JP2016150718A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】悪路走行に起因する操縦安定性の悪化を抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】車両のステアリングホイールの操舵に対して補助力を付与する電動モータ110と、車両が走行するのが悪路であるか否かを判断するとともに、悪路であると判断した場合には、悪路であると判断していない場合よりも電動モータ110の補助力を小さくする制御装置10と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
近年、所謂ハンドル取られ時の車両挙動の安定化と運転者の運転負荷低減を図る技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載された電動パワーステアリング装置は、以下のように構成されている。電動パワーステアリング装置は、操舵アシストトルクを発生させるアシストモータと、アシストモータの回転数を検出するモータ回転数センサと、車両の速度(車速)を検出する車速センサと、車両に発生するヨーレートを検出するヨーレートセンサと、ステアリングシャフトに印加される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、車両の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサと、電子制御装置(ECU)とを備えて構成されている。電子制御装置(ECU)は、各種センサが検出した値に基づいてアシストモータを制御する。例えば、操舵角センサにより検出した操舵角の変化方向と操舵トルクセンサにより検出した操舵トルクの変化方向とが異なる場合には、前記両変化方向が同じである場合よりも操舵アシスト量を増大する。
特開2009−274661号公報
砂利道などの悪路においては、急激な路面変化による車輪側からの入力により、各種センサからの入力も不安定になるおそれがある。そのため、不安定な各種センサからの入力に基づいて電動モータの制御が行われると、電動モータの作動も不安定となり、操縦安定性が悪化するおそれがある。
本発明は、悪路走行に起因する操縦安定性の悪化を抑制することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、車両のステアリングホイールの操舵に対して補助力を付与する電動モータと、前記車両が走行するのが悪路であるか否かを判断するとともに、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記電動モータの補助力を小さくする制御手段と、を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
ここで、前記制御手段は、前記電動モータに供給する目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記目標電流を小さくしてもよい。
また、前記制御手段は、前記目標電流を決定する上でベースとなるベース電流に、前記電動モータの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を加算するとともに、前記電動モータの回転を制限するダンパー補償電流を減算して得た値に基づいて前記目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記ベース電流が小さくなるように補正してもよい。
また、前記制御手段は、前記目標電流を決定する上でベースとなるベース電流に、前記電動モータの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を加算するとともに、前記電動モータの回転を制限するダンパー補償電流を減算して得た値に基づいて前記目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記イナーシャ補償電流が小さくなるように補正してもよい。
また、前記制御手段は、前記目標電流を決定する上でベースとなるベース電流に、前記電動モータの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を加算するとともに、前記電動モータの回転を制限するダンパー補償電流を減算して得た値に基づいて前記目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記ダンパー補償電流が大きくなるように補正してもよい。
また、前記ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルク検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記トルク検出手段にて検出された予め定められた所定期間の前記操舵トルクの変動量が予め定められた判定値以上である期間が予め定められた規定期間継続した場合に悪路であると判断してもよい。
また、前記制御手段は、前記電動モータの回転速度の変動量が予め定められた判定値以上である期間が予め定められた規定期間継続した場合に悪路であると判断してもよい。
本発明によれば、悪路走行に起因する操縦安定性の悪化を抑制することができる。
実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。 制御装置の概略構成図である。 目標電流算出部の概略構成図である。 制御部の概略構成図である。 ベース電流算出部の概略構成を示す図である。 イナーシャ補償電流算出部の概略構成を示す図である。 ダンパー補償電流算出部の概略構成を示す図である。 (a)は、自動車が悪路を走行しているときにトルクセンサにて検出される操舵トルクTの変動を示す図である。(b)は、自動車が悪路を走行しているときのモータ回転速度Nmの変動を示す図である。(c)は、自動車が悪路を走行しているときの左側前輪速度、右側前輪速度および車輪速度差の変動を示す図である。 (a)は、予めROMに記憶された画像を示す図であり、(b)は、カメラが撮影した画像を示す図である。 (a)〜(e)は、それぞれ、ベース電流補正係数と、操舵トルク変動量、モータ回転速度変動量、車輪速度差の絶対値、悪路レベルおよび前後Gの絶対値との相関関係を示す制御マップの概略図である。 (a)〜(e)は、イナーシャ補償電流補正係数と、操舵トルク変動量、モータ回転速度変動量、車輪速度差の絶対値、悪路レベルおよび前後Gの絶対値との相関関係を示す制御マップの概略図である。 (a)〜(e)は、ダンパー補償電流補正係数と、操舵トルク変動量、モータ回転速度変動量、車輪速度差の絶対値、悪路レベルおよび前後Gの絶対値との相関関係を示す制御マップの概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成を示す図である。
電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、車両の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては車両の一例としての自動車1に適用した構成を例示している。
ステアリング装置100は、自動車1の進行方向を変えるために運転者が操作する車輪(ホイール)状のステアリングホイール(ハンドル)101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102と自在継手103aを介して連結された上部連結シャフト103と、この上部連結シャフト103と自在継手103bを介して連結された下部連結シャフト108とを備えている。下部連結シャフト108は、ステアリングホイール101の回転に連動して回転する。
また、ステアリング装置100は、転動輪としての左側前輪151,右側前輪152それぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aを備えている。ピニオン106aは、ピニオンシャフト106の下端部に形成されている。
また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106を収納するステアリングギヤボックス107を備えている。ピニオンシャフト106は、ステアリングギヤボックス107内にてトーションバー112を介して下部連結シャフト108と連結されている。そして、ステアリングギヤボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対回転角度に基づいて、言い換えればトーションバー112の捩れ量に基づいて、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTを検出するトルク検出手段の一例としてのトルクセンサ109が設けられている。
また、ステアリング装置100は、ステアリングギヤボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを備えている。減速機構111は、例えば、ピニオンシャフト106に固定されたウォームホイール(不図示)と、電動モータ110の出力軸に固定されたウォームギヤ(不図示)などから構成される。電動モータ110は、ピニオンシャフト106に回転駆動力を加えることにより、ラック軸105に、左側前輪151,右側前輪152を転動させる駆動力を加える。本実施の形態に係る電動モータ110は、電動モータ110の回転角度に連動した回転角度信号θsを出力するレゾルバ120を有する3相ブラシレスモータである。
また、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御する制御手段の一例としての制御装置10を備えている。制御装置10は、電動モータ110の制御を行う際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。
制御装置10には、上述したトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTが出力信号に変換されたトルク信号Td、レゾルバ120からの回転角度信号θsが入力される。
また、制御装置10には、自動車1に搭載される各種の機器を制御するための信号を流す通信を行うネットワーク(CAN)を介して、自動車1の移動速度である車速Vcを検出する車速センサ170からの出力信号である車速信号vが入力される。
また、制御装置10には、ネットワーク(CAN)を介して、自動車1の前側の左右に配置された2つの車輪それぞれの回転速度を検出する車輪速度センサ190からの出力信号が入力される。車輪速度センサ190は、自動車1の左側の前に配置された左側前輪151の回転速度を検出する左側前輪速度センサ191(図3参照)と、右側の前に配置された右側前輪152の回転速度を検出する右側前輪速度センサ192(図3参照)とを備えている。
また、制御装置10には、ネットワーク(CAN)を介して、自動車1に設けられて自動車1の前方を撮影可能なカメラ195、車両の前後方向の加速度(以下、「前後G」と称する場合もある。)を検出する前後Gセンサ196などからの出力信号が入力される。カメラ195は、CCDやCMOSなどの固体撮像素子で構成されることを例示することができ、取付箇所は車室内のルームミラー付近であることを例示することができる。
以上のように構成されたステアリング装置100は、後述するように、基本的にはトルクセンサ109が検出した操舵トルクTに基づいて電動モータ110を駆動し、電動モータ110の発生トルクをピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の発生トルクが、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵力をアシストする。
次に、制御装置10について説明する。
図2は、制御装置10の概略構成図である。
制御装置10は、電動モータ110に供給する目標電流Itを算出(設定)する目標電流算出部20と、目標電流算出部20が算出した目標電流Itに基づいてフィードバック制御などを行う制御部30とを備えている。
また、制御装置10は、電動モータ110のモータ回転速度Nmを算出するモータ回転速度算出部70を備えている。モータ回転速度算出部70は、電動モータ110のレゾルバ120からの回転角度信号θsを基に電動モータ110のモータ回転速度Nmを算出し、そのモータ回転速度Nmが出力信号に変換されたモータ回転速度信号Nmsを出力する。
次に、目標電流算出部20について説明する。
図3は、目標電流算出部20の概略構成図である。
目標電流算出部20は、目標電流Itを設定する上でベースとなるベース電流Ibを算出するベース電流算出部21と、電動モータ110の慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流Isを算出するイナーシャ補償電流算出部22と、電動モータ110の回転を制限するダンパー補償電流Idを算出するダンパー補償電流算出部23とを備えている。また、目標電流算出部20は、自動車1が走行する道路がステアリングホイール(ハンドル)101が取られるほどの悪路であることを検知する悪路検知部24を備えている。
また、目標電流算出部20は、悪路検知部24が検知した悪路に基づいて、ベース電流算出部21が算出したベース電流Ibを補正するベース電流補正部211と、イナーシャ補償電流算出部22が算出したイナーシャ補償電流Isを補正するイナーシャ補償電流補正部221と、ダンパー補償電流算出部23が算出したダンパー補償電流Idを補正するダンパー補償電流補正部231とを備えている。
また、目標電流算出部20は、ベース電流補正部211、イナーシャ補償電流補正部221及びダンパー補償電流補正部231にて補正された値に基づいて目標電流Itを決定する目標電流決定部25を備えている。
また、目標電流算出部20は、トルクセンサ109にて検出された操舵トルクTの位相を補償する位相補償部26を備えている。
なお、目標電流算出部20には、トルク信号Td、車速信号v、モータ回転速度信号Nmsが入力される。また、目標電流算出部20には、車輪速度センサ190(左側前輪速度センサ191、右側前輪速度センサ192)にて検出された車輪の回転速度が出力信号に変換された車輪回転速度信号、カメラ195が撮影した画像が出力信号に変換された画像信号、前後Gセンサ196が検出した前後Gが出力信号に変換された前後G信号などが入力される。
そして、目標電流算出部20は、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23、悪路検知部24、目標電流決定部25、位相補償部26、ベース電流補正部211、イナーシャ補償電流補正部221およびダンパー補償電流補正部231が後述する処理を予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行することにより電動モータ110に供給する目標電流Itを算出(設定)する。
目標電流算出部20の詳細については後で詳述する。
図4は、制御部30の概略構成図である。
制御部30は、図4に示すように、電動モータ110の作動を制御するモータ駆動制御部31と、電動モータ110を駆動させるモータ駆動部32と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出するモータ電流検出部33とを備えている。
モータ駆動制御部31は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流Itと、モータ電流検出部33にて検出された電動モータ110へ供給される実電流Imとの偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック(F/B)制御部40を備えている。また、モータ駆動制御部31は、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成するPWM信号生成部60を備えている。
フィードバック制御部40は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流Itとモータ電流検出部33にて検出された実電流Imとの偏差を求める偏差演算部41と、その偏差がゼロとなるようにフィードバック処理を行うフィードバック(F/B)処理部42とを備えている。
フィードバック(F/B)処理部42は、目標電流Itと実電流Imとが一致するようにフィードバック制御を行うものであり、例えば、偏差演算部41にて算出された偏差に対して、比例要素で比例処理し、積分要素で積分処理し、加算演算部でこれらの値を加算する。
PWM信号生成部60は、フィードバック制御部40からの出力値に基づいて電動モータ110をPWM(パルス幅変調)駆動するためのPWM信号を生成し、生成したPWM信号を出力する。
モータ駆動部32は、所謂インバータであり、例えば、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタ(FET)を備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側(アース)ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
モータ電流検出部33は、モータ駆動部32に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流Imの値を検出する。
[目標電流算出部20]
次に、目標電流算出部20について詳述する。
図5は、ベース電流算出部21の概略構成を示す図である。
ベース電流算出部21は、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)と仮のベース電流Ibaとの対応を示す制御マップに位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)を代入することにより得られた仮のベース電流Ibaに、車速Vc(車速信号v)と車速レシオRbvとの対応を示す制御マップに車速Vc(車速信号v)を代入することにより得られた車速レシオRbvを乗算することによりベース電流Ibを算出する(Ib=Iba×Rbv)。
図6は、イナーシャ補償電流算出部22の概略構成を示す図である。
イナーシャ補償電流算出部22は、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)の微分値と仮のイナーシャ補償電流Isaとの対応を示す制御マップに位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)の微分値を代入することにより得られた仮のイナーシャ補償電流Isaに、後述するように導き出された車速レシオRsvと、トルクレシオRstとを乗算することによりイナーシャ補償電流Isを算出する。イナーシャ補償電流算出部22は、車速レシオRsvを、車速Vc(車速信号v)と車速レシオRsvとの対応を示す制御マップに車速Vc(車速信号v)を代入することにより算出し、トルクレシオRstを、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)とトルクレシオRstとの対応を示す制御マップに位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)を代入することにより算出する(Is=Isa×Rsv×Rst)。
図7は、ダンパー補償電流算出部23の概略構成を示す図である。
ダンパー補償電流算出部23は、モータ回転速度Nm(モータ回転速度信号Nms)と仮のダンパー補償電流Idaとの対応を示す制御マップにモータ回転速度Nm(モータ回転速度信号Nms)を代入することにより得られた仮のダンパー補償電流Idaに、後述するように導き出された車速レシオRdvと、トルクレシオRdtとを乗算することによりダンパー補償電流Idを算出する。ダンパー補償電流算出部23は、車速レシオRdvを、車速Vc(車速信号v)と車速レシオRdvとの対応を示す制御マップに車速Vc(車速信号v)を代入することにより算出し、トルクレシオRdtを、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)とトルクレシオRdtとの対応を示す制御マップに位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)を代入することにより算出する(Id=Ida×Rdv×Rdt)。
目標電流決定部25は、ベース電流補正部211にて補正された補正後ベース電流Ibc、イナーシャ補償電流補正部221にて補正された補正後イナーシャ補償電流Iscおよびダンパー補償電流補正部231にて補正された補正後ダンパー補償電流Idcに基づいて目標電流Itを決定する。目標電流決定部25は、補正後ベース電流Ibcに、補正後イナーシャ補償電流Iscを加算するとともに補正後ダンパー補償電流Idcを減算して得た電流を目標電流Itとして決定する(It=Ibc+Isc−Idc)。
<悪路検知部24>
悪路検知部24は、トルク信号Tsと、車速信号v、モータ回転速度信号Nms、車輪回転速度信号、画像信号、前後G信号に基づいて、自動車1が走行する道路が悪路であることを検知する。悪路としては、表層部の路面が主として砂利(直径2〜5cm程度の石や、小石に砂が混ざったもの)からなる道路である砂利道、直径5cm以上の比較的大きな石や木等が散乱している道路、直径5cm以上の比較的大きな陥没が存在する道路であることを例示することができる。また、悪路として、砂利や、比較的大きな石や木や陥没などが複数存在する道路であることを例示することができる。
悪路検知部24は、以下の(1)〜(5)の事象のいずれかが生じた場合に悪路であることを検知する。
(1)トルクセンサ109にて検出された予め定められた所定期間の操舵トルクTの変動量が予め定められたトルク判定値以上である期間が予め定められたトルク規定期間継続した場合。
図8(a)は、自動車1が悪路を走行しているときにトルクセンサ109にて検出される操舵トルクTの変動を示す図である。
自動車1が悪路を走行している場合には、ラック軸105、ピニオンシャフト106を介して、トーションバー112に、左側前輪151,右側前輪152からの入力が伝達され、図8(a)に示すように、所定期間の操舵トルクTの変動量が長期間に亘って大きくなる場合があることに鑑み、悪路検知部24は、上記(1)の場合に悪路と判断する。
なお、悪路検知部24は、車速Vcに応じてトルク判定値やトルク規定期間を変えてもよい。同じ悪路でも自動車1の車速Vcが大きいほど操舵トルク変動量が大きくなり、その継続期間も短くなると考えられるからである。
(2)モータ回転速度算出部70が算出した所定期間のモータ回転速度Nmの変動量が予め定められたモータ回転速度判定値以上である期間が予め定められたモータ回転速度規定期間継続した場合。
図8(b)は、自動車1が悪路を走行しているときのモータ回転速度Nmの変動を示す図である。
自動車1が悪路を走行している場合には、ラック軸105、ピニオンシャフト106、減速機構111を介して、電動モータ110に、左側前輪151,右側前輪152からの入力が伝達され、図8(b)に示すように、モータ回転速度Nmの変動量が長期間に亘って大きくなる場合があることに鑑み、悪路検知部24は、上記(2)の場合に悪路と判断する。
なお、悪路検知部24は、車速Vcに応じてモータ回転速度判定値やモータ回転速度規定期間を変えてもよい。同じ悪路でも自動車1の車速Vcが大きいほどモータ回転速度変動量が大きくなり、その継続期間も短くなると考えられるからである。
(3)左側前輪速度センサ191にて検出された左側前輪151の回転速度である左側前輪速度Vh1と右側前輪速度センサ192にて検出された右側前輪152の回転速度である右側前輪速度Vh2との偏差である車輪速度差ΔVh(=Vh1−Vh2)の絶対値|ΔVh|が予め定められた車輪速度差判定値以上である期間が予め定められた車輪速度差規定期間継続した場合。
図8(c)は、自動車1が悪路を走行しているときの左側前輪速度Vh1、右側前輪速度Vh2および車輪速度差ΔVhの変動を示す図である。
自動車1が悪路を走行している場合には、図8(c)に示すように、左側前輪速度Vh1と右側前輪速度Vh2との車輪速度差ΔVhが所定期間に亘って大きくなる場合があることに鑑み、悪路検知部24は、上記(3)の場合に悪路と判断する。
なお、悪路検知部24は、車速Vcに応じて車輪速度差判定値や車輪速度差規定期間を変えてもよい。同じ悪路でも自動車1の車速Vcが大きいほど車輪速度差ΔVhが大きくなり、その継続期間も短くなると考えられるからである。
(4)カメラ195が撮影した画像が、予めROMに記憶された画像と同じか似ている場合。
図9(a)は、予めROMに記憶された画像を示す図であり、図9(b)は、カメラ195が撮影した画像を示す図である。
悪路検知部24は、走行中にカメラ195が撮影した画像と予め記憶された画像とを比較し、それらが同じか似ている場合に悪路と判断する。
(5)前後Gセンサ196が検出した前後Gの絶対値が予め定められた前後G判定値以上である場合。
自動車1が、例えば舗装された道路から砂利道に入った場合には、減速度が大きくなるなど自動車1が悪路を走行する場合には前後Gの絶対値が大きくなる場合もあることに鑑み、悪路検知部24は、上記(5)の場合に悪路と判断する。
そして、悪路検知部24は、悪路であると判断した場合には、ベース電流Ibを補正するためのベース電流補正係数Kb、イナーシャ補償電流Isを補正するためのイナーシャ補償電流補正係数Ks、ダンパー補償電流Idを補正するためのダンパー補償電流補正係数Kdを下記のように設定する。他方、悪路検知部24は、悪路ではないと判断した場合には、ベース電流補正係数Kb、イナーシャ補償電流補正係数Ks及びダンパー補償電流補正係数Kdを1に設定する。
そして、悪路検知部24は、設定したベース電流補正係数Kbをベース電流補正部211に、設定したイナーシャ補償電流補正係数Ksをイナーシャ補償電流補正部221に、設定したダンパー補償電流補正係数Kdをダンパー補償電流補正部231にそれぞれ出力する。
(ベース電流補正係数Kb)
図10(a)〜図10(e)は、それぞれ、ベース電流補正係数Kbと、操舵トルク変動量、モータ回転速度変動量、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|、悪路レベルおよび前後Gの絶対値との相関関係を示す制御マップの概略図である。
悪路検知部24は、上記(1)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルク変動量とベース電流補正係数Kbとの相関関係を示す図10(a)に例示した制御マップに、トルクセンサ109にて検出された所定期間の操舵トルクTの変動量(操舵トルク変動量)を代入することによりベース電流補正係数Kbを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(2)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、モータ回転速度変動量とベース電流補正係数Kbとの相関関係を示す図10(b)に例示した制御マップに、モータ回転速度算出部70が算出した所定期間のモータ回転速度Nmの変動量(モータ回転速度変動量)を代入することによりベース電流補正係数Kbを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(3)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|とベース電流補正係数Kbとの相関関係を示す図10(c)に例示した制御マップに、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|を代入することによりベース電流補正係数Kbを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(4)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、悪路レベルとベース電流補正係数Kbとの相関関係を示す図10(d)に例示した制御マップに、悪路レベルを代入することによりベース電流補正係数Kbを算出し、設定する。
なお、悪路検知部24は、走行中にカメラ195が撮影した画像と予め記憶された画像とが似ている度合いが高いほど悪路レベルが高いと判断する。
悪路検知部24は、上記(5)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、前後Gの絶対値とベース電流補正係数Kbとの相関関係を示す図10(e)に例示した制御マップに、前後Gセンサ196が検出した前後Gの絶対値を代入することによりベース電流補正係数Kbを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(1)〜(5)の内の複数の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、各事象が生じたために設定したベース電流補正係数Kbのすべてを乗算した値を最終的にベース電流補正係数Kbに設定する。
他方、悪路検知部24は、上記(1)〜(5)のいずれの事象も生じておらず悪路と判定しない場合には、ベース電流補正係数Kbのすべてを1に設定する。
(イナーシャ補償電流補正係数Ks)
図11(a)〜図11(e)は、イナーシャ補償電流補正係数Ksと、操舵トルク変動量、モータ回転速度変動量、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|、悪路レベルおよび前後Gの絶対値との相関関係を示す制御マップの概略図である。
悪路検知部24は、上記(1)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルク変動量とイナーシャ補償電流補正係数Ksとの相関関係を示す図11(a)に例示した制御マップに、トルクセンサ109にて検出された所定期間の操舵トルクTの変動量(操舵トルク変動量)を代入することによりイナーシャ補償電流補正係数Ksを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(2)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、モータ回転速度変動量とイナーシャ補償電流補正係数Ksとの相関関係を示す図11(b)に例示した制御マップに、モータ回転速度算出部70が算出した所定期間のモータ回転速度Nmの変動量(モータ回転速度変動量)を代入することによりイナーシャ補償電流補正係数Ksを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(3)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|とイナーシャ補償電流補正係数Ksとの相関関係を示す図11(c)に例示した制御マップに、車輪速度差ΔVhを代入することによりイナーシャ補償電流補正係数Ksを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(4)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、悪路レベルとイナーシャ補償電流補正係数Ksとの相関関係を示す図11(d)に例示した制御マップに、悪路レベルを代入することによりイナーシャ補償電流補正係数Ksを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(5)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、前後Gの絶対値とイナーシャ補償電流補正係数Ksとの相関関係を示す図11(e)に例示した制御マップに、前後Gセンサ196が検出した前後Gの絶対値を代入することによりイナーシャ補償電流補正係数Ksを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(1)〜(5)の内の複数の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、各事象が生じたために設定したイナーシャ補償電流補正係数Ksのすべてを乗算した値を最終的にイナーシャ補償電流補正係数Ksに設定する。
他方、悪路検知部24は、上記(1)〜(5)のいずれの事象も生じておらず悪路と判定しない場合には、イナーシャ補償電流補正係数Ksのすべてを1に設定する。
(ダンパー補償電流補正係数Kd)
図12(a)〜図12(e)は、ダンパー補償電流補正係数Kdと、操舵トルク変動量、モータ回転速度変動量、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|、悪路レベルおよび前後Gの絶対値との相関関係を示す制御マップの概略図である。
悪路検知部24は、上記(1)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルク変動量とダンパー補償電流補正係数Kdとの相関関係を示す図12(a)に例示した制御マップに、トルクセンサ109にて検出された所定期間の操舵トルクTの変動量(操舵トルク変動量)を代入することによりダンパー補償電流補正係数Kdを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(2)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、モータ回転速度変動量とダンパー補償電流補正係数Kdとの相関関係を示す図12(b)に例示した制御マップに、モータ回転速度算出部70が算出した所定期間のモータ回転速度Nmの変動量(モータ回転速度変動量)を代入することによりダンパー補償電流補正係数Kdを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(3)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|とダンパー補償電流補正係数Kdとの相関関係を示す図12(c)に例示した制御マップに、車輪速度差ΔVhの絶対値|ΔVh|を代入することによりダンパー補償電流補正係数Kdを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(4)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、悪路レベルとダンパー補償電流補正係数Kdとの相関関係を示す図12(d)に例示した制御マップに、悪路レベルを代入することによりダンパー補償電流補正係数Kdを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(5)の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、前後Gの絶対値とダンパー補償電流補正係数Kdとの相関関係を示す図12(e)に例示した制御マップに、前後Gセンサ196が検出した前後Gの絶対値を代入することによりダンパー補償電流補正係数Kdを算出し、設定する。
悪路検知部24は、上記(1)〜(5)の内の複数の事象が生じたために悪路であると判定した場合には、各事象が生じたために設定したダンパー補償電流補正係数Kdのすべてを乗算した値を最終的にダンパー補償電流補正係数Kdに設定する。
他方、悪路検知部24は、上記(1)〜(5)のいずれの事象も生じておらず悪路と判定しない場合には、ダンパー補償電流補正係数Kdのすべてを1に設定する。
<ベース電流補正部211>
ベース電流補正部211は、ベース電流算出部21にて算出されたベース電流Ibにベース電流補正係数Kbを乗算することにより補正後ベース電流Ibcを算出する。
悪路検知部24が設定するベース電流補正係数Kbに鑑みると、上記(1)〜(5)のいずれの事象も生じておらず悪路と判定しない場合には、ベース電流補正係数Kbは1であることから、ベース電流補正部211が算出する補正後ベース電流Ibcと、ベース電流算出部21にて算出されたベース電流Ibとは等しくなる。他方、上記(1)〜(5)のいずれかの事象が生じており、悪路と判定する場合には、ベース電流補正係数Kbは1より小さい値であることから、ベース電流補正部211が算出する補正後ベース電流Ibcの絶対値は、ベース電流算出部21にて算出されたベース電流Ibの絶対値よりも小さくなる。
<イナーシャ補償電流補正部221>
イナーシャ補償電流補正部221は、イナーシャ補償電流算出部22にて算出されたイナーシャ補償電流Isにイナーシャ補償電流補正係数Ksを乗算することにより補正後イナーシャ補償電流Iscを算出する。
悪路検知部24が設定するイナーシャ補償電流補正係数Ksに鑑みると、上記(1)〜(5)のいずれの事象も生じておらず悪路と判定しない場合には、イナーシャ補償電流補正係数Ksは1であることから、イナーシャ補償電流補正部221が算出する補正後イナーシャ補償電流Iscと、イナーシャ補償電流算出部22にて算出されたイナーシャ補償電流Isとは等しくなる。他方、上記(1)〜(5)のいずれかの事象が生じており、悪路と判定する場合には、イナーシャ補償電流補正係数Ksは1より小さい値であることから、イナーシャ補償電流補正部221が算出する補正後イナーシャ補償電流Iscの絶対値は、イナーシャ補償電流算出部22にて算出されたイナーシャ補償電流Isの絶対値よりも小さくなる。
<ダンパー補償電流補正部231>
ダンパー補償電流補正部231は、ダンパー補償電流算出部23にて算出されたダンパー補償電流Idにダンパー補償電流補正係数Kdを乗算することにより補正後ダンパー補償電流Idcを算出する。
悪路検知部24が設定するダンパー補償電流補正係数Kdに鑑みると、上記(1)〜(5)のいずれの事象も生じておらず悪路と判定しない場合には、ダンパー補償電流補正係数Kdは1であることから、ダンパー補償電流補正部231が算出する補正後ダンパー補償電流Idcと、ダンパー補償電流算出部23にて算出されたダンパー補償電流Idとは等しくなる。他方、上記(1)〜(5)のいずれかの事象が生じており、悪路と判定する場合には、ダンパー補償電流補正係数Kdは1より大きな値であることから、ダンパー補償電流補正部231が算出する補正後ダンパー補償電流Idcの絶対値は、ダンパー補償電流算出部23にて算出されたダンパー補償電流Idの絶対値よりも大きくなる。
以上のように構成された目標電流算出部20においては、悪路検知部24が悪路であることを検知し、悪路に応じたベース電流補正係数Kb、イナーシャ補償電流補正係数Ks及びダンパー補償電流補正係数Kdを設定する。悪路である場合、ベース電流補正係数Kb及びイナーシャ補償電流補正係数Ksは1より小さい値であることから、目標電流決定部25が決定する目標電流Itの絶対値は、悪路ではない場合(ベース電流補正係数Kb及びイナーシャ補償電流補正係数Ksが1)よりも小さくなる。また、悪路である場合、ダンパー補償電流補正係数Kdは1より大きい値であることから、目標電流決定部25が決定する目標電流Itの絶対値は、悪路ではない場合(ダンパー補償電流補正係数Kdが1)よりも小さくなる。これらより、悪路である場合、電動モータ110のアシスト力は悪路ではない場合よりも小さくなる。
それゆえ、本実施の形態に係る構成によれば、ステアリングホイール(ハンドル)が取られるほどの悪路において、路面変化による車輪側からの入力により各種センサからの入力が不安定になったとしても、電動モータ110のアシスト力は小さく補正されるので、各種センサからの入力が不安定になることに起因して電動モータの作動が不安定となることが抑制される。その結果、本実施の形態に係る構成によれば、悪路走行に起因する操縦安定性の悪化を抑制することができる。
なお、上述した実施の形態において、悪路検知部24は、悪路であると判断した場合に、ベース電流補正係数Kb、イナーシャ補償電流補正係数Ks及びダンパー補償電流補正係数Kd全てを1と異なる値に設定しているが、特にかかる態様に限定されない。悪路検知部24は、悪路であると判断した場合に、ベース電流補正係数Kb、イナーシャ補償電流補正係数Ks及びダンパー補償電流補正係数Kdの少なくともいずれかを1と異なる値に設定し、他を1に設定してもよい。
10…制御装置、20…目標電流算出部、21…ベース電流算出部、22…イナーシャ補償電流算出部、23…ダンパー補償電流算出部、24…悪路検知部、25…目標電流決定部、100…電動パワーステアリング装置、110…電動モータ、211…ベース電流補正部、221…イナーシャ補償電流補正部、231…ダンパー補償電流補正部

Claims (7)

  1. 車両のステアリングホイールの操舵に対して補助力を付与する電動モータと、
    前記車両が走行するのが悪路であるか否かを判断するとともに、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記電動モータの補助力を小さくする制御手段と、
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記制御手段は、前記電動モータに供給する目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記目標電流を小さくする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御手段は、前記目標電流を決定する上でベースとなるベース電流に、前記電動モータの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を加算するとともに、前記電動モータの回転を制限するダンパー補償電流を減算して得た値に基づいて前記目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記ベース電流が小さくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記制御手段は、前記目標電流を決定する上でベースとなるベース電流に、前記電動モータの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を加算するとともに、前記電動モータの回転を制限するダンパー補償電流を減算して得た値に基づいて前記目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記イナーシャ補償電流が小さくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記制御手段は、前記目標電流を決定する上でベースとなるベース電流に、前記電動モータの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流を加算するとともに、前記電動モータの回転を制限するダンパー補償電流を減算して得た値に基づいて前記目標電流を決定し、前記悪路であると判断した場合には、前記悪路であると判断していない場合よりも前記ダンパー補償電流が大きくなるように補正する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記ステアリングホイールの操舵トルクを検出するトルク検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記トルク検出手段にて検出された予め定められた所定期間の前記操舵トルクの変動量が予め定められた判定値以上である期間が予め定められた規定期間継続した場合に悪路であると判断する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 前記制御手段は、前記電動モータの回転速度の変動量が予め定められた判定値以上である期間が予め定められた規定期間継続した場合に悪路であると判断する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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