JP2016150928A - 化合物の製造方法 - Google Patents

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友也 樫木
Tomoya Kashiki
友也 樫木
吉川 栄二
Eiji Yoshikawa
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Abstract

【課題】有機半導体材料の活性層を形成する、収率に優れる、チオフェン環含有縮合複素環化合物の製造方法の提供。【解決手段】下記スキームで示される、塩化メチレン等の有機溶媒の存在下で、三臭化ホウ素等のルイス酸、又は塩酸等のブレーンステッド酸を用いる工程を含む、収率に優れた、チオフェン環を含む縮合複素環化合物の製造方法。前記方法によりに製造された式(8)で表されるチオフェン化合物等の複素環を有する化合物を用いて、高分子化合物を作成し、有機トランジスタの活性層とする。【選択図】なし

Description

本発明は、化合物の製造方法に関する。
有機半導体材料を利用した有機トランジスタは、従来の無機半導体材料を利用したトランジスタと比較して低温で製造できること、有機半導体材料として高分子化合物を用いることで、インクジェットプリント法に代表される塗布法により有機トランジスタの活性層を形成することができることから、簡易な製造プロセスが可能であり、盛んに研究開発が行われている。
有機半導体材料に用いる高分子化合物として、特許文献1では、式(A)で表される構造単位を含む高分子化合物が提案されている。式(A)で表される構造単位を含む高分子化合物は、式(B)で表される化合物を用いて製造されている。そして、特許文献1では、式(C)で表される化合物と酸とを反応させることで、式(D)で表される化合物を製造し、式(D)で表される化合物と臭素化剤とを反応させることで、式(B)で表される化合物を製造することが提案されている。
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
国際公開第2013/159863号
しかしながら、上記の化合物の製造方法は、収率が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、化合物の製造方法であって、収率に優れる製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の製造方法を提供する。
[1]式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程を含む、式(2)で表される化合物の製造方法。
Figure 2016150928
[式中、
環Aおよび環Bは、それぞれ独立に、複素環を表し、該複素環は置換基を有していてもよい。
Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。
は、アルキル基、シクロアルキル基、シリル基、アルキルカルボニル基またはシクロアルキルカルボニル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。
およびXは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子またはセレン原子を表す。
mは0〜2の整数を表し、nは0〜2の整数を表す。nが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基、ハロゲン原子またはシリル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rは複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2016150928
[式中、環A、環B、R、X、X、m、nおよびRは、前記と同じ意味を表す。]
[2]前記Rが、アルキル基またはシクロアルキル基である、[1]に記載の製造方法。
[3]前記Rが、アルキル基またはシクロアルキル基である、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記の環Aおよび環Bが、チオフェン環である、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記のXおよびXが、硫黄原子である、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]前記酸が、ルイス酸である、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、化合物の製造方法であって、収率に優れる製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程を含む、式(2)で表される化合物の製造方法である。
<式(1)で表される化合物>
Figure 2016150928
式(1)中、環Aおよび環Bは、それぞれ独立に、複素環を表し、該複素環は置換基を有していてもよい。複素環の炭素原子数は、好ましくは2〜30であり、より好ましくは2〜14であり、さらに好ましくは3〜8である。なお、上記の炭素原子数には、下記の複素環が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。複素環としては、芳香族複素環が好ましい。
複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、チエノチオフェン環、2,1,3−ベンゾチアジアゾール環が挙げられる。
複素環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基、ハロゲン原子、シリル基、アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基およびシクロアルコキシカルボニル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキル基は、直鎖アルキル基、分岐アルキル基のいずれでもよい。アルキル基が有する炭素原子数は、通常1〜30(分岐アルキル基の場合、通常3〜30)であり、1〜20(分岐アルキル基の場合、3〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のアルキル基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−ヘキサデシル基等の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基等の分岐アルキル基が挙げられる。
アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有しているアルキル基としては、例えば、メトキシエチル基、ベンジル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロヘキシル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシクロアルキル基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のシクロアルキル基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
シクロアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルコキシ基は、直鎖アルコキシ基、分岐アルコキシ基のいずれでもよい。アルコキシ基が有する炭素原子数は、通常1〜30(分岐アルコキシ基の場合、通常3〜30)であり、1〜20(分岐アルコキシ基の場合、3〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のアルコキシ基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基等の直鎖アルコキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基等の分岐アルコキシ基が挙げられる。
アルコキシ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシクロアルコキシ基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のシクロアルコキシ基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
シクロアルコキシ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキルチオ基は、直鎖アルキルチオ基、分岐アルキルチオ基のいずれでもよい。アルキルチオ基が有する炭素原子数は、通常1〜30(分岐アルキルチオ基の場合、通常3〜30)であり、1〜20(分岐アルキルチオ基の場合、3〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のアルキルチオ基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等の直鎖アルキルチオ基、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基等の分岐アルキルチオ基が挙げられる。
アルキルチオ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシクロアルキルチオ基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のシクロアルキルチオ基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルキルチオ基としては、例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基が挙げられる。
シクロアルキルチオ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアリール基は、芳香族炭化水素から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基、独立したベンゼン環および縮合環からなる群から選ばれる2個以上が直接結合した基を含む。アリール基が有する炭素原子数は、通常6〜30であり、6〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のアリール基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、4−フェニルフェニル基が挙げられる。
アリール基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、1価の複素環基、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有しているアリール基としては、例えば、4−ヘキサデシルフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、ペンタフルオロフェニル基が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基またはシクロアルキル基が好ましい。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基である1価の複素環基は、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基、独立した複素環および縮合環からなる群から選ばれる2個以上が直接結合した基を含む。1価の複素環基が有する炭素原子数は、通常2〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記の1価の複素環基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
1価の複素環基としては、例えば、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−イミダゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−チエノチエニル基、4−(2,1,3−ベンゾチアジアゾリル)基が挙げられる。
1価の複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有している1価の複素環基としては、例えば、5−オクチル−2−チエニル基、5−フェニル−2−フリル基が挙げられる。1価の複素環基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基またはシクロアルキル基が好ましい。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシリル基は、更に置換基を有していてもよい。シリル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基が挙げられる。置換基を有しているシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、フェニルシリル基、トリフェニルシリル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアミノ基は、更に置換基を有していてもよい。アミノ基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基が挙げられる。置換基を有しているアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルケニル基は、直鎖アルケニル基、分岐アルケニル基のいずれでもよい。アルケニル基が有する炭素原子数は、通常2〜30(分岐アルケニル基の場合、通常3〜30)であり、2〜20(分岐アルケニル基の場合、3〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のアルケニル基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ヘキセニル基、1−ドデセニル基、1−ヘキサデセニル基が挙げられる。
アルケニル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリール基、ハロゲン原子、シリル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシクロアルケニル基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のシクロアルケニル基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルケニル基としては、例えば、1−シクロヘキセニル基が挙げられる。
シクロアルケニル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリール基、ハロゲン原子、シリル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキニル基は、直鎖アルキニル基、分岐アルキニル基のいずれでもよい。アルキニル基が有する炭素原子数は、通常2〜30(分岐アルキニル基の場合、通常4〜30)であり、2〜20(分岐アルキニル基の場合、4〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、下記のアルキニル基が有していてもよい置換基の炭素原子数は含まれない。
アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、1−ヘキシニル基、1−ドデシニル基、1−ヘキサデシニル基が挙げられる。
アルキニル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アリール基、ハロゲン原子、シリル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキルカルボニル基としては、例えば、上記のアルキル基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル基、n−プロパノイル基、n−ブタイル基、n−ヘキサノイル基、n−オクタノイル基、n−ドデカノイル基、n−ヘキサデカノイル基等の直鎖アルキルカルボニル基、イソブタノイル基、sec−ブタノイル基、tert−ブタノイル基、2−エチルヘキサノイル基等の分岐アルキルカルボニル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシクロアルキルカルボニル基としては、例えば、上記のシクロアルキル基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。
シクロアルキルカルボニル基としては、例えば、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルコキシカルボニル基としては、例えば、上記のアルコキシ基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基、n−ヘキサデシルオキシカルボニル基等の直鎖アルコキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基等の分岐アルコキシカルボニル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるシクロアルコキシカルボニル基としては、例えば、上記のシクロアルコキシ基とカルボニル基とが結合した基が挙げられる。
シクロアルコキシカルボニル基としては、例えば、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基が挙げられる。
環Aおよび環Bで表される複素環が置換基を有する場合、該置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、シリル基またはハロゲン原子が好ましく、アルキル基、シリル基またはハロゲン原子がより好ましい。
環Aおよび環Bは、本発明の製造方法の収率がより優れるため、同一の複素環であることが好ましく、チオフェン環またはチエノチオフェン環であることがより好ましく、チオフェン環であることがさらに好ましい。
式(1)中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。
Rで表されるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基および1価の複素環基の定義および具体例は、環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基および1価の複素環基の定義および具体例と同じである。
Rは、本発明の製造方法の収率がより優れ、かつ、本発明の製造方法の反応速度が高くなるため、アルキル基またはシクロアルキル基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましい。
式(1)中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、シリル基、アルキルカルボニル基またはシクロアルキルカルボニル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。
で表されるアルキル基、シクロアルキル基、シリル基、アルキルカルボニル基およびシクロアルキルカルボニル基の定義および具体例は、環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキル基、シクロアルキル基、シリル基、アルキルカルボニル基及びシクロアルキルカルボニル基の定義および具体例と同じである。
は、本発明の製造方法の収率がより優れるため、アルキル基またはシクロアルキル基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基であることが更に好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基であることが特に好ましい。
式(1)中、XおよびXは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子またはセレン原子を表す。
およびXは、本発明の製造方法の収率がより優れるため、同一の原子であることが好ましく、酸素原子または硫黄原子であることがより好ましく、硫黄原子であることがさらに好ましい。
式(1)中、mは0〜2の整数を表す。mは、0または1であることが好ましい。
式(1)中、nは0〜2の整数を表す。nが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nは、0または2であることが好ましい。
式(1)中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基、ハロゲン原子またはシリル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
で表されるアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基、ハロゲン原子およびシリル基の定義および具体例は、環Aおよび環Bで表される複素環が有していてもよい置換基であるアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基、ハロゲン原子およびシリル基の定義および具体例と同じである。
は、本発明の製造方法の収率がより優れるため、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはアリール基であることが好ましく、アルキル基またはシクロアルキル基であることがより好ましく、アルキル基であることがさらに好ましい。
式(1)で表される化合物としては、例えば、式(1−1)〜式(1−24)で表される化合物が挙げられ、式(1−1)、式(1−2)、式(1−4)、式(1−7)、式(1−9)、式(1−10)、式(1−11)、式(1−17)、式(1−21)または式(1−23)で表される化合物であることが好ましく、式(1−1)、式(1−2)、式(1−4)、式(1−7)、式(1−9)、式(1−10)、式(1−21)または式(1−23)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
式(1)で表される化合物は、例えば、式(S1)で表される化合物と、式(S2)で表される化合物と、式(S3)で表される化合物とを、Suzukiカップリング反応させることにより製造することができる。
ここで、式(S1)で表される化合物は、例えば、「Chemistry Letters 2006,35,1200」に記載の方法に従って合成することができる。式(S2)で表される化合物および式(S3)で表される化合物は、例えば、国際公開第2012/169605号公報に記載の方法に従って合成することができる。
Figure 2016150928
[式中、
環A、環B、R、R、X、X、m、nおよびRは、前記と同じ意味を表す。
Halは、ヨウ素原子、臭素原子または塩素原子を表す。複数存在するHalは、同一でも異なっていてもよい。
およびMは、それぞれ独立に、ホウ酸エステル残基またはホウ酸残基を表す。]
Halは、臭素原子であることが好ましい。
およびMで表されるホウ酸エステル残基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 2016150928
およびMで表されるホウ酸残基は、−B(OH)で表される基を意味する。
およびMは、ホウ酸エステル残基であることが好ましい。
<酸>
本発明の製造方法において、酸は、ルイス酸、ブレーンステッド酸のいずれでもよいが、本発明の製造方法の収率がより優れるため、ルイス酸であることが好ましい。
ルイス酸としては、例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化スズ(IV)、塩化ケイ素(IV)、塩化鉄(III)、四塩化チタン、塩化亜鉛、塩化ベリリウム、塩化カドミウム、塩化ガリウム、塩化アンチモンが挙げられ、三臭化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体または塩化アルミニウムが好ましく、三臭化ホウ素がより好ましい。
ブレーンステッド酸としては、例えば、塩酸、臭素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸が挙げられ、硫酸、塩酸またはp−トルエンスルホン酸が好ましく、硫酸がより好ましい。
本発明の製造方法において、酸は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明の製造方法において、酸の使用量は、式(1)で表される化合物のモル数に対して、通常2〜100当量であり、4〜50当量であることが好ましく、4〜10当量であることがより好ましい。
本発明の製造方法において、式(1)で表される化合物に対して、酸を一度に加えて、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させてもよいし、酸を複数回に分けて加えて、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させてもよいが、酸を複数回に分けて加えることが好ましい。
<反応条件>
本発明の製造方法において、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程は、溶媒の存在下で行ってもよい。
溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の不飽和炭化水素溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素溶媒が挙げられ、ハロゲン化不飽和炭化水素溶媒が好ましく、ジクロロメタンがより好ましい。
本発明の製造方法において、溶媒は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明の製造方法において、溶媒の使用量は、式(1)で示される化合物100重量部に対して、通常50〜50000重量部であり、100〜30000重量部であることが好ましく、200〜5000重量部であることがより好ましい。
本発明の製造方法において、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程を、溶媒の存在下で行う場合、式(1)で表される化合物と溶媒との混合物を調整した後、該混合物に酸を加えるのが好ましい。該混合物に酸を加える場合、酸単独で加えてもよいし、酸と溶媒との混合物を加えてもよいが、酸と溶媒との混合物を加えるのが好ましい。
本発明の製造方法において、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程の反応温度は、通常−80〜300℃であり、−50〜200℃であることが好ましく、−50℃〜100であることがより好ましい。
本発明の製造方法において、式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程の反応時間は、反応開始時から反応終了時(式(1)で表される化合物が消失する時、または、式(2)で表される化合物の増加が停止する時)までの時間であり、特に制限されないが、通常0.5〜240時間の範囲内である。反応終了時は、例えば、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィーにより分析することにより、決定することができる。
<式(2)で表される化合物>
式(2)で表される化合物は、式(1)で表される化合物と酸との反応により得られた生成物を、有機溶媒で抽出した後、有機溶媒を留去する等の通常の後処理を行うことにより得ることができる。得られた式(2)で表される化合物は、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の精製工程を行うことにより、さらに精製してもよい。
式(2)で表される化合物としては、例えば、式(2−1)〜式(2−25)で表される化合物が挙げられ、式(2−1)、式(2−5)、式(2−9)、式(2−10)、式(2−11)、式(2−18)、式(2−20)、式(2−22)または式(2−24)で表される化合物が好ましく、式(2−1)、式(2−9)、式(2−10)、式(2−11)または式(2−18)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
Figure 2016150928
式(2)で表される化合物と、N−ブロモスクシンイミド等のハロゲン化剤とを反応させることにより、式(2)で表される化合物のハロゲン置換体(ハロゲン原子を有する化合物)を製造することができる。
また、式(2)で表される化合物と、ビス(ピナコラート)ジボロン等とを、パラジウム触媒等を用いてカップリング反応させることにより、式(2)で表される化合物のホウ酸置換体(ホウ酸残基またはホウ酸エステル残基を有する化合物)を製造することができる。
また、式(2)で表される化合物と、アルキルリチウムとを反応させてリチオ化した後、さらに、塩化トリブチルブチルスズ、トリメトキシボラン等と反応させることにより、式(2)で表される化合物のホウ酸置換体(ホウ酸残基もしくはホウ酸エステル残基を有する化合物)、または、式(2)で表される化合物のトリアルキルスズ置換体(トリアルキルスズ残基を有する化合物)を製造することができる。
本発明の製造方法で製造される式(2)で表される化合物は、
有機半導体材料としてそのまま使用してもよいし、
式(2)で表される化合物のハロゲン置換体、ホウ酸置換体またはトリアルキルスズ置換体を、有機半導体材料である高分子化合物の原料化合物として使用してもよいが、
式(2)で表される化合物のハロゲン置換体、ホウ酸置換体またはトリアルキルスズ置換体を、有機半導体材料である高分子化合物の原料モノマーとして使用することが好ましい。
式(2)で表される化合物、および、式(2)で表される化合物のハロゲン置換体、ホウ酸置換体またはトリアルキルスズ置換体を用いて製造した高分子化合物は、有機トランジスタ材料、有機太陽電池材料、有機エレクトロルミネッセンス材料として有用である。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(NMR分析)
NMR測定は、化合物を重クロロホルムに溶解させ、NMR装置(Varian社製、INOVA300)を用いて行った。
合成例1(化合物2の合成)
Figure 2016150928
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物1(32g、0.20mol)および脱水ジエチルエーテル(470mL)を加え、均一な溶液とした。得られた溶液を−68℃に保ちながら、1.60Mのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(135mL、0.22mol)を30分間かけて滴下した。その後、−68℃で2時間攪拌した。その後、そこへ、18−ペントリアコンタノン(69.7g、0.14mol)を加え、−78℃で10分間攪拌し、次いで、室温で5時間攪拌した。その後、そこへ、水(200mL)を加えて反応を停止させ、10wt%の酢酸水溶液を加え、反応溶液を酸性にした。その後、ヘキサンを用いて反応生成物を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去することで、化合物2を125g得た。収率は100%であった。この操作を繰り返し行うことで、化合物2の必要量を得た。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=0.88(t、6H)、1.25(m、60H)、1.75(m、4H)、6.96(d、1H)、7.27(d、1H).
合成例2(化合物3の合成)
Figure 2016150928
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物2(232g、0.39mol)および脱水エタノール(880mL)とヘキサン(350mL)を加え、懸濁液とした。得られた懸濁液に96wt%の濃硫酸(31mL、0.59mol)を加えた後、室温で6時間攪拌した。その後、そこへ、水(200mL)を加えて反応を停止させ、ヘキサンを用いて反応生成物を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去した。得られた残渣をヘキサンを移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィを用いて精製することで、化合物3を104g得た。収率は43%であった。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=0.88(t、6H)、1.13(t、3H)、1.24(m、60H)、1.77(m、4H)、3.15(q、2H)、7.05(m、2H)、7.24(d、1H).
合成例3(化合物4の合成)
Figure 2016150928
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物3(104g、0.17mol)および脱水ジエチルエーテル(1020mL)を加え、均一な溶液とした。得られた溶液を−68℃に保ちながら、1.60Mのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(136mL、0.22mol)を10分間かけて滴下した。その後、−68℃で10分間攪拌し、次いで、室温(25℃)で1.5時間攪拌した。その後、得られた溶液を−68℃に保ちながら、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(62.5g、0.34mmol)を加えた。その後、−68℃で10分間攪拌し、次いで、室温(25℃)で2時間攪拌した。その後、そこへ、水(100mL)を加えて反応を停止させ、ジエチルエーテルを用いて反応生成物を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去することで、化合物4を117g得た。収率は93%であった。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=0.88(t、6H)、1.34(m、75H)、1.99(m、4H)、3.22(q、2H)、7.26(d、1H)、7.42(d、1H).
合成例4(化合物6の合成)
Figure 2016150928
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、国際公開第2010/132601号に記載の方法で合成した化合物5(8.84g、40.9mmol)、乾燥塩化メチレン(532mL)および酢酸(141mL)を加えた。その後、そこへ、N−ブロモこはく酸イミド(15.9g、89.1mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。その後、そこへ、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL)および水(100mL)を加え、室温で5分間攪拌した。その後、不溶成分をろ取し、得られたろ液をクロロホルムを用いて抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去した。得られた残渣と、上記でろ取した不溶成分とを合一した後、クロロホルムで洗浄することで、化合物6を8.98g得た。収率は59%であった。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=2.64(s,6H)、7.43(s,2H).
合成例5(化合物7の合成)
Figure 2016150928
還流管を取り付けた反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物6(8.48g、22.6mmol)および乾燥THF(424mL)を加え、アルゴンガスバブリングによって30分間脱気した。その後、そこへ、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.21g、0.23mmol)、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラート(0.27g、0.90mmol)および3Mリン酸カリウム水溶液(83mL)を加え、80℃に加熱した。その後、そこへ、アルゴンガスバブリングによって30分間脱気した化合物4(60g、56.3mmol)を80℃で2分間かけて滴下し、同温で2.5時間加熱した。その後、ヘキサンを用いて反応生成物を抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去した。得られた残渣を、ヘキサンおよびクロロホルムの混合溶媒を移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィを用いて精製し、酢酸エチルを用いて再結晶することで、化合物7を8g得た。収率は24%であった。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=0.89(t,12H)、1.05(m,126H)、1.55(m,4H)、1.85(m,4H)、2.75(s、6H)、3.26(m,4H)、7.05(d,2H)、7.20(d,2H)、7.58(s,2H).
実施例1(化合物8の合成)
Figure 2016150928
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物7(7.20g、4.96mmol)および乾燥塩化メチレン(162mL)を加えた。その後、そこへ、1Mの三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(19.9mL、19.9mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。その後、そこへ、1Mの三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(19.9mL、19.9mmol)を加え、室温で3時間室温攪拌した。その後、そこへ、1Mの三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(19.9mL、19.9mmol)を室温で加え、室温で1時間攪拌した。その後、そこへ、水を加え、クロロホルムを用いて反応生成物を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去した。得られた残渣を、ヘキサンを移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィを用いて精製し、ヘキサンで洗浄することで、化合物8を2.86g得た。収率は37%であった。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=0.89(t,12H)、1.23(m,120H)、2.11(m,8H)、2.99(s、6H)、6.97(d,2H)、7.25(d,2H).
合成例6(化合物9の合成)
Figure 2016150928
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物8(2.77g、2.03mmol)および乾燥THF(279mL)を加えた。その後、そこへ、N−ブロモこはく酸イミド(0.79g、4.46mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。その後、そこへ、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL)および水(200mL)を加え、室温で5分間攪拌した。その後、トルエンを用いて反応生成物を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。得られたろ液をエバポレーターで濃縮した後、溶媒を留去した。得られた残渣を、トルエンを移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィを用いて精製し、ヘキサンを用いて再結晶することで、化合物9を2.3g得た。収率は76%であった。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ(ppm)=0.89(t,12H)、1.23(m,120H)、2.11(m,8H)、2.99(s、6H)、6.98(s,2H).

Claims (6)

  1. 式(1)で表される化合物と、酸とを反応させる工程を含む、式(2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2016150928
    [式中、
    環Aおよび環Bは、それぞれ独立に、複素環を表し、該複素環は置換基を有していてもよい。
    Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。
    は、アルキル基、シクロアルキル基、シリル基、アルキルカルボニル基またはシクロアルキルカルボニル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRは、同一でも異なっていてもよい。
    およびXは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子またはセレン原子を表す。
    mは0〜2の整数を表し、nは0〜2の整数を表す。nが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基、ハロゲン原子またはシリル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Rは複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2016150928
    [式中、環A、環B、R、X、X、m、nおよびRは、前記と同じ意味を表す。]
  2. 前記Rが、アルキル基またはシクロアルキル基である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記Rが、アルキル基またはシクロアルキル基である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記の環Aおよび環Bが、チオフェン環である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記のXおよびXが、硫黄原子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記酸が、ルイス酸である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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