JP2016144297A - 比率差動継電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被保護機器がインラッシュ状態のときに被保護機器の内部故障が発生した場合であっても、被保護機器を電力系統からより精度よく遮断することが可能な比率差動継電装置を提供する。【解決手段】比率差動継電装置は、被保護機器の一次電流および二次電流に基づいて抑制電流および差動電流を導出し、差動電流の基本波成分に対する差動電流の第2高調波成分の含有率と基準閾値とに基づいて、被保護機器がインラッシュ状態であるか否かを判定する。比率差動継電装置は、当該含有率が基準閾値未満の場合に被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定する。比率差動継電装置は、差動電流の基本波成分が小さくなるほど基準閾値を大きくし、抑制電流と差動電流との関係が予め定められた関係を満たしかつインラッシュ判定部により被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、遮断信号を出力する。【選択図】図2

Description

本開示は、比率差動継電装置に関する。
従来、電力系統の変圧器の内部事故を検出し保護する変圧器保護継電器として、比率差動継電器が広く用いられている。比率差動継電器は、変圧器の一次側および二次側に接続される線路にそれぞれ配置された計器用変流器(CT:Current Transformer)から取り込んだ観測電流に基づいて変圧器の内部故障の発生を検出し、変圧器の一次側および二次側に配置した遮断器を開路して当該変圧器を系統から切り離すことにより、当該変圧器を保護する。変圧器の充電時や変圧器に連携している送電線の再閉路時にはインラッシュ電流が発生し、このインラッシュ電流によって比率差動継電器が誤動作する場合があるため、これを改善するための技術が提案されている。
たとえば、特開平11−308755号公報(特許文献1)は、インラッシュ電流中の直流分でCTが飽和しても不要に動作しないような比率差動継電装置を開示している。この比率差動継電装置は、差動電流中の直流分を抽出し、その直流分が予め定められた値以上の場合にCT飽和の可能性があると判断する。比率差動継電装置は、CT飽和による第2高調波成分の含有率減少により非インラッシュ検出手段が不要に非ロック信号を出力しないように、CT飽和より先行して非インラッシュ検出手段を制御している。
特開平11−308755号公報
しかしながら、特許文献1に開示された比率差動継電装置では、インラッシュ電流の発生と同時に変圧器巻線故障も発生した場合には、差動電流に第2高調波成分が多く含まれていることから非ロック信号が出力されない。すなわち、トリップ信号が出力されず、変圧器を電力系統から遮断できない場合がある。
本開示は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、被保護機器がインラッシュ状態のときに内部故障が発生した場合であっても、被保護機器を電力系統からより精度よく遮断することが可能な比率差動継電装置を提供することである。
ある実施の形態に従う比率差動継電装置は、被保護機器の一次電流および二次電流に基づいて抑制電流および差動電流を導出する電流導出部と、差動電流の基本波成分に対する差動電流の第2高調波成分の含有率と、基準閾値とに基づいて、被保護機器がインラッシュ状態であるか否かを判定するインラッシュ判定部とを備える。インラッシュ判定部は、含有率が基準閾値未満の場合に被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定する。比率差動継電装置は、差動電流の基本波成分が小さくなるほど基準閾値を大きくする閾値調整部と、抑制電流と差動電流との関係が予め定められた関係を満たし、かつインラッシュ判定部により被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、被保護機器を電力系統から遮断するための遮断信号を出力する信号出力部とをさらに備える。
本開示によると、被保護機器がインラッシュ状態のときに内部故障が発生した場合であっても、被保護機器を電力系統からより精度よく遮断することが可能となる。
本実施の形態に従う比率差動継電装置が適用される電力系統を示す図である。 実施の形態1に従う比率差動継電装置10の構成の一例を示す図である。 インラッシュ電流の電流波形の一例を示す図である。 インラッシュ電流の特徴を示す概念図である。 インラッシュ電流の特徴を示す概念図である。 実施の形態1に従う基準閾値Kの調整方式を説明するための図である。 実施の形態1に従う比率差動継電装置の動作の一例を説明するための図である。 実施の形態2に従う比率差動継電装置の構成の一例を示す図である。 実施の形態2に従う基準閾値Kの調整方式を説明するための図である。 実施の形態2に従う基準閾値Kの調整方式を説明するための図である。 実施の形態2に従う比率差動継電装置の動作の一例を説明するための図である。 実施の形態3に従う比率差動継電装置の構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<全体構成>
図1は、本実施の形態に従う比率差動継電装置が適用される電力系統を示す図である。図1を参照して、被保護機器である変圧器1と、変圧器1の一次側(高圧側)に設置された遮断器2と、変圧器1の二次側(低圧側)に設置された遮断器3と、変流器4と、変流器5と、比率差動継電装置10とを含む。
変流器4(以下「CT4」と称する。)は、変圧器1の一次電流(高圧側電流)I1を計測する。変流器5(以下「CT5」と称する。)は、変圧器1の二次電流(高圧側電流)I2を計測する。
比率差動継電装置10は、ディジタル型の保護継電装置であり、CT4から一次電流I1を受け、CT5から二次電流I2を受ける。比率差動継電装置10は、一次電流I1および二次電流I2に基づいて、保護範囲内に故障が発生したと判断した場合には、遮断器2および遮断器3を遮断することによって変圧器1を電力系統から遮断(分離)する。すなわち、比率差動継電装置10は、電力系統に外部故障FOが発生しても変圧器1を電力系統から遮断しないが、電力系統に内部故障FIが発生した場合には変圧器1を保護するために変圧器1を電力系統から遮断する。
<比率差動継電装置10の構成>
次に、比率差動継電装置10の具体的な構成について説明する。
図2は、実施の形態1に従う比率差動継電装置10の構成の一例を示す図である。図2を参照して、比率差動継電装置10は、抑制電流導出器102と、差動電流導出器104と、比率差動器106と、フィルタ108と、フィルタ110と、インラッシュ判定器112と、閾値調整器114と、信号出力器116とを含む。これらの各構成は、たとえば、比率差動継電装置10の図示しないCPU(Central Processing Unit)が図示しないROM(Read Only Memory)に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、これらの構成の一部または全部はハードウェアで実現されてもよい。
抑制電流導出器102は、CT4により計測された一次電流I1と、CT5により計測された二次電流I2を受ける。抑制電流導出器102は、一次電流I1および二次電流I2を比較して、たとえば、電流値が大きい方の電流を抑制電流Irとして導出する。なお、抑制電流導出器102は、一次電流I1および二次電流I2のスカラー和を抑制電流Irとして導出する構成であってもよい。差動電流導出器104は、一次電流I1および二次電流I2から差動電流Idを導出する。抑制電流Irおよび差動電流Idを導出する電流導出器は、抑制電流導出器102および差動電流導出器104により構成されている。
比率差動器106は、抑制電流Irと差動電流Idとの関係が予め定められた関係を満たすか否かを判定する。具体的には、比率差動器106は、抑制電流Ir、比例係数X、定数Yとすると、Id>X×Ir+Yを満たすか否かを判定する。抑制電流Irと差動電流Idとの関係が上記関係を満たす場合、電力系統において内部故障が発生した可能性が高いため、比率差動器106はトリップ信号を信号出力器116に出力する。
フィルタ108は、差動電流導出器104により導出された差動電流Idに含まれる基本波成分Id1を抽出する基本波フィルタである。フィルタ110は、差動電流導出器104により導出された差動電流Idに含まれる第2高調波成分Id2を抽出する第2高調波フィルタである。
インラッシュ判定器112は、差動電流Idの基本波成分Id1に対する第2高調波成分Id2の比率(以下、「第2高調波含有率」と称することもある)と、基準閾値Kとに基づいて、変圧器1がインラッシュ状態(変圧器1にインラッシュ電流が発生している状態)か否かを判定する。具体的には、インラッシュ判定器112は、差動電流Idが予め定められた電流値以上であって、かつId2≧K×Id1を満たすか否かを判定する。予め定められた電流値は、比率差動継電装置10の最小動作値(たとえば、定格電流値の30%)にマージン(たとえば、0.8)を考慮した値(定格電流値の24%)である。
インラッシュ判定器112は、第2高調波含有率が基準閾値K以上の場合には変圧器1がインラッシュ状態であると判定し、第2高調波含有率が基準閾値K未満の場合には変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定する。基準閾値Kは、閾値調整器114により調整される変数である。そして、インラッシュ判定器112は、判定結果を信号出力器116に対して出力する。
変圧器1がインラッシュ状態である場合には、インラッシュ電流が変圧器1に流入するため、電力系統において内部故障FIが発生した場合と近似した現象が発生する。インラッシュ判定器112は、この現象により誤って変圧器1が電力系統から遮断されないようにするために設けられている。なお、たとえば、遮断器3が開状態のとき、遮断器2を開状態から閉状態にすると変圧器1がインラッシュ状態になる。
ここで、第2高調波含有率をインラッシュ状態の判定に用いる理由は、インラッシュ電流が故障電流に比べて第2高調波成分Id2を多く含んでいるためである。また、インラッシュ電流は、図3のような電流波形であるとともに、図4および図5に示すような特徴がある。
図3は、インラッシュ電流の電流波形の一例を示す図である。図3に示すように、インラッシュ電流は、半波整流波形に近いパターンを有する。図4および図5は、インラッシュ電流の特徴を示す概念図である。図4および図5において、横軸はインラッシュ電流が発生してからの経過時間(1サイクル=1/50秒)を示している。図4における縦軸は、変圧器の定格電流の実効値に対するインラッシュ電流のピーク値をPU単位で示している。そのため、1puが定格電流の実効値に相当する。図5における縦軸は、インラッシュ電流の第2高調波含有率をPU単位で示している。
図4を参照して、インラッシュ電流は、発生直後においては変圧器の定格電流(実効値)の数倍(図4の場合には約9倍)の大きさであるが、数秒または数十秒でほぼ零となるという特徴がある。また、図5を参照して、インラッシュ電流発生直後においては第2高調波含有率は10%(0.1pu)程度であるが、時間が経過するとともに第2高調波含有率は増大していく。このことから、インラッシュ電流の減衰とともに第2高調波含有率は増大していくことがわかる。
再び、図2を参照して、閾値調整器114は、差動電流Idの基本波成分Id1に応じて基準閾値Kを調整する。具体的には、閾値調整器114は、基本波成分Id1が小さいほど基準閾値Kを大きくする。
図6は、実施の形態1に従う基準閾値Kの調整方式を説明するための図である。横軸は、変圧器1の定格電流(実効値)に対する基本波成分Id1(実効値)の比率Rを示しており、縦軸は基準閾値Kを示している。
図6を参照して、基準閾値Kは、比率Rが小さいほど(基本波成分Id1が小さいほど)大きく設定される。具体的には、閾値調整器114は、基本波成分Id1の実効値と定格電流の実効値から比率Rを算出し、図6中の特性曲線200に従って、比率Rに対応する基準閾値Kを設定する。これにより、基本波成分Id1が小さい(第2高調波含有率が大きい)ほど、インラッシュ判定器112の判定に関する感度は鈍化する(すなわち、変圧器1がインラッシュ状態であると判定し難くなる)ことがわかる。
また、上述したように、インラッシュ電流は、発生してからの経過時間が長くなるほど減衰していく(基本波成分Id1が減衰していく)ことから、比率Rは時間経過とともに小さくなっていく。図6の例で、たとえば、比率Rがインラッシュ電流発生直後において500%であるとすると、徐々に減少していき100%(すなわち、定格電流および基本波成分Id1の実効値が等しい)になり、さらに減少して30%と変化していく。閾値調整器114は、当該変化する比率Rに対応して基準閾値Kを調整していく。
なお、比率R=30%は、比率差動継電装置10の最小動作値である。そのため、閾値調整器114は、比率Rが最小動作値(30%)以下になった場合には、基準閾値Kを固定してもよい。具体的には、閾値調整器114は、基準閾値Kを最小動作値(30%)に対応する値(80%)に固定する。これにより、閾値調整器114は、基準閾値Kを無駄に調整することがなくなるため処理負荷が軽減される。
また、図6では、基準閾値Kを比率Rに応じて連続的に変化させる構成を示したが、たとえば、比率Rが連続的に変化するときに基準閾値Kを階段状に変化させてもよい。また、図6では、基準閾値Kを比率Rに応じて調整する構成を示したが、基準閾値Kを基本波成分Id1の大きさ(実効値)に応じて調整してもよい。
再び、図2を参照して、信号出力器116は、抑制電流Irと差動電流Idとの関係が予め定められた関係を満たし、かつインラッシュ判定器112により変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、変圧器1を電力系統から遮断するためのトリップ信号を出力する。すなわち、信号出力器116は、比率差動器106からのトリップ信号を受け、かつインラッシュ判定器112により変圧器1がインラッシュ状態ではないとの判定結果を受けた場合、当該トリップ信号を有効にして遮断器2,3に出力する。
ここで、変圧器1のインラッシュ状態および内部故障FI(たとえば、変圧器巻線故障)が同時に発生した場合を考える。インラッシュ状態および内部故障FIが同時に発生とは、これらが同時刻に発生した場合に限られず、インラッシュ電流とともに故障電流も発生している場合を含む。この場合、CT4では、故障電流とインラッシュ電流との重畳電流が検出される。故障電流は、基本波成分Id1が主体であるため、重畳電流の第2高調波含有率はインラッシュ電流のみの第2高調波含有率よりも小さくなる。しかしながら、故障電流が小さい(基本波成分Id1が小さい)場合には、重畳電流は、ある程度大きい第2高調波含有率(たとえば、20%)を有することになる。
仮に、基準閾値Kを初期値(10%)から変化させない(すなわち、基準閾値Kを調整しない)場合には、第2高調波含有率(20%)が初期値(10%)を超えるため、変圧器1がインラッシュ状態であると判定される。したがって、信号出力器116からトリップ信号が遮断器2,3に出力されず、内部故障FIが発生しているにもかかわらず、変圧器1を電力系統から遮断することができなくなる。
しかしながら、上記のような比率差動継電装置10の構成によると、閾値調整器114は、基本波成分Id1の実効値に応じて基準閾値Kを調整する。具体的には、閾値調整器114は、基本波成分Id1が小さいほど基準閾値Kを大きくして、インラッシュ判定器112の判定に関する感度(判定感度)を鈍化させる。たとえば、閾値調整器114は、基本波成分Id1の実効値に応じて基準閾値Kを30%に調整する。
これにより、第2高調波含有率(20%)よりも大きい基準閾値K(30%)が設定されるため、インラッシュ判定器112は、変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定する。したがって、信号出力器116からトリップ信号が遮断器2,3に出力されて、変圧器1を電力系統から遮断することができる。
<動作>
次に、図7を参照して、変圧器1のインラッシュ状態および内部故障FIが同時に発生した場合の比率差動継電装置10の具体的な動作の一例について説明する。図7は、実施の形態1に従う比率差動継電装置10の動作の一例を説明するための図である。
図7を参照して、CT4は、インラッシュ電流と故障電流との重畳電流が発生した場合の一次電流I1を検出する(図7中の(1)に対応)。また、CT5は、重畳電流が発生した場合の二次電流I2を検出する(図示しない)。
抑制電流導出器102は、一次電流I1および二次電流I2から抑制電流Irを導出する。また、差動電流導出器104は、一次電流I1および二次電流I2のベクトル和から差動電流Idを導出する。そして、比率差動器106は、抑制電流Irと差動電流Idとの関係がId>X×Ir+Yを満たす場合、インラッシュ電流発生から時間T1(たとえば、2サイクル、50Hzベースで40ms)後にトリップ信号を出力する(図7中の(2)に対応)。
一方、フィルタ108およびフィルタ110は、差動電流導出器104により導出された差動電流Idに含まれている基本波成分Id1および第2高調波成分Id2をそれぞれ抽出する。閾値調整器114は、抽出された基本波成分Id1の実効値を導出し(図7中の(4)に対応)、導出した実効値に応じて基準閾値Kを調整する(図6参照)。閾値調整器114は、インラッシュ電流発生から時間T2(たとえば、1.5サイクル、50Hzベースで30ms)後に調整した基準閾値Kをインラッシュ判定器112に出力する(図7中の(5)に対応)。ここでは、閾値調整器114は、基本波成分Id1の実効値に応じて階段状に基準閾値Kを調整するものとし、たとえば、インラッシュ電流発生から時間T3後に基準閾値Kを30%に変更する。
基準閾値Kの増大によるインラッシュ判定器112の判定感度の鈍化により、インラッシュ判定器112は、変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定し、その判定結果を信号出力器116に出力する(図7中の(3)に対応)。これにより、インラッシュ電流発生と同時に内部故障FIが発生した場合であっても、信号出力器116は、トリップ信号を遮断器2,3に出力して、変圧器1を電力系統から遮断することができる。
<利点>
実施の形態1によると、インラッシュ判定器の判定感度を差動電流の基本波成分の大きさに応じた感度に調整することができる。したがって、変圧器のインラッシュ状態および内部故障が同時に発生した場合であっても、変圧器を電力系統から適切に遮断することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、基準閾値Kを基本波成分Id1に応じて調整する構成について説明した。実施の形態2では、インラッシュ電流の第2高調波含有率が、当該電流発生からの経過時間に応じて増大することに着目して、インラッシュ電流発生からの経過時間に応じて基準閾値Kを調整する構成について説明する。なお、実施の形態2の全体構成は、実施の形態1の<全体構成>と同じであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
<比率差動継電装置10Aの構成>
図8は、実施の形態2に従う比率差動継電装置10Aの構成の一例を示す図である。ここで、比率差動継電装置10Aは、図1に示す比率差動継電装置10と対応するが、実施の形態1との区別のため、便宜上「A」といった追加の符号を付している。これは、実施の形態3も同じである。
図8を参照して、比率差動継電装置10Aは、抑制電流導出器102と、差動電流導出器104と、比率差動器106と、フィルタ108と、フィルタ110と、インラッシュ判定器112Aと、閾値調整器114Aと、信号出力器116とを含む。インラッシュ判定器112Aおよび閾値調整器114A以外の比率差動継電装置10Aの構成は、実施の形態1に従う比率差動継電装置10における構成(図2参照)と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
インラッシュ判定器112Aは、差動電流Idの基本波成分Id1に対する第2高調波成分Id2の比率(第2高調波含有率)と、基準閾値Kとに基づいて、変圧器1がインラッシュ状態か否かを判定する。具体的には、インラッシュ判定器112Aは、第2高調波含有率が基準閾値K以上の場合には変圧器1がインラッシュ状態であると判定し、第2高調波含有率が基準閾値K未満の場合には変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定する。そして、インラッシュ判定器112Aは、判定結果を閾値調整器114Aおよび信号出力器116に対して出力する。
閾値調整器114Aは、インラッシュ判定器112Aにより変圧器1がインラッシュ状態であると判定されてからの経過時間に応じて基準閾値Kを大きくする。
図9および図10は、実施の形態2に従う基準閾値Kの調整方式を説明するための図である。図9および図10において、横軸は、変圧器1がインラッシュ状態であると判定(すなわち、インラッシュ電流が発生)してからの経過時間(1サイクル=1/50秒)を示しており、縦軸は、基準閾値Kを示している。
図9を参照して、閾値調整器114Aは、特性直線300に示すように、経過時間に比例して基準閾値Kを大きくする。具体的には、閾値調整器114Aは、初期値(ここでは、10%)から1サイクルごとに2%ずつ基準閾値Kを大きくしていく。
または、閾値調整器114Aは、特性曲線310に基づいて、経過時間に応じて初期値(10%)から基準閾値Kを大きくする。この特性曲線310は、図5中のインラッシュ電流発生後の経過時間と第2高調波含有率との相関関係を示す曲線と同様の特性を示す曲線である。すなわち、閾値調整器114Aは、経過時間に応じて初期値(10%)から当該特性に従って(経過時間に対する第2高調波含有率の増加傾向に合わせて)基準閾値Kを大きくしていく。なお、図5中の曲線を示す情報は、たとえば、図示しない記憶部に記憶されているとする。
また、インラッシュ電流は、発生からの経過時間に応じて第2高調波含有率が増大していく特徴を有する。そのためインラッシュ電流の第2高調波含有率は、発生直後が最小値となる。そこで、閾値調整器114Aは、予め定められた初期値(10%)ではなく、発生直後の第2高調波含有率に基づいて当該初期値を設定し直した値から経過時間に応じて基準閾値Kを大きくする構成であってもよい。たとえば、閾値調整器114Aは、当該発生直後の第2高調波含有率をインラッシュ判定器112Aから受ける。
具体的には、閾値調整器114Aは、インラッシュ判定器112Aにより変圧器1がインラッシュ状態であると判定された時点における第2高調波含有率に予め定められた割合を乗算した乗算値を、基準閾値Kの初期値として設定する。当該乗算値を初期値として用いる理由は、実際に変圧器1がインラッシュ状態であるにもかかわらず、変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定されないように、マージンをとるためである。そして、閾値調整器114Aは、経過時間に応じて基準閾値Kを当該初期値から大きくする。
図10を参照して、たとえば、インラッシュ判定器112Aにより変圧器1がインラッシュ状態であると判定された時点における第2高調波含有率が40%であり、予め定められた割合が0.8であるとする。この場合、閾値調整器114Aは、基準閾値Kの初期値を予め定められた値(10%)から32%(=40%×0.8)に変更する。そして、閾値調整器114Aは、経過時間に応じて基準閾値Kを変更した初期値(32%)から大きくしていく(図10中の特性曲線320に対応)。なお、図10の例では、基準閾値Kを32%から第2高調波含有率の増加傾向に合わせて増大させているが、経過時間に比例して基準閾値Kを大きくしてもよい。
ここで、変圧器1のインラッシュ状態および内部故障FIが同時に発生した場合を考える。CT4では、故障電流とインラッシュ電流との重畳電流が検出される。たとえば、故障電流が大きい(基本波成分Id1が大きい)場合には、インラッシュ電流発生からの時間が経過しても第2高調波含有率の上昇率が小さくなる。そのため、故障電流が大きい場合に変圧器1がインラッシュ状態であると判定されてしまうと(すなわち、重畳電流の第2高調波含有率が基準閾値K以上である)、基準閾値Kを基本波成分Id1の大きさに応じて調整する構成では、変圧器1を電力系統から遮断するまでに時間がかかってしまう可能性がある。
上記のような比率差動継電装置10Aの構成によると、閾値調整器114Aは、インラッシュ電流発生からの経過時間に応じて基準閾値Kを調整する。具体的には、閾値調整器114Aは、当該経過時間に比例して(あるいは、経過時間と第2高調波含有率との相関関係に基づいて)、基準閾値Kを増大させていく(図9参照)。これにより、故障電流が大きい場合であってもインラッシュ判定器112Aの判定感度が鈍化されるため、変圧器1を電力系統から遮断できる。
また、インラッシュ電流は、時間が経過するとともに第2高調波含有率が増大していく特徴があるため、閾値調整器114Aが、インラッシュ電流発生直後の第2高調波含有率に基づいて基準閾値Kの初期値を設定し直す構成によると、変圧器1を電力系統から遮断するまでの時間をさらに短縮することができる。
<動作>
次に、図11を参照して、インラッシュ電流の発生と同時に内部故障FIも発生した場合の比率差動継電装置10Aの具体的な動作について説明する。図11は、実施の形態2に従う比率差動継電装置10Aの動作の一例を説明するための図である。
図11を参照して、CT4は、インラッシュ電流と故障電流との重畳電流が発生した場合の一次電流I1を検出する(図11中の(1)に対応)。また、CT5は、重畳電流が発生した場合の二次電流I2を検出する(図示しない)。
抑制電流導出器102は、一次電流I1および二次電流I2から抑制電流Irを導出する。また、差動電流導出器104は、一次電流I1および二次電流I2のベクトル和から差動電流Idを導出する。そして、比率差動器106は、抑制電流Irと差動電流Idとの関係がId>X×Ir+Yを満たす場合、インラッシュ電流発生から時間T1(たとえば、2サイクル、50Hzベースで40ms)後にトリップ信号を出力する(図11中の(2)に対応)。
一方、フィルタ108およびフィルタ110は、差動電流導出器104により導出された差動電流Idに含まれている基本波成分Id1および第2高調波成分Id2をそれぞれ抽出する。閾値調整器114Aは、インラッシュ判定器112Aからインラッシュ電流が発生したとの判定結果を受けると、当該判定されてからの経過時間を計測する(図11中の(4)に対応)。そして、閾値調整器114は、インラッシュ電流発生から時間T2(たとえば、1.5サイクル、50Hzベースで30ms)後に、当該経過時間に応じて基準閾値Kを調整して(図9参照)、調整した基準閾値Kをインラッシュ判定器112に出力する(図11中の(5)に対応)。ここでは、閾値調整器114は、経過時間に比例して基準閾値Kを大きくするものとする。
インラッシュ電流発生から時間T3後に基準閾値Kが30%になると、基準閾値Kの増大によるインラッシュ判定器112の判定感度の鈍化により、インラッシュ判定器112は、変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定し、その判定結果を信号出力器116に出力する(図11中の(3)に対応)。これにより、インラッシュ電流発生と同時に内部故障FIが発生した場合であっても、信号出力器116は、トリップ信号を遮断器2,3に出力して、変圧器1を電力系統から遮断することができる。
<利点>
実施の形態2によると、インラッシュ判定器の判定感度をインラッシュ電流発生からの経過時間に応じた感度に調整することができる。したがって、変圧器のインラッシュ状態および内部故障(特に、故障電流が大きい内部故障)が同時に発生した場合であっても、変圧器を電力系統から遮断することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3では、実施の形態1に従う基準閾値Kの調整方式によりインラッシュ状態の判定を行なう構成と、実施の形態2に従う基準閾値Kの調整方式によりインラッシュ状態の判定を行なう構成とを組み合わせた構成について説明する。なお、実施の形態3の全体構成は、実施の形態1の<全体構成>と同じであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
<比率差動継電装置10Bの構成>
図12は、実施の形態3に従う比率差動継電装置10Bの構成の一例を示す図である。
図12を参照して、比率差動継電装置10Bは、抑制電流導出器102と、差動電流導出器104と、比率差動器106と、フィルタ108と、フィルタ110と、インラッシュ判定器112,112Aと、閾値調整器114,114Aと、信号出力器116Aとを含む。すなわち、比率差動継電装置10Bの構成は、比率差動継電装置10の構成(図2参照)に、比率差動継電装置10Aのインラッシュ判定器112Aおよび閾値調整器114Aの構成(図8参照)を追加するとともに、信号出力器116を信号出力器116Aに置き換えたものである。
実施の形態3では、インラッシュ判定器112,112Aのそれぞれで用いられる基準閾値を区別するため、インラッシュ判定器112で用いられる基準閾値をK1とし、インラッシュ判定器112Aで用いられる基準閾値をK2とする。
インラッシュ判定器112およびインラッシュ判定器112Aは、それぞれ独立に変圧器1がインラッシュ状態か否かを判定する。具体的には、インラッシュ判定器112は、閾値調整器114により調整された基準閾値K1を用いて変圧器1がインラッシュ状態か否かを判定し、インラッシュ判定器112Aは、閾値調整器114Aにより調整された基準閾値K2を用いて変圧器1がインラッシュ状態か否かを判定する。インラッシュ判定器112およびインラッシュ判定器112Aは、それぞれの判定結果を信号出力器116Aに出力する。
信号出力器116Aは、抑制電流Irと差動電流Idとの関係が予め定められた関係を満たし、かつインラッシュ判定器112およびインラッシュ判定器112Aの少なくとも一方により変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、変圧器1を電力系統から遮断するための遮断信号を出力する。換言すると、信号出力器116Aは、インラッシュ判定器112,112Aの両方から変圧器1がインラッシュ状態であるとの判定結果を受けた場合にのみ、比率差動器106からのトリップ信号を無効にする。この場合、トリップ信号が出力されないため、変圧器1は電力系統から遮断されない。
上記の構成によると、インラッシュ判定器112およびインラッシュ判定器112Aの少なくとも一方で変圧器1がインラッシュ状態ではないと判定されると、トリップ信号が遮断器2,3に出力される。そのため、インラッシュ電流と同時に発生した故障電流が大きい場合であっても小さい場合であっても、変圧器を電力系統からより精度よく遮断することができる。
[その他の実施の形態]
上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
また、上述した実施の形態において、その他の実施の形態で説明した処理や構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 変圧器、2,3 遮断器、4,5 変流器、10,10A,10B 比率差動継電装置、102 抑制電流導出器、104 差動電流導出器、106 比率差動器、108,110 フィルタ、112,112A インラッシュ判定器、114,114A 閾値調整器、116,116A 信号出力器。

Claims (7)

  1. 被保護機器の一次電流および二次電流に基づいて抑制電流および差動電流を導出する電流導出部と、
    前記差動電流の基本波成分に対する前記差動電流の第2高調波成分の含有率と、基準閾値とに基づいて、前記被保護機器がインラッシュ状態であるか否かを判定するインラッシュ判定部とを備え、
    前記インラッシュ判定部は、前記含有率が前記基準閾値未満の場合に前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定し、
    前記差動電流の基本波成分が小さくなるほど前記基準閾値を大きくする閾値調整部と、
    前記抑制電流と前記差動電流との関係が予め定められた関係を満たし、かつ前記インラッシュ判定部により前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、前記被保護機器を電力系統から遮断するための遮断信号を出力する信号出力部とをさらに備える、比率差動継電装置。
  2. 前記閾値調整部は、前記被保護機器の定格電流に対する前記差動電流の基本波成分の比率が予め定められた値以下になった場合、前記基準閾値を固定する、請求項1に記載の比率差動継電装置。
  3. 被保護機器の一次電流および二次電流から抑制電流および差動電流を導出する電流導出部と、
    前記差動電流の基本波成分に対する前記差動電流の第2高調波成分の含有率と、基準閾値とに基づいて、前記被保護機器がインラッシュ状態であるか否かを判定するインラッシュ判定部とを備え、
    前記インラッシュ判定部は、前記含有率が前記基準閾値以上の場合には前記被保護機器がインラッシュ状態であると判定し、前記含有率が前記基準閾値未満の場合には前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定し、
    前記インラッシュ判定部により前記被保護機器がインラッシュ状態であると判定されてからの経過時間に応じて前記基準閾値を大きくする閾値調整部と、
    前記抑制電流と前記差動電流との関係が予め定められた関係を満たし、かつ前記インラッシュ判定部により前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、前記被保護機器を電力系統から遮断するための遮断信号を出力する信号出力部とを備える、比率差動継電装置。
  4. 前記閾値調整部は、前記インラッシュ判定部により前記被保護機器がインラッシュ状態であると判定された時点における前記含有率に基づいて前記基準閾値の初期値を設定し、前記経過時間に応じて前記基準閾値を前記初期値から大きくする、請求項3に記載の比率差動継電装置。
  5. 前記閾値調整部は、前記経過時間に比例して前記基準閾値を大きくする、請求項3または請求項4に記載の比率差動継電装置。
  6. 前記閾値調整部は、前記経過時間と前記含有率との相関関係に基づいて、前記経過時間が長くなるほど前記基準閾値を大きくする、請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の比率差動継電装置。
  7. 被保護機器を保護するための比率差動継電装置であって、
    前記被保護機器の一次電流および二次電流に基づいて抑制電流および差動電流を導出する電流導出部と、
    前記差動電流の基本波成分に対する前記差動電流の第2高調波成分の含有率と、第1の基準閾値とに基づいて、前記被保護機器がインラッシュ状態であるか否かを判定する第1のインラッシュ判定部と、
    前記差動電流の基本波成分が小さくなるほど前記第1の基準閾値を大きくする第1の閾値調整部とを備え、
    前記第1のインラッシュ判定部は、前記含有率が前記第1の基準閾値未満の場合には前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定し、
    前記比率差動継電装置は、
    前記含有率と、第2の基準閾値とに基づいて、前記被保護機器がインラッシュ状態であるか否かを判定する第2のインラッシュ判定部と、
    前記第2のインラッシュ判定部により前記被保護機器がインラッシュ状態であると判定されてからの経過時間に応じて前記第2の基準閾値を大きくする第2の閾値調整部とをさらに備え、
    前記第2のインラッシュ判定部は、前記含有率が前記第2の基準閾値以上の場合には前記被保護機器がインラッシュ状態であると判定し、前記含有率が前記第2の基準閾値未満の場合には前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定し、
    前記抑制電流と前記差動電流との関係が予め定められた関係を満たし、かつ前記第1および第2のインラッシュ判定部の少なくとも一方により前記被保護機器がインラッシュ状態ではないと判定された場合に、前記被保護機器を電力系統から遮断するための遮断信号を出力する信号出力部をさらに備える、比率差動継電装置。
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