JP2016147928A - 手洗い用食器洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄時には豊かな泡立ちと洗浄時の泡の持続性を示すが、すすぎ時には瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎが完了する手洗い用食器洗浄剤を提供する。【解決手段】(a)炭素数8以上、24以下の内部オレフィンスルホン酸塩、(b)炭素数8以上、22以下の脂肪酸又はその塩、(c)(c1)特定のアルカノールアミド、(c2)特定の脂肪酸アミドプロピルベタイン及び(c3)特定のポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルアミンから選ばれる1種以上の化合物を、それぞれ、所定条件で含有し、(c)/(a)の質量比が0.01以上、1以下である、手洗い用食器洗浄剤組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、手洗い用食器洗浄剤組成物、及び食器の洗浄方法に関する。
手洗い用食器洗浄剤には、洗浄時に豊かな泡立ちと洗浄時の泡の持続性が求められる。この起泡性/泡持続性は洗浄持続性との相関がある非常に重要な物性であり、これまで起泡性/泡持続性に優れる洗浄剤の開発が主に行われてきた。
特許文献1には、スルホスクシネートを含有し、起泡性が高く洗浄力に優れた食器洗浄用に好適な洗浄剤の技術が開示されている。また、特許文献2にはジアルキルスルホスクシネートとアミンオキシド類を含有する食器洗浄剤組成物の技術が開示され、ビルダーとして脂肪酸を含有し得ることが詳細な説明に記載されている。特許文献3には、陰イオン界面活性剤としてスルホコハク酸ジエステル塩と脂肪アルコールのエチレンオキシド縮合物を使用し得る液体洗剤組成物の起泡抑制剤として脂肪酸を使用できることが記載されている。特許文献4には、陰イオン界面活性剤としてスルホコハク酸ジアルキルエステル塩を使用し得る液状又はゲル状の洗剤組成物が開示され、更にベタイン及び/又はアミンオキシドを含有し得ることが記載されている。特許文献5には、スルホコハク酸モノエステル塩を含有し、頭髪および皮膚に優れた湿潤効果およびコンデショニング効果を与える低刺激性クレンジング組成物が記載されている。特許文献6には、二重結合が2位に存在する割合の合計が20〜95%でありかつシス体/トランス体の比率が1/9〜6/4である炭素数8〜30の内部オレフィンをスルホン化し、中和し、加水分解して得られる内部オレフィンスルホン酸塩を含む洗浄剤組成物の技術が開示されている。
近年、環境負荷軽減、水資源有効利用の目的から、手洗い洗浄に用いる水の量を低減することが好ましく、食器洗浄剤で洗浄後のすすぎ水は極力低減することが望まれる。しかしながら、一般に起泡性/泡持続性に優れる洗浄剤は、すすぎを完了するためには多量の水を必要とする。従って、洗浄時には豊かな泡立ちと泡の持続性を示すが、すすぎ時には瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎが完了する手洗い用食器洗浄剤が強く求められる。
本発明は、洗浄時には豊かな泡立ちと洗浄時の泡の持続性を示すが、すすぎ時には瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎが完了する手洗い用食器洗浄剤を提供する。
本発明は、下記(a)成分を1質量%以上、50質量%以下、下記(b)成分を0.5質量%以上、5質量%以下、及び、下記(c)成分を含有し、
(c)成分/(a)成分の質量比が0.01以上、1以下である、
手洗い用食器洗浄剤組成物に関する。
(a)成分:炭素数8以上、24以下の内部オレフィンスルホン酸塩
(b)成分:炭素数8以上、22以下の脂肪酸又はその塩
(c)成分:下記(c1)、(c2)、及び(c3)から選ばれる1種以上の化合物
(c1):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアルカノールアミド
(c2):炭素数7以上、21以下のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸アミドプロピルベタイン
(c3):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルアミン
(c)成分/(a)成分の質量比が0.01以上、1以下である、
手洗い用食器洗浄剤組成物に関する。
(a)成分:炭素数8以上、24以下の内部オレフィンスルホン酸塩
(b)成分:炭素数8以上、22以下の脂肪酸又はその塩
(c)成分:下記(c1)、(c2)、及び(c3)から選ばれる1種以上の化合物
(c1):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアルカノールアミド
(c2):炭素数7以上、21以下のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸アミドプロピルベタイン
(c3):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルアミン
また、本発明は、上記本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を用いた洗浄液で食器を手洗い洗浄し、その後、水を用いてすすぎを行う、食器の洗浄方法に関する。
本発明によれば、洗浄時には豊かな泡立ちと洗浄時の泡の持続性を示すが、すすぎ時には瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎが完了する手洗い用食器洗浄剤が提供される。
<(a)成分>
本発明の(a)成分である内部オレフィンスルホン酸塩とは、原料である内部オレフィンをスルホン化、中和、及び加水分解することによって得られるスルホン酸塩である。また、内部オレフィンとは、炭素−炭素二重結合(以下、二重結合という場合もある)を炭素鎖の内部に有する炭化水素化合物である。内部オレフィンは、例えば、炭素数が8以上、24以下である高級アルコールを、酸触媒存在下、約3〜24時間程度加熱撹拌することで得ることができる。なお、α−オレフィンは、二重結合が1位にある、つまり末端にある点で、内部オレフィンとは異なるものである。
本発明の(a)成分である内部オレフィンスルホン酸塩とは、原料である内部オレフィンをスルホン化、中和、及び加水分解することによって得られるスルホン酸塩である。また、内部オレフィンとは、炭素−炭素二重結合(以下、二重結合という場合もある)を炭素鎖の内部に有する炭化水素化合物である。内部オレフィンは、例えば、炭素数が8以上、24以下である高級アルコールを、酸触媒存在下、約3〜24時間程度加熱撹拌することで得ることができる。なお、α−オレフィンは、二重結合が1位にある、つまり末端にある点で、内部オレフィンとは異なるものである。
内部オレフィンをスルホン化すると、定量的にβサルトンが生成し、βサルトンの一部は、γサルトン、オレフィンスルホン酸へと変化し、更にこれらは中和、加水分解工程において、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩と、オレフィンスルホン酸塩へと転換する(例J. Am. Oil Chem. Soc. 69, 39 (1992))。ここで得られるヒドロキシアルカンスルホン酸塩のヒドロキシ基は、炭素鎖の内部にあり、オレフィンスルホン酸塩の二重結合はオレフィン鎖の内部にある。本発明の(a)成分としては、これらのヒドロキシアルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、及びこれらを含む混合物であり、それらの炭素数が8以上、24以下であり、かつスルホン酸基が炭素鎖の1位以外の位置に存在するものが挙げられる。
本発明では、(a)成分中のスルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸塩の割合は、すすぎ時の泡消え性の観点から、好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。(a)成分中のスルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸塩の割合の下限は、洗浄時の泡の持続性の観点から、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは6質量%以上である。
(a)成分の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩が挙げられ、アルカリ金属塩が好ましい。
内部オレフィンをスルホン化して得られる生成物は、炭素鎖の末端にスルホン酸塩を有するヒドロキシアルカンスルホン酸塩や炭素鎖の末端にスルホン酸塩を有するオレフィンスルホン酸塩のような、スルホン酸基が炭素鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸塩を微量含む場合もある。本発明では、オレフィンスルホン酸塩のうち、スルホン酸基が炭素鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸塩の量が少ない方が好ましい。本発明では、スルホン酸基が炭素鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸塩(以下、(a’)成分という)の含有量が、(a)成分と(a’)成分の合計に対して、20質量%以下であることが好ましい。本発明では、洗浄時の起泡性とすすぎ時の泡消え性の観点から、組成物中の(a’)成分の含有量が、(a)成分と(a’)成分の合計に対して、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下である。また、組成物中の(a’)成分の含有量は、(a)成分と(a’)成分の合計に対して、0質量%以上とすることができ、0質量%であってもよい。
(a’)成分も、炭素数8以上、24以下のオレフィンスルホン酸塩であってよい。(a)成分、(a’)成分の炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基が挙げられ、ヒドロキシ基を含有しても良い。
上記の通り、通常、オレフィンのスルホン化で得られる反応生成物は、二重結合を持たないヒドロキシアルカンスルホン酸塩と、二重結合を持つオレフィンスルホン酸塩とを含んでいる。本発明では、オレフィンスルホン酸塩という場合、二重結合を持たないヒドロキシアルカンスルホン酸塩を含むものとする。従って、本発明でいう、全オレフィンスルホン酸塩とは、二重結合を持つオレフィンスルホン酸塩(以下、オレフィン体という場合もある)と二重結合を持たないヒドロキシアルカンスルホン酸塩(以下、ヒドロキシ体という場合もある)の両方を指す。
また、オレフィンスルホン酸塩(オレフィン体及びヒドロキシ体)には、スルホン酸基が炭素鎖の1位以外の位置に存在するオレフィンスルホン酸塩と、スルホン酸基が炭素鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸塩〔(a’)成分〕とがある。
なお、本発明で含有量を制限するのが望ましい(a’)成分の、スルホン酸基が炭素鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸塩は、以下の式で概略的に表される化合物である。(a)成分は、以下の式では、スルホン酸基が炭素鎖の1位以外の炭素原子に結合した化合物として表現できる。なお、以下の式では「−SO3M」がスルホン酸基である。
(a)成分は、油汚れに対する洗浄性と洗浄時の起泡性及びすすぎ時の泡消え性の観点から、炭素数8以上、24以下であり、炭素数12以上がより好ましく、炭素数16以上がより好ましく、そして、炭素数22以下が好ましく、炭素数20以下がより好ましく、炭素数18以下がより好ましい。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、(a)成分として、スルホン酸基が炭素鎖の1位以外に存在する炭素数が16の内部オレフィンスルホン酸塩(以下、C16内部オレフィンスルホン酸塩という)、及びスルホン酸基が炭素鎖の1位以外に存在する炭素数が18の内部オレフィンスルホン酸塩(以下、C18内部オレフィンスルホン酸塩という)から選ばれる内部オレフィンスルホン酸塩を含有することが好ましく、C18内部オレフィンスルホン酸塩を含有することがより好ましい。なお、(a)成分として、C16内部オレフィンスルホン酸塩とC18内部オレフィンスルホン酸塩の両方を含有する場合、油汚れに対する洗浄性と洗浄時の起泡性及びすすぎ時の泡消え性の観点から、C16内部オレフィンスルホン酸塩/C18内部オレフィンスルホン酸塩の質量比は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上であり、そして、好ましくは100以下、より好ましくは10以下、より好ましくは5以下である。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、炭素数8以上、22以下の脂肪酸又はその塩である。洗浄時の起泡性とすすぎ時の泡消え性の観点から(b)成分の炭素数は、10以上、18以下が好ましい。
(b)成分としては、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸及びこれらの塩が挙げられる。また、椰子組成脂肪酸などの混合脂肪酸を用いることも可能である。脂肪酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩から選ばれる無機塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩などの有機アミン塩であるが、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、より好ましくはナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。
本発明の(b)成分は、炭素数8以上、22以下の脂肪酸又はその塩である。洗浄時の起泡性とすすぎ時の泡消え性の観点から(b)成分の炭素数は、10以上、18以下が好ましい。
(b)成分としては、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸及びこれらの塩が挙げられる。また、椰子組成脂肪酸などの混合脂肪酸を用いることも可能である。脂肪酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩から選ばれる無機塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩などの有機アミン塩であるが、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、より好ましくはナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。
(b)成分としては、好ましくはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸又はこれらの塩であり、より好ましくはラウリン酸、ミリスチン酸又はこれらの塩であり、より更に好ましくはミリスチン酸又はその塩である。起泡力及び泡消え性の観点からは、(b)成分がミリスチン酸又はその塩を含むことが好ましく、(b)成分中、ミリスチン酸又はその塩の割合は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは100質量%である。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、下記(c1)、(c2)、及び(c3)から選ばれる1種以上の化合物である。
(c1):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアルカノールアミド〔以下、(c1)成分という〕
(c2):炭素数7以上、21以下のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸アミドプロピルベタイン〔以下、(c2)成分という〕
(c3):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルアミン〔以下、(c3)成分という〕
本発明の(c)成分は、下記(c1)、(c2)、及び(c3)から選ばれる1種以上の化合物である。
(c1):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアルカノールアミド〔以下、(c1)成分という〕
(c2):炭素数7以上、21以下のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸アミドプロピルベタイン〔以下、(c2)成分という〕
(c3):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルアミン〔以下、(c3)成分という〕
(c1)成分としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルモノエタノールアミンなどの炭素数1以上、3以下のアルカノール基を有するアルカノールアミンと炭素数8以上、22以下の脂肪酸とのアミド化物が挙げられる。炭素数8以上、22以下の脂肪酸としては、パーム核油脂肪酸、ラウリン酸またはミリスチン酸が挙げられる。(c1)は、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミドが好ましい。
(c2)成分としては、一般式(c2−1)で表される化合物が挙げられる。
(式中、Rc1は炭素数7以上、好ましくは9以上、より好ましくは11以上、そして、21以下、好ましくは15以下、より好ましくは13以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、Rc2はプロピレン基を示し、Rc3およびRc4は、それぞれ独立に、炭素数1以上、3以下のアルキル基、好ましくはメチル基を示す。)
一般式(c2−1)で表される化合物としては、アーモンドアミドプロピルベタイン、アプリコットアミドプロピルベタイン、アボカドアミドプロピルベタイン、ババスアミドプロピルベタイン、ベヘナミドプロピルベタイン、キャノーラアミドプロピルベタイン、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ミルクアミドプロピルベタイン、ミンクアミドプロピルベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オリーブアミドプロピルベタイン、パルマムアミドプロピルベタイン、パルミタムアミドプロピルベタイン、リシノール酸アミドプロピルベタイン、セサミドプロピルベタイン、ソイアミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、牛脂アミドプロピルベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、及び小麦胚芽アミドプロピルベタインが挙げられる。一般式(c2−1)で表される化合物としては、ラウラミドプロピルベタイン、ミリスタミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、及び牛脂アミドプロピルベタインから選ばれる一種以上が好ましい。これらは、一般式(c2−1)中のRc3およびRc4は、それぞれメチル基の化合物である。
(c3)成分としては、炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を1つ有するアミンのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。(c3)成分としては、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンミリスチルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンパルミチルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミンが挙げられる。(c3)成分は、ポリオキシエチレンラウリルアミンが好ましい。(c3)成分のエチレンオキサイドの平均付加モル数は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、そして、好ましくは8以下、より好ましくは5以下である。
本発明では、(c)成分として、(c1)成分及び(c2)成分の少なくとも一方を含有することが好ましく、(c2)成分を含有することがより好ましい。本発明では、(c2)成分として、一般式(c2−1)で表される化合物を含有することが好ましい。
<手洗い用食器洗浄剤組成物>
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、起泡性と泡持続性を有する(a)成分の構造を特定し、(b)成分、及び(c)成分を特定条件で組み合わせることにより、比較的洗浄剤の濃度が高い洗浄水においては非常に高い起泡性と泡持続性を示すが、洗浄終了後にすすぎ水を添加することにより、瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎを完了させることができる。この理由は必ずしも定かではないが、すすぎでの界面活性剤の希釈によりミセルから放出された(b)成分が泡に何らかの作用をして泡が消えやすくなっていることと、(a)成分の構造により泡の構造自体が壊れやすくなっていることにより、瞬時に泡を消すことができるものと考えられる。(c)成分は(a)成分、(b)成分及び他の陰イオン性界面活性剤と比較的弱く相互作用しコンプレックスを形成させることで、高いすすぎ性を維持しながら、洗浄剤の濃度が高い洗浄水においては起泡性と泡持続性を向上させることができるものと考えられる。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、起泡性と泡持続性を有する(a)成分の構造を特定し、(b)成分、及び(c)成分を特定条件で組み合わせることにより、比較的洗浄剤の濃度が高い洗浄水においては非常に高い起泡性と泡持続性を示すが、洗浄終了後にすすぎ水を添加することにより、瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎを完了させることができる。この理由は必ずしも定かではないが、すすぎでの界面活性剤の希釈によりミセルから放出された(b)成分が泡に何らかの作用をして泡が消えやすくなっていることと、(a)成分の構造により泡の構造自体が壊れやすくなっていることにより、瞬時に泡を消すことができるものと考えられる。(c)成分は(a)成分、(b)成分及び他の陰イオン性界面活性剤と比較的弱く相互作用しコンプレックスを形成させることで、高いすすぎ性を維持しながら、洗浄剤の濃度が高い洗浄水においては起泡性と泡持続性を向上させることができるものと考えられる。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、(a)成分を1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、また、50質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下含有する。なお、本発明において質量%や質量比等を求めるための(a)成分の量は、ナトリウム塩としての量である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、(b)成分を0.5質量%以上、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上、また、5質量%以下、好ましくは4.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下含有する。なお、本発明において質量%や質量比等を求めるための(b)成分の量は、酸型化合物としての量である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、(c)成分を好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは4質量%以上、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは9質量%以下、更に好ましくは7質量%以下含有する。
また、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物では、(c)成分/(a)成分の質量比が0.01以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、また、1以下、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.5以下である。
また、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物では、(b)成分/(a)成分の質量比が好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、また、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.3以下である。
また、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物では、(b)成分/(c)成分の質量比が好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.3以上、また、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である。
また、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物では、(b)成分/[(a)成分+(c)成分]の質量比が好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、また、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.2以下である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分以外の界面活性剤を含有することができる。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩などの陰イオン界面活性剤が挙げられる。更に、炭素数8以上、24以下の直鎖アルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が0超、6以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が挙げられる。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、組成物中の全界面活性剤の含有量に対する、(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の合計の含有量が、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、そして、100質量%以下である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、油汚れに対する乳化力を高め、洗浄力を増強する目的から、(d)成分として、含マグネシウム無機化合物及び/又はアルキレンジアミン化合物(アルキレン基は炭素数2〜6)、好ましくは含マグネシウム無機化合物を含有することが好ましい。これらの化合物は、本発明に必要な効果、すなわち(a)成分、(b)成分、及び所望により含有される他の陰イオン界面活性剤の少なくとも2分子と比較的弱く相互作用しコンプレックスを形成させ、乳化力などの界面活性能を向上させる化合物として共通の効果/作用機構を有するものである。
含マグネシウム無機化合物としては、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩化物、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム等のマグネシウム塩、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム等が挙げられるが、塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウムから選ばれる化合物がより好ましく、塩化マグネシウムが更により好ましい。また、アルキレンジアミン化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、へキシレンジアミン、シクロヘキサンジアミンが好適であるが、シクロヘキサンジアミンがより好ましい。
(d)成分の含有量は、組成物中、0.05質量%以上、更に0.5質量%以上、そして、20質量%以下、更に15質量%以下、更に10質量%以下が好ましい。なお、これら(d)成分は結晶水を含む場合があるが、ここで示す含有量は、結晶水を除いた質量である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、(d)成分の補助として(d)成分以外の無機化合物を併用してもよい。無機化合物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、ミョウバン等が挙げられる。
本発明においては洗浄時及びすすぎ時の泡の挙動が非常に重要である。手洗い用食器洗浄剤組成物の一般的な研究においては、洗浄時の起泡性/泡持続性を考慮して増泡効果のある界面活性剤を併用することが行われているが、本発明においてはこのような増泡効果のある界面活性剤はすすぎ時の泡消え性に大きな影響を及ぼすため、使用する場合注意が必要である。本発明では特に(e)成分として、アミンオキシド型界面活性剤の取り扱いに注意を要する。
アミンオキシド型界面活性剤としてはN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンオキシド(アルカノイルとしてはラウロイル又はミリスチロイル)、N−アルキル−N,N−ジメチルアミンオキシド(アルキル基としてはラウリル基又はミリスチル基)を挙げることができる。
本発明においては泡の挙動が非常に重要であり、組成物に増泡効果を与える(e)成分の使用には注意を要する。(e)成分を含有しないことが好ましい。(e)成分を含有しないとは、組成物中の(e)成分の含有量が、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、より更に好ましくは1質量%以下であり、より更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.3質量%以下、最も好ましくは0.1質量%以下であることを意味する。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、すすぎ時には瞬時にぬるつきがなくなり、少量の水ですすぎを完了できるという観点から、(f)成分として、アルキルグリセリルエーテル(アルキル基は、炭素数6以上、更に8以上、そして、18以下、更に12以下)を含有することが好ましい。具体的には下記一般式(f1)の化合物が好適である。
Rf1−O−(Gly)r−H (f1)
〔式中、Rf1は炭素数6以上、18以下のアルキル基を示し、Glyはグリセリンから2つの水素原子を除いた残基を示し、rは平均付加モル数で1以上、4以下の数を示す。〕
Rf1−O−(Gly)r−H (f1)
〔式中、Rf1は炭素数6以上、18以下のアルキル基を示し、Glyはグリセリンから2つの水素原子を除いた残基を示し、rは平均付加モル数で1以上、4以下の数を示す。〕
一般式(f1)において、Rf1は炭素数6以上、更に7以上、更に8以上、そして、18以下、更に12以下、更に10以下のアルキル基であり、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖アルキル基を用いることができるが、本発明ではすすぎ時のぬるつき低減の観点から、分岐構造を有する化合物が好適であり、Rf1の分岐構造を有する具体的なアルキル基として、2−エチルヘキシル基、sec−オクチル基、イソノニル基及びイソデシル基から選ばれる基がより好ましく、2−エチルヘキシル基又はイソデシル基が更に好ましく、2−エチルヘキシル基がより更に好ましい。一般式(f1)において、rは1以上、そして、3以下が好ましく、1以上、2以下がより好ましく、r=1の化合物が更に好ましい。より更に好ましい化合物は、Rf1が2−エチルヘキシル基で、かつ、r=1の化合物である。
Glyで示される構造はグリセリンの1位と3位のヒドロキシ基が結合している−CH2CH(OH)CH2−で示される構造か、又はグリセリンの1位と2位のヒドロキシ基が結合している−CH(CH2OH)CH2−で示される構造であり、触媒や反応条件によって異なる。
一般式(f1)の化合物を得るには、例えば炭素数6〜10のアルコールとしてRf1−OHで示されるアルキルアルコールを用い、エピハロヒドリンやグリシドールなどのエポキシ化合物とを、BF3などの酸触媒、あるいはアルミニウム触媒を用いて反応させて製造する方法を用いることができる。
例えば、2−エチルヘキサノールを用いた場合、得られる2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルは、特開2001−49291号公報に記載されているように複数の生成物を含み得る混合物である。(f)成分の含有量は、組成物中、0.5質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、そして、20質量%以下、更に15質量%以下、更に10質量%以下が好ましい。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、貯蔵安定性や、洗浄時の増泡性、洗浄性能を向上することを目的として、すすぎ性を損ねない範囲内で非イオン界面活性剤〔(c1)成分、(c3)成分及び(f)成分に該当するものを除く〕〔以下(g)成分という〕を使用してもよい。(g)成分としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の非イオン界面活性剤を挙げることができる。中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及び/又はアルキルグリコシドが好適である。
(g)成分の含有量は、組成物中に好ましくは1質量%以上、更に1.5質量%以上、更に2質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、更に15質量%以下、更に10質量%以下である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、貯蔵安定性を向上させる目的でハイドロトロープ剤〔以下、(h)成分という〕を含有することが好ましい。ハイドロトロープ剤としては、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸又はこれらの塩、例えばナトリウム、カリウムあるいはマグネシウム塩が好ましくは、クメンスルホン酸又はその塩、p−トルエンスルホン酸又はその塩がより好ましく、p−トルエンスルホン酸又はその塩が更に好ましい。(h)成分の含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、貯蔵安定性の改善や粘度調節の目的で、溶剤〔以下、(i)成分という〕を含有することができる。溶剤の具体的例としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、フェノキシエタノール、フェニルグリコール、フェノキシイソプロパノール、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジブチレンジグリコール、ベンジルアルコールから選ばれる水溶性有機溶媒が好ましい。なかでも、ブチルジグリコール、エタノール、及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上の水溶性有機溶剤が好ましく、ブチルジグリコール、及びプロピレングリコールから選ばれる1種以上の水溶性有機溶剤が更に好ましい。ここで、水溶性有機溶剤とは、オクタノール/水分配係数(LogPow)が3.5以下の溶剤を指すものとする。(i)成分の含有量は、組成物中に好ましくは1.5質量%以上、更に2質量%以上、更に3質量%以上、そして、好ましくは30質量%以下、更に20質量%以下、更に15質量%以下である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物には、ゲル化防止のための重合体〔以下、(j)成分という〕、例えば特表平11−513067号公報に記載されているゲル化防止重合体、とりわけポリアルキレングリコールを配合することが粘度調節及び貯蔵安定性の点から好ましい。ゲル化防止のための重合体としてのポリアルキレングリコールの具体例としては、ポリエチレングリコールを標準としたときのゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求められた重量平均分子量が200〜3,000のポリプロピレングリコール、及び重量平均分子量が200〜3,000のポリエチレングリコールを挙げることができる。(j)成分の含有量は、組成物中に好ましくは0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下である。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、上記成分を水に溶解/分散/乳化させた液体組成物の形態が好ましく、水溶液がより好ましい。用いる水は脱イオン水や蒸留水、或いは次亜塩素酸を0.5〜10ppm程度溶解させた次亜塩素酸滅菌水などを使用することができる。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、好ましくは4以上、より好ましくは4.5以上、更に好ましくは5以上であり、また、好ましくは9以下、より好ましくは7以下、更に好ましくは6以下である。低温安定性の観点から、好ましくは4以上、より好ましくは4.5以上、より好ましくは5以上である。一方、洗浄力の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、より好ましくは8以下、より好ましくは7以下である。このようなpHへの調整は、硫酸、塩酸、リン酸から選ばれる無機酸、クエン酸、りんご酸、マレイン酸、フマール酸、コハク酸から選ばれる有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機アルカリ剤を用いて行われる。本発明では、組成物に緩衝能を持たせることが起泡性/泡持続性の点から好ましく、上記有機酸、好ましくはクエン酸と、無機アルカリ剤とを併用することが好適である。有機酸はナトリウム塩やカリウム塩の形態で組成物に配合しても差し支えない。なお、pH調整のために用いた化合物のうち、水酸化マグネシウム等、(d)成分に該当するものは、(d)成分として取り扱うものとする。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物の20℃における粘度は、好ましくは5mPa・s以上、更に10mPa・s以上、そして、好ましくは15,000mPa・s以下、更に8,000mPa・s以下、更に2,000mPa・s以下、更に500mPa・s以下、更に300mPa・s以下である。粘度は(i)成分、(j)成分、(k)成分などで調整することができる。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、香料、染料、顔料などの成分を含有することができる。
<手洗い洗浄方法>
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、食器の手洗い洗浄に用いられる。手洗い洗浄に用いられる洗浄液は、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を用いて得られたものであり、組成物の原液又は水を含む希釈液が用いられる。具体的な手洗い洗浄方法としては、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を用いた洗浄液を付着させた可撓性材料で食器を手洗い洗浄した後、水を用いてすすぎを行う、食器の洗浄方法が挙げられる。例えば、水を含んだスポンジなどの可撓性材料に本発明の組成物を付着させ洗浄液を保持させて、手で数回揉みながら泡立てて、食器をこすり洗いする。可撓性材料が保持する洗浄液中の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の合計濃度は、高い起泡性と泡持続性の点から、好ましくは1,000ppm以上、更に2,000ppm以上、そして、好ましくは30,000ppm以下、更に20,000ppm以下、更に10,000ppm以下である。洗浄終了後には水を加えてすすぎを行うが、例えば、本発明では洗浄濃度に希釈された組成物1質量部に対してすすぎ水3.3〜133質量部で十分泡が消え、すすぎを速やかに完了することができる。このすすぎ水の量は、従来の手洗い用洗浄剤組成物を用いた場合の2/3〜1/10程度である。なお、ここでの組成物1質量部とは、組成物純分の濃度を示し、前記のすすぎ水の量に関する記述は、希釈された濃度に関わらず、洗浄液の調製に用いた手洗い用食器洗浄剤組成物純分1質量部に対するすすぎ水が3.3〜133質量部で十分泡が消えることを示している。
本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物は、食器の手洗い洗浄に用いられる。手洗い洗浄に用いられる洗浄液は、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を用いて得られたものであり、組成物の原液又は水を含む希釈液が用いられる。具体的な手洗い洗浄方法としては、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を用いた洗浄液を付着させた可撓性材料で食器を手洗い洗浄した後、水を用いてすすぎを行う、食器の洗浄方法が挙げられる。例えば、水を含んだスポンジなどの可撓性材料に本発明の組成物を付着させ洗浄液を保持させて、手で数回揉みながら泡立てて、食器をこすり洗いする。可撓性材料が保持する洗浄液中の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の合計濃度は、高い起泡性と泡持続性の点から、好ましくは1,000ppm以上、更に2,000ppm以上、そして、好ましくは30,000ppm以下、更に20,000ppm以下、更に10,000ppm以下である。洗浄終了後には水を加えてすすぎを行うが、例えば、本発明では洗浄濃度に希釈された組成物1質量部に対してすすぎ水3.3〜133質量部で十分泡が消え、すすぎを速やかに完了することができる。このすすぎ水の量は、従来の手洗い用洗浄剤組成物を用いた場合の2/3〜1/10程度である。なお、ここでの組成物1質量部とは、組成物純分の濃度を示し、前記のすすぎ水の量に関する記述は、希釈された濃度に関わらず、洗浄液の調製に用いた手洗い用食器洗浄剤組成物純分1質量部に対するすすぎ水が3.3〜133質量部で十分泡が消えることを示している。
また、別の具体的な手洗い洗浄方法としては、本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を水で希釈した洗浄液に食器を浸漬した後に、スポンジなどの可撓性材料を用いて食器を手洗い洗浄し、その後、水を用いてすすぎを行う、食器の洗浄方法が挙げられる。食器を浸漬する時間は、洗浄性向上の観点から1分以上が好ましく、3分以上がより好ましく、5分以上が更に好ましく、10分以上がより更に好ましく、30分以上が最も好ましく、また、24時間以下が好ましく、12時間以下がより好ましく、6時間以下が更に好ましく、3時間以下がより更に好ましく、1時間以下が最も好ましい。食器を浸漬する洗浄液中の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分の合計濃度は、好ましくは100ppm以上、更に200ppm以上、そして、好ましくは3,000ppm以下、更に2,000ppm以下、更に1,000ppm以下であることが、高い起泡性と泡持続性の点から好ましい。洗浄終了後には水を加えてすすぎを行うが、例えば、本発明では、洗浄液の調製に用いた手洗い用食器洗浄剤組成物1質量部に対してすすぎ水3.3〜133質量部で十分泡が消え、すすぎを速やかに完了することができる。
表1及び下記の配合成分を用いて、表1のように本発明の手洗い用食器洗浄剤組成物を調製することができる。表1中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。表1の組成物は、洗浄時には豊かな泡立ちと洗浄時の泡の持続性を示すが、すすぎ時には瞬時に泡が消え、少量の水ですすぎが完了する手洗い用食器洗浄剤である。
・IOS:炭素数18の内部オレフィンスルホン酸ナトリウム(ヒドロキシ体/オレフィン体の質量比は84/16)
・直鎖AES:ポリオキシエチレン(平均付加モル数2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エマール270J、花王株式会社製)
・ミリスチン酸:ルナックMY−98、花王株式会社製
・アルキルアルカノールアミド:パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド(アミノーン PK−02S、花王株式会社製)
・脂肪酸アミドプロピルベタイン:ラウリル酸アミドプロピルジメチルベタイン(アンヒトール 20AB、花王株式会社製)
・ポリオキシエチレンアルキルアミン:ポリオキシエチレンラウリルアミン(アミート 105、花王株式会社製)
・IOS:炭素数18の内部オレフィンスルホン酸ナトリウム(ヒドロキシ体/オレフィン体の質量比は84/16)
・直鎖AES:ポリオキシエチレン(平均付加モル数2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エマール270J、花王株式会社製)
・ミリスチン酸:ルナックMY−98、花王株式会社製
・アルキルアルカノールアミド:パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド(アミノーン PK−02S、花王株式会社製)
・脂肪酸アミドプロピルベタイン:ラウリル酸アミドプロピルジメチルベタイン(アンヒトール 20AB、花王株式会社製)
・ポリオキシエチレンアルキルアミン:ポリオキシエチレンラウリルアミン(アミート 105、花王株式会社製)
Claims (7)
- 下記(a)成分を1質量%以上、50質量%以下、下記(b)成分を0.5質量%以上、5質量%以下、及び、下記(c)成分を含有し、
(c)成分/(a)成分の質量比が0.01以上、1以下である、
手洗い用食器洗浄剤組成物。
(a)成分:炭素数8以上、24以下の内部オレフィンスルホン酸塩
(b)成分:炭素数8以上、22以下の脂肪酸又はその塩
(c)成分:下記(c1)、(c2)、及び(c3)から選ばれる1種以上の化合物
(c1):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアルカノールアミド
(c2):炭素数7以上、21以下のアルキル基又はアルケニル基を有する脂肪酸アミドプロピルベタイン
(c3):炭素数8以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルアミン - (a)成分が、炭素数12以上、18以下の内部オレフィンスルホン酸塩である、請求項1記載の手洗い用食器洗浄剤組成物。
- (a)成分中、スルホン酸基の位置が炭素鎖の2位に存在する内部オレフィンスルホン酸塩の割合が、5質量%以上、25質量%以下である、請求項1又は2記載の手洗い用食器洗浄剤組成物。
- スルホン酸基が炭素鎖の1位に存在するオレフィンスルホン酸塩(以下、(a’)成分という)の含有量が、(a)成分と(a’)成分の合計に対して、20質量%以下である、請求項1〜3の何れか1項記載の手洗い用食器洗浄剤組成物。
- 更に、下記(h)成分を1質量%以上、5質量%以下含有する、請求項1〜4の何れか1項記載の手洗い用食器洗浄剤組成物。
(h)成分:トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸又はこれらの塩 - 下記(i)成分を1.5質量%以上含有する、請求項1〜5の何れか1項記載の手洗い用食器洗浄剤組成物。
(i)成分:溶剤 - 請求項1〜6の何れか1項記載の手洗い用食器洗浄剤組成物を用いた洗浄液で食器を手洗い洗浄し、その後、水を用いてすすぎを行う、食器の洗浄方法。
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