JP2016145317A - 材料加工用液 - Google Patents

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瀧内 直祐
Naosuke Takiuchi
直祐 瀧内
博樹 大脇
Hiroki Owaki
博樹 大脇
伸一 三木
Shinichi Miki
伸一 三木
洋平 福田
Yohei Fukuda
洋平 福田
健二 扇
Kenji Oogi
健二 扇
康人 松永
Yasuto Matsunaga
康人 松永
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Abstract

【課題】 切削加工において従来から問題とされてきた安全性と環境への負荷軽減に優れ、さらに冷却性能、切削性能、耐食性能に優れた切削加工液や、安全性と環境への負荷軽減に優れ、脱脂洗浄能に優れた脱脂洗浄液などの材料加工用液を提供すること。【解決手段】 オルトリン酸カリウム塩、ポリリン酸カリウム塩及びメタリン酸カリウム塩から選ばれる少なくとも1種を含むリン酸カリウム塩水溶液に、アスコルビン酸誘導体を含有させた材料加工用液である。【選択図】 図1

Description

本発明は、材料加工用液に関する。具体的に、本発明は、旋盤、フライス盤、ボール盤等の切削加工装置を用いた切削加工において使用される切削加工液に係り、特に、安全性と環境への負荷軽減に優れ、冷却性能、切削性能(切削加工能)、耐食性能に優れた切削加工液に関する。また、本発明は、脱脂洗浄能に優れた脱脂洗浄液に関する。
従来から、旋盤、フライス盤、ボール盤等の切削加工装置を用いた切削加工においては、切削工具(ドリルやバイト等の刃物)に対して切削液(切削加工液)の添加が行われている。切削液の添加により、切削工具と被切削物との間の切削部位及び摩擦部位における温度上昇が抑制されるため、作業が容易になるとともに、金属切削部位の温度変化による変形を抑制し、切削の精度を上げることが可能となる。また、切削工具と被切削物、及び切削工具と被切削物から生ずる切粉との間の摩擦を低減することにより、切削工具の摩耗防止と寿命延長が可能となる。また、被切削物の切粉の除去により、効率的で精度の高い切削作業が可能となる。
金属切削を行う際、工具の回転速度が小さい時には、温度上昇が小さいことから、潤滑性の向上を指向するため、油を主成分とした金属切削油が用いられる。一方、工具の回転速度が大きい時には、冷却性能の高い含水金属切削液が用いられる。
金属切削油は、活性型金属切削油と不活性型金属切削油に大別される。活性型金属切削油は華氏212℃で銅片を3時間浸し、暗色変化がみられるものである。これは、重作業用金属切削液として用いられ、硫化した鉱物油、スルホクロリド化した鉱物油、スルホクロリド化した脂質混合物を成分とする。不活性型金属切削油は、暗色変化がみられないものであり、通常硫黄を含有し、非修飾鉱物油、脂質、脂質と鉱物油との混合物、硫化脂質と鉱物油との混合物の4種に大別される。このように、金属切削油として様々なものが開発されているが、共通点としては、一般に、冷却効果より、摩擦低減作用に優れている。
一方、含水金属切削液の主成分は水であり、これに、種々の成分が配合されている。例えば、増粘性の改善のために、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、及びこれらの誘導体などの水溶性ポリマーが用いられている。また、防錆性の改善のために、オレイン酸塩、スルホン酸塩、トリエタノールアミン、アルケニルコハク酸アミド、ソルビタンモノオレエートなどが用いられている。さらに、極圧及び耐摩耗添加剤として、塩素化パラフィン、硫化油脂などが用いられている。また、防腐剤として、o−フェニルフェノール、フェノール錫、ヘキサハイドロトリアジンが用いられ、消泡剤としてシリコン、高級アルコール、フッ素計ポリエーテルなどが用いられている。
含水金属切削液の一般的な長所としては、冷却性能に優れること以外に、不燃性であること、耐圧縮性があること、金属屑の除去性能に優れること、比較的安価であることなどが挙げられる。
このように、従来技術にかかる金属切削油および含水金属切削液には、多種類かつ高濃度の有機化合物や無機化合物が含まれている。
また、上記のような従来技術に係る金属切削油は、一般に、切削加工時(あるいは切削加工後)に回収され、さらなる添加物(例えば、重油等)を混入させた後、焼却処理等を行うことによって、廃液処理がなされる。また、含水金属切削液の場合も、汚濁液が回収され、微細金属回収後、廃液処理が必要となる。
以上のように、従来技術に係る金属切削油及び含水金属切削液を用いた切削加工方法においては、作業者の健康面への悪影響、作業環境の悪化、廃液処理における自然環境への負荷等が大きくなっており、さらに廃液処理の費用も拡大している。
特開2012−92205号公報 特開2011−256376号公報 特開平06−313182号公報 特許第3368892号
従来の金属切削油は、作業者の健康面において、皮膚障害、喉や目の痛み、発癌性が懸念される。また、作業環境面では、臭気、切削油剤の飛散、べとつき、発煙、錆の発生等が問題となっている。さらに、廃液処理において、水質汚染、大気汚染、土壌汚染等への影響が深刻になっている。
また、金属切削油を使用した場合、油剤の脱脂、油剤の管理等が必要であるので、作業効率が極めて悪い。
金属性難削材料であるステンレス鋼等の切削加工においては、高品質、高能率、低コストを目標に、切削工具への冷却効果及び潤滑効果を目的として、工具刃先に多量の金属切削油が噴射されている。しかしながら、金属性難削材料であるステンレス鋼等の切削加工において、高能率化により、切削加工条件が過酷になれば、工具刃先の欠損、チッピング(工具刃先の微小な欠損)が生じ、工具寿命の短縮等、様々な問題が生じる。
一方、含水金属切削剤の場合、その種類、濃度等によっては、工作機械の錆の発生が問題となっている。錆の発生を抑制するため、防錆剤の添加、pHを高くする必要がある(pH11.0以上)等の課題がある。例えば、pH13.0を超える水酸化カリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液などの強アルカリ性の水酸化物であれば、被切削材の金属表面に不動態膜を形成し錆びないが、pHを中性域から弱アルカリ域まで低くした場合には錆が発生する。
pHが13.0を超える水酸化カリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液等の強アルカリ性の水溶液はタンパク質を加水分解する性質を有するため、皮膚に対する侵襲性を示し、火傷のような症状を呈する他、飛沫が目に入った場合、眼球を傷つけ失明の危険性がある。
また、炭酸ナトリウム水溶液は、時間経過によって少量ではあるが白い沈殿物を生じるため、これを金属切削液として用いた場合、加工後において被切削材の金属表面に白い結晶が付着するため、乾燥後に硬くなる等の問題がある。
さらに、金属切削液の種類によっては、環境悪化の要因となる塩素系化合物等が含有されているため、廃液処理に伴う環境汚染問題が生じている。また、金属切削油にあっては、最終的な廃液処理は、重油添加とその焼却となるため、焼却による二酸化炭素の膨大な排出と、環境汚染物質の大気中への拡散による環境汚染が避けられない。さらに、窒素化合物を含有する金属切削液は、廃液の焼却処理に際して、窒素酸化物(NO)を生成する可能性がある。大気中へ放出されたNOが呼吸により体内に取り込まれ細胞内に入ると、強い酸化作用を示し細胞障害性を示すため、粘膜刺激過敏、気管支炎、肺水腫などの原因となる。また、NOと花粉の複合体が、体内に取り込まれると、Th2反応が亢進し、喘息の原因となる。特に学童期の喘息は学業の遅れをもたらすことからNOの大気への排出を規制する必要が大きくなっている。
このように、金属切削液に関して、環境問題への配慮が必要であり、さらに、産業廃棄物の削減やリサイクル化の促進が望まれている。しかしながら、現状においては、使用後金属切削液の大部分が産業廃棄物として処理されており、新たな環境に優しい金属切削液の創出が急務の課題となっている。
大量需要に対応するための高密度生産等により金属切削加工条件が過酷になれば、切削工具の刃先における異常な摩耗、チッピング等の発生は避けられず、工具寿命が短くなる傾向が強い。特に、金属性難削材料であるステンレス鋼等の切削加工における金属切削液の大量使用は、現状では避けがたく、大きな環境問題となりつつある。
これらの問題を解決するため、圧縮空気によって植物油をベースにした油剤をミスト状(霧状)に噴霧して、切削加工を行う微少量潤滑切削加工法(MQL)も一部試験的に行われている。しかしながら、MQLによる切削加工を行った場合、過酷な切削加工条件では、油ミストによる工具刃先への冷却効果がほとんどなく、著しい工具摩耗が発生し、工具寿命が短くなる。
一方、金属加工時には、切削加工油剤や加工用潤滑剤等の油剤が使用されるが、この油剤使用後には、次の作業のために油剤をきれいに洗浄する必要がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、切削加工において従来から問題とされてきた安全性と環境への負荷軽減に優れ、さらに冷却性能、切削性能、耐食性能に優れた切削加工液や、安全性と環境への負荷軽減に優れ、脱脂洗浄能、耐食性能に優れた脱脂洗浄液などの材料加工用液を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、リン酸カリウム塩水溶液を用いることにより、中性域から弱アルカリ域の水溶液であっても、切削加工において、優れた冷却性能、切削性能、耐食性能が得られることを知見した。また、このリン酸カリウム塩水溶液に、特定の構造を有するアスコルビン酸誘導体を添加することにより、切削性能や耐食性能をさらに向上させることができることを知見した。
本発明者らは、これらの知見をもとにさらに研究を重ねた結果、従来の金属切削液と比較して、作業者の健康面への悪影響が低減され、作業環境悪化が抑えられ、廃液処理における自然環境への負荷等を低減することが可能で、さらには切削加工性や耐食性にも優れた切削加工液を見いだし、本発明を完成するに至った。さらに、本発明者らは、この溶液が、脱脂洗浄にも非常に有用であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、リン酸カリウム塩水溶液に、下記一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体を0〜10%含有させたことを特徴とする切削加工液、脱脂洗浄液などの材料加工用液に関する。
(一般式(I)中、R及びRは、それぞれ、水素原子、アリール基、複素環基、酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基若しくは複素環基で置換された酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよく、少なくとも1つは水素原子ではない。)
リン酸カリウム塩水溶液が、好ましくは、オルトリン酸カリウム塩、ポリリン酸カリウム塩及びメタリン酸カリウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む水溶液である。
また、本発明は、上記一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする切削加工液又は脱脂洗浄液の添加剤に関する。
さらに、本発明は、上記材料加工用液(切削加工液)を、圧縮空気を用いたスプレーにより噴射して金属材料又はプラスチック材料の切削加工を行うことを特徴とする切削加工法に関する。
また、本発明は、上記材料加工用液(脱脂洗浄液)を、圧縮空気を用いたスプレーにより噴射して金属材料又はプラスチック材料の脱脂洗浄を行うことを特徴とする脱脂洗浄法に関する。好ましくは、材料加工用液による洗浄後、圧縮空気を噴射して洗浄面を乾燥する。
また、本発明は、上記材料加工用液(脱脂洗浄液)が収容された液収容手段と、該材料加工用液を噴射するスプレー手段と、該スプレー手段を駆動するエアーコンプレッサーとを備えたことを特徴とする脱脂洗浄装置に関する。好ましくは、圧縮空気を噴射するエアー噴射手段を備えている。
本発明の切削加工液は、安全性と環境への負荷軽減に優れ、さらに優れた冷却性能、切削性能、耐食性能を有する。本発明の切削加工液を使用することにより、作業の安全性が高くなり、工具寿命の長期化が図られる。また、切削対象物においては、良好な切削加工面となり、優れた光沢が得られ、錆の防止が図られる。また、本発明の脱脂洗浄液は、作業の安全性が高く、優れた脱脂洗浄効果が得られる。洗浄面は、発泡性がないため、泡の処理が不要であり、光沢を損なうことなく、錆の防止が図られる。
本発明の一実施形態に係る脱脂洗浄装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る脱脂洗浄装置の概略構成図である。 本発明の切削加工液の切削性能を調べるために使用した切削加工装置の概略構成図である。
本発明の材料加工用液は、リン酸カリウム塩水溶液に、一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体を0〜10%、好ましくは0.01〜10%、より好ましくは0.05〜3%、さらに好ましくは0.05〜2%、特に好ましくは0.05〜1%含有させたものである。なお、%は、w/w%を意味する(以下、同様)。
本発明の材料加工用液は、切削加工液(剤)、脱脂洗浄液(剤)、防錆液(剤)として使用することができる。
本発明の材料加工用液に含まれるリン酸カリウム塩は、食品添加剤として用いられている安全な物質であり、また、アスコルビン酸誘導体も、いわゆるビタミンCの脂肪酸誘導体であり、加水分解により、食品でもあるアスコルビン酸と脂肪酸等に分解される物質である。また、本発明の材料加工用液は、pHが7.5〜10.5程度の中性域から弱アルカリ域にあり、安全性の高く、また、健康面及び環境面に影響を及ぼす毒性の高い防錆剤を添加しなくても、錆の発生を防止することができる。
さらに、基本溶液として、リン酸カリウム塩水溶液といったアルカリ性水溶液を採用しているため比熱が大きく、切削加工での冷却性に極めて優れている。また、スプレー法においては、材料加工用液を噴射することから作業者が吸引する可能性が高いため、吸い込んでも安全であることが求められるが、本発明による材料加工用液は安全であるため、本発明の切削加工法や脱脂洗浄法において適している。
また、本発明の材料加工用液は、健康や環境に影響の少なく、キレート作用、抗酸化作用等を併せもつアスコルビン酸誘導体を添加するものであることから、特に新規に生じた金属切削面や洗浄面に対しても防錆作用を得ることができる。
このような本発明の切削加工液や脱脂洗浄液としての材料加工用液を使用することにより、作業の安全性が高くなり、工具寿命の長期化が図られる。また、切削対象物や洗浄対象物においては、良好な切削加工面或いは清浄な洗浄面となり、優れた光沢が得られ、錆の防止が図られる。本発明の材料加工用液は、金属材料の他、プラスチック材料等に対しても用いることができる。
以下、本発明の材料加工用液の成分について詳細に説明する。なお、本発明の材料加工用液は、下記説明する成分の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分を含有していてもよい。
[アスコルビン酸誘導体]
本発明の材料加工用液において用いられるアスコルビン酸誘導体は、下記一般式(I)で示される化合物である。本発明のアスコルビン酸誘導体を材料加工用液に含有させることにより、抗酸化作用、キレート作用、耐摩耗性作用、潤滑付与作用を付加することができる。
ここで、R及びRは、それぞれ、水素原子、アリール基、複素環基、酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基若しくは複素環基で置換された酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基を表し、各置換基はさらに置換基を有していてもよい。また、R及びRは、互いに同一であっても異なっていてもよく、少なくとも1つは水素原子ではない。
前記アリール基としては、単環式であっても、縮合多環式であってもよく、好ましくは炭素数6〜18のアリール基である。具体的には、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等を例示することができ、フェニル基が好ましい。また、アリール基は、アルコキシ基(例えば炭素数1〜20)等で置換されてもよい。
前記複素環基としては、炭素原子の他に、環構成原子として、窒素原子、硫黄原子、酸素原子等のヘテロ原子を例えば1〜4個含有するものであり、単環式であっても、縮合多環式であってもよい。また、複素環基は、アルコキシ基(例えば炭素数1〜20)等で置換されてもよい。
具体的には、フリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾール、インドリル、インダゾリル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピラジニル、ピラゾロピリジニル、ピアゾロチエニル、ピラゾロトリアジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンイニミル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジオキソラニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロベンゾジオキセピニル、テトラヒドロベンゾフラニル、クロメニル、ジヒドロキノニリル、テトラヒドロキノニリル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロフタラジニル、7−アザインドリル等を例示することができる。
前記酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基としては、直鎖又は分岐のものであってもよく、また、アルコキシ基(例えば炭素数1〜20)等で置換されていてもよい。
酸素原子で中断されていない飽和又は不飽和のアルキル基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。アルキル基としては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数5〜20のアルキル基がより好ましい。アルケニル基としては、炭素数1〜20のアルケニル基が好ましく、炭素数5〜20のアルケニル基がより好ましい。アルキニル基としては、炭素数1〜20のアルキニル基が好ましく、炭素数5〜20のアルキニル基がより好ましい。
具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基(n−プロピル基、イソプロピル基)、ブチル基(n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基)、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基のようなアルキル基や、ビニル基、プロペニル基等のアルケニル基、エチニル基、プロピニル基等のアルキニル基を例示することができる。
酸素原子で中断された飽和又は不飽和のアルキル基としては、例えば、ポリエチレングリコール基、ポリプロピレングリコール基を挙げることができる。ポリエチレングリコール基としては、重合度1〜10のポリエチレングリコール基が好ましく、重合度3〜10のポリエチレングリコール基がより好ましい。ポリプロピレングリコール基としては、重合度1〜7のポリプロピレングリコール基が好ましく、重合度2〜7のポリプロピレングリコール基がより好ましい。
アリール基若しくは複素環基で置換された酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基は、直鎖又は分岐のものであってもよく、また、アルコキシ基(例えば炭素数1〜20)等で置換されていてもよい。
酸素原子で中断されていないアリール基若しくは複素環基で置換された飽和又は不飽和のアルキル基は、上記説明した酸素原子で中断されていない飽和又は不飽和のアルキル基の少なくとも1の水素原子が、上記説明したアリール基若しくは複素環基で置換されている基であり、炭素鎖の炭素数1〜20のアリールアルキル基、炭素鎖の炭素数1〜20のアリールアルケニル基、炭素鎖の炭素数1〜20のアリールアルキニル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルキル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルケニル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルキニル基であることが好ましい。また、これらの基のそれぞれの炭素鎖の炭素数は、5〜20であることがより好ましい。
酸素原子で中断されたアリール基若しくは複素環基で置換された飽和又は不飽和のアルキル基は、上記説明した酸素原子で中断された飽和又は不飽和のアルキル基の少なくとも1の水素原子が、上記説明したアリール基若しくは複素環基で置換されている基であり、例えば、末端にアリール基若しくは複素環基を有するポリエチレングリコール基や、末端にアリール基若しくは複素環基を有するポリプロピレングリコール基を挙げることができる。ポリエチレングリコール基の重合度としては、1〜10であることが好ましく、3〜10であることがより好ましい。ポリプロピレングリコール基の重合度としては、1〜7であることが好ましく、2〜7であることがより好ましい。
[リン酸カリウム塩水溶液]
本発明のリン酸カリウム塩水溶液は、pHが7.5〜10.5であることが好ましく、8〜10であることがより好ましく、8.5〜9.5であることがさらに好ましい。このリン酸カリウム塩水溶液は、リン酸カリウム塩の添加後、所定期間大気中で放置した溶液であってもよく、pH調整剤でpHを調整した溶液であってもよい。また、アスコルビン酸誘導体を添加する場合は、添加後のpHが上記程度になるように、リン酸カリウム塩水溶液自体のpHは少し高めに調整しておくことが好ましい。
本発明のリン酸カリウム塩水溶液としては、オルトリン酸カリウム塩、ポリリン酸カリウム塩及びメタリン酸カリウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む水溶液であることが好ましく、オルトリン酸カリウム塩及びポリリン酸カリウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む水溶液であることがより好ましく、オルトリン酸カリウム塩及びポリリン酸カリウム塩を含む水溶液であることが特に好ましい。ポリリン酸カリウム塩を含むことにより、弱アルカリ領域におけるpH安定性を向上させることができる。また、これらのリン酸カリウム塩は、食品添加剤として用いられている安全な物質であり、作業者が切削加工液を吸引する可能性が高い圧縮空気を用いたスプレーによる切削加工法や脱脂洗浄法において、特に有用である。
上記オルトリン酸カリウム塩としては、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三カリウムを例示することができる。また、上記ポリリン酸カリウム塩としては、ピロリン酸カリウム塩、トリポリリン酸カリウム塩が挙げられ、ピロリン酸カリウム塩単独であってもよく、トリポリリン酸カリウム塩単独であってもよく、両者の混合物であってもよいが、防錆効果の点からは、ピロリン酸カリウム塩単独であることが好ましい。
本発明のリン酸カリウム塩水溶液が、オルトリン酸カリウム塩及びポリリン酸カリウム塩を含む水溶液である場合、両者の割合は、オルトリン酸カリウム塩1重量部に対して、ポリリン酸カリウム塩を0.25〜2重量部含むことが好ましく、0.5〜1重量部含むことがより好ましい。
また、本発明のリン酸カリウム水溶液(材料加工用液)におけるリン酸カリウム塩の総量としては、被切削物の光沢(結晶の析出)の点から、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましく、1.5%以下であることが特に好ましい。また、防錆効果の点からは、0.2%以上であることが好ましく、0.4%以上であることがより好ましく、0.6%以上であることがさらに好ましい。
また、本発明のリン酸カリウム塩水溶液は、炭酸カリウム塩を含んでいてもよく、これによりpHを安定化させることができる。なお、本発明におけるリン酸カリウム塩、炭酸カリウム塩という用語は、水素塩を含む塩をいう。
本発明のリン酸カリウム塩水溶液の調製方法は特に制限されるものではなく、例えば、リン酸二水素カリウム(KHPO)、リン酸水素二カリウム(KHPO)、リン酸三カリウム(KPO)、ピロリン酸四カリウム(K)、トリポリリン酸カリウム(K10)、メタリン酸カリウム((KPO)等のリン酸カリウム塩や他のカリウム塩を用いて調製することができる。
具体的には、例えば、リン酸二水素カリウム及びリン酸水素二カリウム、リン酸水素二カリウム及びリン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム及びピロリン酸四カリウム、リン酸三カリウム及びピロリン酸四カリウム、並びにリン酸水素二カリウム及び炭酸水素カリウムといった原料の組合せを用いて調製することができる。
また、水酸化カリウムや炭酸カリウム等のカリウム塩及びリン酸を用いて調製してもよく、例えば、濃度0.5〜5.0%、好ましくは濃度0.7〜3.5%、さらに好ましくは濃度0.9〜3.0%の炭酸カリウム水溶液にリン酸を加えることにより調製することができる。炭酸カリウムの添加量は、過剰に添加すると被切削材の光沢が失われる場合があるので、防錆効果を奏する範囲でより少ない方が好ましい。
また、本発明のリン酸カリウム塩水溶液は、リン酸ナトリウム及び/又は炭酸ナトリウムを含まないことが好ましい。ナトリウム塩は、時間経過によって少量ではあるが白い沈殿物を生じるため、これを含まないことが好ましい。
[切削加工]
上記本発明の材料加工用液(切削加工液)は、金属材料等の材料切削時に当該切削加工液を切削箇所に供給するいかなる方法に対しても使用することができるが、圧縮空気を用いたスプレーによるスプレー法において用いられることが好ましく、微少量潤滑法(Minimum Quantity Lubrication)に用いることもできる。
すなわち、本発明の切削加工法としては、本発明の切削加工液を、圧縮空気を用いたスプレーにより噴射して金属材料又はプラスチック材料の切削加工を行う方法を挙げることができる。
本発明の切削加工液は、切削加工での冷却性に極めて優れているため、少量の液を用いても、十分な冷却効果を奏する。また、スプレーによる切削加工法は、切削加工液を作業者が吸引する可能性が高いが、本発明による切削加工液は安全であるため当該加工法において適している。
このような本発明の切削加工法に用いられる切削加工用スプレー装置としては、本発明の材料加工用液(切削加工液)が収容された液収容手段と、切削加工液を噴射するスプレー手段と、スプレー手段を駆動するエアーコンプレッサーとを備えた切削加工用スプレー装置を挙げることができ、後述する脱脂洗浄装置と同様の構成のものを用いることができる。
切削加工におけるスプレー手段の液噴出量としては、例えば3〜1500mL/h程度であり、30〜1000mL/hであることが好ましく、200〜600mL/hであることがより好ましい。圧縮空気を送り出すコンプレッサーの圧力としては、例えば0.2〜1.0MPa程度に設定することができ、0.3〜0.6MPa程度に設定することが好ましい。
[脱脂洗浄]
上記本発明の材料加工用液(脱脂洗浄液)は、浸漬法、シャワー法等、従来から金属材料又はプラスチック材料加工時の脱脂洗浄において使用されている方法にも使用することができるが、圧縮空気を用いたスプレーによるスプレー法に特に適している。すなわち、本発明の脱脂洗浄法としては、上記材料加工用液を、圧縮空気を用いたスプレーにより噴射して金属材料又はプラスチック材料の脱脂洗浄を行う方法を挙げることができる。
従来の浸漬法では、繰り返しの洗浄により、浸漬する脱脂洗浄液の表面に多量の汚れた油剤が残り、洗浄後に油分が対象物に付着して、脱脂洗浄効果が十分に得られないことがあると共に、脱脂洗浄液もすぐに汚れてしまうという問題があったが、本発明のスプレーを用いた方法によると、金属材料等の表面に残留する油剤を強力なスプレーの勢いを利用して十分に除去する(洗い流す)ことが可能となる。また、従来の浸漬法等では、大量の脱脂洗浄液を要し、その乾燥等にも時間を要していたが、本発明のスプレーを用いた方法は、浸漬法等に比べ少量の溶液で脱脂洗浄することができ、その後の乾燥も、空気噴射による方法や、ウエス等で拭き取るといった簡易な方法で容易に行うことができる。さらに、洗浄後の洗浄面も金属材料の光沢を損なわず、錆の防止も図られる。なお、本発明の脱脂洗浄液は水溶性であることから、使用中における発火の心配もなく、安全に使用することができる。
このような本発明の脱脂洗浄法に用いられる脱脂洗浄装置としては、本発明の材料加工用液(脱脂洗浄液)が収容された液収容手段と、脱脂洗浄液を噴射するスプレー手段と、スプレー手段を駆動するエアーコンプレッサーとを備えた脱脂洗浄装置を挙げることができ、好ましくはエアー噴射手段をさらに備える。本発明の脱脂洗浄装置によれば、エアーコンプレッサーによる圧縮空気により、脱脂洗浄液を高圧で噴射することができ、金属材料等に残留する油剤を強力なスプレーの勢いを利用して除去することが可能となり、より少量の液で効果的に脱脂洗浄処理を行うことができる。また、エアー噴射手段を備える場合には、材料表面の脱脂洗浄液や異物の除去を行うことができ、乾燥時間の短縮及び洗浄面の清浄化を図ることができる。特に、平坦でない材料の場合には脱脂洗浄液が残りやすい箇所が存在するが、手持式のエアー噴射手段を用いることにより、特定の箇所を重点的に乾燥することができ、効率的な乾燥が可能となる。
本発明の脱脂洗浄液が収容される液収容手段は、スプレー手段に液を供給できるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、スプレー手段に設けられた液収容部や、スプレー手段に配管を介して接続された液収容容器を挙げることができる。また、スプレー手段としては、圧縮空気を用いて洗浄面を洗い流せる程度に脱脂洗浄液を勢いよく噴射できるものであれば特に制限されるものではなく、手持式のスプレー手段が好ましい。例えば、塗装用等に用いられる市販のスプレーガンを挙げることができ、具体的には、(株)明治機械製作所製FMII−G08R(C)を例示することができる。スプレーガンは、脱脂洗浄処理に必要な時のみに噴射することができることから、脱脂洗浄液の使用量の低減を図ることが可能となる。エアーコンプレッサーは、スプレー手段やエアー噴射手段に必要な圧縮空気を供給できるものであればいかなる装置も使用することができる。エアー噴射手段としては、上記スプレー手段と同様のものを用いることができ、スプレー手段と別個独立の手段とすることもできるが、スプレー手段と一体の手段として構成することもできる。
脱脂洗浄におけるスプレー手段の液噴出量としては、例えば50〜10000mL/h程度であり、100〜5000mL/hであることが好ましく、300〜2000mL/hであることがより好ましく、500〜1000mL/hであることがさらに好ましい。また、スプレー手段やエアー噴射手段に圧縮空気を送り出すコンプレッサーの圧力としては、例えば0.3〜1.8MPa程度に設定することができ、0.4〜1.5MPa程度に設定することが好ましく、0.5〜1.2MPa程度に設定することがより好ましい。
以下、図面を用いて本発明の脱脂洗浄装置を具体的に説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る脱脂洗浄装置としては、本発明の材料加工用液(脱脂洗浄液)が収容される液収容手段11と、脱脂洗浄液を噴射するスプレー手段12と、スプレー手段12を駆動するエアーコンプレッサー13とを備えた脱脂洗浄装置15を挙げることができる。本発明の脱脂洗浄装置15によれば、エアーコンプレッサー13により生成された圧縮空気が配管14を介してスプレー手段12に供給されることで、スプレー手段12から脱脂洗浄液を高圧で噴射することができ、金属材料等に残留する油剤を強力なスプレーの勢いを利用して除去することが可能となり、より少量の液で効果的に脱脂洗浄処理を行うことが可能となる。
また、スプレー手段12は、圧縮空気のみを噴射するエアー噴射手段としての機能を兼ねることもできる。すなわち、スプレー手段12に液収容手段11からの液の供給を遮断するバルブ等を設け、エアー噴射手段として使用する場合に、液収容手段11からの液の供給を遮断し、エアーコンプレッサーからの圧縮空気のみを噴射する。これにより、洗浄後の金属材料等の表面に残存する脱脂洗浄液や異物の除去を効率的に行うことができ、乾燥時間の短縮及び洗浄面の清浄化を図ることができる。
また、本発明の脱脂洗浄装置の他の形態としては、エアー噴射手段をスプレー手段とは別個に備えた脱脂洗浄装置を挙げることができる。本発明の他の実施形態に係る脱脂洗浄装置としては、図2に示すように、液収容手段21を有するスプレー手段22と、エアーコンプレッサー23と、エアー噴射手段24とを備えた脱脂洗浄装置25を挙げることができる。エアーコンプレッサー23は配管26を介してスプレー手段22及びエアー噴射手段24に接続されている。配管26には切り換えバルブ27が設けられており、エアーコンプレッサー23で生成された圧縮空気がスプレー手段22又はエアー噴射手段24のいずれかに選択的に送給されるようになっている。
以下、実施例により、本発明をより具体的に説明する。
[本発明の一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体の製造]
(R)-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-4- (ヘキサデシロキシ)-3-ヒドロフラ-2(5H)-ノンの合成
(以下、この化合物をアスコルビン酸誘導体(1)という)
ヘキサデシルトルエンスルホン酸(690 mg, 1.7 mmol)のジメチルスルホン酸(DMSO、5.0 ml)溶液にアスコルビン酸 (766 mg, 4.3 mmol)および NaHCO3 (428 mg, 5.1 mmol) を室温で添加した。反応混液を60℃で加熱し、12時間後に、溶媒を減圧除去し、残渣に20 mlの水を添加した。さらに酢酸エチル(20 mL)を添加し、2度有機相を抽出した。2回分の有機相を混合し、飽和食塩水(20 ml)で洗浄後、硫酸マグネシウムで水分を除去し、溶媒を減圧除去した。得られた標品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液: ジクロロメタン/メタノール = 9/1)により精製した結果、白色粉末が得られた (220 mg、収率32%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 0.89 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.27-1.41 (m, 24H), 1.75 (quint. J = 7.6 Hz, 2H), 3.78-3.90 (m, 2H, CH2OH ), 3.95-3.99 (m, 1H, CHOH), 4.76 (d, J = 2.3 Hz, 1H, CH).
(R)-4-(9-デシニル-1-オキシ)-5-((S)-1,2-ジヒドロエチル)-3-ヒドロフラ-2(5H)-ノンの合成
(以下、この化合物をアスコルビン酸誘導体(2)という)
実施例1と同様に、9-デシニル-1-トルエンスルホン酸(1.9 g, 5.2 mmol)および アスコルビン酸 (2.3 g, 13 mmol)を DMSO (12.0 ml)に溶解し、反応を行った。反応混液はシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液: ジクロロメタン/メタノール = 10/1)で精製し、黄色のオイル状物を得た (1.5 g、収率89%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.28-1.44 (m, 4 H), 1.50-1.59 (m, 2H), 1.71-1.76 (m, 2H), 1.94-1.96 (m, 2H), 2.18-2.21 (m,3H), 3.49 (s, OH), 3.64 (t, J = 6.8 Hz, CH2OH), 3.78-3.87 (m, 2H, CH2OH), 3.94-3.99 (m, 1H, CHOH), 4.44-4.54 (m, 2H), 4.67 (d, J = 2.4 Hz, 1H, CH).
(R)-4-(2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-3-ヒドロフラ-2(5H)-ノンの合成
実施例1と同様に、2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エチル -4-トルエンスルホン酸 (876 mg, 2.5 mmol)、アスコルビン酸(1.1 g, 6.3 mmol), およびNaHCO3 (630 mg, 7.5 mmol) をDMSO (5.0 ml)に溶解し、反応を行った。反応混液はシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液: ジクロロメタン/メタノール = 10/1) で精製し、黄色のオイル状物を得た(480 mg、収率54%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.48 (br. s, 2 H), 3.66-3.71 (m, 6H), 3.76-3.85 (m, 2H, CH2OH), 3.95-3.97 (m, 1H, CHOH), 4.55 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 4.68 (d, J = 2.5 Hz, 1H, CH), 7.29-7.36 (m, 5H).
(R)-3-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エトキシ)-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシフラ-2(5H)-ノンの合成
2-(2-(ベンジルオキシ)エトキシ)エチル-4-トルエンスルホン酸(1.0 g, 2.9 mmol) のDMSO (10 ml) 溶液にアスコルビン酸(1.9 g, 7.1 mmol)および 炭酸カリウムK2CO3 (1.2 g, 8.7 mmol)を室温で添加した。反応混液を60℃で加熱し、12時間後に溶媒を減圧除去した。残渣に50 ml の水を添加し、50 mlの酢酸エチルを添加し、有機相を2回抽出した。得られた有機相を50 mlの塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで水分を除去した後、減圧下で溶媒を除去した。得られた標品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液: ジクロロメタン/メタノール = 10/1)により精製した結果、茶褐色のオイル状物が得られた (930 mg). この標品(800 mg)、10% w/w Pd/C (80 mg)、およびエタノール (40 mL) をマグネティックスターラーが付属した耐圧容器に添加し、密封した。空気を水素ガスで置換し、0.5 MPaの圧力下で、8時間攪拌反応させた。反応後、反応混液をセライト板で濾過し、5 mlのエタノールで洗浄した。洗浄濾液を減圧下で濃縮し、その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液: ジクロロメタン/メタノール = 10/1)で精製した結果、茶褐色のオイル状物が得られた(622 mg, 全行程における収率71%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.67-3.82 (m, 8H), 3.93-3.94 (m, 1H, CHOH), 4.16-4.17 (m, 2H), 4.58 (s, 2H), 4.69 (d, J = 3.2 Hz, 1H, CH), 7.30-7.36 (m, 5H).
(R)-5-((S)-1,2-ジヒドロキシエチル)-3-ヒドロキシ-4-[(17-ヒドロキシ-3,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシル)オキシ]フラ-2(5H)-ノンの合成
17-ヒドロキシ-2,6,9,12,15-ペンタオキサヘプタデシルトルエンスルホン酸 (260 mg, 0.6 mmol) のDMSO溶液(5 ml)にアスコルビン酸 (262 mg, 1.5 mmol)と NaHCO3 (84 mg, 1.8 mmol) を室温で添加した。その反応混液を60℃で加熱し、12時間後に溶媒を減圧除去した。得られた標品をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液: AcOEt/MeOH = 9/1)で精製した結果、白色粉末が得られた(53 mg , 収率19%)。
1H NMR (500 MHz, d-DMSO) δ 3.55-3.57 (m, 2H), 3.65-3.68 (m, 20H), 3.80-3.81 (m, 2H, CH2OH ), 3.86-3.88 (m, 1H, CHOH), 4.64-4.65 (m, 2H), 4.81 (d, J = 1.7 Hz, 1H, CH).
[本発明の切削加工液の評価]
本発明の切削加工液を用いた切削性能を、金属性難削材料であるステンレス鋼(SUS304)を用いて評価した。ステンレス鋼の試験片のサイズは、長さ100mm、高さ60mm、幅60mmとした。切削性能評価は、試験片の側面切削で行った。切削加工は、図3に示す構成の切削加工装置を使用して行った。
図3中、符号1は被切削材(ステンレス鋼(SUS304))、符号2はエンドミル切削工具、符号3はフライス盤の工具ホルダ、符号4はフライス盤のテーブル、符号5はスプレー用ノズル、符号6はスプレー装置、符号7は本発明の水溶性切削加工液の生成装置を示す。
具体的に、切削加工用スプレー装置としては、扶桑精機株式会社製マジックカットe-ミスト(EM1-CM-Z40)及びアネスト岩田株式会社製コンプレッサー(TLP22-10)を用いた。
ステンレス鋼の切削工具は、TiAlNコーテッド超硬エンドミル切削工具(外径8mm、3枚刃)を使用した。切削工具については、ステンレス鋼に最適な切削工具を選択し、切削加工条件は、過酷な切削加工条件で実験を行い、工具刃先の工具摩耗(逃げ面摩耗幅)、加工面粗さ(表面粗さ(Rz))について比較検討を行った。
ステンレス鋼の切削加工条件は、切削速度100m/min、送り速度358mm/min、半径方向の切り込み量0.5mm、軸方向の切り込み量10mm、工具突き出し長27mmで行った。
(1)工具摩耗及び加工面粗さに関する評価
まず、本発明の切削加工液のスプレーの噴射量を300 mL/hに設定し、所定量(切削距離2m)の切削加工終了後に、切削工具の刃先における工具摩耗(逃げ面摩耗幅)、及び加工面粗さを測定した。
工具摩耗の評価は、次のように行った。工具刃先の工具摩耗(逃げ面摩耗幅)が20μm以上の場合を×印、工具刃先の工具摩耗(逃げ面摩耗幅)が20μmより小さい場合を○印、工具刃先の工具摩耗(逃げ面摩耗幅)が10μmより小さい場合を◎印とした。
加工面粗さ(表面粗さ(Rz))評価は、次のように行った。加工面粗さ(表面粗さ(Rz))が5μm以上の場合を×印、加工面粗さ(表面粗さ(Rz))が5μmより小さい場合を○印、加工面粗さ(表面粗さ(Rz))が4μmより小さい場合を◎印とした。
(2)耐食に関する評価
耐食試験による評価としては、被切削材と工作機械(主に鋳鉄の材質からなるフライス盤のテーブル)について行った。被切削材については、ステンレス鋼は錆難い鋼材であるため、工作機械のフライス盤のテーブルと同様に錆びやすい炭素鋼(S45C)の円形板(φ65mm、厚み3mm)を用いた。
具体的には、被切削材及び工作機械に、本発明の水溶性切削加工液5mLを滴下して、自然乾燥(48時間経過)で、目視で検査を行った。防錆評価は、錆が明らかに発生した場合を×印、錆がやや発生した場合を△印、錆がほとんど発生しなかった場合を〇印、錆が全く発生しなかった場合を◎印とした。また、被切削板については、軽く布で表面を拭き取った後の見た目(光沢)を目視で評価した。光沢等評価は、光沢がない場合を×印、光沢がややある場合を△印、光沢がある場合を○印、光沢が優れている場合を◎印とした。
総合評価については、◎印を10点、○印を9点、△印を8点、×印を0点とし、工具摩耗、加工面粗さ、被切削材の防錆効果、被切削材の光沢等、工作機械の防錆効果のすべての項目の中で最も悪い評価の点数を、総合評価の点数とした。
本発明の各切削加工液の組成は、以下の通りである。なお、試料1〜55については、リン酸カリウム塩を添加後、1か月程度放置した溶液を用いた。
その結果を以下に示す。
表2及び3に示されるように、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸四カリウム及びトリポリリン酸カリウムから選ばれる2種以上を含むリン酸カリウム塩水溶液を用いた切削加工液は、切削加工試験及び耐食試験のいずれにおいても、優れた結果が示された。
また、比較例として、市販のエマルション系水溶性切削油剤(濃度20%)及び植物油についても同様の試験を行った。市販のエマルション系水溶性切削油剤は、スプレー状でなく、噴射量50 mL/sで工具刃先に噴射し、切削加工実験を行った。植物油は、スプレー状で噴射量50 mL/hで工具刃先に噴射し、切削加工実験を行った。
続いて、表2及び表3において、総合評価が8点の試料について、アスコルビン酸誘導体(1)をリン酸カリウム塩に対して20%,50%の割合で加えて、その改善効果を調査した。その結果を表5に示す。
同様に、総合評価が8点の試料について、アスコルビン酸誘導体(2)をリン酸カリウム塩に対して20%,50%の割合で加えて、その改善効果を調査した。その結果を表6に示す。
表5及び表6に示すように、リン酸カリウム塩水溶液に、アスコルビン酸誘導体を添加することにより、光沢及び防錆効果において改善がみられた。
[本発明の脱脂洗浄液の評価]
表1に示す成分を添加した脱脂洗浄液(試料1〜60)を用いて、2種の水溶性切削油、転造油(不溶性切削油)及びグリスが付着した4つのサンプルに対して脱脂洗浄試験を行った。サンプルとしては、丸形(直径32mm)及び四角形(31mm×26mm)の2種のステンレス鋼(SUS304)を使用した。脱脂洗浄は、図1に示す構成の脱脂洗浄装置を使用して行った。
具体的に、スプレーガンとしては、(株)明治機械製作所製FMII-G08R(C)を用い、コンプレッサーとしては、アネスト岩田株式会社製DCS-041Pを用いた。噴射条件は以下の通りである。
(噴射条件)
脱脂洗浄液の噴射量:768mL/h
噴射時間:30秒
噴射距離(噴射ノズルの先端部とサンプルとの距離):約100mm
コンプレッサー圧力:0.9MPa
空気量:37L/min
脱脂洗浄評価は、目視により、油剤等の汚れが明らかに残存した場合を×印、油剤等の汚れがやや残存した場合を△印、油剤等の汚れがほとんど残存しなかった場合を〇印、油剤等の汚れが全く残存しなかった場合を◎印とした。
その結果を表7及び表8に示す。
表7及び表8に示すように、本発明の脱脂洗浄液は、水溶性切削油剤に対してはいずれも有効に洗浄を行うことができた。転造油やグリスに対しては、若干洗浄効果が落ちるものもあるが、概ね有効に洗浄を行うことができた。また、洗浄面は、光沢を損なうことなく、錆の発生もなかった。なお、本発明の脱脂洗浄液に本発明のアスコルビン酸誘導体を加えることにより、光沢及び防錆効果においてさらなる向上を期待することができる([本発明の切削加工液の評価]の項参照)。
本発明は、作業者の健康面への影響が少なく、作業環境の悪化を抑制し、廃液処理における自然環境への負荷等も小さく、しかも、光沢、防錆、切削性に優れた、従来の金属切削液や脱脂洗浄液に代わる材料加工用液を提供するものであり、産業上有用である。
11 液収容手段
12 スプレー手段(スプレーガン)
13 エアーコンプレッサー
14 配管
15 脱脂洗浄装置
21 液収容手段
22 スプレー手段(スプレーガン)
23 エアーコンプレッサー
24 エアー噴射手段
25 脱脂洗浄装置
26 配管
27 切り換えバルブ
1 被切削材
2 エンドミル切削工具
3 フライス盤の工具ホルダ
4 フライス盤のテーブル
5 スプレー用ノズル
6 スプレー装置
7 水溶性切削加工液の生成装置

Claims (38)

  1. リン酸カリウム塩水溶液に、下記一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体を0〜10%含有させたことを特徴とする材料加工用液。
    (一般式(I)中、R及びRは、それぞれ、水素原子、アリール基、複素環基、酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基若しくは複素環基で置換された酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよく、少なくとも1つは水素原子ではない。)
  2. 一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体を0.01〜10%含有させたことを特徴とする請求項1記載の材料加工用液。
  3. 一般式(I)における酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基が、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルケニル基、炭素数1〜20のアルキニル基、重合度1〜10のポリエチレングリコール基、重合度1〜7のポリプロピレングリコール基であることを特徴とする請求項1又は2記載の材料加工用液。
  4. 一般式(I)におけるアリール基若しくは複素環基で置換された酸素原子で中断されていてもよい飽和又は不飽和のアルキル基が、炭素鎖の炭素数1〜20のアリールアルキル基、炭素鎖の炭素数1〜20のアリールアルケニル基、炭素鎖の炭素数1〜20のアリールアルキニル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルキル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルケニル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルキニル基、末端にアリール基若しくは複素環基を有する重合度1〜10のポリエチレングリコール基、又は末端にアリール基若しくは複素環基を有する重合度1〜7のポリプロピレングリコール基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の材料加工用液。
  5. 一般式(I)におけるアリール基が、単環式アリール基又は縮合多環式アリール基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の材料加工用液。
  6. 一般式(I)におけるアリール基が、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、又はアセナフチレニルであることを特徴とする請求項5記載の材料加工用液。
  7. 一般式(I)における複素環基が、環構成原子として、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する単環式複素環基又は縮合多環式複素環基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の材料加工用液。
  8. 一般式(I)における複素環基が、フリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾール、インドリル、インダゾリル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピラジニル、ピラゾロピリジニル、ピアゾロチエニル、ピラゾロトリアジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンイニミル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジオキソラニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロベンゾジオキセピニル、テトラヒドロベンゾフラニル、クロメニル、ジヒドロキノニリル、テトラヒドロキノニリル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロフタラジニル、又は7−アザインドリルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の材料加工用液。
  9. リン酸カリウム塩水溶液が、オルトリン酸カリウム塩、ポリリン酸カリウム塩及びメタリン酸カリウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む水溶液であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の材料加工用液。
  10. リン酸カリウム塩水溶液が、オルトリン酸カリウム塩及びポリリン酸カリウム塩から選ばれる少なくとも1種を含む水溶液であることを特徴とする請求項9記載の材料加工用液。
  11. リン酸カリウム塩水溶液が、オルトリン酸カリウム塩及びポリリン酸カリウム塩を含む水溶液であることを特徴とする請求項10記載の材料加工用液。
  12. オルトリン酸カリウム塩1重量部に対して、ポリリン酸カリウム塩を0.25〜2重量部含むことを特徴とする請求項11記載の材料加工用液。
  13. ポリリン酸カリウム塩が、ピロリン酸カリウム塩であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか記載の材料加工用液。
  14. ポリリン酸カリウム塩が、トリポリリン酸カリウム塩であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか記載の材料加工用液。
  15. ポリリン酸カリウム塩が、ピロリン酸カリウム塩及びトリポリリン酸カリウム塩であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか記載の材料加工用液。
  16. リン酸カリウム塩水溶液が、さらに炭酸カリウム塩を含有することを特徴とする請求項9〜15のいずれか記載の材料加工用液。
  17. リン酸カリウム塩水溶液中のリン酸カリウム塩の総量が、0.2〜5.0重量%であることを特徴とする請求項9〜16のいずれか記載の材料加工用液。
  18. リン酸カリウム塩水溶液が、炭酸カリウム及びリン酸を添加して得られる水溶液であることを特徴とする請求項16又は17記載の材料加工用液。
  19. pHが、7.5〜10.5であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか記載の材料加工用液。
  20. リン酸ナトリウム及び/又は炭酸ナトリウムを含まないことを特徴とする請求項1〜19のいずれか記載の材料加工用液。
  21. 金属材料又はプラスチック材料の切削加工において使用される切削加工液であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか記載の材料加工用液。
  22. 圧縮空気を用いたスプレーによるスプレー法において用いられることを特徴とする請求項21記載の材料加工用液。
  23. スプレー法が、微少量潤滑法(Minimum Quantity Lubrication)であることを特徴とする請求項22記載の材料加工用液。
  24. 請求項21記載の材料加工用液を、圧縮空気を用いたスプレーにより噴射して金属材料又はプラスチック材料の切削加工を行うことを特徴とする切削加工法。
  25. 金属材料の切削加工を行うことを特徴とする請求項24記載の切削加工法。
  26. 金属材料又はプラスチック材料加工時の脱脂洗浄において使用される脱脂洗浄液であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか記載の材料加工用液。
  27. 圧縮空気を用いたスプレーによるスプレー法において用いられることを特徴とする請求項26記載の材料加工用液。
  28. 請求項26記載の材料加工用液を、圧縮空気を用いたスプレーにより噴射して金属材料又はプラスチック材料の脱脂洗浄を行うことを特徴とする脱脂洗浄法。
  29. 材料加工用液による洗浄後、圧縮空気を噴射して洗浄面を乾燥することを特徴とする請求項28記載の脱脂洗浄法。
  30. 金属材料の脱脂洗浄を行うことを特徴とする請求項28又は29記載の脱脂洗浄法。
  31. 請求項26記載の材料加工用液が収容された液収容手段と、該材料加工用液を噴射するスプレー手段と、該スプレー手段を駆動するエアーコンプレッサーとを備えたことを特徴とする脱脂洗浄装置。
  32. 圧縮空気を噴射するエアー噴射手段をさらに備えたことを特徴とする請求項31記載の脱脂洗浄装置。
  33. スプレー手段とエアー噴射手段とが一体に構成されたことを特徴とする請求項32記載の脱脂洗浄装置。
  34. 下記一般式(I)で示されるアスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする切削加工液又は脱脂洗浄液の添加剤。
    (一般式(I)中、R及びRは、それぞれ、水素原子、アリール基、複素環基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素鎖の炭素数1〜20のアラルキル基、炭素鎖の炭素数1〜20の複素環アルキル基、重合度1〜20のポリエチレングリコール基、重合度1〜10のポリプロピレングリコール基、末端にアリール基若しくは複素環基を有する重合度1〜20のポリエチレングリコール基、又は末端にアリール基若しくは複素環基を有する重合度1〜10のポリプロピレングリコール基であり、R及びRの少なくとも1つは水素原子ではない。)
  35. 一般式(I)におけるアリール基が、単環式アリール基又は縮合多環式アリール基であることを特徴とする請求項34記載の切削加工液又は脱脂洗浄液の添加剤。
  36. 一般式(I)におけるアリール基が、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、又はアセナフチレニルであることを特徴とする請求項34又は35記載の切削加工液又は脱脂洗浄液の添加剤。
  37. 一般式(I)における複素環基が、環構成原子として、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個含有する単環式複素環基又は縮合多環式複素環基であることを特徴とする請求項34〜36のいずれか記載の切削加工液又は脱脂洗浄液の添加剤。
  38. 一般式(I)における複素環基が、フリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾール、インドリル、インダゾリル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジニル、イミダゾピラジニル、ピラゾロピリジニル、ピアゾロチエニル、ピラゾロトリアジニル、オキセタニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンイニミル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジオキソラニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロベンゾジオキセピニル、テトラヒドロベンゾフラニル、クロメニル、ジヒドロキノニリル、テトラヒドロキノニリル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ジヒドロフタラジニル、又は7−アザインドリルであることを特徴とする請求項34〜37のいずれか記載の切削加工液又は脱脂洗浄液の添加剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018232815A1 (zh) * 2017-06-20 2018-12-27 江苏军威电子科技有限公司 一种金属切削液

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