JP2016154106A - 微生物燃料電池用アノード及び微生物燃料電池 - Google Patents

微生物燃料電池用アノード及び微生物燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】微生物担体もしくはアノードなどを容易に取り出すことができ、かつアノードとカソードとの短絡を防ぐことができる微生物燃料電池用アノード及び微生物燃料電池を提供する。【解決手段】本発明に係る微生物燃料電池用アノード1は、導電性を有する少なくとも1つの微生物担体11と、微生物担体11と接触しており、かつ微生物担体11を保持している保持体12とを備え、保持体12は、液体が通過可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、微生物燃料電池に用いられる微生物燃料電池用アノードに関する。また、本発明は、上記微生物燃料電池用アノードを用いた微生物燃料電池に関する。
近年、廃水等の有機性廃棄物を分解する際にエネルギーを回収する方法として、燃料電池のしくみを利用した微生物燃料電池が注目されている。微生物燃料電池では、排水及び廃棄物等に含まれる有機性物質を分解する際に微生物が放出した電子を電極により回収することによって、直接的に電気エネルギーを回収することが可能である。
上記微生物燃料電池は、アノード(負電極)とカソード(正電極)とを備えており、かつアノードとカソードとが導線で負荷回路に接続されている。上記微生物燃料電池を使用する際には、アノードに接するように、嫌気性下で生育可能な微生物及び有機性物質を含む液を流す。アノードでは、微生物の代謝により有機性物質から電子(e)が生成される。アノードとカソードとを導線で負荷回路と接続し、閉回路を形成すると、アノードとカソードとの間に電位差が生じ、電位差と負荷回路に流れた電流との積の分、電力エネルギーを得ることができる。
上記のように、微生物燃料電池は、微生物が持つ有機物の代謝機能を利用する電池である。このため、アノードに効率よく有機物を接触させることが重要である。有機物の接触効率を向上させた微生物燃料電池の一例が、下記の特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の微生物燃料電池(微生物発電装置)は、微生物を保持し電子供与体を含む原液が供給されるアノード室と、電子受容体が供給されるカソード室と、上記アノード室と上記カソード室との間に配置され互いに向かい合う第1及び第2の面を有する非導電膜と、上記非導電膜の上記第1の面に密着して拡がる面を有し、上記アノード室の内部と略同一形状とされた多孔体で構成され上記アノード室内に配置された第1の導電性充填材と、上記非導電膜の上記第2の面と密着して広がる粗面を有する第2の導電性充填材とを含む。
特開2009−152091号公報
アノード室では電子を生成する微生物が生育し、バイオフィルムを形成する。微生物燃料電池を長時間使用すると、バイオフィルムによってアノード内部の流路が閉塞する。このため、定期的にアノードをアノード室から取り出し、バイオフィルムを取り除く必要がある。従来のアノードでは、取り出しが困難であるという問題がある。
また、従来のアノードでは、アノード室に充填する微生物担体がセパレーターに直接的に接する。このため、微生物担体によりセパレーターが破損することがある。さらに、従来のアノードでは、微生物担体の突出部がカソードに接触して、アノードとカソードとが短絡することもある。
本発明の目的は、微生物燃料電池において、微生物担体もしくはアノードなどを容易に取り出すことができ、かつアノードとカソードとの短絡を防ぐことができる微生物燃料電池用アノードを提供することである。また、本発明は、上記微生物燃料電池用アノードを用いた微生物燃料電池を提供することである。
本発明の広い局面によれば、導電性を有する少なくとも1つの微生物担体と、前記微生物担体と接触しており、かつ前記微生物担体を保持している保持体とを備え、前記保持体は、液体が通過可能である、微生物燃料電池用アノードが提供される。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記微生物担体の形状が、板状、粒状又は繊維状である。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記微生物担体が複数であり、前記保持体が、複数の前記微生物担体を保持している。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記微生物担体が、炭素繊維、カーボンフォーム、ポーラスカーボン、炭素繊維が加工されたトウ、カーボンペーパー、カーボンフェルト、カーボンクロス、粒状活性炭又は導電性を有する樹脂により被覆された金属である。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記保持体に、前記微生物担体が内包されている。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記保持体が導電性を有する。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記保持体が導電性材料により形成されており、前記保持体を構成する前記導電性材料が、金属又は炭素である。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記保持体が導電性材料により形成されており、前記保持体を構成する前記導電性材料が、炭素繊維、ステンレス、チタン、アルミニウム、又は導電性を有する樹脂により被覆された金属である。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記保持体が、網状である。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードのある特定の局面では、前記保持体から、前記微生物担体を取り出し可能である。
本発明の広い局面によれば、上述した微生物燃料電池用アノードと、カソードと、前記微生物燃料電池用アノードと前記カソードとを接続している導線とを備える、微生物燃料電池が提供される。
本発明に係る微生物燃料電池用アノードは、導電性を有する少なくとも1つの微生物担体と、上記微生物担体と接触しており、かつ上記微生物担体を保持している保持体とを備えているので、微生物燃料電池において、アノードの構成部材もしくはアノードを容易に取り出すことができ、かつ、アノードとカソードとの短絡を防ぐことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る微生物燃料電池用アノードを模式的に示す斜視図である。 図2は、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に示す図である。 図3は、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に示す図である。 図4は、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に示す図である。 図5は、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に示す図である。 図6は、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に示す図である。 図7は、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に示す図である。 図8は、図1に示す微生物燃料電池用アノードを用いた微生物燃料電池の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(微生物燃料電池用アノード)
本発明に係る微生物燃料電池用アノードは、少なくとも1つの微生物担体と、保持体とを備える。上記微生物担体は、微生物を担持可能である。上記微生物担体は、導電性を有する。上記保持体は、上記微生物担体と接触しており、かつ上記微生物担体を保持している。本発明に係る微生物燃料電池用アノードでは、上記保持体は、液体が通過可能である。
本発明では、上述した構成が備えられているので、微生物燃料電池において、アノードの構成部材、もしくはアノードを容易に取り出すことができ、かつ、アノードとカソードとの短絡を防ぐことができる。特に、アノードを容易に取り出すことができ、更に微生物担体を容易に取り出すことができる。また、本発明では、微生物担体にセパレーター等を接触させずに、保持体にセパレーター等を接触させることができるので、セパレーター等の破損を防ぐことができる。従って、アノードとカソードとの短絡を効果的に防ぐことができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一実施形態に係る微生物燃料電池用アノードを模式的に示す斜視図である。なお、図1及び後述する図では、大きさ及び厚み等は、実際の図示の便宜上、実際の大きさ及び厚み等と異なっている。
図1に示すアノード1は、微生物燃料電池に用いられる。アノード1は、複数の微生物担体11と、保持体12とを備える。微生物担体11の形状(外形)は、粒状であり、具体的には、略直方体状である。保持体12の形状(外形)は、直方体状である。保持体12は、網状である。微生物担体11は、微生物を担持可能である。微生物担体11は、導電性を有する。保持体12は、微生物担体11と接触しており、かつ微生物担体11を保持している。
本実施形態では、複数の微生物担体11の全てが、保持体12に接触している。上記複数の微生物担体の一部が、上記保持体に接触していてもよい。
保持体12は、枠部と底部とを有する。枠部は環状である。保持体12には、枠部と底部とで囲まれた内部空間が形成されている。この内部空間に、微生物担体11が内包されている。従って、アノード1の外周面に、微生物担体11は露出していない。保持体12は一端(上端)に、開口を有する。保持体12の開口から、複数の微生物担体11が保持体12内に入れられている。保持体12に、微生物担体11が内包されている。アノード1は、微生物燃料電池から容易に取り出し可能である。また、アノード1では、保持体12から、微生物担体11を取り出し可能である。
保持体12は、液体が通過可能である。具体的には、保持体12は、有機性物質を含む液が通過可能である。
図2〜7に、微生物燃料電池用アノードの変形例を模式的に断面図で示す。
図2に示すアノード1Aでは、保持体12Aとして、2枚の平板が用いられている。2枚の平板の間に、粒状の複数の微生物担体11Aが挟み込まれている。微生物担体11Aは、略球状である。このように、微生物担体は保持体に挟まれていてもよい。図示しない部分で、2枚の平板である保持体12Aは、接続具により接続されている。
図3に示すアノード1Bでは、保持体12Bとして、形状(外形)が直方体状である保持体が用いられている。なお、図示しない位置において、保持体12Bは開口を有する。保持体12Bは内部空間を有する。保持体12Bの開口から、保持体12Bの内部空間に、粒状の複数の微生物担体11Bが充填されている。このように、保持体の形状は、直方体状であってもよい。さらに、保持体の形状は、円柱状であってもよい。
図4に示すアノード1Cでは、保持体12Cとして、袋が用いられている。袋である保持体12Cの内部に、粒状の複数の微生物担体11Cが充填されている。袋である保持体12Cの開口は閉じられている。
図5に示すアノード1Dでは、保持体12Dとして、形状(外形)が直方体状である保持体が用いられている。保持体12Dは内部空間を有する。保持体12Dの内部空間に、繊維状の複数の微生物担体11Dが充填されている。このように、微生物担体の形状は、繊維状であってもよい。
図6に示すアノード1Eでは、保持体12Eとして、形状(外形)が直方体状である保持体が用いられている。保持体12Eは内部空間を有する。保持体12Eの内部空間に、複数のシート状の微生物担体11Eが配置されている。シート状の微生物担体11Eは2つ折りされており、折り曲げられている。このように、微生物担体の形状は、シート状であってもよく、折り曲げられていてもよく、例えばジグザグ状に折り曲げられていてもよい。
図7に示すアノード1Fでは、保持体12Fとして、形状(外形)が帯状である保持体が用いられている。また、繊維状の複数の微生物担体11Fに、帯状である保持体12Fが巻かれている。繊維状の複数の微生物担体11Fは、帯状である保持体12Fにより束ねられている。アノード1Fでは、微生物担体11Fの一部が露出している。アノード1Fでは、微生物担体11Fの保持体12Fにより保持されている部分において、微生物担体11Fと他の部材との接触を防ぐことができる。微生物担体の一部が露出している場合に、微生物担体が他の部材に接触することによるアノードとカソードとの短絡を抑制する観点からは、微生物担体は、繊維状ではないことが好ましい。
アノード1,1A〜1Fのように、微生物担体及び保持体の形状などは適宜変更することができる。
効率的に電気を回収する観点からは、上記アノードは、複数の上記微生物担体を有することが好ましい。微生物担体が複数であると、微生物担体の表面積が大きくなる。結果として、微生物担体と有機性物質を含む液との接触面積が大きくなる。
効率的に電気を回収する観点からは、上記保持体が、複数の微生物担体を保持していることが好ましい。1つの保持体内に、複数の微生物担体が配置されていることが好ましい。
微生物担体では、長期間の使用によって、微生物担体内の流路の目詰まり等が生じたり、微生物の担持性能が低下したりすることがある。保持体を有効活用したり、微生物担体を変えるだけで効率的に電気の回収効率を再度高めることを可能にしたりする観点からは、微生物燃料電池から、アノードが取り出し可能であることが好ましい。
アノードの取り出しをより一層容易にする観点からは、上記保持体に、上記微生物担体が内包されていることが好ましい。また、上記保持体に、複数の上記微生物担体が内包されていることが好ましい。上記保持体を用いることで、上記保持体に、複数の上記微生物担体を内包させることが容易であり、複数の微生物担体を用いて、1つのアノードを形成することができる。
上記微生物担体の形状は特に限定されない。上記微生物担体の形状は、板状、粒状又は繊維状であることが好ましく、粒状又は繊維状であることがより好ましい。板状の微生物担体は、平板状であることが好ましい。
微生物を効果的に担持可能であるように、また有機性物質を含む液を通過可能であるように、上記微生物担体は、孔を有していてもよく、多孔質体であってもよい。
上記微生物担体は、導電性を有し、導電性材料により形成されている。微生物を担持しやすく、導電性に優れており、電気を効率的に回収することができることから、上記微生物担体は、炭素繊維、カーボンフォーム、ポーラスカーボン、炭素繊維が加工されたトウ、カーボンペーパー、カーボンフェルト、カーボンクロス、粒状活性炭又は導電性を有する樹脂により被覆された金属であることが好ましい。炭素系の担体においては、材料は炭素質及び黒鉛質のいずれかに限定されず、2種以上の材料が併用されてもよい。上記導電性を有する樹脂は、特に限定されない。上記導電性を有する樹脂の表面抵抗値は、好ましくは5Ω/□以上、好ましくは5kΩ/□以下である。表面抵抗値が5kΩ/□以下である場合、導電性が高いため、効率よく電気エネルギーを取り出すことができる。表面抵抗値が5Ω/□以上であれば、バインダー樹脂に多量に導電性粒子を配合する必要がない。この場合、相対的にバインダー樹脂の比率が高くなるため、被覆されている導電性樹脂の耐久性が高くなり、使用中に導電性樹脂が剥離し難くなる。上記微生物担体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記微生物担体を構成する導電性材料としては、炭素繊維やチタンなどの各種の導電性金属が挙げられる。上記微生物担体を構成する導電性材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
効率的に電気を回収する観点からは、上記保持体は、導電性を有することが好ましく、導電性材料により形成されていることが好ましい。
効率的に電気を回収する観点からは、上記保持体を構成する上記導電性材料は、金属又は炭素であることが好ましい。効率的に電気を回収する観点からは、上記保持体を構成する上記導電性材料は、炭素繊維、ステンレス、チタン、アルミニウム、又は導電性を有する樹脂により被覆された金属であることが好ましい。上記保持体を構成する導電性材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記保持体の形状は、液体を通過可能であれば特に限定されない。上記保持体の形状としては、板状、直方体状、円柱状、袋状及び帯状等が挙げられる。上記保持体は、枠部を有することが好ましく、底部を有することが好ましい。また、液体が効率的に通過可能であることから、上記保持体は、網状であることが好ましい。
上記アノード全体の形状(外形)は、シート状であることが好ましい。
上記アノードの厚みは、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上、好ましくは500mm以下、より好ましくは200mm以下である。上記アノードの厚みが上記下限以上であると、微生物をより一層効果的に担持可能である。上記アノードの厚みが上記上限以下であると、内部抵抗が低くなり、効率的に電気を回収できる。
(微生物燃料電池及び他の詳細)
上記微生物燃料電池用アノードを用いて、微生物燃料電池を得ることができる。
本発明に係る微生物燃料電池は、微生物燃料電池用アノードと、カソードと、上記微生物燃料電池用アノードと上記カソードとを接続している導線とを備える。
図8は、図1に示す微生物燃料電池用アードを用いた微生物燃料電池の一例を模式的に示す断面図である。
図8に示す微生物燃料電池21は、アノード1と、エアカソード22と、有機性物質を含む液23と、導線とを備える。導線は、図示しない位置に配置されている。有機性物質を含む液23は、容器24内に配置されている。図8では、アノード1は略図で示されている。
アノード1は、有機性物質を含む液23内に配置されており、有機性物質を含む液23の液面よりも下方に位置しており、有機性物質を含む液23内に浸漬している。アノード1の全体が、有機性物質を含む液23内に配置されていることが好ましい。
微生物燃料電池21では、複数のアノード1と複数のエアカソード22とが交互に並んで配置されている。複数のエアカソード22の間の空隙を、有機性物質を含む液23がアノード1に接触しながら流れる。
エアカソード22は、空気をカソード31内に取り入れるための空気取り入れ部32を有する。空気取り入れ部32は、例えば、空気が流れる流路を有する枠状部材である。エアカソード22は、対向配置された2つのカソード31と、2つのカソード31間に配置された空気室33とを有する。従って、カソード31は、空気室33と接している。空気室33は空気層である。エアカソード22は、空気室33の下端において枠部材を有し、枠部材により空気室33からの空気の流出が防がれている。エアカソード22では、空気取り入れ部32から、空気室33内に、空気を取り入れ可能である。空気取り入れ部32の一端は、空気室33に接続されている。空気取り入れ部32の他端は、有機性物質を含む液23の液面よりも上方において、容器24の外部に至っている。容器24の外部から、空気が、空気取り入れ部32を通過して、空気室33内に取り入れ可能である。空気室33には、空気透過性部材が配置されていてもよい。
容器24は、有機性物質を含む液23の流入口24aと、有機性物質を含む液23の流出口24bとを有する。容器24内で、有機性物質を含む液23が流入口24a側から流出口24b側に流れる。容器24内において、有機性物質を含む液23の液面上に、容器24は内部空間(空隙)を有する。容器24内の内部空間には、ガスが配置されている。容器24内の内部空間に配置されたガスは、一般的には、酸素を含む空気である。但し、内部空間に、酸素を含まないガスが置換されていてもよい。
上記導線は、図示しない位置において、アノード1とカソード31とを接続している。上記導線は、図示しない外部回路に接続されている。アノード1とカソード31とが上記導線を介して負荷回路に接続されていることによって、アノード1とカソード31との間に電位差が生じる。上記導線を通して負荷回路に流れる電気エネルギーは、回収することができる。
微生物燃料電池21では、容器24の上蓋を外して、アノード1の構成部材や、アノード1を容易に取り出すことができる。例えば、微生物担体11を保持体12ごと取り出すことができる。さらに、微生物担体11のみを取り出すこともできる。微生物燃料電池21では、アノード1や微生物担体11の交換が容易である。
微生物燃料電池の他の実施形態として、アノードとエアカソードとの間に、セパレーターが配置されてもよい。微生物燃料電池が特定の上記のアノードを備えていることで、セパレーターを破損することなく、微生物担体を容易に取り出すことができ、アノードとカソードとの短絡を防ぐことができる。
上記セパレーターは、液体が通過可能なシート状物であることが好ましく、上記液体が通過可能なシート状物は破損しにくいため、アノードとカソードとが短絡しにくくなる。上記シート状物としては、不織布、織布、格子状物等が挙げられる。上記シート状物の材料は耐水性・耐生物分解性・絶縁性にすぐれる材料が好ましいが、特に限定されず、紙、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。上記セパレーターの材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記セパレーターの市販品としては、例えば、GEヘルスケア・ジャパン社製「定性ろ紙(コード番号1004−240)」等が挙げられる。
上記セパレーターの厚みは、好ましくは10μm以上、好ましくは1mm以下である。上記セパレーターの目付量は、好ましくは10g/m以上、好ましくは1,000g/m以下である。上記セパレーターの厚みおよび目付量が上記下限以上であると、破損がより一層生じ難くなる。上記セパレーターの厚みが上記上限以下であると、水素イオンがより一層効率的に移動する。
水素イオンの移動効率を高めるためには、上記エアカソードと上記セパレーターとの間の間隔はなるべく狭いほうがよく、上記エアカソードと上記セパレーターとは接していることが好ましい。
上記カソードにおいて、空気との接触面に、撥水層が設けられていることが好ましい。上記撥水層は、上記導電性基材に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂を塗布することにより形成されていてもよいし、液体を透過せず、気体を透過する通気性膜が積層されていてもよい。例えば、通気性膜としては、セルポア(積水化学工業社製)が挙げられる。
上記カソードにおいて、表面に触媒部が配置されていてもよい。上記カソードにおいて、空気との接触面とは反対側に、触媒部が配置されていてもよい。上記触媒部は、例えば、酸素還元触媒とバインダーとを含む。
上記酸素還元触媒としては、白金等の貴金属触媒、鉄系触媒、マンガン系触媒及びカーボンアロイ系触媒等が挙げられる。上記白金等の貴金属触媒を用いる場合には、酸素還元性能がより一層高くなる。上記鉄系触媒、上記マンガン系触媒及び上記カーボンアロイ系触媒を用いる場合には、コストがより一層低くなる。上記酸素還元触媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記バインダーとしては、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、メチルセルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂及びポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。上記バインダーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記有機性物質を含む液としては特に限定されないが、廃水、廃液、し尿、食品廃棄物、その他の有機性廃棄物及び汚泥等が挙げられる。上記微生物燃料電池は、エネルギーを回収可能な廃液処理装置として好適に用いられる。
上記微生物としては、嫌気性微生物及び好気性微生物が挙げられる。
また、微生物燃料電池の使用開始時には微生物反応室内にこれらの微生物の増殖に適当な培地を供給することが望ましい。さらに、上記アノードの電位を高く維持することにより、上記アノードでのこれらの微生物の増殖を促すことがより望ましい。
1…アノード
1A〜1F…アノード
11…微生物担体
11A〜11F…微生物担体
12…保持体
12A〜12F…保持体
21…微生物燃料電池
22…エアカソード
23…有機性物質を含む液
24…容器
24a…流入口
24b…流出口
31…カソード
32…空気取り入れ部
33…空気室

Claims (11)

  1. 導電性を有する少なくとも1つの微生物担体と、
    前記微生物担体と接触しており、かつ前記微生物担体を保持している保持体とを備え、
    前記保持体は、液体が通過可能である、微生物燃料電池用アノード。
  2. 前記微生物担体の形状が、板状、粒状又は繊維状である、請求項1に記載の微生物燃料電池用アノード。
  3. 前記微生物担体が複数であり、
    前記保持体が、複数の前記微生物担体を保持している、請求項1又は2に記載の微生物燃料電池用アノード。
  4. 前記微生物担体が、炭素繊維、カーボンフォーム、ポーラスカーボン、炭素繊維が加工されたトウ、カーボンペーパー、カーボンフェルト、カーボンクロス、粒状活性炭又は導電性を有する樹脂により被覆された金属である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  5. 前記保持体に、前記微生物担体が内包されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  6. 前記保持体が導電性を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  7. 前記保持体が導電性材料により形成されており、
    前記保持体を構成する前記導電性材料が、金属又は炭素である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  8. 前記保持体が導電性材料により形成されており、
    前記保持体を構成する前記導電性材料が、炭素繊維、ステンレス、チタン、アルミニウム、又は導電性を有する樹脂により被覆された金属である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  9. 前記保持体が、網状である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  10. 前記保持体から、前記微生物担体を取り出し可能である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノード。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の微生物燃料電池用アノードと、
    カソードと、
    前記微生物燃料電池用アノードと前記カソードとを接続している導線とを備える、微生物燃料電池。
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