以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれを識別するための図柄番号が付されていればよい。一例として、「−」の記号を示す特別図柄には図柄番号として「0」が付されている他、複数種類の点灯パターンに対する図柄番号として「1」〜「9」が付されていればよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。なお、この実施の形態では、画像表示装置5は、19インチの液晶パネルを備える。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示(可変表示対応表示、あるいは単に、対応表示などともいう)と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留記憶部5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。
図1に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、VDP(Video Display Processor)としての機能も備えており、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する機能も備える。また、この実施の形態では、演出制御用CPU120や、ROM121,RAM122、乱数回路124、I/O125は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ120A(図3参照)に搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、VDP(Video Display Processor)としての機能を備え、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、演出制御基板12に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ120A(図3参照)には、CGROM(Character Generator ROM)やVRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されている。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
図3は、演出制御基板12において映像信号を出力する機構の例を示す構成図である。図3に示すように、演出制御基板12に搭載される演出制御用マイクロコンピュータ120Aは、演出制御用CPU120に加えて、VRAM126、表示回路127A〜127C、LVDS I/F128、およびC−MOS I/F129を備える。演出制御用CPU120は、CGROMなど(記憶部)からムービーデータやキャラクタのソースデータを読み出して、VRAM126に展開(描画)する。また、各表示回路127A〜127Cは、VRAM126に展開されている描画データを読み出して、スケーリングや、ディザリング、カラー補正などを行う機能を備える。また、各表示回路127A〜127Cは、これらの処理を施した描画データを、差動伝送方式であるLVDS信号としてLVDS I/F128を介して出力する機能を備える。また、また、各表示回路127A〜127Cは、これらの処理を施した描画データを、デジタルRGB信号としてC−MOS I/F129を介して出力する機能を備える。
この実施の形態では、LVDS I/F128には、2本のLVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)を出力可能に端子が設けられており、演出制御用マイクロコンピュータ120Aは、映像信号として2本のLVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)を出力可能である。なお、例えば、それぞれ一対のラインを1ラインとして、データ信号用の4ラインと、クロック信号用の1ラインとで1本のLVDS信号線が形成され、差動伝送方式では、それら一対のライン間の電位差が信号レベルとして検出されるものである。
また、この実施の形態では、C−MOS I/F129には、1本のデジタルRGB信号を出力可能に端子が設けられており、演出制御用マイクロコンピュータ120Aは、映像信号として1本のデジタルRGB信号を出力可能である。なお、デジタルRGB信号は、例えば、赤色信号、緑色信号、青色信号、水平同期信号、垂直同期信号、ディスプレイイネーブル信号、クロック信号などを含む。
この実施の形態では、画像表示装置5として、19インチの液晶パネルを備える液晶表示装置を用いるのであるが、一般に、19インチの液晶表示装置には2本のLVDS信号が接続可能な接続口が設けられている。従って、この実施の形態では、図3に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ120Aが搭載する表示回路127A〜127Cのうちの2つの表示回路(例えば、表示回路127Aと表示回路127B)を用いて、2本のLVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)が生成され、LVDS I/F128を介して出力された2本のLVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)が画像表示装置5に入力され、画像表示装置5における表示制御が行われる。
また、この実施の形態では、画像表示装置5は2本のLVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)で制御されるのであるから、デジタルRGB信号は使用されない。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ120Aから出力される各映像信号(LVDS信号、デジタルRGB信号)は、それぞれ個別に出力可能状態または出力不可状態に設定可能であり、デジタルRGB信号は出力不可状態に設定される。
図4は、演出制御用マイクロコンピュータ120Aに設けられている各映像信号(LVDS信号、デジタルRGB信号)の出力状態を設定するための映像信号出力設定レジスタの構成例を示している。図4に示すように、例えば、映像信号出力設定レジスタのうち下位の3ビット(0〜2ビット)が各映像信号(LVDS信号、デジタルRGB信号)の出力状態の設定に用いられる。例えば、映像信号出力設定レジスタのビット番号[2]に格納されるデータA2は、LVDS信号1の出力状態を示す。図4に示す例では、データA2のビット値が「0」に設定されれば、LVDS信号1が出力不可状態に設定される。また、データA2のビット値が「1」に設定されれば、LVDS信号1が出力可能状態に設定される。また、例えば、映像信号出力設定レジスタのビット番号[1]に格納されるデータA1は、LVDS信号2の出力状態を示す。図4に示す例では、データA1のビット値が「0」に設定されれば、LVDS信号2が出力不可状態に設定される。また、データA1のビット値が「1」に設定されれば、LVDS信号2が出力可能状態に設定される。また、例えば、映像信号出力設定レジスタのビット番号[0]に格納されるデータA0は、デジタルRGB信号の出力状態を示す。図4に示す例では、データA0のビット値が「0」に設定されれば、デジタルRGB信号が出力不可状態に設定される。また、データA0のビット値が「1」に設定されれば、デジタルRGB信号が出力可能状態に設定される。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ120AのROM121には、プログラム管理エリアが設けられており、図4に示す映像信号出力設定レジスタを含む各種設定レジスタの設定内容がプログラム管理エリアに格納されている。そして、遊技機への電源投入時やシステムリセット発生時に、演出制御用マイクロコンピュータ120Aは、プログラム管理エリアに格納されている設定内容を読み出し、読み出した設定内容に従って図4に示す映像信号出力設定レジスタの各ビット値を設定する。この実施の形態では、映像信号出力設定レジスタのデータA0(0ビット目)が「0」に設定され、データA1〜A2(1〜2ビット目)が「1」に設定される。そして、映像信号出力設定レジスタの設定に従って、各表示回路127A〜127CのデジタルRGB信号の出力端子がディセーブル状態に制御されるとともに、各LVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)の出力端子がイネーブル状態に制御されて、デジタルRGB信号が出力不可状態に設定され、2本のLVDS信号(LVDS信号1、LVDS信号2)のみが出力可能状態に設定される。
なお、この実施の形態では、2本のLVDS信号およびデジタルRGB信号の全ての信号の出力状態を設定可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、LVDS信号の出力状態のみを設定可能に構成してもよいし、デジタルRGB信号の出力状態のみを設定可能に構成してもよい。
図3および図4に示すように、この実施の形態では、複数系統の映像信号(本例では、LVDS信号1、LVDS信号2、デジタルRGB信号などの映像出力信号)を出力可能であり、複数系統の映像信号のうち少なくとも1系統の映像信号の出力の有無を設定可能である。そのため、映像信号の出力に関して部品の共通化による低コスト化を図りつつ、ノイズを抑制することができる。
具体的には、この実施の形態で示したように、VDPやVDP機能を備えたCPU(本例では、演出制御用CPU120)から液晶表示装置駆動用の複数系統の映像信号を出力可能に構成した場合において、実際には複数系統の映像信号のうちの一部の映像信号(本例では、LVDS信号1とLVDS信号2)しか液晶表示装置の表示制御に用いられず、他の一部の映像信号(本例では、デジタルRGB信号)が不要となる場合がある。そのような場合において、抵抗などの回路素子や配線などを用いてハードウェア的に不要な映像信号の出力を遮断するように構成することが考えられる。しかし、そのようにハードウェア的に不要な映像信号の出力を遮断するように構成しただけでは、その不要な映像信号の出力が依然としてノイズとして残ってしまい、表示制御や遊技制御など他の制御に影響を及ぼすおそれがある。そこで、この実施の形態では、映像出力用のIC(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ120A)からの映像信号の出力の有無自体を設定可能とすることによって、映像信号の出力に関して部品の共通化による低コスト化を図りつつ、ノイズを抑制することを可能としている。
なお、この実施の形態では、1つの画像表示装置5(本例では、19インチの液晶表示装置)のみを備える場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、複数の画像表示装置を備えるように構成してもよい。図5は、複数の画像表示装置を備える場合の変形例を示す構成図である。図5に示す例では、画像表示装置として、1つの主表示装置(メイン表示装置)5Mと、2つの副表示装置(サブ表示装置)5SA,5SBとを備える場合を示している。なお、図5に示す例では、主表示装置5Mは、15インチの液晶パネルを備える液晶表示装置である。また、各副表示装置5SA,5SBは、9インチの液晶パネルを備える液晶表示装置である。また、図5に示す例では、演出制御基板12は、液晶変換基板200を介して主表示装置5Mに接続される。また、演出制御基板12は、液晶変換基板および各ドライバ基板201A,201Bを介して各副表示装置5SA,5SBに接続される。
また、図5に示すように、液晶変換基板は、LVDS信号をRGB信号に変換するRGB変換器202A,202B、RGB信号を差動伝送方式のV−by−One方式に変換する信号変換回路203A,203B、およびRGB信号をLVDS信号に変換するLVDS変換器206を搭載している。また、各ドライバ基板201A,201Bは、それぞれ、映像信号を差動伝送方式のV−by−One方式からRGB信号に変換する信号変換回路204A,204B、およびRGB信号をLVDS信号に変換するLVDS変換器205A,205Bを搭載している。
図5に示す例では、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120Aから出力されるLVDS信号1およびLVDS信号2は、それぞれ副表示装置5SA,5SBに入力される。演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120Aから出力されるLVDS信号1およびLVDS信号2は、まず、それぞれ、液晶変換基板200に搭載されるRGB変換器202A,202BによってRGB信号に変換され、信号変換回路203A,203Bに入力される。次いで、信号変換回路203A,203Bによって、差動伝送方式のV−by−One方式に変換され、ドライバ基板201A,201Bに向けて出力される。具体的には、各信号変換回路203A,203Bは、発振器(図示せず)によって生成される副表示装置5SA,5SB用の動作周波数を用いて、RGB信号を差動伝送方式のV−by−One方式に変換する。
次いで、ドライバ基板201A,201Bに搭載される信号変換回路204A,204BによってRGB信号に変換されて、それぞれLVDS変換器205A,205Bに入力される。そして、LVDS変換器205A,205BによってLVDS信号に変換され、それぞれ副表示装置5SA,5SBに入力される。一般に、9インチの液晶表示装置には1本のLVDS信号が接続可能な接続口が設けられている。従って、図5に示す例では、それぞれ1本のLVDS信号を用いて各副表示装置5SA,5SBにおける表示制御が行われる。
なお、図5に示す例では、液晶変換基板200と各ドライバ基板201A,201Bとの間を差動伝送方式のV−by−One方式で伝送することによって、液晶変換基板200と各ドライバ基板201A,201Bとの距離が長くなってもノイズを低減させることができる。
また、図5に示す例では、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120Aから出力されるRGB信号は、液晶変換基板200に搭載されるLVDS変換器206によってLVDS信号に変換される。そして、変換されたLVDS信号は、主表示装置5Mに入力される。一般に、15インチの液晶表示装置には1本のLVDS信号が接続可能な接続口が設けられている。従って、図5に示す例では、1本のRGB信号を変換したLVDS信号を用いて主表示装置5Mにおける表示制御が行われる。
なお、図5に示す例では、1つの主表示装置(メイン表示装置)5Mに加えて、2つの副表示装置(サブ表示装置)5SA,5SBを備える場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、1つの主表示装置(メイン表示装置)以外に、副表示装置(サブ表示装置)を1つのみ備えるように構成してもよいし、3以上の副表示装置(サブ表示装置)を備えるように構成してもよい。例えば、3以上の副表示装置(サブ表示装置)を備えるように構成する場合、ドライバ基板201A,201Bから出力されるLVDS信号をさらに分岐基板を経由して分岐し、それぞれの副表示装置(サブ表示装置)に入力するように構成すればよい。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示などの所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出のさらなる一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、演出用模型(可動部材)の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型(可動部材)のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性や遊技者にとって有利な遊技状態に制御される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「保留表示変化」の先読み予告演出が実行される。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様とすることにより、表示色が特定色に変化する可能性が通常よりも高いことを報知(示唆)できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示部AHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおける表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出ともいう。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図7は、始動入賞判定処理として、図6のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8は、入賞時乱数値判定処理として、図7のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図6のステップS110、図11)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図8に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、図7に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する(ステップS405)。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図14(B1)や図14(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図9は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図14(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図14(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図8に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図10は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図7に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図7に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図8に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図7に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図7に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図7に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図8に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図7に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図10(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図10(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図6に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図11は、特別図柄通常処理として、図6のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図7に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図6に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図12は、変動パターン設定処理として、図6のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図13は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図14は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図12に示すステップS262の処理では、例えば図14(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図14(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図12に示すステップS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図14(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図12に示すステップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図14(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図14(A)に示す例では、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。一方、図14(B1)や図14(B2)に示す例では、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図14(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図14(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図14(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図14(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図14(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図14(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図13に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す演出制御プロセス処理では、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。保留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留表示データ記憶部の記憶データなどを用いて、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図16(A)は、保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示とに対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、入賞時保留表示パターン、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。
入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。入賞時保留表示パターンは、始動入賞時における保留表示の表示態様の指定を含む演出パターンである。この実施の形態では、複数の入賞時保留表示パターンとして、入賞時保留表示パターンPHWと、入賞時保留表示パターンPHXと、入賞時保留表示パターンPHYと、入賞時保留表示パターンPHZとが、予め用意されている。保留表示変化パターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出において変化させる保留表示の表示態様(変化態様)の指定を含む演出パターンである。変化演出タイミングパターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。
図16(B)は、入賞時保留表示パターンの設定例を示している。入賞時保留表示パターンPHWは、保留表示の表示色が白色となり、丸形無地の白色表示を行うことで、第1保留表示や第2保留表示を実行可能にする。入賞時保留表示パターンPHXは、保留表示の表示色が青色となり、丸形無地の青色表示を行うことで、第1保留表示や第2保留表示を実行可能にする。入賞時保留表示パターンPHYは、保留表示の表示色が緑色となり、丸形無地の緑色表示を行うことで、第1保留表示や第2保留表示を実行可能にする。入賞時保留表示パターンPHZは、保留表示の表示色が赤色となり、丸形無地の赤色表示を行うことで、第1保留表示や第2保留表示を実行可能にする。
図17は、保留表示設定処理として、図15のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には(ステップS303;No)、保留表示変化演出を実行するか否かという保留表示変化演出の有無や、保留表示変化演出を実行する場合における演出種別を決定する(ステップS304)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、保留表示変化演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS304の処理では、保留表示変化演出を実行しない場合における「変化演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「変化演出あり(1)」または「変化演出あり(2)」の演出種別のいずれかに、決定される。
続いて、ステップS304の処理による決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS305)。このとき、決定結果が「変化演出あり(1)」または「変化演出(2)」であって「変化演出なし」ではない場合には(ステップS305;No)、表示変化の有無を決定する(ステップS307)。ステップS307の処理で決定される表示変化の有無は、保留表示変化演出の実行結果として保留表示の表示態様を変化させるか否かを示している。例えば、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化成功演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化することから、表示変化がある。これに対し、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化失敗演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化しないことから、表示変化がない。すなわち、ステップS307の処理で表示変化の有無を決定することにより、保留表示変化成功演出を実行するか保留表示変化失敗演出を実行するかが決定される。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される表示変化決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された表示変化決定テーブルを参照することなどにより、表示変化の有無を決定すればよい。ステップS307の処理では、「表示変化あり」または「表示変化なし」のいずれかに、決定される。
ステップS307の処理を実行した後には、決定結果が「表示変化なし」であるか否かを判定する(ステップS308)。このとき、決定結果が「表示変化あり」であって「表示変化なし」ではない場合には(ステップS308;No)、予め用意された複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS309)。ステップS308にて決定結果が「表示変化なし」と判定された場合や(ステップS308;Yes)、ステップS309の処理を実行した後には、予め用意された複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する(ステップS310)。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS305にて「変化演出なし」と判定された場合(ステップS305;Yes)、あるいはステップS310の処理を実行した後には、予め用意された複数の入賞時保留表示パターンのいずれかに決定する(ステップS311)。そして、各種の決定結果を特定可能に示すデータを、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS312)。このとき、保留表示データ記憶部には、ステップS309の処理による保留表示変化パターンの決定結果や、ステップS310の処理による変化演出タイミングパターンの決定結果、ステップS311の処理による入賞時保留表示パターンの決定結果を特定可能に示すデータが、保留番号と関連付けて記憶されるようにすればよい。ただし、ステップS305の処理にて「変化演出なし」に決定されたことにより、ステップS309、S310の処理が実行されなかった場合には、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、入賞時保留表示パターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータは記憶されない。また、ステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されたことにより、ステップS309の処理が実行されなかった場合には、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、入賞時保留表示パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータは記憶されない。
ステップS312の処理に続いて、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS313)、保留表示設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。このとき追加される第1保留表示や第2保留表示は、丸形無地の形状を有し、ステップS311の処理による入賞時保留表示パターンの決定結果に応じた表示色となる。なお、この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。
図18は、保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示している。図17に示すステップS304の処理では、例えば図18(A)に示すような決定割合で、「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。図18(A)に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化演出の種別や決定割合が異なっている。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。保留番号が「1」である場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」のいずれかに決定し、「変化演出あり(2)」には決定しない。入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
保留表示変化演出の種別は、複数の保留表示変化演出パターンを保留表示の変化態様などに応じて分類したものであればよい。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(1)」の演出種別は、保留表示の表示色を変化可能とする一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化しない保留表示変化演出パターンが分類されている。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(2)」の演出種別は、保留表示の表示態様を「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化可能な保留表示変化演出パターンが分類されている。
図17に示すステップS307の処理では、例えば図18(B)に示すような決定割合で、表示変化の有無を決定する。図18(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、「表示変化あり」とする決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、必ず(100/100の決定割合で)表示変化を行う「表示変化あり」に決定される。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかである場合には、表示変化を行わない「表示変化なし」に決定される場合があり、この順に「表示変化なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出により保留表示の表示態様が変化したときには、変化しなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
なお、入賞時判定結果が「大当り」である場合に必ず「表示変化あり」に決定してしまうと、「表示変化なし」に対応して保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しなかった場合に、予告対象となる可変表示において「大当り」とならないことが確定し、遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、入賞時判定結果が「大当り」である場合にも、所定割合で「表示変化なし」に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、他の入賞時判定結果に比べて十分に低い割合で「表示変化なし」に決定されるように設定してもよい。
図19は、保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示している。図19(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1と、保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13とが、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1は、「変化演出あり(1)」の演出種別に分類され、保留表示の表示色を変化させる一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化させない。保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13は、「変化演出あり(2)」の演出種別に分類され、保留表示の表示態様を、「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化させることができる。このように、複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化演出を実行した後に表示される保留表示の表示態様などに応じて、複数の演出種別のいずれかに分類されるように設定されてもよい。
図19(B)に示すように、この実施の形態では、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7が、予め用意されている。各変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出の実行タイミングに対応する1または複数の保留番号(図19(B)にて「1」〜「3」で示す)、あるいはアクティブ表示変化演出の実行タイミングに対応するアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示中(図19(B)にて「A」で示す)を指定している。図16に示す保留表示データ記憶部では、保留番号に関連付けて変化演出タイミングパターンを示すデータが記憶される。この記憶データが示す変化演出タイミングパターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、保留表示変化演出の実行条件が成立する。可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データを消去するときに、この記憶データが示す変化演出タイミングパターンでアクティブ表示中が指定されていれば、アクティブ表示変化演出の実行条件が成立する。こうして保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行タイミングとなり、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行(開始)される。
このような保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとの組合せにより、保留表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させる保留表示変化演出と、アクティブ表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させるアクティブ表示変化演出とについて、それぞれの実行の有無と実行後における表示色(特定色)などを、始動入賞が発生したときに一括して決定することができる。すなわち、この実施の形態では、表示色変化演出について、実行の有無、実行タイミング、実行内容(変化後の表示色)などを、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したときに、一括して決定することができる。
図17に示すステップS309の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
図20は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図17に示すステップS309の処理では、図20(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図17に示すステップS309の処理では、図20(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図20(A)および図20(B)に示す決定例では、保留番号に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、保留番号が「3」または「4」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」または「2」である場合には、保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可となる。また、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、これらの保留表示変化パターンに決定不可となる。
図19(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP3−1は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示色(対応するアクティブ表示の表示色を含む)を青色、緑色、赤色の順に3段階で変化させる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留表示の表示色を3段階で変化させるためには、保留表示を開始した後に、少なくとも3回の可変表示が実行(開始)される必要がある。そこで、保留番号が「3」または「4」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」または「2」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に3段階で変化させることができる。保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3は、それぞれ保留表示の表示色を2段階で変化させる。そこで、保留番号が「2」〜「4」である場合には保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能とする一方、保留番号が「1」である場合にはこれらの保留表示変化パターンに決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に2段階で変化させることができる。
また、図20(A)および図20(B)に示す決定例では、入賞時判定結果が「大当り」であるか「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるかに応じて、保留表示変化パターンの決定割合が異なっている。例えば保留番号が「3」または「4」である場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1のいずれかに決定される。図19(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1はいずれも、保留表示の表示色が最終的に赤色となるように変化させる。このような設定により、保留表示の表示色が赤色に変化したときには、他の表示色に変化したときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図21は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図17に示すステップS309の処理では、図21(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図17に示すステップS309の処理では、図21(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図21(A)および図21(B)に示す決定例では、保留番号にかかわらず、所定割合で保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。
図18(A)に示すように、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、「変化演出あり(2)」の演出種別に決定不可となる。したがって、図17に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定する場合には、保留番号が「2」〜「4」のいずれかとなっている。図19(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP11〜保留表示変化パターンZHP13は、それぞれ通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる段階と、保留表示の表示色を、青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる段階とからなる2段階の変化を含んでいる。保留表示変化パターンZHP10は、保留表示の表示態様を、1段階で「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。したがって、保留番号が「2」〜「4」のいずれかであれば、保留表示の表示態様を確実に2段階で変化させることができる。
また、図21(A)および図21(B)に示す決定例では、入賞時判定結果にかかわらず、保留表示変化パターンZHP10の決定割合が、他の保留表示変化パターンの決定割合よりも十分に低くなるように設定されている。したがって、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化した後には、さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる。こうして、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆できる。
図17に示すステップS310の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出タイミングパターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出タイミングパターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定すればよい。
図22は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図17に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、図22に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図23は、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図17に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に、図23に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図22および図23に示す決定例では、図17に示すステップS309の処理により決定された保留表示変化パターンや、保留番号に応じて、決定可能な変化演出タイミングパターンや決定割合が異なっている。なお、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には、図17に示すステップS307の処理にて所定割合で「変化演出なし」に決定される。このときには、図17に示すステップS309の処理が実行されないことから、保留表示変化パターンが「なし」となる。
図22および図23に示す決定例において、ステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3のいずれかに決定された場合のうち、保留番号が「4」である場合には、所定割合で変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には、変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可となる。図19(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は、保留番号が「3」のときに、保留表示変化タイミングとなる。保留表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留番号が「3」のときに保留表示変化演出を実行するためには、始動入賞が発生したときに保留番号「4」と関連付けて変化演出タイミングパターンが保留表示データ記憶部に記憶される必要がある。そこで、保留番号が「4」である場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可とすることで、保留番号が「3」のときに実行(開始)される可変表示に対応して保留表示変化演出を実行することができる。
図23に示す決定例において、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される。図19(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1は、1の保留番号を保留表示変化タイミングとして指定する。保留表示変化パターンが決定されない場合は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない。したがって、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出は、その保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに1回実行することができる。なお、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出を複数回実行できるように、変化演出タイミングパターンが決定されてもよい。
図22および図23に示す決定例において、保留表示変化パターンZHP10の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される一方、保留番号にかかわらず、変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可となる。図19(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP10は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。図19(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP0−1は、保留表示変化タイミングとしてアクティブ表示中を指定する。このように、保留表示変化パターンZHP10の場合には変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可とすることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様には変化しないように制限を設けることができる。すなわち、「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図24は、入賞時保留表示パターンの決定例を示している。図17に示すステップS311の処理では、図24に示すような決定割合で、複数の入賞時保留表示パターンのいずれかに決定する。図24に示す決定例では、保留表示変化演出を実行するとの決定結果に対応して、「変化演出」が「あり」の場合には、必ず(100/100の決定割合で)入賞時保留表示パターンPHWに決定される。入賞時保留表示パターンPHWは、通常の表示態様として、丸形無地の白色表示となる保留表示を実行可能にする。したがって、保留表示変化演出が実行される場合に、図17に示すステップS313の処理では、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸形無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。
図24に示す決定例では、保留表示変化演出を実行しないとの決定結果に対応して、「変化演出」が「なし」の場合には、入賞時判定結果などに応じて、決定可能な入賞時保留表示パターンや決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「ハズレ時一般」や「ハズレ時リーチ確定」の場合には、複数の入賞時保留表示パターンのうちで入賞時保留表示パターンPHZに決定される割合が最も低くなる。これに対し、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、複数の入賞時保留表示パターンのうちで入賞時保留表示パターンPHZに決定される割合が最も高くなる。また、入賞時保留表示パターンPHZの決定割合は、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」の順に高くなるように、設定されている。したがって、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、入賞時保留表示パターンPHZにより丸形無地の赤色表示となる保留表示が追加された場合には、他の表示色となる保留表示が追加された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における特別の表示態様(特別態様)は、丸形無地の赤色表示となっている。例えば可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるといった、遊技者にとって有利な遊技状態に制御される場合には、このような遊技状態に制御されない場合と比べて、第1保留表示や第2保留表示が特別態様で行われる割合が高くなる。
図25は、可変表示開始設定処理として、図15のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS321の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS321の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS321の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理が実行される(ステップS322)。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶部の記憶内容などに基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。また、変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに基づいてアクティブ表示変化演出の実行条件が成立したときに、アクティブ表示変化演出の実行設定が行われる。ステップS322の変化演出設定処理に続いて、リーチ演出の実行設定を行うリーチ演出設定処理が実行される(ステップS323)。リーチ演出設定処理では、例えばスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される場合に、バトル指令が行われるときの表示色(バトル指令時表示色)が決定される。バトル指令は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の一例となるバトル演出の実行中に、所定のメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示することなどにより、予め定められた指令を報知する演出である。リーチ演出設定処理では、バトル指令時表示色の他にも、リーチ演出の実行設定が行われる。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS324)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS322の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。さらに、演出制御用CPU120は、ステップS323のリーチ演出設定処理によるバトル指令時表示色を含めたリーチ演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(リーチ演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、表示変化演出制御パターン、リーチ演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS324の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS325)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS326)。このときには、例えばステップS324の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に従って、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS326の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS327)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。また、ステップS327の処理では、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定も行われる。例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第2保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。
なお、第1特図保留記憶数および第2特図保留記憶数がいずれも「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、第1保留表示や第2保留表示を更新することなく、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、図17に示すステップS311の処理により決定された入賞時保留表示パターンに応じた表示色のアクティブ表示を、アクティブ表示部AHAにて開始させればよい。図17に示すステップS313の処理にて、第1保留表示や第2保留表示を更新することなく、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。ステップS327の処理により保留表示などを更新した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS328)、可変表示開始設定処理を終了する。
図26(A)は、図25のステップS322にて実行される変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図26(A)に示す変化演出設定処理では、まず、保留表示データ記憶部における記憶内容を更新する(ステップS501)。ずなわち、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶領域の記憶データを消去するとともに、保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)の記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする。このときには、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶領域から消去される記憶データを読み出して、RAM122の所定領域に設けられた保留表示データバッファに格納してもよい。続いて、保留表示変化演出の実行タイミングである保留表示変化タイミングになるか否かを判定する(ステップS502)。ステップS502の処理では、ステップS501の処理により記憶内容を更新した保留表示データ記憶部に記憶されている1または複数の変化演出タイミングパターンについて、それぞれの変化演出タイミングパターンと関連付けられた保留番号に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。
例えば図19(B)に示す変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−4、変化演出タイミングパターンTP3−6、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−3、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−3、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングになる旨の判定が行われる。
ステップS502にて保留表示変化タイミングになると判定された場合には(ステップS502;Yes)、保留表示変化演出の実行設定を行う(ステップS503)。例えばステップS503の処理では、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンの記憶内容や現状の保留表示における表示態様を特定して、表示態様を変化させるか否かの設定や、変化させる場合における変化後の表示態様の設定、保留表示変化共通演出を実行するための設定などが行われるようにすればよい。また、ステップS503の処理では、アクティブ表示変化演出のうちで、保留表示変化パターンの決定結果に基づきアクティブ表示の表示色を変化させる表示色変化演出の実行設定が行われてもよい。この場合には、保留表示データバッファの格納データ(ステップS501の処理にて保留表示データ記憶部から消去した記憶データ)に示された保留表示変化パターンを特定して、アクティブ表示変化演出を実行した後に表示させる表示態様の設定や、アクティブ表示変化共通演出を実行するための設定などが行われるようにすればよい。
ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定された場合や(ステップS502;No)、ステップS503の処理を実行した後には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに応じて、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS504)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されると判定した場合には(ステップS504;Yes)、アクティブ表示変化演出のうちでアイコン表示変化演出を実行するか否かというアイコン表示変化演出の有無を決定する(ステップS505)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、アイコン表示変化演出の有無を決定すればよい。ステップS505の処理では、アイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」、またはアイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」のいずれかに、決定される。
ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行されないと判定した場合には(ステップS505;No)、アクティブ表示中における表示色変化演出の実行があるか否かを判定する(ステップS506)。このとき、表示色変化演出の実行があると判定された場合には(ステップS506;Yes)、変化演出設定処理を終了する。これに対し、表示色変化演出の実行がないと判定された場合には(ステップS506;No)、ステップS505の処理に進み、アイコン表示変化演出の有無を決定する。
ステップS505の処理を実行した後には、決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS507)。決定結果が「変化演出なし」となる場合には(ステップS507;Yes)、変化演出設定処理を終了する。決定結果が「変化演出あり」となる場合には(ステップS507;No)、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定してから(ステップS508)、変化演出設定処理を終了する。
図26(B)は、アイコン表示変化演出の決定例を示している。図26(A)に示すステップS505の処理では、例えば図26(B)に示すような決定割合で、アイコン表示変化演出の有無を決定する。図26(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、「変化演出あり」とする決定割合が異なっている。例えば可変表示内容が「確変(大当り)」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「非確変(大当り)」、「リーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、アイコン表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
図27は、アイコン表示変化パターンの設定例を示している。ここでは、「擬似連」の可変表示が実行されない擬似連変動なしの場合と、「擬似連」の可変表示演出が実行されて擬似連変動が3回実行される場合とに対応して、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンを示している。擬似連変動なしの場合には、図27(A)に示すように、アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。なお、アイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」に決定されても、アイコン表示変化パターンが決定されない場合もある。この場合には、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示変化共通演出を実行した後に、アクティブ表示変化失敗演出を実行することになり、アクティブ表示の表示態様が変化しない。アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、それぞれ「?」、「チャンス」、「激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させる。
擬似連変動3回の場合には、図27(B)に示すように、アイコン表示変化パターンYDP1−1〜アイコン表示変化パターンYDP1−4、アイコン表示変化パターンYDP2−1〜アイコン表示変化パターンYDP2−4、アイコン表示変化パターンYDP3−1〜アイコン表示変化パターンYDP3−4のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動と各回の擬似連変動に対応してアイコン表示変化演出を実行する。これにより、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、複数回のアクティブ表示変化演出を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができる。なお、図17に示された保留表示設定処理のステップS310にてアクティブ表示中に表示変化させる変化演出タイミングパターンが決定された場合には、初回変動で表示色変化演出を実行する場合がある。
図27(B)に示す設定例において、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合にのみ、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様となる。さらに、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、図27(B)に示す設定例の擬似連変動3回目といった、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合の最終変動でアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。すなわち、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出にて飾り図柄が一旦仮停止(擬似連変動)する以前の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後に表示可能なアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、所定回の擬似連変動が行われた後の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。このように、アクティブ表示の表示態様には、1の擬似連変動が実行される以前にアクティブ表示変化演出が実行された場合は変化後の表示態様として表示可能であり、その1の擬似連変動が実行された後にアクティブ表示変化演出が実行された場合は変化後の表示態様として表示不能である表示態様(擬似連継続態様)が含まれていてもよい。
図27(A)および図27(B)に示す設定例において、「?」、「チャンス」、「激熱」、「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンは、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図28は、アイコン表示変化パターンの決定例を示している。図26(A)に示すステップS508の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行されない擬似連変動なしの場合には、図26(A)に示すステップS508の処理により、図28(A)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が3回実行される擬似連変動3回の場合には、図26(A)に示すステップS508の処理により、図28(B)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。図28(A)および図28(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば図28(A)に示す決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可となる。また、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかに決定される一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」となる。
このような設定により、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンYAP3により変化後の表示態様として「激熱」のメッセージを報知する表示態様が表示されたときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることが確定する。また、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンが「なし」に対応してアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出となったときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」にはならず「ハズレ」となることが確定する。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることや「ハズレ」となることが確定してしまうと、可変表示が終了するまでの遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、例えば可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されるように設定してもよい。また、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。
図26(A)に示すステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される割合は、図17に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。例えば図18(B)に示すように、ステップS307の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合に20/100の割合で「表示変化あり」に決定される。すなわち、この場合には、80/100の割合で「表示変化なし」に決定される。これに対し、例えば図28(A)に示すように、ステップS508の処理では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に5/100の割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される。ステップS307にて「表示変化なし」に決定された場合には保留変化ガセ演出が実行され、ステップS508にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定された場合にはアクティブ変化ガセ演出が実行される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された後にアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される割合は、保留表示変化演出が実行された後に保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される割合よりも低くなる。したがって、保留表示変化演出において第1成功演出となる保留表示変化成功演出が実行される割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出において第2成功演出となるアクティブ表示変化成功演出を実行することができる。
図19(B)に示された複数の変化演出タイミングパターンのうち、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−2、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−2、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−6に決定された場合には、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなり、アクティブ表示の表示態様として表示色を特定色に変化させる表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行される。図17に示すステップS310の処理では、これらのアクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合が、アクティブ表示中に保留変化タイミングとならない変化演出タイミングパターンの決定割合よりも低くなるように設定された決定テーブルを用いて、いずれかの変化演出タイミングパターンに決定されてもよい。図26(A)に示すステップS506の処理では、アクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定すると、ステップS505の処理には進まず、アイコン表示変化演出を実行しないように制限する。そのため、アクティブ表示中に表示色変化演出が実行される割合が高くなると、アイコン表示変化演出が実行されにくくなってしまうおそれがある。そこで、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合を低下させることで、アイコン表示変化演出が実行される割合を高められるようにしてもよい。
図26(A)に示すステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定された場合には、ステップS505の処理に進むことなく変化演出設定処理を終了することで、アイコン表示変化演出が実行されないように制限する。これにより、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出と、アイコン表示変化演出となるアクティブ表示変化演出とが、重複して実行されることがないようにして、複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
図29(A)は、図25のステップS323にて実行されるリーチ演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図29(A)に示すリーチ演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに基づいて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」であるか否かを判定する(ステップS521)。「非リーチ」である場合には(ステップS521;Yes)、そのままリーチ演出設定処理を終了する。これに対し、「非リーチ」以外である場合には(ステップS521;No)、変動パターンに応じてスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される場合であるか否かを判定する(ステップS522)。このとき、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されると判定した場合には(ステップS522;Yes)、バトル指令時表示色を決定する(ステップS523)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるバトル指令時表示色決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたバトル指令時表示色決定テーブルのテーブルデータを参照することなどにより、バトル指令時表示色を決定すればよい。
図29(B1)〜(B3)は、この実施の形態におけるバトル指令時表示色の設定例を示している。スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中には、「バトルに勝利せよ!!」といったメッセージを報知する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示(カットイン表示)することなどにより、バトル指令が実行される。バトル指令時表示色は、こうしたバトル指令が実行されるときの表示色である。より具体的に、バトル指令時表示色は、「バトルに勝利せよ!!」というメッセージの文字列を囲む枠内の塗りつぶし設定色であればよい。この実施の形態では、複数種類のバトル指令時表示色として、図29(B1)に示すバトル指令時表示色「青」と、図29(B2)に示すバトル指令時表示色「緑」と、図29(B3)に示すバトル指令時表示色「赤」とを含む3種類の表示色が、予め用意されている。図29(A)に示すステップS523の処理では、バトル指令時表示色が「青」、「緑」、「赤」のいずれかに決定される。
ステップS522にてスーパーリーチにおけるリーチ演出ではないと判定した場合や(ステップS522;No)、ステップS523の処理を実行した後には、変動パターンに応じたリーチ演出の設定を行ってから(ステップS524)、リーチ演出設定処理を終了する。
図30は、バトル指令時表示色の決定例を示している。図29(A)に示すステップS523の処理では、例えば図30に示すような決定割合で、バトル指令時表示色を決定する。図30に示す決定例では、可変表示結果やアクティブ表示の表示態様に応じて、バトル指令時表示色の決定割合が異なっている。なお、アクティブ表示の表示態様は、スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始されるときの表示態様としている。この実施の形態では、飾り図柄の可変表示が開始された後でも、表示色変化演出やアイコン表示変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行されることにより、アクティブ表示の表示態様が変化可能である。ただし、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中には、アクティブ表示変化演出が実行されず、アクティブ表示の表示態様が変化不能となるように設定されている。そこで、スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始されるタイミングを基準に、アクティブ表示の表示態様に応じて異なる割合でバトル指令時表示色を決定することで、アクティブ表示とバトル指令時表示色との関連性を、遊技者が容易に認識できるようになる。
図30に示す決定例において、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、アクティブ表示の表示態様にかかわらず、バトル指令時表示色は「青」の決定割合が最も高くなり、「緑」、「赤」の順に決定割合が低くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、アクティブ表示の表示態様にかかわらず、バトル指令時表示色は「赤」の決定割合が最も高くなり、「緑」、「青」の順に決定割合が低くなる。したがって、バトル指令時表示色が「赤」である場合には、「緑」や「青」といった「赤」以外である場合と比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。このように、バトル指令は、その表示色に応じて異なる割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出である。
また、図30に示す決定例において、同じ可変表示結果となる場合であっても、アクティブ表示の表示態様に応じて、バトル指令時表示色として「赤」が選択(決定)される割合は異なることがある。例えば可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、バトル指令時表示色を「赤」に決定する割合が1/100である。これに対し、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合には、バトル指令時表示色を「赤」に決定する割合が20/100である。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様(図30では「上記以外」と示す)である場合には、バトル指令時表示色を「赤」に決定する割合が10/100である。したがって、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様(図30では「上記以外」と示す)である場合と比べて、バトル指令時表示色として「赤」を選択する割合が低くなる。可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令時表示色として「赤」を選択する割合が高くなる。
一方、図30に示す決定例において、可変表示結果が「大当り」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令時表示色として「赤」を選択する割合が高くなる。他方、可変表示結果が「大当り」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令時表示色として「赤」を選択する割合が低くなる。
この実施の形態において、アクティブ表示における特別の表示態様(特別態様)は、丸形無地の赤色表示、または、「激熱」のメッセージを報知する表示となっている。また、示唆演出であるバトル指令における特別の演出態様(特別態様)は、表示色が「赤」になる場合となっている。そして、バトル指令の演出態様の選択割合は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にアクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて異なるように、設定されている。アクティブ表示の表示態様が特別態様のうちの「赤」であれば、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、バトル指令の演出態様としてバトル指令時表示色が「赤」に決定される割合(1/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(10/100)よりも低くなり、バトル指令時表示色が「赤」以外の表示色に決定される割合(例えば「青」の69/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(例えば「青」の60/100)よりも高くなるのに対し、可変表示結果が「大当り」である場合に、バトル指令の演出態様としてバトル指令時表示色が「赤」に決定される割合(85/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(70/100)よりも高くなり、バトル指令時表示色が「赤」以外の表示色に決定される割合(例えば「青」の5/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(例えば「青」の10/100)よりも低くなる。アクティブ表示の表示態様が特別態様のうちの「激熱」であれば、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、バトル指令の演出態様としてバトル指令時表示色が「赤」に決定される割合(20/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(10/100)よりも高くなり、バトル指令時表示色が「赤」以外の表示色に決定される割合(例えば「青」の50/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(例えば「青」の60/100)よりも低くなるのに対し、可変表示結果が「大当り」である場合に、バトル指令の演出態様としてバトル指令時表示色が「赤」に決定される割合(60/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(70/100)よりも低くなり、バトル指令時表示色が「赤」以外の表示色に決定される割合(例えば「緑」の30/100)は、特別態様以外の表示態様であるときに決定される割合(例えば「緑」の20/100)よりも高くなる。
なお、図30に示す決定例において、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、バトル指令時表示色が「緑」に決定される割合は、アクティブ表示の表示態様にかかわらず共通の割合(30/100)となっている。このように、バトル指令の演出態様としてのバトル指令時表示色のうちには、アクティブ表示が特別態様で実行されるか否かにかかわらず選択割合が共通のものが含まれていてもよい。また、アクティブ表示の表示態様が特別態様のうちの「激熱」であれば、バトル指令時表示色が「緑」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず共通の割合(30/100)となっている。このように、バトル指令の演出態様としてのバトル指令時表示色のうちには、アクティブ表示が特別態様で実行される場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず選択割合が共通のものが含まれていてもよい。図30に示す決定例では、アクティブ表示が特別態様で実行される場合に、バトル指令の演出態様である複数のバトル指令時表示色のうち、特別態様以外の演出態様である「緑」の選択割合を、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず共通の割合になるものとしている。これに対し、アクティブ表示が特別態様で実行される場合に、バトル指令が特別態様で実行される割合を、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず共通の割合になるものとしてもよい。一例として、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合に、バトル指令時表示色が「赤」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、他のバトル指令時表示色に決定される割合よりも高い共通の割合(例えば70/100)となるように設定してもよい。この例では、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず、アクティブ表示が特別態様で実行される場合には、特別態様以外の表示態様で実行される場合と比べて、バトル指令が特別態様で実行される割合が高くなる。
主基板11では、例えばCPU103が図11に示すステップS239の処理を実行することで、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定する。また、CPU103は、ステップS239の処理を実行するより前に、図8に示すステップS405の処理を実行することで、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるか否かなどを判定する。一方、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が図17に示すステップS311の処理を実行することで、入賞時判定結果コマンドで示された入賞時判定結果などに基づいて、入賞時保留表示パターンを決定する。また、ステップS304やステップS307の処理を実行することで、入賞時判定結果コマンドで示された入賞時判定結果などに基づいて、保留表示変化演出を実行するか否かや、保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定する。したがって、アクティブ表示の表示態様は、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するより前に、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて決定することができる。他方、演出制御用CPU120が図29(A)に示すステップS523の処理を実行することで、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果などに基づいて、バトル指令時表示色を決定する。したがって、バトル指令における表示色は、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定が行われた後に、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に基づいて決定することができる。このように、対応表示の表示態様は、大当り遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態(有利状態)に制御するか否かを決定するより前に、この有利状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて決定されるのに対し、示唆演出の演出態様は、有利状態に制御されるか否かの判定が行われた後に、有利状態に制御するか否かの決定結果に基づいて決定されるようにすればよい。
なお、演出制御用CPU120は、図26(A)に示すステップS505やステップS508の処理を実行することで、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果に応じた可変表示内容などに基づいて、アイコン表示変化演出を実行するか否かや、実行する場合のアイコン表示変化パターンを決定する。したがって、アクティブ表示の表示態様は、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定が行われた後に、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に基づいて決定することもできる。
アクティブ表示の表示態様が「赤」となる場合には、図17に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1、保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定された場合と、図17に示すステップS311の処理にて入賞時保留表示パターンPHZに決定された場合とがある。すなわち、始動入賞時の保留表示や保留表示変化演出によって保留表示の表示態様が「赤」となったことに引き続いてアクティブ表示の表示態様が「赤」となる場合もあれば、アクティブ表示変化演出によってアクティブ表示の表示態様が「赤」となる場合もある。このように、アクティブ表示の特別態様は、保留表示の表示態様としても表示可能な共通態様に含まれてもよい。
これに対し、アクティブ表示の表示態様が「激熱」となる場合は、図26(A)に示すステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンYAP3などに決定された場合だけである。すなわち、アクティブ表示変化演出によってのみアクティブ表示の表示態様が「激熱」となり、保留表示から引き続いてアクティブ表示の表示態様が「激熱」となる場合はない。このように、アクティブ表示の特別態様は、保留表示の表示態様としては表示不能な特殊態様に含まれてもよい。アクティブ表示の特別態様が複数ある場合に、一部または全部の特別態様が共通態様に含まれてもよいし、一部または全部の特別態様が特殊態様に含まれてもよい。
図31は、可変表示中演出処理として、図15のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示中演出処理では、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図25に示すステップS324の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、画像表示装置5や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS342;No)、ステップS343の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図25に示すステップS324の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。この実施の形態において、アクティブ表示変化演出期間は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に終了するように、表示変化演出制御パターンなどにおいて予め定められていればよい。このような設定により、アクティブ表示の表示態様は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に変化可能であり、リーチ状態となった後に変化不能である。あるいは、アクティブ表示変化演出期間は、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後でも終了せずに継続する一方、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されるまでには終了するように、表示変化演出制御パターンなどにおいて予め定められていればよい。このような設定によれば、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行前にアクティブ表示変化演出期間であると判定された場合でも、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始された後にはアクティブ表示変化演出期間であるとは判定されないことになる。この場合、アクティブ表示の表示態様は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行前に変化可能であり、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始された後に変化不能である。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップS342〜S345の処理に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS346;Yes)、示唆演出となるバトル指令を実行するためのバトル指令期間であるか否かを判定する(ステップS347)。バトル指令期間は、例えばスーパーリーチを伴う変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS347にてバトル指令期間であると判定されたときには(ステップS347;Yes)、バトル指令時表示色に応じたバトル指令を実行するための制御が行われる(ステップS348)。この実行制御により、図29(A)に示すステップS523の処理にて決定されたバトル指令時表示色を有する演出画像を画像表示装置5の画面上に表示することで、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に、示唆演出としてのバトル指令を実行することができる。こうして、バトル指令時表示色に応じて異なる割合で、可変表示結果が「大当り」となり遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されることを示唆する演出が実行される。
ステップS347にてバトル指令期間ではないと判定されたときや(ステップS347;No)、ステップS348の処理を実行した後には、その他のリーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS349)。ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346;No)、ステップS349の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、飾り図柄の可変表示動作を含め、その他の可変表示中における演出を実行するための制御が行われ(ステップS350)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS351)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS351;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS351にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS351;Yes)、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS352)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS353)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS354)、可変表示中演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図7に示すステップS203、S207の処理が実行されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図7に示すステップS206、S207の処理が実行されることにより、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS209の処理により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図8に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図17に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302の処理にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS304の処理により保留表示変化演出の有無や種別が決定される。このとき、保留表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS307の処理により表示変化の有無が決定される。表示変化ありに決定された場合にはステップS309の処理により保留表示変化パターンを決定し、表示変化なしに決定された場合にはステップS309の処理を実行せずに、ステップS310の処理により変化演出タイミングパターンが決定される。その後、ステップS311の処理により入賞時保留表示パターンが決定される。入賞時保留表示パターンや保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンなどの決定結果は、ステップS312の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図6に示すステップS111にて図12に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図25に示すステップS321では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて最終停止図柄などが決定され、続いてステップS322の変化演出設定処理として、図26(A)に示すような処理が実行される。変化演出設定処理では、ステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定されたときに、ステップS503にて保留表示変化演出の実行設定が行われる。なお、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出の実行設定もステップS503にて行われてもよい。ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行ありと判定された場合や、「擬似連」の可変表示演出は実行されないがステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行がないと判定された場合には、ステップS506にてアイコン表示変化演出の有無を決定する。アイコン表示変化演出を実行する場合には、ステップS508にてアイコン表示変化パターンが決定される。
図32は、図17に示すステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−1に決定された場合における保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図32(A)に示すように、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「4」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」(右端から3番目)の保留表示は、図17に示すステップS304の処理にて、保留表示変化演出の種別が「変化演出あり(1)」に決定されたものとする。図19(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は保留番号が「3」のときに保留表示変化タイミングとなる。これにより、例えば図32(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像が保留番号「3」の保留表示に作用するような作用演出を含む保留表示変化共通演出が実行される。そして、図17に示すステップS307の処理にて「表示変化あり」に決定されているとともにステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されている場合には、図32(C1)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。これに対し、図17に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されていた場合には、図32(C2)に示すように、保留表示の表示態様が変化しない保留表示失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。
図33は、アクティブ表示中における表示色変化演出やアイコン表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図33(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図33(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含むアクティブ表示変化共通演出が実行される。図33(B)に示すアクティブ表示変化共通演出は、作用対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかという点で相違するものの、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、図32(B)に示された保留表示変化共通演出と共通する演出態様となっている。アクティブ表示に対応して、図17に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−3に決定されているとともにステップS310の処理にて変化演出タイミングパターンTP0−1に決定されている場合には、図33(C1)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち赤色に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。これに対し、図26(A)に示すステップS505の処理にて「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンYAP2に決定されていた場合には、図33(C2)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
図34は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にバトル指令が実行される場合の一例を示している。図33(A)に示された飾り図柄の可変表示を開始するときには、図25に示すステップS323のリーチ演出設定処理として、図29(A)に示すような処理が実行される。リーチ演出設定処理では、ステップS522にてスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されると判定したときに、ステップS523にてバトル指令時表示色が決定される。図34に示す実行例では、ステップS523の処理にて、可変表示結果が「ハズレ」でありアクティブ表示の表示態様が「赤」であることに基づいて、バトル指令時表示色が「青」に決定されたものとする。この実行例では、図33(C1)に示すようなアクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が「赤」となった後には、図34(A)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる(リーチ成立)。
図34(A)に示すようなリーチ成立に基づいて、図34(B)に示すようなノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行される。その後、図34(C)に示すような演出画像を画像表示装置5の画面上に表示することなどにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。このような発展報知に続いて、図34(D)や図34(E)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される。こうしたスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にも、アクティブ表示部AHAではアクティブ表示が継続して表示される。
こうしたスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に、図31に示すステップS347の処理にてバトル指令期間であると判定されたときには、ステップS348の処理にてバトル指令制御が行われる。これにより、図29(A)に示すステップS523の処理にてバトル指令時表示色が「青」に決定されたことに基づいて、図34(F)に示すような演出画像を画像表示装置5の画面上に表示(カットイン表示)するなどのバトル指令が行われる。その後、図34(G)〜図34(I)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の続きが実行される。そして、例えば図34(J)に示すようなリーチ組合せの最終停止図柄が導出表示されてもよい。
図35は、1の保留表示に対応して複数回の保留表示変化演出が実行される演出実行例を示している。この実行例では、第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の保留表示に対応して、図17に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP12に決定されているとともにステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−3に決定されている。図19(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−3は、保留番号「3」と保留番号「1」のときに保留表示変化タイミングとなる。したがって、図35(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図26(A)に示すステップS502の処理により保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行設定に基づいて、例えば図35(B)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。図35(B)に示す演出が実行された後には、保留番号「3」に対応する保留表示の表示態様が、図35(C)に示すような「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。その後、図35(D)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。
図35(D)に示すような可変表示の終了に続いて、図35(E)に示すような飾り図柄の可変表示が開始される。このとき、図26(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「2」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいないことから、ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定される。そのため、保留表示変化演出が実行されることなく、図35(F)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。
図35(F)に示すような可変表示の終了に続いて、図35(G)に示すような飾り図柄の可変表示が開始される。このとき、図26(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「1」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、ステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行設定に基づいて、例えば図35(H)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。こうした保留表示変化共通演出が実行された後には、図35(I)に示すように、保留番号「1」に対応する保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち緑色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。
図36は、擬似連変動3回の場合における保留表示変化演出やアイコン表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図36(A)に示すように、アクティブ表示部AHAにて表示色が特定色のうち緑色となるアクティブ表示が行われるものとする。このアクティブ表示に対応して、図17に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP2−3または保留表示変化パターンZHP3−1に決定されているとともにステップS310の処理によりアクティブ表示中の保留表示変化タイミングを含む変化演出タイミングパターンが決定されている。図36(A)に示すアクティブ表示に対応する可変表示が開始されるときには、図26(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データが消去(消化)される。このとき消去した記憶データに示された変化演出タイミングパターンに応じて、ステップS502にてアクティブ表示中における保留表示変化タイミングであると判定される。また、ステップS504の処理により「擬似連」の可変表示演出の実行があると判定されたことに基づいて、ステップS505の処理により「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理により図27(B)に示すアイコン表示変化パターンYDP2−4に決定される。
図36(A)に示す可変表示が開始された後には、図26(A)に示すステップS503の処理による実行設定に基づいて、例えば図36(B)に示すようなアクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、表示色変化演出として実行され、図36(C)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち赤色に変化する。図36(C)に示す飾り図柄は擬似連チャンス目として予め定められた組合せとなっており、可変表示を一旦仮停止した後に再開させて1回目の擬似連変動が実行される。このときには、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、例えば図36(D)に示すようなアクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン表示変化演出として実行され、図36(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「NEXT」のメッセージを報知する表示態様に変化する。
図36(E)に示す飾り図柄は擬似連チャンス目として予め定められた組合せとなっており、2回目の擬似連変動が実行される。このときには、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、例えば図36(F)に示すようなアクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン表示変化演出として実行され、図36(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図36(G)に示す飾り図柄は擬似連チャンス目として予め定められた組合せとなっており、3回目の擬似連変動(最終変動)が実行される。このときには、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、例えば図36(H)に示すようなアクティブ表示変化演出のうちのアクティブ表示変化共通演出と、図36(I)に示すようなアクティブ表示変化演出のうちのアクティブ表示変化成功演出とが実行され、アクティブ表示の表示態様が「激熱」のメッセージを報知する表示態様に変化する。その後、例えば図36(J)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて、ノーマルリーチまたはスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される。そして、例えば図36(K)に示すような大当り組合せの最終停止図柄が導出表示されてもよい。
この実施の形態において、アクティブ表示は、可変表示が終了するまで継続して表示される。したがって、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にも、アクティブ表示を継続して表示することができる。アクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化成功演出が実行されることで、飾り図柄の可変表示が開始された後に変化することがある。このとき、アクティブ表示の表示態様は、飾り図柄の可変表示が開始された後にスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行前に変化可能であり、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始された後に変化不能である。
図37は、一例として、擬似連変動3回の場合におけるアイコン表示変化演出の実行タイミングや実行期間などを示している。擬似連変動3回の場合に対応して、図26(A)に示すステップS505の処理により、図27(B)に示すような複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定された場合には、初回変動と各回の擬似連変動に対応してアイコン表示変化演出が実行される。この場合、例えば図37に示すように、初回変動と各回の擬似連変動に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の可変表示(全図柄変動)が実行されているときに、アイコン表示変化演出の実行期間となり、アクティブ表示の表示態様を変化させることができる。3回目の擬似連変動(最終変動)では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。この場合にも、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に、全図柄変動の実行中にアイコン表示変化演出の実行期間となる。飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後には、アイコン表示変化演出の実行期間となることがない。
アクティブ表示変化演出の実行期間は、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される場合に、アクティブ表示の表示態様とバトル指令の演出態様との関連性を遊技者が容易に認識できるように、演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。図37に示す例では、3回目の擬似連変動(最終変動)において飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、アイコン表示変化演出の実行期間となることがないように設定されている。これに対し、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった以後でも、例えば図37に示すタイミングT01よりも前の所定期間といった、スーパーリーチへの発展報知が実行される前であれば、アイコン表示変化演出を実行してアクティブ表示の表示態様が変化可能としてもよい。あるいは、スーパーリーチへの発展報知が実行された以後でも、例えば図37に示すタイミングT02よりも前の所定期間といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される前であれば、アイコン表示変化演出を実行してアクティブ表示の表示態様が変化可能としてもよい。あるいは、スーパーリーチにおけるリーチ演出が開始された以後でも、例えば図37に示すタイミングT03よりも前の所定期間といった、バトル指令が実行される前であれば、アイコン表示変化演出を実行してアクティブ表示の表示態様が変化可能としてもよい。このように、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に、対応表示となるアクティブ表示が継続して行われるものにおいて、示唆演出となるバトル指令が実行される前であれば、アクティブ表示の表示態様が変化可能であり、バトル指令が開始された後にはアクティブ表示の表示態様が変化不能としてもよい。すなわち、対応表示となるアクティブ表示は、示唆演出となるバトル指令が同時に実行される前に表示態様が変化可能であり、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にバトル指令が開始された後には表示態様が変化不能となるように、アイコン表示変化演出などのアクティブ表示変化演出の実行期間が設定されていればよい。
図17に示すステップS304の処理では、所定割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定する。この決定結果に応じて、ステップS309の処理では、図19(A)に示すような保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。これらの保留表示変化パターンにより保留表示変化演出が実行されたときには、保留表示の表示態様が、通常の表示態様である白色表示から「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。「秘」のメッセージを示す表示態様は、変化演出タイミングパターンの設定などにより、アクティブ表示変化演出を実行した後には変化しない表示態様となっている。こうして、保留表示変化演出を実行したときには、保留表示の表示態様を、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様に変化させることができる。
図26(A)に示すステップS508の処理では、例えば図27(A)や図27(B)に示すような複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定される。これらのアイコン表示変化パターンによりアクティブ表示変化演出が実行されたときには、アクティブ表示の表示態様が、「?」、「チャンス」、「激熱」あるいは「NEXT」のメッセージを報知する表示態様に変化する。これらの表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には変化しない表示となっている。こうして、アクティブ表示変化演出を実行したときには、アクティブ表示の表示態様を、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様に変化させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、図29(A)に示すステップS523の処理にて、図30に示すような決定割合でバトル指令時表示色を決定することにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に対応表示としてのアクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて、示唆演出としてのバトル指令における演出態様の選択割合を異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にアクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて、バトル指令を実行するか否かの割合を異ならせるようにしてもよい。
図38(A)は、バトル指令を実行するか否かを、アクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて異なる割合で決定する変形例(第1変形例)におけるリーチ演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図38(A)に示すリーチ演出設定処理は、上記実施の形態における図29(A)に示された処理に代えて、図25に示すステップS323の処理として実行されればよい。図38(A)に示すリーチ演出設定処理では、ステップS522にてスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されると判定した場合に(ステップS522;Yes)、バトル指令を実行するか否かというバトル指令実行の有無を決定する(ステップS522A)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるバトル指令実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたバトル指令実行決定テーブルのテーブルデータを参照することなどにより、バトル指令実行の有無を決定すればよい。
図38(B)は、図38(A)に示すステップS522Aの処理によるバトル指令実行の有無の決定例を示している。図38(B)に示す決定例では、可変表示結果やアクティブ表示の表示態様に応じて、バトル指令を実行するか否かの決定割合が異なっている。ただし、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、アクティブ表示の表示態様にかかわらず、バトル指令を実行しない「実行なし」の決定割合が、バトル演出を実行する「実行あり」の決定割合よりも高くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合を除き、バトル指令を実行する「実行あり」の決定割合が、バトル演出を実行しない「実行なし」の決定割合よりも高くなる。したがって、バトル指令は、実行の有無に応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出となる。
図38(B)に示す決定例において、同じ可変表示結果となる場合であっても、アクティブ表示の表示態様に応じて、バトル指令を実行するか否かの決定割合は異なることがある。例えば可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が1/100である。これに対し、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合には、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が20/100である。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合には、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が10/100である。したがって、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が低くなる。可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が高くなる。
一方、図38(B)に示す決定例において、可変表示結果が「大当り」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が高くなる。他方、可変表示結果が「大当り」である場合のうち、アクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」や「激熱」以外の表示態様である場合と比べて、バトル指令を実行する「実行あり」に決定する割合が低くなる。
このように、バトル指令を実行するか否かの割合は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にアクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて異なるように、設定されている。なお、図38(B)に示す決定例において、アクティブ表示の表示態様が特別態様のうちの「激熱」であれば、バトル指令を実行する「実行あり」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず共通の割合(20/100)となっている。このように、バトル指令を実行するか否かを決定するときには、アクティブ表示が特別態様で実行される場合に、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず共通の割合で決定されることがあってもよい。さらに、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず、アクティブ表示が特別態様で実行される場合には、特別態様以外の表示態様で実行される場合に比べて、バトル指令を実行することに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
上記実施の形態や第1変形例では、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に対応表示としてのアクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて、示唆演出としてのバトル指令における演出態様の選択割合、あるいは、示唆演出としてのバトル指令を実行するか否かの割合を、異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に実行可能なバトル指令が特別態様で実行されるか否かに応じて、あるいは、バトル指令そのものが実行されるか否かに応じて、アクティブ表示が特別態様で実行される割合を、異ならせるようにしてもよい。
図39(A)は、アクティブ表示の表示態様を、バトル指令が特別態様で実行されるか否かに応じて、あるいは、バトル指令そのものが実行されるか否かに応じて、異なる割合で決定する変形例(第2変形例)における可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図39(A)に示す可変表示開始設定処理は、上記実施の形態における図25に示された処理に代えて、図15に示すステップS171の処理として実行されればよい。図39(A)に示す可変表示開始設定処理では、ステップS321の処理を実行した後に、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS321A)。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されると判定した場合には(ステップS321A;Yes)、バトル指令を実行するか否かというバトル指令実行の有無と、実行する場合における表示色とを、決定する(ステップS321B)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるバトル指令決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶されて用意されたバトル指令決定テーブルのテーブルデータを参照することなどにより、バトル指令実行の有無と実行する場合の表示色とを決定すればよい。
図39(B)は、図39(A)に示すステップS321Bの処理によるバトル指令実行等の決定例を示している。図39(B)に示す決定例では、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じた割合で、バトル指令を実行しない「実行なし」とするか、バトル指令を実行する「実行あり」のうちで、バトル指令時表示色が「青」である「実行あり(青)」と、バトル指令時表示色が「緑」である「実行あり(緑)」と、バトル指令時表示色が「赤」である「実行あり(赤)」とのいずれとするかが、決定される。可変表示結果が「ハズレ」である場合には、「実行あり(赤)」に決定される割合が最も低くなる。これに対して、可変表示結果が「大当り」である場合には、「実行あり(赤)」に決定される割合が最も高くなる。したがって、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「赤」となる場合には、バトル指令が実行されない場合や、バトル指令時表示色が他の表示色となる場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。こうして決定されるバトル指令も、上記実施の形態や第1変形例と同様に、実行の有無や実行される場合の表示色に応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出となる。なお、バトル指令は、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に実行可能となるので、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されない場合には、「実行なし」となる。
図39(A)に示す可変表示開始設定処理において、ステップS321Aの処理でスーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されないと判定した場合や(ステップS321A;No)、ステップS321Bの処理を実行した後には、変化演出設定処理を実行する(ステップS322)。この変化演出設定処理では、可変表示結果やバトル指令の決定結果に応じた割合で、アクティブ表示変化演出を実行するか否かや、実行する場合の演出態様などが決定されればよい。
図40は、図39(A)に示すステップS322の変化演出設定処理によるアクティブ表示変化演出の決定例を示している。図40に示す決定例は、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、アクティブ表示の表示態様が「白」であるものとし、アクティブ表示変化演出の演出態様として、表示色を「白」から「青」に変化させる「白→青」と、表示色を「白」から「緑」に変化させる「白→緑」と、表示色を「白」から「赤」に変化させる「白→赤」とを含む3種類の演出態様が、予め用意されている。また、図26(A)に示すステップS505の処理にてアイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」に決定されたときに、図40に示すようなアクティブ表示変化演出の決定が行われてもよい。あるいは、図26(A)に示すステップS504の処理を実行する前に、図40に示すようなアクティブ表示変化演出の決定を行い、アクティブ表示変化演出を実行しない「実行なし」に決定されたときにはステップS504以降の処理を実行する一方、「実行なし」以外に決定されたときにはステップS504以降の処理を実行せずに変化演出設定処理を終了してもよい。
図40に示す決定例において、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、バトル指令の有無やバトル指令時表示色にかかわらず、アクティブ表示変化演出を実行しない「実行なし」の決定割合が最も高くなり、アクティブ表示演出を実行する場合のうちで「白→赤」の決定割合が最も低くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、バトル指令の有無やバトル指令時表示色にかかわらず、アクティブ表示変化演出を実行する場合のうちで「白→赤」の決定割合が最も高くなり、アクティブ表示変化演出を実行しない「実行なし」の決定割合が最も低くなる。したがって、アクティブ表示変化演出を実行する場合のうちで「白→赤」である場合には、その他の場合と比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
図40に示す決定例では、同じ可変表示結果となる場合であっても、バトル指令実行の有無や実行する場合の表示色に応じて、アクティブ表示変化演出によりアクティブ表示の表示態様が「赤」となる割合は異なることがある。例えば可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「赤」である「実行あり(赤)」の場合には、アクティブ表示変化演出を実行する場合のうちで「白→赤」に決定する割合が1/100である。これに対し、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「緑」または「青」である「実行あり(緑)」、または、「実行あり(青)」の場合には、アクティブ表示変化演出を実行する場合のうちで「白→赤」に決定する割合が5/100である。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、バトル指令が実行されない「実行なし」の場合には、アクティブ表示変化演出を実行する場合のうちで「白→赤」に決定する割合が10/100である。
このように、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「赤」である場合には、バトル指令時表示色が「赤」以外である場合やバトル指令が実行されない場合と比べて、アクティブ表示変化演出によりアクティブ表示の表示態様が「赤」となる割合が低くなってもよい。また、可変表示結果が「大当り」である場合のうち、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「赤」である場合には、バトル指令時表示色が「赤」以外である場合やバトル指令が実行されない場合と比べて、アクティブ表示変化演出によりアクティブ表示の表示態様が「赤」となる割合が高くなってもよい。こうして、バトル指令が特別態様で実行されるか否かに応じて、アクティブ表示が特別態様で実行される割合を異ならせることができる。
あるいは、可変表示結果が「ハズレ」である場合のうち、バトル指令が実行されない「実行なし」である場合には、バトル指令が実行される場合と比べて、アクティブ表示変化演出によりアクティブ表示の表示態様が「赤」となる割合が高くなってもよい。また、可変表示結果が「大当り」である場合のうち、バトル指令が実行されない「実行なし」である場合には、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「赤」である場合や、バトル指令時表示色が「緑」または「青」である場合とは異なる割合で、アクティブ表示変化演出によりアクティブ表示の表示態様が「赤」となってもよい。こうして、バトル指令が実行されるか否かに応じて、アクティブ表示が特別態様で実行される割合を異ならせることができる。
なお、バトル指令が特別態様で実行される場合に、アクティブ表示が特別態様で実行される割合を、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず共通の割合になるものとしてもよい。一例として、バトル指令が実行されてバトル指令時表示色が「赤」である「実行あり(赤)」の場合に、アクティブ表示変化演出を実行する場合のうちで「白→赤」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、他の決定結果となる割合よりも高い共通の割合(例えば70/100)となるように設定してもよい。この例では、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されるか否かにかかわらず、バトル指令が特別態様で実行される場合には、特別態様以外の表示態様で実行される場合や実行されない場合と比べて、アクティブ表示が特別態様で実行される割合が高くなる。
図39、図40に示す場合では、バトル指令実行の有無と、実行する場合における表示色とを決定し、各々の決定結果に応じて異なる割合で、アクティブ表示を特別態様で実行するか否かを決定できるようにしている。これに対し、例えばスーパーリーチにおけるリーチ演出ではバトル指令が必ず(100/100の決定割合)実行されるものとし、バトル指令時表示色の決定結果に応じて異なる割合で、アクティブ表示を特別態様で実行するか否かが決定されてもよい。あるいは、バトル指令時表示色にかかわらず、バトル指令実行の有無を決定した結果に応じて異なる割合で、アクティブ表示を特別態様で実行するか否かが決定されてもよい。
図39(A)に示す可変表示開始設定処理では、ステップS321Bの処理を実行することで、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果などに基づいて、バトル指令実行の有無やバトル指令時表示色を決定する。また、ステップS322の処理を実行することで、アクティブ表示変化演出の有無や演出態様を決定する。したがって、アクティブ表示の表示態様と、バトル指令の有無および実行する場合の表示色とは、いずれも特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に基づいて、決定することができる。このように、対応表示の決定と示唆演出の決定はいずれも、大当り遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態に制御するか否かの決定に基づいて、行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に演出画像をカットイン表示することにより、示唆演出としてのバトル指令が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、リーチ演出の実行中における任意の演出動作などにより、遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行できるものであればよい。
バトル指令におけるカットイン表示とは異なる示唆演出として、リーチ演出の実行中に遊技者による動作が検出されたことに基づいて、リーチ演出の演出態様を変化させたり、リーチ演出とは異なる演出を実行したりするものであってもよい。このような示唆演出が実行される場合には、動作検出前演出が行われることがある。動作検出前演出は、例えば画像表示装置5の画面上に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による動作を促す促進報知を含んでいればよい。遊技者による動作を検出する構成としては、スティックコントローラ31Aの操作桿やトリガボタンに対する指示操作を検知するコントローラセンサユニット35Aやトリガセンサ、プッシュボタン31Bに対する指示操作を検知するプッシュセンサ35Bなどが用いられてもよい。この場合には、複数の操作手段のうち遊技者がいずれを用いて指示操作を行うかに応じた所定割合、あるいは、指示操作の態様などに応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。例えばスティックコントローラ31Aの操作桿とトリガボタン、プッシュボタン31Bのいずれを用いて指示操作を行うかに応じて異なる割合で、あるいは、1回操作であるか連打操作であるかといった指示操作の態様に応じて異なる割合で、大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。さらに、遊技者による動作が検出されたことに基づいて変化するリーチ演出の演出態様やリーチ演出とは異なる演出の実行態様に応じて異なる割合で、大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。
遊技者による動作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による動作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
あるいは、バトル指令におけるカットイン表示とは異なる示唆演出として、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用可動部材や、遊技者による指示操作を検出するための操作手段などが、リーチ演出の実行中に動作するものであってもよい。この場合には、複数の演出用可動部材または操作手段のうちいずれが動作するかに応じた所定割合、あるいは、演出用可動部材または操作手段の動作態様などに応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。操作手段の一例として、スティックコントローラ31Aの操作桿に内蔵された偏心モータを回転させることなどにより、スティックコントローラ31Aの操作桿を振動させる。あるいは、プッシュボタン31Bの押下用部材に内蔵された偏心モータを回転させることなどにより、プッシュボタン31Bの操作部位を振動させる。そして、予め用意された複数の振動パターンのうち、いずれの振動パターンにより操作桿や押下用部材を振動させるかに応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。また、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する操作を行う遊技者の手に向けて予め設置された送風機により、強い風または弱い風など風力の変化に応じて異なる所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。
あるいは、バトル指令におけるカットイン表示とは異なる示唆演出として、リーチ演出の実行中に、楽曲や効果音、セリフとなる音声などがスピーカ8L、8Rから出力されてもよい。この場合には、演奏される楽曲の曲目、効果音の種類、セリフの内容などに応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。楽曲やセリフとなる音声の出力とともに、画像表示装置5の画面上に歌詞やセリフの内容を示す文字画像(テロップ)が表示されてもよい。そして、文字画像(テロップ)の表示色に応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。
あるいは、バトル指令におけるカットイン表示とは異なる示唆演出として、飾り図柄の表示態様を変化させる演出が実行されてもよい。この場合には、飾り図柄の表示態様を変化させる演出が実行されるか否かや、実行される場合の演出態様などに応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。飾り図柄の表示態様を変化させる演出としては、例えば飾り図柄が燃えるような演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させるといった、飾り図柄に他の演出画像を付加して表示する演出が実行されてもよい。あるいは、飾り図柄の表示色が特定色(例えば金色など)に変化するといった、飾り図柄そのものの表示態様を変化させる演出が実行されてもよい。
上記実施の形態では、アクティブ表示がアクティブ表示部AHAにて行われることにより、実行中の可変表示に対応する対応表示が実行され、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中にもアクティブ表示を継続して実行できるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、可変表示の実行中における任意の演出動作などにより、可変表示に対応する対応表示を実行できるものであればよい。
アクティブ表示とは異なる対応表示の一例として、入賞時判定結果コマンドによって通知された入賞時判定結果に基づいてゾーン移行演出(先読み予告演出)が実行されてもよい。ゾーン移行演出が実行されたときには、画像表示装置5の画面上に表示される背景画像やキャラクタ画像、テロップ表示用画像といった演出画像の一部または全部として、通常時とは異なる演出画像が表示されるようにすればよい。こうしたゾーン移行演出は、入賞時判定結果に対応する可変表示が開始されるよりも前に実行が開始され、対応する可変表示の実行中に、スーパーリーチにおけるリーチ演出といった特定演出の実行が開始された後にも、継続して実行されるものであればよい。なお、ゾーン移行演出のうち、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったリーチ成立を報知するためのテロップ表示用画像を表示する演出といった、少なくとも一部の演出は、入賞時判定結果に対応する可変表示が開始された後に演出実行条件が成立したことに基づいて実行されてもよい。
なお、ゾーン移行演出は、バトル指令におけるカットイン表示とは異なる示唆演出として実行されてもよい。この場合、ゾーン移行演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における演出態様の決定は、入賞時判定コマンドによって通知された入賞時判定結果に基づいてゾーン移行演出を実行する可変表示が開始される前に行われてもよいし、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンと可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果との少なくともいずれかに基づいてゾーン移行演出が実行される可変表示が開始されるときに行われてもよい。この場合には、ゾーン移行演出が実行されるか否かや、実行される場合の演出態様などに応じた所定割合で、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが示唆されてもよい。
ゾーン移行演出の有無や演出態様の決定を、そのゾーン移行演出を実行する可変表示が開始される前に行う場合、対応表示としてのアクティブ表示の表示態様と、示唆演出としてのゾーン移行演出の有無や演出態様とは、いずれも大当り遊技状態に制御するか否かを決定するより前に、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて決定することができる。このように、対応表示の決定と示唆演出の決定はいずれも、大当り遊技状態などの遊技者にとって有利な遊技状態(有利状態)に制御するか否かを決定するより前に、この有利状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて、行われるようにしてもよい。
アクティブ表示とは異なる対応表示の一例として、入賞時判定結果コマンドによって通知された入賞時判定結果とは異なり、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果に基づいてアイコン表示演出が実行されてもよい。アイコン表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されることなどに対応して、可変表示結果に基づいて決定されたアイコン画像といった演出画像が、画像表示装置5の画面上に表示されるようにすればよい。こうしたアイコン表示演出は、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果に対応する可変表示が開始されることに対応して実行が開始され、その可変表示の実行中に、スーパーリーチにおけるリーチ演出といった特定演出の実行が開始された後にも、継続して実行されるものであればよい。
上記実施の形態では、示唆演出としてのバトル指令を実行するか否かや、実行する場合の演出態様が、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されることに伴って決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スーパーリーチにおけるリーチ演出とは別個に決定されてもよい。スーパーリーチにおけるリーチ演出とは別個に決定する一例として、例えば「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、所定回の擬似連変動が実行されるより前の所定期間にて示唆演出を実行可能としてもよい。この場合には、「擬似連」の可変表示演出が実行されることに伴って、示唆演出を実行するか否かや、実行する場合の演出態様などが決定されればよい。すなわち、特定演出は、ノーマルリーチにおけるリーチ演出から発展したスーパーリーチにおけるリーチ演出に限定されず、特別図柄や飾り図柄の可変表示を実行中に実行可能な任意の演出であればよい。このように、飾り図柄などの可変表示の実行中に特定演出を実行可能であり、特定演出の実行が開始された後も継続して第1演出を実行可能であり、特定演出の実行中に第2演出を実行可能なものにおいて、特定演出の実行中に第1演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、第2演出の演出態様の選択割合が異なるものであってもよい。あるいは、特定演出の実行中に第1演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、第2演出を実行するか否かの割合が異なってもよい。
上記実施の形態では、特定演出としてのスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されてから所定時間が経過することで、図31に示すステップS347の処理にてバトル指令期間であると判定され、示唆演出としてのバトル指令が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば特定演出が開始されるときに示唆演出が実行されてもよいし、特定演出が終了するときに示唆演出が実行されてもよい。
さらに、特定演出の実行中に対応表示と示唆演出とを実行可能なものに限定されず、特定演出が実行されていない所定期間にて対応表示と示唆演出とを実行可能なものであってもよい。一例として、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示状態がリーチ状態となるより前の所定期間では、アクティブ表示部AHAにてアクティブ表示が行われるとともに、予め用意された演出画像を画像表示装置5の画面上に表示(例えばカットイン表示)することによる示唆演出が実行されてもよい。このように、飾り図柄などの可変表示の実行中における所定期間にて第1演出と第2演出とを実行可能なものにおいて、所定期間にて第1演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、第2演出の演出態様の選択割合が異なるものであってもよい。あるいは、所定期間にて第1演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、第2演出を実行するか否かの割合が異なってもよい。
また、特定演出が実行されるか否かにかかわらず、第2演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、第1演出が特別態様で実行される割合が異なってもよいし、第2演出が実行されるか否かに応じて、第1演出が特別態様で実行される割合が異なってもよい。
対応表示として1種類(単一)の表示による演出が行われ、示唆演出として1種類(単一)の演出が実行されるものに限定されず、対応表示と示唆演出のうち少なくともいずれか一方として、複数種類の演出が行われるようにしてもよい。すなわち、所定期間にて3種類以上の演出を実行可能なものにおいて、所定期間にて少なくとも1種類の演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、他の演出の演出態様の選択割合が異なってもよい。また、所定期間にて実行される複数種類の演出における演出態様の組み合わせに応じて、他の演出の演出態様の選択割合が異なってもよい。あるいは、所定期間にて少なくとも1種類の演出が特別態様で実行されるか否かに応じて、他の演出を実行するか否かの割合が異なってもよい。また、所定期間にて実行される複数種類の演出における演出態様の組み合わせに応じて、他の演出を実行するか否かの割合が異なってもよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽することなどにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を遊技者が視認不可能または視認困難となるように制限するものであればよい。
上記実施の形態では、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させることで、その後さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる示唆保留表示を行うものとして説明した。このような示唆保留表示が第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにて複数表示された場合には、保留表示の表示態様を変化させる演出が同時に重複して実行されてしまい、演出が複雑になり遊技興趣が低下するおそれがある。そこで、複数の保留表示が他の表示態様に変化しやすい特定態様で表示されているときには、保留表示変化演出が1の保留表示のみに対して実行されるように保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定してもよい。例えば図17に示すステップS310の処理では、複数の保留表示にて「秘」のメッセージを示す表示態様となる場合に、各保留表示に対応する保留表示変化タイミングが同一タイミングにはならないように、変化演出タイミングパターンを決定してもよい。あるいは、図26(A)に示すステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定したときに、複数の保留表示にて「秘」のメッセージを示す表示態様を特定色の表示態様に変化させることになるか否かを判定する。そして、複数の保留表示にて表示態様を変化させることになると判定した場合には、例えば保留番号が大きい方の保留表示については次回の可変表示にて保留表示変化タイミングとなるように設定変更を行うようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれにおいても、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、共通する演出態様となるものとして説明した。これに対し、キャラクタCH1の演出画像に限定されず、任意の演出態様において共通する保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とを実行できるものであればよい。例えばキャラクタの演出画像が作用する作用演出を含んでいる一方、表示するキャラクタの種類、形状、模様もしくは色彩の一部または全部を異ならせたり、スピーカ8L、8Rから出力される効果音、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯態様のいずれか一方または双方を異ならせたりしてもよい。より具体的な一例として、キャラクタの演出画像には、第1のキャラクタCH1と、第2のキャラクタCH2とがあり、作用演出には、保留表示やアクティブ表示を銃で撃つ作用演出SE1と、保留表示やアクティブ表示を剣で切る作用演出SE2とがあるものとする。ここで、第1のキャラクタCH1による作用演出SE1が実行される場合と、第1のキャラクタCH1による作用演出SE2が実行される場合とでは、作用演出の演出態様は相違する一方、キャラクタの種類は共通している。一方、第1のキャラクタCH1による作用演出SE1が実行される場合と、第2のキャラクタCH2による作用演出SE1が実行される場合とでは、キャラクタの種類は相違する一方、作用演出の演出態様は共通している。このように、キャラクタの種類は共通する一方で作用演出の演出態様(作用動作の内容)は相違する場合と、作用演出の演出態様(作用動作の内容)は共通する一方でキャラクタの種類は相違する場合とのいずれであっても、キャラクタの種類または作用演出の演出態様で共通部分があることから、共通する演出態様であるといえる。また、例えば第1キャラクタCH1による作用演出SE1のように、キャラクタの種類と作用演出の演出態様との組合せが共通する演出態様で、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とが実行される場合であっても、その演出態様で保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化(例えば特定色である青色、緑色、赤色のいずれかに変化)する割合が異なるように設定されてもよい。また、保留表示変化演出のうちでも、保留番号が「1」から「4」のいずれに対して作用する作用演出を含めた保留表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化する割合が異なるように設定されてもよい。あるいは、キャラクタの種類と作用演出の演出態様との組合せが共通する演出態様で、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とが実行される場合に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化(例えば特定色である青色、緑色、赤色のいずれかに変化)する割合は同じ程度であっても、変化後の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化(例えば赤色に変化)する割合が異なるように設定されてもよい。また、保留表示変化演出のうちでも、保留番号が「1」から「4」のいずれに対して作用する作用演出を含めた保留表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化する割合は同じ程度であっても、変化後の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化する割合が異なるように設定されてもよい。あるいは、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とでは、全部の演出態様が互いに異なる演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図18(B)に示すような決定割合で表示変化の有無を決定するとともに、図28に示すような決定割合でアイコン表示変化パターンを決定することで、保留表示変化演出が実行されたときに保留表示の表示態様が変化する割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が変化するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれが実行されたときにも、保留表示やアクティブ表示の表示態様が必ず(100%の割合で)変化するように設定されてもよい。また、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とのうち、いずれか一方の演出が実行されたときには、所定割合で表示態様が変化しないことがあるのに対し、他方の演出が実行されたときには、必ず(100%の割合で)表示態様が変化するように設定されてもよい。あるいは、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が変化する割合よりも高い割合で、保留表示変化演出が実行されたときには保留表示の表示態様が変化するように設定されてもよい。
上記実施の形態では、図26(A)に示すステップS508の処理において、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に図27(B)に示すような複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定することにより、可変表示が開始されてから最終停止図柄が導出表示されて可変表示が終了するまでに、複数回のアクティブ表示変化演出を実行できるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合でも、1の開始条件が成立したことに基づく可変表示中において、複数回のアクティブ表示変化演出を実行できるようにしてもよい。一例として、アクティブ表示変化演出を実行可能なタイミングとして、可変表示の開始時、全図柄の高速変動中、可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立時、リーチ状態となった後のリーチ演出中といった、複数のタイミングを設けておく。そして、例えば可変表示内容に応じて異なる所定割合で、複数のタイミングのいずれでアクティブ表示変化演出を実行するかが決定されてもよい。この場合、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」であるときには、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」であるときよりも多くのタイミングにてアクティブ表示変化演出を実行することに決定される割合が高くなるように設定されてもよい。
上記実施の形態では、保留表示やアクティブ表示の表示色を青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる表示色変化演出は、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれにおいても実行可能とし、「秘」のメッセージを示す特殊表示態様に変化させる特殊変化演出は、保留表示変化演出において実行可能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行不能となり、「?」、「チャンス」、「激熱」、「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンに変化させるアイコン表示変化演出は、保留表示変化演出において実行不能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行可能となるものとして説明した。しかしながら、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とにおいて、いずれの演出を実行可能または実行不能とするかは、任意に設定されたものでよい。例えば表示色変化演出のうち、一部の表示色(例えば金色や虹色など)に変化する演出は、保留表示変化演出のみにおいて実行可能となるように設定されてもよいし、アクティブ表示変化演出のみにおいて実行可能となるように設定されてもよい。保留表示変化演出において実行可能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行不能となる演出として、保留表示の表示態様がさらに変化する可能性が高くなる示唆保留表示を行う演出に代えて、あるいは示唆保留表示を行う演出とともに、先読み予告演出として所定の演出モード(先読み予告モード)に移行することを示唆するモード移行示唆表示を行う演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、図17に示すステップS311の処理では入賞時保留表示パターンPHWに決定され、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばステップS309にて決定された保留表示変化パターンなどに応じて、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、通常時の表示態様とは異なる表示態様で保留表示が開始されることがあってもよい。
上記実施の形態では、図11に示すステップS242の処理にて決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや非確変大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンの入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(入賞時判定結果コマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ120A側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて保留表示変化演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120A側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞の発生時に抽出した乱数値MR3の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ120A側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには発光体ユニットや遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、特定演出となるスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に、特別図柄や飾り図柄の可変表示に対応して実行される対応表示としてのアクティブ表示と、大当り遊技状態といった遊技者にとって有利な遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出としてのバトル指令とを実行可能である。そして、図29(A)に示すステップS523の処理にて、例えば図30に示すような決定割合に応じてバトル指令時表示色を決定することで、アクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて、バトル指令時表示色の選択割合を異ならせる。これにより、対応表示となるアクティブ表示の表示態様と、示唆演出となるバトル指令の演出態様とを関連させて、遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、図38(A)に示すステップS522Aの処理にて、例えば図38(B)に示すような決定割合に応じてバトル指令実行の有無を決定することで、アクティブ表示が特別態様で実行されるか否かに応じて、バトル指令を実行するか否かの割合を異ならせてもよい。これにより、対応表示となるアクティブ表示の表示態様と、示唆演出となるバトル演出の有無とを関連させて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、図39(A)に示すステップS321Bの処理にて、図39(B)に示すような決定割合に応じてバトル指令実行の有無や実行する場合のバトル指令時表示色を決定した後、図39(A)に示すステップS322の変化演出設定処理にて、図40に示すような決定割合に応じてアクティブ表示変化演出実行の有無や実行する場合の演出態様を決定してもよい。この場合には、バトル指令が特別態様で実行されるか否かに応じて、アクティブ表示が特別態様で実行される割合を異ならせる。これにより、対応表示となるアクティブ表示の表示態様と、示唆演出となるバトル指令の演出態様とを関連させて、遊技興趣を向上させることができる。また、バトル指令が実行されるか否かに応じて、アクティブ表示が特別態様で実行される割合も異ならせる。これにより、対応表示となるアクティブ表示の表示態様と、示唆演出となるバトル指令の有無とを関連させて、遊技興趣を向上させることができる。
また、例えば図31に示すステップS343の処理での演出制御に基づいて、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出としての保留表示変化演出を実行可能であり、図31に示すステップS345での演出制御に基づいて、アクティブ表示の表示態様を変化させる第2変化演出としてのアクティブ表示変化演出を実行可能である。このような保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とを実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、例えば「秘」のメッセージを示す表示態様のように、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様を含んでいる。このように、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる保留表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」あるいは「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンの表示態様のように、第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様を含んでいる。このように、アクティブ表示の表示態様を特殊態様に変化させるアクティブ表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
図30に示すバトル指令時表示色の決定例では、可変表示結果が「ハズレ」となり大当り遊技状態には制御されないときに、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合には、アクティブ表示の表示態様が「赤」以外である場合と比べて、バトル指令時表示色が「赤」に決定される割合が低い。また、図40に示すアクティブ表示変化演出の決定例では、可変表示結果が「ハズレ」となり大当り遊技状態には制御されないときに、バトル指令が「実行あり(赤)」である場合には、「実行あり(赤)」以外である場合と比べて、アクティブ表示変化演出の演出態様が「白→赤」に決定される割合が低い。このように、大当り遊技状態のような有利状態に制御されないときに、対応表示となるアクティブ表示と、示唆演出となるバトル指令のうちで、一方が特別態様で実行される場合には、特別態様とは異なる態様で実行される場合と比べて、他方が特別態様で実行される割合が低くなる。これにより、有利状態に制御されないときに特別態様の出現を抑制して、遊技者の期待感が過度に高められることを防止するとともに、有利状態に制御されなかったときの興趣減退を軽減し、遊技興趣の低下を防止することができる。
なお、例えば図29(A)に示すステップS523の処理にてアクティブ表示の表示態様が「激熱」である場合に、バトル指令時表示色が「赤」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、他のバトル指令時表示色に決定される割合よりも高い共通の割合となるように設定してもよい。あるいは、図39(A)に示すステップS322の変化演出設定処理にてバトル指令時表示色が「赤」である場合に、アクティブ表示変化演出の演出態様が「白→赤」に決定される割合は、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、他の決定結果となる割合よりも高い共通の割合となるように設定してもよい。こうして、大当り遊技状態のような有利状態に制御されるか否かにかかわらず、対応表示となるアクティブ表示と、示唆演出となるバトル指令のうちで、一方が特別態様で実行される場合には、特別態様とは異なる態様で実行される場合と比べて、他方が特別態様で実行される割合が高くなるようにしてもよい。これにより、対応演出や示唆演出が特別態様で実行される頻度を高めることで、特別態様の出現を促進して、遊技興趣を向上させることができる。
図31に示すステップS344の処理では、例えばスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行前にアクティブ表示変化演出期間であると判定された場合でも、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始された後にはアクティブ表示変化演出期間であると判定されない。この場合、対応表示となるアクティブ表示の表示態様は、特定演出となるスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行前に変化可能であり、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始された後に変化不能である。これにより、対応表示の表示態様が変化不能となってから特定演出の実行中に示唆演出が実行されることで、対応演出と示唆演出の関連性がわかりやすくなり、遊技興趣を向上させることができる。
図17に示すステップS311の処理では、入賞時判定結果コマンドで示された入賞時判定結果などに基づいて、入賞時保留表示パターンを決定する。また、ステップS304やステップS307の処理を実行することで、入賞時判定結果コマンドで示された入賞時判定結果などに基づいて、保留表示変化演出を実行するか否かや、保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定する。他方、図29(A)に示すステップS523の処理では、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果などに基づいて、バトル指令時表示色を決定する。こうして、アクティブ表示の表示態様は、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するより前に、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定結果に基づいて決定するのに対し、バトル指令における表示色は、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定が行われた後に、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に基づいて決定する。このような対応表示となるアクティブ表示の表示態様と、示唆演出となるバトル指令の演出態様とを関連させて、遊技興趣を向上させることができる。