JP2016150905A - チオアルドヘキソース誘導体及びその製造方法 - Google Patents

チオアルドヘキソース誘導体及びその製造方法 Download PDF

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青木  伸
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Tomohiro Tanaka
智博 田中
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Yosuke Hisamatsu
洋介 久松
泰宏 澤本
Yasuhiro Sawamoto
泰宏 澤本
坂口 謙吾
Kengo Sakaguchi
謙吾 坂口
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Fumio Sugawara
二三男 菅原
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Abstract

【課題】3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体の新規合成法及び新規中間体を提供すること。
【解決手段】下記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体。式中、Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、−OR61は脱離基を表す。
Figure 2016150905

【選択図】なし

Description

本発明は、3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体の新規合成法及び新規中間体に関する。
従来より、悪性腫瘍に対する放射線療法において、放射線と同時に投与されたとき、その治療効果を強める化学的又は薬学的物質、即ち放射線増感剤として、スルホキノボシルアシルグリセロール(例えば、特許文献1)及びスルホキノボシルアシルプロパンジオール誘導体(例えば、特許文献2)並びにこれらの薬学的に許容される塩が知られている。これらの化合物については、MRI、PET、X線、CT等を用いた癌の検出及び診断法に利用される造影剤としての使用も示唆されている(例えば、特許文献3)。
スルホキノボシルアシルグリセロール及びスルホキノボシルアシルプロパンジオールの合成方法としては、中間体として4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシドを経る方法が紹介されてきた(例えば、特許文献1〜3)。しかしながら、この合成方法は、グリコシル化反応において厳密な無水条件を必要とすることから、合成全体を困難にし、収率の低下を招くという問題があった。また、最終の保護基除去の段階で失われる官能基を導入した誘導体の合成が困難であるという問題もあった。
国際公開第2006/001374号 国際公開第2009/063056号 国際公開第2010/082634号
本発明は、上記事情に鑑み、スルホキノボシルアシルグリセロール誘導体、スルホキノボシルアシルプロパンジオール誘導体等の3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体の新規の合成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ピラノース環に結合しているヒドロキシ基の保護を工夫することにより、従来の4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシドを経ることなく3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を合成する方法を見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下である。
[1] 下記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体。
Figure 2016150905
(式中、Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、−OR61は脱離基を表す。)
[2] 下記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体。
Figure 2016150905
(式中、Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、R62はアシル基を表す。)
[3] 下記工程(1)及び下記工程(2)を含む、[1]記載のチオアルドヘキソース誘導体の製造方法。
工程(1):下記式(I)
Figure 2016150905
(式中、R、R、R、R及びRは同一又は異なってアシル基を表す。)で表されるアシル化アルドヘキソースの1位の−OR(Rは上記と同じ。)を−SR(Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表す。)に変換して、下記式(II)
Figure 2016150905
(式中、R、R、R、R及びRは上記と同じ。)で表されるアシル化チオアルドヘキソースを得る工程
工程(2):上記アシル化チオアルドヘキソースのヒドロキシ基の保護基を除去し、6位の−ORに脱離基を導入して、上記チオアルドヘキソース誘導体を得る工程
[4] [1]記載のチオアルドヘキソース誘導体に、−SR62(R62はアシル基を表す。)を有するチオアシル化合物を反応させることにより、[2]記載の6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体を製造する方法。
[5] [2]記載の6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体のアノマー炭素に1,3−プロパンジオール誘導体を導入し、上記6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体の6位の−SR62(R62はアシル基を表す。)を酸化することにより、下記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を製造する方法。
Figure 2016150905
(式中、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、Mはn価のカチオンを表し、RはH、−OH又は−OCOHであり、−ORは脱離基又はRがH若しくはヒドロキシ基の保護基を表す。)
[6] 下記工程(4)及び下記工程(5)を含む、下記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する方法。
Figure 2016150905
(式中、RはH、−OH又は−OCOHであり、R11は置換されていてもよいアルキル基を表し、Mはn価のカチオンを表す。)
工程(4):[2]記載の6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体のアノマー炭素に1,3−プロパンジオール誘導体を導入する工程、及び、上記6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体の6位の−SR62(R62はアシル基を表す。)を酸化する工程を含む、下記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を得る工程
Figure 2016150905
(式中、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、Mはn価のカチオンを表し、RはH、−OH又は−OCOHであり、−ORは脱離基又はRがH若しくはヒドロキシ基の保護基を表す。)
工程(5):上記3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体に、アシル基を導入する工程、及び、ヒドロキシ基を脱保護する工程を含む、上記6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
[7] 上記工程(5)は、工程(5C)及び工程(5D)により行う、[6]記載の6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する方法。
工程(5C):前記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体に対し、ヒドロキシ基を脱保護し、下記式(V−C)
Figure 2016150905
(式中、R及びMは上記と同じ。−OR10は−OH又は脱離基を表す。)
で表される化合物を得る工程
工程(5D):上記式(V−C)における−OR10(R10は上記と同じ。)に、式−COR11(R11は上記と同じ。)で表されるアシル基を導入することにより、上記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
本発明によれば、合成の初期過程でチオグリコシドへ変換し、その他の水酸基の官能基変換を行った上で、1,3−プロパンジオール誘導体とのグリコシル化反応を行うことにより、従来の合成法よりもグリコシル化反応の工程数を少なくすることができるので、全体として合成を容易にし、収率を上げることもできる。本発明は、また、従来法よりも緩和された条件下での合成も可能となる、3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体の新規の合成方法を提供することができる。本発明は、更に、全ての保護基を除去した共通中間体を経由することができるため、様々な目的物への変換を可能にすることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明は、下記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体である。
Figure 2016150905
(式中、Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、−OR61は脱離基を表す。)
上記式(III)におけるアルドヘキソースとしては、特に限定されないが、例えば、D−グルコース、D−ガラクトース、D−マンノース等が挙げられ、D−グルコースが好ましい。上記アルドヘキソースがD−グルコースである場合、式(III)で表される化合物は、チオグリコシド誘導体と称してもよい。
上記式(III)におけるピラノース環は、舟形であってもイス形であってもその混合であってもよいが、一般的にイス形の方が安定であるので好ましい。また、当該ピラノース環の1位の立体配置はαアノマーでもβアノマーでもその混合物であってもよい。
後述の式(I)で表されるアシル化アルドヘキソースから上記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体等を経て、式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する方法を構成する各工程のうち少なくとも一部の工程も本発明の一つであるが、式(I)〜式(VI)に表されるアルドヘキソースの立体異性は、連続する工程において一貫して同じである。即ち、例えば、上記式(III)におけるアルドヘキソースがD−グルコースである場合、該式(III)に至る式(I)〜式(II)においてもアルドヘキソースはD−グルコースであり、該式(III)から導かれる式(IV)〜式(VI)においてもアルドヘキソースはD−グルコースであり、通常、式(I)〜式(VI)を通じてイス形のD−グルコースである。
本明細書において、アルキル基、アリール基等の炭化水素基について「置換されていてもよい」とは、置換炭化水素基又は非置換炭化水素基の何れであってもよいことを意味する。置換炭化水素基としては、例えば、置換フェニル基等の置換アリール基;置換アルキル基等が挙げられる。非置換炭化水素基としては、例えば、非置換フェニル基等の非置換アリール基;非置換アルキル基等が挙げられる。
本明細書において、「置換フェニル基」、「置換アリール基」、「置換アルキル基」及び「置換炭化水素基」とは、それぞれフェニル基、アリール基、アルキル基若しくは炭化水素基が有する少なくとも1個の水素原子が、水素原子以外の原子又は原子団により置換されている基を意味する。また、本明細書において、「非置換フェニル基」、「非置換アリール基」、「非置換アルキル基」及び「非置換炭化水素基」とは、上記「水素原子以外の原子又は原子団」により置換されていないフェニル基、アリール基、アルキル基若しくは炭化水素基をそれぞれ意味する。
従って、上記Rは、置換アルキル基、非置換アルキル基、置換アリール基又は非置換アリール基を表すとも言い換えられる。
上記Rとしては、後述の式(II)で表されるアシル化チオアルドヘキソースから、上記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体を経て、後述の式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体を製造する過程において、アルドヘキソースの1位以外のヒドロキシ基及びその保護基に対する反応の影響を受けない基であれば特に限定されないが、非置換アルキル基、置換アルキル基又は置換アリール基が好ましく、置換アリール基がより好ましい。
上記Rとしての非置換アルキル基としては、特に限定されないが、炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5の直鎖アルキル基がより好ましく、エチル基が更に好ましい。上記Rとしての非置換アルキル基としては、また、炭素数5〜20のシクロアルキル基であってもよく、炭素数5〜8のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜7のシクロアルキル基がより好ましい。
上記Rとしての置換アルキル基としては、特に限定されないが、アルキル基がアルコキシ基、トリアルキルシリル基等の置換基1〜5個により置換されている基等が挙げられる。上記置換アルキル基を構成する上記置換基以外のアルキル基としては、特に限定されないが、炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基等が挙げられ、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜5の直鎖アルキル基が更に好ましく、エチル基が特に好ましい。上記置換アルキル基を構成する上記置換基以外のアルキル基としては、また、炭素数5〜20のシクロアルキル基であってもよく、炭素数5〜10のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜7のシクロアルキル基がより好ましい。
上記Rとしての置換アリール基としては、特に限定されないが、置換フェニル基等が挙げられ、メチルフェニル基(トリル基;Tol)、キシリル基、メシチル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、クメニル基等の1〜5個のアルキル基により置換されているフェニル基が好ましく、トリル基がより好ましい。
上記R21、R31及びR41としては、ヒドロキシ基を保護するものであれば特に限定されず、例えば、トリフェニルメチル基(トリチル基;Trt)、ベンジル基、p−メトキシベンジル(PMB)基、ジメトキシベンジル基、ニトロベンジル基、tert−ブチルジメチルシリル基(TBDMS)、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、シリル基等のエーテル系保護基;テトラヒドロピラニル基(THP)、メトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシメチル基等のアセタール系保護基;メチルチオメチル基;アセチル基、ピバロイル基等のアシル系保護基;等の各種保護基が挙げられ、ベンジル基、PMB基、ニトロベンジル基、TBDMS基、TBDPS基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。R21、R31及びR41は、−SR62(R62は上記と同じ。)の導入がピラノース環の6位以外で起こらないように制御しやすい点で、相互に同一の基であることが好ましい。R21、R31及びR41は、これら相互間において同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記R61は、後述の式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体を得る工程において−SR62(R62はアシル基を表す。)の導入がアルドヘキソースの6位以外の位置で起こらないように、R21、R31及びR41と異なる基であることが好ましい。R61は、また、当該工程において、アルドヘキソースの6位において−OR61から−SR62(R62は上記と同じ。)への変換を妨げない基であることが好ましい。−OR61は、脱離基であり、該脱離基としては、p−トルエンスルホニル基(トシル基;Ts)、メチルスルホニル基(メシル基;Ms)、トリフラート基、ヨード基が好ましく、トシル基がより好ましい。
本発明において、上記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体は、下記工程(1)及び下記工程(2)を含む方法により製造することができる。
工程(1):下記式(I)
Figure 2016150905
(式中、R、R、R、R及びRは同一又は異なってアシル基を表す。)で表されるアシル化アルドヘキソースの1位の−OR(Rは上記と同じ。)を−SR(Rは上記と同じ。)に変換して、下記式(II)
Figure 2016150905
(式中、R、R、R、R及びRは上記と同じ。)で表されるアシル化チオアルドヘキソースを得る工程
工程(2):上記式(II)で表されるアシル化チオアルドヘキソースのヒドロキシ基の保護基を除去し、6位の−ORに脱離基を導入して、上記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体を得る工程
上記式(I)で表されるアシル化アルドヘキソースにおいて、R、R、R、R及びRは、これら相互間において同一であってもよいし異なっていてもよいが、該アシル化アルドヘキソースの1位の−OR(Rは上記と同じ。)のみを−SR(Rは上記と同じ。)に変換する反応を制御しやすい点で、相互に同一であることが好ましい。
、R、R、R及びRとしてのアシル基としては、特に限定されず、例えば、ヒドロキシ基の保護基となるアシル基等が挙げられ、脂肪族モノカルボン酸由来のアシル基が好ましく、脂肪族飽和モノカルボン酸由来のアシル基がより好ましい。
本明細書において「脂肪族モノカルボン酸由来のアシル基」とは、脂肪族モノカルボン酸が有するカルボキシ基から−OHを除いた基に相当する基を意味し、「脂肪族飽和モノカルボン酸由来のアシル基」とは、脂肪族飽和モノカルボン酸が有するカルボキシ基から−OHを除いた基に相当する基を意味する。
上記R、R、R、R及びRとしての脂肪族飽和モノカルボン酸由来のアシル基としては、炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアシル基が好ましく、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアシル基がより好ましく、炭素数1〜5の直鎖アシル基が更に好ましく、アセチル基が特に好ましい。
上記式(I)で表されるアシル化アルドヘキソースは、特に限定されず、例えば、従来法により得ることができ、例えば、アルドヘキソースに無水酢酸及び酢酸ナトリウムを加え、加熱沸騰することにより、得ることができる。
工程(1)において、上記式(I)で表されるアシル化アルドヘキソースの1位の−OR(Rは上記と同じ。)を−SR(Rは上記と同じ。)に変換して、上記式(II)で表されるアシル化チオアルドヘキソースを得る方法としては、特に限定されないが、例えば、RSH(Rは上記と同じ。)で表されるチオール化合物を上記式(I)で表されるアシル化アルドヘキソースに反応させる方法等が挙げられる。
上記工程(1)及び上記工程(2)としては、上記式(I)及び上記式(II)に表されるアルドヘキソースがD−グルコースであるものが好ましい。上記アルドヘキソースがD−グルコースである場合、上記工程(1)及び上記工程(2)は、下記のように表すことができる。
工程(1’):上記式(I)(R、R、R、R及びRは上記と同じ。)で表されるアシル化グルコースをチオグリコシド化して、上記式(II)(R、R、R、R及びRは上記と同じ。)で表されるアシル化チオグリコシドを得る工程
工程(2’):上記式(II)で表されるアシル化チオグリコシドのヒドロキシ基の保護基を除去し、6位の−ORに脱離基を導入して、上記式(III)で表されるチオグリコシド誘導体を得る工程
上述の工程(2)において、上記式(II)で表されるアシル化チオアルドヘキソースのヒドロキシ基の保護基を除去し、6位の−ORに脱離基を導入して、上記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体を得る工程としては、下記工程(2A)〜(2D)により行うことが好ましい。
工程(2A):上記式(II)で表されるアシル化チオアルドヘキソースの2位、3位及び4位のヒドロキシ基を脱保護し、6位の−OR(Rは上記と同じ。)を−OR6A(R6Aは上記R及び上記R61と異なるヒドロキシ基の保護基を表す。)に変換して、下記式(II−A)
Figure 2016150905
(式中、R及びR6Aは上記と同じ。)で表される化合物を得る工程
工程(2B):上記式(II−A)で表される化合物の2位、3位及び4位のヒドロキシ基を上述の式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体において同じ位で対応する保護基により保護して、下記式(II−B)
Figure 2016150905
(式中、R、R21、R31、R41及びR6Aは上記と同じ。)で表される化合物を得る工程
工程(2C):上記式(II−B)で表される化合物の6位のヒドロキシ基を脱保護し、下記式(II−C)
Figure 2016150905
(式中、R、R21、R31及びR41は上記と同じ。)で表される化合物を得る工程
工程(2D):上記式(II−C)で表される化合物の6位のヒドロキシ基に脱離基である−OR61(R61は上記と同じ。)を導入し、上述の式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体を得る工程
上記式(II−A)におけるR6Aとしては、上記R及び上記R61と異なるヒドロキシ基の保護基であれば特に限定されず、例えば、トリチル基、メトキシトリチル基、TBDPS基、TBDMS基等が挙げられ、トリチル基が好ましい。
上記工程(2A)〜(2D)において、ヒドロキシ基の保護及び脱保護の方法としては、それぞれ導入又は脱保護する対象の保護基の種類に応じて、適宜従来法等を用いることができる。
本発明は、また、下記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体である。
Figure 2016150905
(式中、R、R21、R31及びR41は上記と同じ。R62はアシル基を表す。)
上記R62としてのアシル基としては、後述の酸化反応により、上記式(IV)における6位の−SR62(R62は上記と同じ。)を後述の−SO1/n(Mはn価のカチオンを表す。)に変化させることができる基であれば特に限定されない。上記R62としてのアシル基としては、また、上記式(IV)における1位のアノマー炭素に後述の1,3−プロパンジオール誘導体を導入する際、該導入を妨げず且つ該導入により影響されない基であることが好ましい。上記R62としてのアシル基としては、例えば、チオール基の保護基となるアシル基等が挙げられ、脂肪族飽和モノカルボン酸由来のアシル基が好ましい。上記R62としての脂肪族飽和モノカルボン酸由来のアシル基としては、炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアシル基が好ましく、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアシル基がより好ましく、炭素数1〜5の直鎖アシル基が更に好ましく、アセチル基が特に好ましい。
上記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体は、後述の放射線増感剤等を構成する化合物の中間体として有用で重要な、式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体の中間体として、重要な化合物である。
本発明において、上記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体は、下記工程(3)を含む方法により製造することができる。
工程(3):上述の式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体に、−SR62(R62は上記と同じ。)を有するチオアシル化合物を反応させることにより、上記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体を得る工程
上記チオアシル化合物としては、その化学構造の一部に−SR62(R62は上記と同じ。)で表される部分を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、R62SH(R62は上記と同じ。)で表されるチオカルボン酸又はその塩等が挙げられ、R62SH(R62は上記と同じ。)の塩が好ましく、チオ酢酸塩がより好ましく、チオ酢酸の金属塩が更に好ましい。
本発明は、また、下記工程(4)を含む方法により、下記式(V)
Figure 2016150905
(式中、R21、R31、R41及びMは上記と同じ。RはH、−OH又は−OCOHであり、−ORは脱離基又はRがH若しくはヒドロキシ基の保護基を表す。)
で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を製造する方法である。
工程(4):上述の式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体のアノマー炭素に1,3−プロパンジオール誘導体を導入する工程、及び、上記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体の6位の−SR62(R62は上記と同じ。)を酸化する工程を含む、上記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を得る工程
上記式(V)において、Mはn価のカチオンであれば特に限定されず、例えば、Li、Na、K等の1価のアルカリ金属イオン;Mg、Ca等の2価のアルカリ土類金属イオン;NH等が挙げられ、Na、K等のアルカリ金属イオンが好ましく、Naがより好ましい。Mは、後工程により得られる、式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を放射線増感剤等として生体に投与する観点では、薬学的に許容される塩を構成することが好ましい。
上記式(V)において、RはH、−OH又は−OCOHであってよいが、H又は−OHが好ましく、Hがより好ましい。
上記式(V)において、−ORは脱離基又はRがH若しくはヒドロキシ基の保護基であってよいが、後工程である工程(5)におけるアシル基の導入を簡便に行うことができる点で、−ORは脱離基又はRがヒドロキシ基の保護基であることが好ましい。Rのヒドロキシ基の保護基としては、後述の式(IV−A)におけるRと同じであってよく、ヒドロキシ基の保護基であれば特に限定されないが、p−メトキシベンジル基(PMB)、TBDPS基、TBDMS基がより好ましく、PMBが更に好ましい。−ORの脱離基としては、特に限定されないが、メチルスルホニル基(メシル基;Ms)、p−トルエンスルホニル基(トシル基;Ts)、トリフラート基、ヨード基が好ましく、メシル基がより好ましい。上記式(V)において、RがHである化合物は、該式(V)においてRがヒドロキシ基の保護基である化合物から該ヒドロキシ基を脱保護することにより得ることができる。また、上記式(V)において、−ORが脱離基である化合物は、該式(V)においてRがHである化合物から該−OR(RはHである。)に脱離基を導入することにより得ることができる。
上記工程(4)は、下記工程(4A)及び工程(4B)を含むことが好ましく、更に、下記工程(4C)を行うか又は下記工程(4C)及び工程(4D)を行ってもよい。
工程(4A):上述の式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体のアノマー炭素に1,3−プロパンジオール誘導体を導入し、下記式(IV−A)
Figure 2016150905
(式中、R21、R31、R41、R62及びRは上記と同じ。Rはヒドロキシ基の保護基を表す。)
で表される化合物を得る工程
工程(4B):上記式(IV−A)で表される化合物の6位の−SR62(R62は上記と同じ。)を酸化することにより、下記式(IV−B)
Figure 2016150905
(式中、R21、R31、R41、R62、R、R及びMは上記と同じ。)
で表される化合物を得る工程
工程(4C):上記式(IV−B)で表される化合物の末端の−OR(Rは上記と同じ。)を脱保護することにより、上記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、RはHである。)を得る工程
工程(4D):上記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、RはHである。)の末端の−ORに脱離基を導入して、該式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、−ORは脱離基である。)を得る工程
上記工程(4A)において、上記式(IV)におけるアノマー炭素に導入する1,3−プロパンジオール誘導体としては、HOCHCHRCHOR(R及びRは上記と同じ。)等が挙げられる。
上記Rは、上記式(IV−A)におけるRと同じであり、ヒドロキシ基の保護基であれば特に限定されないが、後工程である工程(4B)における酸化反応の影響を受けない基であることが好ましく、p−メトキシベンジル基(PMB)、TBDPS基、TBDMS基がより好ましく、PMBが更に好ましい。
上記工程(4B)における酸化反応は、上記式(IV−A)で表される化合物の6位の−SR62(R62は上記と同じ。)を−SO1/n(Mは上記と同じ。)に変化させることができる反応であれば特に限定されないが、上記式(IV−A)における−R及び−OR(R及びRは上記と同じ。)に影響を与えない酸化反応であることが好ましく、例えば、酸化剤として過硫酸化合物を用いる反応等が挙げられる。上記酸化剤としては、ペルオキシ一硫酸塩、過酸化水素、過マンガン酸塩が好ましく、ペルオキシ一硫酸の金属塩がより好ましい。
上記工程(4C)において、上記式(IV−B)における−OR(Rは上記と同じ。)の脱保護は、特に限定されず、Rの種類に応じて従来法を用いることができる。
上記工程(4D)において、上記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、RはHである。)の末端の−OR(即ち、−OHである。)に脱離基を導入する方法としては、特に限定されず、脱離基の種類に応じて従来法を用いることができる。
上記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体は、末端の1級アルコールのヒドロキシ基に、アシル基を導入することにより、放射線増感剤等を得ることができる、有用で重要な化合物である。上記式(V)における末端のヒドロキシ基に導入するアシル基としては、置換されていてもよい脂肪族飽和モノカルボン酸由来のアシル基が好ましく、−COR11(R11は置換されていてもよいアルキル基を表す。)がより好ましい。R11におけるアルキル基としては、特に限定されないが、炭素数の上限は22が好ましく、20がより好ましく、18が更に好ましく、16が更により好ましく、下限は1が好ましく、2がより好ましく、3が更に好ましい。R11におけるアルキル基は、直鎖又は分岐であってよいが、直鎖の方が好ましい。R11におけるアルキル基が置換基を有する場合、その炭素数の上限は10が好ましく、7がより好ましく、6が更に好ましい。R11におけるアルキル基の置換基としては、特に限定されないが、ハロゲン化アルキル基;アリール基;ハロゲン化アリール基;アリールカルボニル基;アリールカルボニルアミノ基;アリールオキシ基;ヘテロ原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を有する複素環基;ホウ素含有基;等が挙げられる。
ホウ素含有基としては、例えば、B(nは6〜12が好ましい)で表されるホウ素原子のみからなる狭義のホウ素クラスター;B 2−、Bn+4、Bn+6(nは6〜12が好ましい)等で表される水素化ホウ素;Cn+2(nは9〜12が好ましい)で表されるカルボラン;C(nは9〜12が好ましい)で表されるカルボリン;これらの化合物のホウ素原子が金属原子に置換されたメタロボラン;等の(広義の)ホウ素クラスターから1個の水素原子等がとれてR11におけるアルキル基に結合し得る基等が挙げられる。該ホウ素クラスターは代表的には多面体型であり、closo−、nido−、arachno−等の何れであってもよいが、C1012等のcloso−体が好ましい。ホウ素含有基は、上記ホウ素クラスターの骨格を構成するホウ素原子及び/又は炭素原子にアルキル基(炭素数1〜6が好ましい。)、アルケニル基(炭素数2〜6が好ましい。)、アリール基、複素環基等の置換基が結合しているものであってもよく、これらの置換基は、例えば、ホウ素クラスターの骨格を構成する少なくとも2個の隣接する炭素原子と組み合わさって環状基を構成していてもよい。これらの置換基を有していてもよいホウ素クラスターは、癌等の中性子捕捉療法に用いられるものであってよい。
上記式(V)で表される化合物の末端の1級アルコールにアシル基を導入する方法としては、特に限定されず、例えば従来法を用いることができるが、下記工程(5)を含む方法により、下記式(VI)
Figure 2016150905
(式中、M、R及びR11は上記と同じ。)
で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する方法が好ましい。
工程(5):上記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体に、アシル基として−COR11(R11は上記と同じ。)を導入する工程及びヒドロキシ基を脱保護する工程を含む、上記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
上記式(VI)において、R11としては、置換アルキル基又は非置換アルキル基の何れであってもよいが、炭素数1〜30の置換アルキル基又は炭素数1〜30の非置換アルキル基が好ましく、炭素数10〜26の置換アルキル基又は炭素数10〜26の非置換アルキル基がより好ましく、炭素数14〜22の置換アルキル基又は炭素数14〜22の非置換アルキル基が更に好ましい。上記置換アルキル基及び非置換アルキル基は、直鎖又は分岐の何れでもよいが、直鎖が好ましい。
上記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体は、生体に投与すると腫瘍組織に特異的に蓄積しやすいので、放射線増感剤、腫瘍の治療剤、診断剤、造影剤等として利用することができる。その場合、目的に応じ、抗癌剤等の抗腫瘍物質、イメージング技術による腫瘍の診断に使用されるマーカー等の標識物質等を含有させることができる。
上記工程(5)は、下記工程(5A)及び工程(5B)により行うことが好ましい。
工程(5A):上述の式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、RはHである。)にアシル基として−COR11(R11は上記と同じ。)を導入し、下記式(V−A)
Figure 2016150905
(式中、R21、R31、R41、R、R11及びMは上記と同じ。)
で表される化合物を得る工程
工程(5B):上記式(V−A)で表される化合物における−OR21、−OR31及び−OR41(R21、R31及びR41は上記と同じ。)を脱保護することにより、上記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
上記工程(5)は、下記工程(5C)及び工程(5D)により行うことが、アシル基の導入を簡便に行うことができる点で、より好ましく、なかでも、上述の式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、−ORは脱離基又はRがヒドロキシ基の保護基である。)に工程(5C)及び工程(5D)を施すことが更に好ましい。
工程(5C):上述の式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体に対し、場合により末端の1級アルコールのヒドロキシ基に脱離基を導入した後、ヒドロキシ基を脱保護し、下記式(V−C)
Figure 2016150905
(式中、R及びMは上記と同じ。−OR10は−OH又は脱離基を表す。)
で表される化合物を得る工程
工程(5D):上記式(V−C)で表される化合物の末端の1級アルコールにアシル基として−COR11(R11は上記と同じ。)を導入することにより、上記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
上記工程(5C)は、上述の式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、RがHである。)に対して施す場合、末端の1級アルコールのヒドロキシ基に脱離基を導入した後、ヒドロキシ基の脱保護を行うことが好ましい。
上記工程(5C)は、導入する−COR11(R11は上記と同じ。)が、例えば、還元条件に弱い官能基(特に、還元条件で脱保護を行った場合に還元されてしまう官能基)が結合しているものである場合、上述の式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、−ORは脱離基である。)に対して上記ヒドロキシ基の脱保護を行うか、又は、上述の式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体(但し、RがHである。)に対し、その末端の1級アルコールのヒドロキシ基に脱離基を導入した後、ヒドロキシ基の脱保護を行うことが好ましい。かかる方法により、還元条件に弱い官能基を保持したまま容易に反応を進めることができ、また、副生成物を抑制しやすい。還元条件に弱い官能基としては、特に限定されないが、例えば、ヨウ素等のハロゲン;ニトロ基;ポリエン等の炭素−炭素二重結合;ポリイン等の炭素−炭素三重結合等が挙げられる。例えば、−COR11が、近赤外領域に発光スペクトルをもち、ポリエン構造を有する、Cy3、Cy5等のシアニン系化合物に由来するR11を有する場合、工程(5C)による脱保護を経る本発明の方法を好適に用いることができる。
上記工程(5A)及び工程(5D)において、アシル基として−COR11(R11は上記と同じ。)の導入は、特に限定されないが、例えば従来法を用いることができ、中長鎖脂肪酸等のHOOCR11(R11は上記と同じ。)で表されるカルボン酸を、カルボジイミド化合物、トリアジン系脱水縮合剤、ベンゾトリアゾール系縮合剤等の脱水縮合剤の存在下に反応させる方法、又は、トリエチルアミンやピリジン誘導体等の塩基存在下で酸塩化物(ClOCR11)と反応させる方法が好ましい。
以下に、実施例を示すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
合成例1
本発明の式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体、次いで式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体を経て、式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する工程の一例を以下のスキームに示す。
Figure 2016150905
上記スキームにおいて、Acはアセチル基を表し、Tolはトリル基を表し、Trtはトリチル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Tsはトシル基を表し、PMBはp−メトキシベンジル基を表し、Msはメシル基を表す。
上記スキームの各工程の概要は以下のとおりである。
A) p−トルエンチオール、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、0℃、24時間、86%:
B) B−1. ナトリウムメトキシド、室温、4時間:
B−2. トリチルクロライド、N,N−ジメチルアミノピリジン、80℃、2時間、68%:
C) 水素化ナトリウム、ベンジルブロマイド、室温、3時間、79%:
D) メタノール、トシル酸一水和物、室温、3時間、81%:
E) N,N−ジメチルアミノピリジン、トシルクロライド、室温、4時間、90%:
F) チオ酢酸カリウム、還流、5時間、59%:
G) 3−パラメトキシベンジルオキシ−1−プロパノール、N−ヨードスクシンイミド、トリフルオロメタンスルホン酸、−30℃、2時間、α体:63% β体:14%(α:β=4.5:1):
H) オキソン、酢酸ナトリウム、室温、24時間、87%:
I) 2,3−ジクロロ−3,5−ジシアノ−p−ベンゾキノン、室温、90分、88%:
J) 5%パラジウム炭素、水素、室温、24時間、65%:
K) 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,N―ジメチルアミノピリジン、ステアリン酸、室温、24時間、85%:
L) 1,2−ジカルバドデカボラン(12)−1−ペンタノイルクロライド、N,N−ジメチルアミノピリジン、50℃、16時間30分、11%:
M) ステアリルクロライド、ジイソプロピルエチルアミン、室温、24時間、5.2%:
N) 5%パラジウム炭素、水素、室温、24時間、48%:
O) 6−(2,3,5−トリヨードベンゾイル)アミノヘキサン酸、エチルシアノ(ヒドロキシイミノ)アセテート、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、炭酸水素ナトリウム、室温、24時間、9.5%:
P) メシルクロライド、N,N−ジメチルアミノピリジン、室温、5時間、63%:
Q) 5%パラジウム炭素、水素、室温、16時間、70%:
R) 6−(2,3,5−トリヨードベンゾイル)アミノヘキサン酸、フッ化セシウム、ヨウ化ナトリウム、70℃、72時間、43%
次に各工程について、詳しく説明する。
経路A: β−1−p−トリルチオ−2,3,4,6−テトラ−o−アセチル−D−グルコピラノース(2)の合成
化合物(1)7.81gをジクロロメタン50.0mLに溶解し、その溶液にp−トルエンチオール3.7gを加え十分に溶解し、更に氷冷下にて三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体3.16mLを添加し、0℃で攪拌しながら24時間反応させた。その後、反応液にジクロロメタン50.0mL及び飽和炭酸水素ナトリウム水200mLを加えて反応を停止し、ジクロロメタン(3×300mL)で抽出した。その後、有機層を合わせて精製水(1×200mL)及び飽和食塩水(1×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧濃縮した。得られた残渣を熱エタノール‐ヘキサン混合溶媒(10:1)に溶解し、室温で5時間放置し、再結晶させることにより無色針状結晶として化合物(2)を得た。{収量7.85g(17.3mmol),収率86%}
Figure 2016150905
経路B: β−1−p−トリルチオ−6−O−トリチル−D−グルコピラノース(3)の合成
化合物(2)7.85gをメタノール58.8mLに溶解し、氷冷下その溶液にナトリウムメトキシド0.163gを添加し、その後室温で攪拌しながら4時間反応させた。反応が完了したのを確認した後、反応液に陽イオン交換樹脂をpH7となるまで添加した。その後、吸引濾過によって樹脂を除去し、濾液を減圧濃縮した。続いて残渣をピリジンに溶解させ、トリチルクロライド14.5gを添加し、次いでN,N―ジメチルアミノピリジン0.423gを添加し、攪拌しながら80℃で2時間反応させた。その後ジクロロメタン200mLを加えて反応を停止し、1N塩酸(60mL×2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(60mL×1回)、飽和食塩水(50mL×1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→3:2)で精製し、無色固体として化合物(3)を得た。{収量6.18g(11.7mmol),収率68%}
Figure 2016150905
経路C: β−1−p−トリルチオ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−トリチル−D−グルコピラノース(4)の合成
化合物(3)6.18gをN,N−ジメチルホルムアミド23.4mLに溶解し、氷冷下その溶液に55%水素化ナトリウム3.57gを少しずつ添加し、更にベンジルブロマイド11.5gを加え、その後室温で攪拌しながら3時間反応させた。反応が完了したのを確認した後、メタノール50mLを加えて反応を停止し、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル200mLで懸濁した後、精製水(60mL×1回)、飽和食塩水(60mL×1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→8:1)で精製し、無色固体として化合物(4)を得た。{収量7.39g(9.25mmol),収率79%}
Figure 2016150905
経路D: β−1−p−トリルチオ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−D−グルコピラノース(5)の合成
化合物(4)7.21gをジクロロメタン72.1mLに溶解し、次いでメタノール36.1mLを加え、更に氷冷下その溶液にトシル酸一水和物343mgを添加し、その後室温で3時間反応させた。反応が完了したのを確認した後トリエチルアミン300μL加えて反応を停止し、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル400mLに溶解し、2N炭酸ナトリウム水溶液(100mL×3回)、飽和食塩水(100mL×1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)で精製し、無色固体として化合物(5)を得た。{収量4.08g(7.326mmol),収率81%}
Figure 2016150905
経路E: β−1−p−トリルチオ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−O−トシル−D−グルコピラノース(6)の合成
化合物(5)4.08gをジクロロメタン45.6mLに溶解し、次いでピリジン9.1mLを加え、更にN,N−ジメチルアミノピリジン448mgを添加し、その後氷冷下トシルクロライド5.59gを加え、室温で攪拌しながら4時間反応させた。反応が完了したのを確認した後、酢酸エチル500mLを加えて反応を停止し、2N塩酸(80mL×2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL×2回)、飽和食塩水(80mL×1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1→8:1)で精製し、無色アモルファスとして化合物(6)を得た。{収量4.70g(6.61mmol),収率90%}
Figure 2016150905
経路F: β−1−p−トリルチオ−2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−チオアセチル−D−グルコピラノース(7)の合成
化合物(6)4.70gをエタノール75mLで懸濁し、そこへチオ酢酸カリウム1.51gを加え、その後加熱還流下、攪拌しながら5時間反応させた。反応が完了したのを確認した後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル600mLに溶解し、精製水(50mL×3回)、飽和食塩水(30mL×1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=12:1→10:1→8:1)で精製し、更にヘキサンで再結晶させることにより、無色針状結晶として化合物(7)を得た。{(収量2.40g(3.91mmol),収率59%}
m.p.79.5−79.9℃ H NMR(300MHz,CDCl,TMS):δ=2.36(s,6H),3.01−3.04(dd,J=6.9,13.5Hz,1H),3.35−3.48(m,3H),3.53(dd,J=2.4,13.8Hz,1H),3.68(t,J=8.7Hz,1H),4.55(d,J=9.9Hz,1H),4.64(d,J=10.8Hz,1H),4.73(d,J=10.2Hz,1H),4.82−4.93(m,4H),7.132(d,J=7.8Hz,2H),7.28−7.42(m,15H),7.47(d,J=8.1Hz,2H)ppm.13C NMR(75MHz,CDCl):δ=21.0,30.4,30.9,75.1,75.3,75.7,77.7,80.1,80.8,86.4,87.6,127.7,127.7,127.9,128.0,128.1,128.3,128.3,128.4,129.4,129.5,132.8,137.6,137.7,137.9,138.1,194.6ppm.IR(ATR):3091,3065,3032,2907,2869,1946,1872,1811,1696,1607,15589,1495,1455,1398,1354,1273,1252,1213,1201,1132,1104,10069,1029,992,968,909,847,805,797,738,695,657,626,578,559,496,487cm−1.HRMS(FAB+):calcd for [M+Na],C3638,637.2051;found,637.2051.
Figure 2016150905
経路G:1−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−チオアセチル−α−D−グルコピラノシル)−3−O−p−メトキシベンジル−プロパン−1,3−ジオール(8)の合成
50mL二口フラスコにモレキュラーシーブ4A1.00gを入れ、フラスコ内をアルゴンで置換し、減圧下ヒートガンでドライアップした。放冷後、化合物(7)307mg、3−パラメトキシベンジルオキシ−1−プロパノール182.2mgを加え、蒸留ジクロロメタン3.30mL、脱水tert−ブチルメチルエーテル6.70mLを加え溶解した。5分室温で攪拌した後、−40℃でN−ヨードスクシンイミド562mgを添加し、15分攪拌した後トリフルオロメタンスルホン酸を触媒量加え、その後2時間かけて温度を−30℃まで上げ反応を進行させた。反応が完了したことを確認し、トリエチルアミンを100μL添加し反応を停止し、減圧濾過後、クロロホルム100mL加え、1N塩酸20mL、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液30mL、飽和食塩水20mLで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製した。得られた化合物を更にHPLC(SenshuPakPEGASIL20φ×250nm,0.1%トリフルオロ酢酸水溶液:メタノール=1:9、流速:10mL/min)で精製し、無色シロップ状液体として化合物(8)−α、化合物(8)−βを得た。{化合物(8)−α:収量215.2mg(0.313mmol),収率63%;化合物(8)−β:収量47.8mg(0.0696mmol),収率14%,α:β=4.5:1}
HNMR(300MHz,CDCl,TMS):δ=1.92(m,2H),2.29(s,3H),3.05(dd,J=7.7Hz,1H),3.28−3.61(m,6H),3.72−3.82(m,5H),3.96(t,J=9.2Hz,1H),4.42(s,2H),4.60−4.64(m,2H),4.68(d,J=3.6Hz,1H),4.74(d,J=12.0Hz,1H),4.80(d,J=10.5Hz,1H),4.89(d,J=10.5Hz,1H),4.98(d,J=10.5Hz,1H),6.84−6.88(m,2H),7.23−7.36(m,15H)ppm.13C NMR(75MHz,CDCl):δ=29.5,30.2,30.7,54.9,64.8,66.6,69.1,72.4,72.8,75.0,75.4,76.6,77.0,77.2,77.4,79.9,80.3,81.5,96.4,113.5,127.4,127.7,127.7,128.0,129.0,130.0,137.7,137.9,138.5,158.9,194.6ppm.IR(ATR):3089,3063,3031,3005,2911,2864,1692,1613,1586,1513,1498,1455,1400,1357,1303,0247,1209,1067,1028,953,911,820,734,696,628cm−1.HRMS(FAB+):calcd for [M+Na],C4046S,709.2811;found,709.2814.
Figure 2016150905
経路H:1−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−3−O−p−メトキシベンジル−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(9)の合成
化合物(8)−α161mg、酢酸ナトリウム390mgを酢酸3.4mLで懸濁し、そこへオキソン360mgを加え、室温で24時間攪拌した。反応が完了したのを確認し、精製水10mLを加え反応を停止し、酢酸エチル120mL加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10mL、飽和食塩水10mLで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、無色固体として化合物(9)を得た。{収量145.9g(0.204mmol),収率87%}
m.p.188−189℃.H NMR(300MHz,CDCl,TMS):δ=1.837(m,2H),3.17−3.31(m,2H),3.37−3.51(m,5H),3.61(s,3H),3.87−3.98(m,2H),4.26(t,J=9.0Hz,1H),4.32(s,2H),4.52−4.56(m,3H),4.64(d,J=11.1Hz,1H),4.78(d,J=11.1Hz,1H),4.87(d,J=11.1Hz,1H),4.94(d,J=3.0Hz,1H),5.30(s,2H),6.74(d,J=8.7Hz,2H),7.13−7.25(m,15H)ppm.13C NMR(75MHz,CDCl):δ=20.8,29.3,52.0,55.0,55.1,65.1,66.3,67.4,72.3,72.5,75.0,75.4,77.3,80.2,80.5,81.7,96.4,113.7,127.4,247.6,127.7,127.7,128.2,128.3,128.3,129.5,129.9,130.1,138.1,138.3,138.8,159.1,175.3ppm.IR(ATR):3461,3064,3032,3004,2933,2866,1728,1612,1587,1513,1498,1454,1401,1363,1330,1302,1246,1211,1175,1086,1047,1027,996,911,886,821,796,734,696,675,665,636,607,573,550,532,463cm−1.HRMS(FAB−):calcd for [M−Na],C101911,379.0369;found,379.0368.
Figure 2016150905
経路I:1−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−プロパン−1.3−ジオールナトリウム塩(10)の合成
化合物(9)429mgをジクロロメタン29.7mLに溶解し、そこへ精製水1.60mLを加え懸濁させた後、2,3−ジクロロ−3,5−ジシアノ−p−ベンゾキノン164mg加え、室温で90分攪拌した。反応が完了したのを確認し、クロロホルム200mLを加え反応を止め、2N塩酸10mL、飽和食塩水10mLで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=8:1→6:1)で精製し、赤茶色固体として化合物(10)を得た。{収量314mg(0.529mmol),収率88%}
Figure 2016150905
経路J:1−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(11)の合成
化合物(9)102mgをクロロホルム0.600mL、メタノール1.50mLに溶解し、フラスコ内をアルゴンで置換した後5%パラジウム炭素670mgを加え、次いで水素で置換し、室温で9時間攪拌した。その後セライトで濾過、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=3:1→5:2)で精製し、無色アモルファスとして化合物(11)を得た。{収量30.0mg(0.0935mmol),収率65%}
H NMR(300MHz,CDOD,TMS):δ=1.81−1.89(m,2H),2.92(dd,J=9.2,14.2Hz,1H),3.08(t,J=9.6Hz,1H),3.35−3.42(m,2H),3.50(dt,5.9,9.9Hz,2H),3.60−3.78(m,3H),4.03−4.13(m,2H),4.76(d,J=4.2Hz,1H)ppm.13C NMR(75MHz,CDOD):δ=33.4,54.4,60.2,66.0,69.7,73.4,75.0,99.6ppm.IR(ATR):3364,2932,1647,1409,1346,1165,1345,1165,1107,1051,1032,956,9029,826,789,746,627,587,538,522cm−1.HRMS(FAB−):calcd for [M−Na],C17S,301.0593;found,301.0593.
Figure 2016150905
経路K:3−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−ステアロイル−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(12)の合成
化合物(10)102.1mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩49.2mg、N,N―ジメチルアミノピリジン2.10mgをジクロロメタン6.00mLに溶解し、氷冷下ステアリン酸73.4mgを加え、室温で24時間攪拌した。その後精製水10mLを加え反応を停止し、クロロホルム100mLを加え、次いで精製水10mL、2N塩酸30mL、飽和食塩水20mLで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー{クロロホルム:メタノール=15:1+1%(v/v)酢酸}で精製し、白色固体として化合物(11)を得た。{収量125.2mg(0.145mmol),収率85%}
Figure 2016150905
経路L:3−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−1,2−ジカルバドデカボラン(12)−1−ペンタノイル−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(13)の合成
化合物(11)11.0mg、1,2−ジカルバドデカボラン(12)−1−ペンタノイルクロライド15.1mgをピリジン1.50mLに溶解し、次いでN,N―ジメチルアミノピリジン1.00mgを添加し、50℃で16時間30分攪拌した。その後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1→5:1→3:1)で精製し、フィルム状無色固体として化合物(13)を得た。{収量2.30mg(0.00429mmol),収率11%}
H NMR(300MHz,CDOD,TMS):δ=1.71−1.81(m,2H),1.93−2.03(m,2H),2.28−2.39(m,4H),2.92(dd,J=9.2,14.3Hz,1H),3.08(t,J=9.3Hz,1H),3.34−3.50(m,3H),3.63(t,9.2Hz,1H),4.01−4.08(m,2H),4.21−4.25(m,2H),4.58−4.62(m,1H),4.74(d,J=3.6Hz,1H)ppm.HRMS(ESI−):calcd for [M−Na],C15331010S,515.2725;found,515.2761.
Figure 2016150905
経路M:3−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−ステアロイル−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(14)の合成
化合物(11)12.5mgをピリジン1.00mL、ジクロロメタン1.00mLに溶解し、0℃で
ステアリルクロライドを12.9mg、ジイソプロピルエチルアミンを10.0mg滴下し、室温で24時間攪拌した。その後メタノールを5mL加え反応を停止し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=3:1→2:1)で精製し、白色固体として化合物(14)を得た。{収量1.2mg(0.00203mmol),収率5.2%}
Figure 2016150905
経路N:3−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−ステアロイル−プロパン−1.3−ジオールナトリウム塩(14)の合成
化合物(12)75.3mgをメタノール6.00mLで懸濁させ、フラスコ内をアルゴンで置換した後5%パラジウム炭素819mgを加え、次いで水素で置換し、室温で24時間攪拌した。その後セライトで濾過、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=4:1→3:1)で精製し、白色固体として化合物(14)を得た。{収量24.9mg(0.0422mmol),収率48%}
Figure 2016150905
経路O:3−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−(6−(2,3,5−トリヨードベンゾイル)アミノヘキサノイル)−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(15)の合成
6−(2,3,5−トリヨードベンゾイル)アミノヘキサン酸29.5mg、エチルシアノ(ヒドロキシイミノ)アセテート10.3mg、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩13.8mg、炭酸水素ナトリウム12.1mgをN,N−ジメチルホルムアミド60μLに溶解させ、室温で30分攪拌し、その溶液を、化合物(14)7.8mgとN,N−ジメチルホルムアミド20μLの懸濁液に滴下した。室温で20時間攪拌した後、メタノール1mLを加え反応を停止し、減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=8:1→6:1→5:1)で精製し、得られた化合物を更にHPLC(SenshuPakPEGASIL20φ×250nm,0.1%トリフルオロ酢酸水溶液:メタノール=7:3→2:8(50min)、流速:10mL/min)で精製し、白色固体として化合物(15)を得た。{収量2.1mg(0.0228mmol),収率9.5%}
m.p.169−170℃.H NMR(300MHz,CDOD,TMS):δ=1.40−1.50(m,2H),1.59−1.72(m,4H),1.93−2.01(m,2H),2.37(t,J=7.4Hz,2H),2.91(dd,J=9.2,14.3Hz),3.07(t,J=9.3Hz,1H),3.35−3.41(m,4H),3.45−3.52(m,1H),3.64(t,J=9.3Hz,1H),4.02−4.10(m,2H),4.17−4.31(m,2H),4.74(d,J=4.6Hz,1H),7.54(d,J=2.4Hz,1H),8.29(d,J=1.8Hz,1H)ppm.13C NMR(75MHz,CDCl):δ=25.6,27.6,29.6,34.7,40.7,66.0,73.6,75.1,94.7,99.6,107.2,112.8,136.1,148.5ppm.IR(ATR):1260,2928,2860,1725,1631,4556,1520,1436,1416,1392,1359,1300,1152,1110,1089,1050,1028,1012,910,890,864,828,788,738,699,662,626,585,520,504cm−1.HRMS(FAB−):calcd for [M−Na],C2229NO11S,895.8595,found,895.8597.

Figure 2016150905
経路P:3−O−(2,3,4−トリ−O−ベンジル−6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−メシル−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(16)の合成
化合物(10)100mgを脱水ピリジン2.5mLに溶解し、0℃下でN,N―ジメチルアミノピリジン10.3mg、次いでメシルクロライド77.0mgを添加し、室温で5時間攪拌した。反応が完了したことを確認後、メタノール4.0mLを加え反応を停止し、減圧濃縮後クロロホルムを100mL加え、2N塩酸40mL、飽和食塩水40mLで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー{クロロホルム:メタノール=25:1+1%(v/v)酢酸}で精製し、白色固体として化合物(16)を得た。{収量71.2mg(0.106mmol),収率63%}
m.p.164−165℃.H NMR(300MHz,CDCl,TMS):δ=1.99(brs,2H),2.85(s,3H),3.16−3.56(m,5H),3.88−3.99(m,2H),4.14(t,J=9.6Hz,1H),4.29(brs,2H),4.52−4.69(m,4HJ),4.78(d,J=10.2Hz,1H),4.90(d,J=10.8Hz,1H),4.97(brs,1H)ppm.13C NMR(75MHz,CDCl):δ=14.1,28.9,29.7,36.7,52.1,63.5,67.4,68.1,72.8,75.0,75.4,77.2,80.0,80.7,81.5,96.2,127.5,127.7,127.8,128.3,128.4,137.9,138.1,138.6ppm.IR(ATR):3441,3032,2931,1728,1605,1562,1498,1455,1406,1351,1290,1214,1170,1116,1087,1046,1027,975,941,837,790,735,696,674,635,579,527,461cm−1.HRMS(FAB−):calcd for [M−Na],C313711,649.1777;found,649.1775.
Figure 2016150905
経路Q:3−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−メシル−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(17)の合成
化合物(16)59.3mgをメタノール6.0mLに溶解させ、フラスコ内をアルゴンで置換した後5%パラジウム炭素575.0mgを加え、次いで水素で置換し、室温で16時間攪拌した。その後セライトで濾過、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5:1→4:1)で精製し、無色アモルファスとして化合物(17)を得た。{収量24.8mg(0.0616mmol),収率70%}
H NMR(300MHz,CDOD,TMS):δ=1.99−2.16(m,2H),.2.91(dd,J=9.2,14.3Hz,1H),3.04−3.10(m,4H),3.32−3.43(m,2H),3.48−3.67(m,2H),4.03−4.12(m,2H),4.35−4.48(m,2H),4.76(d,J=3.6Hz,1H)ppm.13C NMR(75MHz,CDOD):δ=30.3,37.1,54.3,64.8,69.5,69.7,73.5,75.0,75.1,99.7ppm.IR(ATR):3383,3021,2933,1722,1639,1413,1338,1165,1031,979,938,846,829,790,755,724,699,664,628,590,526cm−1.HRMS(FAB−):calcd for [M−Na],C101911,379.0369;found,179.0368.
Figure 2016150905
経路R:3−O−(6−スルホ−α−D−キノボピラノシル)−1−O−(6−(2,3,5−トリヨードベンゾイル)アミノヘキサノイル)−プロパン−1,3−ジオールナトリウム塩(15)の合成
10mLナスフラスコにモレキュラーシーブ4A100mgを入れ、減圧下ヒートガンで加熱し、活性化した。放冷後、化合物(17)24.8mgを加え、無水N,N−ジメチルホルムアミド1.5mLに溶解し、6−(2,3,5−トリヨードベンゾイル)アミノヘキサン酸170mgを加え、室温で5分間攪拌した。その後フッ化セシウム93.6mgを加え、室温で5分間攪拌した後、70℃で48時間攪拌した。その後ヨウ化ナトリウム36.9mgを加え、更に70℃で24時間攪拌した。放冷後、メタノール1.0mLを加え反応を停止し、減圧濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=6:1→4:1→3:1)で精製した。得られた化合物を更にHPLC(SenshuPakPEGASIL20φ×250nm,0.1%トリフルオロ酢酸水溶液:0.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル溶液=78:22、流速:10mL/min)で精製し、白色固体として化合物(15)を得た。{収量24.1mg(0.0262mmol),収率43%}
Figure 2016150905

Claims (7)

  1. 下記式(III)で表されるチオアルドヘキソース誘導体。
    Figure 2016150905
    (式中、Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、−OR61は脱離基を表す。)
  2. 下記式(IV)で表される6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体。
    Figure 2016150905
    (式中、Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、R62はアシル基を表す。)
  3. 下記工程(1)及び下記工程(2)を含む、請求項1記載のチオアルドヘキソース誘導体の製造方法。
    工程(1):下記式(I)
    Figure 2016150905
    (式中、R、R、R、R及びRは同一又は異なってアシル基を表す。)で表されるアシル化アルドヘキソースの1位の−OR(Rは前記と同じ。)を−SR(Rは置換されていてもよいアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表す。)に変換して、下記式(II)
    Figure 2016150905
    (式中、R、R、R、R及びRは前記と同じ。)で表されるアシル化チオアルドヘキソースを得る工程
    工程(2):前記アシル化チオアルドヘキソースのヒドロキシ基の保護基を除去し、6位の−ORに脱離基を導入して、前記チオアルドヘキソース誘導体を得る工程
  4. 請求項1記載のチオアルドヘキソース誘導体に、−SR62(R62はアシル基を表す。)を有するチオアシル化合物を反応させることにより、請求項2記載の6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体を製造する方法。
  5. 請求項2記載の6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体のアノマー炭素に1,3−プロパンジオール誘導体を導入し、前記6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体の6位の−SR62(R62はアシル基を表す。)を酸化することにより、下記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を製造する方法。
    Figure 2016150905
    (式中、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、Mはn価のカチオンを表し、RはH、−OH又は−OCOHであり、−ORは脱離基又はRがH若しくはヒドロキシ基の保護基を表す。)
  6. 下記工程(4)及び下記工程(5)を含む、下記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する方法。
    Figure 2016150905
    (式中、RはH、−OH又は−OCOHであり、R11は置換されていてもよいアルキル基を表し、Mはn価のカチオンを表す。)
    工程(4):請求項2記載の6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体のアノマー炭素に1,3−プロパンジオール誘導体を導入する工程、及び、前記6−デオキシ−1,6−ジチオアルドヘキソース誘導体の6位の−SR62(R62はアシル基を表す。)を酸化する工程を含む、下記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体を得る工程
    Figure 2016150905
    (式中、R21、R31及びR41は同一又は異なってヒドロキシ基の保護基を表し、Mはn価のカチオンを表し、RはH、−OH又は−OCOHであり、−ORは脱離基又はRがH若しくはヒドロキシ基の保護基を表す。)
    工程(5):前記3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体に、アシル基を導入する工程及びヒドロキシ基を脱保護する工程を含む、前記6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
  7. 前記工程(5)は、工程(5C)及び工程(5D)により行う、請求項6記載の6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を製造する方法。
    工程(5C):前記式(V)で表される3−(6−デオキシスルホアルドヘキソース)−1−プロパノール誘導体に対し、ヒドロキシ基を脱保護し、下記式(V−C)
    Figure 2016150905
    (式中、R及びMは前記と同じ。−OR10は−OH又は脱離基を表す。)
    で表される化合物を得る工程
    工程(5D):前記式(V−C)における−OR10(R10は前記と同じ。)に、式−COR11(R11は前記と同じ。)で表されるアシル基を導入することにより、前記式(VI)で表される6−デオキシスルホアルドヘキソース−アシルプロピルエーテル誘導体を得る工程
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