JP2016151788A - センサ装置、入力装置及び電子機器 - Google Patents

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宗毅 海老原
Munetake Ebihara
宗毅 海老原
秀吉 脇本
Hideyoshi Wakimoto
秀吉 脇本
俊昭 鎌田
Toshiaki Kamata
俊昭 鎌田
一郎 樋口
Ichiro Higuchi
一郎 樋口
聡 藤澤
Satoshi Fujisawa
聡 藤澤
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Abstract

【課題】入力操作のみならず本体の全体的な変形を検出することが可能なセンサ装置、入力装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】センサ装置120は、本体と、第1のセンサ部と、第2のセンサ部とを具備する。本体は、入力操作面11と、入力操作面11に対向する底面12とを有し、変形可能なシート状に構成される。第1のセンサは、入力操作に基づく入力操作面11の局所的な変形を検出する。第2のセンサは、入力操作面の全体的な変形を検出する。
【選択図】図3

Description

本技術は、入力操作を検出することが可能なセンサ装置、入力装置及び電子機器に関する。
電子機器用のセンサ装置として、入力操作面に対する操作位置や押圧力を検出することが可能な構成が知られている。例えば特許文献1には、表示デバイスとしての機能を有するタッチパネルにソフトウェアキーボード等のGUI部品を表示し、表示されたキーをタッチすることで当該キーを表示する入力デバイスが開示されている。
特開2012−146267号公報
一方で、近年、PC(Personal Computer)やモバイル情報機器の薄型化が図られている。それに伴い、入力装置全体が変形する可能性があった。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、入力操作のみならず入力操作面の全体的な変形を検出することが可能なセンサ装置、入力装置及び電子機器を提供することにある。
以上の目的を達成するため、本技術の一形態に係るセンサ装置は、本体と、第1のセンサ部と、第2のセンサ部とを具備する。
上記本体は、入力操作面と、上記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状に構成される。
上記第1のセンサは、入力操作に基づく上記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能に構成される。
上記第2のセンサは、上記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能に構成される。
上記センサ装置によれば、入力操作面の局所的な変形とは別に、入力操作面の全体的な変形を検出することができる。これにより、入力操作面に対する押圧操作とは別に、本体の全体的な変形を検出することができる。
また、上記本体は、上記入力操作面と上記底面との間に配置された電極層をさらに有し、
上記第1のセンサ部は、上記電極層に形成され上記入力操作面との相対距離に応じて容量が可変の第1の容量素子を有し、
上記第2のセンサ部は、上記電極層に形成され上記入力操作面との相対距離に応じて容量が可変の第2の容量素子を有していてもよい。
これにより、入力操作面の変形を静電的に検出することができる。
さらに、上記本体は、
上記電極層に対向する導体層を含み、上記入力操作面が形成された操作部材をさらに有し、
上記第1の容量素子は、上記導体層との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成され、
上記第2の容量素子は、上記導体層との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成されてもよい。
すなわち、上記センサ装置は、導電性の操作子と第1及び第2の容量素子の容量結合に基づいて入力操作面の変形を検出する構成ではなく、導体層と第1及び第2の容量素子の容量結合に基づいて入力操作面の変形を検出する構成とすることができる。これにより、操作子が絶縁性の場合や、操作子の接触面積が小さい場合等でも、入力操作面の押圧に基づいて精度よく変形を検出することができる。
また、上記本体は、上記底面が形成された底面板をさらに有し、
上記底面は、上記入力操作面よりも変形しにくい構成を有してもよい。
これにより、本体全体の強度を高めることができるとともに、相対的に入力操作面を変形しやすい構成とすることができる。
また、上記第2のセンサ部は、上記入力操作面と平行な一軸方向に延在してもよい。
上記第2のセンサ部により、上記一軸方向に沿った変形を精度よく検出することが可能となる。
また、上記入力操作面は、
上記第1のセンサ部に対応して配置された第1の領域と、
上記第2のセンサ部に対応して配置され、上記第1の領域よりも変形しにくい第2の領域とを有してもよい。
上記第2の領域により、入力操作面中に押圧等によって局所的に変形しにくい領域を形成することができる。したがって、第2のセンサ部が、入力操作面の全体的な変形のみ検出することが容易になる。
さらに、上記センサ装置は、上記第2の領域上に配置され、上記第2の領域への押圧を防止する押圧防止部をさらに具備してもよい。
上記押圧防止部により、第2の領域の局所的な変形を防止することができる。
あるいは、上記本体は、上記入力操作面の曲率がそれぞれ異なる第1の形状モードと第2の形状モードとを切替可能に構成された切替部をさらに有してもよい。
上記切替部により、ユーザの使用態様に応じて本体の形状を切り替えることが可能となる。
また、本技術の他の形態に係る入力装置は、本体と、第1のセンサ部と、第2のセンサ部と、制御部とを具備する。
上記本体は、入力操作面と、上記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状に構成される。
上記第1のセンサは、入力操作に基づく上記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能に構成される。
上記第2のセンサは、上記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能に構成される。
上記制御部は、上記第2のセンサ部からの出力に基づいて上記入力操作面の全体的な変形量を検出し、上記変形量と上記第1のセンサ部からの出力とに基づいて上記入力操作に関する入力操作情報を生成することが可能に構成される。
また、上記制御部は、上記変形量が所定の変形量未満の場合、上記入力操作情報を生成し、上記変形量が上記所定の変形量以上の場合、警告を発するための信号を生成してもよい。
上記制御部により、入力操作面が変形された場合に警告を発することができ、本体の破損を防止することができる。
あるいは、上記制御部は、
上記変形量に基づいて上記入力操作面の全体的な変形により上記入力操作面に付加された圧力値を算出し、
上記圧力値に基づいて上記第1のセンサ部からの出力を補正し、上記入力操作面に付加された真の押圧力を算出することで上記入力操作情報を生成してもよい。
これにより、入力操作面が全体的に変形している状態で入力操作された場合であっても、誤動作することがなく、適切な入力操作情報を生成することができる。
本技術のさらに他の形態に係る電子機器は、入力装置と、表示装置とを具備する。
上記入力装置は、本体と、第1のセンサ部と、第2のセンサ部と、制御部とを具備する。
上記本体は、入力操作面と、上記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状に構成される。
上記第1のセンサは、入力操作に基づく上記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能に構成される。
上記第2のセンサは、上記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能に構成される。
上記制御部は、上記第2のセンサ部からの出力に基づいて上記入力操作面の全体的な変形量を検出し、上記変形量と上記第1のセンサ部からの出力とに基づいて上記入力操作に関する入力操作情報を生成することが可能に構成される。
上記表示装置は、上記入力装置に接続され、上記入力操作に関する情報に基づく画像が表示されることが可能に構成される。
以上のように、本技術によれば、入力操作のみならず入力操作面の全体的な変形を検出することが可能なセンサ装置、入力装置及び電子機器を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の第1の実施形態に係る電子機器の構成を示す模式的な図である。 上記電子機器に含まれる入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 図2のA−A方向から見た断面図である。 図3の拡大断面図である。 上記入力装置の入力操作面の第1の領域(キー領域)を指で押圧した態様を示す拡大平面図である。 図5の矢印方向から見た断面図である。 上記入力操作面の第2の領域(検出領域)を指で押圧しようとした態様を示す拡大平面図である。 図7の矢印方向から見た断面図である。 図9Aは、図2のB−B方向から見た概略断面図であり、図9Bは、図9Aに示す上記入力装置の本体が全体的に湾曲した態様の概略断面図である。 図10Aは図2のC−C方向から見た概略断面図であり、図10Bは、図10Aに示す本体が全体的に湾曲した態様の概略断面図である。 上記入力装置の制御部の動作例を示すフローチャートである 変形例1−2に係る入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 変形例1−4に係る入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 変形例1−5に係る入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 本技術の第2の実施形態に係る入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 図15のX軸方向から見た要部断面図である。 上記入力装置の入力操作面の検出領域を指で押圧しようとした態様のY軸方向から見た要部断面図である。 図15のD−D方向から見た概略断面図であり、上記入力装置の本体が全体的に湾曲した態様を示す。 変形例2−2に係る入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 本技術の第3の実施形態に係る入力装置(センサ装置)の構成を示す概略平面図である。 上記入力装置のX軸方向から見た要部断面図である。 上記入力装置の制御部の動作例を示すフローチャートである。 本技術の第4の実施形態に係る入力装置(センサ装置)の第1の形状モードの構成を示す図である。 上記入力装置(センサ装置)の第2の形状モードの構成を示す図である。
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお図において、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向は、それぞれ直交する3軸方向を示し、入力装置100の非変形時において、X軸方向及びY軸方向は面内方向、Z軸方向は厚み方向(上下方向)を示す。
<第1の実施形態>
[電子機器の概略構成]
図1は、本実施形態に係る電子機器1の構成を示す模式的な図である。同図に示すように、電子機器1は、入力装置100と、表示装置110とを備える。
電子機器1は、本実施形態においてタブレットPC(Personal Computer)として構成される。この場合、電子機器1は、入力装置100と表示装置110とが接続されたPCモードと、表示装置110のみでタブレットと同様に使用できるタブレットモードとを切替可能に構成されてもよい。なお、図1は、PCモードにおける電子機器1を示している。
表示装置110は、入力装置100に接続され、入力操作に関する情報に基づく画像が表示されることが可能に構成される。表示装置110は、具体的には、入力部を有するタッチパネル式の表示パネルDを備える。表示パネルDは、具体的には、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、表面電界ディスプレイ等で構成され得る。当該入力部は、例えば、抵抗膜型、静電容量型、その他各種のタッチパネル式の入力装置として構成され得る。
表示装置110は、上述のタブレットモードにおいては単独で携帯情報端末として用いられ得る。この場合、表示装置110は、図示せずとも、制御部やバッテリ、スピーカ、カメラ等を備えていてもよい。
表示装置110と入力装置100との接続方法としては、例えば、マグネット式端子等による機械的な機構を用いた接続方法や、Bluetooth(登録商標)、赤外線等の通信システムを用いた無線通信、配線等を用いた有線通信等を適用することができる。
入力装置100は、本実施形態において、薄型のキーボード装置として構成される。入力装置100の厚みは、例えば、2mm程度で構成され、全体として変形可能に構成され得る。以下、入力装置100について詳細に説明する。
[入力装置の構成]
図2は、入力装置100の構成を示す概略平面図であり、図3は図2のA−A方向から見た断面図であり、図4は図3の拡大断面図である。
入力装置100は、入力操作を検出するセンサ装置120と、センサ装置120によって検出された入力操作を処理する制御部19とを含む。センサ装置120は、本体10と、第1のセンサ部17と、第2のセンサ部18とを備え、本実施形態において、静電容量方式の圧力センサとして構成される。
すなわち入力装置100は、本体10と、第1のセンサ部17と、第2のセンサ部18と、制御部19と、を備える。以下、入力装置100各部の構成について説明する。
(本体)
本体10は、入力操作面11と、入力操作面11とZ軸方向に対向する底面12とを有し、変形可能なシート状に構成される。より具体的には、本体10は、入力操作面11が形成された操作部材13と、底面12が形成された底面板14と、電極層15と、支持体16とを有する。
操作部材13は、電極層15とZ軸方向に対向する導体層131を含み、本実施形態において全体が導体層131により構成される。
導体層131(操作部材13)は、電極層15に対向して配置され、弾性変形可能な薄型の金属板として構成される。導体層131の材料としては、例えばステンレス等の金属材料が適用され得る。導体層131の厚みは、例えば、数10〜数100μm程度である。導体層131は、典型的には、グランド電位に接続される。
入力操作面11は、押圧操作等によって変形可能なキートップとして構成され、所定の配列を有する複数のキー領域(第1の領域)11aを含む。各キー領域11aは、押圧操作されることが可能であり、押圧操作によってZ軸方向へ局所的に凹むことが可能に構成される。各キー領域11aには、適宜のキー表示が施されていてもよい。当該キー表示は、キーの種類を表示するものであってもよいし、個々のキーの位置(輪郭)を表示するものであってもよいし、これら両方を表示するものであってもよい。
さらに、入力操作面11は、キー領域11aよりも変形しにくい検出領域(第2の領域)11bを含む。検出領域11bは、本実施形態において、複数のキー領域11aの間をX軸方向に沿って延在し、Y軸方向には狭小な矩形状に構成される。検出領域11bは、後述するように局所的な変形が難しいが、入力操作面11全体が曲げられたりしなったりする際には、検出領域11bも追従して変形し得る。
キー領域11aは、後述する第1のセンサ部17に対応して配置され、検出領域11bは、後述する第2のセンサ部18に対応して配置される。なお、ある領域に「対応する」位置とは、その領域とZ軸方向に対向する位置をいうものとする。
底面板14は、操作部材13とZ軸方向に対向して配置される。底面板14は、例えば操作部材13よりも高い剛性を有し、入力装置100の支持プレートとしても機能し得る。これにより、底面12は、入力操作面11よりも変形しにくい構成を有する。また底面板14は、典型的にはグランド電位に接続され、入力装置100の外部との間の電磁的な干渉を防止する電磁シールドとしても機能し得る。底面板14の電極層15に面する面の裏側には、底面12が形成される。
底面板14は、例えばAl合金、Mg合金その他の金属材料を含む金属板又はカーボン繊維強化型プラスチック等の導体板で構成されてもよい。あるいは底面板14は、プラスチック材料等の絶縁体層上にメッキ膜や蒸着膜、スパッタリング膜、金属箔等の導体膜が形成された積層構造を有してもよい。また底面板14の厚みは特に限定されず、例えば約0.3mm程度である。
底面板14は、平坦な板状に構成される例に限定されず、所望のセンサ感度を実現することが可能な形状を有していてもよい。例えば底面板14は、図示はしないが、周縁部等の所定の領域がZ軸方向上方に向かって折り曲げられていてもよいし、開口を有するメッシュ状に構成されていてもよい。
電極層15は、入力操作面11及び底面12の間に配置される。電極層15は、第1の配線基板151と、第2の配線基板152との積層構造を有する。
第1の配線基板151は、絶縁性のプラスチックシートで構成された第1の基材151sと、第1の基材151sの上に形成された複数の第1の電極線151wとを有する。
第2の配線基板152は、絶縁性のプラスチックシートで構成された第2の基材152sと、第2の基材152sの上に形成された複数の第2の電極線152wとを有する。
なお、図示はしないが、第2の基材152sと底面板14との間に接着層等が設けられていてもよい。
各第1の電極線151w及び各第2の電極線152wは、例えばキー領域11a又は検出領域11bに対応する位置で容量結合し、それぞれ後述する第1の容量素子17sと第2の容量素子18sとを形成する。
各第1の電極線151wは、例えばX電極として構成され、Y軸方向に配列された複数の第1の容量素子17sをX軸方向に接続するように配置される。また、複数の第1の電極線151wのうち少なくとも1つの第1の電極線151wは、X軸方向に延在し第2の容量素子18sを形成する。
各第2の電極線152wは、例えばY電極として構成され、X軸方向に配列された複数の第1の容量素子17sをY軸方向に接続するように配置される。また、複数の第2の電極線152wのうち少なくとも1つの第2の電極線152wの一部は、X軸方向に延在し第2の容量素子18sを形成する。
支持体16は、導体層131と電極層15との間に配置される。支持体16は、複数の構造体161と、空間部162とを有する。
複数の構造体161は、導体層131と電極層15との間を接続する。複数の構造体161の配置は、所望のセンサ感度に基づいて決定できるが、例えばキー領域11aの各キーの周縁、及び検出領域11bの周縁に沿って配置されていてもよい。
空間部162は、複数の構造体161の間に形成される。空間部162は、入力操作や本体10全体の変形に応じて複数のキー領域11a各々と電極層15との間の距離を変化させることが可能に構成される。
本実施形態において支持体16は、各構造体161を支持する基材163をさらに有する。基材163は、PET、PEN、PC等の電気絶縁性のプラスチックシートで構成され、電極層15上に積層される。基材163の厚みは特に限定されず、例えば数μm〜数100μmである。
複数の構造体161は、それぞれ同一の高さ(例えば数μm〜数100μm)を有し、例えば入力操作面11上の各キー領域11a及び検出領域11bを区画するように、電極層15と導体層131との間を接続する。
各構造体161は、各キー領域11aにおける操作性(クリック感、ストローク感)や検出感度の向上の観点から剛性の比較的高い材料で構成されるが、弾性材料で構成されてもよい。各構造体161は、例えば、紫外線硬化樹脂等の電気絶縁性の樹脂材料で構成され、基材163の表面に転写法等の適宜の手法を用いて形成される。
空間部162は、導体層131をZ軸方向に弾性変形させることが可能に構成される。空間部162は、本実施形態において、キー領域11aに対応する第1の空間162aと、検出領域11bに対応する第2の空間162bとを含む。
第1の空間162aは、入力操作面11に対する入力操作により導体層131を電極層15に向かって変形させることができる。第1の空間162aは、複数のキー領域11a間で相互に連通するように形成されるが、これに限られず、キー領域11a毎に独立して設けられてもよい。
また、図2に示すように、第2の空間162bは、Y軸方向に沿って第1の空間162aよりも狭小な幅を有するが、X軸方向に沿って第1の空間162aよりも長い長さを有する。これにより、第2の空間162bは、導体層131を押圧操作等により局所的に変形させることは難しいが、例えばX軸方向に沿ったしなり等の入力操作面11全体の変形時には、導体層131と電極層15との距離を変形前と比較して小さくすることができる。
第1の空間162a及び第2の空間162b間は、相互に連通するように形成されるが、これに限られず、第1及び第2の空間162a,162b毎に独立して設けられてもよい。
(第1のセンサ部)
第1のセンサ部17は、入力操作に基づく入力操作面11の局所的な変形を検出することが可能に構成される。具体的に、第1のセンサ部17は、電極層15に形成され入力操作面11との相対距離に応じて容量が可変の第1の容量素子17sを有する。
なお、「局所的な変形」とは、本体10全体の変形に追従することにより生じた入力操作面11の変形ではなく、入力操作面11の一部を押圧等することにより生じた入力操作面11の変形をいうものとする。
第1の容量素子17sは、導体層131との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される。各第1の容量素子17sは、各キー領域11aに対応する位置に、例えば構造体161に囲まれて配置される。各第1の容量素子17sは、例えば第1の電極線151wと、その第1の電極線151wとZ軸方向に対向する第2の電極線152wとによって形成される。
第1の容量素子17sにおいて、第1の電極線151wと第2の電極線152wとが容量結合する。すなわち、第1の基材151sを誘電層として、第1及び第2の電極線151,152間の静電容量C10が導体層131と第1及び第2の電極線151,152との容量結合に応じて可変に構成される。すなわち、第1の容量素子17sは、いわゆる相互キャパシタンス方式の容量素子を構成する。
(第2のセンサ部)
第2のセンサ部18は、入力操作面11の全体的な変形を検出することが可能に構成される。具体的に、第2のセンサ部18は、電極層15に形成され入力操作面11との相対距離に応じて容量が可変の第2の容量素子18sを有する。
第2の容量素子18sは、導体層131との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される。
なお、「全体的な変形」とは、本体10全体の変形に追従することにより生じた入力操作面11の変形をいうものとし、例えば、本体10のしなりによって生じた入力操作面11の湾曲変形等をいうものとする。
図4を参照し、第2の容量素子18sは、第1の容量素子17sと同様に相互キャパシタンス方式の容量素子を構成する。すなわち第2の容量素子18sは、第1の容量素子17sと同様に、第1の電極線151wと第2の電極線152wとが容量結合しており、この静電容量が導体層131と第1及び第2の電極線151,152との容量結合に応じて可変に構成される。
第2のセンサ部18は、本実施形態において、入力操作面11と平行なX軸方向(一軸方向)に延在する。すなわち、第2の容量素子18sは、それぞれX軸方向に延在し、かつ相互にZ軸方向に対向する第1の電極線151w及び第2の電極線152wによって構成される。第2の容量素子18sは、検出領域11bに対応する位置に、例えば構造体161に囲まれて配置される。
検出領域11bは、上述のように押圧操作による局所的な変形が難しい一方で、入力操作面11全体の変形に倣って変形し得る。したがって、第2のセンサ部18により検出された容量変化量は、入力操作面11の全体的な変形によるものとみなして取り扱うことができる。
(制御部)
制御部19は、典型的には、CPU/MPU、メモリ等を有するコンピュータで構成される。制御部19は、単一のチップ部品で構成されてもよいし、複数の回路部品で構成されてもよい。制御部19は、本体10に搭載されてもよいし、本体10に接続される表示装置110側に搭載されてもよい。前者の場合には、例えば、電極層15に接続されるフレキシブル配線基板上に実装される。後者の場合には、上記表示装置110を制御するコントローラと一体的に構成されてもよい。
図2に示すように、制御部19は、電極層15に電気的に接続され、より詳細には、複数の第1及び第2の電極線151w,152w各々に端子を介してそれぞれ接続される。
制御部19は、第2のセンサ部18からの出力に基づいて入力操作面11の全体的な変形量を検出し、変形量と第1のセンサ部17からの出力とに基づいて入力操作に関する入力操作情報を生成する。具体的には、制御部19は、所定の周期で各第1の容量素子17s及び第2の容量素子18sをスキャンしながら各第1の容量素子17s及び第2の容量素子18sの容量変化量を取得する。そして、第2の容量素子18sの容量変化量に基づいて入力操作面11の変形量が過大か否か判定し、当該変形量が過大でないと判定した場合、第1の容量素子17sの容量変化量に基づいて入力操作情報を生成する。
本実施形態においては、第2の容量素子18sの容量変化量を、入力操作面11の全体的な変形量とみなして処理を行うことができる。
本実施形態において、制御部19は、変形量が所定の変形量未満の場合、入力操作情報を生成し、変形量が所定の変形量以上の場合、警告を発するための信号を生成する。警告を発する場合、制御部19は、入力操作情報を生成しなくてもよく、あるいは生成した入力操作情報を無効にする処理を行ってもよい。
入力操作情報は、例えば、各キーに固有の操作信号とすることができる。警告を発するための信号は、例えば、図示しない電子機器1のスピーカを駆動させ、かつ警告音を発生させるための信号とすることができる。これにより、制御部19は、本体10の変形量が過大な場合には入力判定を行わず、ユーザに警告することが可能となり、本体10の破損を防止することができる。
[入力装置の作用]
図5は、入力装置100の入力操作面11のキー領域11aを指Fで押圧した態様を示す拡大平面図、図6は図5の矢印方向から見た断面図である。なお、図中の領域S1は、押圧時に指Fが接触する領域を示す。
同図に示すように、領域S1はキー領域11aよりも小さいため、領域S1直下の領域には第1の空間162aのみが存在し、構造体161が存在しない。このため、キー領域11a中の領域S1が押圧された場合、押圧前と比較して導体層131と第1の容量素子17sとの距離が小さくなり、導体層131と第1の容量素子17sとの静電容量が大きくなる。これにより、第1の容量素子17sの静電容量に変化が生じ、当該変化量に基づいて制御部19がキー入力判定を行うことができる。
一方、検出領域11bは、キー領域11aとは異なりキーとして割り当てられておらず、入力操作時に押圧されることが想定されていない。さらに本実施形態においては、以下に示すように、仮に検出領域11bが押圧されたとしても、第2の容量素子18sの容量変化量は変化しないように構成される。
図7は、入力操作面11の検出領域11bを指Fで押圧しようとした態様を示す拡大平面図であり、図8は図7の矢印方向から見た断面図である。なお、図中の領域S2は、押圧時に指Fが接触する領域を示す。
同図に示すように、領域S2のY軸方向に沿った幅L2は検出領域11bのY軸方向に沿った幅L1よりも大きく、領域S2直下の領域には第2の空間162bの他、構造体161が存在する。このため、ユーザが検出領域11b上を押圧しようとした場合、変形しにくい構造体161によって導体層131が変形せず、導体層131と第2の容量素子18sとの距離は一定のままとなる。結果として、検出領域11bはキー領域11aよりも変形しにくい構成となり、検出領域11b上を指Fによって押圧操作しようとしても、第2の容量素子18sの静電容量にほとんど変化が生じることがない。
一方、図9Aは、図2のB−B方向から見た概略断面図であり、図9Bは、図9Aに示す本体10が全体的に湾曲した態様の概略断面図である。また、図10Aは図2のC−C方向から見た概略断面図であり、図10Bは、図10Aに示す本体10が全体的に湾曲した態様の概略断面図である。
図9A、図10Aに示すように、本体10が全体的に湾曲した場合、外弧面となる入力操作面11よりも内弧面となる底面12の方が曲率が大きくなる。
このため、キー領域11aに対応する領域において、導体層131と電極層15との距離が小さくなり、第1の容量素子17sの静電容量が変化し得る。この場合、制御部19は、入力操作面11が押圧されていなくても多数のキーについて入力判定を行う可能性があり、誤動作を招くおそれがある。
そこで、本実施形態の入力装置100は、検出領域11bに対応する第2のセンサ部18を有し、第2のセンサ部18の第2の容量素子18sの容量変化量に基づき入力操作面11全体の変形を検出する。すなわち、図10Bに示すように本体10が検出領域11bの延在方向であるX軸方向に沿って大きく湾曲した場合には、検出領域11bに対応する領域においても、第2の空間162bが存在するため導体層131と電極層15との距離が変化する。このため、検出領域11bに対応して配置された第2の容量素子18sの静電容量に変化が生じ得る。一方で、上述のように、検出領域11bを指等によって押圧しようとしても、導体層131と電極層15との距離はほとんど変化しない。
このことから、第2の容量素子18sの静電容量に変化が生じた場合、その変化は入力操作面11全体の変形に起因するものとみなすことができる。したがって、制御部19は、第2の容量素子18sの容量変化量に基づいて入力操作面11(本体10)全体の変形量を検出し、この変形量を用いて入力装置100(電子機器1)の制御を行うことが可能となる。
以下、制御部19の動作の一例について説明する。
[制御部の動作例]
図11は、制御部19の動作例を示すフローチャートである。本動作例では、制御部19が本体10の変形量の大小を判定し、変形量がわずかであった場合は入力操作処理を行い、変形量が過大であった場合は警告音を発生させる例を示す。
制御部19は、各第1の容量素子17s及び第2の容量素子18sの静電容量を周期的にスキャンしている。
まず制御部19は、第2の容量素子18sの容量変化量が第1の閾値以上であるか否か判定する(ST11)。第1の閾値は、本体10全体が変形しているか否かの判定に用いられる閾値であって、本体10の構造や各部の材料等に鑑みて設定される。第1の閾値以上である場合(ST11でYes)、制御部19は、入力操作情報を生成せずに、スピーカに対し警告音を発生させるための信号を生成する(ST12)。
一方、第2の容量素子18sの容量変化量が第2の閾値未満である場合(ST11でNo)、制御部19は、第1のセンサ部17の各第1の容量素子17sの容量変化量が第2の閾値以上であるか否か判定する(ST13)。第2の閾値は、打鍵判定に用いられる閾値であって、操作部材13の材料等に鑑みて設定される。少なくとも1つの第1の容量素子17sの容量変化量が第2の閾値以上であると判定された場合(ST13でYes)、制御部19は、判定された第1の容量素子17sに対応するキーが入力操作されたと判定し、当該キーに対応する入力操作情報を生成する(ST14)。そして再び第2の容量素子18sの容量変化量が第1の閾値以上であるか否か判定する(ST11)。
一方、いずれの第1の容量素子17sの容量変化量も第2の閾値未満であると判定された場合(ST13でNo)、制御部19は、いずれのキーも入力操作されていないと判定し、再び第2の容量素子18sの容量変化量が第1の閾値以上であるか否か判定する(ST11)。
[本実施形態の作用効果]
以上のように、本実施形態によれば、第2のセンサ部18によって、入力操作面11の局所的な変形である押圧操作とは区別して入力操作面11全体のしなり等の変形を検出することができる。これにより、第1のセンサ部17が入力操作面11全体の変形を検出することによる誤動作を防止することができる。また、例えば上記変形量が所定以上の場合は、ユーザに対して警告を発することができ、薄型の入力装置100であっても本体10の破損等を防止することができる。
また、本実施形態の入力装置100は、入力操作面11と電極層15との間の距離の変化を、第1及び第2の容量素子17s,18sの容量変化として検出する機能を有する。このため、入力操作に関して、デバイス特性に基づくON/OFFの2値判定だけではなく、容量変化量に対応する閾値を設定することで、入力操作に応じた入力操作面11(キー領域11a)の局所的な変形に基づくキー入力判定が可能となる。これにより、上記閾値を適宜調整することで、年齢や性別等によるユーザの押圧力の強弱や、ユーザの嗜好等に応じてキー入力感度をカスタマイズすること等が可能になる。したがって、ユーザにとって操作性の高い入力装置100を提供することができる。
さらに、本実施形態の入力装置100は、電極層15と対向する導体層131を備える。これにより、入力装置100は、導電性の操作子(指等)を用いるタッチセンサとは異なり、導体層131と第1及び第2の容量素子17s,18sとの距離の変化を検出することが可能となる。
指等を用いる上記タッチセンサは、導電性の操作子と容量素子との十分な容量結合が得られない場合、入力操作の感度が低下する。これにより、上記タッチセンサは、爪先等や、手袋をはめた指等では入力操作が難しかった。
本実施形態の入力装置100によれば、操作子が絶縁性の場合や、操作子の接触面積が小さい場合等あっても、導体層131が所望の変形を生じれば入力操作が可能となり、操作性を高めることができる。
[変形例1−1]
上述の第1の実施形態においては、第1及び第2の容量素子17s,18sがそれぞれ相互キャパシタンス方式の容量素子を構成すると説明したが、これに限定されず、第1及び第2の容量素子17s,18sがそれぞれ自己キャパシタンス方式の容量素子を構成してもよい。
この場合、電極層15が、例えば1つの基材と、当該基材上に配置され、キー領域11a及び検出領域11bにそれぞれ対応する形状にパターニングされた1つの電極線とを有する。第1及び第2の容量素子17s,18sは、それぞれ、当該電極線と導体層131とが容量結合されたことにより形成されたコンデンサとして構成され、制御部19は、これらのコンデンサ各々の容量変化量に基づいてキー入力判定や入力操作面11全体の変形の判定を行う。
本変形例によっても、第2のセンサ部18によって、入力操作面11の局所的な変形である押圧操作とは区別して入力操作面11全体のしなり等の変形を検出することができる。
[変形例1−2]
上述の第1の実施形態では、検出領域11b及び第2のセンサ部18がX軸方向に延在していると説明したが、これに限定されない。例えば、図12に示すように、検出領域11b及び第2のセンサ部18がY軸方向に延在していてもよい。これにより、入力操作面11を含む本体10がY軸方向に沿って湾曲する変形を検出することが容易になる。
あるいは、入力装置100(センサ装置120)が、X軸方向に延在する検出領域11bと、Y軸方向に延在する検出領域11bとの2つの検出領域11bを有していてもよい(図示せず)。これにより、入力操作面11を含む本体10が、X軸方向及びY軸方向のいずれに沿って湾曲した場合であっても容易に検出することができる。
[変形例1−3]
図13は、変形例1−3に係る入力装置100(センサ装置120)を示す概略断面図である。同図に示すように、操作部材13は、導体層131の他、基材132を有していてもよい。
基材132は、導体層131の、電極層15と対向する面の裏側に配置される。基材132には、入力操作面11が形成される。基材132は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、PC(ポリカーボネート)、PI(ポリイミド)等のフレキシブル性を有する絶縁性のプラスチックシートで構成され得る。また、基材132と導体層131との間に、図示しない接着層が形成されていてもよい。
上記構成の入力装置100により、入力操作面11の材料選択性を高め、ユーザの操作性を高めることが可能となる。
[変形例1−4]
さらに、操作部材13が基材132のみを有し、導体層131を有さない構成であってもよい。この場合、第1及び第2の容量素子17s,18sは、導体層131ではなく、指等の導電性の操作子と容量結合し得る。したがって、本変形例においても、制御部19が、第1及び第2の容量素子17s,18sの容量変化量に基づいて、キー入力判定や入力操作面11全体の変形の判定を行うことができる。
[変形例1−5]
図14は、変形例1−5に係る入力装置100(センサ装置120)を示す要部断面図である。第1の容量素子17s及び第2の容量素子18sを構成する第1の電極線151w及び第2の電極線152wの構成は上記に限定されない。例えば、図14A,Bに示すように、第1の電極線151wと第2の電極線152wとが、1つの基材15s上に配置され、面内方向に対向して容量結合してもよい。
この場合、第1の電極線151wと第2の電極線152wは、それぞれ櫛歯状の複数の単位電極体151m,152mを構成し、1組の単位電極体151m,152mが相互に組み合わされることで各第1の容量素子17s又は第2容量素子18sを構成してもよい。
このような構成により、電極層15の厚みを低減させることができ、より薄型の入力装置100を提供することができる。また、第1及び第2の電極線151w,152wがそれぞれ櫛歯状の複数の単位電極体151m,152mを有することから、各第1の容量素子17s又は各第2の容量素子18s当たりの静電容量を増加させることが可能となる。これにより、入力操作面11の変形に起因して生じる容量変化量を増加させることができ、センサ感度の高い入力装置100(センサ装置120)を提供することができる。
[変形例1−6]
上述の第1の実施形態では、支持体16が導体層131と電極層15との間に配置され、複数の構造体161が導体層131と電極層15との間を接続すると説明したが、これに限定されない。
例えば、支持体16は、導体層131と電極層15との間、及び底面板14と電極層15との間に配置されていてもよい。この場合、支持体16は、複数の構造体161と空間部162とに加え、導体層131と電極層15との間を接続する複数の構造体と、当該複数の構造体の間に形成された空間部とをさらに有していてもよい。当該複数の構造体各々は、入力操作面11のキー配列に応じて適宜配置することができ、例えば面内方向に隣接する2つの構造体161の間に配置されてもよく、あるいは構造体161とZ軸方向に対向して配置されてもよい。
これにより、入力操作面11の変形により電極層15が変形し、第1及び第2の容量素子C1,C2と底面板14との間の距離も変化し得ることから、センサ感度のより高い構成とすることができる。
[変形例1−7]
底面板14は導体板に限定されず、例えば操作部材13よりも高い剛性を有する樹脂等の絶縁材料で形成されてもよい。あるいは、底面板14が図示しない絶縁性の基材と導体膜とを有していてもよい。
[変形例1−8]
上述の第1の実施形態では、警告を発するための信号が、電子機器1のスピーカを駆動させ、かつ警告音を発生させるための信号であると説明したが、これに限定されない。例えば、警告を発するための信号は、表示装置110のディスプレイに警告を促す文言等を表示させるための画像情報であってもよい。あるいは、当該信号は、入力装置100を振動させるための駆動信号であってもよい。
[変形例1−9]
制御部19の処理は、上述の処理に限定されない。例えば、制御部19は、後述する第3及び第4の実施形態と同様に、第2の容量素子18sの容量変化量に基づいて真の押圧力を算出し、キー入力判定を行うことができる。これにより、入力操作面11が全体的に変形している場合であっても、キー入力判定を行うことができる。
[変形例1−10]
制御部19は、本体10の変形量の大小を判定する上述の処理に限定されず、当該変形量を3段階以上判定する処理を行ってもよい。具体的に、制御部19は、本体10の変形量が第1の変形量未満の場合、変形量を考慮せずにキー入力判定を行うことができる。また、当該変形量が第1の変形量以上であって第2の変形量未満の場合、後述する第3及び第4の実施形態と同様に、第2の容量素子18sの容量変化量に基づいて真の押圧力を算出してキー入力判定を行うことができる。また、当該変形量が第2の変形量以上の場合、変形が過大であるとして警告を発するための信号を生成することができる。なお上述のように、本変形例においても、第2の容量素子18sの容量変化量を、入力操作面11の全体的な変形量とみなして処理を行うことができる。
[変形例1−11]
上述の第1の実施形態においては、入力装置100を非常に薄型に構成することができるため、タブレットPCである電子機器1の構成の自由度を高めることができる。例えば、入力装置100を、タブレットとして用いることができる表示装置110のケースと一体に形成することができる。これにより、電子機器1をより薄型でかつ取り扱い性の高い構成とすることができる。
[変形例1−12]
上述の第1の実施形態では、電子機器1がタブレットPCであると説明したが、これに限定されない。例えば、電子機器1は、ノート型PC、タブレット端末、スマートフォン、デジタイザ、PDA(Personal Digital Assistants)、ゲーム機、電子書籍端末、ATM(Automatic Teller Machine)、駅券売機、プロジェクタ装置等として構成されてもよい。
<第2の実施形態>
図15は、本技術の第2の実施形態に係る入力装置200(センサ装置220)の概略平面図であり、図16は、図15のX軸方向から見た要部断面図である。本実施形態に係る入力装置200において、本体20の操作部材23と、第2のセンサ部28以外の構成は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
操作部材23は、電極層15とZ軸方向に対向する導体層131と、後述する複数の押圧防止部232とを含む。
操作部材23には、変形可能なキートップとして構成された入力操作面21が形成される。
入力操作面21は、複数のキー領域11aと同様に所定の配列を有する複数のキー領域21aと、検出領域11bとは異なる複数の検出領域(第2の領域)21bとを含む。
各検出領域21bは、本実施形態において、複数のキー領域21aに隣接し、かつ各キー領域21aと同様の平面形状の領域として構成される。各検出領域11bの周縁部には、上述のキー領域11aと同様に構造体161が配置され、各検出領域11bの中央部には、例えば空間部162が配置される。複数の検出領域11bの配置は特に限定されず、それぞれ、隣接するキー領域21a間の空いたスペースに設けられ得る。
本実施形態において、検出領域21bには押圧防止部232が配置される。
押圧防止部232は、検出領域21b上に配置され、検出領域21bへの押圧を防止する。押圧防止部232の形状は、典型的には、入力操作面21に接続された壁部と上面部とを有する蓋状に構成される。押圧防止部232は、例えば検出領域21bの周縁の、構造体161のZ軸方向上方に接続され、上部をユーザが押圧操作をした場合に検出領域21bが局所的に変形しないように構成される。
押圧防止部232の材料は、ユーザの押圧操作により変形しにくい剛性を有する材料であれば特に限定されず、例えば紫外線硬化樹脂等の樹脂材料や金属材料等を用いることができる。
第2のセンサ部28は、入力操作面21の全体的な変形を検出することが可能に構成される。具体的に、第2のセンサ部28は、電極層15に形成され入力操作面21との相対距離に応じて容量が可変の第2の容量素子28sを有する。
第2の容量素子28sは、導体層131との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される。第2の容量素子28sは、第1の実施形態に係る第2の容量素子18sと同様に相互キャパシタンス方式の容量素子を構成する。第2の容量素子28sは、一軸方向に延在しておらず、第1の容量素子17sと同様の平面形状で構成され得る。
図17は、入力操作面21の検出領域21bを指Fで押圧しようとした態様のY軸方向から見た要部断面図である。また図18は、図15のD−D方向から見た概略断面図であり、入力装置200の本体20が全体的に湾曲した態様を示す。
図17に示すように、ユーザが検出領域21b上の押圧防止部232を指Fで押圧しようとした場合、押圧防止部232が局所的に変形しないことから検出領域21bが局所的に変形せず、導体層131と第2の容量素子28sとの距離は変化しない。このため、第2の容量素子28sの静電容量は変化せず、検出領域21bにおける入力操作面21の局所的な変形を検出することはできない。
一方図18に示すように、本体20が全体的に湾曲した場合、検出領域21bに対応して空間部162(第2の空間162b)が存在するため、導体層131の検出領域21bに対応する領域と第2の容量素子28sとの距離は小さくなる。これにより、第2の容量素子28sは、入力操作面21全体の変形のみ検出することができる。
以上より、本実施形態によれば、検出領域21b上に押圧防止部232が配置されることで、検出領域21bをキー領域21aよりも変形しにくい構成とすることができる。すなわち、検出領域21bを、押圧操作による局所的な変形はせず、かつ入力操作面21全体の変形時にのみ変形する領域とすることができる。
したがって、第2のセンサ部18によって、入力操作面21の局所的な変形である押圧操作とは区別して入力操作面21全体のしなり等の変形を検出することができる。これにより、例えば上記変形量が所定以上の場合は、ユーザに対して警告を発することができ、本体20の破損等を防止することができる。また、第1のセンサ部17が入力操作面21全体の変形を検出することによる誤動作を防止することができる。
[変形例2−1]
押圧防止部232の構成は蓋状に限定されず、例えば検出領域21bの略全面に密接するドーム状や、直方体状、板状等であってもよい。また押圧防止部232の材料も上記に限定されず、例えば押圧力を吸収可能な緩衝材等を適用することができる。
[変形例2−2]
検出領域21bの配置も上記に限定されず、例えば図19に示すように複数のキー21aの外周部に設けられてもよい。これによっても、上述の第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[変形例2−3]
検出領域21b上に押圧防止部232を配置する他、例えば検出領域21bを、キー領域21aを構成する材料よりも剛性が高く局所的な押圧が困難な材料で形成してもよい。これによっても、検出領域21bをキー領域21aよりも変形しにくい構成とすることができる。
<第3の実施形態>
図20は、本技術の第3の実施形態に係る入力装置300(センサ装置320)の構成を示す概略平面図であり、図21は入力装置300(センサ装置320)をX軸方向から見た要部断面図である。本実施形態に係る入力装置300は、入力装置100のようなキーボード装置ではなく、デジタライザやタッチパネルとして用いられるタッチセンサボードとして構成される。
すなわちセンサ装置320は、本体30と、第1のセンサ部37と、第2のセンサ部38とを備え、入力装置300は、本体30と、第1のセンサ部37と、第2のセンサ部38と、制御部39と、を備える。
なお、上述の実施形態及び変形例と同様の構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
本体30は、本体10と同様に、入力操作面31と、入力操作面31とZ軸方向に対向する底面12とを有する変形可能なシート状に構成される。具体的に、本体30は、操作部材33と、底面板14と、電極層15と、支持体36とを有する。
操作部材33は、電極層35とZ軸方向に対向する導体層331を含み、入力操作面31が形成される。
入力操作面31は、例えば平面状に構成される。入力操作面31は、押圧操作が可能な操作領域(第1の領域)31aと、操作領域31aよりも変形しにくい検出領域(第2の領域)31bとを含む。操作領域31aは、スタイラスや指等の操作子による押圧操作が可能に構成され、例えば矩形状の平面の領域として構成される。検出領域31bは、例えば操作領域31aの外周部に配置され、検出領域11bと同様に、X軸方向に沿って延在し、Y軸方向には狭小な矩形状に構成され得る。
支持体36は、導体層331と電極層15との間に配置され、複数の構造体361と、空間部362と、基材163とを有する。
複数の構造体361は、導体層331と電極層15との間を接続する。複数の構造体361は、例えば、操作領域31aに対応する領域においては例えば等間隔に配列され、検出領域31bに対応する領域においては、例えば検出領域31bの周縁に沿って配置される。
空間部362は、複数の構造体361の間に形成される。空間部362は、本実施形態において、操作領域31aに対応する第1の空間362aと、検出領域31bに対応する第2の空間362bとを含む。
第1の空間362aは、入力操作面31に対する入力操作により導体層331を電極層35に向かって変形させることができる。第1の空間362aは、相互に連通するように形成され得る。
また、第2の空間362bは、Y軸方向に沿った幅が第1の空間362aよりも狭小に構成されるが、X軸方向に沿った長さは第1の空間362aよりも長く構成され得る。これにより、第2の空間362bは、導体層131を押圧操作等により局所的に変形させることは難しいが、例えばX軸方向に沿ったしなり等の入力操作面31全体の変形時には、導体層331と電極層15との距離を変形前よりも小さくすることができる。
第1の空間362a及び第2の空間362b間は、相互に連通するように形成されるが、これに限られず、第1及び第2の空間362a,362b毎に独立して設けられてもよい。
第1のセンサ部37は、入力操作に基づく入力操作面31の局所的な変形を検出することが可能に構成される。具体的に、第1のセンサ部37は、電極層15に形成され入力操作面31との相対距離に応じて容量が可変の第1の容量素子37sを有する。第1の容量素子37sは、いわゆる相互キャパシタンス方式の容量素子を構成する。
第1の容量素子37sは、導体層331との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される。各第1の容量素子37sは、操作領域31aに対応する位置に所定の間隔で配列され、例えば隣接する構造体161間に配置される。各第1の容量素子37sは、例えば第1の電極線151wと、その第1の電極線151wとZ軸方向に対向する第2の電極線152wとによって形成される。
第2のセンサ部38は、入力操作面31の全体的な変形を検出することが可能に構成される。具体的に、第2のセンサ部38は、電極層15に形成され入力操作面31との相対距離に応じて容量が可変の第2の容量素子38sを有する。第2の容量素子38sは、いわゆる相互キャパシタンス方式の容量素子を構成する。
第2の容量素子38sは、導体層331との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される。第2のセンサ部38は、本実施形態において、入力操作面31と平行なX軸方向(一軸方向)に延在する。すなわち、第2の容量素子38sは、それぞれX軸方向に延在し、かつ相互にZ軸方向に対向する第1の電極線151w及び第2の電極線152wによって構成される。第2の容量素子38sは、検出領域31bに対応する位置に、例えば構造体361に囲まれて配置される。
制御部39は、制御部19と同様に、典型的には、CPU/MPU、メモリ等を有するコンピュータで構成され、複数の第1及び第2の電極線151w,152w各々に端子を介してそれぞれ接続される。
制御部39は、第2のセンサ部38からの出力に基づいて入力操作面31の全体的な変形についての変形量を検出し、変形量と第1のセンサ部37からの出力とに基づいて入力操作に関する入力操作情報を生成する。
さらに本実施形態において、制御部39は、変形量に基づいて入力操作面31の全体的な変形により入力操作面31に付加された圧力値を算出し、この圧力値に基づいて第1のセンサ部37からの出力を補正し、入力操作面31に付加された真の押圧力を算出することで入力操作情報を生成することができる。入力操作情報は、押圧力と、押圧操作された操作領域31a内のXY座標位置(操作位置)との情報を含む。操作位置の算出方法については、例えば、各第1の容量素子37sから検出された押圧力の面内分布に基づいて重心点を算出する方法が適用され得る。
以下、制御部39の動作の一例について説明する。
[制御部の動作例]
図22は、制御部39の動作例を示すフローチャートである。
制御部39は、制御部19と同様に、各第1の容量素子37s及び第2の容量素子37sの静電容量を周期的にスキャンしている。
まず制御部39は、第2の容量素子38sの容量変化量に基づいて変形量を検出し、この変形量に基づいて入力操作面31の全体的な変形により入力操作面31に付加された圧力値を算出する(ST31)。
一方で、制御部39は、第1の容量素子37sの容量変化量に基づいて押圧力を算出する(ST32)。
そして制御部39は、ST32で算出した押圧力から、ST31で算出した圧力を減算し、入力操作面31全体の変形の影響を除いた押圧力(以下、真の押圧力と称する)を算出する(ST33)。
さらに、制御部39は、押圧力の面内分布に基づいて重心点を算出することで、操作位置を算出する(ST34)。
最後に、制御部39は、押圧力及び操作位置に基づいて、入力操作情報を生成する(ST35)。
[本実施形態の作用効果]
以上のように、本実施形態によれば、第2のセンサ部38によって、入力操作面31の局所的な変形である押圧操作とは区別して入力操作面31全体のしなり等の変形を検出することができる。これにより、入力操作面31全体の変形を検出することによる誤動作を防止することができる。さらに、例えば本体30全体が変形していた場合に入力操作された場合であっても、真の押圧力を算出することができるため、精度よく押圧力や操作位置等を算出することができる。
<第4の実施形態>
[入力装置の構成]
図23、図24は、本技術の第4の実施形態に係る入力装置400(センサ装置420)の構成を示す図であり、図23は後述する第1の形状モード、図24は後述する第2の形状モードを示す。また、図23、図24のいずれも、AはY軸方向から見た断面図、Bは斜視図である。
本実施形態に係る入力装置400(センサ装置420)は、入力装置100と同様の概略構成を有するキーボード装置として用いられるが、第1の形状モードと第2の形状モードとを切替可能に構成される。
なお、上述の実施形態及び変形例と同様の構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
センサ装置420は、本体40と、第1のセンサ部17と、第2のセンサ部18とを備え、入力装置400は、本体40と、第1のセンサ部17と、第2のセンサ部18と、制御部19と、を備える。
本体40は、入力操作面11と、入力操作面11とZ軸方向に対向する底面12とを有し、変形可能なシート状に構成される。また本体40は、操作部材13と、底面板14と、電極層15と、支持体16とを有し、本実施形態においてさらに切替部47を有する。
切替部47は、入力操作面11の曲率がそれぞれ異なる第1の形状モードと第2の形状モードとを切替可能に構成される。第1の形状モードは、本実施形態において入力操作面11が平面(曲率は0)であり、第2の形状モードは、本実施形態において入力操作面11が所定の曲率を有する曲面に維持されることが可能である。
なお、ここでいう「曲率」は、入力操作面11の面内から算出される曲率のうち、最も大きい曲率をいうものとする。
切替部47は、本実施形態において、本体40に接続された構造体471と、第2の形状モードにおいて本体40及び構造体471を相互に係合させる係合部472とを有する。
構造体471は、例えば本体40に形成され、X軸方向に延在する。構造体471は、例えば本体40と接続される第1の端部471aと、その反対側の第2の端部471bとを有する。構造体471は、例えば本体40の厚みと同程度の厚みを有し、かつX軸方向に沿って複数のキー領域11a全体の長さと同程度の長さを有する。構造体471は、本体40と同様の層構造を有してもよいが、剛性をより高めるために、本体40とは異なる構造及び材料で構成されていてもよい。
切替部47は、さらに、本体40に形成された収容部473を有していてもよい。
収容部473は、例えば構造体471を収容することが可能な孔として構成され、X軸方向に延在する。収容部473のX軸方向に沿った長さは、構造体471の長さ以上であればよく、例えば構造体471よりも長くてもよい。
係合部472は、構造体471に形成された第1の係合部472aと収容部473に形成された第2の係合部472bとを有する。
第1の係合部472aは、構造体471のうち、第2の端部471bから第1の端部471aへ向かって(X軸方向に沿って)第1の距離L41だけ進んだ位置に形成される。
第2の係合部472bは、収容部473内であって、第1の形状モードにおいて、構造体471の第2の端部471bからX軸方向に沿って第1の距離L41よりも短い第2の距離L42だけ進んだ位置に形成される。
第1の距離L41及び第2の距離L42は特に限定されず、第2の形状モードにおける入力操作面11の形状等に応じて適宜決定される。
係合部472は、ロック機構として構成され、例えば第1の係合部472aが突起、第2の係合部472bが孔として構成されてもよいし、第1及び第2の係合部472a,472bが相互に吸着可能なマグネットとして構成されてもよい。あるいは、第1及び第2の係合部472a,472bがそれぞれ摩擦係数の高い材料で構成され、これらの摩擦力によって係合される構成であってもよい。
切替部47は、例えば入力操作面11のうち、複数のキー領域11aよりも奥側に配置される。なお、ここでいう「奥側」とは、入力装置400の使用時に、Y軸方向に沿ってユーザから離間する側をいうものとし、「手前側」とは、ユーザの使用時に、Y軸方向に沿ってユーザに近づく側をいうものとする。これにより、入力操作面11において、Y軸方向に沿って手前側から奥側に向かうに従い曲率が大きくなるような構成とすることができる。
制御部19は、第1及び第2のセンサ部17,18からの出力を検出し、入力操作面11の全体的な変形量に基づいて間接的に形状モードの判定を行うことができる。
例えば、制御部19は、第1の形状モードにおいては入力装置400に対する入力操作を無効と処理することができ、第2の形状モードにおいては入力装置400の入力操作に基づく入力操作情報を生成することができる。より具体的には、制御部19は、検出された変形量が第1の形状モードで採り得る所定の変形量未満の場合、入力操作情報を生成せず、変形量が第2の形状モードで採り得る所定の変形量以上の場合、入力操作情報を生成する。制御部19は、所定の変形量以上の場合、上述の制御部39と同様に、真の押圧力を算出し、キー入力判定を行うことができる。
なお、本実施形態においても、制御部19は、第2の容量素子18sの容量変化量を、入力操作面11の全体的な変形量とみなして処理を行うことができる。
[入力装置の作用]
第1の形状モードにおいて、構造体471は係合部472に収容されている。構造体471は、例えばX軸方向に沿った長さが収容部473の長さよりも短く構成される。これにより、係合部472への切替時に構造体471の第2の端部471bを摘んで操作することが容易になる。
第1の形状モードから第2の形状モードへの切替時に、ユーザは、上記構造体471の第2の端部471b側を摘んで構造体471をX軸方向に引っ張り直線的に維持しつつ、入力操作面11を含む本体40を湾曲させる。このとき、図24に示すように直線状の構造体471に対して収容部473を含む本体40がZ軸方向上方に盛り上がり、構造体471と収容部473とが交差する。そして、ユーザは、第1の係合部472aと第2の係合部472bとを係合し、本体40を第2の形状モードに切り替えることができる。
上述のように、係合部472は、第1の係合部472aが第2の端部471bから第1の距離L41だけ進んだ位置に形成され、第2の係合部472bが第2の端部471bから第1の距離L41よりも小さい第2の距離L42だけ進んだ位置に形成される。これにより、平面状である第1の形状モードにおいては第1の係合部472aと第2の係合部472bとがずれて配置されているが、本体40を湾曲させることによりこれらを相互に係合することが可能となり、第2の形状モードに切り替えることができる。
[本実施形態の作用効果]
以上のように、本実施形態の入力装置400は、第1の形状モードと第2の形状モードとを切り替えることが可能に構成される。これにより、運搬時やタイピング時等、シーンによって適した構造に切替可能な入力装置400を提供することができる。
例えば、運搬時若しくは不使用時には省スペースであることが求められるため、本体40を第1の形状モードとすることができる。一方、タイピング時には、入力操作面11全体が平面であるよりも、奥側が持ち上がり湾曲している方が奥側のキーにより指が届きやすくなることが知られている。これにより、タイピング時には第2の形状モードに切り替えることで、入力装置400を、いわゆるエルゴノミクスキーボードとして用いることができる。したがって、省スペース化とタイピングしやすさとを兼ね備えた入力装置400を提供することができる。
さらに、入力装置400は、本体40が湾曲した第2の形状モードにおいても真の押圧力を算出することができる。これにより、第2の形状モードにおける誤動作を防止し、精度よくキー入力判定をすることができる。
[変形例4−1]
変形例4−1として、収容部473が図示しない表示装置と接続するための端子を兼ねていてもよい。すなわち、第2の形状モードにおいて、構造体471と離間した収容部473に表示装置を差し込むことで、入力装置400と表示装置との電気的な接続を実現し、入力装置400と当該表示装置とによりタブレットPC等の電子機器として使用することができる。当該端子は、例えばマグネット式端子として構成されてもよい。
[変形例4−2]
切替部47は、上述の構成に限定されない。
例えば第1の係合部472aと第2の係合部472bとの係合位置をX軸方向に沿って変更可能に構成されてもよい。例えば第2の係合部472bが孔として構成される場合、係合部472が収容部473に沿って形成された複数の第2の係合部472bを有していてもよい。これにより、突起として構成される第1の係合部472aを所望の位置の第2の係合部472bに係合させることが可能になる。あるいは、第2の係合部472bがマグネット等として形成される場合、第2の係合部472bは収容部473に沿ってX軸方向に延在するように構成され得る。これにより、第1の係合部472aとの吸着(係合)位置を調整することが可能となる。
上記構成により、入力装置400が、ユーザの好みや手の大きさ等に応じて第2の形状モードにおける入力操作面11の形状を調整されることが可能に構成される。したがって、個々のユーザに対してよりタイピングしやすい入力装置400を提供することができる。
[変形例4−3]
切替部47は、上述の第1の形状モード及び第2の形状モードに切り替えられる構成に限定されず、さらに第1及び第2の形状モードと入力操作面11の曲率が異なる第3の形状モードに切り替えられてもよい。
この場合、制御部19は、本体10の変形量を、第1、第2及び第3の形状モードのいずれで採り得る変形量であるか判定することができ、間接的に形状モードの判定を行うことができる。また制御部19は、変形例1−10と同様にそれぞれの形状モードに応じて異なる処理を行うことができる。
例えば、制御部19が、3つの形状モード各々において、真の押圧力に基づく打鍵判定の閾値として異なる閾値を採用することができる。また、制御部19が、3つの形状モード各々において、打鍵時の効果音若しくは振動等を変更するようにも制御することができる。
[変形例4−4]
制御部19は、第1の形状モードにおいても入力操作情報を生成するように構成されてもよい。この場合、制御部19は、上述のように各第1の容量素子17s及び第2の容量素子18sの静電容量を周期的にスキャンしているが、形状モード毎にスキャン周期を変更してもよい。具体的に、制御部19は、第1の形状モードにおいては第1の周期(例えば、10回/秒)で各第1の容量素子17s及び第2の容量素子18sの静電容量をスキャンし、第2の形状モードにおいては第1の周期よりも多い第2の周期(例えば、50回/秒)でスキャンしてもよい。
これにより、入力装置400は、入力操作面11が平面である第1の形状モードにおいても入力操作を受け付けることができるとともに、消費電力の少ない構成とすることができる。
[変形例4−5]
入力装置400は、例えば第1の形状モードにおいて第3の実施形態と同様のタッチセンサボードとして機能し、第2の形状モードにおいてキーボード装置として機能するよう構成されてもよい。この場合、制御部19は、第1の形状モードにおいて上述の第3の実施形態と同様の処理を行うことができる。
これにより、ユーザニーズやシーンに応じて2通りの使用形態を可能とする入力装置400を提供することが可能となる。
さらに、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。また、上述の第1〜第4の各実施形態は、矛盾が生じない限り如何様にも組み合わされて実行され得る。
[他の変形例]
上述の各実施形態においては、センサ装置が静電容量センサとして構成されると説明したが、これに限定されない。第1及び第2のセンサ部は、入力操作面の変形を検出することが可能なセンサにより実現され得る。例えば、第1及び第2のセンサ部は、それぞれ、例えば操作部材と底面板との間の距離を検出することが可能な超音波センサや、入力操作面の歪みを検出することが可能なジャイロセンサ等により実現されてもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)入力操作面と、上記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状の本体と、
入力操作に基づく上記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能な第1のセンサ部と、
上記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能な第2のセンサ部と
を具備するセンサ装置。
(2)上記(1)に記載のセンサ装置であって、
上記本体は、上記入力操作面と上記底面との間に配置された電極層をさらに有し、
上記第1のセンサ部は、上記電極層に形成され上記入力操作面との相対距離に応じて容量が可変の第1の容量素子を有し、
上記第2のセンサ部は、上記電極層に形成され上記入力操作面との相対距離に応じて容量が可変の第2の容量素子を有する
センサ装置。
(3)上記(2)に記載のセンサ装置であって、
上記本体は、
上記電極層に対向する導体層を含み、上記入力操作面が形成された操作部材をさらに有し、
上記第1の容量素子は、上記導体層との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成され、
上記第2の容量素子は、上記導体層との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される
センサ装置。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれか1つに記載のセンサ装置であって、
上記本体は、上記底面が形成された底面板をさらに有し、
上記底面は、上記入力操作面よりも変形しにくい構成を有する
センサ装置。
(5)上記(1)から(4)のうちいずれか1つに記載のセンサ装置であって、
上記第2のセンサ部は、上記入力操作面と平行な一軸方向に延在する
センサ装置。
(6)上記(1)から(5)のうちいずれか1つに記載のセンサ装置であって、
上記入力操作面は、
上記第1のセンサ部に対応して配置された第1の領域と、
上記第2のセンサ部に対応して配置され、上記第1の領域よりも変形しにくい第2の領域とを有する
センサ装置。
(7)上記(6)に記載のセンサ装置であって、
上記第2の領域上に配置され、上記第2の領域への押圧を防止する押圧防止部をさらに具備する
センサ装置。
(8)上記(1)から(7)のうちいずれか1つに記載のセンサ装置であって、
上記本体は、上記入力操作面の曲率がそれぞれ異なる第1の形状モードと第2の形状モードとを切替可能に構成された切替部をさらに有する
センサ装置。
(9)入力操作面と、上記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状の本体と、
入力操作に基づく上記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能な第1のセンサ部と、
上記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能な第2のセンサ部と、
上記第2のセンサ部からの出力に基づいて上記入力操作面の全体的な変形量を検出し、上記変形量と上記第1のセンサ部からの出力とに基づいて上記入力操作に関する入力操作情報を生成することが可能な制御部と
を具備する入力装置。
(10)上記(9)に記載の入力装置であって、
上記制御部は、上記変形量が所定の変形量未満の場合、上記入力操作情報を生成し、上記変形量が上記所定の変形量以上の場合、警告を発するための信号を生成する
入力装置。
(11)上記(9)に記載の入力装置であって、
上記制御部は、
上記変形量に基づいて上記入力操作面の全体的な変形により上記入力操作面に付加された圧力値を算出し、
上記圧力値に基づいて上記第1のセンサ部からの出力を補正し、上記入力操作面に付加された真の押圧力を算出することで上記入力操作情報を生成する
入力装置。
(12) 入力操作面と、上記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状の本体と、
入力操作に基づく上記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能な第1のセンサ部と、
上記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能な第2のセンサ部と、
上記第2のセンサ部からの出力に基づいて上記入力操作面の全体的な変形量を検出し、上記変形量と上記第1のセンサ部からの出力とに基づいて上記入力操作に関する情報を生成することが可能な制御部と
を有する入力装置と、
上記入力装置に接続され、上記入力操作に関する情報に基づく画像が表示されることが可能な表示装置と
を具備する電子機器。
1…電子機器
10,20,30,40…本体
11,21,31…入力操作面
11a,21a…キー領域(第1の領域)
11b,21b,31b…検出領域(第2の領域)
31a…操作領域(第1の領域)
12…底面
13,23,33…操作部材
131,331…導体層
232…押圧防止部
14…底面板
15,35…電極層
17,37…第1のセンサ部
18,28,38…第2のセンサ部
17s,37s…第1の容量素子
18s,28s,38s…第2の容量素子
47…切替部
19,39…制御部
100,200,300,400…入力装置
110…表示装置
120,220,320,420…センサ装置

Claims (12)

  1. 入力操作面と、前記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状の本体と、
    入力操作に基づく前記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能な第1のセンサ部と、
    前記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能な第2のセンサ部と
    を具備するセンサ装置。
  2. 請求項1に記載のセンサ装置であって、
    前記本体は、前記入力操作面と前記底面との間に配置された電極層をさらに有し、
    前記第1のセンサ部は、前記電極層に形成され前記入力操作面との相対距離に応じて容量が可変の第1の容量素子を有し、
    前記第2のセンサ部は、前記電極層に形成され前記入力操作面との相対距離に応じて容量が可変の第2の容量素子を有する
    センサ装置。
  3. 請求項2に記載のセンサ装置であって、
    前記本体は、
    前記電極層に対向する導体層を含み、前記入力操作面が形成された操作部材をさらに有し、
    前記第1の容量素子は、前記導体層との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成され、
    前記第2の容量素子は、前記導体層との距離の変化を静電的に検出することが可能に構成される
    センサ装置。
  4. 請求項1に記載のセンサ装置であって、
    前記本体は、前記底面が形成された底面板をさらに有し、
    前記底面は、前記入力操作面よりも変形しにくい構成を有する
    センサ装置。
  5. 請求項1に記載のセンサ装置であって、
    前記第2のセンサ部は、前記入力操作面と平行な一軸方向に延在する
    センサ装置。
  6. 請求項1に記載のセンサ装置であって、
    前記入力操作面は、
    前記第1のセンサ部に対応して配置された第1の領域と、
    前記第2のセンサ部に対応して配置され、前記第1の領域よりも変形しにくい第2の領域とを有する
    センサ装置。
  7. 請求項6に記載のセンサ装置であって、
    前記第2の領域上に配置され、前記第2の領域への押圧を防止する押圧防止部をさらに具備する
    センサ装置。
  8. 請求項1に記載のセンサ装置であって、
    前記本体は、前記入力操作面の曲率がそれぞれ異なる第1の形状モードと第2の形状モードとを切替可能に構成された切替部をさらに有する
    センサ装置。
  9. 入力操作面と、前記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状の本体と、
    入力操作に基づく前記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能な第1のセンサ部と、
    前記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能な第2のセンサ部と、
    前記第2のセンサ部からの出力に基づいて前記入力操作面の全体的な変形量を検出し、前記変形量と前記第1のセンサ部からの出力とに基づいて前記入力操作に関する入力操作情報を生成することが可能な制御部と
    を具備する入力装置。
  10. 請求項9に記載の入力装置であって、
    前記制御部は、前記変形量が第1の変形量未満の場合、前記入力操作情報を生成し、前記変形量が前記第1の変形量以上の場合、警告を発することが可能な信号を生成する
    入力装置。
  11. 請求項9に記載の入力装置であって、
    前記制御部は、
    前記変形量に基づいて前記入力操作面の全体的な変形により前記入力操作面に付加された圧力値を算出し、
    前記圧力値に基づいて前記第1のセンサ部からの出力を補正し、前記入力操作面に付加された真の押圧力を算出することで前記入力操作情報を生成する
    入力装置。
  12. 入力操作面と、前記入力操作面に対向する底面とを有し、変形可能なシート状の本体と、
    入力操作に基づく前記入力操作面の局所的な変形を検出することが可能な第1のセンサ部と、
    前記入力操作面の全体的な変形を検出ことが可能な第2のセンサ部と、
    前記第2のセンサ部からの出力に基づいて前記入力操作面の全体的な変形量を検出し、前記変形量と前記第1のセンサ部からの出力とに基づいて前記入力操作に関する情報を生成することが可能な制御部と
    を有する入力装置と、
    前記入力装置に接続され、前記入力操作に関する情報に基づく画像が表示されることが可能な表示装置と
    を具備する電子機器。
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