JP2016144922A - 複合材料の成形方法、成形装置、および複合材料 - Google Patents

複合材料の成形方法、成形装置、および複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】成形品である複合材料の縁部における樹脂リッチ部分の形成を抑制し、縁部をカットするトリム加工を省くことのできる複合材料ならびにその成形方法および成形装置を提供する。【解決手段】成形装置100は、第1の繊維部材311を含有する第1の基材310と、第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材321を含有する第2の基材320と、第1と第2の基材をモールドする樹脂330と、を有する複合材料300を成形する装置である。成形装置は、第1の基材および第2の基材を配置するキャビティ13を備える開閉可能な成形型10と、開いた成形型内に成形型の割り面17bを越えないように配置した第1の基材の外周縁部のうち割り面に近接する少なくとも1つの縁部と、縁部に向かい合う成形型内面との間の隙間に第2の基材を配置する配置部20と、キャビティに樹脂を注入する樹脂注入部30と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、複合材料の成形方法、成形装置、および複合材料に関する。
近年、自動車の車体軽量化のために繊維等から成る基材に樹脂を含浸させた複合材料が自動車部品として用いられている。複合材料の成形方法として、量産化に適したRTM(Resin Transfer Molding)成形法が注目されている。RTM成形法にあっては、まず、開閉可能な一対の下型(雌型)、上型(雄型)からなる成形型内のキャビティに基材を設置する。型を閉締した後、樹脂注入口から樹脂を注入し、基材に樹脂を含浸させる。そして、キャビティ内において樹脂を硬化させることによって、複合材料を得る。
基材を成形型に配置して成形型を閉じた場合に、成形型の上型および下型の割り面の間に基材の縁部が噛み込まないようにする必要がある。このため、基材の大きさは、この基材を成形型内に配置した場合に割り面を越えない大きさとしている。これによって、成形品である複合材料の縁部に樹脂のみから構成される樹脂リッチ部分が生じ、縁部の強度が他の部分に比べて低くなってしまう。そこで、樹脂リッチ部分を除去するために複合材料の縁部をカットするトリム加工が行われる(特許文献1を参照)。
特開2010−76356号公報
しかし縁部のトリム加工を行うと、製造時間がかかり、生産コストも増加してしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、成形品である複合材料の縁部における樹脂リッチ部分の形成を抑制し、縁部のトリム加工を省くことのできる複合材料の成形方法および成形装置を提供し、さらには縁部のトリム加工を省くことのできる複合材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る複合材料の成形方法は、第1の繊維部材を含有する第1の基材と、前記第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材を含有する第2の基材と、前記第1と第2の基材をモールドする樹脂と、を有する複合材料を成形する方法である。前記第1の基材の大きさを前記第1の基材を開閉自在な成形型内に配置した場合に前記成形型の割り面を越えない大きさとした前記第1の基材を準備する。次いで、開いた前記成形型内に前記割り面を越えないように前記第1の基材を配置し、前記第1の基材の外周縁部のうち前記割り面に近接する少なくとも1つの縁部と、前記縁部に向かい合う成形型内面との間の隙間に前記第2の基材を配置する。そして、前記成形型を閉じ、前記成形型内のキャビティに前記樹脂を注入する。
上記目的を達成する本発明に係る複合材料の成形装置は、第1の繊維部材を含有する第1の基材と、前記第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材を含有する第2の基材と、前記第1と第2の基材をモールドする樹脂と、を有する複合材料を成形する装置である。複合材料の成形装置は、前記第1の基材および前記第2の基材を配置するキャビティを備える開閉可能な成形型を有する。さらに、複合材料の成形装置は、開いた前記成形型内に前記成形型の割り面を越えないように配置した前記第1の基材の外周縁部のうち前記割り面に近接する少なくとも1つの縁部と、前記縁部に向かい合う成形型内面との間の隙間に前記第2の基材を配置する配置部を有する。複合材料の成形装置は、前記キャビティに前記樹脂を注入する樹脂注入部を有する。
上記目的を達成する本発明に係る複合材料は、第1の繊維部材を含有する第1の基材と、前記第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材を含有する第2の基材と、前記第1と第2の基材をモールドする樹脂と、を有する。この複合材料にあっては、前記第1の基材の外周縁部のうち少なくとも1つの縁部に対して外方側に前記第2の基材が位置している。
本発明に係る複合材料の成形方法および複合材料の成形装置では、第1の基材は、第1の基材を開閉自在な成形型内に配置した場合に、第1の基材の大きさが成形型の割り面を越えない大きさとなるように準備される。この構成によって、第1の基材の縁部が、成形型を閉じた場合に成形型の割り面に噛み込まないようにすることができる。また、本発明に係る成形装置および成形方法では、第1の基材の外周縁部のうち割り面に近接する少なくとも1つの縁部と、この縁部に向かい合う成形型内面との間の隙間に第2の基材を配置する。さらに、第2の基材に含有される第2の繊維部材は、第1の繊維部材よりも長さが短い。これらの構成によって、隙間に配置した第2の基材に含有される第2の繊維部材を、注入した樹脂の流動によって容易にキャビティの端部に動かすことができ、キャビティの端部にまで第2の繊維部材を充填することが可能となる。これによって、成形品である複合材料の縁部における樹脂リッチ部分の形成を抑制し、縁部のトリム加工を省くことができ、製造時間の短縮および生産コストの増加を抑えることができる。
本発明に係る複合材料では、第1の基材の外周縁部のうち少なくとも1つの縁部に対して外方側に第2の基材が位置している。そのため、複合材料はその縁部において樹脂リッチ部を有していないことから、トリム加工が不要となる。
図1(A)は、本実施形態に係る成形装置によって得られる複合材料を示す斜視図、図1(B)は、同複合材料を示す正面図、図1(C)は、図1(B)の側面図である。図1(D)は、図1(C)の1D−1D線に沿った断面図、図1(E)は、図1(B)の1E−1E線に沿った断面図である。図1(F1)および(F2)は、それぞれ図1(D)に破線によって囲まれた部分F1およびF2を示す拡大図、図1(G1)および(G2)は、それぞれ図1(E)に破線によって囲まれた部分G1およびG2を示す拡大図である。 図2は、本実施形態に係る成形装置を示す概略図であって、同成形装置における成形型のキャビティに第1の基材および第2の基材が配置され、成形型が閉じられた状態を示す概略図である。 図3(A)は、同成形装置の成形型を示す斜視図、図3(B)は、同成形型における上型を示す斜視図、図3(C)は、同成形型における下型を示す斜視図である。 図4は、同成形装置の配置部によって、同下型の凹部に第2の基材を構成する短繊維および樹脂を吹き付けている状態を示す概略図である。 図5(A)は、同下型の凹部に同第1の基材を配置した状態を示す斜視図、図5(B)は、図5(A)の状態から第1の基材の外周縁部に第2の基材をさらに配置した状態を示す斜視図である。 図6は、本実施形態に係る成形方法の手順を示すフローチャートである。 図7(A)は、変形例に係る成形装置によって成形される複合材料を示す斜視図、図7(B)は、同複合材料を示す正面図、図7(C)は、図7(B)の側面図である。図7(C)は、図7(B)の7D−7D線に沿った断面図、図7(E)は、図7(B)の7E−7E線に沿った断面図である。図7(F1)および(F2)は、それぞれ図7(D)に破線によって囲まれた部分F1およびF2を示す拡大図、図7(G1)および(G2)は、それぞれ図7(E)に破線によって囲まれた部分G1およびG2を示す拡大図である。 図8(A)は、変形例に係る成形装置の成形型を示す斜視図、図8(B)は、同成型における上型を示す斜視図、図8(C)は同成形型における下型を示す斜視図である。 図9(A)は、同成形型の下型に第1の基材を配置した状態を示す斜視図、図9(B)は、図9(A)の状態から第1の基材の外周縁部に第2の基材をさらに配置した状態を示す斜視図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
実施形態に係る複合材料300ならびに複合材料300の成形装置100および成形方法について、図1〜図6を参照しながら説明する。
まず、図1および図5を参照して、複合材料300について説明する。
図1(A)は、本実施形態に係る成形装置100によって得られる複合材料300を示す斜視図である。図1(B)は、複合材料300を示す正面図である。図1(C)は、図1(B)の側面図である。図1(D)は、図1(C)の1D−1D線に沿った断面図である。図1(E)は、図1(B)の1E−1E線に沿った断面図である。図1(F1)および(F2)は、それぞれ図1(D)に破線によって囲まれた部分F1およびF2を示す拡大図である。図1(G1)および(G2)は、それぞれ図1(E)に破線によって囲まれた部分G1およびG2を示す拡大図である。図5(A)は、成形装置100の下型12の凹部15に第1の基材310を配置した状態を示す斜視図である。図5(B)は、図5(A)の状態から第1の基材310の外周縁部のすべての縁部310a、310b、310cおよび310dに第2の基材320をさらに配置した状態を示す斜視図である。
本実施形態に係る成形方法および成形装置100によって得られる成形品である複合材料300は、第1の繊維部材311を含有する第1の基材310と、第1の繊維部材311よりも長さが短い第2の繊維部材321を含有する第2の基材320と、第1と第2の基材310、320をモールドする樹脂330と、を有する。この複合材料300にあっては、第1の基材310の外周縁部のうち少なくとも1つの縁部に対して外方側に第2の基材320が位置している。図示する実施形態では、第1の基材310の外周縁部のすべての縁部310a、310b、310cおよび310dに対して外方側に第2の基材320を位置させてある。複合材料300は、樹脂330を第1の基材310および第2の基材320と組み合わせることによって、樹脂単体で構成される成形品に比べて高い強度および剛性を備えたものとなる。以下、複合材料300について詳述する。
複合材料300の外形形状は、所望の形状を有することができる。図1(A)に示すように、複合材料300は、平板部と、平板部の両端において略垂直に曲がっている縦壁部とを有する。複合材料300の外周縁部は、具体的には、両端が略垂直に曲がっている形状を有する縁部300cおよび300dと、縦壁部先端の縁部300aおよび300bとを有する。
第1の基材310は、複合材料300を強化するための第1の繊維部材311を有する。第1の繊維部材311は、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維等を適用できる。本実施形態においては、第1の繊維部材311として、炭素繊維をシート状に予め加工した炭素繊維シートを用いる。炭素繊維は、熱膨張係数が小さく寸法安定性に優れ、高温下においても機械的特性の低下が少ないという特徴があるため、自動車の車体等に使用される複合材料300において好適に使用することができる。第1の基材310は、第1の繊維部材311としての炭素繊維シートを積層することによって形成する。以下の説明においては、第1の繊維部材311を炭素繊維シート311とも称する。
第2の基材320は、複合材料300を強化するための第2の繊維部材321を有する。第2の繊維部材321は、第1の繊維部材311と同様に、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維等を適用できる。但し、第2の繊維部材321には、炭素繊維シート311よりも長さを短くした炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維等を適用する。本実施形態においては、第2の繊維部材321として、長さ数ミリ〜数十ミリ程度の短繊維状の炭素繊維を用いる。以下の説明においては、第2の繊維部材321を短繊維321とも称する。図1(D)〜図1(G2)に示すように、短繊維321(第2の繊維部材321)は、第1の基材310の外周縁部のすべての縁部310a、310b、310cおよび310dに対して外方側に位置する。
樹脂330は、炭素繊維シート311および短繊維321の内部に含浸しつつ、炭素繊維シート311および短繊維321の全体をモールドする。樹脂330は、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂、フェノール樹脂等または熱可塑性樹脂が用いられる。本実施形態においては、樹脂330として、機械的特性、寸法安定性に優れたエポキシ樹脂を用いる。エポキシ樹脂は2液タイプが主流であり、主剤および硬化剤を混合して使用する。主剤はビスフェノールA型のエポキシ樹脂、硬化剤はアミン系のものが一般的に用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、所望の材料特性に合わせて適宜選択できる。
本実施形態では、第2の基材320は、第2の繊維部材321を一体化させる樹脂322をさらに含有する。第2の繊維部材321を樹脂322によって一体化させことによって、第2の繊維部材321を第1の基材310の外周縁部の縁部に付着させ易くなる。第2の繊維部材321としての短繊維321の取り扱いも容易になる。短繊維321を一体化させる樹脂322には、モールド用の樹脂330と同種の樹脂材料を用いる。樹脂330としてエポキシ樹脂を用いているため、樹脂322も樹脂330と同様のエポキシ樹脂を用いる。第2の基材320の樹脂322は、成形時にモールド用の樹脂330と混ざり合い、一体となって硬化した状態となる。
なお、本実施形態では、第1の基材310は、第1の繊維部材311のみからなる構成としたが、第1の繊維部材311に樹脂等を含浸させたものを用いることも可能である。また、第2の基材320は樹脂322を含有する構成としたが、これに限定されない。例えば、第2の基材320は、第2の繊維部材321のみからなる構成としてもよい。
次に、図2〜図5を参照して、成形装置100について説明する。
図2は、本実施形態に係る成形装置100を示す概略図であって、成形装置100における成形型10のキャビティ13に第1の基材310および第2の基材320が配置され、成形型10が閉じられた状態を示す概略図である。
本実施形態に係る成形装置100は、第1の繊維部材311(炭素繊維シート311)を含有する第1の基材310と、第1の繊維部材311(炭素繊維シート311)よりも長さが短い第2の繊維部材321(短繊維321)を含有する第2の基材320と、第1の基材310および第2の基材320をモールドする樹脂330と、を有する複合材料300を成形する装置である。成形装置100は、第1の基材310および第2の基材320を配置するキャビティ13を備える開閉可能な成形型10を有する。成形装置100は、さらに、開いた成形型10内に成形型10の割り面17bを越えないように配置した第1の基材310の外周縁部のうち割り面17bに近接する少なくとも1つの縁部と、縁部に向かい合う成形型10内面と、の間の隙間に第2の基材320を配置する配置部20を有する。さらに、成形装置100は、キャビティ13に樹脂330を注入する樹脂注入部30と、成形型10の温度を調整する型温度調整部40と、成形装置100全体の作動を制御する制御部50と、を有する。以下、成形装置100について詳述する。
図3(A)は、成形装置100における成形型10を示す斜視図である。図3(B)は、成形型10における上型11を示す斜視図である。図3(C)は、成形型10における下型12を示す斜視図である。
成形型10は、図3(A)を参照して、開閉可能な一対の上型11(雄型)と、下型12(雌型)と、を有する。
上型11は、図3(B)を参照して、上型11の下型12に臨む側の面に、矩形状に突き出た凸部14と、下型12に係合させた場合に下型12に当接する割り面17aと、を有する。下型12は、図3(C)を参照して、下型12の上型11に臨む側の面に矩形状に窪ませた凹部15と、上型11に係合させた場合に上型11と当接する割り面17bと、を有する。成形型10を閉じると、上型11の割り面17aと下型12の割り面17bとが当接する。閉じた成形型10の凸部14と凹部15との間に、平板部と、平板部の両端において略垂直に曲がっている縦壁部とを有する中空のキャビティ13を形成する。キャビティ13には、第1の基材310および第2の基材320を配置し、樹脂330を充填する。成形品である複合材料300の外形形状は、キャビティ13の内面形状を有する。そのため、成形装置100によって得られる複合材料300は、前述したように、平板部と、平板部の両端において略垂直に曲がっている縦壁部とを有する。
上型11は、さらに、図3(B)に示すように、上型11の下型12に面する側とは反対側の面の略中央に注入口16を有する。注入口16は、キャビティ13に連通する貫通穴である。注入口16は、樹脂注入部30に連結し、注入口16を介して上方からキャビティ13内に樹脂330を注入する。注入口16を上型11の略中央に配置することによって、成形型10内に配置した第2の繊維部材321を、注入した樹脂330の流動を利用してキャビティ13の端部に動かし、キャビティ13の端部にまで第2の繊維部材321を充填させることが可能となる。ただし、注入口16の位置は、これに限定されず、配置する第2の基材320の位置に応じて、適宜変更可能である。
図4は、本実施形態に係る配置部20によって、下型12に短繊維321および樹脂322を吹き付けている状態を示す概略図である。図5(A)は、下型12の凹部15に第1の基材310を配置した状態を示す斜視図である。図5(B)は、図5(A)の状態から第1の基材310の外周縁部に第2の基材320を配置した状態を示す斜視図である。
配置部20は、図4を参照して、短繊維321および樹脂322を吹き付けるスプレー21と、スプレー21に接続した伸縮自在なシャフト22と、を有する。さらに、配置部20は、短繊維321をスプレー21に供給する短繊維供給部23と、樹脂322をスプレー21に供給する樹脂供給部24と、短繊維321および樹脂322が割り面17bに吹き付けられるのを防ぐシール板25と、を有する。
スプレー21の先端には、短繊維321を噴射するための第1の複数穴(図示せず)と、樹脂322を噴射するための第2の複数の穴(図示せず)と、をそれぞれ設ける。第1の複数の穴は、コンプレッサー(図示していない)と、短繊維供給部23と、に接続され、圧縮空気を用いて短繊維321を噴射する。第2の複数の穴も、コンプレッサー(図示していない)と、樹脂供給部24と、に接続され、圧縮空気を用いて樹脂322を噴射する。スプレー21の端部は、シャフト22の一端に回転自由に接続される。これによって、シャフト22に対するスプレー21の向きを調整することが可能となる。シャフト22のスプレー21に接続されていない側の端部は、スプレー21の先端に設けた第1の複数の穴および第2の複数の穴が下型12の凹部15に面するように、下型12の上方に配置する。なお、シャフト22は、下型12の上方において凹部15の窪んでいる底面と平行な方向に移動可能な構造を有する(図示していない)。さらに、シャフト22は、シャフト22の軸方向長さを伸縮させることが可能な構造を有し、スプレー21を下型12の凹部15底面に対して接近および離反させることも可能である。以上の構成によって、スプレー21の位置および向きを調整することが可能である。
短繊維供給部23は、スプレー21の第1の複数の穴に短繊維321を供給する。なお、短繊維供給部23は、ロービング状の炭素繊維を短く裁断することによって短繊維321を得る。樹脂供給部24は、スプレー21の第2の複数の穴に樹脂322を供給する。シール板25は、下型12の割り面17bを覆うように割り面17b上に配置する。これによって、スプレー21によって吹き付けた短繊維321および樹脂322が割り面17b上に付着することを防ぐことができる。シール板25は、割り面17b上から容易に着脱可能な構造であって、第2の基材320の配置が完了した場合は、割り面17b上から取り外される。
次に、配置部20によって配置される短繊維321および樹脂322からなる第2の基材320の配置箇所について詳述する。第2の基材320は、図5を参照して、炭素繊維シート311の外周縁部のすべての縁部310a、310b、310cおよび310dに対して外方側に配置する。なお、第1の基材310は、下型12に配置した場合に、縁部310aおよび310bが割り面17bを超えず、かつ、縁部310cおよび310dが、縁部310cおよび310dと向かい合う成形型10の内面と離間するように準備しておく。
配置された第2の基材320は、図5(B)を参照して、第1の基材310の縁部310aに沿って配置された部分320aと、第1の基材310の縁部310bに沿って配置された部分320bと、第1の基材310の縁部310cに沿って配置された部分320cと、第1の基材310の縁部310dに沿って配置された部分320dと、からなる。配置された第2の基材320は、その後、ローラ等を用いて脱泡してもよい。なお、配置部20の構成は、第2の基材320を所望の位置に配置可能であれば、本実施形態のスプレーを用いた構成に限定されない。例えば、ローラ等に第2の基材320を塗布し、第2の基材320を所定の厚さまで塗り重ねていくことも可能である。
なお、第2の基材320は、図5(B)に示すように、隙間を全て充填するように配置する必要はない。例えば、図4に示すように、第2の基材320を、シール板25との間に空隙が残るように、第1の基材310の縁部310a、310bに配置することも可能である。このような構成によって、短繊維321が、成形型10を閉じた場合に割り面17aおよび17bの間に噛み込まないようにすることが可能である。配置した第2の基材320は、樹脂注入部30によって注入した樹脂330の流動によって、キャビティ13の隅に充填されるように動かすことができる。そのため、このような構成によっても、複合材料300の外周縁部における樹脂リッチ部の形成を抑制することが可能である。
第1の基材310の外周縁部310a、310b、310cおよび310dのうち割り面17bに近接する縁部310aおよび310bは、割り面17bを越えないように開いた成形型10内に配置する。この構成によって、閉じた成形型10の割り面17aおよび17bの間に、第1の基材310の縁部310aおよび310bが噛み込みことを防ぐことができる。さらに、例えば第1の基材310において、積層した各炭素繊維シート311の位置や大きさに多少ばらつきがある場合にも、複合材料300の外周縁部における樹脂リッチ部の形成を抑制することが可能である。
樹脂注入部30は、成形型10のキャビティ13に樹脂330を注入する。樹脂注入部30は、再び図2を参照して、主剤タンク31と、硬化剤タンク32と、主剤ポンプ33と、硬化剤ポンプ34と、チューブ35と、圧力計36と、バルブ37と、を有する。
主剤タンク31は、内部に主剤を充填し、主剤ポンプ33に接続する。硬化剤タンク32は、内部に硬化剤を充填し、硬化剤ポンプ34に接続する。主剤ポンプ33は、バルブ37を介してチューブ35に接続し、主剤タンク31内に充填された主剤を、チューブ35を介してキャビティ13に送液する。硬化剤ポンプ34も同様に、バルブ37を介してチューブ35に接続し、硬化剤タンク32内に充填された効果剤を、チューブ35を介してキャビティ13に送液する。
チューブ35は、主剤ポンプ33および硬化剤ポンプ34と成形型10の注入口16とに接続され、主剤および硬化剤が混合された樹脂330の搬送経路を形成する。圧力計36は、樹脂330の注入圧力を測定するため、注入口16付近のチューブ35に配置する。バルブ37は、チューブ35を介して成形型10の注入口16に接続し、キャビティ13に送液する樹脂330の注入圧力を調整する。
型温度調整部40は、加熱部材である電気ヒータ(図示せず)を有し、電気ヒータによって直接成形型10を樹脂330および樹脂322の硬化温度まで加熱し、キャビティ13内に注入された樹脂330と、配置部20によって配置した樹脂322と、を硬化させる。なお、本実施形態では、型温度調整部40は電気ヒータによって直接成形型10を加熱する構成としたが、これに限定されない。たとえば、油などの熱媒体を電気ヒータによって加熱し、成形型10内に熱媒体を循環させることによって、成形型10の温度を調整してもよい。
制御部50は、複合材料300の成形装置100全体の動作を制御する。制御部50は、記憶部51と、演算部52と、各種データや制御指令の送受信を行う入出力部53と、を有する。入出力部53は、配置部20のスプレー21、シャフト22、短繊維供給部23および樹脂供給部24と、樹脂注入部30と、型温度調整部40と、に電気的に接続している。
記憶部51は、ROMやRAMから構成し、スプレー21の向きおよび短繊維321および樹脂322の吹き付け量、シャフト22位置および伸縮量等のデータを記憶する。演算部52は、CPUを主体に構成され、入出力部53を介してスプレー21の向きおよび短繊維321および樹脂322の吹き出し量、シャフト22の位置および伸縮量等を受信する。演算部52は、記憶部51から読み出したデータおよび入出力部53から受信したデータに基づいて、スプレー21の向きおよび短繊維321および樹脂322の吹き出し量、シャフト22の位置および伸縮量等、型温度調整部40による型の加熱・冷却温度等を算出する。算出したデータに基づく制御信号は、入出力部53を介して、配置部20のスプレー21、シャフト22、短繊維供給部23および樹脂供給部24、型温度調整部40等に送信する。このようにして、制御部50は、スプレー21の向きおよび短繊維321および樹脂322の吹き出し量、シャフト22の位置および伸縮量等を制御する。
図6は、本実施形態に係る成形方法の手順を示すフローチャートである。以下、図6を参照して成形装置100を用いた複合材料300の成形方法の手順について説明する。
本実施形態の成形方法は、第1の基材310の準備工程(ステップS1)と、第1の基材310の配置工程(ステップS2)と、第2の基材320の配置工程(ステップS3)と、を有する。さらに、成形方法は、樹脂330の注入工程(ステップS4)と、樹脂330および樹脂322の硬化工程(ステップS5)と、複合材料300の脱型工程(ステップS6)と、を有する。以下、各工程について詳述する。なお、ステップS1、S2、およびS6の操作を除き、制御部50が各ステップの処理を実行する。
まず、第1の基材310の大きさを第1の基材310を開閉自在な成形型10内に配置した場合に成形型10の割り面17bを越えない大きさとした第1の基材310を準備する(ステップS1)。本実施形態では、上記に加えて、第1の基材310の大きさを第1の基材310を成形型10内に配置した場合に、縁部310cおよび310dが成形型10内面から離間する大きさとする。
次に、開いた成形型10内に割り面17bを越えないように第1の基材310を配置する(ステップS2)。このとき、縁部310cおよび310dが成形型10内面から離間するように第1の基材310を成形型10内に配置する。なお、配置前に、キャビティ13に臨む下型12および上型11の内面を、所定の有機溶剤を用いて脱脂処理し、離型剤を用いて、脱型工程(ステップS6)に備えておくことが好ましい。
第1の基材310の外周縁部のうち、割り面17bに近接する縁部310aおよび310bと、縁部310aおよび310bに向かい合う成形型10内面との間の隙間に第2の基材320を配置する(ステップS3)。第2の基材320を、第1の基材310の縁部310cおよび310dと、縁部310cおよび310dに向かい合う成形型10内面との間の隙間にも第2の基材320を配置する(ステップS3)。すなわち、第2の基材320を、第1の基材310の外周縁部のすべての縁部310a、310b、310cおよび310dに対して外方側に配置する。
次に、成形型10を閉じ、成形型10内のキャビティ13に樹脂330を注入する(ステップS4)。注入された樹脂330は、第1の基材310に含浸する。注入した樹脂330の流動によって、ステップS3において配置した第2の基材320に含有される短繊維321および樹脂322は、キャビティ13の端部まで行き渡る。
次に、型温度調整部40の電気ヒータによって成形型10を、ステップS3において配置した第2の基材320に含有される樹脂322およびステップS4において注入された樹脂330の硬化温度まで加熱し、キャビティ13内の樹脂330および樹脂322を硬化させる(ステップS5)。
成形型10を開き、成形された複合材料300を脱型すると、成形が完了する(ステップS6)。
本実施形態に係る成形装置100および成形方法では、第1の基材310の大きさを第1の基材310を開閉自在な成形型10内に配置した場合に成形型10の割り面17bを越えない大きさとした第1の基材310を準備する。この構成によって、成形型10を閉じた場合において、成形型10の割り面17aおよび割り面17bの間への第1の基材310の縁部の噛み込みを防止することができる。また、本実施形態に係る成形装置100および成形方法では、第1の基材310の外周縁部のうち割り面17bに近接する少なくとも1つの縁部と、この縁部に向かい合う成形型10内面との間の隙間に第2の基材320を配置する。さらに、第2の基材320に含有される第2の繊維部材321は、第1の繊維部材311よりも長さが短い。この構成によって、隙間に配置した第2の基材320に含有される第2の繊維部材321を、注入した樹脂330の流動によって容易に動かすことができ、キャビティ13の端部にまで第2の繊維部材321を充填することが可能となる。これによって、成形品である複合材料300の縁部における樹脂リッチ部分の形成を抑制し、縁部のトリム加工を省くことができ、製造時間の短縮および生産コストの増加を抑えることができる。
本実施形態に係る成形装置100および成形方法では、第2の繊維部材321は短繊維である。第2の繊維部材321として長さが短い短繊維を用いることによって、キャビティ13内に配置した第2の繊維部材321はキャビティ13内に注入した樹脂330の流動に伴わせて容易に動かすことが可能である。そのため、キャビティ13の端部に第2の繊維部材321を容易に充填させることが可能となる。
本実施形態に係る成形装置100および成形方法では、第2の基材320は、第2の繊維部材(短繊維)321と、第2の繊維部材321を一体にする樹脂322と、を有する。第2の繊維部材321を樹脂322によって一体化させことによって、第2の繊維部材321を第1の基材310の外周縁部の縁部に付着させ易くなる。第2の繊維部材321としての短繊維321の取り扱いも容易になる。
本実施形態に係る成形装置100および成形方法では、第2の基材320を吹き付けることによって、第1の基材310の外周縁部と成形型10内面との間の隙間に配置する。この構成によって、任意のキャビティ形状に第2の基材320を容易に配置することが可能となる。また、手動で第2の基材320を塗り重ねる必要はなくなり、第2の基材320を容易にかつ効率的に配置することが可能となる。
本実施形態に係る複合材料300では、第1の基材310の外周縁部のうち少なくとも1つの縁部に対して外方側に第2の基材320が位置している。そのため、複合材料300はその縁部において樹脂リッチ部を有していないことから、トリム加工が不要となる。
次に上述した実施形態に対して、複合材料の形状および成形型内のキャビティの形状を変更した変形例について詳述する。下記の変形例の説明においては、前述した実施形態と同様の構成からなるものについては、同一の符号を使用し、前述した説明を省略する。
まず、図7および図9を参照して、複合材料400について説明する。
図7(A)は、変形例に係る成形装置によって成形される複合材料400を示す斜視図である。図7(B)は、複合材料400を示す正面図である。図7(C)は、図7(B)の側面図である。図7(C)は、図7(B)の7D−7D線に沿った断面図である。図7(E)は、図7(B)の7E−7E線に沿った断面図である。図7(F1)および(F2)は、それぞれ図7(D)に破線によって囲まれた部分F1およびF2を示す拡大図である。図7(G1)および(G2)は、それぞれ図7(E)に破線によって囲まれた部分G1およびG2を示す拡大図である。図9(A)は、成形型210の下型212に第1の基材410を配置した状態を示す斜視図である。図9(A)は、成形装置の下型212の凹部215に第1の基材410を配置した状態を示す斜視図である。図9(B)は、図9(A)の状態から第1の基材410の外周縁部のすべての縁部410a、410b、410cおよび410dに第2の基材420をさらに配置した状態を示す斜視図である。
本変形例に係る成形方法および成形装置によって得られる成形品である複合材料400は、第1の繊維部材411を含有する第1の基材410と、第1の繊維部材411よりも長さが短い第2の繊維部材421を含有する第2の基材420と、第1と第2の基材410、420をモールドする樹脂430と、を有する。この複合材料400にあっては、第1の基材410の外周縁部のうち少なくとも1つの縁部に対して外方側に第2の基材420が位置している。図示する実施形態の変形例では、第1の基材410の外周縁部のすべての縁部410a、410b、410cおよび410dに対して外方側に第2の基材420を位置させてある。以下、複合材料400について詳述する。
複合材料400は、図7(A)に示すように、平板形状を有する。複合材料400の外周縁部は、具体的には、縁部400a、400b、400aおよび400cと、を有する。
第1の基材410は、複合材料400を強化するための第1の繊維部材411を有する。実施形態と同様に、第1の繊維部材411としては、炭素繊維シートを用いる。第1の基材310は、第1の繊維部材311としての炭素繊維シートを積層することによって形成する。以下の説明においては、第1の繊維部材411を炭素繊維シート411とも称する。
第2の基材420は、複合材料400を強化するための第2の繊維部材421を有する。本変形例では、実施形態と同様に、第2の繊維部材には長さ数ミリ〜数十ミリ程度の短繊維状の炭素繊維を用いる。以下の説明においては、第2の繊維部材421を短繊維421とも称する。図7(D)〜図7(G2)に示すように、短繊維421(第2の繊維部材421)は、第1の基材410の外周縁部のすべての縁部410a、410b、410cおよび410dに対して外方側に位置する。
樹脂430は、炭素繊維シート411および短繊維421の内部に含浸しつつ、炭素繊維シート411および短繊維421の全体をモールドする。実施形態と同様に、樹脂430には、エポキシ樹脂を用いる。
本変形例では、実施形態と同様に第2の基材420は、第2の繊維部材421を一体化させる樹脂422をさらに含有する。短繊維421を一体化させる樹脂422には、モールド用の樹脂430と同様に、エポキシ樹脂を用いる。第2の基材420の樹脂422は、成形時にモールド用の樹脂430と混ざり合い、一体となって硬化した状態となる。
次に、本変形例に係る成形装置について詳述する。なお、実施形態と同様の説明は省略する。そのため下記においては、成形装置のうち、成形型210と、配置部20によって配置される第2の基材420の配置位置について述べる。
図8(A)は、変形例に係る成形装置の成形型210を示す斜視図である。図8(B)は、成形型210における上型211を示す斜視図である。図8(C)は、成形型210における下型212を示す斜視図である。
成形装置に係る成形型210は、図8(A)を参照して、上型211(雄型)と、下型212(雌型)と、を有する。
上型211は、図8(B)を参照して、実施形態とは異なり凸部14を有さず、下型212に臨む側の面は平坦である。また、上型211には実施形態と同様に、樹脂430の注入口216を設ける。下型212は、図8(C)を参照して、下型212の上型211に臨む側の面に矩形状に窪んだ凹部215と、上型211に係合させた場合に上型211と当接する割り面217bと、を有する。成形型210を閉じると、上型211の下型212に臨む側の面と下型212の割り面217bとが当接する。閉じた成形型210と凹部215との間に、平板形状の中空なキャビティ213を形成する。
図9(A)は、成形型210の下型212に第1の基材410を配置した状態を示す斜視図である。図9(B)は、成形型210の下型212に第1の基材410および第2の基材420を配置した状態を示す斜視図である。
配置部20は、開いた成形型210の下型212に、下型212の割り面217bを越えないように配置した第1の基材410の外周縁部の全ての縁部410a、410b、410cおよび410dと、縁部410a、410b、410cおよび410dに向かい合う成形型210内面と、の間の隙間に第2の基材420を配置する。なお、第1の基材410は、これらの隙間を設けるために、縁部410a、410b、410cおよび410dが、これら縁部と向かい合う成形型210の内面と離間するように準備しておく。
配置された第2の基材420は、図9(B)を参照して、第1の基材410の縁部410aに沿って配置された部分420aと、第1の基材410の縁部410bに沿って配置された部分420bと、第1の基材410の縁部410cに沿って配置された部分420cと、第1の基材410の縁部410dに沿って配置された部分420dと、からなる。配置後は、実施形態と同様に樹脂注入部30によって樹脂430を注入する。そして、型温度調整部40によって、成形型210の温度を昇温して、内部の樹脂430および樹脂422を硬化させ、成形品である複合材料400を得る。
以上のように、成形装置によって、外周縁部において短繊維421を充填した複合材料400を得ることができる。
以上、実施形態および実施形態の変形例を通じて複合材料300および400の成形方法および成形装置100を説明したが、本発明は実施形態において説明した構成のみに限定されない。特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
たとえば、本実施形態および変形例では、第2の基材320、420が樹脂322、422および第2の繊維部材321、421(短繊維)からなる構成としたが、これに限定されない。たとえば、第2の基材320、420は、樹脂を含まず第2の基材320、420を第2の繊維部材321、421のみからなる構成としてもよい。また、第2の基材320、420は、短繊維と樹脂等を混合し、塊状またはペレット状にしたBMC(Bulk Molding Compound)であってもよい。また、第2の基材320、420は、樹脂ペーストを短繊維に含浸させ、シート状にしたSMC(Sheet Molding Compound)であってもよい。
たとえば、本実施形態および変形例では、第1の基材310、410は第1の繊維部材311、411(炭素繊維シート)のみからなるとしたが、これに限定されない。たとえば、第1の基材310、410は、第1の繊維部材311、411に予め樹脂等を含浸したものであってもよい。
たとえば、本実施形態および変形例では、樹脂330、430は、熱硬化性樹脂であるとしたが、熱可塑性樹脂を用いてもよい。この場合は、型温度調整部40は、冷却部をさらに有し、キャビティ13、213内に樹脂330、430を注入する間は成形型10、210を加熱部によって加熱し、樹脂の330、430注入後は成形型10、210を冷却する。これによって、樹脂330、430の注入時の樹脂の粘度を低下させて第1および第2の基材310、410、320、420に含浸し易くし、注入後に冷却することで樹脂330、430を硬化することができる。
10、210 成形型、
11、211 上型、
12、212 下型、
13、213 キャビティ、
14 凸部、
15、215 凹部、
16、216 注入口、
17a、17b、217b 割り面、
20 配置部、
21 スプレー、
22 シャフト、
23 短繊維供給部、
24 樹脂供給部、
25 シール板、
30 樹脂注入部、
31 主剤タンク、
32 硬化剤タンク、
33 主剤ポンプ、
34 硬化剤ポンプ、
35 チューブ、
36 圧力計、
37 バルブ、
40 型温度調整部、
50 制御部、
51 記憶部、
52 演算部、
53 入出力部、
300、400 複合材料、
300a、300b、300c、300d (複合材料の)縁部、
400a、400b、400c、400d (複合材料の)縁部、
310、410 第1の基材、
310a、310b、310c、310d (第1の基材の)縁部、
410a、410b、410c、410d (第1の基材の)縁部、
311、411 炭素繊維シート(第1の繊維部材)、
320、420 第2の基材、
320a、320b、320c、320d (第2の基材の)部分、
420a、420b、420c、420d (第2の基材の)部分、
321、421 短繊維(第2の繊維部材)、
322、422 (第2の基材に含有される)樹脂、
330、430 (樹脂注入部によって注入される)樹脂。

Claims (9)

  1. 第1の繊維部材を含有する第1の基材と、前記第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材を含有する第2の基材と、前記第1と第2の基材をモールドする樹脂と、を有する複合材料を成形する方法であって、
    前記第1の基材の大きさを前記第1の基材を開閉自在な成形型内に配置した場合に前記成形型の割り面を越えない大きさとした前記第1の基材を準備し、
    開いた前記成形型内に前記割り面を越えないように前記第1の基材を配置し、
    前記第1の基材の外周縁部のうち前記割り面に近接する少なくとも1つの縁部と、前記縁部に向かい合う成形型内面との間の隙間に前記第2の基材を配置し、
    前記成形型を閉じ、前記成形型内のキャビティに前記樹脂を注入してなる、複合材料の成形方法。
  2. 前記第2の繊維部材が短繊維である、請求項1に記載の複合材料の成形方法。
  3. 前記第2の基材が、前記第2の繊維部材を一体化させる樹脂をさらに含有する、請求項1または2に記載の複合材料の成形方法。
  4. 前記第2の基材を吹き付けることによって、前記隙間に前記第2の基材を配置する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の複合材料の成形方法。
  5. 第1の繊維部材を含有する第1の基材と、前記第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材を含有する第2の基材と、前記第1と第2の基材をモールドする樹脂と、を有する複合材料を成形する装置であって、
    前記第1の基材および前記第2の基材を配置するキャビティを備える開閉可能な成形型と、
    開いた前記成形型内に前記成形型の割り面を越えないように配置した前記第1の基材の外周縁部のうち前記割り面に近接する少なくとも1つの縁部と、前記縁部に向かい合う成形型内面との間の隙間に前記第2の基材を配置する配置部と、
    前記キャビティに前記樹脂を注入する樹脂注入部と、を有する、複合材料の成形装置。
  6. 前記第2の繊維部材が短繊維である、請求項5に記載の複合材料の成形装置。
  7. 前記第2の基材が、前記第2の繊維部材を一体化させる樹脂をさらに含有する、請求項5または6に記載の複合材料の成形装置。
  8. 前記配置部が、前記第2の基材を吹き付けることによって、前記隙間に前記第2の基材を配置する、請求項5〜7のいずれか1つに記載の複合材料の成形方法。
  9. 第1の繊維部材を含有する第1の基材と、前記第1の繊維部材よりも長さが短い第2の繊維部材を含有する第2の基材と、前記第1と第2の基材をモールドする樹脂と、を有する複合材料であって、
    前記第1の基材の外周縁部のうち少なくとも1つの縁部に対して外方側に前記第2の基材が位置してなる、複合材料。
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