JP2016150917A - バルサルタンの結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、血圧降下剤として有用である、バルサルタン(N−ペンタノイル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−L−バリン酸)の結晶を、使用する原料に関わらず、高くて安定な回収率で製造する方法を提供することにある。【解決手段】 バルサルタンの結晶を含む、バルサルタンとエステル類とからなる懸濁液から分離されたバルサルタンの湿体を湿体状態に保持することを特徴とするバルサルタンの結晶の製造方法である。【選択図】 図5

Description

本発明は、バルサルタン(化学名称:N−ペンタノイル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−L−バリン酸)の結晶の製造方法に関する。
下記式(1)
Figure 2016150917
で示されるバルサルタン(化学名称:N−ペンタノイル−N−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]−L−バリン酸)は、医薬品原薬として有用であり、主にアンジオテンシンII受容体拮抗薬として高血圧治療薬に使用されている(特許文献1参照)。
バルサルタンは、種々の結晶形を有する結晶や非晶質が存在することが知られているが、その1つとして、特許文献1において、高結晶形のバルサルタン(以下、バルサルタンの結晶、或いは、単に結晶とする場合もある)が開示されている。この結晶は、X線回折測定(XRD)において、回折角(2θ)約31.0±0.2°にピークを有し、0〜8±0.2°に実質的にピークを有さない、また、示差走査熱量測定(DSC)において、約140.8±3℃に吸熱ピークを有することにより特定されている。さらに、示差型電子顕微鏡(SEM)による形状観察においても、特徴的な結晶形状を示す。また、当該結晶は、容易に乾燥できるため、残留溶媒の含有量は他の結晶形を有する結晶や非晶質と比べて同等さらには同等以下であり、且つ、純度及び安定性は同等さらには同等以上であるという利点を有するとされている。ゆえに、当該結晶は医薬品として好適に利用できる可能性がある。
また、上記の特許文献において、当該結晶の製造方法が開示されている。その方法は5つのステップから構成される。まず、固体のバルサルタンと溶媒であるエステルとを混合する。次に、得られた混合物を固体のバルサルタンが溶解するよりも低い温度まで加熱する。次に、同温度において固体と母液との縣濁液を形成させるに有効な時間、撹拌する。次に、懸濁液中の固体を母液から分離する。最後に、前記固体を乾燥させる。このようにして、結晶を製造することができる。
特表2013−532707号公報
本発明者らが、上記の結晶の製造方法を実施したところ、結晶の含有量が100%である、純粋な結晶を得ることができた。ここで、結晶の含有量は、結晶化度として表すことができる。その算出方法は、試料をDSC測定し、結晶に由来する吸熱ピークのみを示す場合、結晶化度は100%と表す。一方、結晶以外の結晶形態、例えば非晶質などとの混合物の場合、同様に試料をDSC測定し、結晶に由来する吸熱ピークのエンタルピー値から、純粋な結晶の吸熱ピークのエンタルピー値を基準として表すことができる。
しかし、上記製造方法の課題として、結晶の回収率が低いことが判明した。また、原料として使用する固体のバルサルタンによって、結晶の回収率が安定しないことも判明した。本発明者らの検討によると、特許文献1の方法における結晶の回収率は、原料の結晶化度によって決定される。具体的には、原料の結晶化度が10%の場合、回収率は約10%であり、原料の結晶化度が50%の場合、回収率は約50%であった。さらには、原料に結晶が含まれない場合、即ち、結晶化度が0%の場合、得られたバルサルタンは結晶ではなく、非晶質であった。これらの結果、及び、結晶と非晶質の溶媒へのそれぞれの溶解性を考慮すると、当該製造方法において、懸濁液を調製する際に原料に含まれる非晶質は溶媒中に溶解するが、結晶は溶け残る。結果、原料中の結晶のみが回収され、回収率が原料の結晶化度と同様の値となったと考えられる。以上より、使用する原料に関わらず、高くて、且つ、安定な回収率で結晶を製造できる方法が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結果、バルサルタンのエステル類の湿体(以下、単に湿体とする場合もある)が、微量のバルサルタンの結晶の共存下において、バルサルタンの結晶へと変換(転位)することを見出した。上記のバルサルタンの湿体は、バルサルタンと酢酸エチルなどのエステル類との懸濁液から分離されることにより取得される。
例えば、溶媒としてエステル類を用いた再結晶法により得た湿体は、後述するように、バルサルタンの結晶由来のものではない、XRDにおける明確な回折ピーク、及びDSCにおける90℃付近の吸熱ピークを有する。この湿体は、通常、減圧下で乾燥することによりエステル類が留去され、非晶質のバルサルタンが得られる。しかし、微量のバルサルタンの結晶を共存させ、且つ、エステル類の留去を抑制する、つまり、湿体状態で保持することにより、湿体となっているバルサルタンは結晶へと徐々に変換する。さらに、驚くべきことに、この現象は特許文献の製造方法のような懸濁液の状態では起こらない。この理由は明らかではないが、以下のように推測する。バルサルタンとエステル類との懸濁液から分離された湿体は、上記のXRDやDSCの結果、及び、その他の分析結果(例えば、示差熱・熱重量測定(TG−DTA)やガスクロマトグラフィー(GC))より、バルサルタンにエステル類が付加した構造であると推測される。ゆえに、懸濁液の状態においては、多量のエステル類が共存するため、エステル類が付加した構造は安定に存在することができ結晶へ変換しないが、湿体状態においては、安定性が低く結晶へ変換すると推測する。
即ち、本発明は、バルサルタンの結晶を含む、バルサルタンとエステル類とからなる懸濁液から分離されたバルサルタンの湿体を湿体状態に保持することを特徴とするバルサルタンの結晶の製造方法である。
本発明の方法によれば、湿体から純粋なバルサルタンの結晶(結晶化度100%)を得ることができ、その場合、湿体は完全に結晶へ変換され、バルサルタンの結晶を回収率100%で得ることができる。従来の方法において課題であった原料からの回収率は、湿体の調製条件にのみ依存するため、純粋な結晶を高い回収率(70%以上)で得ることができる。また、使用する原料の結晶品質(結晶形や結晶化度、結晶形状等)に関わらず、回収率は安定である。さらに、原料に結晶が含まれない場合においても、純粋な結晶を得ることができ、加えて、得られるバルサルタンの結晶化度を任意に調整することができるという、新たな利点を有する。
実施例1で得られた湿体のバルサルタンのXRDチャートである。 実施例1で得られた湿体のバルサルタンのDSCチャートである。 実施例1で得られた保持後のバルサルタンのXRDチャートである。 実施例1で得られた保持後のバルサルタンのDSCチャートである。 実施例1で得られたバルサルタンのXRDチャートである。 実施例1で得られたバルサルタンのDSCチャートである。 比較例1で得られたバルサルタンのXRDチャートである。 比較例1で得られたバルサルタンのDSCチャートである。
本発明は、バルサルタンの結晶を含むバルサルタンの湿体を湿体状態に保持することを特徴とするバルサルタンの結晶の製造方法である。上記湿体は、バルサルタンとエステル類とからなる懸濁液から分離された湿体である。
<バルサルタンの結晶を含むバルサルタンの湿体>
まず、バルサルタンの結晶を含むバルサルタンの湿体の調製方法を説明する。バルサルタンの結晶を含むバルサルタンの湿体は、原料のバルサルタンとエステル類とからなる懸濁液を調製し、それからバルサルタンの湿体を分離することにより調製される。調製したバルサルタンの湿体がバルサルタンの結晶を含んでいない場合、湿体に結晶が含まれるように、結晶を添加する操作が必要となる。
(原料のバルサルタン)
本発明におけるバルサルタンの湿体を調製するための原料のバルサルタンは、従来の方法とは異なり、その品質等は何ら制限されない。ゆえに、原料のバルサルタンは、市販品のバルサルタン、或いは、公知の方法により合成、さらには精製されたバルサルタンを使用すれば良い。公知の合成方法を例示すると、特許第2749458号に記載されているように、N−[(2′−シアノビフェニル−4−イル)メチル]−N−バレリル−(L)−バリンベンジルエステルをアジ化トリブチル錫を用いてテトラゾール環形成反応を行い、次いで、パラジウムカーボンを用いて脱ベンジル化反応を行うことにより、バルサルタンを合成することができる。別の方法として、特許第5575783号に記載されている、N−{[2’−(1−トリフェニルメチル−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル}−N−バレリル−L−バリンベンジルエステルを溶媒中で加熱することにより脱トリチル化反応を行い、次いで、パラジウムカーボンを用いて脱ベンジル化反応を行う方法が挙げられる。通常、これらのバルサルタンは、結晶、非晶質、或いは、それらの混合物などである。本発明におけるバルサルタンの湿体を調製するための原料のバルサルタンとしては、非晶質又は非晶質と結晶との混合物が好ましい。非晶質と結晶との混合物の場合、結晶の含有量(結晶化度)は0%より多く100%未満であるが、本発明の効果をより顕著に得るためには、0%より多く70%以下であることが好ましい。さらに、純度は90〜99%である。
(エステル類)
本発明におけるエステル類は、バルサルタンと懸濁液を形成することができる液体であれば、特に制限無く使用できる。例えば、ギ酸イソアミル、ギ酸イソブチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、ギ酸プロピル、ギ酸ヘキシル、ギ酸ベンジル、ギ酸メチル、酢酸アミル、酢酸アリル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸n−ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸プロピル、酢酸ベンジル、酢酸メチル、酢酸メチルシクロヘキシル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸メチル、酪酸イソアミル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸メチル、アセト酢酸アリル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル等が挙げられる。これらの中でも、湿体状態に保持する際の結晶への変換効率が高い点から、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸s−ブチル、酢酸プロピル、酢酸メチルが好ましく、酢酸イソプロピル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルがさらに好ましく、酢酸エチルが最も好ましい。なお、上記エステル類は、単独で使用しても良く、2つ以上を混合して使用しても良い。また、エステル類100質量部に対して、5質量部以下であれば、他の有機溶媒を含んでも良く、その種類としては、メタノールやエタノールなどのアルコール類、アセトニトリルなどの二トリル類、アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタやクロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどを挙げることができる。
エステル類は、試薬や工業品等を何ら制限無く使用できる。その使用量は、原料のバルサルタン100質量部に対して、100質量部以上2500質量部以下である。中でも、懸濁液を調製する際に、原料のバルサルタンが全量溶解し、再結晶操作を実施できる点、回収率がより高い点から、350質量部以上1500質量部以下が好ましく、400質量部以上1000質量部以下がより好ましい。
(懸濁液の調製)
本発明において、原料のバルサルタンとエステル類との懸濁液の調製は、特に制限されることはないが、好ましい方法として、単に両者を混合する、所謂リスラリー法と、リスラリー法により得られた懸濁液を加熱し一旦溶液とした後に、冷却して結晶化させる、所謂再結晶法が挙げられる。リスラリー法は操作がより簡便であり、再結晶法は精製効果がより高い。原料のバルサルタンの品質(純度)等により、何れの方法を採用するか、適宜決定すれば良い。
リスラリー法及び再結晶法は、容器内で撹拌して実施することが好ましい。その容器としては、ガラス製容器、ステンレス製容器、テフロン(登録商標)製容器、グラスライニング容器等が挙げられる。当該容器には、温度計や温度センサーを装着することが好ましく、さらに、場合によっては還流管を装着することがより好ましい。また、上記撹拌操作は、撹拌効率の点からメカニカルスターラーやマグネティックスターラー等を用いて行なうことが好ましい。
リスラリー法の実施温度は、エステル類の量などにより適宜決定すれば良いが、通常、−20℃以上還流温度以下である。ただし、本発明において、結晶の回収率は湿体の調製条件に依存するため、原料のバルサルタンの溶解量をより少なくすることが好ましい。ゆえに、特許文献1のように高温とする必要はなく、出来るだけ低い温度とすることが好ましい。さらに、懸濁液の粘度が低く、操作性が良好である点を加味し、上記範囲の中でも、−10℃以上30℃以下が好ましく、0℃以上25℃以下がより好ましい。また、実施時間は、撹拌下であれば30分間以上50時間以下で十分である。この範囲であれば、原料のバルサルタンがエステル類に十分に分散した均一な懸濁液を調製することができ、続く分離操作の操作性が良好となる。
一方、再結晶法の実施温度は、溶液状態とする時は35℃以上還流温度以下である。上記のエステル類の使用量であれば、この温度で溶液状態となる。これらの中でも、不純物の副生を抑制できる点から、38℃以上65℃以下が好ましく、40℃以上55℃以下がより好ましい。溶解時間は、撹拌下であれば10分間以上2時間以下で十分であるが、溶液状態となったことを目視等で確認し適宜決定すれば良い。このようにして得た溶液状態から、冷却し懸濁液とする時の温度は、−20℃以上35℃以下である。溶液をこの範囲に冷却することで、固体が析出し懸濁液を形成する。これらの中でも、回収率をより高くできる点、懸濁液の粘度が低く、操作性が良好である点から、−10℃以上25℃以下が好ましく、0℃以上20℃以下がより好ましい。また、保持時間は、撹拌下であれば30分間以上50時間以下で十分である。この範囲であれば、固体が十分に析出し、高い回収率を得ることができる。
(湿体の分離)
本発明において、上記のようにして調製した懸濁液から湿体を分離する。その方法は、特に制限されることなく公知の方法を採用すれば良く、例えば、減圧濾過や加圧濾過、遠心分離などが挙げられる。この際、エステル類等の有機溶媒を用いて洗浄して母液を十分に取り除くことにより、より高い精製効果を得ることができる。リスラリー法においては、原料のバルサルタンが非晶質(結晶化度0%)の場合、得られる湿体は、XRDにおいて明確なピークを示し、DSCにおいて90℃付近に吸熱ピークを有する。これらは結晶や非晶質とは異なるXRD及びDSCチャートである。一方、原料のバルサルタンが結晶を含む(結晶化度0%を超える)場合、結晶は非晶質とは異なり上記のような変化は起こらないため、得られる湿体のXRD及びDSCチャートは、上記ピークと結晶に由来するピークの両方が観察される。一方、再結晶法においては、結晶は一旦溶解させ再結晶化させることで非晶質と同様の変化が起こるためであると考えられるが、原料の結晶化度に関わらず、得られる湿体のXRD及びDSCチャートは、上記ピークのみであり、結晶に由来するピークを示さない。
以上より、結晶を含むバルサルタン(結晶化度0%を超える)を原料として使用しリスラリー法を実施した場合は、結晶の添加操作は不要であるが、他の実施形態においては、結晶の添加操作が必要となる。
湿体に含まれるエステル類の量は、分離方法に関わらず、湿体に含まれるバルサルタン100質量部に対して20質量部以上300質量部以下であることが好ましい。20質量部以上であれば、湿体は非晶質へ変換しないため、湿体状態を保持した際に十分な結晶への変換効率が得られ、且つ、純粋な結晶を得ることができる。一方、300質量部以下であれば、湿体状態を保持した際に、湿体が溶解することなく、定量的に結晶へと変換される。上記範囲内で、湿体状態を保持する前に減圧乾燥しエステル類の量をさらに低減しても良い。そうすることで、湿体の取り扱いが容易になる場合がある。これら範囲の中でも、結晶への変換効率や操作性を考慮すると、40質量部以上250質量部以下が好ましく、60質量部以上200質量部以下がさらに好ましい。
(結晶の添加)
本発明において、湿体には結晶が含まれる必要がある。その量は湿体に含まれるバルサルタン100質量部に対して0質量部を超える量であるが、十分な結晶への変換効率が得られ、純粋な結晶を得ることができるため、0.5質量部以上100質量部以下であることが好ましい。これらの中でも、十分な結晶への変換効率が得られ、且つ、使用する結晶量が少なくできることから、1質量部以上50質量部以下が好ましく、2.5質量部以上25質量部以下がさらに好ましく、5%質量部以上15質量部以下が最も好ましい。
上記の通り、原料として非晶質のバルタルサンを使用してリスラリー法を実施した場合、或いは、原料に関わらず、再結晶法を実施した場合、得られる湿体には結晶が含まれていない(結晶化度0%)ため、バルサルタンの結晶を添加する必要がある。添加する結晶は、結晶化度が100%の純粋な結晶が好ましいが、100%未満であっても良く、上記結晶の含有量の範囲となるように、添加する結晶の結晶化度を考慮して添加量を決定すれば良い。上記したように、結晶を含むバルサルタン(結晶化度0%を超える)を原料として使用しリスラリー法を実施した場合は、結晶の添加操作は不要であるが、結晶の含有量が上記範囲を外れている場合は、上記範囲となるように結晶の含有量を調整することが好ましい。
結晶を添加する方法は、湿体の結晶化度をDSCで測定し、その値をもって当該範囲となるように結晶を湿体に添加すれば良い。湿体に結晶を添加する際は、添加後に混合し均一とすることが好ましい。結晶への変換効率がより高まるためである。なお、結晶の添加は、以上のように湿体に直接添加しても良いが、湿体を単離する前の懸濁液に添加しても良い。このようにすれば、湿体に結晶がより均一に存在するため、結晶への変換効率がより高まる。何れにせよ、湿体に上記範囲の量の結晶が含まれれば良い。
<バルサルタン結晶の製造>
次に、上記のようにして得られた湿体から、バルサルタンの結晶を製造する方法を説明する。湿体を湿体状態で保持し、バルサルタンの結晶へと変換させた後、乾燥させ、エステル類を留去することにより、純粋な結晶を得ることができる。さらに、上記の湿体状態での保持時間を調整することにより、任意の結晶化度の結晶を得ることもできる。
(湿体状態での保持)
本発明において、湿体を湿体状態、つまりエステル類の留去を抑制した状態で保持する。こうすることで、湿体は結晶へと変換する。具体的な方法としては、湿体を容器に入れ、調整された温度下で保持する。当該容器としては、ガラス製容器、ステンレス製容器、テフロン(登録商標)製容器、グラスライニング容器、ポリエチレン製、ポリプロピレン製容器等を挙げることができる。また、それらに蓋等を取り付け気密或いは密封状態とし、エステル類の留去を抑制することが好ましい。なお、容器に入れる湿体の量は、容器の体積に対して5体積%以上とすることが好ましい。なぜなら、容器内の湿体が占有していない体積をより少なくすることで、湿体からのエステル類の留去をより抑制できるためである。
湿体状態に保持する温度は、10℃以上45℃未満であることが好ましい。10℃以上であれば、結晶への変換が効率的に進行する。一方、45℃未満であれば、保持する際に湿体の一部或いは全部が溶解することなく、純粋な結晶(結晶化度100%)を得ることができる。これらの中でも、変換効率の観点から、15℃以上45℃未満が好ましく、20℃以上45℃未満がより好ましく、25℃以上45℃未満が最も好ましい。
湿体状態に保持する時間は、湿体に含まれる結晶の量や保持する温度等によって変わるため一概に言えないが、DSCやXRDにより完全に結晶へ変換したことを確認して決定すれば良い。例示すると、湿体に含まれるバルサルタン100質量部に対して1質量部の結晶を含む湿体の場合、それを完全に結晶へ変換するに要する時間は、保持する温度が25℃であれば40時間、40℃であれば30時間で十分である。
本発明においては、湿体から純粋な結晶(結晶化度100%)を得ることができ、その場合は、湿体は完全に結晶へ変換され、湿体からのバルサルタンの結晶の回収率は100%である。また、任意の結晶化度のバルサルタンを得る場合、同様にDSCやXRDにより任意の結晶化度に到達したことを確認した後、速やかに続く乾燥操作をすれば良い。
(乾燥)
湿体状態での保持が完了した後、乾燥しエステル類等の湿体に含まれる溶媒を留去することにより、溶媒を含まない純粋な結晶とすることができる。乾燥は棚式乾燥機、コニカルドライヤー等の公知の乾燥機で実施できる。常圧下、減圧下、或いは、窒素やアルゴンなどの不活性ガスの通気下において実施することができ、中でも減圧下で実施することが乾燥効率の点から好ましい。また、乾燥を実施する温度は、10℃以上80℃以下であるが、十分な乾燥効率が得られ、不純物の副生を抑制できる点から、25℃以上75℃以下が好ましく、35℃以上65℃以下がより好ましい。また、この温度は、乾燥途中において、当該範囲内であれば変更しても良い。乾燥を実施する時間は、GC等によりエステル類などの有機溶媒の含有量を測定して決定すれば良いが、通常、1時間以上200時間以下で純粋な結晶を得ることができる。
このようにして得られた結晶は、非晶質を含まない純粋な結晶である。また、この場合、湿体からのバルサルタンの結晶の回収率は100%であるので、原料の質量を基準とした回収率は、湿体の調製条件にのみ依存し、再結晶法の場合、70〜95%であり、従来の方法と比較して高い。また、回収率は使用する原料の結晶品質(結晶形や結晶化度、結晶形状等)に関わらず、安定である。さらに、本発明の方法、特に用いるバルサルタンの湿体が再結晶法で調製したものである場合は、精製効果を有するため、結晶は高純度であり、医薬品として好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等制限されることはない。
(バルサルタンの結晶品質の評価)
実施例、比較例におけるバルサルタンの結晶品質は、XRD、DSCにより評価した。各測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、試料中の結晶の含有量(結晶化度)は、試料をDSC測定した時の結晶の吸熱ピークのエンタルピー値を、純粋な結晶の同エンタルピー値を基準として百分率で表した。なお、純粋な結晶のエンタルピー値は、103J/gである。ただし、結晶以外の吸熱ピークを示さない場合、結晶のエンタルピー値に関わらず、結晶化度は100%とした。
(XRD)
装置:Rigaku社製RINT1200X線粉末回折計
(1.541858オングストロームの波長を有するCuKα放射線を使用)
電圧:40kV
電流:30mA
サンプリング幅:0.05°
スキャンスピード:1.0°/min
スキャン範囲:5°〜35°
(DSC)
装置:Rigaku社製DSC8230示差走査熱量計
雰囲気:窒素(50mL/min.)
昇温スピード:10℃/min
昇温範囲:30℃〜150℃
(バルサルタンの湿体に含まれるエステル類量の測定)
バルサルタンの湿体に含まれるエステル類量の測定は、ガスクロマトグラフィー(GC)により測定した。GC測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、エステル類の含有量は、得られたクロマトグラムにおけるエステル類のピーク面積値から、検量線法によりエステル類の質量を算出し、湿体の質量に対する百分率で示した値である。
装置:アジレント製6890N
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径0.53mm、長さ30mのフューズドシリカ管の内面にガスクロマトグラフィー用ポリエチレングリコールを厚さ3μmで被覆されたもの
カラム温度:注入後35℃6分、その後毎分30℃で90℃まで昇温し、90℃で3分間維持する。更に、毎分35℃で230℃まで昇温し、更に3分間維持する。
カラム圧力:注入後3psiで8.5分、その後毎分1psiで6psiまで圧力を上げ、6psiで8.5分間維持する。
条件:注入温度(200℃)、検出器温度(250℃)、キャリヤーガス(ヘリウム)、スプリット(1/10)
(バルサルタンの純度の評価)
バルサルタンの純度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。HPLC測定に使用した装置、測定の条件は、以下のとおりである。なお、バルサルタンの純度とは、得られたクロマトグラムにおけるバルサルタンのピーク面積値の、全てのピークの面積値の合計に対する百分率で示した値である。また、該条件によるHPLC分析における、検出限界は0.003%であり、バルサルタンの保持時間は13.5分付近である。
装置:ウォーターズ社製2695
検出器:紫外吸光光度計(ウォーターズ社製2489)
検出波長:225nm
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたもの
移動相:アセトニトリル500mL、水500mLと酢酸1mLの混合溶液
流速:1mL/min.
カラム温度:35℃付近の一定温度
実施例1
純度が95.40%である非晶質のバルサルタン(結晶化度0%)を原料として使用した。攪拌翼、温度計を取り付けた200mLの三つ口フラスコに、原料のバルサルタン20.0g、酢酸エチル100.0gを加え、25℃付近で20時間撹拌し、リスラリー法による懸濁液を得た。次いで、加圧ろ過により懸濁液をろ過した。ろ別した固体を、酢酸エチル4.5gで洗浄し、バルサルタンの湿体28.9g(バルサルタン純分15.7g、酢酸エチル46質量%)を得た。得られたバルサルタンの湿体は、結晶とは異なるXRD及びDSCチャートを示した(結晶化度0%)。そのXRD及びDSCチャートを図1及び2に示した。
蓋付きガラス瓶50mLに、得られたバルサルタンの湿体を全量加え、次いで、バルサルタン100質量部に対して1質量部の結晶(0.16g)を加え混合した(結晶化度1%)。蓋をして、33℃に調整された恒温槽にて保持したところ、保持時間10時間で結晶化度は5%、20時間で20%、30時間で75%、40時間で100%であった。40時間保持後のバルサルタンのXRD及びDSCチャートを図3及び4に示した。
40時間保持後のバルサルタンの湿体を60℃で20時間減圧下乾燥し、白色結晶としてバルサルタン15.6g(回収率78.0%)を得た。得られたバルサルタンは結晶(結晶化度100%)であった。バルサルタンのXRD及びDSCチャートを図5及び6に示した。また、その純度は99.83%であった。製造条件及び製造結果を表6に示した。
実施例2
実施例1と同様にして25℃で調製した、原料のバルサルタンと酢酸エチルとの懸濁液を50℃付近まで加熱し、同温度付近で15分間撹拌し溶液を得た。得られた溶液を5℃付近まで冷却し、同温度付近で20時間撹拌し、再結晶法による懸濁液を得た。
次いで、実施例1と同様にして、加圧ろ過、結晶の添加、湿体状態での保持、乾燥を実施し、白色結晶としてバルサルタン15.5g(回収率77.6%)を得た。なお、加圧ろ過後の湿体は28.0g(バルサルタン純分15.5g、酢酸エチル45質量%、結晶化度0%)であった。
得られたバルサルタンは結晶(結晶化度100%)であった。また、その純度は99.88%であった。なお、保持時の結晶化度の推移は、10時間で4%、20時間で20%、30時間で74%、40時間で100%であった。
実施例3
原料のバルサルタン、酢酸エチル、添加した結晶の量を各11倍量使用し、且つ、バルサルタンの湿体にではなく、加圧ろ過前の懸濁液に結晶を加えて湿体を調製し、その湿体の一部を用いたこと以外、実施例2と同様にして、白色結晶としてバルサルタン15.7g(回収率78.5%)を得た。なお、湿体として319.0gを得、その一部としてこれを11分割した湿体29.0gを用いて湿体状態での保持以降の操作を行った。
得られたバルサルタンは結晶(結晶化度100%)であった。また、その純度は99.88%であった。なお、保持時の結晶化度の推移は、10時間で10%、20時間で31%、30時間で100%、40時間で100%であった。製造条件及び製造結果を表1〜5、7及び8に示した。
実施例4〜7
懸濁液に加える結晶の量を変更し、且つ、バルサルタンの湿体にではなく、加圧ろ過前の懸濁液に結晶を加えた以外、実施例2と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表1及び2に示した。
実施例8〜13
分割後のバルサルタンの湿体を湿体状態に保持する温度及び時間を変更した以外、実施例3と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表3に示した。
実施例14〜17
分割後のバルサルタンの湿体を湿体状態に保持する前に40℃で減圧下乾燥したこと、湿体状態の保持時間を変更したこと以外、実施例3と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表4及び5に示した。
実施例18〜20
純度及び結晶形態の異なるバルサルタンを原料として使用し、且つ、湿体へ結晶を加えなかったこと以外、実施例1と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表6に示した。
実施例21、22
エステル類の種類及び使用量、湿体状態の保持時間を変更し、且つ、バルサルタンの湿体にではなく、加圧ろ過前の懸濁液に結晶を加えた以外、実施例2と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表7及び8に示した。
比較例1(特許文献1に記載の製造方法)
実施例1と同様のバルサルタンを原料として使用した。攪拌翼、温度計を取り付けた200mLの三つ口フラスコに、原料のバルサルタン20.0g、酢酸エチル100.0gを加え、25℃付近で30分間撹拌し、懸濁液を得た。この懸濁液を32℃付近まで加熱し、同温度付近で24時間撹拌し懸濁液を得た。加圧ろ過により懸濁液をろ過した。ろ別した固体を、酢酸エチル4.5gで洗浄し、バルサルタンの湿体4.5g(バルサルタン純分3.1g、酢酸エチル31質量%)を得た。
得られたバルサルタンの湿体を、湿体状態に保持することなく、60℃で20時間減圧下乾燥し、白色結晶としてバルサルタン3.1g(回収率15.5%)を得た。得られたバルサルタンは非晶質(結晶化度0%)であった。バルサルタンのXRD及びDSCチャートを図7及び8に示した。また、その純度は99.84%であった。製造条件及び製造結果を表6に示した。
比較例2〜4
実施例18〜20で使用した原料のバルサルタンを使用し、且つ、加熱温度を32℃から50℃に変更した以外、比較例1と同様にして実施した。製造条件及び製造結果を表6に示した。
比較例5
バルサルタンの湿体に結晶を添加しなかったこと以外、実施例2と同様にして、白色結晶としてバルサルタン15.7g(回収率78.5%)を得た。得られたバルサルタンは非晶質(結晶化度0%)であった。また、その純度は99.88%であった。なお、加圧ろ過後の湿体は28.9g(バルサルタン純分15.7g、酢酸エチル46質量%、結晶化度0%)であった。
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Claims (4)

  1. バルサルタンの結晶を含む、バルサルタンとエステル類とからなる懸濁液から分離されたバルサルタンの湿体を湿体状態に保持することを特徴とするバルサルタンの結晶の製造方法。
  2. バルサルタンの湿体に含まれるバルサルタンの結晶の含有量が、バルサルタン100質量部に対して0.5質量部以上100質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のバルサルタンの結晶の製造方法。
  3. 湿体状態に保持する温度が10℃以上45℃未満であることを特徴とする請求項1に記載のバルサルタンの結晶の製造方法。
  4. バルサルタンの湿体に含まれるエステル類の含有量が、バルサルタン100質量部に対して20質量部以上300質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のバルサルタンの結晶の製造方法。
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