〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成の一例を示す図である。
本実施形態のゲームシステムは、サーバシステム1100と、ユーザ2(プレーヤ)が個人的に使用するユーザ端末1500と、店舗3等に設置される業務用ゲーム装置1300と、を含む。業務用ゲーム装置1300は、コンテンツ実行装置の一例である。サーバシステム1100は、通信回線9を介して、業務用ゲーム装置1300およびユーザ端末1500と相互にデータ通信することができる。
なお、図1では、ユーザ端末1500と業務用ゲーム装置1300とをそれぞれ1台ずつ図示しているが、実際の運用形態ではそれぞれ複数がゲームシステムに加わることとなり、ゲームシステムとしては多数のユーザによる使用を可能としている。例えば、1つの店舗3には実行可能なゲームタイトルが異なる複数種類の業務用ゲーム装置1300が設置され、それぞれがサーバシステム1100との間で通信接続される。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、例えば、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備える。本体装置1101には制御基板1150が搭載されている。この制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。これらの一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、やFPGA(Field-Programmable Gate Array)により実現するとしてもよい。
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150で所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)所定の登録手続きを経たユーザ2に対して固有のユーザID(ユーザ識別情報)を付与するとともに、電子決済用の仮想口座に係るデータを管理するなどのユーザ管理機能、2)業務用ゲーム装置1300のプレイ対価を電子決済する電子決済機能、3)ユーザIDと紐付けてセーブデータ等の個人データを記憶・管理する機能、などの諸機能を実現する。
なお、図1の例では、サーバシステム1100は単体として記されているが、複数のブレードサーバを搭載して上記1)〜3)を含む諸機能を分担し、相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置され、それらの機能を分担した独立した複数のサーバを、通信回線9を介して相互にデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
図2は、業務用ゲーム装置1300の構成例を示す斜視外観図である。業務用ゲーム装置1300は、通信回線9に接続してサーバシステム1100にアクセスすることができるコンピュータであり、ユーザが設定入力を行う設定入力シークエンスを含む一連のシークエンスを実行することで1回分のコンテンツの実行を行うコンテンツ実行装置である。
本実施形態における業務用ゲーム装置1300は、ジョイスティック1302と、ボタンスイッチ1304と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1306と、スピーカ1310と、イメージセンサユニット1320と、入金装置1330と、シール印刷装置1332と、媒体読取装置1344と、制御基板1350と、を備える。
イメージセンサユニット1320は、装置前方の所定のプレイ位置にいるユーザ2(プレーヤ)を撮影し撮影画像データを得るための手段であって、例えば、レンズやフィルターなどの光学系部品と、カラーイメージセンサと、当該センサで撮影した画像の画像データを生成・出力する画像処理ICとを有する。イメージセンサユニット1320は、撮影した静止画像データや動画データを制御基板1350へ出力することができる。
入金装置1330は、従来の業務用ゲーム装置1300と同様に、50円や、100円、500円などの硬貨、或いは、1000円、2000円、5000円、10000円などの紙幣での入金を受け付ける装置である。
媒体読取装置1344は、電子決済用媒体6からのデータの読み取りや書き込みを行う装置である。電子決済用媒体6は、仮想通貨(電子マネー:有価情報)による電子決済システムを利用するためのキーデータを記憶する。電子決済用媒体6は情報を記憶可能な媒体であれば何れでもよく、ICカードのような専用の媒体や小型のコンピュータでもよい。本実施形態では、ユーザ端末1500が兼ねるものとする。よって、媒体読取装置1344は、ユーザ端末1500とデータ通信するための機器、例えば近距離無線装置や赤外線通信装置などにより実現される。或いは、ユーザ端末1500で表示されるバーコードなどを撮影して読み取るカメラと画像処理回路により実現するとしてもよい。
なお、キーデータとしては、例えば、ユーザ登録時に設定される固有のユーザIDと、固有の媒体ID(例えば、ICカードならばカードIDであり、スマートフォンなどの情報機器ならばMACアドレスやSIMカードIDなどの機器固有の情報である)とを含め、適宜設定することができる。
シール印刷装置1332は、画像出力装置の1つであって、シール台紙に画像を印刷して出力するシールプリンタと、その駆動回路とにより実現される。印刷媒体はシール台紙に限らず印画紙でも良い。或いは、出力形態を印刷ではなく画像データそのものを外部出力する形態とするならば、ICメモリ等の記憶メディアの書き込み装置で実現するとしてもよいし、更には媒体読取装置1344を兼ねるとしても良い。
本実施形態では、プレーヤは、予め所定のユーザ登録手続きを経てユーザIDを取得すると、別途仮想通貨を購入して自身の口座へ入金し、電子決済用媒体6の固有の媒体IDを自身のユーザIDと関連付けて登録することができる。ユーザIDと対応づけて電子決済用媒体6を登録することで、あたかもプリペイドカードの如く、電子決済用媒体6をプレイ対価の支払いや、ゲーム内で使用できるアイテム等の購入などに使用する事ができるようになる。
制御基板1350は、CPU1351や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAM,RAM,ROM等の各種ICメモリ1352、通信回線9に通信接続するための通信装置モジュール1353、などを搭載する。
その他、タッチパネル1306のドライバ回路、ジョイスティック1302及びボタンスイッチ1304からの信号を受信する回路、スピーカ1310へ音声信号を出力する出力アンプ回路、イメージセンサユニット1320や入金装置1330、シール印刷装置1332、媒体読取装置1344への信号入出力回路といった所謂I/FコントロールIC1357(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板1350に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1350の一部または全部をASICやFPGAにて実現する構成でもよい。
制御基板1350は、ゲームプログラムを実行・演算処理し、ジョイスティック1302やボタンスイッチ1304,タッチパネル1306からの操作入力に応じて業務用ゲーム装置1300の各部を制御してゲームプレイを可能にする。本実施形態の業務用ゲーム装置1300は、必要なプログラムや各種設定データを予めICメモリ1352に記憶しているものとするが、起動の都度、サーバシステム1100などの外部装置からダウンロードする構成としても良い。
なお、業務用ゲーム装置1300で実行するゲームは、ゲーム進行制御に必要な主たる演算を、通信接続された外部コンピュータが実行するオンライン型でも良いし、主たる演算を自身(業務用ゲーム装置1300)で行うスタンドアローン型でもよい。本実施形態ではセーブデータはサーバシステム1100から提供を受けるが基本的には後者とする。
また、入金装置1330やシール印刷装置1332、媒体読取装置1344は筐体1301と一体の構成に限らず、外付けで通信接続可能な構成としてもよい。例えば、業務用ゲーム装置1300と通信接続されたターミナル装置を別途用意する(図示略)。そして、当該ターミナル装置に入金装置1330やシール印刷装置1332、媒体読取装置1344を設け、このターミナル装置にてゲーム参加登録手続きとして、使用する業務用ゲーム装置1300の指定やプレイ対価の支払い、シールの受け取りなどを行う構成としてもよい。
図3は、ユーザ端末1500の構成例を示す正面外観図である。
ユーザ端末1500は、通信回線9に接続して業務用ゲーム装置1300やサーバシステム1100とデータ通信できるコンピュータであり電子装置(電子機器)である。本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンとして分類される装置であるが、個人的に使用できるコンピュータであれば、携帯型ゲーム装置や、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータなどに分類される装置でもよい。
本実施形態におけるユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、イメージセンサユニット1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
制御基板1550は、CPU1551や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、位置測定モジュール1555、などを搭載する。
その他、制御基板1550には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、イメージセンサユニット1520で撮影・生成された画像データの入力、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などの所謂I/F回路1557(インターフェース回路)等が搭載されている。
そして、制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGAにて構成してもよい。
位置測定モジュール1555は、位置測定システムから提供される信号を受信して所定周期(例えば1秒毎)に、位置測定情報を出力することができる。本実施形態では、位置測定システムとしてGPSを利用する。よって位置測定モジュール1555は、公知の「GPSモジュール」や「GPS受信器」等を利用することができる。「位置測定情報」には、測位日時(UTC:Coordinated Universal Time)、位置座標(緯度・経度)などが含まれる。尚、位置測定に利用するシステムはGPSに限らず、Galileo等のその他の衛星航法システムを利用するとしても良い。また、無線LANや携帯電話の基地局などを利用した位置測定システムを利用するとしてもよい。また、近距離無線通信のホスト局からの信号を受信して当該ホスト局の通信圏内に位置することを特定することをもって、位置測定に代えることとしてもよい。
制御基板1550は、プログラムや各種データをICメモリ1552に一時記憶する。
本実施形態では、ユーザ端末1500はプログラムや各種設定データをサーバシステム1100などの外部装置から予め取得できる構成であるが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
[稼動率向上の原理の説明]
図4は、業務用ゲーム装置1300の稼動率向上の原理を説明するための概念図である。
本実施形態の業務用ゲーム装置1300は、ユーザが設定入力を行う設定入力シークエンスを含む一連のシークエンスを実行することで1回分のコンテンツの実行を行う。
本実施形態における一連のシークエンスは、
1)プレーヤとなるユーザ2を認証するプレーヤ認証シークエンスと、
2)ユーザ2がこれからプレイするゲームのセッティング(初期条件の選択設定)の設定入力を行う第1設定入力シークエンスと、
3)コンテンツの主体であるゲームプレイシークエンスと、
4)ゲームプレイシークエンス中(以降、単に「ゲームプレイ中」という。)に撮影したユーザ2の画像をどのように加工してシール印刷するかをユーザ2が設定入力する第2設定入力シークエンスと、
5)ユーザ2の画像を加工して出力する画像出力シークエンスと、を含む。
ゲームセッティングの内容は、業務用ゲーム装置1300で実行するゲーム内容により適宜設定される。例えば、カーレースゲームでれば、ユーザ2がプレーヤキャラクタとして使用するレースカーのシャシー種類や、シャシーカラー、タイヤの種類、エンジンの種類、ミッションの種類、空力パーツの種類、走行するコース種類などを設定できる。また例えば、アイドルグループ育成ゲームであれば、グループメンバーから審査会に出場させるメンバーの選択、メンバーそれぞれの衣装の選択、メンバーへの歌唱や運動等のスキルの配分、審査会用の歌謡曲の選択、ステージ照明パターンの選択、等を設定できる。いずれにせよ、ゲームセッティングの内容は多岐にわたり、第1設定入力シークエンスに要する時間も長くなり得る。
同様に、画像加工の内容も適宜設定可能である。例えば、ユーザ2を撮影した画像(以降、「プレーヤ画像」という)に付加するスタンプ画像の選択、スタンプ画像の配置パターンの選択、スタンプ画像の素材データの提供、背景の色調の変更、フィルター処理の種類、手書き文字の入力、などを設定することができる。いずれにせよ、画像加工の内容は多岐にわたり、第2設定入力シークエンスに要する時間も長くなり得る。
第2設定入力シークエンスの入力項目に、更に印刷に関する設定入力(例えば、1枚の印刷媒体におけるシールの分割パターンや、印刷枚数、印刷媒体の種類、印刷品質など)まで広げると、更に第2設定入力シークエンスに要する時間も長くなり得る。
そこで本発明では、これら第1設定入力シークエンスのゲームセッティングと、第2設定入力シークエンスの画像加工の内容を「事前設定関連データ」としてユーザ2が予め用意しておいて、業務用ゲーム装置1300に読み込ませることで、第1設定入力シークエンスと第2設定入力シークエンスに要する所要時間を削減して稼動率を向上させる。
具体的には、業務用ゲーム装置1300は、第1設定入力シークエンスの全ゲームセッティング項目と、第2設定入力シークエンスの画像加工の全内容とが設定済の事前設定関連データをゲーム本体(コンテンツ本体)の実行前に取得できれば、第1設定入力シークエンスと第2設定入力シークエンスとを省略することができる。この場合、業務用ゲーム装置1300はユーザ2に特典を付与する。
そして、全項目が設定済の第1設定入力シークエンスや第2設定入力シークエンスが取得できなかった場合には、第1設定入力シークエンスや第2設定入力シークエンスでは、それぞれに関連する未設定の項目についての設定入力のみを要求する。つまり、シークエンスの間引きを行う。
なお、第1設定入力シークエンスや第2設定入力シークエンスをそもそも取得できなかった場合には、従来通り第1設定入力シークエンスや第2設定入力シークエンスを全て実行する。
本実施形態では、ユーザ端末1500で専用アプリケーションソフトを実行することで事前設定関連データを設定入力し、サーバシステム1100に保存することができる。また、ユーザ端末1500でウェブブラウザを起動させてサーバシステム1100が運営する所定のウェブサイトにアクセスして事前設定関連データを設定入力してサーバシステム1100に保存することもできる。
では、こうした原理を支える各要素について順に説明する。
図5は、ユーザ端末1500にて設定入力するための事前設定入力画面の例を示す図である。事前設定入力画面W2には、ユーザID入力部20と、訪れる予定の店舗を選択する予定店舗選択部21と、プレイする予定のゲームタイトルを選択するゲームタイトル選択部22と、プレイ予定日時設定部23と、ゲームセッティング部30と、画像加工内容入力部40と、を含む。勿論、これら以外の入力項目も適宜含めることができる。
ユーザID入力部20は、ユーザIDを入力する欄であり、事前設定に当たってユーザID入力部20への入力は必須である。
ゲームタイトル選択部22は、これから事前設定の対象となるゲームタイトルであり、これからプレイを予定しているゲームタイトルを選択する欄である。入力は必須とされる。
ゲームセッティング部30では、第1設定入力シークエンスで要求されるセッティング項目を設定入力することができ、入力結果が「ゲーム用事前設定データ」となる。本実施形態では、ユーザ端末1500が予めゲームタイトル別のセッティング項目の選択肢のデータを記憶しているものとするが、サーバシステム1100からセッティング可能な項目の情報を取得するとしてもよい。
画像加工内容入力部40は、第2設定入力シークエンスで要求されるセッティング項目を設定入力することができ、入力結果が「画像加工用事前設定データ」となる。本実施形態では、画像加工の1つにユーザ2が提供する画像の合成が含まれている。よって、画像加工内容入力部40には、提供する画像ファイルを選択するか、ユーザ端末1500のタッチパネル1506を利用する手書入力部44でその場で直に手書き文字入力するかを選択する素材選択部42を含む。なお、画像加工内容入力部40には印刷に関する入力項目(例えば、1枚の印刷媒体へ画像印刷するレイアウト、印刷枚数、印刷品質など)を適宜含めることができる。
また、事前設定入力画面W2には、各部の選択をリセットするリセット操作アイコン50と、現在の設定内容を承認して事前設定を実行・完了させる事前設定実行操作アイコン52と、事前設定入力画面W2を閉じて当該機能を終了させる機能終了操作アイコン54とを含む。
図6は、本実施形態における事前設定関連データの保存と業務用ゲーム装置1300への提供についての仕組みを説明するための図である。
ユーザ端末1500とサーバシステム1100との間でユーザ登録に関する手続きが行われると、ユーザ端末1500は登録したユーザID507を記憶し、サーバシステム1100はユーザ管理データ600を作成して登録したユーザID601を格納する。ユーザ管理データ600には、当該ユーザがプレイしたゲームタイトル別のセーブデータ610を格納することができるようになる。
事前設定入力画面W2に係りユーザ端末1500とサーバシステム1100との間で事前設定手続きが行われ、ユーザ端末1500にて事前設定実行操作アイコン52が操作されると、サーバシステム1100は事前設定関連データ620を記憶する。
ユーザ2は、ユーザ端末1500で事前設定をした後、実際に店舗3に出向いて希望するゲームタイトルを実行する業務用ゲーム装置1300へユーザIDを入力する。
本実施形態におけるユーザIDの入力は、ユーザ端末1500を媒体読取装置1344へかざすことで行う。具体的には、媒体読取装置1344は、近接した電子決済用媒体6(本実施形態ではユーザ端末1500)を検知すると自動的にユーザ端末1500と通信を確立するので、ユーザ端末1500は記憶していたユーザID507を媒体読取装置1344へ送信する。なお、ユーザIDの入力は、業務用ゲーム装置1300がタッチパネル1306(図2参照)に表示するソフトウェアキーボードを用いて行うとしてもよい。
ユーザIDを取得した業務用ゲーム装置1300は、当該ユーザIDに紐付けられた事前設定関連データ620とセーブデータ610の有無をサーバシステム1100に照会する。
照会を受けたサーバシステム1100は、該当する事前設定関連データ620やセーブデータ610が存在すれば、該当する事前設定関連データ620と、セーブデータ610とを業務用ゲーム装置1300へ送信・提供する。
事前設定関連データ620とセーブデータ610とを取得した業務用ゲーム装置1300は、第1設定入力シークエンスと第2設定入力シークエンスとを省略する。そして、取得した事前設定関連データ620に含まれていたゲーム用事前設定データ650を第1設定入力シークエンスにおける入力結果と見なして、ゲーム本体を実行制御する。また、画像加工用事前設定データ652を第2設定入力シークエンスにおける入力結果とみなして画像加工を行う。
[機能構成の説明]
次に、本実施形態を実現するための機能構成例について説明する。
図7は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成例を示す機能ブロック図である。ユーザ端末1500は、操作入力部100tと、位置情報取得部102tと、端末処理部200tと、音出力部390tと、画像表示部392tと、通信部394tと、端末記憶部500tとを備える。
操作入力部100tは、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部200tに出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、ジェスチャーコントローラ、などによって実現できる。図3の例では、方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
位置情報取得部102tは、当該端末の現在位置情報を取得して、位置情報を端末処理部200tへ出力する。図3の例では、位置測定モジュール1555がこれに該当する。
端末処理部200tは、例えばCPU,GPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、FPGA、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100tや端末記憶部500tを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100tからの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ端末1500の動作を制御する。図3の例では制御基板1550がこれに該当する。
そして、本実施形態の端末処理部200tは、ユーザ登録要求制御部202と、事前設定要求制御部204と、ユーザID提供制御部205と、計時部206と、音生成部290tと、画像生成部292tと、通信制御部294tとを含む。
ユーザ登録要求制御部202は、ユーザ2のユーザ登録に関するユーザ端末1500における制御を行う。本実施形態では、ユーザIDと通知先情報の登録に関する処理を行う。
事前設定要求制御部204は、事前設定に関する情報をサーバシステム1100へ提供する処理を行う。本実施形態では、事前設定入力画面W2を表示させ、当該入力画面における操作入力情報を逐次サーバシステム1100へ提供する。事前設定入力画面W2をウェブサイトにアクセスすることで表示させる構成の場合では、当該画面の表示に必要なデータは適宜サーバシステム1100から取得するとしてもよい。また、事前設定入力画面W2における操作入力情報をサーバシステム1100へ提供する代わりに、事前設定関連データ620を作成してからサーバシステム1100へ提供するとしてもよい。
ユーザID提供制御部205は、業務用ゲーム装置1300へユーザ認証に必要な情報を提供するための制御を行う。本実施形態では、ユーザID507を提供する。
計時部206は、システムクロックを利用してさまざまな計時処理を行う。例えば、現在日時の計時や、各種タイマー処理などが含まれる。
音生成部290tは、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、各種操作音の音信号を生成して音出力部390tに出力する。
音出力部390tは、音生成部290tから入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図3のスピーカ1510がこれに該当する。
画像生成部292tは、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。そして、画像生成部292tは、1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚の表示画面の画像を生成し、画像信号を画像表示部392tへ出力する。
画像表示部392tは、画像生成部292tから入力される画像信号に基づいて各種画面を表示することができる。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図3のタッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294tは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394tを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394tは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図3の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500tは、ユーザ端末1500を統合的に制御するための諸機能を端末処理部200tに実現させるためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、端末処理部200tの作業領域として用いられ、端末処理部200tが各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100tから入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図3の制御基板1550が搭載するICメモリ1552がこれに該当する。
本実施形態の端末記憶部500tは、端末システムプログラム501と、端末制御プログラム502と、を予め記憶する。その他、現在日時505や、ユーザID507、事前設定時端末位置座標508、事前設定入力画面W2を表示させるのに必要とされるデータ、各種操作画像のデータ、タイマーやカウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
図8は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1の例ではキーボード1106が該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500s等の各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500や業務用ゲーム装置1300から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。図1の例では制御基板1150がこれに該当する。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部250と、事前設定管理部260と、電子決済部280と、計時部282と、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。例えば、業務用ゲーム装置1300をオンラインゲームとして実現する構成では、コンテンツ制御演算部220(図11参照)をサーバ処理部200sに含めることができる。
ユーザ管理部250は、ユーザに固有のユーザID(ユーザ識別情報)を付与するとともに、各ユーザに関するデータの管理や、電子決済用の仮想口座に係るデータを管理する制御を行う。本実施形態ではセーブデータ610をユーザIDと紐付けて記憶管理する機能も担う。
事前設定管理部260は、事前設定に関する各種制御を行う。本実施形態では、事前設定関連データ生成部261と、照会応答データ提供制御部262と、を含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
事前設定関連データ生成部261は、ユーザ端末1500から受信した情報に基づいて、事前設定関連データ620を生成する。
照会応答データ提供制御部262は、業務用ゲーム装置1300からの照会要求に応じて事前設定関連データ620を検索し提供する制御を行う。
電子決済部280は、電子的な決済処理を行う機能部であり、例えば業務用ゲーム装置1300のプレイ対価の電子決済等に関する制御を行う。
計時部282は、システムクロックを利用してさまざまな計時処理を行う。例えば、現在日時の計時、各種タイマー処理などが含まれる。
画像生成部292sは、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。そして、オペレータ向けの操作画面の画像を生成し、その画像信号を画像表示部392sに出力する。業務用ゲーム装置1300のゲームをオンラインゲームとして実現するならば、画像生成部292sがゲーム画面の画像を生成する構成としてもよい。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
本実施形態のサーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム551と、ユーザ管理プログラム553と、事前設定管理プログラム555とを予め記憶する。また、逐次生成・更新されるデータとして、現在日時570と、ユーザ管理データ600と、事前設定関連データ620と、を記憶する。その他、タイマーやカウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバシステムプログラム551は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現させるためのシステムプログラムである。
ユーザ管理プログラム553は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバ処理部200sにユーザ管理部250としての機能を実現させるためのプログラムである。
事前設定管理プログラム555は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバ処理部200sに事前設定管理部260としての機能を実現させるためのプログラムである。
ユーザ管理データ600は、登録手続きを済ませたユーザ毎に用意される。
1つのユーザ管理データ600は、例えば図9に示すように、1)固有のユーザID601と、2)電子決済用の仮想通貨口座の残高等のデータを格納する仮想通貨口座残高データ603と、3)当該ユーザの仮想通貨口座を利用するためのキーデータを記憶する電子決済用媒体6の識別情報である登録媒体ID604と、4)ゲームタイトル別に用意されるセーブデータ610と、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
事前設定関連データ620は、ユーザ端末1500との間で事前設定の手続きを行う毎に作成される。1つの事前設定関連データ620は、例えば図10に示すように、ユーザID621と、固有の事前設定ID623と、事前設定日時625と、事前設定時端末位置座標627と、予定店舗ID629と、予定ゲームタイトル631と、プレイ予定日時633と、ゲーム用事前設定データ650と、画像加工用事前設定データ652と、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
事前設定日時625は、サーバシステム1100が当該事前設定関連データを作成した日時である。ユーザ端末1500にて事前設定実行操作アイコン52が操作された日時でもよい。
図11は、本実施形態における業務用ゲーム装置1300の機能構成例を示す機能ブロック図である。業務用ゲーム装置1300は、操作入力部100と、媒体読取部102と、入金検知部104と、撮影部106と、処理部200と、印刷部340と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、記憶部500とを備える。
操作入力部100は、ユーザ2(プレーヤ)によって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、ジェスチャーコントローラ、などによって実現できる。図2の例では、ジョイスティック1302や、ボタンスイッチ1304、タッチパネル1306がこれに該当する。
媒体読取部102は、電子決済用媒体6で採用される技術方式に準じた公知の読取装置により実現され、電子決済用媒体6に記憶されているデータを読み出して処理部200へ出力する。本実施形態では、ユーザ端末1500が電子決済用媒体6を兼ねるので、近距離無線装置により実現できる。電子決済用媒体6を非接触型ICチップが内蔵されたカードとするならば、その仕様に準じた非接触型リーダーライターにより実現する。図2の例では、媒体読取装置1344がこれに該当する。
入金検知部104は、投入された現金を検出し、入金額を示す情報を処理部200へ出力する手段であって、公知の入金装置、硬貨投入装置等により実現できる。図2の例では、入金装置1330がこれに該当する。
撮影部106は、装置前方の所定範囲を撮影した画像の画像データを生成し処理部200へ出力する。例えば、レンズ、メカシャッター、シャッタードライバ、CCDイメージセンサユニットやCMOSイメージセンサユニットといった光電変換素子、光電変換素子から電荷量を読み出し画像データを生成するデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ICメモリなどで実現される。図2のイメージセンサユニット1320がこれに該当する。
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、媒体読取部102で読み出したデータ、サーバシステム1100等の外部装置から取得したデータ等に基づいて各種の演算処理を実行して、業務用ゲーム装置1300の動作を制御する。図2の例では制御基板1350がこれに該当する。
そして、本実施形態の処理部200は、コンテンツ制御演算部220と、計時部230と、印刷制御部240と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294とを有する。
コンテンツ制御演算部220は、コンテンツを実行するための準備および進行制御に関する各種処理を行う。本実施形態のコンテンツはビデオゲームなので、ゲームの準備と、ゲーム開始以降の進行制御と、ゲーム終了後のセーブデータの保存制御などを行うことができる。そして、本実施形態では、ユーザ認証処理部221と、事前設定データ取得制御部223と、省略制御部225と、特典付与部227と、を含む。
ユーザ認証処理部221は、プレーヤとなるユーザ2のユーザ認証に関する処理を実行する。本実施形態では媒体読取部102を介して近接した電子決済用媒体6(本実施形態ではユーザ端末1500)からユーザIDを取得する制御を行う。ソフトウェアキーボードを表示させて手入力でユーザIDを受け付けるとしてもよい。
事前設定データ取得制御部223は、事前設定データを取得するための制御を行う。本実施形態では、ユーザ認証処理部221が取得したユーザIDを用いてサーバシステム1100に事前設定関連データ620の照会を行い、当該データを取得する制御をする。
省略制御部225は、設定入力シークエンスに含まれる複数の入力項目のうち、取得できた事前設定データによって事前設定された項目の入力を省略させる制御を行う。
具体的には、事前設定データ取得制御部223で事前設定関連データ620を取得できなかった場合、或いは取得できても全ての入力項目が未定のままの場合には、第1設定入力シークエンスと第2設定入力シークエンスを従来通り実行制御する。
事前設定関連データ620を取得できて、その内、ゲーム用事前設定データ650の入力項目が全て設定済であれば第1設定入力シークエンスを全て省略し、画像加工用事前設定データ652の入力項目が全て設定済であれば第2設定入力シークエンスを全て省略する。
これらの中間の状況として、事前設定関連データ620を取得できたがゲーム用事前設定データ650の入力項目に未定の項目が含まれる場合には、第1設定入力シークエンスのうち当該未定の項目の入力のみを実行させる。より具体的には第1設定入力シークエンスそれ自体を、入力項目別のサブシークエンスで構成しておき、事前設定された項目のサブシークエンスはスキップして省略し、未定の項目のサブシークエンスのみを実行する。あるいは、第1設定入力シークエンスの入力画面では複数の項目が入力可能に構成されており、設定済の項目にはゲーム用事前設定データ650を反映して操作不能にし、未設定の項目については、選択肢を表示して選択操作を促すとしてもよい。
事前設定関連データ620を取得できたが画像加工用事前設定データ652の入力項目に未定の項目が含まれる場合についは、第2設定入力シークエンスについてこれと同様に制御する。
特典付与部227は、事前設定データ取得制御部223の制御により事前設定関連データ620が取得された場合に、当該データを作成したユーザ2に特典を付与する処理を実行する。
計時部230は、システムクロックを利用してさまざまな計時処理を行う。例えば、現在日時の計時、各種タイマー処理などが含まれる。
印刷制御部240は、印刷部340を制御する。
印刷部340は、画像を所定の被印刷媒体に印刷して出力する。図2の例ではシール印刷装置1332がこれに該当する。
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図2のスピーカ1310がこれに該当する。
画像生成部292は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。そして、画像生成部292は、1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成或いはデコードし、ゲーム画面の画像信号を画像表示部392に出力する。
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図2のタッチパネル1306がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図2の通信装置モジュール1353がこれに該当する。
記憶部500は、業務用ゲーム装置1300を統合的に制御するための諸機能を処理部200に実現させるためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ、ユーザ端末1500やサーバシステム1100から受信したデータ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図2の制御基板1350が搭載するICメモリ1352がこれに該当する。
本実施形態の記憶部500は、システムプログラム520と、ゲームプログラム521と、ゲーム初期設定データ522と、店舗ID530と、ゲームタイトル532と、税込プレイ価格534と、現在日時536と、特典設定データ560と、特定期間定義データ562と、特定位置座標範囲定義データ564と、特定店舗定義データ566と、プレイデータ700とを記憶する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。例えば、プレイ対価の支払いを電子決済するのにともない、電子決済用媒体6から読み出したキーデータなども適宜記憶できる。その他、タイマーやカウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
システムプログラム520は、処理部200が読み出して実行することでコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現するためのプログラムである。
ゲームプログラム521は、処理部200にコンテンツ制御演算部220としての機能を実現させることができる。
店舗ID530は、当該業務用ゲーム装置1300が設置されている事業体(店舗などの事業所、或いは、事業者のこと)別の識別情報に該当する。
ゲームタイトル532は、当該業務用ゲーム装置で実行するゲームタイトルである。
特典設定データ560は、事前設定したユーザに付与される特典を定義するデータであって特典の内容毎に用意される。1つの特典設定データ560は、例えば図12に示すように、特典内容であるアイテムのID及びその付与数と、付与条件とを対応づけて格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
特典の内容は適宜設定可能である。例えば、業務用ゲーム装置1300で実行されるゲームや他のゲームで利用できるアイテムや追加ステージ、プレイ対価の返金、次回のプレイで利用できるプレイ対価の割引クーポン、抽選確率の変更、ゲーム内での特定アイテムや特定キャラクタ、特定ステージなどの出現確率の変更、などが設定可能である。また、業務用ゲーム装置1300で実行されるゲームが時限性の場合には、プレイ可能時間の延長を特典とすることもできる。
付与条件は、例えば次のパラメータ値ka〜kjから単数又は複数を適宜取捨選択し、選択したパラメータ値やパラメータ値の幅の組合せで構成することができる。
パラメータ値kaは事前設定をした日時(事前設定日時)からゲームプレイ開始日時(業務用ゲーム装置1300でゲームプレイを開始した日時)までの経過時間を示す値である。経過時間が短いほど、ユーザ2にとってより良い特典内容を設定すると好適である。
パラメータ値kbは事前設定日時が特定期間に含まれる場合に「1」、含まれない場合に「0」となる値である。事前設定日時が業務用ゲーム装置の運営サイドで別途設定した特定期間(例えば、イベント期間、サービス期間、クリスマス期間など)に該当するか否かで決まる。「1」である場合に専用の特典を設定すると好適である。
パラメータ値kcはゲームプレイ開始日時が特定期間に含まれる場合に「1」、含まれない場合に「0」となる値である。「1」である場合に専用の特典を設定すると好適である。
パラメータ値kdはプレイ予定日時の設定が有りのときに「1」、設定無しのときに「0」となる値である。設定なしよりも設定有りのほうが、ユーザ2にとってより良い特典内容を設定すると好適である。
パラメータ値keはプレイ予定日時からゲームプレイ開始日時までの経過時間を示す値である。経過時間が短いほど、より良い特典内容を設定するとユーザ2に積極的に店舗3へ向かわせるモチベーションを高める効果が期待できるので好適である。
パラメータ値kfはプレイ店舗(ゲームプレイした店舗)が、業務用ゲーム装置1300の運営サイドで別途設定した特定店舗に該当すると「1」、該当しないと「0」となる値である。「1」であること、すなわち特定の店舗でプレイするともらえる特別な特典を設定すると好適である。
パラメータ値kgはプレイ店舗(ゲームプレイした店舗)が予定店舗と同じときに「1」、異なるときに「0」となる値である。「1」であること、すなわち事前設定時に予定した店舗でプレイすれば特典が貰える、或いはよりよい特典が貰えるように設定すると、ユーザ2に予定店舗を設定して、それに従ってもらうように促すことができる。
パラメータ値khは事前設定時端末位置座標が、業務用ゲーム装置の運営サイドで別途設定した特定位置座標範囲に該当すれば「1」、該当ないなければ「0」となる値である。例えば、特定位置座標範囲がイベント会場の位置を示す様に設定し、「1」であること、すなわち当該イベント会場で事前設定した場合に特別に付与する特典を設定すると好適である。
パラメータ値kjはゲームセッティングの総入力項目に対する事前設定された入力項目数の割合を示す値である。割合が高いほどユーザ2にとってより良い特典内容を設定すると好適である。入力項目数の割合に代えて、各項目別に当該項目を設定するための想定所要時間を予め設定しておいて、設定済となった項目の想定所要時間の合計時間、或いは当該合計時間の全想定所要時間の合計に対する割合を、採用するとしてもよい。
図11に戻って、特定期間定義データ562は、パラメータ値kb,kcに関する特定期間を定義する単数又は複数の日時の範囲を格納する。
特定位置座標範囲定義データ564は、パラメータ値khに関する特定位置座標範囲を定義する単数又は複数の座標範囲を格納する。
特定店舗定義データ566は、パラメータ値kfに関する特定店舗とする店舗IDを格納する。
なお、これらの定義データは、業務用ゲーム装置の運営サイドにより適宜変更され得る。
プレイデータ700は、ゲーム実行に関する様々な情報が含まれる。図13にデータ構成の一例を示す。本実施形態では、取得済事前設定関連データ710と、取得済セーブデータ720と、ゲームセッティングデータ724と、画像加工セッティングデータ726と、プレーヤオリジナル画像データ728と、が含まれる。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
[処理の流れの説明]
次に、本実施形態におけるゲームシステムの動作について説明する。
図14は、事前設定に係るユーザ端末1500とサーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートである。ユーザ端末1500が端末制御プログラム502(図7参照)を実行し、サーバシステム1100がユーザ管理プログラム553及び事前設定管理プログラム555(図8参照)を実行することで実現される。なお、ユーザ2は既にユーザ登録手続きを済ませており、ユーザIDを取得済であるものとする。
ユーザ端末1500は、事前設定開始操作入力を検出すると(ステップS2のYES)、所定の事前設定要求信号と、ユーザID507とをサーバシステム1100へ送信する(ステップS4)。
サーバシステム1100は、当該要求信号を受信すると(ステップS10のYES)、事前設定入力画面W2(図5参照)を表示させるためのデータ提供を開始する(ステップS12)。
ユーザ端末1500は、事前設定入力画面W2を表示し、ユーザ2による操作入力に応じた操作入力信号を逐次サーバシステム1100へ送信する(ステップS14)。
サーバシステム1100はそれを受信して逐次一時記憶する(ステップS16)。
ユーザ端末1500は、事前設定実行操作を検出すると(ステップS20)、現在位置座標を取得して事前設定時端末位置座標508を設定実行要求信号とともにサーバシステム1100へ送信する(ステップS22)。
サーバシステム1100は、設定実行要求信号を受信して(ステップS24)、事前設定関連データ620(図10参照)を生成・記憶する(ステップS26)。
もし、ユーザ端末1500が、事前設定の抹消操作を検出すると(ステップS30のYES)、所定の抹消要求信号をサーバシステム1100へ送信する(ステップS32)。
サーバシステム1100は、当該信号を受信すると(ステップS34のYES)、既存の事前設定関連データ620の一覧データを返信する(ステップS36)。
ユーザ端末1500は、既存の事前設定関連データ620の一覧をユーザ2に提示して、抹消対象の選択入力を受け付け(ステップS38)、選択結果をサーバシステム1100へ送信する(ステップS40)。
サーバシステム1100は、これを受けてユーザに選択された事前設定関連データ620を消去する(ステップS42)。
図15〜図18は、第1実施形態におけるゲームプレイに係るユーザ端末1500と業務用ゲーム装置1300とサーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートである。ユーザ端末1500が端末制御プログラム502を実行し、業務用ゲーム装置1300はゲームプログラム521を実行し、サーバシステム1100は事前設定管理プログラム555を実行することにより実装される。
ユーザ端末1500は、業務用ゲーム装置1300と通信を確立すると(ステップS60のYES)、所定のプレイ開始要求信号と、ユーザID507とを業務用ゲーム装置1300へ送信する(ステップS62)。
業務用ゲーム装置1300は、当該信号を受信すると(ステップS100のYES)、ユーザ認証シークエンスを開始する。すなわち、受信したユーザIDを記憶し(ステップS102)、サーバシステム1100へ所定の照会要求信号と、ユーザ端末1500から受信したユーザIDと、ゲームタイトル532とを送信する(ステップS110)。
サーバシステム1100は、照会要求信号を受信すると(ステップS120のYES)、業務用ゲーム装置1300から受信したユーザIDとゲームタイトルとに対応する事前設定関連データ620(図10参照)と、セーブデータ610(図9参照)とを検索し、該当するデータを返信する(ステップS122)。
業務用ゲーム装置1300は、それらを受信して、プレイデータ700を作成し、取得済事前設定関連データ710、取得済セーブデータ720としてそれぞれ記憶する(ステップS124;図13参照)。この時、ゲームセッティングデータ724と、画像加工セッティングデータ726は、未設定を意味する所定の初期値とする。ゲームプレイ中の撮影はまだ行われていないのでこの段階ではプレーヤオリジナル画像データ728は作成されていない。
図16に移って、取得済事前設定関連データ710にゲーム用事前設定データ650が無ければ(ステップS140のNO)、業務用ゲーム装置1300は従来と同様に第1設定入力シークエンスを全て実行する(ステップS142)。つまり、当該設定入力シークエンスで必要とされる全ての入力項目についての設定操作入力を要求する。そして、入力結果をゲームセッティングデータ724に反映させる(ステップS144)。
一方、ゲーム用事前設定データ650が有るが、当該データの全入力項目が設定済でなければ(ステップS150のNO)、業務用ゲーム装置1300はゲーム用事前設定データ650をゲームセッティングデータ724へ適用し(ステップS152)、ゲーム用事前設定データ650で未設定の入力項目を設定させるための第1操作入力シークエンスを限定的に実行する(ステップS154)。そして、ゲームセッティングデータ724へ設定操作入力の結果を反映する(ステップS156)。つまり、ここで第1設定操作入力シークエンスの所要時間をカットできる。
また、もしゲーム用事前設定データ650が有り、且つ全ての入力項目が設定済であれば(ステップS150のYES)、業務用ゲーム装置1300はゲーム用事前設定データ650をゲームセッティングデータ724へ適用し(ステップS160)、第1操作入力シークエンスを全て省略する(ステップS162)。
次に、業務用ゲーム装置1300は事前設定関連データ620と特典設定データ560(図12参照)とを照合して、付与条件を満たす特典設定データ560を検索してユーザ2に特典を付与し(ステップS170)、ゲームプレイシークエンスを開始する(ステップS172)。
図17に移って、業務用ゲーム装置1300はゲーム中のプレーヤ画像を撮影しプレーヤオリジナル画像データ728をプレイデータ700に格納する(ステップS174;図13参照)。
撮影を行う条件はゲーム内容に応じて適宜設定可能である。例えば、カーレースゲームであれば、他者を抜いたタイミングや、コースアウトしたタイミング、ゴールしたタイミングなどが適当である。表情を認識する画像処理が可能であれば、笑顔を作ったタイミングとしてもよい。
次に、業務用ゲーム装置1300はゲームプレイシークエンスの終了を判定する。ゲームプレイシークエンスの終了条件は実行されるコンテンツの内容に応じて適宜設定可能である。対戦格闘ゲームならば所定数の対戦ラウンドの終了、レースゲームであれば所定ラップ数の走行、音楽ゲームであれば所定曲数の演奏、シューティングゲームであればプレイ開始からの所定時間の経過、などである。
そして、ゲームプレイシークエンスが終了すると(ステップS176)、業務用ゲーム装置1300はデータセーブ要求信号と、ユーザIDと、今回のプレイ結果が反映された新たなセーブデータとをサーバシステム1100へ送信する(ステップS178)。
図示されていないが、サーバシステム1100は、データセーブ要求信号を受信すると、受信したユーザIDのユーザ管理データ600のセーブデータ610を受信した新たなセーブデータに更新する。
次に、取得済事前設定関連データ710に画像加工用事前設定データ652が無ければ(ステップS180のNO)、業務用ゲーム装置1300は従来と同様に第2設定入力シークエンスを全て実行する(ステップS182)。つまり、当該設定入力シークエンスで必要とされる全ての入力項目についての設定操作入力を要求する。そして、入力結果を画像加工セッティングデータ726に反映させる(ステップS184;図13参照)。
一方、画像加工用事前設定データ652は有るが、当該データの全入力項目が設定済でなければ(ステップS190のNO)、業務用ゲーム装置1300は画像加工用事前設定データ652を画像加工セッティングデータ726へ適用し(ステップS192)、画像加工用事前設定データ652で未設定の入力項目を設定させるための第2操作入力シークエンスを限定的に実行する(ステップS194)。そして、画像加工セッティングデータ726へ設定操作入力の結果を反映する(ステップS196)。つまり、ここで第2設定操作入力シークエンスの所要時間をカットできる。
また、もし画像加工用事前設定データ652が有り、且つ全ての入力項目が設定済であれば(ステップS190のYES)、業務用ゲーム装置1300は画像加工用事前設定データ652を画像加工セッティングデータ726へ全適用し(ステップS200)、第2操作入力シークエンスを全て省略する(ステップS202)。
図18に移って、業務用ゲーム装置1300は次に、プレーヤオリジナル画像データ728(図13参照)を、画像加工セッティングデータ726に基づいて画像加工処理し(ステップS204)、加工後の画像の出力処理を実行して(ステップS206)、一連の処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、業務用ゲーム装置1300を利用するために必要とされる設定入力を、ユーザ端末1500を使って事前設定可能にすることができる。そして、当該事前設定を業務用ゲーム装置1300が利用することで、設定入力シークエンスの全部を省略したり、一部の入力項目の設定入力を省略することで、設定入力シークエンスの所要時間を短縮し、業務用ゲーム装置1300の稼動率を向上させることが可能になる。
また、ユーザ2からすれば、従来であれば業務用ゲーム装置1300を前にしてその場で行わなければならないことを、ユーザ端末1500を使って予め行うことができる。例えば、なじみの店舗3に行く前に事前設定を行い、店舗3に着いたならばゲームセッティングをすることなくユーザ端末1500をかざすだけで直ぐにゲームを楽しむことができるようになる。しかも、特典も得られる。
こうした仕組みにより、ユーザ2にとっての利便性が向上するのは勿論であるが、事前設定をする行為そのものがこれから行うゲームプレイへの期待感を高め、ひいてはゲームのエンターテイメントとしての満足度を高める副次的な効果が期待できる。
また、従来の業務用ゲーム装置1300では、業務用ゲーム装置1300でゲームプレイをする直前でしかゲームセッティングができない。ゲームセッティングができる時間が限られているのである。これに対して、本実施形態のように事前設定が可能な構成では、じっくりと戦術を考えてゲームセッティング(事前設定)を練ることができるので、ユーザ2にとって有利かつ至便である。また、ユーザ2にとってみればじっくり準備した満足感をもってプレイに臨めることにもなる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、事前設定関連データ620の生成と管理をユーザ端末1500で行う点が異なる。以降では、第1実施形態との差異について主に述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して重複する説明は省略するものとする。
図19は、第2実施形態における事前設定関連データの保存と業務用ゲーム装置への提供の仕組みを説明するための図である。
本実施形態でも、ユーザ登録に関する続きが行われると、ユーザ端末1500は登録したユーザID507を記憶し、サーバシステム1100は当該ユーザがプレイしたゲームタイトル別のセーブデータ610を含むユーザ管理データ600を格納することができるようになる。
しかし、ユーザ端末1500とサーバシステム1100との間で事前設定手続きが行われずに、ユーザ端末1500にて独自に事前設定入力画面W2を表示させて、設定操作入力によって事前設定関連データ620をユーザ端末1500に記憶させた場合が本実施形態である。
ユーザ2は、ユーザ端末1500で事前設定をした後、実際に店舗3に出向いて希望するゲームタイトルを実行する業務用ゲーム装置1300へユーザ端末1500をかざして、事前設定関連データ620を提供する。
事前設定関連データ620を取得した業務用ゲーム装置1300は、当該データに含まれるユーザID621に紐付けられたセーブデータ610の有無をサーバシステム1100に照会する。照会を受けたサーバシステム1100は、該当するセーブデータ610が存在すれば、当該セーブデータ610を業務用ゲーム装置1300へ送信・提供する。
事前設定関連データ620とセーブデータ610とを取得した業務用ゲーム装置1300は、第1実施形態と同様にして第1設定入力シークエンスと第2設定入力シークエンスとの一部又は全部を省略する。
図20は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成例を示す機能ブロック図である。基本的には第1実施形態と同様であるが、本実施形態の端末処理部200tは、本実施形態の端末制御プログラム502を実行することによって、事前設定要求制御部204とユーザID提供制御部205(図7参照)に代えて、事前設定管理部260を備える。しかも、本実施形態の事前設定管理部260は、照会応答データ提供制御部262(図8参照)に代えて、事前設定関連データ提供部263を有する。
事前設定関連データ提供部263は、業務用ゲーム装置1300との間で通信が確立されると、事前設定関連データ620を提供するための制御を行う。
本実施形態の端末記憶部500tは、事前設定関連データ620を記憶する。
図21は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。基本的には第1実施形態と同様であるが、事前設定関連データ620の作成と記憶管理の機能をユーザ端末1500が担うことになったのに合わせて、サーバ処理部200sからは事前設定管理部260が省略され、サーバ記憶部500sからは事前設定管理プログラム555と、事前設定関連データ620とが省略される。
本実施形態における業務用ゲーム装置1300の機能構成は、基本的には第1実施形態と同様であるが(図11参照)、本実施形態における事前設定データ取得制御部223は、通信を確立したユーザ端末1500から事前設定関連データ620を取得するように制御する点が異なる。
図22〜図23は、本実施形態における事前設定関連データの作成と提供に関するユーザ端末1500と業務用ゲーム装置1300とサーバシステム1100との処理の流れを説明するためのフローチャートである。
ユーザ端末1500は所定の事前設定開始操作を検出すると(ステップS70のYES)、事前設定入力画面W2を表示し(ステップS72)、操作入力に応じて事前設定関連データ620を作成・記憶する(ステップS74)。
もし、所定の事前設定抹消操作を検出したならば(ステップS76のYES)、既存の事前設定関連データ620の一覧を表示して抹消対象の選択操作を受け付け(ステップS78)、選択された事前設定関連データ620を消去する(ステップS80)。
また、業務用ゲーム装置1300と通信を確立したならば(ステップS82のYES)、
ユーザ端末1500は既存の事前設定関連データ620の一覧を提示して、業務用ゲーム装置1300へ提供するデータの選択入力を受け付ける(ステップS84)。そして、プレイ開始要求信号とともに、選択された事前設定関連データ620を業務用ゲーム装置1300へ送信する(ステップS86)。
業務用ゲーム装置1300は、プレイ開始要求信号を受信すると(ステップS100のYES)、プレイデータ700を作成して受信した事前設定関連データ620を取得済事前設定関連データ710として記憶する(ステップS104)。
図23に移って、業務用ゲーム装置1300は、受信した事前設定関連データ620に含まれるユーザID621と予定ゲームタイトル631とともに所定の照会要求信号をサーバシステム1100へ送信してセーブデータ610を照会する(ステップS112)。
サーバシステム1100は、該当するセーブデータ610を検索して業務用ゲーム装置1300へ返信する(ステップS126)。業務用ゲーム装置1300はこのセーブデータ610を受信して記憶する。(ステップS128)。
以降、業務用ゲーム装置1300の処理の流れは、第1実施形態のステップS140〜ステップS206と同様である(図16〜図18参照)。
なお、セーブデータ610をユーザ端末1500で記憶・管理する構成とすることも可能である。その場合は、ユーザ端末1500がステップS86にてセーブデータ610を業務用ゲーム装置1300に送信することとすればよい。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記の形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、設定入力シークエンスの数や、設定入力シークエンスとゲームプレイシークエンスとの関係を適宜変更することができる。具体的には、上記実施形態の第1設定入力シークエンスと第2設定操作入力シークエンスの何れかを省略してもよい。また、ゲームプレイシークエンスを複数設けて、各ゲームプレイシークエンスの間に第3設定入力シークエンス等の追加の設定入力シークエンスを行う構成としてもよい。
[その2]
また、上記実施形態では、コンテンツ装置としてビデオゲームを実行する業務用ゲーム装置1300を例示したが、コンテンツ装置が実行するコンテンツのジャンルはビデオゲームに限らず適宜変更することができる。
例えば、コンテンツを写真シール作成とすれば、図24に示すような、撮影印刷装置1300Bをコンテンツ装置として、本発明を適用することができる。撮影印刷装置1300Bは、撮影用光源1340とブルーバック1342とを備え、イメージセンサユニット1320でユーザを撮影して、撮影した画像に制御基板1350で画像加工処理を施して、シール印刷装置1332でシール印刷して提供することができる。その場合、上記実施形態の第1設定入力シークエンスを省き、ゲームプレイシークエンスを写真撮影シークエンスに置き換えればよい。
また、コンテンツ装置として、ビデオゲームではなくメダルゲームを実行するゲーム装置などとすることも可能で有る。その場合、特典の内容やステップS176のゲームプレイシークエンスの終了判定の条件は適宜変更可能である。例えば、メダルゲーム装置であればメダルや景品の払出抽選における当選確率の変更(当選確率のアップ)や、メダルや景品の払出数のアップなどを特典とすることができる。終了判定の条件には、ゲーム媒体であるメダルの枯渇なども適宜含めることができる。
[その3]
また、上記実施形態及び変形例の説明では、コンテンツ実行装置を業務用の装置として説明したが、家庭用のゲーム装置や、パーソナルコンピュータに置き換えることもできる。