JP2016147217A - ツインタイプ多色塗装装置 - Google Patents
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Abstract
流路切換用バルブの洗浄時間を別途確保する必要がなく、第一及び第二霧化機構に至る第一及び第二塗料流路の二系統を同時に洗浄することにより、全ての経路の残存塗料を短時間で洗浄除去する。
【解決手段】
主供給流路S1から第一及び第二霧化機構A1,A2に至る塗料流路F1,F2へ分岐させる第一及び第二ニードルバルブN1,N2が、ニードル7を進退させるバルブ本体8の先端面6と、これを装着する装着孔9の底面10との間の空間を弁室11とする外部弁室型二方弁で形成され、弁室底面10の弁座開口部B1、B2が主供給流路S1に連通され、弁室側壁12の開口部13が夫々の塗料流路F1,F2に接続され、第二ニードルバルブN2の弁室11に洗浄時開成弁14を介装したバイパス洗浄流路S2を接続した。
【選択図】図1
Description
回転霧化機構は、塗装パターンが比較的大きいため、広い部分塗装するには適しているものの細かな部分の塗装を行おうとするとオーバースプレーを生じ、エア霧化機構は、塗料粒子の直進性に優れるため、比較的小さい塗装パターンで塗装することができるが、広い部分を塗装する場合に効率が悪いという問題を生ずる。
そこで、大径パターン塗装用の回転霧化機構の中心に、小径パターン塗装用のエア霧化機構を設けたツインタイプの塗装装置が提案されている(特許文献1)。
図5はこのツインタイプ多色塗装装置21の概略構成を示す説明図であって、これによれば、塗装機本体22の正面に第一霧化機構A1となる回転霧化頭を備え、側面に第二霧化機構A2となるスプレーノズルを備えている。
また、主供給流路S1は、塗装機本体2の内部で、流路切換用三方弁23を介して第一及び第二霧化機構A1,A2に至る第一及び第二塗料流路F1、F2に分岐されている。
バルブ本体25は、弁筒27の頭部に弁体となる双方向ニードル28を進退駆動させるエアシリンダ29が配され、前記ニードル28により弁室24の先端側及び後端側に形成された弁座30、31を選択的に開閉して、バルブ本体25に形成された流入ポート32から二つの流出ポート33、34に至る内部流路を選択的に切り換えることができるようになっている。
また、弁筒27の外周面には、各ポート32〜34を互いにシールするため、Oリング36…が装着されている。
装着孔41の内周面には、その円周方向に沿って、弁筒27の流入ポート32及び後端側流出ポート34に対応する高さに、周回流路43、44となる環状凹溝が形成されている。
流出ポート34に対応する周回流路44には、バルブ本体25を装着した状態で、当該流出ポート34に対して例えば180°の位置に、第二塗料流路F2に接続される開口部46が形成されると共に、当該開口部46は逆止弁47を介してバイパス洗浄流路S2に接続されている。
なお、流入ポート32及び流出ポート34に対し、開口部45及び46を約180°の位置に形成しているのは、Oリング36で流路をシールした場合に形成される環状の隙間の洗浄性を考慮したためである。
そこで、三方弁23の内部洗浄と、第一及び第二塗料流路F1、F2と第一及び第二霧化機構A1、A2の洗浄を段階的に実行する必要がある。
洗浄流体は、主供給流路S1からバルブブロック26の周回流路43内を通って、流入ポート32から弁室24内に流入し、開成されている弁座31から後端側流路35を通って流出ポート34から流出され、バルブブロック26の周回流路44を通って第二塗料流路F2に流れるため、三方弁23の内部が洗浄される。
色替バルブCV1から供給された洗浄流体は、主供給流路S1からバルブブロック26の周回流路43内を通って、流入ポート32から弁室24内に流入し、開成されている弁座30から第一塗料流路F1に流れて第一霧化機構A1へ供給されるので、第一塗料流路F1及び回転霧化頭が洗浄される。
また、バイパス洗浄バルブCV2から供給された洗浄流体は、バイパス洗浄流路S2を通りバルブブロック26の周回流路44に流入するが、弁座31が閉成されているので三方弁23内部には流入せず、第二塗料流路F2に流れて第二霧化機構A2へ供給され、第一塗料流路F2及びスプレーノズルが洗浄される。
次いで、第二霧化機構(例えばエアスプレー機構)を用いて同色塗料で塗装する場合は、第一のニードルバルブを閉じ、第二のニードルバルブを開いた状態で、主供給流路を介して同色塗料を供給すると、塗料は、主供給流路−第二ニードルバルブの弁座開口部−外部弁室−第二塗料流路を通って第二霧化機構に供給されて塗装される。
このとき、いずれのニードルバルブも、バルブ本体の正面と装着孔底面との間の空間を弁室として形成した外部弁室型二方弁を用いており、バルブ本体の内部には弁室が形成されていないので、バルブ本体の外周面とバルブ装着孔の内周面との狭い隙間に、バルブ本体側の流路開口部を外部へ連通させるための周回流路を形成する必要がない。
したがって、弁室に洗浄流体を流すだけで各ニードルバルブを簡単に洗浄することができるので、個々のニードルバルブの洗浄時間も短くてすみ、しかも二系統同時に洗浄できるので、全ての塗料経路内の残存塗料を短時間で、且つ、確実に除去することができる。
第一霧化機構A1となる回転霧化頭は、エアモータMの中空回転軸Xの先端に取り付けられている。
したがって、所望の塗色塗料が充填されたカートリッジ4に交換することにより、任意の色の塗料で塗装することができる。
塗装機本体2の背面には、カートリッジ4の吐出ノズル4aを挿入する接続ポート2aが開口形成され、カートリッジ4を外した状態で接続ポート2aを閉じることのできる回転シャッター2sが配されている。
本例では、第一及び第二ニードルバルブN1、N2が塗装機本体2に内蔵されており、第一ニードルバルブN1が主供給流路S1の最下流端に接続され、第二ニードルバルブN2がその上流側に接続されている。
前記各ニードルバルブN1、N2は、先端面6からニードル7を進退させるバルブ本体8が装着孔9に装着された状態で、バルブ本体8内部には弁室が存在せず、バルブ本体8の先端面6と装着孔9の底面10の間の空間が弁室11となる外部弁室型二方弁で形成されている。
第二ニードルバルブN2の装着孔9には、弁室11の側壁12に、逆止弁(洗浄時開成弁)14を介装したバイパス洗浄流路S2が接続される開口部15がバイパス洗浄用流入口として形成されている。
一方の洗浄流体流入ポート16は、逆止弁(洗浄時開成弁)19及び洗浄流体流路18を介して回転シャッター2sが配された主供給流路S1の上流端に接続され、他方の洗浄流体流入ポート17は、前記バイパス洗浄流路S2の上流端に接続されている。
したがって、洗浄ドックDを塗装機本体2に連結した状態で、洗浄流体供給ポートC1及びC2から洗浄流体を供給すれば、洗浄流体は主供給流路S1及びバイパス洗浄流路S2に流入する。
まず、第一霧化機構(本例では回転霧化機構)A1でワークの広い範囲を塗装する場合、図2(a)に示すように、第一ニードルバルブN1を開き、第二ニードルバルブN2を閉じた状態で、カートリッジ4に作動流体を供給して塗料を圧し出すと、塗料は、主供給流路S1−第一ニードルバルブN1の弁座開口部B1−弁室11−第一塗料流路F1を通って第一霧化機構A1に達し、そこで回転霧化されて静電塗装される。
そして、第一霧化機構A1による塗装工程が終了した時点で、カートリッジ4からの塗料の供給を一旦停止する。
そして、第二霧化機構A2による塗装工程が終了した時点で、カートリッジ4からの塗料の供給を停止する。
洗浄時は、図3に示すように、塗装機本体2からカートリッジ4を外し、カートリッジ4の装着ポート2aの回転シャッター2sを閉じた状態で所定の洗浄位置へ移動させ、洗浄ドックDに連結する。
次いで、第一ニードルバルブN1を開き、第二ニードルバルブN2を閉じて、洗浄ドックDから洗浄流体として洗浄液及び洗浄エアを交互に供給する。
また、第一及び第二ニードルバルブN1及びN2は、主供給流路S1の最下流点に対向配設されている。
そして、第一霧化機構A1による塗装工程が終了した時点で、色替バルブCV1からの塗料の供給を一旦停止する。
そして、第二霧化機構A2による塗装工程が終了した時点で、色替バルブCV1からの塗料の供給を停止する。
洗浄時は、塗装機本体2を所定の洗浄位置へ移動させ、第一ニードルバルブN1を開き、第二ニードルバルブN2を閉じて、色替バルブCV1及びバイパス洗浄バルブCV2から洗浄流体を供給することにより行う。
これにより、第一実施例と同様、本例のツインタイプ多色塗装装置21は、第一霧化機構A1に至る塗料経路と、第二霧化機構A2に至る塗料経路の二系統を同時に洗浄することにより、塗料が残存するすべての部分を確実に洗浄することができるので、洗浄時間を短縮することができる。
さらに、実施例1のカートリッジタイプの塗装装置1では、第一及び第二ニードルバルブN1及びN2を並列に配設し、実施例2の連続フィードタイプの塗装装置20では、第一及び第二ニードルバルブN1及びN2を対向配設させた場合について説明したが、カートリッジタイプの塗装装置1で対向配設させ、連続フィードタイプの塗装装置20で並列に配設させる場合であってもよいことは勿論である。
2 塗装機本体
3 塗料バッグ
4 カートリッジ
A1 第一霧化機構
A2 第二霧化機構
S1 主供給流路
S2 バイパス洗浄流路
F1 第一塗料流路
F2 第二塗料流路
N1 第一ニードルバルブ
N2 第二ニードルバルブ
6 先端面
7 ニードル
8 バルブ本体
9 装着孔
10 底面
11 弁室
B1 弁座開口部
B2 弁座開口部
12 側壁
13 開口部(流出口)
14 逆止弁(洗浄時開成弁)
15 開口部(バイパス洗浄用流入口)
Claims (8)
- 塗装機本体に、第一及び第二霧化機構の二種類の霧化機構を備え、各色塗料及び洗浄流体を供給する主供給流路が、前記第一及び第二霧化機構に至る第一及び第二塗料流路に分岐されて成るツインタイプ多色塗装装置において、
前記主供給流路から前記第一及び第二塗料流路に分岐される夫々の分岐点に、第一及び第二ニードルバルブが介装され、
当該各ニードルバルブは、先端面からニードルを進退させるバルブ本体を装着孔に取り付けた状態で、バルブ本体の先端面と装着孔底面の間の空間を弁室とする外部弁室型二方弁で形成され、
前記弁室の底面には前記主流路に連通する弁座開口部がバルブ流入口として形成されると共に、当該弁室には前記第一又は第二塗料流路に接続される流出口が形成され、
前記第二ニードルバルブの弁室に、洗浄時開成弁を介装したバイパス洗浄流路が接続されたことを特徴とするツインタイプ多色塗装機。 - 前記第一霧化機構として、前記第二霧化機構に比して使用頻度の高い霧化機構が用いられ、
前記第一ニードルバルブは前記主供給流路の最下流に接続された請求項1記載のツインタイプ多色塗装装置。 - 前記第二ニードルバルブが、前記第一ニードルバルブに対して前記主供給流路の上流側に接続された請求項2記載のツインタイプ多色塗装装置。
- 前記第一霧化機構が回転霧化機構である請求項1乃至3いずれか記載のツインタイプ多色塗装装置。
- 前記第二霧化機構がエア霧化機構である請求項1乃至4いずれか記載のツインタイプ多色塗装装置。
- 前記第一及び第二ニードルバルブが塗装機本体に内蔵された請求項1乃至5いずれか記載のツインタイプ多色塗装装置。
- 前記塗装機本体に、塗料を充填した塗料バッグを収納したカートリッジが着脱可能に装着され、当該カートリッジの塗料吐出口から前記主供給流路を介して塗料が供給され、
塗装終了後に、前記主供給流路に連通する洗浄ポート及び前記バイパス洗浄流路に連通する洗浄ポートに外部から洗浄流体が供給される請求項1乃至6いずれか記載のツインタイプ多色塗装装置。 - 前記主供給流路に各色塗料及び洗浄流体を択一的に供給する色替バルブが接続され、前記バイパス洗浄ポートにバイパス洗浄バルブが接続される請求項1乃至6いずれか記載のツインタイプ多色塗装装置。
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