JP2016149390A - 窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の駆動確認方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動確認用の計測器等を用いることなく、目視で駆動確認を行なうことの可能な窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の駆動確認方法を提供する。
【解決手段】サファイア基板1と、サファイア基板1上に形成されたAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層を含む窒化物半導体部2〜6と、を有する窒化物半導体発光素子であって、窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部9を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】サファイア基板1と、サファイア基板1上に形成されたAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層を含む窒化物半導体部2〜6と、を有する窒化物半導体発光素子であって、窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部9を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の駆動確認方法に関する。
窒化物半導体発光素子は、発光層の組成を制御することにより深紫外から赤外まで発光波長を制御することができ、且つ寿命が長く信頼性が高いため、照明や計測器用光源、殺菌等、様々な用途で応用されている。発光波長が紫外に及ぶ場合には、その発光を目視で直接確認することができないため、様々な手法を用いて間接的に発光を観測し、駆動を確認している。
例えば、非特許文献1に記載のように素子にかかる電圧や電流を測定し、確認する手法が一般的に用いられている。
また、特許文献1には、人間の眼では認識できない赤外光を可視光へと変換することで、駆動を認識する発光装置が提案されている。
例えば、非特許文献1に記載のように素子にかかる電圧や電流を測定し、確認する手法が一般的に用いられている。
また、特許文献1には、人間の眼では認識できない赤外光を可視光へと変換することで、駆動を認識する発光装置が提案されている。
Applied Physics Letters Volume85、No.23(2004)5532-5534.
上述のように、窒化物半導体発光素子の駆動を確認するためには、別途駆動確認用の計測器或いは可視変換部材等を必要としている。
しかしながら、計測器或いは可視変換部材等を搭載することはモジュールや製品の組立工程を複雑にし、モジュールの大型化につながる等といった問題がある。また、計測器においては駆動の確認のために、電圧値や電流値を読み取らなくてはならず、手間がかかる等の問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、駆動確認用の計測器等を用いることなく、目視で駆動確認を行なうことの可能な窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の駆動確認方法を提供することを目的としている。
しかしながら、計測器或いは可視変換部材等を搭載することはモジュールや製品の組立工程を複雑にし、モジュールの大型化につながる等といった問題がある。また、計測器においては駆動の確認のために、電圧値や電流値を読み取らなくてはならず、手間がかかる等の問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、駆動確認用の計測器等を用いることなく、目視で駆動確認を行なうことの可能な窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の駆動確認方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様による窒化物半導体発光素子は、サファイア基板と、当該サファイア基板上に形成されたAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層を含む窒化物半導体部と、を有し、前記窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を有することを特徴としている。
本発明の他の態様による窒化物半導体発光素子の駆動確認方法は、上記態様の窒化物半導体発光素子の前記窒化物半導体部に電力を印加し、前記変質部から放出される可視光により前記窒化物半導体発光素子の駆動を確認することを特徴としている。
本発明の他の態様による窒化物半導体発光素子の駆動確認方法は、上記態様の窒化物半導体発光素子の前記窒化物半導体部に電力を印加し、前記変質部から放出される可視光により前記窒化物半導体発光素子の駆動を確認することを特徴としている。
本発明の一態様による窒化物半導体発光素子によれば、駆動時に電子及び正孔が発光性再結合することで得られる紫外発光が、Alx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)からなる変質部で可視光変換される。このため、別途計測器等を用いることなく、目視で発光を確認することができる。
また、本発明の他の態様による窒化物半導体発光素子の駆動確認方法によれば、計測器等の値を確認することなく窒化物半導体発光素子の駆動を目視で確認することができる。
また、本発明の他の態様による窒化物半導体発光素子の駆動確認方法によれば、計測器等の値を確認することなく窒化物半導体発光素子の駆動を目視で確認することができる。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかであろう。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態で説明されている特徴的な構成の組み合わせの全てを含むものである。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
<窒化物半導体発光素子>
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、サファイア基板と、サファイア基板上に形成されたAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層を含む窒化物半導体部と、を有し、窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を有している。
なお、AlxGayInzNvとAlx1Gay1Inz1Nv1とは、Al、Ga、In、及びNの比率が一定であれば同一の組成を表しており、例えばAlN0.5とAl2Nは同一の組成物質を表している。
<窒化物半導体発光素子>
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、サファイア基板と、サファイア基板上に形成されたAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層を含む窒化物半導体部と、を有し、窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を有している。
なお、AlxGayInzNvとAlx1Gay1Inz1Nv1とは、Al、Ga、In、及びNの比率が一定であれば同一の組成を表しており、例えばAlN0.5とAl2Nは同一の組成物質を表している。
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、駆動確認を行う際に、別途計測器等を必要とせず、Alx1Gay1Inz1Nv1を含む変質部での可視光への波長変換により、目視で駆動の確認が可能である。
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、窒化物半導体発光素子としての機能を有していれば上記の限りではなく、例えば電力を印加するための電極、保護膜としてSiO2やSiN等のパッシベーション層を有していても良い。
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、表面にメサや素子分離といった凹凸を有していても良い。
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、窒化物半導体発光素子としての機能を有していれば上記の限りではなく、例えば電力を印加するための電極、保護膜としてSiO2やSiN等のパッシベーション層を有していても良い。
本実施形態の一例における窒化物半導体発光素子は、表面にメサや素子分離といった凹凸を有していても良い。
[窒化物半導体部]
窒化物半導体部は、サファイア基板の一方の主面上に形成される。窒化物半導体部は外部からの電力を紫外光へと変換し、発光する機能を有していれば特に限定されず、単層でも積層でも良い。
窒化物半導体部は、AlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層と、この窒化物半導体層に電力を印加するための電極と、を含む。
窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を形成する観点から、窒化物半導体層として、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)、或いはこれらの混晶を含む層を適用することができる。
窒化物半導体部は、サファイア基板の一方の主面上に形成される。窒化物半導体部は外部からの電力を紫外光へと変換し、発光する機能を有していれば特に限定されず、単層でも積層でも良い。
窒化物半導体部は、AlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層と、この窒化物半導体層に電力を印加するための電極と、を含む。
窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を形成する観点から、窒化物半導体層として、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)、或いはこれらの混晶を含む層を適用することができる。
窒化物半導体層は、導電性を有する目的でシリコン(Si)やマグネシウム(Mg)等の不純物がドーピングされていても良い。また、発光素子としての機能を有していれば、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)等の不純物が混入していても良い。
窒化物半導体層は、複数の窒化物半導体層からなるpn接合又はpin接合を有する積層構造とすることが出来る。例えば、サファイア基板上に、AlN層、N型AlInGaN、AlInGaN多重量子井戸積層薄膜、P型AlInGaN、及びP型GaNを、この順に積層した構造を採用することが出来る。
窒化物半導体部は、その他にも、窒化物半導体発光素子の特性を引き出すための構造を有していればよく、上記の限りではない。
窒化物半導体層は、複数の窒化物半導体層からなるpn接合又はpin接合を有する積層構造とすることが出来る。例えば、サファイア基板上に、AlN層、N型AlInGaN、AlInGaN多重量子井戸積層薄膜、P型AlInGaN、及びP型GaNを、この順に積層した構造を採用することが出来る。
窒化物半導体部は、その他にも、窒化物半導体発光素子の特性を引き出すための構造を有していればよく、上記の限りではない。
[変質部]
窒化物半導体層の側端部に形成される、Alx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部は、窒化物半導体層の側端部の少なくとも一部に形成されていれば良い。また、変質部は、窒化物半導体層の側端部のみならず、サファイア基板側面や、その他、例えば、窒化物半導体部に保護膜であるパッシベーション層が含まれる場合には、このパッシベーション層の側面等、に形成されていても良い。また、Alx1Gay1Inz1Nv1を含む変質部は連続で形成されていてもよく、不連続に形成されていても良い。
窒化物半導体層の側端部に形成される、Alx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部は、窒化物半導体層の側端部の少なくとも一部に形成されていれば良い。また、変質部は、窒化物半導体層の側端部のみならず、サファイア基板側面や、その他、例えば、窒化物半導体部に保護膜であるパッシベーション層が含まれる場合には、このパッシベーション層の側面等、に形成されていても良い。また、Alx1Gay1Inz1Nv1を含む変質部は連続で形成されていてもよく、不連続に形成されていても良い。
Alx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部は、例えば窒化物半導体層であるAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)に対し、AlxGayInzNvから窒素分子(N2)が脱離する反応熱よりも大きく、AlxGayInzNvの気化熱よりも小さい熱エネルギーを与えることにより生成される。AlxGayInzNvの場合、窒素分子(N2)が抜けた後のAlx1Gay1Inz1Nv1には、窒素欠陥由来の中間準位が形成されるため、紫外光を可視光へ変換する。このため、窒化物半導体発光素子の駆動が可視光での目視で確認できる。
窒素分子(N2)を脱離させるための熱エネルギーは、例えば、窒化物半導体発光素子を、ウェハからチップに分割する際にステルスダイシングを用いた分割手法を用いることでレーザ熱を熱エネルギーとして与え、チップへの分割と共に、窒素分子(N2)の脱離を図ることが出来る。なお、ステルスダイシングに限るものではなく、例えばレーザスクライブ、レーザアブレーション等の、レーザ熱を利用した分割手法を採用することもできる。
AlxGayInzNvから窒素分子(N2)が抜けたAlx1Gay1Inz1Nv1は、EDX(Energy Dispersive X-ray spectroscopy:エネルギー分散型X線分析)、XRF(X-ray Fluorescence Analysis:蛍光X線元素分析法)、AES(Auger Electron Spectroscopy:オージェ電子分光法)、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry:二次イオン質量分析法)等各種分析手法で同定が可能であるが、特にEDXでの測定が簡便で最適である。
変質部は、窒化物半導体発光素子に電力を印加することにより発光する紫外光が変換された可視光を、目視で確認できる程度の領域に形成されていればよい。
変質部は、窒化物半導体発光素子に電力を印加することにより発光する紫外光が変換された可視光を、目視で確認できる程度の領域に形成されていればよい。
また、特に、窒化物半導体層がAlxGayNv層を含む場合、AlxGayNv層は、AlxGayInzNv層等のように揮発性の高いインジウム(In)が含まれていない。そのため、AlxGayNv層に窒素分子(N2)を脱離させるための熱エネルギーを与えたとしても、インジウム(In)等のような意図しない成分が窒化物半導体層から抜ける(揮発する)ことが無いため、AlxGayNv層から、窒素分子(N2)が脱離したAlx1Gay1Nv1(x1+y1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦v1<1)を、より設計通りに形成することができる。つまり、設計通りの変質部を生成することができるため、窒化物半導体層としてAlxGayNv層を用いることは効果的である。
さらに、窒化物半導体層にAlxNv(x=v=1)層が含まれる場合、AlxNv(x=v=1)層の構成元素は2つであるのに対し、AlxGayNv層の場合は構成元素が3つ、AlxGayInzNv層の場合には構成元素が4つであって、AlxNv(x=v=1)層の方が構成元素の数は少ない。そのため、AlxNv(x=v=1)層の方が、窒化物半導体層から窒素分子(N2)を脱離させた層を、より設計通りに形成することができ、効果的である。
窒化物半導体層としては具体的には、AlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)、GayInzNv(y+z=v=1、0≦y≦1、0≦z≦1)、AlxInzNv(x+z=v=1、0≦x≦1、0≦z≦1)、AlxGayNv(x+y=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1)、InzNv(z=v=1、0≦z≦1)、AlxNv(x=v=1、0≦x≦1)、GayNv(y=v=1、0≦y≦1)が適用できる。また、各窒化物半導体層を適用した場合に形成される変質部は、それぞれ、Alx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)、Gay1Inz1Nv1(y1+z1=1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)、Alx1Inz1Nv1(x1+z1=1、0≦x1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)、Alx1Gay1Nv1(x1+y1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦v1<1)、Inz1Nv1(z1=1、0≦z1≦1、0≦v1<1)、Alx1Nv1(x1=1、0≦x1≦1、0≦v1<1)、Gay1Nv1(y1=1、0≦y1≦1、0≦v1<1)となる。
<窒化物半導体発光素子の駆動確認方法>
窒化物半導体層の側端部に変質部が形成された窒化物半導体発光素子に電力を印加する。これにより、窒化物半導体層において紫外光が発生し、発生した紫外光は、変質部で可視光に変換される。したがって、窒化物半導体発光素子に電力を印加することによって、変質部から可視光が発生されたならば、紫外光が発生したと判断することができる。
変換した可視光は目視認識できれば波長は特に限定せず、例えば青色であっても赤色であっても良い。
窒化物半導体層の側端部に変質部が形成された窒化物半導体発光素子に電力を印加する。これにより、窒化物半導体層において紫外光が発生し、発生した紫外光は、変質部で可視光に変換される。したがって、窒化物半導体発光素子に電力を印加することによって、変質部から可視光が発生されたならば、紫外光が発生したと判断することができる。
変換した可視光は目視認識できれば波長は特に限定せず、例えば青色であっても赤色であっても良い。
<実施形態の効果>
このように、本実施形態では、AlxGayInzNv (x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)からなる窒化物半導体層の側端部に、この窒化物半導体層から窒素分子(N2)が脱離したAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を設けた。この変質部は、紫外発光を可視光に変換するため、別途駆動確認のための計測器等を用いることなく、窒化物半導体発光素子の駆動確認が目視で可能となる。
このように、本実施形態では、AlxGayInzNv (x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)からなる窒化物半導体層の側端部に、この窒化物半導体層から窒素分子(N2)が脱離したAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を設けた。この変質部は、紫外発光を可視光に変換するため、別途駆動確認のための計測器等を用いることなく、窒化物半導体発光素子の駆動確認が目視で可能となる。
特に、窒化物半導体層としてAlxGayNv(x+y=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1)層を含む場合、揮発性の高いインジウム(In)を含まないため、窒素分子(N2)を脱離させるために熱エネルギーを与えたときに意図しないインジウム(In)が窒化物半導体層から抜けるようなことが無いため、設計通りのAlx1Gay1Nv1(x1+y1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦v1<1)を形成することができる。
また、窒化物半導体層としてAlxNv(x=v=1)層を含む場合には、窒化物半導体層としてAlxGayNv層を用いるとき、或いはAlxGayInzNv層を用いるときに比較して、構成元素が少なくてすむため、窒素分子(N2)が脱離した層をより設計通りに形成することができる。
また、窒化物半導体層としてAlxNv(x=v=1)層を含む場合には、窒化物半導体層としてAlxGayNv層を用いるとき、或いはAlxGayInzNv層を用いるときに比較して、構成元素が少なくてすむため、窒素分子(N2)が脱離した層をより設計通りに形成することができる。
以下、本実施形態の窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の駆動確認方法の、より具体的な一実施形態について、図面等を参酌しながら、より詳細に説明する。
<実施例>
図1に示すように、サファイア基板1上に、窒化物半導体層として、AlN層2を4μmと、N型Al0.7Ga0.3N層3を2μmと、AlGaN発光層4と、P型Al0.1Ga0.9N層5と、P型GaN層6を200nmと、をこの順に積層し、成膜した。
そして、N型Al0.7Ga0.3N層3、AlGaN発光層4、P型Al0.1Ga0.9N層5、及びP型GaN層6からなる積層体を、一部を残して除去し、外部から電力を印加するためのメサ構造10を形成した。さらに、N型Al0.7Ga0.3N層3の上面にN型電極7を形成すると共に、メサ構造10の上面に、P型電極8を形成し、窒化物半導体発光素子パターンを有する窒化物半導体ウェハを用意した。
<実施例>
図1に示すように、サファイア基板1上に、窒化物半導体層として、AlN層2を4μmと、N型Al0.7Ga0.3N層3を2μmと、AlGaN発光層4と、P型Al0.1Ga0.9N層5と、P型GaN層6を200nmと、をこの順に積層し、成膜した。
そして、N型Al0.7Ga0.3N層3、AlGaN発光層4、P型Al0.1Ga0.9N層5、及びP型GaN層6からなる積層体を、一部を残して除去し、外部から電力を印加するためのメサ構造10を形成した。さらに、N型Al0.7Ga0.3N層3の上面にN型電極7を形成すると共に、メサ構造10の上面に、P型電極8を形成し、窒化物半導体発光素子パターンを有する窒化物半導体ウェハを用意した。
この窒化物半導体ウェハをUVタイプのダイシングテープ(以後、UVテープという。)上に貼り付けた後、ステルスダイシング及びエキスパンドを行い、チップに分割し、窒化物半導体発光素子を得た。
このとき、ステルスダイシングを行うことにより、分割予定線を形成すると共に、ステルスダイシングによる熱エネルギーを窒化物半導体層(AlN層2及びN型Al0.7Ga0.3N層3)に与えることにより、窒素分子(N2)の脱離を図り、窒化物半導体層(AlN層2及びN型Al0.7Ga0.3N層3)の側端部に変質部9を形成した。
このとき、ステルスダイシングを行うことにより、分割予定線を形成すると共に、ステルスダイシングによる熱エネルギーを窒化物半導体層(AlN層2及びN型Al0.7Ga0.3N層3)に与えることにより、窒素分子(N2)の脱離を図り、窒化物半導体層(AlN層2及びN型Al0.7Ga0.3N層3)の側端部に変質部9を形成した。
図1に示す窒化物半導体発光素子に、外部から電力を印加したところ、紫外線強度計等の計測器により波長280nmに発光ピークを有する0.2mWの紫外発光を観測した。さらに、駆動時の素子は青色発光を有しており、目視で駆動確認ができることを確認した。
図1に示す、窒化物半導体発光素子の側面、すなわち変質部9を含む部分をSEM−EDX(Scanning Electron Microscope−Energy Dispersive X-ray Spectroscop:走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法)で組成確認した結果を図2に示す。また、図2における各測定領域(R1〜R3)における、III族元素の合計が1になるように規格化した組成比を表1に示す。
図1に示す、窒化物半導体発光素子の側面、すなわち変質部9を含む部分をSEM−EDX(Scanning Electron Microscope−Energy Dispersive X-ray Spectroscop:走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法)で組成確認した結果を図2に示す。また、図2における各測定領域(R1〜R3)における、III族元素の合計が1になるように規格化した組成比を表1に示す。
表1に示した結果から、変質部9のAlN層2の下部側面にはAl1O0.09N0.02が形成され、AlN層2の上部側面にはAl1N0.90O0.06が形成され、N型Al0.7Ga0.3N層3の側面にはAl0.68Ga0.32N0.30O0.3が形成されていることが確認された。すなわち、AlN層2の下部側端部及びN型Al0.7Ga0.3N層3の側端部に、窒素分子(N2)が大幅に脱離した変質部9が形成されていることが確認された。またAlN層2の上部側面でも窒素分子(N2)が1割ほど脱離した層が形成されていることが確認された。
なお、各層に形成された変質部9には酸素(O)が含まれるが、意図せず含まれるものである。変質部9に酸素(O)が含まれたとしても、紫外発光を可視光に変換することができるため問題ない。
なお、各層に形成された変質部9には酸素(O)が含まれるが、意図せず含まれるものである。変質部9に酸素(O)が含まれたとしても、紫外発光を可視光に変換することができるため問題ない。
<比較例>
サファイア基板上に、AlN層を4μmと、N型Al0.7Ga0.3N層を2μmと、AlGaN発光層と、P型AlGaNと、P型GaNを200μmと、を順に積層し、外部から電力を印加するためのメサ構造、N型電極、P型電極を形成した窒化物半導体ウェハを用意した。
このウェハをUVテープ上に貼り付けた後、ブレードダイシング及びエキスパンドを行い、チップに分割し、窒化物半導体発光素子を得た。
サファイア基板上に、AlN層を4μmと、N型Al0.7Ga0.3N層を2μmと、AlGaN発光層と、P型AlGaNと、P型GaNを200μmと、を順に積層し、外部から電力を印加するためのメサ構造、N型電極、P型電極を形成した窒化物半導体ウェハを用意した。
このウェハをUVテープ上に貼り付けた後、ブレードダイシング及びエキスパンドを行い、チップに分割し、窒化物半導体発光素子を得た。
比較例の窒化物半導体発光素子に対し、外部から電力を印加したところ、紫外線強度計等の計測器により、波長280nmに発光ピークを有する0.1mWの紫外発光を観測した。駆動時の素子を観察したところ、可視発光を目視で確認することはできなかった。
比較例の窒化物半導体発光素子について、その側面をSEM−EDXで組成解析したところ、AlN層の側面はAlNであること、N型Al0.7Ga0.3N層の側面はAl0.7Ga0.3N層であることが確認された。すなわち、窒素分子(N2)が脱離した層は確認されなかった。
比較例の窒化物半導体発光素子について、その側面をSEM−EDXで組成解析したところ、AlN層の側面はAlNであること、N型Al0.7Ga0.3N層の側面はAl0.7Ga0.3N層であることが確認された。すなわち、窒素分子(N2)が脱離した層は確認されなかった。
なお、実施例では、AlN層2及びN型Al0.7Ga0.3N層3の側端部に変質部9を形成しているが、窒化物半導体層としての、AlN層2、N型Al0.7Ga0.3N層3、AlGaN発光層4、P型Al0.1Ga0.9N層5、及びP型GaN層6のうちのいずれかの層の側端部に変質部9を形成してもよく、窒化物半導体層に含まれる何れかの層に変質部9が形成されていればよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の技術的範囲には限定されない。上述した実施形態に、多様な変更又は改良を加えることも可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲から明らかである。
1 サファイア基板
2 AlN層
3 N型Al0.7Ga0.3N層
4 AlGaN発光層
5 P型Al0.1Ga0.9N層
6 P型GaN層
7 N型電極
8 P型電極
10 メサ構造
2 AlN層
3 N型Al0.7Ga0.3N層
4 AlGaN発光層
5 P型Al0.1Ga0.9N層
6 P型GaN層
7 N型電極
8 P型電極
10 メサ構造
Claims (4)
- サファイア基板と、
当該サファイア基板上に形成されたAlxGayInzNv(x+y+z=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される単一又は複数の窒化物半導体層を含む窒化物半導体部と、を有し、
前記窒化物半導体層の側端部にAlx1Gay1Inz1Nv1(x1+y1+z1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦z1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を有する窒化物半導体発光素子。 - 前記窒化物半導体層はAlxGayNv(x+y=v=1、0≦x≦1、0≦y≦1)層を含み、
当該AlxGayNv層の側端部に、Alx1Gay1Nv1(x1+y1=1、0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦v1<1)を含む変質部を有する請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。 - 前記窒化物半導体層はAlxNv(x=v=1)層を含み、
当該AlxNv層の側端部に、Alx1Nv1(x1=1、0≦v1<1)を含む変質部を有する請求項1又は請求項2に記載の窒化物半導体発光素子。 - 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の窒化物半導体発光素子の前記窒化物半導体部に電力を印加し、前記変質部から放出される可視光により前記窒化物半導体発光素子の駆動を確認する窒化物半導体発光素子の駆動確認方法。
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-
2015
- 2015-02-10 JP JP2015024082A patent/JP2016149390A/ja active Pending
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