JP2016147936A - ポリマー組成物、ペレット、及び成形品 - Google Patents

ポリマー組成物、ペレット、及び成形品 Download PDF

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秀俊 大川
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Abstract

【課題】高い柔軟性を維持しつつ、かつ、加工性に優れるポリマー組成物を提供すること。
【解決手段】ガラス転移温度が10℃以下である環状オレフィン系ポリマー(i)、及び、ガラス転移温度が60℃以上である環状オレフィン系ポリマー(I)を含有し、ISO 527−2/1Aに準拠して測定した引張弾性率が1600MPa以下である、ポリマー組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状オレフィン系ポリマーを含有するポリマー組成物、ペレット、及び成形品に関する。
環状オレフィン系ポリマーは、耐熱性、透明性、水蒸気バリア性等に優れていることから、食品、医薬品、医療用品、日用品、電子部品等の包装材料として、広く用いられている。また、成形性にも優れることから、医療分野における診断器具、又は、医薬品、半導体等の製造工程で用いられる装置若しくは部品などへの適用も期待されている。
例えば、特許文献1及び2には、容器、包装等の用途に適した環状オレフィン系樹脂組成物が開示されている。特許文献1では、スリップ性が改良され、透明性、表面光沢に優れた成形体を提供するという課題に対し、(A)環状オレフィン系樹脂(A1)又は該環状オレフィン系樹脂(A1)と(b)ポリオレフィンとからなる樹脂組成物(A2)と、(B)アミド系化合物とよりなる環状オレフィン系樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2では、スリップ性が改良され、透明性、表面光沢に優れた成形体を提供するという課題に対し、(A)環状オレフィン系樹脂(A1)又は該環状オレフィン系樹脂(A1)と(b)ポリオレフィンとからなる樹脂組成物(A2)と、(B)前記(A1)とは異なる化学構造を有する少なくとも一種の環状オレフィン系樹脂(B1)とよりなる環状オレフィン系樹脂組成物が開示されている。
特開2001−26692号公報 特開2001−26693号公報
柔軟性に優れた環状オレフィン系ポリマーが、耐衝撃性、伸縮性、耐折り曲げ性等が求められる用途に用いられている。しかし、柔軟性に優れた環状オレフィン系ポリマーを使用する場合、粘着性、伸び等が大きすぎるために、加工性が劣るという問題が生じる場合がある。
そこで、本発明は、高い柔軟性を維持しつつ、かつ、加工性に優れるポリマー組成物、及び当該ポリマー組成物を得るためのペレットを提供することを目的とする。また、本発明は、高い柔軟性を有し、かつ、生産性に優れる成形品を提供することを目的とする。
本発明者は、特定の環状オレフィン系ポリマーを組み合わせて用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明の実施形態を以下に示す。
(1)ガラス転移温度が10℃以下である環状オレフィン系ポリマー(i)、及び、ガラス転移温度が60℃以上である環状オレフィン系ポリマー(I)を含有し、ISO 527−2/1Aに準拠して測定した引張弾性率が1600MPa以下である、ポリマー組成物。
(2)示差走査熱量測定により作成したDSC曲線において、前記環状オレフィン系ポリマー(i)と前記環状オレフィン系ポリマー(I)とに由来する2つのガラス転移温度を有する、前記(1)に記載のポリマー組成物。
(3)前記環状オレフィン系ポリマー(i)を、ポリマー組成物の全質量に対し50〜99質量%含有し、前記環状オレフィン系ポリマー(I)を、ポリマー組成物の全質量に対し1〜50質量%含有する、前記(1)又は(2)に記載のポリマー組成物。
(4)前記環状オレフィン系ポリマー(i)及び(I)が、それぞれ、下記環状アルキレン構造(A1)及び下記環状アルキレン構造(A2)からなる群から選択される少なくとも一種と、下記直鎖状アルキレン構造(B)とを有する、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリマー組成物。
Figure 2016147936
(式中、R〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R〜Rは、繰り返し単位ごとに、互いに同一でも異なっていてもよい。)
Figure 2016147936
(式中、R、R及びR〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。)
Figure 2016147936
(5)前記環状オレフィン系ポリマー(i)が、前記環状アルキレン構造(A1)を有する、前記(4)に記載のポリマー組成物。
(6)前記環状オレフィン系ポリマー(i)及び(I)が、それぞれ、下記構造(P1)又は下記構造(P2)を有する、前記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリマー組成物。
Figure 2016147936
(式中、R〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R〜Rは、繰り返し単位ごとに、互いに同一でも異なっていてもよい。
p及びqは、それぞれ、1以上の数を示す。)
Figure 2016147936
(式中、R、R及びR〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
rは、2以上の数を示す。)
(7)前記環状オレフィン系ポリマー(i)が、前記構造(P1)を有する、前記(6)に記載のポリマー組成物。
(8)前記環状オレフィン系ポリマー(i)を含有するペレット(i)と、前記環状オレフィン系ポリマー(I)を含有するペレット(I)とを備え、前記(1)〜(7)のいずれかに記載のポリマー組成物を得るために用いられる、ペレット。
(9)前記ペレット(i)及び(I)の金属含有量が、5ppm以下である、前記(8)に記載のペレット。
(10)前記ペレット(i)及び(I)に含まれるアルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、及びチタンの合計含有量が、5ppm以下である、前記(8)又は(9)に記載のペレット。
(11)前記(1)〜(7)のいずれかに記載のポリマー組成物により形成された成形品。
本発明によれば、高い柔軟性を維持しつつ、かつ、加工性に優れるポリマー組成物、及び当該ポリマー組成物を得るためのペレットを提供することができる。また、本発明によれば、高い柔軟性を有し、かつ、生産性に優れる成形品を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[ポリマー組成物]
本発明の実施形態は、ガラス転移温度が10℃以下である環状オレフィン系ポリマー(i)、及び、ガラス転移温度が60℃以上である環状オレフィン系ポリマー(I)を含有し、ISO 527−2/1Aに準拠して測定した引張弾性率が1600MPa以下である組成物に関する。
ガラス転移温度が10℃以下である環状オレフィン系ポリマー(i)を用いる場合、軟らかすぎ、粘着性が強く、金型への貼り付きが生じたり、型離れが困難であったりし、加工性に劣るという傾向がある。また、応力が低いために、不織布製造時、フィルム加工時などに、不織布、フィルム等が伸びてしまい、巻取り及び巻出し、Roll to Roll等が困難となり、やはり加工性が劣るという傾向がある。本発明の実施形態においては、環状オレフィン系ポリマー(i)とガラス転移温度が60℃以上である環状オレフィン系ポリマー(I)とを併用することによって、優れた加工性、生産性等の達成が可能となる。
環状オレフィン系ポリマー(i)及び環状オレフィン系ポリマー(I)(以下、両者を併せて、「環状オレフィン系ポリマー」という場合がある。)は、少なくとも環状オレフィン成分を含む重合成分を重合して得ることができるポリマーである。環状オレフィン系ポリマーは、主鎖に少なくとも環状アルキレン構造を有する。
一実施形態において、環状オレフィン系ポリマーは、下記環状アルキレン構造(A1)及び下記環状アルキレン構造(A2)からなる群から選択される少なくとも一種と、下記直鎖状アルキレン構造(B)とを有する。
Figure 2016147936
式中、R〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R〜Rは、繰り返し単位ごとに、互いに同一でも異なっていてもよい。
Figure 2016147936
式中、R、R及びR〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
Figure 2016147936
〜R12は、それぞれ独立に、同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものである。
〜Rの具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基等を挙げることができる。R〜Rは、それぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
〜R12の具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ステアリル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ナフチル基、アントリル基等の置換又は無置換の芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェネチル基等のアルキル基にアリール基が置換したアラルキル基等を挙げることができる。R〜R12は、それぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
とR10、又は、R11とR12とが、一体化して2価の炭化水素基を形成する場合、具体例としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基等のアルキリデン基等を挙げることができる。
又はR10と、R11又はR12とが、環を形成する場合、形成される環は単環であっても、多環であってもよい。また、形成される環は、架橋を有する多環であってもよく、二重結合を有する環であってもよい。さらに、これらの環の組合せからなる環であってもよい。また、形成される環はメチル基等の置換基を有していてもよい。
環状オレフィン系ポリマーには、極性基を有する不飽和化合物に由来する構造を有するポリマーも含まれる。
極性基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基等を挙げることができる。極性基を有する不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル(好ましくは、炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(好ましくは、炭素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
なお、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。
環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とは、共に環状アルキレン構造(A1)を有するものであっても、又は、共に環状アルキレン構造(A2)を有するものであってもよい。さらに、環状オレフィン系ポリマー(I)が環状アルキレン構造(A1)を有し、環状オレフィン系ポリマー(i)が環状アルキレン構造(A2)を有するものであってもよい。好ましくは、少なくとも環状オレフィン系ポリマー(i)が環状アルキレン構造(A1)を有し、より好ましくは、環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とが、共に環状アルキレン構造(A1)を有する。
環状オレフィン系ポリマーとして、具体的には、下記構造(P1)又は下記構造(P2)を有するポリマーが挙げられる。
Figure 2016147936
式中、R〜R12及びnは、前記環状アルキレン構造(A1)におけるR〜R12及びnと同様である。p及びqは、それぞれ、1以上の数を示す。
Figure 2016147936
式中、R、R及びR〜R12は、前記環状アルキレン構造(A2)におけるR、R及びR〜R12と同様である。rは、2以上の数を示す。
環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とは、共に構造(P1)を有するものであっても、又は、共に構造(P2)を有するものであってもよい。さらに、環状オレフィン系ポリマー(I)が構造(P1)を有し、環状オレフィン系ポリマー(i)が構造(P2)を有するものであってもよい。好ましくは、少なくとも環状オレフィン系ポリマー(i)が、構造(P1)を有し、より好ましくは環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とが、共に構造(P1)を有する。
環状オレフィン系ポリマーの製造方法は特に限定されず、環状オレフィン系ポリマーとしては、いずれの製造方法で得たポリマーであっても構わない。例えば、環状オレフィン成分とα−オレフィン成分との共重合体、環状オレフィン成分の開環(共)重合体、環状オレフィン成分の開環(共)重合体の水素添加物等が挙げられる。共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても、グラフト共重合体であってもよく、ランダム共重合であることが好ましい。
環状オレフィン系ポリマーとしては、ガラス転移温度、引張弾性率等の調整が容易であるという観点から、環状オレフィン成分とα−オレフィン成分との共重合体を好ましく用いることができる。
α−オレフィンとしては、特に制限はないが、炭素数2〜20のα−オレフィンが好ましい。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等を挙げることができる。また、α−オレフィン成分は、一種を単独で、又は、二種以上を組み合わせて使用できる。α−オレフィン成分としては、入手しやすさ、及び、扱いやすさからエチレンの単独使用が好ましい。
好ましい環状オレフィン成分として、下記化合物(C)が挙げられる。
Figure 2016147936
式中、R〜R12及びnは、前記環状アルキレン構造(A1)におけるR〜R12及びnと同様である。
環状オレフィン成分の具体例としては、例えば、
シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン;シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の1環の環状オレフィン;
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン等の2環の環状オレフィン;
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン;トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエン又はこれらの部分水素添加物(又はシクロペンタジエンとシクロヘキセンの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン;5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン等の3環の環状オレフィン;
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4,4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等の4環の環状オレフィン;
8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン;テトラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデカ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ[8.4.14,7.01,10.03,8]ペンタデカ−5,10,12,14−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−へキサヒドロアントラセンともいう);ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ[7.4.0.02,7.13,6.110,13]−4−ペンタデセン;ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.03,8.14,7.012,17.113,l6]−14−エイコセン;シクロペンタジエンの4量体等の多環の環状オレフィンを挙げることができる。
環状オレフィン成分は、一種単独で、又は、二種以上を組み合わせて使用してもよい。環状オレフィン成分としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)を単独使用することが好ましい。
また、任意の成分として、極性基を有する不飽和化合物を用いることも可能である。極性基、及び、極性基を有する不飽和化合物の例は、上述のとおりである。
環状オレフィン成分とα−オレフィン成分との共重合方法、環状オレフィン成分の開環(共)重合方法、環状オレフィン成分の開環(共)重合体の水素添加方法に、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。
用いられる重合触媒についても特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ系、メタセシス系、メタロセン系触媒等の公知の触媒を用いることができる。例えば、環状オレフィン成分とα−オレフィン成分との共重合体は、メタロセン系触媒を用いて製造されることが好ましい。また、環状オレフィン成分の開環(共)重合体は、メタセシス系触媒を用いて製造されることが好ましい。また、メタセシス触媒で得られる重合体は無機担体担持遷移金属触媒等を用いて水素添加することが好ましい。
環状オレフィン系ポリマー(i)は、10℃以下のガラス転移温度であれば十分な柔軟性を有する。一方、ガラス転移温度が−50℃未満であれば、常温保管時にペレット同士が貼り付く等の問題が生じる場合あり、−50℃以上が好ましい。
環状オレフィン系ポリマー(I)のガラス転移温度は、ポリマー組成物への加工性付与の観点から、60℃以上であり、好ましくは70℃以上である。また、220℃を超えると脆くなり、加工が困難となる傾向があるため、通常220℃以下のガラス転移温度のものが用いられる。
環状オレフィン系ポリマーとして、市販のポリマーを用いることも可能である。市販されている環状オレフィン系ポリマーとしては、例えば、TOPAS(登録商標)(TOPAS Advanced Polymers社製)、アペル(登録商標)(三井化学社製)、ゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン社製)、ゼオノア(登録商標)(日本ゼオン社製)、アートン(登録商標)(JSR社製)等を挙げることができる。
より具体的には、環状オレフィン系ポリマー(i)として、TOPAS Elastomer E−140(6℃、44MPa)等が挙げられる。
また、環状オレフィン系ポリマー(I)として、TOPAS 8007S−04(78℃、2600MPa)、6013S−04(138℃、2900MPa)、6015S−04(158℃、3000MPa)、6017S−04(178℃、3000MPa)等が挙げられる。
なお、上記においては、括弧内に環状オレフィン系ポリマーのガラス転移温度(℃)と引張弾性率(MPa)とを示した。
本発明において、ガラス転移温度は、ISO 11357−1,−2,−3に従い測定することができる。また、引張弾性率は、ISO 527−2/1Aに従い測定することができる。
ポリマー組成物の引張弾性率は、柔軟性付与の観点から、1600MPa以下であり、好ましくは1300MPa以下であり、より好ましくは1200MPa以下である。また、引張弾性率は、好ましくは200MPa以上であり、より好ましくは400MPa以上である。
ポリマー組成物の引張弾性率を小さくするには、例えば、引張弾性率の小さい環状オレフィン系ポリマーの含有量を高め、また、ポリマー組成物の引張弾性率を大きくするには、引張弾性率の大きい環状オレフィン系ポリマーの含有量を高めればよい。
ポリマー組成物は、好ましくは、示差走査熱量測定により作成したDSC曲線において、環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とに由来する2つのガラス転移温度を示す。ポリマー組成物が2つのガラス転移温度を示すことは、ポリマー組成物の柔軟性を保持する観点から好ましい。示差走査熱量測定は、ISO 11357−1,−2,−3に従って行うことができる。
環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とは、非相溶であることが好ましい。非相溶であることによって、ガラス転移温度の高い環状オレフィン系ポリマー(I)を添加し混合しても、それぞれのガラス転移温度は変化せず、環状オレフィン(i)のガラス転移温度を上昇させることがないために、柔軟性を維持することができる。環状オレフィン系ポリマー(i)と環状オレフィン系ポリマー(I)とが非相溶である場合、ポリマー組成物は相分離構造を有する。ポリマー組成物が相分離構造を有することは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて確認することができる。ポリマー組成物は、好ましくは、海相が環状オレフィン系ポリマー(i)により形成され、島相が環状オレフィン系ポリマー(I)により形成された海島相分離構造を有する。
ポリマー組成物中の環状オレフィン系ポリマー(i)の含有量は、柔軟性維持の観点から、ポリマー組成物の全質量を基準として、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上である。また、環状オレフィン系ポリマー(i)の含有量は、加工性付与の観点から、ポリマー組成物の全質量を基準として、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
ポリマー組成物中の環状オレフィン系ポリマー(I)の含有量は、加工性付与の観点から、ポリマー組成物の全質量を基準として、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上である。また、環状オレフィン系ポリマー(I)の含有量は、柔軟性維持の観点から、ポリマー組成物の全質量を基準として、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。
ポリマー組成物は、環状オレフィン系ポリマー以外の他の任意の成分を含有するものであってもよい。任意の成分としては、熱可塑性樹脂、添加剤等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン等の汎用ポリオレフィン樹脂;ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、等のビニル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、一種を単独で、又は、二種以上を組み合わせて使用できる。
ポリマー組成物が任意の熱可塑性樹脂を含有する場合、ポリマー組成物の純粋性を損なわない程度の含有量であることが好ましい。
添加剤としては、熱可塑性樹脂材料で通常用いられているものであれば特に制限はない。例えば、耐熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防臭剤、滑剤、合成油、天然油、無機及び有機の充填剤、染料、顔料等などが挙げられる。
ポリマー組成物が任意の添加剤を含有する場合、添加剤の含有量は、ポリマー組成物の純粋性を損なわない程度の含有量であることが好ましい。
ポリマー組成物の製造方法は特に限定されない。環状オレフィン系ポリマー(I)、環状オレフィン系ポリマー(i)、必要に応じて任意の成分を、それぞれ配合し、混合することにより得ることができる。混合方法は、特定の方法に限定されない。混合方法の具体例は、ミキサー、一軸混練機、二軸混練機、ロール、ブラベンダー、押出機などの装置で環状オレフィン系ポリマーを溶融状態で混練する方法、環状オレフィン系ポリマーを適当な溶剤に溶解して分散させて凝固、キャスト、または直接乾燥させて溶剤を除去する方法などである。
ポリマー組成物の形態も特に限定されず、ペレット状、パウダー状、溶液状等が挙げられる。好ましくはペレット状である。ポリマー組成物は、例えば、環状オレフィン系ポリマー(i)及び(I)を、混練機を用いて混合後、溶融状態で棒状に押出し、カッターで適当な長さに切り、ペレット化できる。
ポリマー組成物を医療分野、半導体分野等で用いる場合などは、ポリマー組成物の純粋性が優れることが好ましい。この観点から、ポリマー組成物に含まれる金属含有量は、好ましくは20ppm以下、より好ましくは10ppm以下、更に好ましくは5ppm以下である。金属としては、例えば、Al、Ca、Fe、Mg、Mn、Na、Ti等が挙げられる。
金属含有量は、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法により測定することができる。
ポリマー組成物中の金属含有量を抑えるためには、精製された環状ポリオレフィン系ポリマーを用いることが好ましい。精製方法としては、例えば、濾過、吸着等による方法が挙げられ、具体的には、特開平05−317411号公報の段落0010、特開2003−183361号公報の0009、特開2009−227840号公報の段落0038〜0054に記載の方法等が知られている。
[ペレット]
本発明の他の実施形態は、ポリマー組成物を得るためのペレット(二種以上のペレットを含むペレットのセット)に関する。ペレットは、少なくとも、環状オレフィン系ポリマー(i)を含有するペレット(i)と、環状オレフィン系ポリマー(I)を含有するペレット(I)とを備える。
ポリマー組成物の純粋性の観点から、各ペレットに含まれる金属の含有量は低いことが好ましい。各ペレットに含まれるアルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、及びチタンの合計含有量は、好ましくは20ppm以下、より好ましくは10ppm以下、更に好ましくは5ppm以下である。さらに、各ペレットに含まれる金属含有量は、好ましくは20ppm以下、より好ましくは10ppm以下、更に好ましくは5ppm以下である。
金属含有量が低い環状オレフィン系ポリマーの市販品としては、例えば、TOPAS(登録商標)(TOPAS Advanced Polymers社製)等を挙げることができる。これらの環状オレフィン系ポリマーは、市販のポリエチレン等と比べて金属含有量が低いため、純粋性の高いポリマー組成物の作製に好適である。金属含有量が低いペレットを混合することによって、純粋性に優れたポリマー組成物を容易に得ることが可能である。
[成形品]
本発明の更に他の実施形態は、ポリマー組成物により形成された成形品に関する。成形品としては、食品用フィルム、医薬品用フィルム、農業用フィルム、被覆材、医療用輸液パック、診断器具、日用品、玩具、自動車部品、家電部品、各種フィルター等に使用される不織布・織布、各種フィルタハウジング、配管チューブ・コネクタ等が挙げられる。
成形には、例えば、ポリマー組成物からなるペレット(コンパウンド)を用いても、又は、環状オレフィン系ポリマー(i)からなるペレットと環状オレフィン系ポリマー(I)からなるペレットとをドライブレンドして用いてもよい。
成形方法としては、例えば、単軸押出機、ベント式押出機、二本スクリュー押出機、円錐二本スクリュー押出機、コニーダー、プラティフィケーター、ミクストルーダー、二軸コニカルスクリュー押出機、遊星ねじ押出機、歯車型押出機、スクリューレス押出機などを用いて押出成形、射出成形、ブロー成形、回転成形、溶融紡糸、長繊維不織布加工等を行なう方法が挙げられる。さらに、Tダイ成型法、インフレーションン成型法等によりフィルム又はシートを作成することもできる。成形加工においては、必要に応じて、耐熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防臭剤、滑剤、合成油、天然油、無機及び有機の充填剤、染料、顔料等の添加剤を添加することも可能である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[環状オレフィン系ポリマー]
実施例及び比較例では、環状オレフィン系ポリマーとして市販のペレットを用いた。用いた環状オレフィン系ポリマーを表1に示す。
Figure 2016147936
[ポリマー組成物]
表1に示す環状オレフィン系ポリマーを表2に示す含有量となるように二軸押出機(株式会社日本製鋼所製「TEX30α」、シリンダ温度280℃、スクリュー回転数150rpm、押出量15kg/hr)にて溶融混練して、ポリマー組成物を得た。
得られたポリマー組成物について、射出成型性等の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2016147936
表2に示すとおり、ガラス転移温度が10℃以下である環状オレフィン系ポリマー(i)と、ガラス転移温度が60℃以上である環状オレフィン系ポリマー(I)とを含有するポリマー組成物は、引張弾性率が低く、柔軟性に優れ、かつ、加工性に優れている。
[評価方法]
環状オレフィン系ポリマー及びポリマー組成物の評価は、以下に従い実施した。
(引張弾性率)
環状オレフィン系ポリマー及びポリマー組成物の引張弾性率を、ISO 527−2/1Aに従い測定した。
(環状オレフィン系ポリマーのガラス転移温度)
環状オレフィン系ポリマーのガラス転移温度を、ISO 11357−1,−2,−3に従い、昇温速度10℃/minとして測定した。
(金属含有量)
環状オレフィン系ポリマー及びポリマー組成物の金属含有量の測定には、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(スペクトロ社製「CIROSCCD−120」)を使用した。標準試料には、SPEX社製「ICP汎用混合液 XSTC−22」を用いた。
超純水で洗浄したサンプル1gを白金ルツボに量り取り、電器コンロで加熱して炭化させた後、電気炉(600℃×1hr)で灰化させた。灰化したサンプルを3.5質量%塩酸水溶液5mlに溶解させ、得られた溶液を超純水にて25mlに定容した。定容した溶液を分析試料とし、ICP発光分光分析法にて対象金属(Al、Ca、Fe、Mg、Mn、Na、Ti)の定量分析を行った。検出下限は0.25ppm(μg/g)である。表2には、対象金属の合計含有量を示した。
(ポリマー組成物のガラス転移温度)
ポリマー組成物について、ISO 11357−1,−2,−3に従い、昇温速度10℃/minとして示差走査熱量測定を行い、DSC曲線を作成した。DSC曲線において、環状オレフィン系ポリマー(i)及び(I)に由来する2つのガラス転移温度を確認できたものを「有」、確認できなかったものを「無」と判定した。
(射出成形性)
引張弾性率を測定するためのサンプルを射出成形する際に、ポリマー組成物の射出成形性を評価した。成形時に、特に問題が生じなかったものを「良」、金型に貼り付き、生産性が劣ったものを「劣」と判定した。
(フィルム製膜性)
ポリマー組成物を用いてフィルムを作製し、フィルム製膜性を評価した。フィルムの作製条件を以下に示す。
フィルム成形機器
押出機:φ20mm単軸押出機((株)東洋精機製作所製)
ダイス:200mm巾コートハンガーダイ
フィルム成形条件
スクリュー:圧縮比=2.0
スクリュー回転数:70pm
フィード方法:フルフィード
リップクリアランス:0.35mm
フィルム厚み:引取速度を調整し、厚さ100μmのフィルムを採取した。
製膜時に、特に問題が生じなかったものを「良」、冷却ロールに貼り付き、生産性が劣ったものを「劣」と判定した。
本発明のポリマー組成物、ペレット、及び成形品は、食品、医薬品、医療用品、日用品、電子部品等の包装材料、医療分野における診断器具、又は、医薬品、半導体等の製造工程で用いられる装置若しくは部品などの用途に好ましく用いられる。特に、金属含有量の低いポリマー組成物は、医療用途(製薬工程、機器の配管又はジョイント等)、半導体用途(半導体製造工程)に適している。

Claims (11)

  1. ガラス転移温度が10℃以下である環状オレフィン系ポリマー(i)、及び、
    ガラス転移温度が60℃以上である環状オレフィン系ポリマー(I)を含有し、
    ISO 527−2/1Aに準拠して測定した引張弾性率が1600MPa以下である、ポリマー組成物。
  2. 示差走査熱量測定により作成したDSC曲線において、前記環状オレフィン系ポリマー(i)と前記環状オレフィン系ポリマー(I)とに由来する2つのガラス転移温度を有する、請求項1に記載のポリマー組成物。
  3. 前記環状オレフィン系ポリマー(i)を、ポリマー組成物の全質量に対し50〜99質量%含有し、前記環状オレフィン系ポリマー(I)を、ポリマー組成物の全質量に対し1〜50質量%含有する、請求項1又は2に記載のポリマー組成物。
  4. 前記環状オレフィン系ポリマー(i)及び(I)が、それぞれ、下記環状アルキレン構造(A1)及び下記環状アルキレン構造(A2)からなる群から選択される少なくとも一種と、下記直鎖状アルキレン構造(B)とを有する、請求項1〜3のいずれかに記載のポリマー組成物。
    Figure 2016147936
    (式中、R〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
    とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
    又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
    nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R〜Rは、繰り返し単位ごとに、互いに同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 2016147936
    (式中、R、R及びR〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
    とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
    又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。)
    Figure 2016147936
  5. 前記環状オレフィン系ポリマー(i)が、前記環状アルキレン構造(A1)を有する、請求項4に記載のポリマー組成物。
  6. 前記環状オレフィン系ポリマー(i)及び(I)が、それぞれ、下記構造(P1)又は下記構造(P2)を有する、請求項1〜5のいずれかに記載のポリマー組成物。
    Figure 2016147936
    (式中、R〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
    とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
    又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
    nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R〜Rは、繰り返し単位ごとに、互いに同一でも異なっていてもよい。
    p及びqは、それぞれ、1以上の数を示す。)
    Figure 2016147936
    (式中、R、R及びR〜R12は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれ、互いに同一でも異なっていてもよく、
    とR10、及び、R11とR12は、それぞれ、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
    又はR10と、R11又はR12とは、それぞれ、結合して環を形成していてもよい。
    rは、2以上の数を示す。)
  7. 前記環状オレフィン系ポリマー(i)が、前記構造(P1)を有する、請求項6に記載のポリマー組成物。
  8. 前記環状オレフィン系ポリマー(i)を含有するペレット(i)と、前記環状オレフィン系ポリマー(I)を含有するペレット(I)とを備え、請求項1〜7のいずれかに記載のポリマー組成物を得るために用いられる、ペレット。
  9. 前記ペレット(i)及び(I)の金属含有量が、5ppm以下である、請求項8に記載のペレット。
  10. 前記ペレット(i)及び(I)に含まれるアルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、及びチタンの合計含有量が、5ppm以下である、請求項8又は9に記載のペレット。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリマー組成物により形成された成形品。
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