JP2016154417A - 振動型アクチュエータ、超音波モータおよび制御方法 - Google Patents

振動型アクチュエータ、超音波モータおよび制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の超音波振動子が独立して駆動するとともに、複数の超音波モータを同時に駆動させる際に生じるうなり現象による駆動効率の低下を低減させることが可能な振動型アクチュエータを提供する。【解決手段】複数の超音波振動子が共通して摩擦部材102に摩擦接触し、複数の超音波振動子のそれぞれが独立して駆動する振動型アクチュエータを設ける。振動型アクチュエータが、複数の超音波振動子のそれぞれの駆動周波数の差分を演算し、差分の値に応じて超音波振動子の駆動制御方法を決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、振動型アクチュエータ、超音波モータおよび制御方法に関する。
カメラやレンズの駆動源として、振動型アクチュエータの一つである超音波モータが広く採用されている。超音波モータは、高トルク出力、高い位置決め精度、静粛性などの特徴を有する。近年では、多群のズーム構成においても、比較的簡単な構造で小型に構成された機器が望まれており、複数の超音波モータで摩擦部材を共有する構成が考えられている。
通常の超音波モータでは、複数の超音波モータを同時に独立駆動させる際、駆動周波数の差分により、うなり現象が発生し、駆動効率が低下していた。特許文献1は、複数の超音波モータの駆動周波数を一致させることで、うなり現象を低減させる技術を開示している。
特開2008−160913号公報
特許文献1が開示する超音波モータでは、複数の超音波振動子に入力する駆動周波数が一致しているので、複数の超音波振動子をそれぞれ任意の速度で独立駆動させることができない。
本発明は、複数の超音波振動子が独立して駆動するとともに、複数の超音波モータを同時に駆動させる際に生じるうなり現象による駆動効率の低下を低減させることが可能な振動型アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態の振動型アクチュエータは、複数の振動子と、前記複数の振動子が共通して摩擦接触する摩擦部材とを有し、前記複数の振動子のそれぞれが独立して駆動する振動型アクチュエータである。前記振動型アクチュエータは、前記複数の振動子のそれぞれの駆動周波数の差分を演算する演算手段と、前記差分の値に応じて前記振動子の駆動制御方法を決定する決定手段とを備える。
本発明によれば、複数の超音波振動子が独立して駆動するとともに、複数の超音波モータを同時に駆動させる際に生じるうなり現象による駆動効率の低下を低減させることが可能となる。
振動型アクチュエータを示す図である。 超音波モータの分解斜視図である。 超音波モータの主要構成部を示す図である。 超音波モータの制御処理を説明するフローチャートである。 超音波振動子の、駆動周波数と速度の関係を示す図である。 実施例2において適用される圧電素子を示す図である。 超音波振動子を構成する圧電素子の電極に入力される駆動信号である。 超音波振動子の駆動周波数fと速度vとの関係を示す図である。
(実施例1)
以下に、本実施形態について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明では、デジタルカメラのレンズ鏡筒などを駆動する振動型アクチュエータとしてユニット化された超音波モータを例にとって説明する。しかし、本発明の使用用途は、超音波モータに限定されるものではない。
図1は、実施例1の振動型アクチュエータを示す図である。
図1に示す振動型アクチュエータは、第1の超音波モータ101aと第2の超音波モータ101bとを備える一つの超音波モータとして機能する。図1(A)は、振動型アクチュエータの断面図である。図1(A)では、第1の超音波モータ101aと第2の超音波モータ101bが示されている。図1(B)は、第1の超音波モータ101aの部分拡大図である。図2は、超音波モータの分解斜視図である。
本実施例では、第1の超音波モータ101aと第2の超音波モータ101bを同じ構成としており、説明を簡単にするために、図1(B)においては代表して第1の超音波モータ101aの部分のみ示している。なお、振動型アクチュエータが、異なる構成の超音波モータを有していてもよい。
また、図2においても、第1の超音波モータ101a部のみ分解状態を表しており、共通する部分の説明については省略する。ただし、超音波振動子については区別する必要があるため、第1の超音波モータ101aに搭載される超音波振動子を第1の超音波振動子115aとする。また、第2の超音波モータ101bに搭載される超音波振動子を第2の超音波振動子115bとする。
超音波振動子115aは、振動板104aと圧電素子105aとを有する。振動板104aと圧電素子105aは、公知の接着材等により固着されており、圧電素子105aは電圧を印加することによって超音波振動を励振する。
加圧機構保持部材110aは、バネガイド108aを受け入れるための保持孔を備えている。バネ109aの一方の端部は、バネガイド108aと接触している。バネ109aの他方の端部は、加圧機構保持部材110aと接触している。また、加圧機構保持部材110aは、弾性部材107aを受け入れるための保持孔を備えている。バネ109aは、加圧機構保持部材110aとバネガイド108aによって挟まれている。これにより、バネ109aは、Z軸方向に加圧力を付与している。弾性部材107aが、圧電素子105aとバネ109aとの間に配置されている。弾性部材107aは、加圧部と圧電素子105aとの直接接触を妨げ、圧電素子105aの損傷を防止している。
振動板104aは、接触部116aを備える。接触部116aは、バネ109aの加圧力により摩擦部材102に加圧された状態で接触している。振動板104aと圧電素子105aとが接着された状態において、当該圧電素子105aが超音波振動を励振することによって、振動板104aの接触部116aに略楕円運動が発生する。このとき超音波振動子115aには2つの振動モードが発生している。
超音波振動子115aと振動子保持部材106aとは、公知の接着剤等により固定されているが、固定されればその方法は限定されない。さらに、振動子保持部材106aは超音波振動に励起された楕円運動の動力を阻害しないように加圧機構保持部材110aに嵌合されている。
加圧機構保持部材110aは、2つのV溝の移動側案内部が設けられており、それぞれに球状の3個の転動部材111a、112a、113aが嵌入されている。一方、固定部としてのカバープレート112において、X軸方向に所定の長さを有する2つのV溝の固定側案内部が設けられている。加圧機構保持部材110aが有する移動側案内部と、カバープレート112が有する固定側案内部とにより、転動部材111a、112a、113aが挟持されている。なお、前述の移動側案内部および固定側案内部には、転動部材111a、112a、113aの可動範囲を制限するための可動範囲制限部が設けられているが、本実施例の説明においては省略する。
図2に示す超音波モータは、さらに地板103を備える。地板103とカバープレート112とは、Z軸方向上方側より不図示のネジ等で固定されるが、固定されればその方法は限定されない。また、地板103の底面側においては、摩擦部材102がZ軸下方側より不図示のネジ等で固定されているが、固定されればその方法は限定されない。
次に、加圧部において発生する加圧力について説明する。バネ109aの加圧力は弾性部材107aを介し、超音波振動子115aを摩擦部材102に加圧する付勢力となる。そして、振動板104aの接触部116aは、摩擦部材102に対して加圧された状態で接触する。一方、摩擦部材102からの加圧反力は、移動部120aと転動部材111a、112a、113aを介し、カバープレート112で受けられている。この加圧接触状態において圧電素子105aに駆動電圧が印加されると、超音波振動子115aにおいて発生した楕円運動が効率的に摩擦部材102へ伝達する。その結果、移動部120aは、X軸方向に進退することができる。
本実施例においては、超音波振動子115a、振動子保持部材106a、弾性部材107a、バネガイド108a、バネ109a、加圧機構保持部材110aにより、移動部120aが構成されている。また、カバープレート112、地板103、及び摩擦部材102により、基礎部が形成されている。
第1の超音波モータ101aと、第2の超音波モータ101bとは、図1および図2に示されるように、摩擦部材102を共有している。また、第1の超音波モータ101a及び第2の超音波モータ101bは、後述の周波数演算回路134と駆動制御方法決定回路135とを備えているが、本図では省略している。
図1では第1の超音波モータ101a及び第2の超音波モータ101bが固定部としてのカバープレート112を共有し、直列に配置されているが、この構成に限られない。例えば、並列に配置された形態でも構わない。
図1に示す構成では、摩擦部材は、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bが共通して摩擦接触する接触面を有する。第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bに入力されるそれぞれの駆動周波数の差分により、うなり現象が生じる。上記の差分が共有する摩擦部材102の固有振動数と近い値になると、大きく共振し、超音波モータの駆動効率が低下してしまう。本実施例では、うなり現象を防止できるように、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bとに入力される駆動周波数の差分を演算し、その結果から駆動制御方法を決定する。
図3は、超音波モータの主要構成部を示す図である。
本実施例においては、超音波モータは、第1の超音波振動子115aの位置情報を取り込む第1の位置エンコーダ131aと、第2の超音波振動子115bの位置情報を取り込む第2の位置エンコーダ131bとを備えている。
また、超音波モータは、第1の位置エンコーダ131aと第2の位置エンコーダ131bから出力される位置情報と、それぞれの目標位置とを比較して位置偏差を算出する位置偏差算出回路132を備えている。さらに、超音波モータは、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの駆動周波数を設定する駆動周波数設定回路133を備える。また、超音波モータは、駆動周波数設定回路133で設定された駆動周波数の差分を演算する周波数演算回路134を備える。また、超音波モータは、周波数演算回路134の演算結果に基づいて駆動制御方法を決定する駆動制御方法決定回路135と、駆動制御方法決定回路135により決定された駆動方法に駆動信号を出力する駆動信号出力回路136とを備えている。
第1の位置エンコーダ131aは、第1の超音波振動子115aの位置情報を位置偏差算出回路132に出力する。また、第2の位置エンコーダ131bは、第2の超音波振動子115bの位置情報を位置偏差算出回路132に出力する。位置偏差算出回路132は、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの位置情報と、それぞれの目標位置とを比較し、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bのそれぞれの位置偏差を駆動周波数設定回路133に出力する。
駆動周波数設定回路133は、上記の位置偏差から、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bに出力する駆動周波数を設定する。例えば、駆動周波数設定回路133は、位置偏差が大きい場合には、速度を速くするように駆動周波数を設定する。周波数演算回路134は、駆動周波数設定回路133によりそれぞれ設定された第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの駆動周波数の差分を演算する。
ここで、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの駆動周波数をそれぞれf1とf2とし、f1とf2の差分をdfとすると、以下の計算がなされる。
df=|f1−f2|
なお、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bとが図示されているが、これに限らず、多数の超音波振動子がある場合は、それぞれの超音波振動子の駆動周波数の差分を求めればよい。
駆動制御方法決定回路135は、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの駆動周波数の差分と、摩擦部材102の固有振動数を考慮した所定の閾値とを比較する。そして、比較結果に基づいて、駆動制御方法決定回路135は、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの駆動方法を決定する。この閾値は、例えば、摩擦部材102の固有振動数の近傍の値に予め設定される。駆動周波数の差分が固有振動数に近くなると、うなり現象が生じるからである。
駆動制御方法決定回路135は、例えば、駆動周波数の差分が閾値以上である場合に、第2の超音波振動子のデューティ比を変更する。そして、駆動制御方法決定回路135は、デューティ比変更に伴う超音波振動子の速度と駆動周波数の関係の変化に基づいて、うなり現象の生じない駆動周波数を設定する。駆動信号出力回路136は、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bに対して、設定した駆動周波数に応じた駆動信号を出力する。上記の構成によれば、駆動周波数の差分が摩擦部材102の固有振動数に近づかないように駆動制御方法を決定することができるので、うなり現象による駆動効率の低下を低減することができる。
図4は、超音波モータの制御処理を説明するフローチャートである。
図4では、複数の超音波振動子が同時駆動する際の処理のみ図示しており、複数の超音波振動子が同時駆動するか否かを確認する処理と、1つの超音波振動子のみ駆動する場合の処理は省略する。
まず、不図示の指令値出力回路が、目標地点となる指令値を生成する(ステップS1)。続いて、第1の位置エンコーダ131a、第2の位置エンコーダ131bが、それぞれ第1の超音波振動子115a、第2の超音波振動子115bの位置情報を位置偏差算出回路132に出力する(ステップS2)。
次に、位置偏差算出回路132が、指令値と位置情報とを比較して、位置偏差を算出する(ステップS3)。続いて、駆動周波数設定回路133が、算出された位置偏差に基づいて、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bとに出力される駆動周波数を設定する(ステップS4)。
次に、周波数演算回路134が、第1の超音波振動子115aの駆動周波数と第2の超音波振動子115bの駆動周波数との差分を演算する(ステップS5)。そして、駆動制御方法決定回路135が、前記演算結果と所定の閾値とを比較し、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bのそれぞれの駆動制御方法を決定する(ステップS6)。
駆動制御方法決定回路135により決定された駆動制御方法にしたがって、駆動信号出力回路136が、第1、第2の超音波振動子に駆動信号を入力する(ステップS7)。これにより、それぞれの超音波振動子が駆動する(ステップS8)。
次に、第1の位置エンコーダ131a、第2の位置エンコーダ131bが、それぞれ、第1の超音波振動子115a、第2の超音波振動子115bの位置情報を取り込む(ステップS9)。続いて、位置偏差算出回路132が、取り込まれた位置情報に基づいて、全ての超音波振動子が目標地点に到達したかを判断する(ステップS10)。全ての超音波振動子が目標地点に到達した場合は、駆動制御が終了する(ステップS10)。目標地点に到達していない超音波振動子がある場合は、処理がステップS4に戻る。本フローチャートによれば、同時駆動が終了するまで前記フローを繰り返すことで、うなり現象による駆動効率の低下を低減することができる。なお、n個の超音波振動子の内、(n−1)個の超音波振動子が目標地点に到達した場合、うなり現象が止むため、(n−1)個の超音波振動子の目標地点到達を条件に駆動制御を終了してもよい。
図5は、超音波振動子の、駆動周波数と速度の関係を示す図である。
図5では、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの、駆動周波数と速度の関係を例にとって説明する。本実施例では、第1の超音波モータ101aと第2の超音波モータ101bを同じ構成としており、説明を簡単にするために、代表して第1の超音波モータ101aについて説明する。
超音波モータ101aは、圧電素子105aに駆動電圧を印加することによって、超音波振動を励振し、これにより超音波振動子115aが共振する。その結果、超音波振動子115aには楕円運動が発生し、駆動力を得る。つまり、超音波モータ101aは、超音波振動子115aの共振を利用しているため、圧電素子105aに入力する駆動周波数と、超音波振動子115aの共振周波数の関係により速度が変化する。したがって、圧電素子105aに入力する駆動周波数fを変化させることで、所望の速度vを得ることができる。
図5において、図5(A)、図5(B)は、それぞれ、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bの駆動周波数と速度の関係を示している。第1の超音波振動子115aは、位置偏差算出の結果から速度v1を得るために、駆動周波数f1が設定される。第2の超音波振動子115bは、位置偏差算出の結果から速度v2を得るために、駆動周波数f2が設定される。周波数演算回路134が、駆動周波数f1と駆動周波数f2との差分を演算する。この差分の演算結果に基づいて、駆動制御方法決定回路135が、第2の超音波振動子115bに印加される駆動電圧のデューティ比を変更する。具体的には、駆動周波数の差分の値に応じて振動子の駆動電圧のデューティ比が変更されると共に、当該振動子の駆動周波数が変更される。
図5(B)において、実線151aは、第2の超音波振動子115bに印加される駆動電圧のデューティ比が変更される前の駆動周波数と速度との関係を示す。また、破線151bは、駆動電圧のデューティ比が変更された後の駆動周波数と速度との関係を示す。
図5(B)においては、一例として、駆動電圧のデューティ比を低下させた場合の駆動周波数と速度の関係を示しているが、駆動電圧のデューティ比が変更されていれば、図5(B)に示す例に限定されない。
駆動電圧のデューティ比を低下させた場合、駆動電圧が低下する。その結果、駆動周波数と速度の関係が実線151aから破線151bに変化し、所望の速度v2を出力するための周波数がf2aからf2bへと変化する。これにより、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bとの駆動周波数の差分を、dfaからdfbに変化させることができる。また、速度の急激な低下を避けるため、事前に周波数演算回路134により算出された周波数の差分を鑑み、所定の駆動周波数分をシフトさせてもよい。
なお、図5では、第2の超音波振動子115bに印加される駆動電圧のデューティ比が変更された結果を示しているが、第1の超音波振動子115aに印加される駆動電圧のデューティ比を変更しても構わない。さらに、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bのそれぞれのデューティ比を変更しても構わない。
以上より、本発明によれば、複数の超音波振動子の駆動周波数の差分によるうなり現象を低減すると共に、任意の速度で独立駆動が可能な超音波モータを提供することができる。
(実施例2)
以下に、実施例2を説明する。なお、実施例2の超音波モータについて、実施例1の超音波モータ101a及び超音波モータ101bと構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
図6は、実施例2において適用される圧電素子を示す図である。
圧電素子201は, 隣接する第1の電極202aと第2の電極202bとを有する。圧電素子201と振動板104bが接着され、第2の超音波振動子115bが構成される。そして、超音波振動子115bは摩擦部材102に加圧接触される。このとき、第1の電極202aと第2の電極202bとに所定の位相差を持たせた駆動信号を入力することで、2つの振動モードを発生させることができる。この2つの振動モードの合成により、前述の略楕円運動が発生する。この状態において、第1の電極202aと第2の電極202bに入力する駆動信号の位相差を変更することで、振動板104bの接触部116bに発生する略楕円運動の楕円比を変更する。これにより速度を変化させることが可能となる。
本実施例においては、第1の超音波振動子115a及び第2の超音波振動子115bの内、第1の超音波振動子115bが上記圧電素子201と前述の振動板104bで構成される場合について説明するが、本発明はこの構成に限られない。第1の超音波振動子115a及び第2の超音波振動子115bの両方が圧電素子201によって構成されていても構わない。また、本実施例においては、隣接する第1の電極202aと第2の電極202bを有する圧電素子201を用いているが、2つの振動モードの合成を利用して略楕円運動を発生させる超音波振動子であればよい。
図7は、実施例2における、超音波振動子を構成する圧電素子の電極に入力される駆動信号を示す図である。
図7では、第2の超音波振動子115bを構成する圧電素子201の、第1の電極202aと第2の電極202bに入力される駆動信号を例にとって説明する。図7中に記載の電極1、電極2は、それぞれ第1の電極202a、第2の電極202bと同義とする。
図7(A)に示す例では、第1の電極202aと第2の電極202bに対して、位相差φaで駆動信号が入力されている。2つの振動モードを利用する場合、好適な位相差の例として、位相差φaを90度程度とすると良いが、これに限られない。
図7(B)に示す例では、第1の電極202aと第2の電極202bに対して、位相差φbで駆動信号が入力されている。本実施例においては、駆動制御方法決定回路135により位相差が決定され、位相差がφaからφbへと変化する。このとき、2つの振動モードが形成する略楕円運動において、速度が速くもしくは遅くなるように楕円比が変化する。このように、位相差を変化させることで、略楕円運動の楕円比を変化させ、速度を変化させることが可能となる。
図8は、実施例2における、超音波振動子の駆動周波数fと速度vとの関係を示す図である。
図8(A)は、第1の超音波振動子115aの駆動周波数と速度との関係を示す。図8(B)は、第2の超音波振動子115bの駆動周波数と速度との関係を示す。
第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bは位置偏差算出の結果から、それぞれ速度v1、速度v2を得るために、駆動周波数f1と駆動周波数f2とが設定される。そして、周波数演算回路134が、駆動周波数f1と駆動周波数f2の差分を演算する。駆動制御方法決定回路135が、駆動周波数f1と駆動周波数f2の差分に基づいて、第2の超音波振動子115bに印加される2つの駆動信号の位相差を変更する。
図8(B)において、実線221は、第2の超音波振動子115bに2つの駆動信号が位相差φaで印加される時の駆動周波数と速度の関係を示す。また、破線222は、第2の超音波振動子115bに2つの駆動信号が位相差φbで印加される時の駆動周波数と速度の関係を示す。
本実施例において、位相差を大きくした場合、前述の通り、略楕円運動の楕円比が変化する。その結果、駆動周波数と速度の関係が実線221から破線222に変化し、所望の速度v2を出力するための周波数がfφaからfφbへと変化する。これにより、第1の超音波振動子115aと第2の超音波振動子115bとの駆動周波数の差分を、dfaからdfbに変化させることができる。また、急な速度の低下を避けるため、事前に周波数演算回路134により算出された周波数の差分を鑑み、所定の駆動周波数分をシフトさせてもよい。なお、本説明においては位相差が大きくなった場合を例として説明しているが、これに限らない。
本発明によれば、複数の超音波振動子の駆動周波数の差分によるうなり現象を低減すると共に、任意の速度で独立駆動が可能な超音波モータを提供することができる。以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101a 超音波モータ

Claims (7)

  1. 複数の振動子と、前記複数の振動子が共通して摩擦接触する摩擦部材とを有し、前記複数の振動子のそれぞれが独立して駆動する振動型アクチュエータであって、
    前記複数の振動子のそれぞれの駆動周波数の差分を演算する演算手段と、
    前記差分の値に応じて前記振動子の駆動制御方法を決定する決定手段とを備える
    ことを特徴とする振動型アクチュエータ。
  2. 前記決定手段は、前記複数の振動子のそれぞれの駆動周波数の差分が前記摩擦部材の固有振動数に近づかないように前記振動子を駆動制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動型アクチュエータ。
  3. 前記決定手段は、前記駆動周波数の差分の値に応じて前記振動子の駆動電圧のデューティ比を変更すると共に、当該振動子の駆動周波数を変更する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動型アクチュエータ。
  4. 前記振動子は、振動板と当該振動板に固着された圧電素子とを有し、
    当該圧電素子が超音波振動を励振することによって前記振動板の前記摩擦部材との接触部に楕円運動が発生する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動型アクチュエータとして機能する超音波モータ。
  5. 前記振動板の接触部に発生する楕円運動は、前記圧電素子に少なくとも2つの駆動信号を与えることにより発生する2つの振動モードの合成により形成され、
    前記決定手段は、前記2つの駆動信号の位相差を変更することによって、前記振動子の駆動周波数を変更する
    ことを特徴とする請求項4に記載の超音波モータ。
  6. 前記複数の振動子のうちのいずれかの振動子が有する圧電素子が、前記駆動信号を与えられる第1、第2の電極を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波モータ。
  7. 複数の振動子と、前記複数の振動子が共通して摩擦接触する摩擦部材とを有し、前記複数の振動子のそれぞれが独立して駆動する振動型アクチュエータの制御方法であって、
    前記複数の振動子のそれぞれの駆動周波数の差分を演算する演算工程と、
    前記差分の値に応じて前記振動子の駆動制御方法を決定する決定工程とを有する
    ことを特徴とする制御方法。
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