JP2016151684A - フェルール付光ファイバ及びその製造方法 - Google Patents

フェルール付光ファイバ及びその製造方法 Download PDF

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忠嘉 佐山
Tadayoshi Sayama
忠嘉 佐山
真一 阪本
Shinichi Sakamoto
真一 阪本
祥平 粂田
Shohei Kumeta
祥平 粂田
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Abstract

【課題】簡素な構成で光ファイバの熱損傷を抑制することができるフェルール付光ファイバの製造方法を提供する。【解決手段】ファイバ裸線41とファイバ裸線41の外周を覆う被覆42とを有する光ファイバ31の端部から被覆42の一部を除去して、ファイバ裸線41が露出した被覆除去部45とファイバ裸線41の外周が被覆42により覆われた素線部46とを形成する。常温において被覆除去部45において露出したファイバ裸線41の外径よりも小さい内径を有する貫通孔51Aが形成されたフェルール32を加熱して貫通孔51Aの内径をファイバ裸線41の外径以上に拡大する。その後、被覆除去部45をフェルール32の貫通孔51Aに挿入し、フェルール32を冷却して貫通孔51Aの内径を縮小し、貫通孔51A内のファイバ裸線41の表面と貫通孔51Aの内周面とを当接させて被覆除去部45をフェルール32の貫通孔51A内に固定する。【選択図】図2

Description

本発明は、フェルール付光ファイバ及びその製造方法に係り、特に光ファイバの端部をフェルールに固定したフェルール付光ファイバ及びその製造方法に関するものである。
一般的に、光コネクタや光モジュール、光計測器などの光学機器において光ファイバをフェルールに固定する際には、光ファイバの端部から被覆の一部を除去して(コア及びその外周を覆うクラッドからなる)ファイバ裸線を露出させ、このファイバ裸線をフェルールに形成された貫通孔に挿入し、樹脂接着剤を用いてファイバ裸線をフェルールの貫通孔内に固定することが行われている。
例えば、高出力のレーザが用いられる工作機械の分野においては、レーザダイオードなどの発光素子から出力されたレーザ光は、光ファイバによって光増幅ファイバや加工対象物に導かれる。発光素子から出力されるレーザ光は、高出力であることが要求され、また、光ファイバのコアに高効率で結合されることが要求される。
この場合において、発光素子から出力されたレーザ光が光ファイバに入射する端面においてレーザ光の集光点が光ファイバのコアの位置からずれていると、レーザ光の一部が、光ファイバとフェルールとを固定する樹脂接着剤に直接入射することがある。また、光ファイバのコアへ入射したレーザ光のうち、コアの臨界角を超える入射角度で入射したレーザ光がコアから漏洩することにより、入射端面付近の樹脂接着剤に入射することがある。
このように、発光素子から出力されたレーザ光の一部が樹脂接着剤に入射すると、入射したレーザ光が樹脂接着剤に吸収されて熱に変換され、この熱によって樹脂接着剤が発火して光ファイバが焼損してしまうおそれがある。このような懸念はレーザの出力が高くなればなるほど大きくなる。
このような問題を解決するために、樹脂接着剤を用いずに光ファイバをフェルールに固定する方法も提案されている。例えば、光ファイバの被覆にスリーブを被せるとともに、ネジの締め付けにより孔径が小さくなるチャックスリーブをフェルール内部に配置し、このチャックスリーブによって光ファイバをフェルールに固定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された構造では、部品点数が増加し、構造が複雑化するため、製造コストが高価になってしまうという問題がある。また、特許文献1に記載された構造では、光ファイバとフェルールとの間にスリーブ及びチャックスリーブを配置する必要があるため、フェルールの貫通孔の外径を該貫通孔に挿入される光ファイバの外径よりも大きくする必要がある。この場合には、フェルールと光ファイバとの接触面積が小さくなり、光ファイバの放熱特性が低下してしまう。したがって、光ファイバの周囲の部材に入射した光により生じた熱によって、光ファイバに局所的な温度上昇が生じ、光ファイバが焼損してしまうおそれがある。
特開2001−318271号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、簡素な構成で光ファイバの熱損傷を抑制することができるフェルール付光ファイバの製造方法を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、簡素な構成で光ファイバの熱損傷を抑制することができるフェルール付光ファイバを提供することを第2の目的とする。
本発明の第1の態様によれば、簡素な構成で光ファイバの熱損傷を抑制することができるフェルール付光ファイバの製造方法が提供される。この方法は、ファイバ裸線と該ファイバ裸線の外周を覆う被覆とを有する光ファイバの端部から上記被覆の一部を除去して、上記ファイバ裸線が露出した被覆除去部を形成する被覆除去工程と、上記光ファイバの使用温度において上記被覆除去部において露出した上記ファイバ裸線の外径よりも小さい内径を有する貫通孔が形成されたフェルールを上記使用温度よりも高い温度に加熱して上記貫通孔の内径を上記ファイバ裸線の外径以上に拡大するフェルール加熱工程と、上記貫通孔の内径が上記ファイバ裸線の外径以上に拡大した後に、上記被覆除去部を上記フェルールの貫通孔に挿入する光ファイバ挿入工程と、上記光ファイバ挿入工程後に、上記フェルールを冷却して上記貫通孔の内径を縮小し、上記貫通孔内の上記ファイバ裸線の表面と上記貫通孔の内周面とを当接させて上記被覆除去部を上記フェルールの貫通孔内に固定する光ファイバ固定工程とを含んでいる。
本発明の第1の態様によれば、樹脂接着剤を用いることなく光ファイバをフェルールに固定することができるので、樹脂接着剤の発火による光ファイバの熱損傷を抑制することができるフェルール付光ファイバを製造することができる。また、このフェルール付光ファイバでは、光ファイバのファイバ裸線がフェルールの貫通孔の内周面に当接するため、ファイバ裸線に生じた熱が速やかにフェルールに伝達されることとなり、ファイバ裸線に生じた熱を効果的にフェルール及びフェルールの外部に放熱することができる。したがって、光ファイバの温度上昇が最小限に抑えられ、光ファイバの熱損傷を抑制することができる。
また、光ファイバ固定工程において、フェルールの貫通孔の内径が縮小することによって貫通孔内のファイバ裸線に周方向から圧縮歪みが加わる。光がフェルール内のファイバ裸線を通過するときにこの圧縮歪みにより光損失を生じさせることができるので、光ファイバの後流側で漏れ出す光の量を制御することができる。
上記光ファイバ挿入工程においては、上記フェルールの貫通孔の第1の端部から上記被覆除去部を挿入し、上記フェルールの貫通孔の第1の端部の反対側の第2の端部から上記被覆除去部が出るまで上記被覆除去部を上記フェルールの貫通孔に挿入することが好ましい。また、上記フェルールとして、ステンレス、銅、モリブデン、真鍮、アルミニウム、タングステン、及びこれらの合金からなる群から選ばれる金属を用いることが好ましい。
本発明の第2の態様によれば、簡素な構成で光ファイバの熱損傷を抑制することができるフェルール付光ファイバが提供される。このフェルール付光ファイバは、ファイバ裸線と該ファイバ裸線の外周を覆う被覆とを有する光ファイバと、上記光ファイバの端部に取り付けられるフェルールとを含んでいる。上記光ファイバは、上記ファイバ裸線の周囲が上記被覆で覆われた素線部と、上記被覆が除去された被覆除去部とを有している。上記フェルールには、上記光ファイバの上記素線部における上記ファイバ裸線の外径よりも小さな内径を有する貫通孔が形成される。上記被覆除去部における上記ファイバ裸線の一部が、上記貫通孔の内周面に密着するように上記貫通孔内に固定されている。
本発明の第2の態様によれば、光ファイバが樹脂接着剤を用いることなくフェルールに固定されているので、光ファイバのコアから光(例えば高出力のレーザ光)が漏洩しても樹脂接着剤の発火により光ファイバが焼損することがない。また、光ファイバのファイバ裸線が、フェルールの貫通孔の内周面に密着しているため、ファイバ裸線に生じた熱が速やかにフェルールに伝達されるので、ファイバ裸線に生じた熱を効果的にフェルール及びフェルールの外部に放熱することができる。したがって、光ファイバの温度上昇を最小限に抑えることができ、光ファイバの熱損傷を抑制することができる。
上記フェルール付光ファイバは、上記フェルールから延びる上記光ファイバを保護する保護パイプをさらに備えていることが好ましい。また、上記フェルール付光ファイバは、上記保護パイプが内部に挿通され、上記フェルールの端部を覆うブーツをさらに備えていることが好ましい。
本発明によれば、樹脂接着剤を用いることなく光ファイバをフェルールに固定することができるため、樹脂接着剤の発火により光ファイバが焼損することがない。また、光ファイバのファイバ裸線に生じた熱を効果的にフェルール及びフェルールの外部に放熱することができるので、光ファイバの温度上昇を最小限に抑えることができ、光ファイバの熱損傷を抑制することができる。
本発明の一実施形態におけるフェルール付光ファイバを含む半導体レーザモジュールを模式的に示す部分断面図である。 図1の半導体レーザモジュールに用いられるフェルール付光ファイバを示す断面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図7のフェルールのファイバ保持部の貫通孔の内径と図4の光ファイバのファイバ裸線の外径との関係を模式的に示す断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図9のフェルールのファイバ保持部の貫通孔の内径と光ファイバのファイバ裸線の外径との関係を模式的に示す断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図11のフェルールのファイバ保持部の貫通孔の内径と光ファイバのファイバ裸線の外径との関係を模式的に示す断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図13のフェルールのファイバ保持部の貫通孔の内径と光ファイバのファイバ裸線の外径との関係を模式的に示す断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。 図2のフェルール付光ファイバを製造する工程を説明するための断面図である。
以下、本発明に係るフェルール付光ファイバ及びその製造方法の実施形態について図1から図16を参照して詳細に説明する。なお、図1から図16において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態におけるフェルール付光ファイバ20を含む半導体レーザモジュール(LDモジュール)1を模式的に示す部分断面図である。図1に示すように、本実施形態におけるLDモジュール1は、LDモジュール本体10と、LDモジュール本体10に取り付けられたフェルール付光ファイバ20とを備えている。このフェルール付光ファイバ20は、レーザ光を伝搬する光ファイバ31と、光ファイバ31の端部に取り付けられたフェルール32とを含んでいる。
LDモジュール本体10は、基板11と、基板11を囲むように配置された枠体12と、枠体12の上部を覆う蓋体13と、基板11上に配置されたサブマウント14と、サブマウント14上に実装された半導体レーザ素子(レーザダイオード)15とを備えている。半導体レーザ素子15には、枠体12を貫通するリードピン16がワイヤ17を介して電気的に接続されている。このリードピン16には電源(図示せず)が接続されており、この電源からリードピン16及びワイヤ17を介して半導体レーザ素子15に駆動電流が供給されるようになっている。これにより、半導体レーザ素子15は、光ファイバ31に向けてレーザ光を出射するようになっている。
また、図1に示すように、基板11上には、半導体レーザ素子15に対応して2つのレンズ18A,18Bが設けられている。これらのレンズ18A,18Bにより半導体レーザ素子15から発せられたレーザ光が、光ファイバ31の端部に集光されるようになっている。
枠体12には、外側に向かって突出するフェルール取付部19が設けられている。このフェルール取付部19には、光ファイバ31の端部に取り付けられたフェルール32が固定される。枠体12には、フェルール32に対応して開口12Aが形成されており、レンズ18Bを透過したレーザ光がこの開口12Aを介してフェルール32に保持された光ファイバ31の端部に光学的に結合されるようになっている。
図2は、フェルール付光ファイバ20を示す断面図であり、光ファイバ31以外は断面で示されている。図2に示すように、光ファイバ31は、コアとコアの外周を覆うクラッドとからなるファイバ裸線41と、ファイバ裸線41の外周を覆う被覆42とを有している。例えば、ファイバ裸線41はシリカガラスからなるものであり、被覆42は樹脂からなるものである。ここで、光ファイバ31の端部から所定の範囲で被覆42の一部が除去されている。このように、光ファイバ31は、ファイバ裸線41から被覆42が除去された被覆除去部45と、ファイバ裸線41の外周が被覆42により覆われた素線部46とを有している。
図2に示すように、本実施形態におけるフェルール付光ファイバ20は、上述した光ファイバ31及びフェルール32に加えて、光ファイバ31を保護する保護パイプ33と、フェルール32の端部を被覆するブーツ34とを含んでいる。保護パイプ33は、長手方向に貫通する開口が形成された円管状の部材であり、この保護パイプ33の内部に光ファイバ31の一部が収容される。ブーツ34は樹脂からなるものであり、内部に保護パイプ33が挿通される。
図2に示すように、フェルール32は、被覆除去部45におけるファイバ裸線41の一部を保持するファイバ保持部51と、内部に保護パイプ33が挿入されるパイプ保持部52とを有している。図3は、図2のA−A線断面図である。図3に示すように、フェルール32のファイバ保持部51の内部には貫通孔51Aが形成されている。この貫通孔51Aは、フェルール32の中心軸を通りフェルール32の内部を貫通している。
ここで、光ファイバ31の使用温度(本実施形態では常温(例えば25℃))におけるファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径は、素線部46におけるファイバ裸線41の外径よりも小さくなるように設定されている。この貫通孔51Aの内部には、被覆除去部45におけるファイバ裸線41の一部が挿入及び固定されている。このファイバ裸線41の一部は、後述するように貫通孔51Aの内周面により締め付けられた状態で貫通孔51A内に固定される。
図2に示すように、貫通孔51Aに挿入されたファイバ裸線41の端面41Aは、フェルール32の端面32Aとともに平坦面を構成している。なお、このような平坦面は、ファイバ裸線41の端面41Aとフェルール32の端面32Aとを研磨して平坦化することによって形成することができる。
本実施形態においては、フェルール32は、ステンレス鋼(SUS)から形成されており、より具体的には、18%のCrと8%のNiとを主要成分とするSUS304から形成される。このフェルール32の材料は、ステンレス鋼に限られるものではなく、例えば、銅、モリブデン、真鍮、アルミニウム、タングステン、又はこれらの合金であってもよい。特に、フェルール32の材料として、熱伝導率が高く、線膨張係数の高い材料を用いることが好ましい。
次に、上述したフェルール付光ファイバ20を製造する方法について図4から図16を参照して説明する。まず、図4に示すように、光ファイバ31の端部から被覆42の一部を剥がしてファイバ裸線41を露出させる(被覆除去工程)。これにより光ファイバ31の端部には、ファイバ裸線41が露出した被覆除去部45が形成され、この被覆除去部45に隣接してファイバ裸線41の周囲が被覆42で覆われた素線部46が形成される。
そして、図5に示すように、保護パイプ33の内部に光ファイバ31を挿通させ、保護パイプ33を光ファイバ31の素線部46上に固定する。この保護パイプ33の固定に際しては、エポキシ系樹脂などの接着材を用いて被覆除去部45側の保護パイプ33の端部を光ファイバ31の被覆42上に固定する(目止め)。
また、図6に示すように、フェルール32を加熱するヒータ60を用意する。このヒータ60内にはフェルール32のファイバ保持部51の外径よりも大きな内径を有するフェルール保持孔61が形成されている。そして、フェルール32をヒータ60内のフェルール保持孔61に挿入する(図7参照)。このときは常温であるので、上述したように、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径は、図4に示す被覆除去部45において露出しているファイバ裸線41の外径よりも小さい。すなわち、図8に示すように、貫通孔51Aの内径DH1が被覆除去部45において露出しているファイバ裸線41の外径DFよりも小さくなっている。
この状態でヒータ60を駆動させ、フェルール保持孔61内のフェルール32を加熱すると(フェルール加熱工程)、図9に示すように、フェルール32が熱膨張し、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径が拡大する。このフェルール加熱工程においては、図10に示すように、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径DH2が被覆除去部45のファイバ裸線41の外径DF以上になるまでフェルール32を加熱する。
そして、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径DH2が被覆除去部45のファイバ裸線41の外径DF以上に拡大した後に、図9に示すように、光ファイバ31の被覆除去部45をフェルール32のファイバ保持部51の貫通孔51Aに挿入する(光ファイバ挿入工程)。このとき、上述したように、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径DH2が被覆除去部45のファイバ裸線41の外径DF以上に拡大しているので、光ファイバ31の被覆除去部45におけるファイバ裸線41をフェルール32のファイバ保持部51の貫通孔51Aに容易に挿入することができる(図11及び図12参照)。なお、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径DH2が被覆除去部45のファイバ裸線41の外径DF以上に拡大していれば、このファイバ裸線41の挿入は、フェルール加熱工程中であってもフェルール加熱工程後のいずれであってもよい。
この光ファイバ挿入工程においては、図11に示すように、ファイバ裸線41をフェルール32のファイバ保持部51の貫通孔51Aの第1の端部53から挿入し、ファイバ裸線41が第1の端部53の反対側の第2の端部54から出るまで挿入することが好ましい。
この後、フェルール32を冷却する。この冷却はフェルール32を放置することによる自然冷却であってもよいし、あるいはヒートシンクやクーラーなどを用いてフェルール32を冷却してもよい。フェルール32の冷却に伴い、図13に示すようにフェルール32が収縮し、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径が縮小する。これにより、ファイバ保持部51の貫通孔51A内のファイバ裸線41の表面と貫通孔51Aの内周面とが当接し、ファイバ裸線41が締め付けられた状態で貫通孔51A内に固定される(光ファイバ固定工程)。すなわち、図14に示すように、フェルール32が常温に戻ると、貫通孔51Aの内径が、ファイバ裸線41の外径DFよりも小さなDH1に戻るため、ファイバ裸線41が貫通孔51Aの内周面によって締め付けられ、これによりファイバ裸線41が貫通孔51A内に固定される。
そして、フェルール32をヒータ60のフェルール保持孔61から取り出す。上述したように、ファイバ裸線41が第2の端部54から出るまでファイバ裸線41を貫通孔51Aに挿入した場合には、図15に示すように、ファイバ裸線41の端面41Aとフェルール32の端面32Aとを研磨して平坦面にする。最後に、光ファイバ31の端部からブーツ34を挿入し、図16に示すように、このブーツ34をフェルール32のパイプ保持部52の端部に装着することで、フェルール付光ファイバ20が完成する。
このように、本実施形態におけるフェルール付光ファイバ20は、樹脂接着剤を用いることなく光ファイバ31をフェルール32に固定しているので、コアからレーザ光(特に高出力のレーザ光)が漏洩しても樹脂接着剤の発火により光ファイバ31が焼損することがない。また、上述したように、光ファイバ31のファイバ裸線41が、フェルール32のファイバ保持部51の貫通孔51Aの内周面に密着するため、ファイバ裸線41に生じた熱が速やかにフェルール32のファイバ保持部51に伝達されるので、ファイバ裸線41に生じた熱を効果的にフェルール32のファイバ保持部51及びフェルール取付部19に放熱することができる。したがって、光ファイバ31の温度上昇を最小限に抑えることができ、光ファイバ31の熱損傷を抑制することができる。
本実施形態におけるフェルール付光ファイバ20は、上述したように優れた放熱性を有するため、フェルール32が高温になりにくい。したがって、LDモジュール1でレーザ光を発振している間にファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径が大きく拡大することがなく、貫通孔51A内で保持されたファイバ裸線41が貫通孔51Aから外れにくい。
ここで、図1に示すように、半導体レーザ素子15から出射されたレーザ光は、フェルール32内の光ファイバ31の端部に集光され、光ファイバ31内を伝搬していくが、光ファイバ31がLDモジュール本体10の外部で曲げられると光損失となって光ファイバ31の外部に漏れ出し、特に高パワーのレーザ光の場合には人に危害を与えてしまうことが考えられる。しかしながら、本実施形態では、フェルール32を加熱した後に冷却するときに、ファイバ保持部51の貫通孔51Aの内径が縮小することによって貫通孔51A内のファイバ裸線41に周方向から圧縮歪みが加わる。ファイバ裸線41に圧縮歪みが加わるとその部分での光損失が増加するため、レーザ光がフェルール32内の光ファイバ31(ファイバ裸線41)を通過するときに光損失を生じさせることができる。したがって、上述のようにファイバ裸線41に圧縮歪みを加えることによって、LDモジュール本体10の外部で曲げられた光ファイバ31から漏れ出すレーザ光の量を低減することができる。このように、本実施形態では、上述したファイバ裸線41の圧縮歪みの量を制御することにより、LDモジュール本体10の外部で漏れ出すレーザ光の量を制御することができ、漏れ光が人に対して与える影響を低減することができる。
なお、上述した実施形態においては、光ファイバ31の使用温度が常温である場合について説明したが、光ファイバ31の使用温度は用途に応じて変わるものであり、常温に限られるものではない。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 半導体レーザモジュール
10 半導体レーザモジュール本体
11 基板
12 枠体
13 蓋体
14 サブマウント
15 半導体レーザ素子
16 リードピン
17 ワイヤ
18A,18B レンズ
19 フェルール取付部
20 フェルール付光ファイバ
31 光ファイバ
32 フェルール
33 保護パイプ
34 ブーツ
41 ファイバ裸線
42 被覆
45 被覆除去部
46 素線部
51 ファイバ保持部
51A 貫通孔
52 パイプ保持部
53 第1の端部
54 第2の端部
60 ヒータ
61 フェルール保持孔

Claims (6)

  1. ファイバ裸線と該ファイバ裸線の外周を覆う被覆とを有する光ファイバの端部から前記被覆の一部を除去して、前記ファイバ裸線が露出した被覆除去部を形成する被覆除去工程と、
    前記光ファイバの使用温度において前記被覆除去部において露出した前記ファイバ裸線の外径よりも小さい内径を有する貫通孔が形成されたフェルールを前記使用温度よりも高い温度に加熱して前記貫通孔の内径を前記ファイバ裸線の外径以上に拡大するフェルール加熱工程と、
    前記貫通孔の内径が前記ファイバ裸線の外径以上に拡大した後に、前記被覆除去部を前記フェルールの貫通孔に挿入する光ファイバ挿入工程と、
    前記光ファイバ挿入工程後に、前記フェルールを冷却して前記貫通孔の内径を縮小し、前記貫通孔内の前記ファイバ裸線の表面と前記貫通孔の内周面とを当接させて前記被覆除去部を前記フェルールの貫通孔内に固定する光ファイバ固定工程と、
    を含むことを特徴とするフェルール付光ファイバの製造方法。
  2. 前記光ファイバ挿入工程では、前記フェルールの貫通孔の第1の端部から前記被覆除去部を挿入し、前記フェルールの貫通孔の第1の端部の反対側の第2の端部から前記被覆除去部が出るまで前記被覆除去部を前記フェルールの貫通孔に挿入することを特徴とする請求項1に記載のフェルール付光ファイバの製造方法。
  3. 前記フェルールとして、ステンレス、銅、モリブデン、真鍮、アルミニウム、タングステン、及びこれらの合金からなる群から選ばれる金属を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェルール付光ファイバの製造方法。
  4. ファイバ裸線と該ファイバ裸線の外周を覆う被覆とを有する光ファイバと、前記光ファイバの端部に取り付けられるフェルールとを含むフェルール付光ファイバであって、
    前記光ファイバは、前記ファイバ裸線の周囲が前記被覆で覆われた素線部と、前記被覆が除去された被覆除去部とを有し、
    前記フェルールには、前記光ファイバの前記素線部における前記ファイバ裸線の外径よりも小さな内径を有する貫通孔が形成され、
    前記被覆除去部における前記ファイバ裸線の一部が、前記貫通孔の内周面に密着するように前記貫通孔内に固定されている
    ことを特徴とするフェルール付光ファイバ。
  5. 前記フェルールから延びる前記光ファイバを保護する保護パイプをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載のフェルール付光ファイバ。
  6. 前記保護パイプが内部に挿通され、前記フェルールの端部を覆うブーツをさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載のフェルール付光ファイバ。
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