JP2016144417A - 農業用ハウス - Google Patents

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Abstract

【課題】多層被覆体の全開状態における日射の妨げを抑えることができる農業用ハウスを提供する。【解決手段】農業用ハウス1は、透光性且つ保温性を有する外ハウス2と、外ハウス2内に設置されて保温性を有する内ハウス3とを備えている。内ハウス3は、切妻型の骨組体31と、骨組体31の一方の屋根面3A1及び側壁面3B1と両妻面3C1,3C2の一方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第1多層被覆体32aと、骨組体31の他方の屋根面3A2及び側壁面3B2と両妻面3C1,3C2の他方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第2多層被覆体32bと、双方の多層被覆体32a,32bを全閉状態から骨組体31の下部まで下げて全開状態にする多層被覆体駆動装置33とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、内ハウスが、切妻型の骨組体と、骨組体を覆って保温性を有する布団状の多層被覆体とを備える農業用ハウスに関するものである。
従来から野菜や果樹等の作物を栽培する場合に、農業用ハウスを利用して栽培を行う方法(施設園芸)が使用されている。この農業用ハウスは、例えば特許文献1に示すように、外ハウスと、外ハウス内に設置された内ハウスとを備えており、内ハウス内で栽培を行うようになっている。外ハウス及び内ハウスは、それぞれ切妻型の骨組体が透光性且つ保温性を有する被覆体で覆われて構成されている。この被覆体には樹脂製のフィルムが使用されている。
従来の農業用ハウスは、外ハウスの被覆体及び内ハウスの被覆体で外部と遮断してハウス内の温度や湿度を一定に保持し、外ハウスと内ハウスの二層構造により保温性を高めている。また、光合成に必要な日光を被覆体を通してハウス本体内に照射させることで農作物の栽培に適した環境を実現しており、品質の高い農作物を収穫することが可能になっている。
また、従来の農業用ハウスを利用して作物を栽培する場合に、冬季においてはハウス内の温度が農作物の栽培に適した温度(栽培適温)よりも下がるため、ハウス内の温度を栽培適温に維持するために暖房が行われている。この暖房を行う際には、省エネルギー・脱石油対策として暖房の燃料使用量を削減することが極めて重要である。
暖房の燃料使用量を削減するために、農業用ハウス自体の保温性能を向上させて内ハウス内から外部に逃げる熱(暖房負荷)を抑制することが基本的に行われている。具体的には、内ハウスを構成する被覆体に、高い保温性(断熱性)を有する布団状の多層被覆体(布団資材)を使用することが有効である。
この多層被覆体は、ポリエステル綿やポリエチレンシート等の断熱材を不織布等で挟んだ多層構造を有している。この多層被覆体は、樹脂製のフィルムと比較して保温性能が優れ、農業用ハウスの保温性能の向上に有効な資材であり、省エネルギー対策としても有効な資材である。
しかし、多層被覆体は、樹脂製のフィルムに比べて日光の透過率(透光性)が低いため、多層被覆体で骨組体を覆った状態では日光が多層被覆体で遮られてしまいハウス内に入らない。そこで、日中に多層被覆体を開けて日光をハウス内に入れる方法が採用されている。多層被覆体を開ける方式としては、巻き上げ方式、カーテン方式、引き下げ方式がある。
巻き上げ方式は、骨組体の一方の屋根面及び側壁面と他方の屋根面及び側壁面とをそれぞれ多層被覆体で覆い、双方の多層被覆体を棟まで巻き上げて全開状態にする方式である。
カーテン方式は、骨組体の一方の側壁面と両屋根面と両妻面とを多層被覆体で一体に覆い、当該多層被覆体を骨組体の他方の屋根面の下部及び両妻面の他方側端に水平移動させて全開状態にする方式である。なお、他方の側壁面は別の多層被覆体で覆い、当該多層被覆体を巻き上げて全開状態にする。
引き下げ方式は、骨組体の一方の屋根面及び側壁面と他方の屋根面及び側壁面とをそれぞれ多層被覆体で覆い、双方の多層被覆体を骨組体の下部まで引き下げて全開状態にする方式である。
特開2010−268734号公報
しかしながら多層被覆体は単層被覆体に比べて厚みがあるため、巻き上げ方式の場合には多層被覆体が全開しても十分に収束しない。そのため、多層被覆体は屋根面の日射を妨げてしまいハウス内に大きな影が生じる。さらに両妻面を覆う多層被覆体は固定されるので両妻面の日射を妨げてしまう。そのため、南北棟の場合には日中を中心にハウスの南側に大きな影が生じ、東西棟の場合には朝夕を中心にハウスの東西に大きな影が生じる。したがって、作物の生育に影響を及ぼすおそれがある。
カーテン方式の場合にも双方の多層被覆体が全開したときに十分に収束しないため、多層被覆体が屋根面の日射を妨げることになり、ハウス内に大きな影が生じ、作物の生育に影響を及ぼすおそれがある。
引き下げ方式の場合には、多層被覆体が全開したときに骨組体の下部に多層被覆体が収束されるため、多層被覆体が屋根面の日射を妨げることはない。しかし、巻き上げ方式を用いた場合と同様に両妻面を覆う多層被覆体は固定されるので、当該多層被覆体が両妻面の日射を妨げてしまい、作物の生育に影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、多層被覆体の全開状態における日射の妨げを抑えることができる農業用ハウスを提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために以下のような農業用ハウスを採用した。
本発明の農業用ハウスは、透光性且つ保温性を有する外ハウスと、前記外ハウス内に設置されて保温性を有する内ハウスとを備える農業用ハウスであって、前記内ハウスは、切妻型の骨組体と、前記骨組体の一方の屋根面及び側壁面と両妻面の一方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第1多層被覆体と、前記骨組体の他方の屋根面及び側壁面と前記両妻面の他方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第2多層被覆体と、双方の多層被覆体を全閉状態から前記骨組体の下部まで下げて全開状態にする多層被覆体駆動装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明の農業用ハウスは、切妻型の骨組体と、前記骨組体の一方の屋根面及び側壁面と両妻面の一方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第1多層被覆体と、前記骨組体の他方の屋根面及び側壁面と前記両妻面の他方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第2多層被覆体と、双方の多層被覆体を全閉状態から前記骨組体の下部まで下げて全開状態にする多層被覆体駆動装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明の農業用ハウスにおいて、前記多層被覆体駆動装置は、その駆動源であるモータが前記骨組体の内側に配置されていることが好ましい。
また、本発明の農業用ハウスにおいて、前記双方の多層被覆体が全閉状態のときに前記両妻面で重なるように一方の多層被覆体を他方の多層被覆体よりも上方に配置する配置手段を備えることが好ましい。
また、本発明の農業用ハウスにおいて、前記多層被覆体駆動装置は、前記双方の多層被覆体を全開状態から全閉状態になるまで上げるように構成されていることが好ましい。
本発明の農業用ハウスでは、骨組体を第1多層被覆体及び第2多層被覆体で一体に覆い、双方の多層被覆体を全閉状態から骨組体の下部まで下げて全開状態にするようにした。これにより多層被覆体の全開状態では、骨組体の下部に多層被覆体が収束されるので、骨組体の両屋根面及び両妻面の開放面積を従来よりも大きく確保することが可能になる。よって、本発明の農業用ハウスは、多層被覆体の全開状態における日射の妨げを抑えることができる。
また、多層被覆体駆動装置は、その駆動源であるモータが骨組体の内側に配置されていることで、開閉作業時に双方の多層被覆体がモータに干渉するのが抑えられる。よって、本発明の農業用ハウスは、多層被覆体の開閉作業を効率よく行うことができる。
さらに、本発明の農業用ハウスは、全閉作業時に双方の多層被覆体がモータに干渉するのが抑えられるので、全閉状態になったときには双方の多層被覆体の間に隙間が生じるのが抑えられる。よって、本発明の農業用ハウスは、全閉状態の保温性を高めることができる。
また、本発明の農業用ハウスは、双方の多層被覆体が全閉状態のときに両妻面で重なるように一方の多層被覆体を他方の多層被覆体よりも上方に配置する配置手段を備えることにより、双方の多層被覆体は全閉状態のときに骨組体を確実に隙間なく覆うことが可能になる。よって、本発明の農業用ハウスは、全閉状態の保温性をさらに高めることができる。
また、多層被覆体駆動装置は、双方の多層被覆体を全開状態から全閉状態になるまで上げるように構成されていることにより、多層被覆体の開閉作業を共通の装置で行うことが可能になり、全閉作業用の装置を別に用意する必要がない。よって、本発明の農業用ハウスは、製造コストを抑えて多層被覆体の開閉作業を行うことができる。
本発明の第1の実施の形態の農業用ハウスの斜視図である。 同実施の形態の内ハウスの斜視図である。 同実施の形態の多層被覆体駆動装置の構成を示す模式図である。 同実施の形態の多層被覆体の上端部分を裏側から視た斜視図である。 同実施の形態の多層被覆体の上端部分の断面図である。 同実施の形態の多層被覆体駆動装置の駆動部を内ハウス内から視た斜視図である。 同実施の形態の多層被覆体の全開動作及び全閉動作の説明図である。 本発明の第2の実施の形態の農業用ハウスの斜視図である。 同実施の形態の内ハウスの斜視図である。 同実施の形態の多層被覆体駆動装置の構成を示す模式図である。 同実施の形態の多層被覆体の全開動作及び全閉動作の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の農業用ハウス1の斜視図である。本実施の形態の農業用ハウス1は、野菜や果樹等の作物を栽培するために使用される。この農業用ハウス1は、透光性且つ保温性を有する外ハウス2と、外ハウス2内に設置されて保温性を有する内ハウス3とを備えている。
外ハウス2は、切妻型の骨組体21と、骨組体21を覆う被覆体22とを備えている。ここで、図1の手前側を前側とする。
骨組体21は、前後方向(棟方向)に配置された3本の母屋パイプ211(直管)と、母屋パイプ211に対して左右に対向して配置された多数の一対のアーチパイプ212,213(曲管)とを備えている。
具体的に説明すると、各一対のアーチパイプ212,213は、上端で接合金具(図示せず)により接続されている。各母屋パイプ211は、各一対のアーチパイプ212,213の頂部と両肩部に配置されており、接合金具(図示せず)により各一対のアーチパイプ212,213に接合されている。
また骨組体21は、切妻型に形成されることにより、棟で左右に分けられて傾斜した一対の屋根面2A1,2A2と、両屋根面2A1,2A2の下端に形成された一対の側壁面2B1,2B2と、両屋根面2A1,2A2の前後端及び両側壁面2B1,2B2の前後端に形成された一対の妻面2C1,2C2とを有している。
両妻面2C1,2C2には、それぞれ複数の横パイプ214(直管)が上下に並列して配置されており、外側のアーチパイプ212,213に接合金具(図示せず)で接合されている。
さらに両妻面2C1,2C2には、複数の縦パイプ215(直管)が左右に並列して配置されており、外側のアーチパイプ212,213と横パイプ214とに接合金具(図示せず)で接合されている。
また、前妻面2C1には、作業者の出入口(図示せず)と、出入り口を開閉するドア20とが設けられている。
被覆体22は、骨組体21の両屋根面2A1,2A2、両側壁面2B1,2B2、両妻面2C1,2C2を覆って配置されている。この被覆体22は、透光性且つ保温性を有する周知の資材(例えば樹脂製の透明フィルム)から構成されている。
図2は、内ハウス3の斜視図である。この内ハウス3は、切妻型の骨組体31と、骨組体31を覆う第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bと、双方の多層被覆体32a,32bを開閉駆動する多層被覆体駆動装置33とを備えている。ここで、図2の手前側を前側とする。
(骨組体31)
骨組体31は、前後方向に配置された5本の母屋パイプ311〜315と、母屋パイプ311〜315に対して左右に対向して配置された多数の一対のアーチパイプ316,317とを備えている。
具体的に説明すると、各一対のアーチパイプ316,317は、左アーチパイプ316が右アーチパイプ317よりも上方に延びて形成され、右アーチパイプ317の上端が接合金具(図示せず)により左アーチパイプ316に接合されている。
各一対のアーチパイプ316,317の接合部の下側には、頂部母屋パイプ311が配置されている。この頂部母屋パイプ311は、接合金具310(図6参照)により各一対のアーチパイプ316,317の接合部に接合されている。
各左アーチパイプ316の肩部と下部には、それぞれ左肩部母屋パイプ312、左下部母屋パイプ313が配置されている。左肩部母屋パイプ312及び左下部母屋パイプ313は、接合金具(図示せず)により各左アーチパイプ316に接合されている。
各右アーチパイプ317の肩部と下部には、それぞれ右肩部母屋パイプ314、右下部母屋パイプ315が配置されている。右肩部母屋パイプ314及び右下部母屋パイプ315は、接合金具(図示せず)により各右アーチパイプ317に接合されている。
また、骨組体31は、切妻型に形成されることにより、棟で左右に分けられて傾斜した一対の屋根面3A1,3A2と、両屋根面3A1,3A2の下端に形成された一対の側壁面3B1,3B2と、両屋根面3A1,3A2の前後端及び両側壁面3B1,3B2の前後端に形成された一対の妻面3C1,3C2とを有している。
また、骨組体31は、前述したように左アーチパイプ316が右アーチパイプ317よりも上方に延びて形成されていることから、左屋根面3A1が右屋根面3A2よりも上方に延びて形成されている。
両妻面3C1,3C2には、それぞれ複数の横パイプ318(直管)が上下に並列して配置され、外側のアーチパイプ316,317の両側に接合金具(図示せず)で接合されている。
さらに両妻面3C1,3C2には、複数の縦パイプ319(直管)が左右に並列して配置され、外側のアーチパイプ316,317と横パイプ318とに接合金具(図示せず)で接合されている。なお、後妻面3C2の横パイプ318、縦パイプ319は省略している。
また、前妻面3C1には、作業者の出入口(図示せず)と、出入り口を開閉するドア30とが設けられている。
(第1多層被覆体32a)
図3に示すように第1多層被覆体32aは、骨組体31の左屋根面3A1及び左側壁面3B1と両妻面3C1,3C2の左側(一方側)とを一体に覆って配置されている。この第1多層被覆体32aは、保温性(断熱性)を有する布団状に形成されている。具体的に説明すると、この第1多層被覆体32aは、ポリエステル綿やポリエチレンシート等の断熱材を不織布等で挟んだ多層構造を有する周知の資材であり、高い保温性を有している。なお、図3では後妻面3C2を括弧付きで図示している。
(第2多層被覆体32b)
図3に示すように第2多層被覆体32bは、骨組体31の右屋根面3A2及び右側壁面3B2と両妻面の3C1,3C2の右側(他方側)とを一体に覆って配置されている。この第2多層被覆体32bは第1多層被覆体32aと同様の資材であり、保温性を有する布団状に形成されている。
(多層被覆体駆動装置33)
図3に示すように多層被覆体駆動装置33は、頂部母屋パイプ311の下側且つ左側に前後方向に延びて配置されて正逆回転可能に設けられた回転軸331と、回転軸331の正逆回転を利用して第1多層被覆体32aを開閉する第1開閉手段と、回転軸331の正逆回転を利用して第2多層被覆体32bを開閉する第2開閉手段と、回転軸331の一端に接続されて回転軸331を回転駆動する駆動部332(二点鎖線で図示)と、駆動部332の動作を制御する制御部(図示せず)とを備えている。
回転軸331は、図示しないが、左アーチパイプ316(図2参照)の上部に取り付け部材により取り付けられている。
第1開閉手段は、第1多層被覆体32aの上端部に横に並列して設けられた複数のロープ取り付け部333と、複数のロープ取り付け部333に取り付けられたワイヤ等の複数の第1開ロープ334及び複数の第1閉ロープ335と、複数の第1開ロープ334を配索する第1開ロープ配索構造と、複数の第1閉ロープ335を配置する第1閉ロープ配索構造とを備えている。
各ロープ取り付け部333は、図4と図5に示すように、第1多層被覆体32aの上端部が巻かれる管材333aと、上端部を管材333aとで挟持する断面C字状のパッカー333bとを備えている。第1開ロープ334及び第1閉ロープ335の一端部は管材333aに固定されている。
第1開ロープ配索構造は、図3に示すように、中央に回転軸331が通されて回転軸331の長さ方向に設けられた複数の回転軸ドラム33aと、左肩部母屋パイプ312に複数の回転軸ドラム33aと対向して回転可能に設けられた複数の左肩部ドラム33bと、左下部母屋パイプ313に複数の左肩部ドラム33bと対向して回転可能に設けられた複数の左下部ドラム33cとを備えている。
各第1開ロープ334は、ロープ取り付け部333から第1多層被覆体32aの裏面側を通って左肩部ドラム33b、左下部ドラム33c、左肩部ドラム33bの順に掛けられて回転軸ドラム33aに正方向(時計回りの方向)に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
また、第1閉ロープ配索構造は、頂部母屋パイプ311と、頂部母屋パイプ311の上方で且つ頂部母屋パイプ311よりも右側に前後方向に並列して配置された複数の上方ドラム33dと、複数の回転軸ドラム33aとを備えている。複数の上方ドラム33dは、図2に示すように、中央部分が支持棒33daに挿通されて回転可能に設けられている。この支持棒33daは、外ハウス2の右アーチパイプ213の上部に取り付けられている。
図3に示すように各第1閉ロープ335は、ロープ取り付け部333から上方ドラム33d、頂部母屋パイプ311の順に掛けられて回転軸ドラム33aに逆方向(時計と反対回りの方向)に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
また、第2開閉手段は、第2多層被覆体32bの上端部に並列して設けられた複数のロープ取り付け部333と、複数の取り付け部333に取り付けられたワイヤ等の複数の第2開ロープ336及び複数の第2閉ロープ337と、複数の第2開ロープ336を配索する第2開ロープ配索構造と、複数の第2閉ロープ337を配索する第2閉ロープ配索構造とを備えている。
各ロープ取り付け部333は、図4と図5に示すように、第2多層被覆体32b(括弧付で図示)の上端部が巻かれる管材333aと、上端部を管材333aとで挟持する断面C字状のパッカー333bとを備えている。第2開ロープ336及び第2閉ロープ337(括弧付で図示)の一端側は管材333aに巻かれて固定されている。
第2開ロープ配索構造は、図3に示すように、複数の回転軸ドラム33aと、頂部母屋パイプ311の下側且つ右側に複数の回転軸ドラム33aと対向して回転可能に設けられた複数の右上部ドラム33eと、右肩部母屋パイプ314に複数の右上部ドラム33eと対向して回転可能に設けられた複数の右肩部ドラム33fと、右下部母屋パイプ315に複数の右肩部ドラム33fと対向して回転可能に設けられた複数の右下部ドラム33gとを備えている。
複数の右上部ドラム33eは、図2に示すように、中央部分が支持棒33eaに挿通されて回転可能に設けられている。この支持棒33eaは、内ハウス3の右アーチパイプ317の上部に取り付けられている。
図3に示すように各第2開ロープ336は、ロープ取り付け部333から第2多層被覆体32bの裏面側を通って右肩部ドラム33f、右下部ドラム33g、右肩部ドラム33f、右上部ドラム33eの順に掛けられて回転軸ドラム33aに正方向に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
また、第2閉ロープ配索構造は、頂部母屋パイプ311と、複数の回転軸ドラム33aとを備えている。各第2閉ロープ337は、ロープ取り付け部333から頂部母屋パイプ311に掛けられて回転軸ドラム33aに逆方向に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
なお、図3は、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bの全閉状態を示している。全閉状態とは、第1多層被覆体32aが骨組体31の左屋根面3A1及び左側壁面3B1と両妻面3C1,3C2の左側とを一体に覆い、第2多層被覆体32bが骨組体31の右屋根面3A2及び右側壁面3B2と両妻面3C1,3C2の右側とを一体に覆っている状態である。
具体的に説明すると、第1多層被覆体32aは上方ドラム33dまで上げられて左屋根面3A1及び左側壁面3B1と両妻面3C1,3C2の左側とを一体に覆っている。また、第2多層被覆体32bは頂部母屋パイプ311まで上げられて骨組体31の右屋根面3A2及び右側壁面3B2と両妻面3C1,3C2の右側とを一体に覆っている。ここで、上方ドラム33dが頂部母屋パイプ311の上方で且つ右側に配置されていることにより第1多層被覆体32aが頂部母屋パイプ311よりも右側に配置されて第2多層被覆体32bと両妻面3C1,3C2で重なっている。
また、この全閉状態では、第1閉ロープ335及び第2閉ロープ337は回転軸ドラム33aに巻かれており、第1開ロープ334及び第2開ロープ336は回転軸ドラム33aから繰り出されている。
図6に示すように駆動部332は、回転軸331の一端に接続されて骨組体31の内側に配置されたギア332aと、ギア332aの下部に上端が回転軸331と下方へ直交するように接続された駆動軸332bと、駆動軸332bの下端に回転軸(図示せず)が接続されて骨組体31の内側に配置されたモータ332cとを備えている。
ギア332aは、駆動軸332bを介してモータ332cの回転方向を直角に変換してモータ332cの駆動力を回転軸331に伝達するように構成されており、周知のものである。
モータ332cは、支持部材39を介して前妻面3C1に配置されている縦パイプ319に取り付けられている。具体的に説明すると、支持部材39は、モータ332cに一端が結合した支持棒39aと、支持棒39aの他端を縦パイプ319に取り付ける取り付け部材39bとを備えている。モータ332cは、この支持部材39により回転が規制されており、回転軸を介して駆動軸332bのみが回転するようになっている。
制御部はモータ332cに接続されており、作業者の操作によりモータ332cの動作(オン、オフ、回転方向、回転速度等)を制御するように構成されている。制御部がモータ332cの動作を制御することによりギア332aを介して回転軸331の動作を制御し、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bの開閉駆動を制御するようになっている。
次に、図7を用いて、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bを全閉状態から全開状態にする動作を説明する。
図7の(A)は、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bの全閉状態を示している。この全閉状態から、作業者が制御部でモータ332c(図6参照)を正方向に回転させる操作を行うとモータ332cは正方向に回転し、ギア332a(図6参照)を介して回転軸331が正方向(矢印方向)に回転する。
回転軸331が正方向に回転すると各回転軸ドラム33aが正方向に回転する。これにより図7の(A)→(C)に示すように、各回転軸ドラム33aから各第1閉ロープ335が繰り出されるとともに各第1開ロープ334が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第1多層被覆体32aが骨組体31の下部(左側壁面3B1の下部及び両妻面3C1,3C2の左側の下部)まで引き下げられて全開状態になる。
また、各回転軸ドラム33aが正方向に回転すると、各第2閉ロープ337も各回転軸ドラム33aから繰り出されて各第2開ロープ336が巻き上げられる。これにより第2多層被覆体32bが骨組体31の下部(右側壁面3B2の下部及び両妻面3C1,3C2の右側の下部)まで引き下げられて全開状態になる。
次に、図7を用いて、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bを全開状態から全閉状態にする動作を説明する。
図7の(C)に示す全開状態から、作業者が制御部でモータ332c(図6参照)を逆方向に回転させる操作を行うとモータ332cは逆方向に回転し、ギア332a(図6参照)を介して回転軸331が逆方向(矢印方向と逆の方向)に回転する。
回転軸331が逆方向に回転すると、各回転軸ドラム33aが逆方向に回転する。これにより図7の(C)→(A)に示すように、各回転軸ドラム33aから各第1開ロープ334が繰り出されるとともに各第1閉ロープ335が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第1多層被覆体32aが上方ドラム33dまで引き上げられて全閉状態になる。
また各回転軸ドラム33aが逆方向に回転すると、各回転軸ドラム33aから第2開ロープ336が繰り出されるとともに各第2閉ロープ337が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第2多層被覆体32bが頂部母屋パイプ311まで引き上げられて全閉状態になる。
次に、本実施の形態の農業用ハウス1の効果を列挙して説明する。
(1)本実施の形態の農業用ハウス1では、内ハウス3が、切妻型の骨組体31と、骨組体31の一方の屋根面3A1及び側壁面3B1と両妻面3C1,3C2の一方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第1多層被覆体32aと、骨組体31の他方の屋根面3A2及び側壁面3B2と両妻面3C1,3C2の他方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第2多層被覆体32bと、双方の多層被覆体32a,32bを全閉状態から骨組体31の下部まで下げて全開状態にする多層被覆体駆動装置33とを備えている。
すなわち、本実施の形態の農業用ハウス1では、内ハウス3の骨組体31を第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bで一体に覆い、双方の多層被覆体32a,32bを全閉状態から骨組体31の下部まで下げて全開状態にするようにした。これにより多層被覆体32a,32bの全開状態では骨組体31の下部に多層被覆体32a,32bが収束されるので、骨組体31の両屋根面3A1,3A2及び両妻面3C1,3C2の開放面積を従来よりも大きく確保することが可能になる。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、多層被覆体32a,32bの全開状態における日射の妨げを抑えることができる。また、その結果、農業用ハウス1内に大きな影が生じるのが抑えられるので、作物の生育に影響を及ぼすおそれをなくすことができる。
また、本実施の形態の農業用ハウス1では、双方の多層被覆体32a,32bを一緒に下げるようにしたので、多層被覆体32a,32bの全開作業を効率よく行うことができる。
(2)また、本実施の形態の農業用ハウス1では、多層被覆体駆動装置33は、その駆動源であるモータ332cが骨組体31の内側に配置されている。これにより、開閉時に双方の多層被覆体32a,32bがモータ332cに干渉するのが抑えられる。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、多層被覆体32a,32bの開閉作業を効率よく行うことができる。
さらに、本実施の形態の農業用ハウス1は、全閉作業時に双方の多層被覆体32a,32bがモータ332cに干渉するのが抑えられるので、全閉状態になったときには双方の多層被覆体32a,32bの間に隙間が生じるのが抑えられる。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、全閉状態の保温性を高めることができる。
(3)また、本実施の形態の農業用ハウス1では、双方の多層被覆体32a,32bが全閉状態のときに両妻面3C1,3C2で重なるように一方の多層被覆体32aを他方の多層被覆体32bよりも上方に配置する配置手段(上方ドラム33d)を備えている。これにより、双方の多層被覆体32a,32bは全閉状態のときに骨組体31を確実に隙間なく覆うことが可能になる。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、全閉状態の保温性をさらに高めることができる。
(4)また、本実施の形態の農業用ハウス1は、多層被覆体駆動装置33は、双方の多層被覆体32a,32bを全開状態から全閉状態になるまで上げるように構成されている。このため、多層被覆体32a,32bの開閉作業を共通の装置で行うことが可能になり、全閉作業用の装置を別に用意する必要がない。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、製造コストを抑えて多層被覆体32a,32bの開閉作業を行うことができる。
(5)また、本実施の形態の農業用ハウス1では、骨組体31の構成部材(頂部母屋パイプ311)を使用して多層被覆体駆動装置33を構成した。このため、多層被覆体駆動装置33を構成する専用の部品点数が抑えられる。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、製造コストを抑えることができる。
(6)また、本実施の形態の農業用ハウス1では、第1開ロープ334、第1閉ロープ335、第2開ロープ336、第2閉ロープ337を配索する部材としてドラム33a〜33gを使用した。これにより、これらのロープをスムーズに移動させることが可能になるので、双方の多層被覆体32a,32bの開閉をスムーズに行うことができる。よって、本実施の形態の農業用ハウス1は、多層被覆体32a,32bの開閉作業をさらに効率よく行うことができる。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施の形態の農業用ハウス101の斜視図である。本実施の形態の農業用ハウス101において第1の実施の形態の農業用ハウス1と同様の部分には同じ符号を付し、異なる部分を中心にして説明する。この農業用ハウス101は、透光性且つ保温性を有する外ハウス2と、外ハウス2内に設置されて保温性を有する内ハウス103とを備えている。以下の説明では内ハウス103の構成について説明する。
図9は、内ハウス103の斜視図である。この内ハウス103は、切妻型の骨組体131と、骨組体131を覆う第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bと、双方の多層被覆体32a,32bを開閉駆動する多層被覆体駆動装置133とを備えている。ここで、図9の手前側を前側とする。
(骨組体131)
骨組体131は、第1の実施の形態の骨組体31と同様に、母屋パイプ311〜315と、多数の一対のアーチパイプ316,317とを備えている。この骨組体131は、切妻型に形成されることにより、一対の屋根面3A1,3A2と、一対の側壁面3B1,3B2と、一対の妻面3C1,3C2とを有している。
また、この骨組体131では、第1の実施の形態のように左アーチパイプ316が右アーチパイプ317よりも上方に延びて形成されておらず、双方のアーチパイプ316,317は上端で接続されている。すなわち、双方の屋根面3A1,3A2は同じ高さ位置に位置している。
(多層被覆体駆動装置133)
図10に示すように多層被覆体駆動装置133は、頂部母屋パイプ311の下側に前後方向に延びて配置されて正逆回転可能に設けられた回転軸331と、回転軸331の正逆回転を利用して第1多層被覆体32aを開閉する第1開閉手段と、回転軸331の正逆回転を利用して第2多層被覆体32bを開閉する第2開閉手段と、回転軸331の一端に接続されて回転軸331を回転駆動する駆動部332(二点鎖線で図示)と、駆動部332の動作を制御する制御部(図示せず)とを備えている。
回転軸331は、図示しないが、頂部母屋パイプ311に取り付け部材により取り付けられている。
第1開閉手段は、第1の実施の形態の第1開閉手段と同様に、複数のロープ取り付け部333と、複数の第1開ロープ334及び複数の第1閉ロープ335と、第1開ロープ配索構造と、第1閉ロープ配索構造とを備えている。
第1開ロープ配索構造は、複数の回転軸ドラム33aと、複数の回転軸ドラム33aの左に複数の回転軸ドラム33aと対向して回転可能に配置された複数の左上部ドラム33hと、複数の左肩部ドラム33bと、複数の左下部ドラム33cとを備えている。
複数の左上部ドラム33hは、図9に示すように、中央部分が支持棒33haに挿通されて回転可能に設けられている。この支持棒33haは、左アーチパイプ316の上部に取り付けられている。
各第1開ロープ334は、ロープ取り付け部333から第1多層被覆体32aの裏面側を通って左肩部ドラム33b、左下部ドラム33c、左肩部ドラム33b、左上部ドラム33hの順に掛けられて回転軸ドラム33aに正方向に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
第1閉ロープ配索構造は、頂部母屋パイプ311と、複数の回転軸ドラム33aの右に複数の回転軸ドラム33aと対向して配置された複数の右上部ドラム33iとを備えている。
複数の右上部ドラム33iは、図9に示すように、中央部分が支持棒33iaに挿通されて回転可能に設けられている。この支持棒33iaは、右アーチパイプ317の上部に取り付けられている。
各第1閉ロープ335は、ロープ取り付け部333から頂部母屋パイプ311、右上部ドラム33iの順に掛けられて回転軸ドラム33aに逆方向に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
第2開閉手段は、第1の実施の形態の第2開閉手段と同様に、複数のロープ取り付け部333と、複数の第2開ロープ336及び複数の第2閉ロープ337と、第2開ロープ配索構造と、第2閉ロープ配索構造とを備えている。
第2開ロープ配索構造は、複数の回転軸ドラム33aと、複数の右上部ドラム33iと、複数の右肩部ドラム33fと、複数の右下部ドラム33gとを備えている。
各第2開ロープ336は、ロープ取り付け部333から第2多層被覆体32bの裏面側を通って右肩部ドラム33f、右下部ドラム33g、右肩部ドラム33f、右上部ドラム33iの順に掛けられて回転軸ドラム33aに正方向に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
第2閉ロープ配索構造は、頂部母屋パイプ311と、複数の左上部ドラム33hとを備えている。各第2閉ロープ337は、ロープ取り付け部333から頂部母屋パイプ311、左上部ドラム33hの順に掛けられて回転軸ドラム33aに逆方向に巻かれており、先端が回転軸ドラム33aに固定されている。
なお、図10は、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bの全閉状態を示している。具体的には、第1多層被覆体32aは頂部母屋パイプ311まで上げられて左屋根面3A1及び左側壁面3B1と両妻面3C1,3C2の左側とを一体に覆っている。また、第2多層被覆体32bは頂部母屋パイプ311まで上げられて骨組体31の右屋根面3A2及び右側壁面3B2と両妻面3C1,3C2の右側とを一体に覆っている。これにより双方の多層被覆体32a,32bが頂部母屋パイプ311で左右に分けられて配置されている。
次に、図11を用いて、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bを全閉状態から全開状態にする動作を説明する。
図11の(A)は、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bの全閉状態を示している。この全閉状態から、作業者が制御部でモータ332c(図6参照)を正方向に回転させる操作を行うと回転軸331が正方向(矢印方向)に回転する。
回転軸331が正方向に回転すると各回転軸ドラム33aが正方向に回転する。これにより図11の(A)→(C)に示すように、各回転軸ドラム33aから各第1閉ロープ335が繰り出されるとともに各第1開ロープ334が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第1多層被覆体32aが骨組体131の下部まで引き下げられて全開状態になる。
また、各回転軸ドラム33aが正方向に回転すると、各回転軸ドラム33aから各第2閉ロープ337が繰り出されるとともに各第2開ロープ336が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第2多層被覆体32aが骨組体131の下部まで引き下げられて全開状態になる。
次に、図11を用いて、第1多層被覆体32a及び第2多層被覆体32bを全開状態から全閉状態にする動作を説明する。
図11の(C)に示す全開状態から、作業者が制御部でモータ332c(図6参照)を逆方向に回転させる操作を行うと回転軸331が逆方向(矢印方向と逆方向)に回転する。
回転軸331が逆方向に回転すると各回転軸ドラム33aが逆方向に回転する。これにより図11の(C)→(A)に示すように、各回転軸ドラム33aから各第1開ロープ334が繰り出されるとともに各第1閉ロープ335が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第1多層被覆体32aが頂部母屋パイプ311まで引き上げられて全閉状態になる。
また、各回転軸ドラム33aが逆方向に回転すると、各回転軸ドラム33aから第2開ロープ336が繰り出されるとともに第2閉ロープ337が各回転軸ドラム33aに巻き上げられる。これにより第2多層被覆体32bが頂部母屋パイプ311まで引き上げられて全閉状態になる。
次に、本実施の形態の農業用ハウス101の効果を列挙して説明する。
本実施の形態の農業用ハウス101では、第1の実施の形態の農業用ハウス1と同様に、骨組体31を双方の多層被覆体32a,32bで一体に覆い、双方の多層被覆体32a,32bを全閉状態から骨組体131の下部まで下げて全開状態にするようにした。これにより多層被覆体32a,32bの全開状態では骨組体131の下部に多層被覆体32a,32bが収束されるので、骨組体131の両屋根面3A1,3A2及び両妻面3C1,3C2の開放面積を従来よりも大きく確保することが可能になる。よって、本実施の形態の農業用ハウス101は、多層被覆体32a,32bの全開状態における日射の妨げを抑えることができる。また、その結果、農業用ハウス101内に大きな影が生じるのが抑えられるので、作物の生育に影響を及ぼすおそれをなくすことができる。
その他の効果については、第1の実施の形態で説明した通りなのでここでは省略する。
以上、本発明にかかる実施の形態を例示したが、この実施の形態は本発明の内容を限定するものではない。また、本発明の請求項の範囲を逸脱しない範囲であれば、各種の変更等は可能である。
例えば、実施の形態では、外ハウス2と内ハウス3(103)とを備える二層構造の農業用ハウス1(101)に本発明を適用した例を説明した。しかし、一層構造の農業用ハウスに本発明を適用しても良い。本発明が適用される一層構造の農業用ハウスは、内ハウス3(103)のみから構成されるものになる。
すなわち、本発明が適用される一層構造の農業用ハウスは、骨組体31(131)と、第1多層被覆体32aと、第2多層被覆体32bと、多層被覆体駆動装置33(133)とを備える。この構成により、実施の形態の農業用ハウス1(101)と同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態では、多層被覆体駆動装置33(133)が、第1開ロープ334及び第1開ロープ配索構造、第2開ロープ336及び第2開ロープ配索構造を備えたものとした。しかし、例えば両屋根面3A1,3A2の傾斜角度を大きく設定して双方の多層被覆体32a,32bをその重量を利用して下げるようにすれば、上記のロープやロープ配索構造を必ずしも備えなくても良い。
また、実施の形態では、本発明の配置手段として上方ドラム33dを使用し、双方の多層被覆体32a,32bが全閉状態のときに両妻面3C1,3C2で重なるようにした。しかし、配置手段は上方ドラム33dに限定する必要はない。例えば、一方のアーチパイプ(左アーチパイプ316又は右アーチパイプ317)を他方のアーチパイプ(右アーチパイプ317又は左アーチパイプ316)よりも上方に長く形成して配置手段として使用し、当該一方のアーチパイプに第1閉ロープ335又は第2閉ロープ337を掛けるようにしても良い。
また、実施の形態では、第1開ロープ334及び第1閉ロープ335、第2開ロープ336及び第2閉ロープ337を配索する配索部材として、回転軸331や母屋パイプ312〜315に設けたドラム33a〜33c、33f、33gを使用した。しかし、これらのドラム33a〜33c、33f、33gを使用せずに回転軸331や母屋パイプ312〜315、滑車等の別の部材を配索部材として使用しても良い。この場合にはロープを配索することが可能であれば、必ずしも本実施の形態のドラムの形状に形成しなくても良い。
また、実施の形態では、多層被覆体駆動装置33(133)の駆動部332は、双方の多層被覆体32a,32bを一緒に駆動させるものを使用したが、双方の多層被覆体32a,32bを各々駆動させるように2つの駆動部を使用しても良い。この場合には、状況に応じて双方の多層被覆体32a,32bの各々の開閉速度を調整することが可能になるので使い勝手を上げることができる。
なお、実施の形態で説明した骨組体21、31(131)は、それぞれアーチパイプ212,213、316,317を使用してアーチ構造を形成しているが、アーチ構造であっても切妻型に含めるものとする。また、骨組体21、31(131)は、必ずしもアーチ構造でなくても良く、直管を使用して切妻型に形成されても良い。
以上説明したように本発明の農業用ハウスは、多層被覆体の全開状態における日射の妨げを抑えることができる。したがって、本発明の農業用ハウスを農業用ハウスの技術分野で十分に利用できる。
1、101 農業用ハウス
2 外ハウス
3、103 内ハウス
3A1 左屋根面(一方の屋根面)
3A2 右屋根面(他方の屋根面)
3B1 左側壁面(一方の側壁面)
3B2 右側壁面(他方の側壁面)
3C1 前妻面
3C2 後妻面
31、131 骨組体
32a 第1多層被覆体
32b 第2多層被覆体
33、133 多層被覆体駆動装置
33d 上方ドラム(配置手段)
332c モータ

Claims (5)

  1. 透光性且つ保温性を有する外ハウスと、前記外ハウス内に設置されて保温性を有する内ハウスとを備える農業用ハウスであって、
    前記内ハウスは、
    切妻型の骨組体と、
    前記骨組体の一方の屋根面及び側壁面と両妻面の一方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第1多層被覆体と、
    前記骨組体の他方の屋根面及び側壁面と前記両妻面の他方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第2多層被覆体と、
    双方の多層被覆体を全閉状態から前記骨組体の下部まで下げて全開状態にする多層被覆体駆動装置と
    を備えることを特徴とする農業用ハウス。
  2. 切妻型の骨組体と、
    前記骨組体の一方の屋根面及び側壁面と両妻面の一方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第1多層被覆体と、
    前記骨組体の他方の屋根面及び側壁面と前記両妻面の他方側とを一体に覆い保温性を有する布団状の第2多層被覆体と、
    双方の多層被覆体を全閉状態から前記骨組体の下部まで下げて全開状態にする多層被覆体駆動装置と
    を備えることを特徴とする農業用ハウス。
  3. 請求項1または請求項2に記載の農業用ハウスにおいて、
    前記多層被覆体駆動装置は、その駆動源であるモータが前記骨組体の内側に配置されていることを特徴とする農業用ハウス。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の農業用ハウスにおいて、
    前記双方の多層被覆体が全閉状態のときに前記両妻面で重なるように一方の多層被覆体を他方の多層被覆体よりも上方に配置する配置手段を備えることを特徴とする農業用ハウス。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の農業用ハウスにおいて、
    前記多層被覆体駆動装置は、前記双方の多層被覆体を全開状態から全閉状態になるまで上げるように構成されていることを特徴とする農業用ハウス。
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