊図柄」、背景画像の表示を変化させる「背景変化」については、演出モードA〜Cのいずれにおいても決定可能となる。これに対し、保留表示変化演出を実行する「保留表示変化」は、演出モードAである場合に決定可能となる一方、演出モードBや演出モードCである場合には決定不可となる。したがって、演出モードBまたは演出モードCであるときには、保留表示変化演出が実行されないように制限が設けられる。続いて、この処理による決定結果が「演出なし」であるか否かを判定する(ステップS326)。
ステップS326にて「演出なし」以外の決定結果であると判定された場合には(ステップS326;No)、ステップS325の処理による決定結果が「保留表示変化」であるか否かを判定する(ステップS327)。「保留表示変化」であると判定された場合には(ステップS327;Yes)、保留表示変化パターンを決定する(ステップS328)。ROM121には、予め複数の保留表示変化パターンが記憶されていればよい。このときには、保留表示変化演出情報を記憶させる(ステップS329)。保留表示変化演出情報は、例えば図13に示す入賞時判定データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶され、保留表示変化演出が実行されることを特定可能に示している。また、保留表示変化演出情報には、保留表示変化パターンの決定結果や、保留表示変化演出の実行タイミングなどを示す情報が含まれていてもよい。
ステップS327にて「保留表示変化」ではないと判定された場合には(ステップS327;No)、ステップS325の処理による決定結果が「特殊図柄」であるか否かを判定する(ステップS330)。「特殊図柄」であると判定された場合には(ステップS330;Yes)、特殊図柄演出情報を記憶させる(ステップS331)。特殊図柄演出情報は、例えば図13に示す入賞時判定データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶され、特殊な飾り図柄を導出させる入賞時演出が実行されることを特定可能に示している。また、特殊図柄演出情報を記憶させる処理には、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた特殊図柄演出実行フラグをオン状態にセットする処理が含まれてもよい。
ステップS330にて「特殊図柄」ではないと判定された場合には(ステップS330;No)、「背景変化」に決定されたものと判断して、背景変化演出情報を記憶させる(ステップS332)。背景変化演出情報は、例えば図13に示す入賞時判定データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶され、背景画像の表示を変化させる入賞時演出が実行されることを特定可能に示している。また、背景変化演出情報を記憶させる処理には、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた背景変化演出実行フラグをオン状態にセットする処理が含まれてもよい。
ステップS323にて入賞時判定制限中であると判定された場合や(ステップS323;Yes)、ステップS326にて「演出なし」であると判定された場合(ステップS326;Yes)、あるいは、ステップS329、S331、S332の処理のいずれかを実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS337)、始動口入賞時コマンド判定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな保留表示を追加する。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。ステップS337の処理では、新たな第1保留表示や第2保留表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。ステップS337の処理により更新された保留表示に対応して、入賞時判定データ記憶部に保留表示態様情報を記憶させてもよい。このときには、白色表示となる保留表示が行われることを特定可能に示す保留表示態様情報を、入賞時判定データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させればよい。
図16は、先読み予告演出となる入賞時演出の決定例を示している。図15に示すステップS325の処理では、例えば図16に示すような演出モードや入賞時判定結果に応じた決定割合で入賞時演出を決定する。この決定例において、演出モードAである場合には、「演出なし」、「保留表示変化」、「特殊図柄」、「背景変化」、「ミッション設定」のいずれかに決定する。これに対し、演出モードBまたは演出モードCである場合には、「演出なし」、「特殊図柄」、「背景変化」、「ミッション設定」のいずれかに決定し、「保留表示変化」には決定しない。したがって、演出モードBまたは演出モードCであるときには、保留表示変化演出が実行されないように制限が設けられる。
図16に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、入賞時演出の有無や種別の決定割合が異なっている。例えば演出モードAの場合における「演出なし」の決定割合は、入賞時判定結果が「大当り」である場合に25/100となって最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に50/100となり、「ハズレ時リーチ確定」である場合に75/100となり、「ハズレ時一般」である場合に95/100となる。このように、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に、「演出なし」の決定割合が高くなる。演出モードBまたは演出モードCである場合も、こうした決定割合の大小関係は変化しない。したがって、先読み予告演出となる入賞時演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される割合、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる割合などが高くなる。
図17は、保留表示変化パターンによる表示変化内容と、保留表示変化パターンの決定例を示している。図17(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP0〜ZHP4が、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP0は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様は変化させない保留表示変化失敗演出となる保留変化ガセ演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP1は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示色が白色から青色に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP2は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示色が白色から緑色に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP3は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示色が白色から赤色に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。保留表示変化パターンZHP4は、保留表示変化演出が実行されて保留表示の表示態様が白色表示から「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する保留表示変化成功演出の演出パターンである。
図17(A)に示す表示変化内容のうち、「秘」のメッセージを示す保留表示は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様には含まれない特殊態様(特殊保留表示態様)となる。したがって、図15に示すステップS328の処理にて保留表示変化パターンZHP4に決定された後に、第1変化演出としての保留表示変化演出が実行されることで、保留表示の表示態様は、第2変化演出としてのアクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様として表示されない第1特殊態様(特殊保留表示態様)となるように変化することができる。
図15に示すステップS328の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。これにより、例えば図17(B)に示すような割合で、保留表示変化パターンZHP0〜ZHP4のいずれかに決定することができればよい。図17(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3に決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」または「ハズレ時リーチ確定」である場合には、保留表示変化パターンZHP3に決定不可となる。また、例えば入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかであるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP3、ZHP4のいずれかに決定される。このような設定により、保留表示変化演出が実行された場合に、保留表示の表示色が赤色に変化したときや、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示色が変化しなかったときや、青色または緑色に変化したときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図18は、切替動作検出制御処理として、図12のステップS163にて実行される処理の一例を示している。図18に示す切替動作検出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、RTC演出モードにおける演出を実行しているRTC演出中であるか否かを判定する(ステップS351)。RTC演出中ではないと判定された場合には(ステップS351;No)、予め定められた制限対象変動中であるか否かを判定する(ステップS352)。ステップS352の処理では、例えばスーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターン(図10に示す変動パターンPA2−2、PA2−3、PA3−2、PA3−3のいずれか)による可変表示が実行されている場合に制限対象変動中であると判定し、その他の場合に制限対象変動中ではないと判定すればよい。
ステップS351にてRTC演出中であると判定された場合や(ステップS351;Yes)、ステップS352にて制限対象変動中であると判定された場合には(ステップS352;Yes)、そのまま切替動作検出制御処理を終了する。これにより、RTC演出モードであるときには、遊技者による動作の検出に基づく演出モードの切替を実行不可とする。また、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンの可変表示が開始されてから、その可変表示の表示結果が導出されるまで、遊技者による動作の検出を行わないようにして、演出モードの切替を実行不可とする。
ステップS352にて制限対象変動中ではないと判定された場合には(ステップS352;No)、動作検出有効期間であるか否かを判定する(ステップS353)。動作検出有効期間は、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作やプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による動作を検出可能な期間として、予め設定されていればよい。より具体的には、演出モードA〜Cのいずれかとなっている場合には、飾り図柄の可変表示中や停止表示中にて、動作検出有効期間となることがあればよい。一方、大当り遊技状態に制御されているときには、動作検出有効期間となることがないようにしてもよい。また、飾り図柄の可変表示中に演出モードを切り替えるための動作が1回検出された後や、飾り図柄の可変表示中に演出モードの切替が行われた後には、それらの可変表示における表示結果が導出されるまで、動作検出有効期間となることがないようにしてもよい。ステップS353の処理では、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた動作検出有効フラグがオンである場合に動作検出有効期間であると判定し、動作検出有効フラグがオフである場合に動作検出有効期間ではないと判定すればよい。
ステップS353にて動作検出有効期間ではないと判定された場合には(ステップS353;No)、動作検出有効期間を開始させる有効期間開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS354)。有効期間開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS354;No)、切替動作検出制御処理を終了する。これに対し、有効期間開始タイミングであると判定された場合には(ステップS354;Yes)、動作検出設定情報バッファに記憶されている動作検出設定情報を読み出す(ステップS355)。動作検出設定情報は、遊技者による動作を検出するための設定を示している。例えば、演出モードAである場合には、演出モードBに切り替えるための遊技者による動作として、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作と、演出モードCに切り替えるための遊技者による動作として、プッシュボタン31Bに対する押下操作とが検出対象となることを示す第1動作検出設定情報が動作検出設定情報バッファに記憶されていればよい。また、演出モードBである場合には、演出モードAに切り替えるための遊技者による動作として、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作と、演出モードCに切り替えるための遊技者による動作として、プッシュボタン31Bに対する押下操作とが検出対象となることを示す第2動作検出設定情報が動作検出設定情報バッファに記憶されていればよい。さらに、演出モードCである場合には、演出モードAに切り替えるための遊技者による動作として、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作と、演出モードBに切り替えるための遊技者による動作として、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作とが検出対象となることを示す第3動作検出設定情報が動作検出設定情報バッファに記憶されていればよい。
ステップS355にて読み出された動作検出設定情報に基づいて、動作指示報知を開始するための制御を行う(ステップS356)。ステップS356の処理では、第1動作検出設定情報が読み出された場合に、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作またはプッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す動作指示報知を開始させる。第2動作検出設定情報が読み出された場合には、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作またはプッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す動作指示報知を開始させる。第3動作検出設定情報が読み出された場合には、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向または左方向に傾倒させる傾倒操作を遊技者に促す動作指示報知を開始させる。それぞれの動作指示報知は、例えば画像表示装置5の画面上における画像表示、スピーカ8L、8Rにおける音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体における点灯、演出用可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せなど、各種の演出装置を用いて行われるようにすればよい。
ステップS356の処理を実行した後には、動作検出有効期間を開始させる設定を行ってから(ステップS357)、切替動作検出制御処理を終了する。例えば、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)には、動作検出有効期間タイマが設けられていればよい。ステップS357の処理が実行されることにより、動作検出有効期間タイマには、予め定められた動作検出有効期間に応じた値がセットされるようにすればよい。こうして動作検出有効期間が開始されるときには、動作検出有効フラグをオン状態にセットする。
ステップS353にて動作検出有効期間であると判定された場合には(ステップS353;Yes)、動作検出有効期間を終了させる有効期間終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS358)。ステップS358の処理では、例えば動作検出有効期間タイマのタイマ値を1減算(デクリメント)する。そして、減算後のタイマ値が「0」となったときに、タイムアウトの発生により有効期間終了タイミングになったと判定すればよい。
ステップS358にて有効期間終了タイミングではないと判定された場合には(ステップS358;No)、検出設定に応じた動作の検出があったか否かを判定する(ステップS359)。例えば、動作検出設定情報バッファに第1動作検出設定情報が記憶されている場合には、コントローラセンサユニット35Aから出力された第2動作検出信号に応じて、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったか否かと、プッシュセンサ35Bから出力された第3動作検出信号に応じて、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったか否かとを判定する。動作検出設定情報バッファに第2動作検出設定情報が記憶されている場合には、コントローラセンサユニット35Aから出力された第2動作検出信号に応じて、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったか否かと、プッシュセンサ35Bから出力された第3動作検出信号に応じて、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったか否かとを判定する。動作検出設定情報バッファに第3動作検出設定情報が記憶されている場合には、コントローラセンサユニット35Aから出力された第2動作検出信号に応じて、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったか否かと、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったか否かとを判定する。
ステップS359にて検出設定に応じた動作の検出がないと判定された場合には(ステップS359;No)、切替動作検出制御処理を終了する。これに対し、検出設定に応じた動作の検出があったと判定された場合には(ステップS359;Yes)、モード切替指定情報を記憶させる(ステップS360)。例えば、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)には、モード切替指定情報バッファが設けられていればよい。動作検出設定情報バッファに第1動作検出設定情報が記憶されている場合に、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったときには、演出モードBへの切替を指定する第1モード切替指定情報がモード切替指定情報バッファに記憶され、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったときには、演出モードCへの切替を設定する第2モード切替指定情報がモード切替指定情報バッファに記憶される。動作検出設定情報バッファに第2動作検出設定情報が記憶されている場合に、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったときには、演出モードAへの切替を指定する第3モード切替指定情報がモード切替指定情報バッファに記憶され、プッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったときには、演出モードCへの切替を設定する第2モード切替指定情報がモード切替指定情報バッファに記憶される。動作検出設定情報バッファに第3動作検出設定情報が記憶されている場合に、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったときには、演出モードAへの切替を指定する第3モード切替指定情報がモード切替指定情報バッファに記憶され、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったときには、演出モードBへの切替を指定する第1モード切替指定情報がモード切替指定情報バッファに記憶される。
ステップS358にて有効期間終了タイミングであると判定された場合や(ステップS358;Yes)、ステップS360の処理を実行した後には、動作指示報知を終了するための制御を行う(ステップS361)。ステップS359の処理により検出設定に応じた動作の検出があったと判定されてからステップS361の処理が実行された場合には、動作指示報知を終了するとともに受付完了報知が開始されるようにしてもよい。受付完了報知は、演出モードを切り替えるための動作が受け付けられたことを遊技者が認識可能に報知できればよい。
ステップS361の処理に続いて、動作検出有効期間を終了させる設定を行ってから(ステップS362)、切替動作検出制御処理を終了する。ステップS362の処理では、例えば動作検出有効期間タイマにおけるタイマ値や動作検出設定情報バッファの記憶情報を消去(初期化)する。また、動作検出有効期間の終了に伴い、動作検出有効フラグをクリアしてオフ状態にすればよい。ステップS358の処理により有効期間終了タイミングであると判定された場合だけでなく、ステップS359の処理により検出設定に応じた動作の検出があったと判定されたときにも、ステップS362の処理が実行される。したがって、動作検出有効期間の途中で検出設定に応じた遊技者による動作が検出された場合には、その時点で動作検出有効期間を終了(中止)させる。これにより、動作検出有効期間にて遊技者による動作が1回検出された後には、同様の動作を検出するための処理が繰り返し実行されることがないようにして、処理負担を軽減することができる。
図19は、可変表示開始設定処理として、図12のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを判定する(ステップS370A)。演出モードCへの切替時や切替後には、可変表示結果が「大当り」となるための達成条件として、あるミッション(課題)を遊技者に提示して報知するためのミッション報知演出が実行される。達成条件を提示するミッション報知演出としては、例えば画像表示装置5の画面上における画像表示、スピーカ8L、8Rにおける音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体における点灯、演出用可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せなど、各種の演出装置を用いた演出により、達成条件を遊技者に提示できるものであればよい。ミッション報知演出で提示されるミッションは、予め用意された複数のミッション報知パターンに対応して決定される。ステップS370Aにて演出モードCであると判定された場合には(ステップS370A;Yes)、ミッション報知演出による報知内容を特定する(ステップS370B)。
ステップS370Aにて演出モードCではないと判定された場合や(ステップS370;No)、ステップS370Bの処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS371)。ステップS371の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS371の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS321の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
また、ステップS371の処理では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出モードCであるときには、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立不可となるように、最終停止図柄の組合せなどが決定されてもよい。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合に、演出モードCであるときには、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立可能となるように、最終停止図柄の組合せなどが決定されてもよい。
ステップS371の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、演出モード切替設定処理(ステップS372)と、アクティブ表示設定処理(ステップS373)とが実行される。その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS374)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS372の演出モード切替設定処理によるモード切替演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(モード切替演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。さらに、演出制御用CPU120は、ステップS373のアクティブ表示設定処理によるアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。その他、演出制御用CPU120は、図15に示すステップS329の処理により入賞時判定データ記憶部に記憶された保留表示変化演出情報が示す保留表示変化演出の実行タイミングや保留表示変化パターンに対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、モード切替演出制御パターン、アクティブ表示変化演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS374の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS375)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS376)。このときには、例えばステップS374の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS376の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS377)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。
なお、第1特図保留記憶数および第2特図保留記憶数がいずれも「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、第1保留表示や第2保留表示を更新することなく、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、アクティブ表示における通常の表示態様として、丸形無地で白色のアクティブ表示を、アクティブ表示部AHAにて開始させればよい。ステップS377の処理により保留表示などを更新した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS378)、可変表示開始設定処理を終了する。
図20は、演出モード切替設定処理として、図19のステップS372にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す演出モード切替設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、モード切替指定情報の記憶があるか否かを判定する(ステップS501)。ステップS501の処理では、モード切替指定情報バッファの記憶内容を確認して、第1〜第3モード切替指定情報のいずれかが記憶されている場合に、モード切替指定情報の記憶があると判定すればよい。モード切替指定情報バッファには、図18に示すステップS360の処理が実行されたときに、検出設定に応じた動作の検出結果などに基づいて、第1〜第3モード切替指定情報のいずれかが記憶される。
ステップS501にてモード切替指定情報の記憶がないと判定された場合には(ステップS501;No)、演出モード切替設定処理を終了する。これに対し、モード切替指定情報の記憶があると判定された場合には(ステップS501;Yes)、RTC演出モードにおける演出を実行しているRTC演出中であるか否かを判定する(ステップS502)。RTC演出中ではないと判定された場合には(ステップS502;No)、モード切替指定情報を読み出す(ステップS503)。また、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンを特定する(ステップS504)。このときには、特定された変動パターンが予め定められた制限対象変動パターンであるか否かを判定する(ステップS505)。ステップS505の処理では、例えばスーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターン(図10に示す変動パターンPA2−2、PA2−3、PA3−2、PA3−3のいずれか)である場合に制限対象変動パターンであると判定し、その他の場合に制限対象変動パターンではないと判定すればよい。
ステップS505にて制限対象変動パターンではないと判定された場合には(ステップS505;Yes)、モード切替演出などに関する決定を行う(ステップS509)。ROM121には、予め複数のモード切替演出パターンが記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、例えば切替前の演出モードと切替後の演出モードとの組合せに対応して、複数のモード切替演出パターンのいずれかに決定すればよい。演出モードの切替に伴い、演出制御パターンを取得するためのテーブルとして、切替後の演出モードに対応する演出制御パターンテーブルが選択されるように設定してもよい。ROM121には、例えばRTC演出モード、演出モードA〜Cといった、複数の演出モードに対応して、複数の演出制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されていればよい。各演出制御パターンテーブルには、パチンコ遊技機1における現在の演出モードに応じて、互いに演出態様が異なる各種の演出動作の制御内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。また、切替後の演出モードが演出モードCとなる場合には、ミッション報知パターンを決定すればよい。ROM121には、予め複数のミッション報知パターンが記憶されていればよい。ステップS509の処理に続いて、切替後は演出モードAであるか否かを判定する(ステップS510)。ステップS510の処理では、ステップS503の処理により第3モード切替指定情報が読み出された場合に、切替後は演出モードAであると判定すればよい。
ステップS510にて切替後は演出モードAであると判定された場合には(ステップS510;Yes)、図13に示すような入賞時判定データ記憶部に記憶されている入賞時判定結果を特定する(ステップS511)。演出制御用CPU120は、例えば入賞時判定データ記憶部において保留番号「1」と関連付けられた入賞時判定結果から、保留番号「4」と関連付けられた入賞時判定結果までを、保留番号が増加する順番に読み取るメモリスキャン処理を実行することで、それぞれの保留番号と関連付けて記憶されている入賞時判定結果を特定すればよい。その後、特定された入賞時判定結果に基づいて、保留表示変化演出を実行するか否かや実行する場合の保留表示変化パターンといった、保留表示変化予告に関する決定を行う(ステップS512)。
ステップS512の処理では、保留番号ごとに特定された入賞時判定結果に応じて、例えば図16に示された「保留表示変化」と共通の決定割合で、保留表示変化演出を実行するか否かが決定されるようにすればよい。そして、保留表示変化演出を実行すると決定された保留表示については、例えば図17(B)に示された決定例と同様に、入賞時判定結果に応じた割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。その後、保留表示変化演出を実行することが決定された保留表示については、保留表示変化パターンの決定結果や、保留表示変化演出の実行タイミングなどを示す保留表示変化演出情報を、保留番号と関連付けて記憶させるように、入賞時判定データ記憶部の記憶内容を更新(書換)すればよい。
ステップS505にて制限対象変動パターンであると判定された場合には(ステップS505;Yes)、演出モードの切替に失敗したことを報知するモード切替失敗時演出を実行するための設定を行う(ステップS513)。ROM121には、モード切替失敗時演出を実行するための演出制御パターンが、予め記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、図19に示すステップS374の処理にて、モード切替失敗時演出を実行するための演出制御パターンが使用パターンとしてセットされるように設定すればよい。
ステップS502にてRTC演出中であると判定された場合(ステップS502;Yes)、ステップS510にて切替後は演出モードAではないと判定された場合(ステップS510;No)、あるいは、ステップS512、S513の処理のいずれかを実行した後には、モード切替指定情報を消去してから(ステップS514)、演出モード切替設定処理を終了する。ステップS514の処理では、モード切替指定情報バッファの記憶情報を消去(初期化)すればよい。
図21(A)は、ミッション報知パターンの設定例を示している。この実施の形態では、複数のミッション報知パターンとして、ミッション報知パターンMP01〜MP10が予め用意されている。演出モードCである場合には、図20に示すステップ509の処理において、ミッション報知パターンが決定されるようにすればよい。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるミッション報知パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたミッション報知パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のミッション報知パターンのいずれかに決定すればよい。このときには、可変表示内容にかかわらず、共通の割合でミッション報知パターンが決定されてもよいし、可変表示内容に応じて異なる割合でミッション報知パターンが決定されてもよい。
図21(B)は、演出モードCにおける停止図柄の決定例を示している。図19に示すステップS371の処理では、ステップS370Bの処理により特定されたミッション報知内容に基づいて、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立するミッション達成図柄とするか、達成条件(ミッション)が成立しないミッション未達図柄とするかが決定される。図21(B)に示す決定例において、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、常に「ミッション未達図柄」に決定され(決定割合が100/100)、「ミッション達成図柄」には決定しない(決定割合が0/100)。したがって、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立しないように、飾り図柄の最終停止図柄などが決定される。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、20/100の割合で「ミッション未達図柄」に決定され、80/100の割合で「ミッション達成図柄」に決定される。これにより、可変表示結果が「大当り」となる場合には、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立しやすくなるように、飾り図柄の最終停止図柄などが決定される。また、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立した場合には、可変表示結果が「大当り」となることが確定する。その一方で、ミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立しない場合でも、所定割合で可変表示結果が「大当り」になることがあり、大当り遊技状態に制御される意外性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図22は、アクティブ表示設定処理として、図19のステップS373にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すアクティブ表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出モードAとなっているか否かを判定する(ステップS521)。演出モードAであると判定された場合には(ステップS521;Yes)、変動パターンと可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容を特定する(ステップS522)。そして、アクティブ表示変化演出を実行するか否かというアクティブ表示変化予告の有無を決定する(ステップS523)。ステップS523の処理では、可変表示内容に応じた割合で、アクティブ表示変化演出を実行しない「予告なし」とアクティブ表示変化演出を実行する「予告あり」のいずれかに決定すればよい。演出制御用CPU120は、ステップS523の処理による決定結果が「予告あり」であるか否かを判定する(ステップS524)。このとき、「予告あり」と判定された場合には(ステップS524;Yes)、予め用意された複数のアクティブ表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS525)。
ステップS521にて演出モードAではないと判定された場合には(ステップS521;No)、演出モードCとなっているか否かを判定する(ステップS526)。演出モードCではないと判定された場合には(ステップS526;No)、アクティブ表示設定処理を終了する。これにより、演出モードBである場合や、RTC演出モードにおける演出が実行されているRTC演出中である場合には、アクティブ表示変化演出を実行するための処理が実行されなくなる。したがって、演出モードBである場合や、RTC演出中である場合には、アクティブ表示変化演出を実行しないように制限(禁止)する。
ステップS526にて演出モードCであると判定された場合には(ステップS526;Yes)、ミッション報知演出による報知内容を特定する(ステップS527)。演出モードCでは、図21(A)に示すような複数のミッション報知パターンのいずれかによるミッション報知演出が実行され、可変表示結果が「大当り」となるための達成条件(ミッション)が報知されている。RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に設けられたミッション報知パターンバッファには、図20に示すステップS509の処理などにより決定されたミッション報知パターンを特定可能に示すデータが記憶されていればよい。演出制御用CPU120は、ミッション報知パターンバッファの記憶データを読み取ることにより、ミッション報知パターンに応じたミッション報知演出による報知内容を特定すればよい。こうして特定された報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」であるか否かを判定する(ステップS528)。ステップS528の処理では、例えば図21(A)に示すミッション報知パターンMP10によるミッション報知演出が実行されている場合に、報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」であると判定すればよい。報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」である場合には、今回の可変表示結果が「大当り」となるか否かに応じて、アクティブ表示変化演出を実行するか否かが決定されるようにする。
ステップS528にて報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」である場合には(ステップS528;Yes)、可変表示結果を特定し(ステップS529)、その可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS530)。このとき、可変表示結果が「大当り」であると判定された場合には(ステップS530;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行すると判断して、アクティブ表示変化パターンを決定する(ステップS531)。これにより、可変表示結果が「大当り」となる場合には、アクティブ表示変化演出を実行することで、ミッション報知演出で報知された達成条件(ミッション)を成立させることができる。なお、可変表示結果が「大当り」である場合に、所定割合でアクティブ表示変化演出を実行しないことに決定してもよい。例えば、20/100の割合でアクティブ表示変化演出を実行しないことに決定し、80/100の割合でアクティブ表示変化演出を実行することに決定してもよい。そして、アクティブ表示変化演出を実行すると決定された場合には、ステップS531の処理によりアクティブ表示変化パターンを決定すればよい。これに対し、アクティブ表示変化演出を実行しないと決定された場合には、ステップS531の処理を実行せずにステップS532の処理へと進めばよい。
ステップS524にて「予告なし」と判定された場合(ステップS524;No)、ステップS528にて報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」ではないと判定された場合(ステップS528;No)、ステップS530にて可変表示結果が「ハズレ」であると判定された場合(ステップS530;No)、あるいは、ステップS525、S531の処理のいずれかを実行した後には、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定を行ってから(ステップS532)、アクティブ表示設定処理を終了する。ステップS532の処理では、例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)される場合には、その消去(消化)される第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させればよい。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)される場合には、その消去(消化)される第2保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させればよい。なお、第1保留表示や第2保留表示と同様のアクティブ表示を開始させるものに限定されず、例えば可変表示が開始されるときには、常にアクティブ表示の表示態様が通常の表示態様である白色表示となるように更新するための設定が行われてもよい。
ステップS528にて報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」ではないと判定された場合には、ステップS523の処理に進むようにしてもよい。これにより、ミッション報知演出における報知内容が「アクティブ表示変化予告を出せ」以外である場合には、その報知内容にかかわらず、アクティブ表示変化予告の有無などが決定されてもよい。
図23は、アクティブ表示変化予告有無の決定例、アクティブ表示変化パターンの決定例、さらにはアクティブ表示変化パターンによる表示変化内容を示している。図22に示すステップS523の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアクティブ表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出決定テーブルを参照する。これにより、例えば図23(A)に示すような可変表示内容に応じて異なる決定割合で、アクティブ表示変化演出を実行するか否かというアクティブ表示変化予告の有無を決定する。
図23(A)に示す「予告なし」の決定割合は、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に5/100となって最も低くなり、「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合に30/100となり、「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合に60/100となり、「非リーチ(ハズレ)」である場合に97/100となる。このように、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、「予告なし」の決定割合が最も低くなり、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に、「予告なし」の決定割合が高くなる。したがって、アクティブ表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる割合や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される割合、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる割合などが高くなる。
図22に示すステップS525の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアクティブ表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアクティブ表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。これにより、例えば図23(B)に示すような割合で、アクティブ表示変化パターンYAP0〜YAP3と、アクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定することができればよい。
図23(C)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示変化パターンYAP0〜YAP3と、アクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12とが、予め用意されている。アクティブ表示変化パターンYAP0は、アクティブ表示変化演出が実行されてもアクティブ表示の表示態様は変化させないアクティブ表示変化失敗演出となるアクティブ変化ガセ演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP1は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示色が青色に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP2は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示色が緑色に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示色が赤色に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP10は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「?」を報知するアイコン表示に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP11は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「チャンス」を報知するアイコン表示に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。アクティブ表示変化パターンYAP12は、アクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「激熱」を報知するアイコン表示に変化するアクティブ表示変化成功演出の演出パターンである。
図23(C)に示す表示変化内容のうち、「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンのアクティブ表示は、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様には含まれない特殊態様(特殊アクティブ表示態様)となる。したがって、図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定された後に、第2変化演出としてのアクティブ表示変化演出が実行されることで、アクティブ表示の表示態様は、第1変化演出としての保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様として表示されない第2特殊態様(特殊アクティブ表示態様)となるように変化することができる。一方、図23(C)に示す表示変化内容には、図17(A)に示された保留表示変化パターンZHP4のように、「秘」のメッセージを示す表示態様となるものが含まれていない。このように、保留表示変化パターンZHP4により変化可能な「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様には含まれない第1特殊態様(特殊保留表示態様)となる。
図23(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアクティブ表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」あるいは「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアクティブ表示変化パターンYAP3やアクティブ表示変化パターンYAP12に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合には、アクティブ表示変化パターンYAP3やアクティブ表示変化パターンYAP12に決定不可となる。また、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」であるときには、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかであるときよりも高い割合で、アクティブ表示変化パターンYAP3やアクティブ表示変化パターンYAP12に決定される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された場合に、アクティブ表示の表示色が赤色に変化したときや、アクティブ表示の表示態様が「激熱」を報知するアイコンに変化したときには、保留表示の表示色が変化しなかったときや、青色または緑色に変化したとき、さらには、「?」や「チャンス」を報知するアイコンに変化したときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図22に示すステップS531の処理でも、ステップS525の処理と同様に、図23(B)に示すような割合で、複数のアクティブ表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。あるいは、ステップS531の処理では、アクティブ表示変化演出の実行によりミッション報知演出で提示された達成条件(ミッション)が成立したことを遊技者が認識可能に報知する特別なアクティブ表示変化パターンが使用パターンに決定されてもよい。
図24は、可変表示中演出処理として、図12のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS391)。一例として、ステップS391の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS391にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS391;No)、モード切替演出期間であるか否かを判定する(ステップS392)。モード切替演出期間は、例えばモード切替演出の実行設定に対応して選択されたモード切替演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。モード切替演出期間であると判定された場合には(ステップS392;Yes)、モード切替演出を実行するための制御が行われる(ステップS393)。ステップS393の処理では、例えばモード切替演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体を点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、各種の演出装置を用いてモード切替演出を実行できればよい。
ステップS392にてモード切替演出期間ではないと判定された場合や(ステップS392;No)、ステップS393の処理を実行した後には、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS394)。保留表示変化演出期間は、例えば保留表示変化演出の実行タイミングや保留表示変化パターンに対応して選択された保留表示変化演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間であると判定された場合には(ステップS394;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS395)。ステップS395の処理では、保留表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体を点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、各種の演出装置を用いて保留表示変化演出を実行できればよい。
ステップS394にて保留表示変化演出期間ではないと判定された場合や(ステップS394;No)、ステップS395の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS396)。アクティブ表示変化演出期間は、例えばアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して選択されたアクティブ表示変化演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS396;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS397)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップS394〜S397の処理に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
ステップS396にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS396;No)、ステップS397の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS398)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS398にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS398;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS399)。
ステップS398にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS398;No)、ステップS399の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS400)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS391にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS391;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS401)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS401;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS401にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS401;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS402)。このときには、例えば「特殊図柄」や「保留表示変化」、「背景変化」といった先読み予告演出となる入賞時演出を実行するための演出情報について、RAM122の所定領域(入賞時判定データ記憶部など)における記憶があるか否かを判定する(ステップS403)。演出情報の記憶があると判定された場合には(ステップS403;Yes)、その演出情報などに基づいて、入賞時演出を実行する最終変動であるか否かを判定する(ステップS404)。ステップS404の処理では、例えば先読み予告演出による予告対象となる可変表示が終了する場合に、入賞時演出を実行する最終変動であると判定すればよい。あるいは、例えば「特殊図柄」や「保留表示変化」の先読み予告演出である場合には、予告対象となる可変表示より1回前の可変表示が終了する場合に、入賞時演出を実行する最終変動であると判定されてもよい。また、「背景変化」の先読み予告演出である場合には、予告対象となる可変表示が終了する場合に、入賞時演出を実行する最終変動であると判定してもよい。なお、「保留表示変化」の先読み予告演出として、保留表示変化演出が実行されることにより変化させた保留表示の表示態様は、保留の消化による可変表示に対応するアクティブ表示の表示態様として、引き継がれるようにしてもよい。
入賞時演出の最終変動であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、入賞時演出を終了するための制御を行い(ステップS405)、演出情報の記憶を消去(初期化)する(ステップS406)。
ステップS403にて演出情報の記憶がないと判定された場合(ステップS403;No)、ステップS404にて入賞時演出の最終変動ではないと判定された場合(ステップS404;No)、あるいは、ステップS406の処理を実行した後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS407)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS408)、可変表示中演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203、S207の処理が実行されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206、S207の処理が実行されることにより、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS209の処理により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図5に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図15に示すステップS321では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS322の処理にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS325の処理により先読み予告演出となる入賞時演出の有無や種別が決定される。このとき、例えば図16に示すように、演出モードAとなっている場合に、入賞時演出の種別として「保留表示変化」が決定されると、ステップS328の処理により保留表示変化パターンが決定される。こうして決定された保留表示変化パターンなどを示す保留表示変化演出情報は、ステップS329の処理により、入賞時判定データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される。そして、ステップS337の処理が実行されることで、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにて、予告対象となる可変表示に対応する保留表示が行われる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図3に示すステップS111にて図9に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図19に示すステップS371では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて最終停止図柄などが決定され、その後にステップS373のアクティブ表示設定処理として、図22に示すような処理が実行される。アクティブ表示設定処理では、ステップS521にて演出モードAであると判定された場合に、ステップS522の処理にて特定した可変表示内容に基づいて、ステップS523の処理によりアクティブ表示変化演出を実行するか否かというアクティブ表示変化予告の有無が決定される。このとき、アクティブ表示変化予告となるアクティブ表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS525の処理によりアクティブ表示変化パターンが決定される。その後にステップS532の処理が実行されることで、アクティブ表示部AHAにて、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示が行われる。
図25は、保留表示変化予告となる保留表示変化演出の実行例を示している。この場合、例えば図25(A)に示すように、画像表示装置5の画面上では、演出モードAであることに対応して、飾り図柄の可変表示が行われているときに、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「3」に対応した保留表示(第2保留表示)が行われているとともに、アクティブ表示部AHAにおいて実行中の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。ここで、保留番号が「3」に対応した第2保留表示が開始されるときに、図15に示すステップS325の処理では、主基板11から伝送された入賞時判定結果指定コマンドに示された入賞時判定結果に基づいて、先読み予告演出となる入賞時演出の種別が「保留表示変化」に決定される。また、ステップS328の処理では、図17(A)に示すような複数の保留表示変化パターンZHP0〜ZHP4のいずれかに決定される。
その後、図24に示すステップS394の処理にて保留表示変化演出期間であると判定された場合には、ステップS395の処理にて保留表示変化演出を実行するための制御が行われる。これにより、例えば図25(B)に示すような保留表示変化演出の実行が開始され、まずは、保留表示変化共通演出が実行される。この保留表示変化共通演出は、図25(B)に示すキャラクタの演出画像が第2始動入賞記憶エリア5HLにおけるボタン保留表示(保留番号が「3」に対応する保留表示)に作用するような作用演出を含んでいる。
そして、図15に示すステップS328の処理にて保留表示変化パターンZHP0に決定された場合には、図25(C)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が白色となり、通常の表示態様から変化しない白色表示となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。これに対し、図15に示すステップS328の処理にて保留表示変化パターンZHP1に決定された場合には、図25(D)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が青色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である青色表示に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図15に示すステップS328の処理にて保留表示変化パターンZHP2に決定された場合には、図25(E)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が緑色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である緑色表示に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図15に示すステップS328の処理にて保留表示変化パターンZHP3に決定された場合には、図25(F)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が赤色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である赤色表示に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図15に示すステップS328の処理にて保留表示変化パターンZHP4に決定された場合には、図25(G)に示すように、保留表示の表示態様として「秘」のメッセージを示す表示態様となり、通常の表示態様とは異なる特殊保留表示態様に変化する保留表示変化成功演出が実行される。
図26は、アクティブ表示変化予告となるアクティブ表示変化演出の実行例を示している。例えば図26(A)に示すように、演出モードAであることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図22に示すステップS523の処理では、変動パターンと可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容に基づいて、アクティブ表示変化演出を実行する「予告あり」に決定される。また、ステップS525の処理では、例えば図23(B)に示すような可変表示内容に応じて異なる決定割合で、アクティブ表示変化パターンYAP0〜YAP3あるいはアクティブ表示変化パターンYAP10〜YAP12のいずれかに決定される。
その後、図24に示すステップS396の処理にてアクティブ表示変化演出期間であると判定された場合には、ステップS397の処理にてアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる。これにより、例えば図26(B)に示すようなアクティブ表示変化演出の実行が開始され、まずは、アクティブ表示変化共通演出が実行される。このアクティブ表示変化共通演出は、図25(B)に示された保留表示変化演出のうちの保留表示変化共通演出におけるキャラクタの演出画像と同様の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含んでいる。
そして、図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP0に決定された場合には、図26(C)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が白色となり、通常の表示態様から変化しない白色表示となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。これに対し、図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP1に決定された場合には、図26(D)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が青色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である青色表示に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP2に決定された場合には、図26(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が緑色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である緑色表示に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP3に決定された場合には、図26(F)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が赤色となり、通常の表示態様とは異なる表示態様である赤色表示に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
また、図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP10に決定された場合には、図26(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「?」のメッセージを示すアイコンとなり、通常の表示態様とは異なる特殊アクティブ表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP11に決定された場合には、図26(H)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「チャンス」のメッセージを示すアイコンとなり、通常の表示態様とは異なる特殊アクティブ表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。図22に示すステップS525の処理にてアクティブ表示変化パターンYAP12に決定された場合には、図26(I)に示すように、アクティブ表示の表示態様として「激熱」のメッセージを示すアイコンとなり、通常の表示態様とは異なる特殊アクティブ表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
パチンコ遊技機1では、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作、あるいはプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による動作の検出に基づいて、演出モードA〜Cという複数の演出モードのうちで、いずれかの演出モードに切り替えることができる。例えばパチンコ遊技機1に対する電力供給が開始された初期状態では、演出モードAとなっている。このとき、動作検出設定情報バッファには第1動作検出設定情報が記憶されている。第1動作検出設定情報により、演出モードAから演出モードBに切り替えるための遊技者による動作として、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作が検出対象となり、また、演出モードAから演出モードCに切り替えるための遊技者による動作として、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出態様となる。図18に示すステップS354の処理にて動作検出有効期間を開始する有効期間開始タイミングであると判定された場合には、ステップS355の処理にて動作検出設定情報バッファに記憶されている第1動作検出設定情報が読み出される。続いて、ステップS356の処理により、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作またはプッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す動作指示報知が開始される。
図27は、演出モードAから演出モードBへの切替実行例を示すタイミング図である。例えば図27(A)に示すように変動パターンPA1−1に対応する可変表示が実行される期間D01において、図27(B)に示すように演出モードAであり、期間D01が開始されるときに動作検出有効期間になるものとする。各変動パターンには、飾り図柄をどのように変動させるかを示すタイムスケジュールが割り当てられている。変動パターンPA1−1には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の加速(全図柄加速)、全図柄の高速変動(高速)、左図柄の減速停止や右図柄の減速停止や中図柄の減速停止(各図柄減速)、全図柄の停止表示(停止)というタイムスケジュールが割り当てられている。
図18に示すステップS353の処理にて動作検出有効期間であると判定されるとともに、ステップS359にて検出設定に応じた動作のうちで、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作の検出があったと判定された場合には、ステップS360の処理にてモード切替指定情報が記憶される。また、ステップS361の処理により動作指示報知が終了するとともに、ステップS362の処理により動作検出有効期間が終了する。これにより、例えば図27(A)にて破線の矢印で示すように、期間D01において、動作検出があったと判定されたタイミングで動作検出有効期間を終了(中止)させ、そのタイミングより後の期間D01が終了するまでは、動作検出有効期間にならないようにする。
その後、さらに変動パターンPA1−1に対応する可変表示が実行される期間D02が開始されるときに、図19に示す可変表示開始設定処理のステップS372にて、図20に示すような演出モード切替設定処理が実行される。このときには、ステップS501の処理にて動作検出に基づくモード切替指定情報の記憶があると判定される。また、演出モードAであることから、ステップS503の処理にてモード切替指定情報が読み出されて、ステップS504の処理にて変動パターンPA1−1が特定される。ステップS505の処理では、変動パターンPA1−1が制限対象変動パターンではないと判定される。こうして、ステップS509の処理にてモード切替演出パターンが決定される。
期間D02における可変表示が開始された後には、図24に示すステップS392の処理にてモード切替演出期間であると判定されることで、ステップS393の処理にてモード切替演出を実行するための制御が行われる。これにより、例えば図27(A)に示す期間D02が開始されてからモード切替演出の実行時間が経過するまでに、図27(B)に示すようにモード切替演出が実行され、その後には演出モードBとすることができる。
このように、演出モードを切り替えるための検出設定に応じた遊技者による動作が可変表示の実行中に検出された場合には、モード切替指定情報の記憶に基づき、次回の可変表示に対応して演出モードを切り替えることができる。これにより、可変表示の実行中に演出モードを切り替えるための設定を行う必要がなく、複数の演出モードに対応する演出制御を実行するための処理を並行して実行する必要もないので、演出モードの切替に伴う演出制御に関する処理負担の増大を防止することができる。
図28は、動作検出後に演出モードAから演出モードBへの切替が制限(禁止)される場合の実行例を示すタイミング図である。図28(A)に示す期間D01では、図27(A)に示した期間D01と同様に変動パターンPA1−1に対応する可変表示が実行される。そして、例えば図28(A)にて破線の矢印で示すように、期間D01において、動作検出があったと判定されたタイミングでモード切替指定情報が記憶されるとともに、動作検出有効期間を終了(中止)させる。
図28に示す実行例では、期間D01に続き期間D10において、変動パターンPA2−2、PA2−3、PA3−2、PA3−3のいずれかに対応する可変表示が実行される。図10に示すように、変動パターンPA2−2、PA2−3、PA3−2、PA3−3はいずれも、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンである。この場合、期間D10が開始されるときに、図20に示すステップS504では、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンであることが特定される。そのため、ステップS506の処理では、制限対象変動パターンであると判定される。したがって、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンに対応する可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間D10では、演出モードAを演出モードBに切り替えることが制限(禁止)される。なお、図20に示すステップS513の処理による設定に基づいて、例えば図28(A)に示す期間D10が開始されてからモード切替失敗時演出の実行時間が経過するまでに、図28(B)に示すようなモード切替失敗時演出を実行することができればよい。
このように、例えばスーパーリーチによるリーチ演出といった、変動パターンに対応する1回の可変表示中に特定演出が実行される場合には、その可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間であるか他の期間であるかという可変表示の実行期間に区切りをつける限界・範囲を定めて、前者の期間では演出モードの切替を実行不可とすることで、演出モードの切替に制限(禁止)が設けられる。これにより、スーパーリーチのリーチ演出といった特定演出に対する遊技者の注目が、演出モードの切替によって妨げられることを防止して、特定演出の演出効果が低下することを抑制できる。
図20に示すステップS505の処理では、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターン以外の変動パターンである場合に、制限対象変動パターンではないと判定され、常に演出モードの切替が行われるように設定できる。この設定によれば、遊技者による動作の検出に応じて演出モードの切替が受け付けられても演出モードの切替が行われない場合に、特定演出となるスーパーリーチによるリーチ演出が実行されることを遊技者が確定的に認識可能として、可変表示結果が「大当り」となる期待感を高めることができる。
演出モードAであるときには、図15に示すステップS325の処理が実行された場合に、図16に示すように、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、入賞時演出の種別が「保留表示変化」に決定される。また、演出モードAであるときには、図19に示す可変表示開始設定処理のステップS373で図22に示すようなアクティブ表示設定処理が実行された場合に、ステップS523の処理を実行して、図23(A)に示すように、可変表示内容に応じて異なる割合で、アクティブ表示変化予告となるアクティブ表示変化演出を実行する「予告あり」に決定される。これに対し、演出モードBであるときには、図15に示すステップS325の処理が実行された場合に、図16に示すように、入賞時演出の種別が「保留表示変化」には決定されない。また、演出モードBであるときには、図19に示す可変表示開始設定処理のステップS373で図22に示すようなアクティブ表示設定処理が実行された場合に、ステップS523の処理が実行されず、アクティブ表示変化予告となるアクティブ表示変化演出が実行されない。
このように、演出モードAであるときには、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行して、保留表示の表示態様やアクティブ表示の表示態様を変化させることで、可変表示結果が「大当り」となることを示唆する予告演出を実行することができる。これに対し、演出モードBであるときには、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されず、保留表示やアクティブ表示の表示態様により可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する予告演出を実行しない。すなわち、現在の演出モードが演出モードAであるか演出モードBであるかという演出モードについて区切りをつける限界・範囲を定めて、演出モードBにおいて保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行不可とすることで、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行に制限が設けられる。そして、可変表示を実行中の動作検出有効期間内に遊技者による動作の検出に基づいて、演出モードAと演出モードBとを切替可能にする。これにより、遊技者の嗜好に応じた演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図29は、動作検出有効期間を設けないことで演出モードAから演出モードBへの切替が制限(禁止)される場合の実行例を示すタイミング図である。例えば図29(A)に示すように、変動パターンPA2−2、PA2−3、PA3−2、PA3−3のいずれかに対応する可変表示が実行される期間D20において、図29(B)に示すように演出モードAであるものとする。変動パターンPA2−2、PA2−3、PA3−2、PA3−3はいずれも、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンである。この場合、期間D20では、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンによる可変表示が行われることに対応して、図18に示すステップS352の処理にて制限対象変動中であると判定され、ステップS353以降の処理が実行されないので、動作検出有効期間になることがない。すなわち、例えばスーパーリーチによるリーチ演出といった、変動パターンに対応する1回の可変表示中に特定演出が実行される場合には、その可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間であるか他の期間であるかという可変表示の実行期間について、区切りをつける限界・範囲を定めて、前者の期間では遊技者による動作を検出する動作検出有効期間を設定不可とすることで、遊技者による動作の検出に制限が設けられる。
これにより、たとえ期間D20にて遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒操作またはプッシュボタン31Bを押下操作したとしても、図18に示すステップS360の処理が実行されず、モード切替指定情報が記憶されない。図29に示す実行例では、期間D20に続き期間D21において、変動パターンPA1−1に対応する可変表示が実行される。この場合、期間D21が開始されるときに、図20に示す演出モード切替処理では、ステップS501にてモード切替指定情報の記憶がないと判定されることで、ステップS502以降の処理が実行されない。したがって、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンに対応する可変表示が終了した後に次回の可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間D21では、演出モードAを演出モードBに切り替えることが制限(禁止)される。また、図20に示すステップS513の処理が実行されないので、モード切替失敗時演出も実行不可となる。
このように、例えばスーパーリーチによるリーチ演出といった、変動パターンに対応する1回の可変表示中に特定演出が実行される場合には、その可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間にて動作検出有効期間を設定不可とし、次回の可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間であるか他の期間であるかという可変表示の実行期間について、区切りをつける限界・範囲を定めて、前者の期間では演出モードの切替を実行不可とすることで、演出モードの切替に制限(禁止)を設けることができる。
図30は、演出モードAから演出モードBへと切り替えるための動作が検出された場合の演出実行例を示している。例えば図30(A)に示すような飾り図柄の可変表示を実行中に動作検出有効期間である場合には、図18に示すステップS356の処理などにより、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作またはプッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す動作指示報知が行われる。図30(A)に示す例では、スティックコントローラ31Aの操作桿を模した演出画像やプッシュボタン31Bを模した演出画像とともに「モード切替受付中」のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることで、遊技者による動作を促している。このときには、演出モードAであることに対応して、第2保留表示部5HLにおける第2保留表示とともに、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示が行われている。
その後、動作検出有効期間にて図30(B)に示すようなスティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作が検出された場合には、図18に示すステップS360の処理が実行されてモード切替指定情報が記憶されるとともに、ステップS361の処理が実行されて動作指示報知を終了させる。また、ステップS362の処理が実行されることで、動作検出有効期間を終了(中止)させる。このときには、例えば図30(C)に示すような「モード切替受付完了」のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させてもよい。図30(C)に示すような確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了して、保留記憶に基づく新たな可変表示が開始されるときには、図20に示すステップS505の処理により制限対象変動パターンであるか否かが判定される。
そして、制限対象変動パターンではないと判定された場合には、図30(D1)に示すようなモード切替演出が実行される。図30(D1)に示す例では、「演出モードB開始!!」のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることで、演出モードBへの切替が行われたことを遊技者が認識可能に報知している。このときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示が消去(非表示化)される。なお、演出モードBであるときには、図30(D1)および(E1)に示すようにアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示が消去(非表示化)されるものに限定されず、アクティブ表示は継続して行われるものの、アクティブ表示変化演出が実行されず、アクティブ表示の表示態様が変化しないようにしてもよい。こうして、演出モードBへの切替を行った後に、図30(E1)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される。これに対し、制限対象変動パターンであると判定された場合には、図30(D2)に示すようなモード切替失敗時演出が実行される。図30(D2)に示す例では、「モード切替失敗」のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることで、演出モードBへの切替が行われないことを遊技者が認識可能に報知している。その後、演出モードAのまま切替を行うことなく、図30(E2)に示すような可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される。
このように、遊技者による動作の検出があった場合でも、演出モードAと演出モードBとの切替が行われないように制限(禁止)されることがある。スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンの場合には、可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄などが導出されるまで、演出モードの切替が行われないように制限(禁止)する。これにより、スーパーリーチのリーチ演出といった特定演出に対する遊技者の注目が、演出モードの切替によって妨げられることを防止して、特定演出による遊技興趣を適切に向上させることができる。
パチンコ遊技機1では、演出モードAと演出モードBの他に、RTC演出モードへの切替を実行可能である。例えば図14に示すステップS303にてRTC演出開始時刻であると判定されたときには、現在の演出モードにかかわらず、ステップS305の処理が実行されることなどにより、RTC演出モードにおける演出の実行が開始される。RTC演出モードにおける演出では、例えばパチンコ遊技機1と同一機種である他のパチンコ遊技機とによる一斉演出として、飾り図柄などの可変表示を実行中であるか否かにかかわらず、複数種類のRTC演出ごとに異なる楽曲を再生し、その楽曲に関連する動画像を含めた演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させればよい。RTC演出時間は、例えば1曲分の楽曲が再生を開始してから終了するまでの時間となり、RTC演出時間が経過するまでに複数回の可変表示が実行可能となるものであればよい。
RTC演出モードが開始されるときには、図14に示すステップS306の処理により入賞時判定制限が設定される。そのため、図15に示すステップS325の処理が実行されず、保留表示変化演出などの先読み予告演出となる入賞時演出が実行されない。また、RTC演出モードであるときには、図19に示す可変表示開始設定処理のステップS373で図22に示すようなアクティブ表示設定処理が実行された場合に、ステップS523の処理が実行されず、アクティブ表示変化予告となるアクティブ表示変化演出が実行されない。そして、図18に示すステップS351の処理でRTC演出中であると判定された場合には、動作検出有効期間における動作の検出が行われない。さらに、図20に示すステップS502の処理でRTC演出中であると判定された場合には、モード切替指定情報が記憶されていてもステップS509の処理などが実行されない。したがって、複数回の可変表示を実行可能なRTC演出モードにおけるRTC演出といった、複数回の可変表示にわたり特定演出が実行される場合には、その特定演出が実行中であるときに、演出モードの切替を行わない。加えて、ステップS502の処理でRTC演出中であると判定された場合には、たとえ可変表示の実行中にRTC演出が終了したとしても、その可変表示の表示結果が導出されるまで演出モードの切替を行わない。このように、例えばRTC演出といった、複数回の可変表示にわたり特定演出を実行可能となる場合には、その特定演出が実行される期間であるか実行されない期間であるかという演出の実行期間、あるいは特定演出が実行される可変表示が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出されるまでの期間であるか他の期間であるかという可変表示の実行期間について、区切りをつける限界・範囲を定めて、特定演出が実行される期間あるいは特定演出が実行される可変表示の実行中となる期間では、演出モードの切替を実行不可とすることで、演出モードの切替に制限(禁止)が設けられる。これにより、RTC演出といった特定演出に対する遊技者の注目が、演出モードの切替によって妨げられることを防止して、特定演出の演出効果が低下することを抑制できる。
パチンコ遊技機1では、RTC演出モードの他にも、演出モードCへの切替を実行可能である。例えば図18に示すステップS353の処理にて動作検出有効期間であると判定されるとともに、ステップS359にて検出設定に応じたプッシュボタン31Bに対する押下操作の検出があったと判定された場合には、ステップS360の処理にてモード切替指定情報が記憶される。続いて、次回の可変表示が開始されるときに、図19に示す可変表示開始設定処理のステップS372にて、図20に示すような演出モード切替設定処理が実行される。このときには、ステップS501の処理にてモード切替指定情報の記憶があると判定されるとともに、ステップS505の処理にて制限対象変動パターンではないと判定されることで、ステップS509の処理にてモード切替演出パターンやミッション報知パターンなどが決定される。これらの決定結果に基づく可変表示が開始された後には、図24に示すステップS392の処理にてモード切替演出期間であると判定されることで、ステップS393の処理にてモード切替演出を実行するための制御が行われる。
図31は、演出モードAから演出モードCへの切替が行われる演出実行例を示している。例えば図31(A)に示すような飾り図柄の可変表示を実行中には、第1動作検出設定情報に基づいて、図18に示すステップS356の処理などにより、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒させる傾倒操作またはプッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す動作指示報知が行われる。図31(A)に示す例では、図30(A)に示した演出画像と同様の演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることで、遊技者による動作を促している。
その後、動作検出有効期間にて図31(B)に示すようなプッシュボタン31Bに対する押下操作が検出された場合には、図31(C)に示すような「モード切替受付完了」のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる。図31(C)に示すような確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了し、保留記憶に基づく新たな可変表示が開始されるときには、図31(D)に示すようなモード切替演出が実行される。図31(D)に示す例では、「演出モードC開始!!」のメッセージや「7でリーチを掛けろ」のメッセージ(図21(A)に示すミッション報知パターンMP07に決定された場合)を報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることで、演出モードCへの切替が行われたことや、可変表示結果が「大当り」となるための達成条件(ミッション)を、遊技者が認識可能に報知している。そして、例えば図31(E)に示すように、「7」を示す飾り図柄が停止表示(仮停止)されてリーチ状態となったときには、「ミッション達成!!」のメッセージを報知する演出画像の表示などにより、達成条件(ミッション)が成立したことを遊技者が認識可能に報知すればよい。
なお、演出モードCである場合でも、図14に示すステップS303の処理にてRTC演出開始時刻であると判定されたときには、RTC演出モードへの切替を実行可能である。これにより、RTC演出モードにおけるRTC演出といった、パチンコ遊技機1と同一機種である他のパチンコ遊技機とによる一斉演出を適切に実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、可変表示の実行中に遊技者の動作が検出された場合に、モード切替指定情報の記憶に基づき、次回の可変表示に対応して演出モードを切り替えることにより、演出モードの切替に伴う演出制御に関する処理負担の増大を抑制できる。それに対し、遊技者による動作が検出された場合に、演出モードの切替が直ちに行われるようにしてもよい。あるいは、可変表示の実行中に遊技者による動作が検出された後、その可変表示における表示結果となる確定飾り図柄などが導出される前に、演出モードの切替が行われるようにしてもよい。すなわち、1の可変表示を実行中に、遊技者による動作が検出されたことに基づいて演出モードの切替が行われるものであってもよい。これにより、遊技者の動作が検出されてから演出モードの切替が行われるまでの待ち時間が短縮されるので、遊技者の動作によって演出モードが切り替えられることを、遊技者がより容易に認識することができる。
この場合、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンに対応する可変表示の実行中には、可変表示が開始されてから、可変表示状態がリーチ状態になるまでの期間、あるいはノーマルリーチによるリーチ演出を含めたリーチ演出が開始されるまでの期間、あるいはスーパーリーチによるリーチ演出が開始されるまでの期間といった、可変表示が開始されてからの切替可能期間において、遊技者による動作の検出に基づく演出モードの切替を実行可能にしてもよい。これに対し、可変表示状態がリーチ状態となってから、あるいはノーマルリーチによるリーチ演出を含めたリーチ演出が開始されてから、あるいはスーパーリーチによるリーチ演出が開始されてから、可変表示における表示結果が導出されるまでの期間といった、可変表示を実行中の切替禁止期間において、遊技者による動作の検出に基づく演出モードの切替を実行不可としてもよい。このように、例えばスーパーリーチによるリーチ演出といった、変動パターンに対応する1回の可変表示中に特定演出が実行される場合には、その特定演出が実行される期間を含む切替禁止期間であるか他の切替許容期間であるかという演出の実行期間に限界・範囲を定めて、切替禁止期間では演出モードの切替を実行不可とすることで、演出モードの切替に制限(禁止)を設けるようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出モードBから演出モードAへの切替が行われるときに、ステップS511の処理で特定された入賞時判定結果に基づき、ステップS512の処理にて保留表示変化予告となる保留表示変化演出の有無や保留表示変化パターンなどを決定することで、演出モードAへと切り替えた直後から保留表示変化演出を実行することができる。それに対し、ステップS510〜S512の処理を実行せずに、演出モードAへの切替が行われた後に、新たな始動入賞に基づく保留表示変化演出を実行可能にしてもよい。これにより、演出モードAへの切替に伴う処理負担を軽減しつつ、保留表示変化予告となる保留表示変化演出を実行することができる。
上記実施の形態では、図18に示すステップS359の処理でプッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたことなどに基づいて、演出モードAや演出モードBとは異なり、可変表示結果が「大当り」となるための達成条件(ミッション)を報知するミッション報知演出が実行される演出モードCへと切替を行うことができる。それに対し、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による動作の検出を行うことなく、ミッション報知演出が実行される演出モードへと切替を行うことができるようにしてもよい。例えば図15に示すステップS325の処理にて入賞時演出の種別が「ミッション設定」に決定された場合には、次回の可変表示が開始されることに対応して、ミッション報知演出が実行される演出モードCなどへの切替が行われるようにしてもよい。この場合には、入賞時演出の種別を「ミッション設定」に決定する対象となった可変表示が実行されるまで、演出モードAまたは演出モードBへの切替を制限(禁止)してもよい。これにより、ミッション報知演出といった複数回の可変表示にわたり実行可能な特定演出に対する遊技者の注目が妨げられることを防止できる。このように、複数回の可変表示にわたり実行可能な特定演出は、RTC演出モードにおいて実行されるRTC演出に限定されず、例えば演出モードCにおいて実行されるミッション報知演出といった、RTC演出モードとは異なる特定の演出モードにおいて実行される演出であってもよい。あるいは、RTC演出モードにおいて、演出モードCとは異なる内容の達成条件(ミッション)を報知するミッション報知演出が実行されてもよい。あるいは、例えば入賞時演出の種別が「背景変化」に決定された場合に行われる背景画像の表示を変化させる演出のように、入賞時判定結果に基づいて実行される先読み予告演出であってもよい。入賞時判定結果に基づいて実行される先読み予告演出として、入賞時判定結果が「大当り」である場合に限り所定割合で決定可能な入賞時演出であって、予め定められたプレミアム演出が実行されるプレミアム演出モードを設けてもよい。こうした複数回の可変表示にわたり特定演出が実行される期間、あるいは特定演出が実行される可変表示が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出されるまでの期間では、演出モードの切替を実行不可とすることで、演出モードの切替を制限(禁止)してもよい。
上記実施の形態では、図14に示すステップS303の処理にてRTC演出開始時刻であると判定されたときに、ステップS305の処理などにより、強制的にRTC演出モードへの切替が行われ、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行が制限(禁止)されるとともに、演出モードの切替が制限(禁止)される。これにより、RTC演出といった特定演出に対する遊技者の注目が妨げられることを防止しつつ、一斉演出を適切に実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、スティックコントローラ31Aの操作桿を右方向に傾倒する傾倒操作により、演出モードAから演出モードBへの切替が行われる。また、スティックコントローラ31Aの操作桿を左方向に傾倒する傾倒操作により、演出モードBから演出モードAへの切替が行われる。さらに、プッシュボタン31Bに対する押下操作により、演出モードAまたは演出モードBから演出モードCへの切替が行われる。このように、切替後における演出モードの種類と、各種操作手段の操作といった遊技者による動作の種類とを対応付けることで、切替後の演出モードを遊技者が容易に認識可能としつつ、遊技者の多様な動作により演出モードを切替可能として、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、RTC演出開示時刻になると強制的にRTC演出モードへの切替が行われて、複数回の可変表示にわたり楽曲の再生などが実行可能になる。それに対し、遊技者による動作の検出に基づいて、複数回の可変表示にわたり特定の楽曲を再生可能な演出モードへと切替可能にしてもよい。
演出モードA〜Cの一部または全部として、あるいは、演出モードA〜Cとは異なる演出モードとして、遊技者が各種の演出内容を設定可能な演出モードへと切替可能にしてもよい。例えばBGMとなる楽曲や、予め用意された複数のキャラクタのうちで使用キャラクタとなるキャラクタやメッセージ、第1保留表示部5HLおよび第2保留表示部5HRにおける背景画像の表示、アクティブ表示変化演出の有無などを、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作やプッシュボタン31Bに対する押下操作に応じて変更可能に設定できればよい。あるいは、BGMとなる楽曲、使用キャラクタ、背景画像の表示などの組合せを、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作やプッシュボタン31Bに対する押下操作に応じて、予め用意された組合せのうちから選択可能に設定してもよい。
上記実施の形態では、例えば図30(D1)および(E1)に示すように演出モードBへの切替が行われた後には、アクティブ表示部AHAの表示が消去(非表示化)される。これにより、アクティブ表示変化演出が実行されないことを遊技者が容易に認識可能とし、適切な表示演出を実行することができる。それに対し、演出モードBであるときにもアクティブ表示は継続して行われるものの、アクティブ表示変化演出の実行が制限(禁止)されてもよい。
上記実施の形態では、切替後における演出モードの種類と、遊技者による動作の種類とを対応付けて、演出モードを切替可能にする。それに対し、遊技者による動作の検出に基づいて、所定割合で切替後の演出モードを決定(抽選)する処理が実行されてもよい。例えば、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行可能な演出モードAには、演出モードA1〜A3が含まれ、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行不可とする演出モードBには、演出モードB1〜B3が含まれ、達成条件(ミッション)を提示するミッション報知演出が実行される演出モードCには、演出モードC1〜C3が含まれるように設定する。そして、演出モードA1〜A3、B1〜B3、C1〜C3のいずれかであるときに、動作検出有効期間にてプッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたことに基づいて、切替後の演出モードを、現在の演出モードを除く複数の演出モードのうちから、所定割合で決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される切替後モード決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された切替後モード決定テーブルを参照することなどにより、切替後の演出モードを決定する。切替後モード決定テーブルでは、例えば入賞時判定データ記憶部に記憶されている入賞時判定結果などに応じて異なる割合で、切替後の演出モードが決定されるように決定値が割当てられてもよい。例えば図15に示すステップS325の処理で決定される入賞時演出の種別として「モード切替」を設け、この「モード切替」に決定された場合に、切替後の演出モードが決定され、遊技者による動作の検出に基づいて、演出モードの切替が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図20に示すステップS505の処理にて制限対象変動パターンではないと判定された場合に、ステップS509の処理を実行することにより、常に演出モードの切替が行われるので、遊技者による動作が検出されたにもかかわらず演出モードの切替が行われなければ、スーパーリーチによるリーチ演出が実行されることを、遊技者が確定的に認識することができる。それに対し、制限対象変動パターン以外の変動パターンである場合にも、所定割合で演出モードの切替が行われないようにしてもよい。例えばステップS505の処理に代えて、変動パターンに応じて異なる割合で演出モードの切替を行うか否かというモード切替の有無を決定し、その決定結果が「切替あり」であるか否かを判定してもよい。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるモード切替決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたモード切替決定テーブルを参照することなどにより、演出モードの切替を行わない「切替なし」と演出モードの切替を行う「切替あり」のいずれかに決定すればよい。
図32は、演出モード切替有無の決定例を示している。この決定例において、変動パターンがリーチ演出を伴わない非リーチの場合や、ノーマルリーチによるリーチ演出を伴う場合には、所定割合で「切替なし」と「切替あり」のいずれかに決定する。これに対し、変動パターンがスーパーリーチによるリーチ演出を伴う場合には、常に「切替なし」に決定され(決定割合が100/100)、「切替あり」には決定しない(決定割合が0/100)。したがって、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンに決定された場合には、その変動パターンに対応する可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまでの期間であるか他の期間であるかという可変表示の実行期間について、区切りをつける限界・範囲を定めて、前者の期間では演出モードの切替を実行不可とすることで、演出モードの切替に制限(禁止)を設けることができる。
また、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターン以外の変動パターンである場合にも、所定割合で「切替なし」に決定されることで、演出モードの切替が行われないことがある。したがって、遊技者による動作の検出に応じて演出モードの切替が受け付けられても演出モードの切替が行われない場合に、特定演出となるスーパーリーチによるリーチ演出が実行されるか否かを遊技者が予め確定的に認識することを困難にして、演出に対する遊技者の注目を高めることができる。
上記実施の形態では、図20に示すステップS505の処理にて制限対象変動パターンであると判定された場合でも、制限対象変動パターンではないと判定された場合と同様に、ステップS514の処理を実行することで、モード切替指定情報の記憶を消去(削除)する。そのため、遊技者による動作が検出された後、次回の可変表示においてスーパーリーチによるリーチ演出が実行される場合には、演出モードの切替を行う設定が無効になり、以降の可変表示でも演出モードの切替を行う設定が引き継がれることはない。それに対し、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンに対応した可変表示が実行される場合には、その可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまで演出モードの切替を制限する一方で、遊技者による動作が検出されていれば、以降の可変表示で演出モードの切替を行う設定が引き継がれるようにしてもよい。例えばステップS505の処理にて制限対象変動パターンであると判定された場合には、ステップS513の処理を実行した後に、ステップS514の処理を実行せずに演出モード切替設定処理を終了すればよい。この場合、さらに次回の可変表示が開始されるときには、ステップS501の処理でモード切替指定情報の記憶があると判定されるので、ステップS502以降の処理が実行可能になり、ステップS505の処理にて制限対象変動パターンではないと判定されることで、演出モードの切替を行うことができる。このように、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可変表示を跨いで演出モードの切替を行う設定が引き継がれる場合には、例えばスーパーリーチによるリーチ演出が実行される可変表示の実行中に、図30(C)や図31(C)と同様に「モード切替受付完了」のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させてもよい。
スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可変表示を跨いで演出モードの切替を行う設定が引き継がれる場合には、遊技者による動作が検出された後に、次回の可変表示が実行されても演出モードの切替が行われず、その可変表示よりも後に可変表示が実行されるまで、演出モードの切替が遅延する。このように、例えばスーパーリーチによるリーチ演出といった特定演出が実行される場合には、遊技者による動作が検出されても次回の可変表示の実行中には演出モードの切替が実行不可である切替待機期間とし、それ以降の可変表示が開始されてから演出モードの切替が実行可能な切替可能期間とするように、演出モードの切替を実行可能な期間に区切りをつける限界・範囲を定めて、切替待機期間では演出モードの切替を実行不可または実行困難とすることで、演出モードの切替に制限(禁止)を設けるようにしてもよい。
演出モードの切替に設けられる制限は、可変表示の実行期間や演出の実行期間について区切りをつける限界や範囲を定めて、演出モードの切替が行われないようにするものに限定されず、パチンコ遊技機1における遊技または演出の進行に関連して区切りをつける任意の限界や範囲を定めて、演出モードの切替を実行不可または実行困難にする範囲を設けることで、演出モードの切替に制限を設けるものであってもよい。例えば予め定めた制限条件が成立している場合には演出モードの切替を実行する割合に限界や範囲を定めて、演出モードの切替が行われにくくするものであってもよい。具体的な一例として、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う可変表示の実行中には、その可変表示が開始されてからリーチ演出が開始されるまでの期間にて、演出モードの切替を実行可能とした場合に、その実行割合は、スーパーリーチのリーチ演出が実行されない可変表示の実行中における実行割合よりも、低くなるように限界や範囲を定めて、演出モードの切替が行われにくくすることで、演出モードの切替に制限を設けるようにしてもよい。
あるいは、演出モードの切替を実行するための動作内容に限界や範囲を定めて、演出モードの切替が行われにくくすることで、演出モードの切替に制限を設けるものであってもよい。具体的な一例として、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う可変表示が実行される場合には、遊技者による動作として、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作の回数や、プッシュボタン31Bに対する押下操作の回数が、所定回数(例えば「5」など)以上である場合に限り、演出モードの切替を実行できるようにしてもよい。また、傾倒操作と押下操作の組み合わせが、予め定められた特定の組み合わせである場合に限り、演出モードの切替を実行できるようにしてもよい。もしくは、傾倒操作や押下操作が検出されたタイミングが、予め定められた切替可能タイミングと合致する場合や、予め定められた切替許容期間に含まれる場合に限り、演出モードの切替を実行できるようにしてもよい。
あるいは、切替前の演出モード、切替後の演出モード、または、これらの組み合わせに限界や範囲を定めて、演出モードの切替が行われない、または、演出モードの切替が行われにくくすることで、演出モードの切替に制限を設けるものであってもよい。具体的な一例として、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う可変表示が実行される場合には、演出モードAや演出モードBから演出モードCへの切替を実行可能にする一方で、演出モードCから演出モードAや演出モードBへの切替を実行不可または実行困難にしてもよい。
その他にも、この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、図21に示すステップS507の処理にて、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンである場合に、演出モード切替の有無を常に「切替なし」に決定することで、可変表示の実行中に特定演出が実行される場合には、その可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまで、演出モードの切替が行われないように制限(禁止)するものとして説明した。これに対し、1回の可変表示を実行中に特定演出が実行される場合でも、演出モードの切替が行われることがあってもよい。この場合には、変動パターンにかかわらず演出モードを切替可能にしてもよいし、スーパーリーチによるリーチ演出を伴う変動パターンである場合には、他の変動パターンである場合よりも低い割合で、演出モードの切替が行われるように制限が設けられてもよい。
上記実施の形態では、図14に示すステップS303の処理にてRTC演出開始時刻であると判定された場合に、RTC演出モードへの切替が強制的に行われることで、複数回の可変表示にわたる特定演出が実行される場合には、その特定演出を実行中に演出モードの切替が行われないように制限(禁止)するものとして説明した。これに対し、複数回の可変表示にわたり特定演出が実行される場合でも、その特定演出を実行中に演出モードの切替が行われることがあってもよい。この場合には、特定演出を実行中であるか否かにかかわらず演出モードを切替可能としてもよいし、特定演出を実行中には実行していないときと比べて低い割合で、演出モードの切替が行われるように制限が設けられてもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽することなどにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を遊技者が視認不可能または視認困難となるように制限するものであればよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれにおいても、キャラクタの演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、共通する演出態様となるものとして説明した。これに対し、キャラクタの演出画像に限定されず、任意の演出態様において共通する保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とを実行できるものであればよい。例えばキャラクタの演出画像が作用する作用演出を含んでいる一方、表示するキャラクタの種類、形状、模様もしくは色彩の一部または全部を異ならせたり、スピーカ8L、8Rから出力される効果音、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯態様のいずれか一方または双方を異ならせたりしてもよい。より具体的な一例として、キャラクタの演出画像には、第1のキャラクタCH1と、第2のキャラクタCH2とがあり、作用演出には、保留表示やアクティブ表示を銃で撃つ作用演出SE1と、保留表示やアクティブ表示を剣で切る作用演出SE2とがあるものとする。ここで、第1のキャラクタCH1による作用演出SE1が実行される場合と、第1のキャラクタCH1による作用演出SE2が実行される場合とでは、作用演出の演出態様は相違する一方、キャラクタの種類は共通している。一方、第1のキャラクタCH1による作用演出SE1が実行される場合と、第2のキャラクタCH2による作用演出SE1が実行される場合とでは、キャラクタの種類は相違する一方、作用演出の演出態様は共通している。このように、キャラクタの種類は共通する一方で作用演出の演出態様(作用動作の内容)は相違する場合と、作用演出の演出態様(作用動作の内容)は共通する一方でキャラクタの種類は相違する場合とのいずれであっても、キャラクタの種類または作用演出の演出態様で共通部分があることから、共通する演出態様であるといえる。また、例えば第1キャラクタCH1による作用演出SE1のように、キャラクタの種類と作用演出の演出態様との組合せが共通する演出態様で、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とが実行される場合であっても、その演出態様で保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化(例えば特定色である青色、緑色、赤色のいずれかに変化)する割合が異なるように設定されてもよい。また、保留表示変化演出のうちでも、保留番号が「1」から「4」のいずれに対して作用する作用演出を含めた保留表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化する割合が異なるように設定されてもよい。あるいは、キャラクタの種類と作用演出の演出態様との組合せが共通する演出態様で、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とが実行される場合に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化(例えば特定色である青色、緑色、赤色のいずれかに変化)する割合は同じ程度であっても、変化後の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化(例えば赤色に変化)する割合が異なるように設定されてもよい。また、保留表示変化演出のうちでも、保留番号が「1」から「4」のいずれに対して作用する作用演出を含めた保留表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化する割合は同じ程度であっても、変化後の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化する割合が異なるように設定されてもよい。あるいは、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とでは、全部の演出態様が互いに異なる演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示やアクティブ表示の表示色を青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる表示色変化演出は、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれにおいても実行可能とし、「秘」のメッセージを示す特殊表示態様に変化させる特殊変化演出は、保留表示変化演出において実行可能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行不能となり、「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンに変化させるアイコン表示変化演出は、保留表示変化演出において実行不能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行可能となるものとして説明した。しかしながら、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とにおいて、いずれの演出を実行可能または実行不能とするかは、任意に設定されたものでよい。例えば表示色変化演出のうち、一部の表示色(例えば金色や虹色など)に変化する演出は、保留表示変化演出のみにおいて実行可能となるように設定されてもよいし、アクティブ表示変化演出のみにおいて実行可能となるように設定されてもよい。保留表示変化演出において実行可能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行不能となる演出として、保留表示の表示態様がさらに変化する可能性が高くなる示唆保留表示を行う演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行される場合に、図15に示すステップS337の処理において、通常の表示態様となる丸形無地の白色表示となる保留表示が追加される。また、アクティブ表示変化演出が実行される場合に、図23に示すステップS532の処理において、通常の表示態様となる丸形無地の白色表示となるアクティブ表示が開始される。これらに対し、第1保留表示や第2保留表示さらにはアクティブ表示の初期表示として、通常の表示態様とは異なる表示態様で表示が開始されることがあってもよい。
遊技者による動作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による動作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、例えば図4に示すステップS212にて図5に示すような入賞時乱数値判定処理が実行される。これにより、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が乱数値を用いて可変表示内容の判定を行い、その判定結果を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果コマンド)が演出制御基板12の側に送信されて、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより先読み予告演出を実行可能にするものとして説明した。これに対し、例えば主基板11の側では、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が乱数値を示す演出制御コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行い、演出制御基板12の側では、主基板11からの演出制御コマンドに示された乱数値を用いて大当り判定などを行い、その判定結果に基づいて先読み予告演出が実行できるようにしてもよい。このように、始動入賞が発生した始動入賞時などのように、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に有利状態に制御されるか否かを判定する処理は、主基板11の側で実行されるものに限定されず、演出制御基板12の側で実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには発光体ユニットや遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、本願に係るパチンコ遊技機1では、例えば保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行可能な演出モードAと、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行不可とする演出モードBとを設け、遊技者による動作の検出に基づいて、演出モードを切替可能にする。これにより、遊技者の嗜好に応じた演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
また、例えばスーパーリーチによるリーチ演出のように、1回の可変表示を実行中に特定演出が実行される場合には、その可変表示が開始されてから表示結果が導出されるまで演出モードの切替を制限する。これにより、特定演出に対する遊技者の注目が妨げられることを防止して、特定演出の演出効果が低下することを抑制できる。
あるいは、例えばRTC演出のように、複数回の可変表示にわたり特定演出が実行されている場合には、その特定演出を実行中における演出モードの切替を制限する。これにより、特定演出に対する遊技者の注目が妨げられることを防止して、特定演出の演出効果が低下することを抑制できる。
第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、例えば図26における「秘」のメッセージを示す表示態様のように、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない第1特殊態様を含んでいる。また、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、例えば図27(G)〜(I)における「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンの表示態様のように、第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない第2特殊態様を含んでいる。このように、保留表示の表示態様を第1特殊態様に変化させる保留表示変化演出やアクティブ表示の表示態様を第2特殊態様に変化させるアクティブ表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
5HR … 第1保留表示部
5HL … 第2保留表示部
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
35A … コントローラセンサユニット
35B … プッシュセンサ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
200 … RTC
AHA … アクティブ表示部

Claims (2)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技者の動作を検出可能な動作検出手段と、
    前記動作検出手段による検出に基づいて、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードに切替可能なモード切替手段とを備え、
    前記複数の演出モードは、
    未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示態様と、実行中の可変表示に対応する対応表示の表示態様とを変化させることにより、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な特別演出モードと、
    前記示唆演出を実行しない特定演出モードとを含む、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出を実行可能な第1変化演出実行手段と、
    対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出を実行可能な第2変化演出実行手段とを備え、
    前記第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、前記第2変化演出が実行された後に表示される対応表示の表示態様として表示されない第1特殊態様を含み、
    前記第2変化演出が実行された後に表示される対応表示の表示態様は、前記第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様として表示されない第2特殊態様を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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