JP2011054717A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】深紫外光領域の発光特性が優れた半導体発光素子を提供する。
【解決手段】半導体発光素子10(発光ダイオード)は、基板20と、基板20の上に結晶成長によって順に形成されたn型半導体層30、発光層40、p型半導体層50、n型半導体層30の上に設けられたn側電極60およびp型半導体層50の上に形成されたp側電極70を備える。基板20はAlN基板であり、基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板、または基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板である。発光層40は、n−Al0.8Ga0.2N層(量子井戸層)とAl0.9Ga0.1N層(バリア層)とが交互に3層ずつ積層された多重量子井戸構造(MQW)を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子に関する。特に、本発明は、深紫外光を発する半導体発光素子に関する。
中村修二氏による高輝度青色発光ダイオード(LED)の実現以来、発光デバイスの材料として、窒化物半導体は非常に注目されている。これまでに、青色、緑色、白色などの発光ダイオードが、交通信号、各種インディケーター、イルミネーション、液晶バックライトなどとして実用化されている。さらに、この材料を用いた半導体レーザも開発が進み、これまでに、青紫色と純青色のレーザが開発されており、それぞれ次世代DVD(Blu−ray)用光源、及び、フルカラーディスプレイに実用化されつつある。このように窒化物半導体を利用した発光デバイス開発は着実に進歩しているが、窒化物半導体材料のバンドギャップは、光の波長に換算して210nm(深紫外)から1.8um(赤外)までの広い領域をカバーしており、材料の潜在能力としては深紫外、紫外、可視光、赤外の様々な波長(色)のLEDやレーザを実現できる可能性がある。特に、深紫外LEDは殺菌、消毒、浄化、皮膚病医療などの用途に、深紫外レーザは高密度光ディスク記録用途などのために、その実用化が求められている。紫外光源としては、現状では、水銀ランプやガスレーザなどが存在するが、水銀やガスレーザに用いるガスの危険性・環境問題、装置のサイズ、消費電力などが大きな問題となっており、環境にやさしく、しかも、小型、省エネルギー、長寿命の半導体発光素子の実現が切望されている。
特開2009−158955号公報 特開2009−123969号公報 特開2009−111012号公報
深紫外の半導体発光素子を実現するためには、現在白色LEDの発光層に用いられているInGa1−xNのInをAlに変え、さらにAl組成(x)を大きくしていくのが最も簡単なアプローチである。しかしながら、AlGaN発光層のAl組成を大きくしていくと、価電子帯のバンド交差が起こり、c軸に平行な電界の偏光で発光するようになるため、通常のc面基板上の発光ダイオード素子では素子表面からほとんど光が出てこなくなり、発光素子の特性が大きく悪化する、という問題がある。また、この価電子帯交差は半導体レーザにおいてはTM偏光での発振を引き起こし、通常の半導体レーザの発振する偏光(TE偏光)とは異なるため、用途によっては問題を引き起こす。
上記の問題を解決するための手法として、無極性基板(c軸と垂直な面方位の基板)を用いるというアイデアがある。無極性基板上では活性層からの偏光がc軸と平行な電場ベクトルになっても素子表面に光が出てくることが可能であるし、半導体レーザにおいてもTE偏光でレーザ発振することとなり、都合がよい。しかしながら、無極性面上のAlGaN結晶成長は非常に難しく、積層欠陥や転位などの混入の抑制ができないため、高品質な活性層を作製することが困難である。このため、結晶成長のしやすいc面、あるいは、それに近い面方位基板上の発光素子で上記の問題を解決する手法が求められている。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、深紫外光領域の発光特性が優れた半導体発光素子の提供にある。
本発明のある態様は半導体発光素子である。当該半導体発光素子は、基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板、または基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板である、AlN基板と、AlN基板の上に形成され、n型クラッド層とp型クラッド層との間に設けられた量子井戸構造で構成される発光層とを備え、量子井戸構造はAlGaN層(Al(x)Ga(1−x)N:0.75<x≦1)からなる量子井戸層を含み、発光層は深紫外光を発光することを特徴とする。
この態様によれば、深紫外光領域の発光特性に優れた半導体発光素子が得られる。
上記態様の半導体発光素子において、量子井戸層の厚さが2nm以下であってもよい。 上記態様の半導体発光素子は発光ダイオードであってもよい。
また、上記態様の半導体発光素子は、AlN基板のc軸を基板面に射影した方向の偏光が発光端面から出射される半導体レーザであってもよい。この場合、発光層のへき開面が共振器ミラーであってもよい。
また、上記態様の半導体発光素子はn型クラッド層、発光層、p型クラッド層とを狭持する一対の反射層をさらに備え、AlN基板のc軸を基板面に射影した方向の偏光が基板面と垂直な方向に出射される垂直共振器面発光レーザであってもよい。
本発明によれば、深紫外光領域の発光特性が優れた半導体発光素子が提供される。
実施の形態1に係る半導体発光素子の構成を示す概略図である。 任意面方位基板上の(発光層)量子井戸における座標軸の取り方を表す模式図である。 基板面がc面のAlN基板上に形成されたAlGaN量子井戸(井戸幅1.5nm)の光学行列要素のAl組成依存性を示すグラフである。 基板面に垂直な方向に対してc軸が10°傾斜したAlN基板上に形成されたAlGaN量子井戸(井戸幅1.5nm)の光学行列要素のAl組成依存性を示すグラフである。 基板面に垂直な方向に対するc軸の傾き角を0°、5°、10°と変えたAlN基板を用いた場合の素子表面からの発光強度をAl組成の関数としてプロットしたグラフである。 基板面に垂直な方向に対してc軸が58°傾斜したAlN基板上にコヒーレント成長したAlGaN量子井戸の偏光特性を示すグラフである。 実施の形態2に係る半導体発光素子10の構成を示す概略図である。 実施の形態3に係る半導体発光素子の構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る半導体発光素子10の構成を示す概略図である。実施の形態1の半導体発光素子10は発光ダイオードである。実施の形態1の半導体発光素子10は、基板20と、基板20の上に結晶成長によって順に形成されたn型半導体層30、発光層40、p型半導体層50、n型半導体層30の上に設けられたn側電極60およびp型半導体層50の上に形成されたp側電極70を備える。
基板20はAlN基板であり、基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板、または基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板である。基板20は、たとえば、MOCVD法を用いて形成することができる。基板20の厚さは、たとえば、100μmである。
n型半導体層30はn−AlGaNクラッド層であり、より具体的には、Al0.87Ga0.13Nにn型不純物として、たとえば、Siをドープすることにより形成される。n型半導体層30の厚さは、たとえば、1μmである。
一方、p型半導体層50は、発光層40の上に設けられており、p側電極70側から順に、p−GaN層52、p−AlGaNクラッド層54およびp−AlGaNブロック層58を含む。
p−GaN層52は、p側電極70とのオーミックコンタクトを取るための低抵抗層である。p−GaN層52は、GaNにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p−GaN層52の厚さは、たとえば、0.1μmである。
p−AlGaNクラッド層54は、具体的には、Al0.87Ga0.13Nにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p−AlGaNクラッド層54の厚さは、たとえば、0.5μmである。
p−AlGaNブロック層58は、発光層40からの電子の流出を抑制し、電子と正孔の再結合の効率を高める役割を有する。具体的には、p−AlGaNブロック層58は、Al0.98Ga0.02Nにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p−AlGaNブロック層58の厚さは、たとえば、0.05μmである。
発光層40は、SiがドープされたAlGaN層(量子井戸層)とAlGaN層(バリア層)とが交互に3層ずつ積層された多重量子井戸構造(MQW)を有し、電子と正孔とが再結合することにより光を放射する。
AlGaN層(量子井戸層)の組成は、(Al(x)Ga(1−x)N:0.75<x≦1)で表され、典型的には、Al0.8Ga0.2Nである。AlGaN層(量子井戸層)の厚さは2nm以下が好ましく、典型的には、1.5nmである。AlGaN層の厚さが2nmより厚くなると、偏光特性が大きく変化し、素子表面から出射される発光の強度が極端に小さくなる可能性がある。
AlGaN層(バリア層)は、より具体的には、Al0.9Ga0.1Nである。AlGaN層(バリア層)の厚さは、たとえば、5nmである。
発光層40から放射される光は深紫外光であり、発光波長は、たとえば、220nmである。
n側電極60は、n型半導体層30の上に設けられており、たとえば、Ni/Auで形成される。
p側電極70は、p型半導体層50の上に設けられている。p側電極70は、たとえば、Ni/Auで形成される。n側電極60およびp側電極70は、蒸着法により形成可能である。
以上説明した層構造を有する半導体発光素子10(発光ダイオード)の発光特性について説明する。
以下の説明において、X1偏光、X2偏光およびX3偏光は、次のように定義される。すなわち、図2に示すように、X1偏光は、基板面内でc軸に垂直な偏光である。X2偏光は、c軸を基板面に射影した方向の偏光である。また、X3偏光は、基板に垂直な方向の偏光である。なお、「偏光の方向」は、「光の電場ベクトルの方向」を指す。
図3は、基板面がc面のAlN基板(以下、c面基板とよぶ)上にコヒーレント成長した1.5nm幅のAl(x)Ga(1−x)N量子井戸の偏光特性を示すグラフである。図3において、横軸はAl組成(x)を示し、縦軸はX1偏光、X2偏光およびX3偏光に対する光学行列要素を示す。
図3に示すように、c面基板上に形成されたAlGaN量子井戸ではAl組成が0.77付近で偏光特性が大きく変化していることがわかる。これは価電子帯のバンド交差によるものであり、バルクAlGaNではx=0.25付近でこの交差が起こることが知られているが、この量子井戸では歪みと量子閉じ込め効果により、x=0.77まで価電子帯交差が起こらないで偏光特性が保たれている。しかし、xが0.77より大きくなると、価電子帯交差が生じることにより、X1偏光およびX2偏光が急激に減少する。
図4は、基板面に垂直な方向に対してc軸が10°傾斜したAlN基板(微傾斜基板の一例:以下、10度オフ基板とよぶ)上にコヒーレント成長した1.5nm幅のAl(x)Ga(1−x)N量子井戸の偏光特性を示すグラフである。この場合もc面基板の場合と同様にバンドの交差は起こるが、偏光特性自体は緩やかに変化することがわかる。これは、基板面内の6回対称性が破れたために引き起こされたバンドミキシングの効果による。この効果のため、10度オフ基板上の発光層(活性層)からはAl組成が0.8〜0.9程度での発光はある程度素子表面から放出されることになり、c面基板を用いた半導体発光素子に比べて、大きなメリットが得られることになる。言い換えると、実施の形態1の半導体発光素子では、量子井戸層のAl組成をより高く、すなわち、発光層から放射される光の波長をより短波長にすることができる。このような効果は、基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板において顕著となる。
図5は、基板面に垂直な方向に対するc軸の傾き角を0°、5°、10°と変えたAlN基板を用いた場合の素子表面からの発光強度をAl組成の関数としてプロットしたグラフである。図5に示すように、Al組成0.9のときの発光強度が基板を10°オフすることによって約1ケタ増えることがわかり、ごくわずかな基板傾斜が非常に有効であることが示されている。
図6は、基板面に垂直な方向に対してc軸が58°傾斜したAlN基板(半極性基板の一例:以下、58度オフ基板とよぶ)上にコヒーレント成長した1.5nm幅のAl(x)Ga(1−x)N量子井戸の偏光特性を示すグラフである。図6に示すように、58度オフ基板上に発光層(活性層)を形成した場合には、Al組成が0.77より大きい組成範囲でもX2偏光の発光強度はなだらかに減少し、素子表面から十分な発光が放出される。このような効果は、基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板において顕著となる。
実施の形態1の半導体発光素子10の製造方法は特に限定されず、周知の発光ダイオードの製造方法により半導体発光素子10を製造することができる。
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2に係る半導体発光素子10の構成を示す概略図である。実施の形態2の半導体発光素子10は半導体レーザである。実施の形態2の半導体発光素子10は、基板20と、基板20の上に結晶成長によって順に形成されたn型半導体層30、発光層40、p型半導体層50、基板20の裏面に設けられたn側電極60およびp型半導体層50の上に形成されたp側電極70を備える。
実施の形態2の半導体発光素子10について、実施の形態1の半導体発光素子10と同様な構成については説明を適宜省略し、実施の形態1の半導体発光素子10と異なる構成を中心に説明する。
基板20は実施の形態1と同様なAlNからなる微傾斜基板または半極性基板である。
n型半導体層30は、基板20側から順に、n−AlNクラッド層32およびn−AlGaNガイド層36を含む。
n−AlNクラッド層32は、n−AlGaNガイド層36との間にヘテロ接合を有する。これにより、n−AlNクラッド層32は、発光層40から放射された光を発光層40に閉じ込める役割を有する。具体的には、n−AlNクラッド層32は、AlNにn型不純物として、たとえば、Siをドープすることにより形成される。n−AlNクラッド層32の厚さは、たとえば、1μmである。
n−AlGaNガイド層36は、発光層40からの光を閉じ込める役割を有する。具体的には、n−AlGaNガイド層36は、AlGaNにn型不純物として、たとえば、Siをドープすることにより形成される。n−AlGaNガイド層36の厚さは、たとえば、0.1μmである。なお、n−AlGaNガイド層36は、発光層40からの光を閉じ込めることができればよく、n型不純物を含んでいなくてもよい。
一方、p型半導体層50は、発光層40の上に設けられ、p側電極70側から順に、p−GaN層52、p−AlNクラッド層54’およびp−AlGaNガイド層56を含む。
p−GaN層52は、p側電極70とのオーミックコンタクトを取るための低抵抗層である。p−GaN層52は、GaNにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p−GaN層52の厚さは、たとえば、0.1μmである。
p−AlNクラッド層54’は、p−AlGaNガイド層56より屈折率が小さく、p−AlGaNガイド層56との間にヘテロ接合を有する。これにより、p−AlNクラッド層54’は、発光層40から放射された光を発光層40に閉じ込める役割を有する。具体的には、p−AlNクラッド層54’は、AlNにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p−AlNクラッド層54’の厚さは、たとえば、0.5μmである。
p−AlGaNガイド層56は、発光層40からの光を閉じ込める役割を有する。具体的には、p−AlGaNガイド層56は、Al0.9Ga0.1Nにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p−AlGaNガイド層56の厚さは、たとえば、0.1μmである。p−AlGaNガイド層56は、発光層40からの光を閉じ込めることができればよく、p型不純物を含んでいなくてもよい。
発光層40は、実施の形態1と同様な量子井戸構造である。発光層40からの光(X2偏光、波長220nm)は、p側電極70の長手方向に直交する断面に相当する端面Aから、端面Aと直交する方向に放射される。本実施の形態では、共振器ミラーとなる端面Aはへき開面である。
n側電極60は、基板20の裏面に電気的に接続されている。n側電極60は、たとえば、Alで形成される。
p側電極70は、p型半導体層50の上にc軸と垂直な方向にストライプ状に設けられている。p側電極70は、たとえば、Pd/Auで形成される。
以上説明した層構造を有する半導体発光素子10(半導体レーザ)では、基板20が微傾斜基板または半極性基板であるため、結晶学的にへき開できる面が限定され、へき開面を共振器ミラーとするためにストライプの方向をX1方向とする必要がある。このようなレーザ構造でTE偏光でレーザ発振するためには、X2偏光の光学行列要素が大きくなければならないが、基板20を基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板、または基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板とすることにより、X2偏光の光学行列要素の値が飛躍的に増加し、半導体レーザに非常に適した状態になる(図4参照)。よって、本実施の形態に係る半導体発光素子10(半導体レーザ)は、深紫外光領域において優れた素子特性を示すことが期待される。
実施の形態2の半導体発光素子10の製造方法は特に限定されず、周知の半導体レーザの製造方法により半導体発光素子10を製造することができる。
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3に係る半導体発光素子10の構成を示す概略図である。実施の形態3の半導体発光素子10は垂直共振器面発光レーザである。実施の形態3の半導体発光素子10は、基板20と、基板20の上に結晶成長によって順に形成されたn型DBR(分布ブラッグ反射鏡)層80、n型半導体層30、発光層40、p型半導体層50、n型DBRの上に設けられたn側電極60、p型半導体層50の上に形成されたp側電極70およびp側電極70の上に形成されたDBR層90を備える。
実施の形態3の半導体発光素子10について、実施の形態1の半導体発光素子10と同様な構成については説明を適宜省略し、実施の形態1の半導体発光素子10と異なる構成を中心に説明する。
基板20は実施の形態1と同様なAlNからなる微傾斜基板または半極性基板である。
n型DBR層80は、発光層40から放射される光(波長220nm)に対して高い反射率を有し、DBR層90と対になり、共振器面を構成する。本実施の形態では、n型DBR層80は、n−AlN(厚さ25nm)とn−Al0.9Ga0.1N(厚さ25nm)とを交互に30周期積層した構造である。
n型半導体層30はn−AlNクラッド層であり、より具体的には、AlNにn型不純物として、たとえば、Siをドープすることにより形成される。n型半導体層30の厚さは、たとえば、1μmである。
発光層40は、実施の形態1と同様な量子井戸構造である。発光層40からの光(X2偏光)は、n型DBR層80とDBR層90との間で共振した後、基板面と直交する方向に放射される。
p型半導体層50は、p−AlNクラッド層であり、AlNにp型不純物として、たとえば、Mgをドープすることにより形成される。p型半導体層50の厚さは、たとえば、0.5μmである。
n側電極60は、n型DBR層80の上に設けられており、たとえば、Alで形成される。
p側電極70は、p型半導体層50の上に設けられている。p側電極70は、たとえば、ITO透明導電膜で形成される。
DBR層90は、p側電極70の上に設けられている。本実施の形態では、DBR層90は、SiO(厚さ35nm)とZrO(厚さ35nm)とを交互に10周期積層構造である。
以上説明した層構造を有する半導体発光素子10(垂直共振器面発光レーザ)では、基板20を基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板、または基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板とすることにより、X2偏光の光学行列要素の値が飛躍的に増加し、深紫外光を発する垂直共振器面発光レーザとして優れた素子特性を示すことが期待される。
実施の形態3の半導体発光素子10の製造方法は特に限定されず、周知の垂直共振器面発光レーザの製造方法により半導体発光素子10を製造することができる。
半導体発光素子10は、上述した基板20、n型クラッド層、発光層40、p型クラッド層を有していればよく、発光ダイオード、半導体レーザ、垂直共振器面発光レーザ以外への適用も可能である。
10 半導体発光素子、20 基板、30 n型半導体層、40 発光層、50 p型半導体層、60 n側電極、70 p側電極、80 n型DBR層、90 DBR層

Claims (6)

  1. 基板面に垂直な方向に対してc軸が5°から15°傾斜した微傾斜基板、または基板表面に垂直な方向に対してc軸が40°から70°傾いた半極性基板である、AlN基板と、
    前記AlN基板の上に形成され、n型クラッド層とp型クラッド層との間に設けられた量子井戸構造で構成される発光層と、
    を備え、
    前記量子井戸構造はAlGaN層(Al(x)Ga(1−x)N:0.75<x≦1)からなる量子井戸層を含み、
    前記発光層は深紫外光を発光することを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記量子井戸層の厚さが2nm以下である請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 発光ダイオードである請求項1または2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記AlN基板のc軸を基板面に射影した方向の偏光が発光端面から出射される半導体レーザである請求項1または2に記載の半導体発光素子。
  5. 前記発光層のへき開面が共振器ミラーである請求項4に記載の半導体発光素子。
  6. 前記n型クラッド層、前記発光層、前記p型クラッド層とを狭持する一対の反射層をさらに備え、
    前記AlN基板のc軸を基板面に射影した方向の偏光が基板面と垂直な方向に出射される垂直共振器面発光レーザである請求項1または2に記載の半導体発光素子。
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