<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における番組表提供装置を含む番組表表示システムの概略構成を示したブロック図である。番組表表示システム1は、番組表表示装置10と、送信装置20と、サーバ装置30とを含んで構成されている。番組表表示システム1では、送信装置20に接続されたサーバ装置30と、番組表表示装置10とがインターネット40を介して接続されている。
番組表表示システム1において、番組表表示装置10、送信装置20、およびサーバ装置30の台数は、一般的にそれぞれ複数であるが、以下の説明においては、説明を容易にするため、番組表表示装置10、送信装置20、およびサーバ装置30の台数が、それぞれ1台である番組表表示システム1の場合について説明する。また、以下の説明においては、番組表表示装置10が、不図示のテレビジョン受像機(以下、「テレビ」という)によって番組を視聴する視聴者であるユーザーが使用するパーソナルコンピュータ(PC)であるものとして説明する。
送信装置20は、デジタル放送の番組(映像コンテンツ)の放送電波を送信する、例えば、放送局などの放送事業者に備えられた送信装置である。以下の説明では、送信装置20におけるデジタル放送のメディアトランスポート方式として、MMT(MPEG Media Transport)方式が採用されている場合について説明する。送信装置20は、番組データi1と番組配列情報i2とを多重化した放送電波を送信する。
番組データi1は、少なくとも映像データおよび音声データの一方のデータが含まれる番組のコンテンツデータである。なお、以下の説明においては、番組データi1が、映像データおよび音声データの両方のデータを含む映像コンテンツであるものとして説明する。なお、番組データi1に含まれる映像データと音声データとのそれぞれは、予め定めた符号化方式で符号化されたデータである。例えば、映像データは、H.265、いわゆる、HEVC(High Efficiency Video Coding)などの符号化方式で符号化されたデータである。また、例えば、音声データは、ISO/IEC 14496 Part3、いわゆる、MPEG−4オーディオなどの符号化方式で符号化されたデータである。
また、番組配列情報i2は、映像コンテンツである番組データi1、つまり、放送される番組に関する付帯情報である。より具体的には、番組配列情報i2には、例えば、番組識別情報と、放送日時情報とが含まれている。ここで、番組識別情報は、例えば、放送される番組の種類、内容、分量、および配列などの番組を識別する情報である。また、放送日時情報は、番組の放送日時を示す情報である。また、番組配列情報i2には、電子番組表i3を生成する際に用いられる種々の情報が含まれている。
送信装置20から送信された放送電波は、地上波、ケーブルのような有線伝送路、または放送衛星を介して、例えば、番組表表示装置10のユーザーが映像コンテンツ(番組)を視聴するために使用している不図示のテレビに伝送される。また、送信装置20は、電子番組表i3を生成する際に用いられる種々の情報を、サーバ装置30に出力する。送信装置20は、例えば、番組配列情報i2を、電子番組表i3を生成する際に用いられる種々の情報としてサーバ装置30に出力する。
サーバ装置30は、例えば、放送局などの放送事業者に備えられ、送信装置20から出力された種々の情報を記憶する。サーバ装置30には、送信装置20から出力された電子番組表i3を生成する際に用いられる種々の情報(例えば、番組配列情報i2)が記憶されている。サーバ装置30は、番組表表示装置10からインターネット40を介して送信されてきた情報の出力要求(番組表表示装置10からの出力要求)に応じて、記憶している電子番組表i3の生成に用いる情報(以下、「電子番組表情報」という)を、インターネット40を介して番組表表示装置10に送信する。
番組表表示装置10は、電子番組表情報に基づいて電子番組表i3を生成し、生成した電子番組表i3を表示する番組表提供装置である。番組表表示装置10は、出力した情報の出力要求に応じてインターネット40を介して送信されてきた電子番組表情報を受信(取得)し、取得した電子番組表情報に基づいて電子番組表i3を生成する。番組表表示装置10は、生成した電子番組表i3を表示部に表示させることによって、番組表表示装置10のユーザー、つまり、映像コンテンツの視聴者に、映像コンテンツに関する種々の情報を提示する。
次に、番組表表示装置10が電子番組表i3を生成する際に用いる電子番組表情報について説明する。以下の説明においては、電子番組表i3を生成する際に用いる電子番組表情報として、番組表表示装置10が番組配列情報i2をサーバ装置30から取得するものとし、番組配列情報i2の一例について説明する。本第1の実施形態において番組配列情報i2には、MMT方式によって送信される放送電波に関する各種テーブルを含んでいる。本第1の実施形態に係る番組配列情報i2には、少なくともMH−イベント情報テーブル(MH−Event Information Table:MH−EIT)を含んでいる。MH−イベント情報テーブルは、番組の名称、放送日時、放送内容の説明など、番組に関する種々の情報が含まれたテーブルである。
ここで、番組配列情報i2に含まれるMH−イベント情報テーブル(以下、「MH−EIT」という)およびこのMH−EITにおける記述子のデータ構造について説明する。なお、以下の説明においては、説明を容易にするため、電子番組表i3の表示に関するMH−EIT内の一部の記述子についてのみ説明する。
<MH−EITのデータ構造>
図2は、本第1の実施形態に係るMH−イベント情報テーブル(MH−EIT)のデータ構造を説明する図である。MH−EITは、送信装置20から送信される放送電波の構成の情報を表す構成要素の一つであり、上述したように、放送される番組の名称、放送日時などの番組に関する情報を表している。図2示したように、MH−EIT(MH−Event_Information_Table())には、イベント識別(event_id)、開始時刻(start_time)、および継続時間(duration)を含んでいる。イベント識別には、例えば、番組の識別情報などを表す、イベントの識別番号が示される。また、開始時刻には、イベントの開始時刻、つまり、番組の開始時刻(日時)が示される。また、継続時間は、イベントの継続時間、つまり、番組の放送時間の長さが示される。
また、MH−EIT(MH−Event_Information_Table())には、イベント識別ごとに記述子領域(descriptor())が設けられている。記述子領域(descriptor())は、記述子を格納する領域である。本第1の実施形態に係るMH−EITには、MH−短形式イベント記述子、およびMH−拡張形式イベント記述子を含んでいる。このMH−短形式イベント記述子、およびMH−拡張形式イベント記述子に、番組名や番組の説明などの情報が記述される。また、本第1の実施形態に係るMH−EIT(MH−Event_Information_Table())には、映像コンポーネント記述子を含んでいる。この映像コンポーネント記述子に、番組の映像データの解像度などの情報が記述される。
<MH−短形式イベント記述子のデータ構造>
図3は、本第1の実施形態に係るMH−短形式イベント記述子のデータ構造を説明する図である。図3示したように、MH−短形式イベント記述子(MH−Short_Event_Descriptor())には、番組名(event_name_char)、および番組記述(text_char)を含んでいる。番組名には、番組の名称が記述される。番組記述には、番組の説明が記述される。
<MH−拡張形式イベント記述子のデータ構造>
図4は、本第1の実施形態に係るMH−拡張形式イベント記述子のデータ構造を説明する図である。図4示したように、MH−拡張形式イベント記述子(MH−Extended_Event_Descriptor())には、項目ごとの項目名(文字符号)(item_description_char)、および項目記述(文字符号)(item_char)を含んでいる。項目名(文字符号)には、項目の名称が記述される。項目記述(文字符号)には、項目の内容が記述される。一般的に、項目名(文字符号)と項目記述(文字符号)とによって、番組の配役のリストが記述される。例えば、項目名「プロデューサー」であり、項目記述「日本 太郎」である場合、その項目名(文字符号)と項目記述(文字符号)とは、番組のプロデューサーが日本太郎であることを表している。
また、MH−拡張形式イベント記述子(MH−Extended_Event_Descriptor())には、拡張記述(文字符号)(text_char)を含んでいる。拡張記述(文字符号)には、項目なしの番組についての情報が記述される。
<映像コンポーネント記述子のデータ構造>
図5は、本第1の実施形態に係る映像コンポーネント記述子のデータ構造を説明する図である。図5示したように、映像コンポーネント記述子(Video_Component_Descriptor())には、映像信号解像度(video_resolution)を含んでいる。映像信号解像度には、映像信号の垂直方向の解像度についての情報が記述される。
<映像信号解像度のデータ構造>
図6は、本第1の実施形態に係る映像コンポーネント記述子における映像信号解像度の値の構造を説明する図である。図6示したように、映像信号解像度の値のそれぞれには、映像信号の垂直方向の解像度が割り当てられている。例えば、映像信号解像度の値が「6」である場合、映像信号の垂直方向の解像度が「2160」である、つまり、受信した映像信号が4Kサイズ(例えば、3840×2160)の解像度であることを示している。また、例えば、映像信号解像度の値が「7」である場合、映像信号の垂直方向の解像度が「4320」である、つまり、受信した映像信号が8Kサイズ(例えば、8192×4320)の解像度であることを示している。
番組表表示装置10は、上述したような番組配列情報i2を電子番組表情報として、インターネット40を介してサーバ装置30から取得する。そして、番組表表示装置10は、取得した電子番組表情報(番組配列情報i2)に基づいて生成した電子番組表i3の画像を、表示部に表示させる。
次に、番組表表示装置10の構成について説明する。図7は、本第1の実施形態における番組表提供装置(番組表表示装置10)の構成の一例を示したブロック図である。番組表表示装置10は、通信部11と、操作入力部12と、表示部13と、記憶部14と、制御部15とを含んで構成されている。また、制御部15は、番組表生成部151を含んで構成されている。また、番組表生成部151は、番組表比較部1511と番組表更新部1512とを含んで構成されている。
通信部11は、番組表表示装置10とサーバ装置30との間での種々の情報の送受信を、インターネット40を介して行う。より具体的には、通信部11は、制御部15からの制御に応じて、電子番組表情報、つまり、番組配列情報i2の出力要求をサーバ装置30に送信する。また、通信部11は、インターネット40を介して送信されてきた番組配列情報i2を受信し、受信した番組配列情報i2を電子番組表情報として制御部15に出力する。
操作入力部12は、番組表表示装置10のユーザーによる操作を受け付ける。例えば、操作入力部12は、番組表表示装置10に接続されたマウスの操作や、キーボードの操作など、番組表表示装置10に対するユーザーの操作を受け付ける。操作入力部12は、受け付けたユーザーによる操作を表す情報を制御部15に出力する。より具体的には、ユーザーが操作入力部12を操作することによって、電子番組表i3の表示の指示や、電子番組表i3を表示する際の条件を番組表表示装置10に入力する。そして、操作入力部12は、ユーザーによって入力された電子番組表i3の表示の指示や、電子番組表i3を表示する際の条件を表す情報を制御部15に出力する。ここで、電子番組表i3を表示する際の条件とは、例えば、番組表表示装置10のユーザーが映像コンテンツ(番組)を視聴するために使用しているテレビの型番や、テレビが表示することができる映像データの解像度、つまり、テレビが対応している映像コンテンツの解像度などの情報である。
表示部13は、入力された画像信号に応じた画像を表示する、例えば、液晶パネル、有機ELパネルなどの表示パネルを含んで構成される。表示部13は、制御部15から出力された画像信号に応じた画像を表示する。ここでは、表示部13は、制御部15に備えた番組表生成部151から出力された電子番組表i3の画像を表示する。なお、表示部13は、番組表表示装置10に内蔵される構成であってもよいし、番組表表示装置10に接続される外部の表示装置の構成であってもよい。また、表示部13は、操作入力部12と共に形成される構成であってもよい。例えば、操作入力部12として押圧センサを備え、操作入力部12と表示部13とを重ね合わせて形成したタッチパネルとして備えられてもよい。この場合、操作入力部12は、表示部13に表示された電子番組表i3の画像に対してユーザーが行った各種のタッチ(タップやフリックなど)操作を検出し、検出したユーザーによる操作を表す情報を制御部15に出力する。
記憶部14は、制御部15または制御部15内の構成要素が種々の処理を実行するためのプログラムや、処理に使用するデータを記憶する。記憶部14は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリを含んで構成される。より具体的には、記憶部14は、例えば、通信部11がインターネット40を介して取得して制御部15に出力した電子番組表情報(番組配列情報i2)を記憶する。また、記憶部14は、操作入力部12を操作することによってユーザーが入力した、電子番組表i3を表示する際の条件を表す情報を記憶する。このとき、記憶部14には、例えば、図6に示した映像信号の垂直方向の解像度についての情報と、電子番組表i3を表示する際の条件を表す情報に含まれるテレビが表示することができる映像データの解像度とを対応付けて記憶してもよい。ここで、図6に示した映像信号の垂直方向の解像度と、テレビが表示することができる映像データの解像度とを対応付ける方法としては、例えば、図6に示したそれぞれの解像度の情報に、テレビが表示することができるか否かの判定結果を表すフラグを付加して記憶する方法などが考えられる。
なお、記憶部14は、その他のメモリや、HDD(Hard disk drive)などの記憶装置を含んで構成してもよい。また、記憶部14は、番組表表示装置10に備えたCPU(Central Processing Unit)が実行するための各種プログラムや、CPUが実行している途中または処理の結果などを記憶してもよい。
制御部15は、操作入力部12から入力された電子番組表を表示するユーザーからの指示の情報に応じて、記憶部14に記憶している電子番組表情報に基づいた電子番組表i3の画像信号を生成する。そして、制御部15は、生成した電子番組表i3の画像信号を表示部13に出力する。より具体的には、番組表生成部151が、記憶部14に記憶している電子番組表情報、つまり、通信部11がインターネット40を介して送信装置20に接続されているサーバ装置30から取得した番組配列情報i2に含まれるMH−EITに基づいて電子番組表i3の画像信号を生成して表示部13に出力する。
ここで、番組表生成部151が番組配列情報i2に含まれるMH−EITに基づいて電子番組表i3を生成する処理の概要について説明する。まず、番組表生成部151は、記憶部14から番組配列情報i2を読み出し、読み出した番組配列情報i2に含まれるMH−EITから、番組識別情報と放送日時情報とを取得する。より具体的には、番組表生成部151は、MH−EITに含まれるイベント識別(event_id)に記述されたイベントの識別番号を、番組識別情報として取得する。また、番組表生成部151は、MH−EITに含まれる開始時刻(start_time)に記述されたイベントの開始時刻と、継続時間(duration)に記述されたイベントの継続時間とを、放送日時情報として取得する。続いて、番組表生成部151は、取得した放送日時情報に基づいて、電子番組表i3において各番組を割り当てる領域、すなわち、電子番組表i3における各番組の枠組みを生成する。そして、番組表生成部151は、割り当てた領域(枠組み)に、取得した番組識別情報のデータを配置する。番組表生成部151は、このような電子番組表i3を生成する処理を、記憶部14から読み出した番組配列情報i2の数、すなわち、通信部11がインターネット40を介して取得した全ての番組配列情報i2に対して繰り返して電子番組表i3を生成する。
ところで、通信部11がインターネット40を介して取得した番組配列情報i2に対応する番組データi1には、様々な解像度の映像データが含まれている。そして、番組表表示装置10のユーザーが映像コンテンツ(番組)を視聴するために使用するテレビは、高解像度の番組に対応していない場合もある。例えば、ユーザーが使用するテレビの性能によっては、高解像度の映像データに応じた画像を表示することができないことが考えられる。より具体的には、例えば、ユーザーが使用するテレビに備えた表示パネルが、高解像度の映像データに応じた画像を表示することができないことが考えられる。また、例えば、ユーザーが使用するテレビに備えた映像処理部では、高解像度の映像データを復号することができないことも考えられる。また、例えば、ユーザーが使用するテレビに備えた放送受信部が、そもそも高解像度の映像データが含まれる放送電波を受信することができない場合もある。このような場合、ユーザーが使用するテレビでは、ユーザーが所望する番組の視聴ができないことになる。
このため、番組表生成部151は、ユーザーが使用するテレビによって視聴することができない高解像度の映像の番組に割り当てられた領域(枠組み)を、ユーザーが使用するテレビによって視聴することができる他の番組に割り当てられた領域(枠組み)と異なる表示にした電子番組表i3を生成する。つまり、番組表生成部151は、ユーザーが使用するテレビによって視聴することができる番組と視聴することができない番組とを区別して識別することができるようにした電子番組表i3を生成する。これにより、番組表表示装置10のユーザー、つまり、映像コンテンツの視聴者に、視聴することができない番組を報知する。
なお、例えば、ユーザーが使用するテレビに備えた表示パネルが、高解像度の映像データに応じた画像を表示することができない場合においては、ユーザーが使用するテレビに接続されたセットトップボックス(Set Top Box:STB)によって、映像コンテンツに含まれる映像データの解像度を変換(例えば、映像データの解像度を低解像度に変換するダウンコンバート)することによって、画質は低下してしまうのもの、高解像度の番組を視聴することができるようにすることも考えられる。しかし、通信部11がインターネット40を介して取得した番組配列情報i2に対応する番組データi1には、解像度の変換などの映像コンテンツに対する変換が許可されていない場合もある。
この場合も、ユーザーが使用するテレビでは、ユーザーが所望する番組の視聴ができないことになる。このため、番組表生成部151は、ユーザーが使用するテレビに接続されたセットトップボックスによる視聴することができる解像度への変換が許可されていない高解像度の映像の番組もユーザーに報知する。より具体的には、解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組を識別することができるようにした電子番組表i3を生成する。
より具体的には、番組表生成部151では、番組表比較部1511と番組表更新部1512とによって、生成した電子番組表i3が、ユーザーが使用するテレビの性能に合致している電子番組表i3であるか否かを判定し、映像コンテンツの解像度によって視聴することができない番組をユーザーに報知する。
番組表比較部1511は、番組配列情報i2に基づいて生成した電子番組表i3に含まれるそれぞれの番組の映像コンテンツの解像度と、操作入力部12から入力された電子番組表を表示する際の条件に含まれる解像度の情報とを比較し、ユーザーが使用するテレビで表示することができる番組(映像コンテンツ)であるか否かを判定する。また、番組表比較部1511は、番組配列情報i2に基づいて生成した電子番組表i3に含まれるそれぞれの番組の映像コンテンツに対する変換が許可されているか否かを判定する。そして、番組表比較部1511は、それぞれの判定結果を番組表更新部1512に出力する。
番組表更新部1512は、番組表比較部1511から入力された判定結果に基づいて、生成した電子番組表i3に含まれるそれぞれの番組の領域(枠組み)の表示方法を更新(変更)して、最終的な電子番組表i3を生成する。そして、番組表更新部1512は、生成した最終的な電子番組表i3の画像信号を表示部13に出力する。
なお、視聴することができない番組をユーザーに報知するために電子番組表i3内の枠組みの表示を変更する方法としては、例えば、視聴することができない番組の枠組みを灰色にすることによって目立たなくさせる、つまり、グレーダウンする方法がある。また、その他にも、例えば、視聴することができない番組の枠組みの色を視聴することができる番組の枠組みの色と異なる色にする、視聴することができない番組の枠組み内に番組識別情報のデータを配置しない(つまり、番組名や番組の説明などの情報を表示しない)などの方法もある。また、例えば、視聴することができない番組の枠組み内に、「この番組は受信できません」など、視聴することができない番組であることを表すメッセージを表示する方法もある。
また、解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組をユーザーに報知する方法としては、例えば、セットトップボックスによる解像度の変換が許可されていないことを表す印(例えば、アイコンなど)を、視聴することができない番組の枠組み内に表示する方法がある。また、その他にも、例えば、解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組の枠組みの色を、さらに異なる色にするなどの方法もある。また、例えば、解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組の枠組み内に、「この番組は表示することができません」など、解像度を変換しても視聴することができない番組であることを表すメッセージを表示する方法もある。
このような構成によって、番組表表示装置10は、ユーザーが使用するテレビでは視聴することができない番組をユーザーに報知する。
次に、番組表生成部151による電子番組表i3の生成処理について、さらに詳細に説明する。なお、以下の説明においては、電子番組表i3を表示する際の条件、つまり、ユーザーが使用するテレビの解像度の情報、およびセットトップボックスが変換することができる映像データの解像度の情報がすでに番組表表示装置10に入力(設定)されているものとして説明する。そして、以下の説明においては、映像コンテンツに対する変換を許可するか許可しないかを表す変換可否の情報(例えば、変換を許可するか否かを表すフラグ)が、この番組に対応する番組配列情報i2のMH−EITに含まれているものとして説明する。また、以下の説明においては、変換が許可されている映像コンテンツに対して行うセットトップボックスによる映像コンテンツの変換処理が、高解像度の映像データを低解像度の映像データに変換するダウンコンバートの処理である場合において、解像度の変換が許可されているか否かをユーザーが識別することができるようにしたアイコンを電子番組表i3に追加する処理について説明する。
図8は、本第1の実施形態の番組表提供装置(番組表表示装置10)において電子番組表i3を生成する処理の処理手順を示したフローチャートである。なお、番組表生成部151による電子番組表i3の生成処理は、例えば、ユーザーが操作入力部12を操作して電子番組表を表示させる指示を番組表表示装置10に出し、操作入力部12が、ユーザーによる電子番組表を表示させる指示を受け付けたことを表す情報が制御部15に出力されてから開始される。
電子番組表を表示させる指示を受け付けたことを表す情報が制御部15に入力されると、まず、制御部15は、通信部11を起動して、インターネット40を介してサーバ装置30から電子番組表情報(番組配列情報i2)を取得し、記憶部14に一旦記憶する。その後、制御部15は、記憶部14に記憶されている番組配列情報i2と、ユーザーが使用するテレビの解像度の情報、およびセットトップボックスが変換することができる映像データの解像度の情報とを読み出す(ステップS101)。
続いて、番組表生成部151は、記憶部14から読み出した番組配列情報i2に含まれるMH−EITから番組識別情報と放送日時情報とを取得する。そして、番組表生成部151は、取得した放送日時情報に基づいて、電子番組表i3の枠組みを構成する(ステップS102)。このとき、番組表生成部151は、取得した番組識別情報のデータ、すなわち、電子番組表i3の対応する枠組みに表示する番組名や番組の説明などの情報を配置する。
続いて、番組表生成部151内の番組表比較部1511は、電子番組表i3に構成したそれぞれの枠組みの番組について、映像データの解像度と変換可否との判定処理(以下、「映像データ判定処理」という)を行う(ステップS103)。映像データ判定処理では、まず、構成した枠組みに対応する番組配列情報i2に含まれるMH−EITから、映像コンポーネント記述子内の映像信号解像度の値を取得する。そして、取得した映像信号解像度の値が、ユーザーが使用するテレビで視聴することができる、すなわち、ユーザーが使用するテレビに備えた表示パネルに表示することができる解像度の値であるか否かを判定する(ステップS104)。なお、図6に示したように、映像信号解像度の値は、その値が大きくなるほど映像信号の垂直方向の解像度が高くなる。従って、ステップS104において行う番組が視聴することができるか否かの判定では、取得した映像信号解像度の値と、記憶部14から読み出したユーザーが使用するテレビの解像度の情報とを比較する。そして、映像信号解像度の値が、ユーザーが使用するテレビに備えた表示パネルに表示することができる解像度の値以下の値である場合に現在判定を行っている枠組みの映像データの画像、すなわち、この枠組みの番組を視聴することができると判定し、ユーザーが使用するテレビに備えた表示パネルに表示することができる解像度の値よりも大きい値である場合にこの枠組みの番組を視聴することができないと判定する。
なお、例えば、図6に示したそれぞれの解像度の情報に、テレビが表示することができるか否かの判定結果を表すフラグが付加されている場合には、番組表比較部1511が、解像度の情報に付加されているフラグに基づいて、ステップS104における番組が視聴することができるか否かの判定を行う構成であってもよい。
ステップS104の判定によって、現在判定を行っている枠組みの番組が、ユーザーが使用するテレビで視聴することができる解像度の番組であると判定した場合(ステップS104の“YES”)には、番組表比較部1511は、電子番組表i3に構成した次の枠組みの番組について、映像データ判定処理を繰り返す。
一方、ステップS104の判定によって、現在処理を行っている枠組みの番組が、ユーザーが使用するテレビで視聴することができる解像度の番組でないと判定した場合(ステップS104の“NO”)には、番組表比較部1511は、現在判定を行っている枠組みの番組が、ユーザーが使用するテレビで視聴することができない解像度の番組であることを表す判定結果を番組表更新部1512に出力する。番組表更新部1512は、番組表比較部1511から、ユーザーが使用するテレビで視聴することができない解像度の番組であることを表す判定結果が入力されると、現在判定を行っている枠組みの表示を更新(変更)する(ステップS105)。
続いて、番組表比較部1511は、ユーザーが使用するテレビで視聴することができない番組であると判定した現在判定を行っている枠組みの番組が、変換が許可されている番組であるか否か、すなわち、ダウンコンバートすることができるか否かを判定する(ステップS106)。なお、ステップS106において行う変換が許可されている番組であるか否かの判定は、番組表比較部1511が、現在判定を行っている枠組みの番組(映像コンテンツ)に対応する番組配列情報i2に含まれるMH−EITから変換可否の情報を取得し、取得した変換可否の情報に基づいて判定する。
ステップS106の判定によって、現在判定を行っている枠組みの番組がダウンコンバートすることができる番組であると判定した場合(ステップS106の“YES”)には、番組表比較部1511は、電子番組表i3に構成した次の枠組みの番組について、映像データ判定処理を繰り返す。
一方、ステップS106の判定によって、現在処理を行っている枠組みの番組がダウンコンバートすることができる番組でないと判定した場合(ステップS106の“NO”)には、番組表比較部1511は、現在判定を行っている枠組みの番組が、セットトップボックスによって映像コンテンツに対する変換が許可されていない番組であることを表す判定結果を番組表更新部1512に出力する。番組表更新部1512は、番組表比較部1511から、セットトップボックスによって映像コンテンツに対する変換が許可されていない番組であることを表す判定結果が入力されると、セットトップボックスで解像度を変換して視聴することができない番組であることを表すアイコンを、現在判定を行っている枠組みに追加する(ステップS107)。そして、番組表比較部1511は、電子番組表i3に構成した次の枠組みの番組について、映像データ判定処理を繰り返す。
このように、番組表生成部151内の番組表比較部1511は、映像データ判定処理(ステップS103)を繰り返し、電子番組表i3に枠組みを構成した全ての番組に対して映像データの解像度の判定を行う。そして、番組表生成部151内の番組表更新部1512は、映像データの解像度の判定の結果、ユーザーが使用するテレビで視聴することができない解像度の番組である場合に、この番組の枠組みの表示を更新(変更)し、さらに、セットトップボックスによって映像コンテンツに対する変換が許可されていない番組である場合に、この番組の枠組みにアイコンを追加する。そして、全ての番組に対して映像データの解像度と変換可否の判定が終了すると、番組表生成部151は、生成した電子番組表i3を表示部13に出力する(ステップS108)。これにより、表示部13が、番組表生成部151から出力された電子番組表i3を表示してユーザーに提示し、電子番組表i3の生成処理を終了する。
このような処理手順によって番組表表示装置10は、ユーザーが使用するテレビで視聴することができる番組と視聴することができない番組とで、それぞれの枠組みの表示を変更した電子番組表i3を生成し、さらに、セットトップボックスによる解像度の変換によって視聴することができる番組と視聴することができない番組とで、それぞれの枠組みの表示を変更した電子番組表i3を生成してユーザーに提示(報知)する。これにより、ユーザーは、電子番組表i3の表示から、番組を視聴することができるか否かを視覚的に確認することができる。
ここで、番組表生成部151が生成して表示部13に表示する電子番組表i3の一例について説明する。図9は、本第1の実施形態の番組表提供装置(番組表表示装置10)において生成した電子番組表i3の一例を模式的に示した図である。図9には、番組表表示装置10が生成した電子番組表i3を、番組表表示装置10であるパーソナルコンピュータ(PC)に内蔵された表示部13(例えば、液晶パネル)に表示している様子を示している。なお、以下の説明においては、ユーザーが使用するテレビが4Kサイズの解像度の映像コンテンツ(番組)を視聴することができる機能を持ったテレビであり、このテレビに接続されたセットトップボックスを介しても番組を視聴することができるものとして説明する。図9に示した電子番組表i3の一例では、1つの放送事業者(放送局)が3つのチャンネルでそれぞれの番組を放送している場合を示している。
図9に示したように、電子番組表i3では、各チャンネルの名称が表示部13に表示された電子番組表i3の上から1段目の行に示され、番組の放送時刻が電子番組表i3の左端の列に示される。そして、電子番組表i3において各番組の放送日時は、上から1段目の行に示されたチャンネルの名称と、左端の列に示された放送時刻とによって定まる枠により表される。なお、放送局などの放送事業者が多数ある場合、図9において1段目に示したチャンネルの上部に、各チャンネルで番組を放送する放送局の名称などを示してもよい。
ユーザーが電子番組表を表示させる指示を番組表表示装置10に出した場合、番組表表示装置10に備えた番組表生成部151は、上述した電子番組表i3の生成処理を行って、構成したそれぞれの枠組みに番組識別情報を配置した電子番組表i3を生成し、表示部13に出力する。図9に示した一例では、放送局がそれぞれのチャンネルで4Kサイズの解像度の番組を放送する場合と、それぞれのチャンネルで8Kサイズの解像度の番組を放送する場合の一例を示している。より具体的には、図9に示した一例では、「7」時〜「9」時の間に、チャンネルAで4Kサイズの番組P11(「おはようジャパン」)を、チャンネルBで4Kサイズの番組P12(「モーニングニュース」)を、チャンネルCで4Kサイズの番組P13(「今日の天気」)を放送する場合の一例を示している。また、図9に示した一例では、「9」時〜「11」時の間に、チャンネルA〜チャンネルCの全てのチャンネルで8Kサイズの番組P21(「映画」)を放送する場合の一例を示している。また、図9に示した一例では、「11」時〜「12」時の間に、チャンネルA〜チャンネルCの全てのチャンネルで8Kサイズの番組P31(「スポーツ」)を放送する場合の一例を示している。また、図9に示した一例では、「12」時〜「13」時の間に、チャンネルAで4Kサイズの番組P41(「こんにちはジャパン」)を、チャンネルBで8Kサイズの番組P42(「こんにちはジャパン」)を、チャンネルCで4Kサイズの番組P43(「午後の天気」)を放送する場合の一例を示している。
そして、番組表生成部151は、番組配列情報i2に含まれるMH−EITから、映像コンポーネント記述子内の映像信号解像度の値を取得して、ユーザーが使用するテレビでは視聴することができない番組が配置された枠組みの表示を変更する。図9に示した一例では、ユーザーが使用するテレビが4Kサイズの解像度の番組を視聴することができる機能を持っている、つまり、8Kサイズの解像度の番組を視聴することができないテレビである。このため、番組表生成部151は、図9に示したように、視聴することができない8Kサイズの番組P21、番組P31、および番組P42の枠組みと、視聴することができる4Kサイズの番組P11、番組P12、番組P13、番組P41、および番組P43の枠組みとを区別して識別することができるようにした電子番組表i3を生成して出力し、表示部13に表示させる。図9に示した一例では、8Kサイズの番組をグレーダウンした電子番組表i3を生成して表示部13に表示させる場合を示している。
また、番組表生成部151は、番組配列情報i2に含まれるMH−EITから、映像コンポーネントの変換可否の情報を取得して、セットトップボックスによる解像度の変換の可否を表すアイコンを追加する。図9に示した一例では、解像度の変換が許可されていない8Kサイズの番組P21の枠組みに、セットトップボックスで解像度を変換しても視聴することができない番組であることを表すアイコンM21を追加した電子番組表i3を生成して表示部13に表示させる場合を示している。つまり、図9に示した一例では、グレーダウンした8Kサイズの番組P31および番組P42は、解像度の変換が許可されているため、セットトップボックスで解像度を変換する(例えば、4Kサイズに変換する)ことによって視聴することができる番組であることを表している。
図9の一例に示したように、番組表生成部151は、ユーザーが使用するテレビの性能や解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組の枠組みの表示(色やアイコン)を変更することによって、電子番組表i3内にユーザーが視聴することができない番組が含まれていることを視覚的に示す(報知する)。これにより、ユーザーは、電子番組表i3を確認することによって、視聴することができない番組を容易に認識することができる。
また、番組表表示装置10では、例えば、ユーザーによる操作入力部12の操作に応じて、生成して表示部13に表示させた電子番組表i3を更新(変更)することもできる。例えば、図9に示した一例では、操作入力部12の操作によって、領域F1にテレビの解像度の情報(値)を入力する、または領域F2を選択することによって表示されるドロップダウンリストからテレビの解像度の値を選択することができるようになっている。ここで、ドロップダウンリストは、例えば、「8K」、「4K」、「2K」などのテレビの解像度の値を選択することができるリストである。なお、例えば、「8K」、「4K」、「2K」などのテレビの解像度の値をタブで選択する方法であってもよい。番組表生成部151は、変更されたテレビの解像度に応じて新たな電子番組表i3を生成し、表示部13の表示を、生成した新たな電子番組表i3に更新する(切り替える)。これにより、ユーザーは、表示部13に現在表示されている電子番組表i3のそれぞれの番組が、異なる解像度のテレビでも視聴することができるかを容易に認識することができる。
また、番組表表示装置10では、例えば、ユーザーによる操作入力部12の操作に応じて、電子番組表i3を表示する際の条件を変更することもできる。例えば、図9に示した一例では、電子番組表i3を表示する際の条件(ユーザーが使用するテレビの解像度の情報、およびセットトップボックスが変換することができる映像データの解像度の情報など)がすでに番組表表示装置10に入力(設定)されていることを想定し、領域F3に「みんなの番組表ページ」という題目を表示しているが、操作入力部12を操作して領域F3を選択することによって、テレビやセットトップボックスの型番や製造者(メーカー)名を入力するための表示条件入力画面を表示させることもできる。番組表生成部151は、表示条件入力画面に入力された電子番組表i3を表示する際の条件に応じて新たな電子番組表i3を生成し、表示部13の表示を、生成した新たな電子番組表i3に更新する(切り替える)。これにより、ユーザーは、表示部13に現在表示されている電子番組表i3のそれぞれの番組が、異なるテレビやセットトップボックスの構成でも視聴することができるかを容易に認識することができる。この場合、セットトップボックスの情報を、図9に示した領域F1や領域F2のように、操作入力部12の操作によって入力、または選択するようにしてもよい。
また、上述したように、番組P31および番組P42は、解像度の変換が許可されているため、セットトップボックスで8Kサイズを4Kサイズに変換することによって視聴することができるようになった番組である。このため、番組表生成部151は、セットトップボックスで解像度を変換しても視聴することができない番組、つまり、解像度の変換が許可されていない番組P21とは異なる方法(例えば、枠組みの色を異なる色にするなど)で、解像度を変換して視聴することができる番組P31および番組P42の枠組みと、解像度を変換しても視聴することができない番組P21の枠組みとを区別して識別することができるようにした電子番組表i3を生成して表示部13に表示させてもよい。また、解像度を変換することによって視聴することができるようになった番組であることを表すアイコンなどの印や表示(例えば、「8K→4K」など)で、番組P31および番組P42の枠組みと、番組P21の枠組みとを区別して識別することができるようにしてもよい。
これらの場合の電子番組表i3の一例について説明する。図10は、本第1の実施形態の番組表提供装置(番組表表示装置10)において生成した電子番組表i3の別の一例を模式的に示した図である。図10には、図9に示した電子番組表i3に、操作入力部12の操作によってセットトップボックスの情報を設定、変更する領域と、セットトップボックスによる解像度の変換によって視聴することができるようになった番組を表すアイコンと、が追加された場合の一例である。
図10に示した一例では、例えば、ユーザーが、操作入力部12の操作によって領域F4にセットトップボックスの解像度の情報(値)を入力する、または領域F5を選択することによって表示されるドロップダウンリストからセットトップボックスの解像度の情報(値)を選択することによって、セットトップボックスの情報を設定したり変更したりすることができる。ここで、ドロップダウンリストは、例えば、「STBなし」、「8KSTB」、「4KSTB」などのセットトップボックスの有無や解像度の値を選択することができるリストである。
また、図10に示した一例では、解像度の変換が許可されているため、セットトップボックスで解像度を変換することによって視聴することができる番組P31および番組P42に、セットトップボックスによって行う解像度の変換方法を表すアイコンM31およびアイコンM42を追加した場合を示している。図10に示したアイコンM31およびアイコンM42は、セットトップボックスで解像度を4Kサイズに変換することによって視聴することができる番組であることを表している。これにより、ユーザーは、表示部13に現在表示されている電子番組表i3のそれぞれの番組を、セットトップボックスを介せば視聴することができるということを容易に認識することができる。
なお、図9および図10に示した一例では、チャンネルAとチャンネルBとにおいて「12」時〜「13」時の間に放送される番組P41と番組P42とは同じ内容の番組であるが、映像データの解像度が異なるため、枠組みの表示を異ならせている。しかし、番組P41と番組P42との映像データの解像度が共に同じ解像度(例えば、4Kサイズ)である場合には、枠組みの表示を同じにすることもできる。この場合、番組P41と番組P42とを、1つの枠組みで表してもよい。
なお、上述したように、視聴することができない番組をユーザーに示す(報知する)方法には、視聴することができない番組の枠組みをグレーダウンする方法以外にも、枠組みの色を変更する方法、枠組み内に番組識別情報のデータを配置(表示)しない方法、視聴することができない番組であることを表すメッセージを表示する方法など、様々な方法がある。しかし、これらの方法の場合でも、図9および図10に示した一例(番組の枠組みをグレーダウンする方法)と同様に考えることができる。従って、番組の枠組みをグレーダウンする方法以外の方法によって視聴することができない番組をユーザーに示す(報知する)一例に関しての説明は省略する。
なお、図10に示した一例でも、解像度の変換が許可されていない8Kサイズの番組P21の枠組みに、セットトップボックスで解像度を変換することができない番組であることを表すアイコンM21を追加しているが、セットトップボックスで解像度を変換することができることを表すアイコンM31やアイコンM42が電子番組表i3内に表示されているため、アイコンM21は表示させなくてもよい。
このように、番組表提供装置である番組表表示装置10では、インターネット40を介して取得した電子番組表情報に含まれる映像データの解像度を表す情報に基づいて、ユーザーが使用するテレビの解像度の要因で視聴することができない番組を、ユーザーに報知することができる。より具体的には、図9に示した一例では、電子番組表情報に含まれる映像信号解像度の値に基づいて、視聴することができる番組P11、番組P12、番組P13、番組P41、および番組P43)と、視聴することができない番組P21、番組P31、および番組P42と、を区別して表した電子番組表i3を生成して表示部13に表示することができる。
また、番組表表示装置10では、インターネット40を介して取得した電子番組表情報に含まれる映像コンテンツに対する変換可否の情報に基づいて、番組の制作者や映像コンテンツの著作権者の意向によって視聴することができない番組を、ユーザーに報知することができる。より具体的には、図10に示した一例では、電子番組表情報に含まれる映像コンテンツに対する変換可否の情報に基づいて、解像度の変換を行わずに視聴することができる番組P11、番組P12、番組P13、番組P41、および番組P43と、解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組P21と、解像度の変換を行って視聴することができる番組P31および番組P42と、を区別して表した電子番組表を生成して表示部に表示することができる。
これにより、ユーザーは、表示部13に表示された電子番組表i3を確認することによって、視聴することができない番組を容易に確認(認識)することができる。
なお、本第1の実施形態では、番組表提供装置である番組表表示装置10が、電子番組表情報(番組配列情報i2)をサーバ装置30から取得して電子番組表i3を生成する場合の構成について説明した。しかし、例えば、番組表表示装置10に備えた番組表生成部151の機能、すなわち、番組表提供装置における電子番組表i3の生成機能を、サーバ装置30内に備える構成であってもよい。この場合、図1に示したサーバ装置30が番組表提供装置となり、サーバ装置30で電子番組表i3を生成し、図1に示した番組表表示装置10は、インターネット40を介して取得した電子番組表i3を、ウェブブラウザで表示する構成が考えられる。
<第2の実施形態>
次に、サーバ装置に番組表提供装置における電子番組表i3の生成機能を備える構成の番組表表示システムについて説明する。図11は、本発明の第2の実施形態における番組表提供装置を含む番組表表示システムの概略構成を示したブロック図である。番組表表示システム1aは、番組表表示装置10aと、送信装置20と、サーバ装置30aとを含んで構成されている。番組表表示システム1aでは、送信装置20に接続されたサーバ装置30aと、番組表表示装置10aとがインターネット40を介して接続されている。
なお、図11に示した第2の実施形態の番組表表示システム1aの構成要素には、図1に示した第1の実施形態の番組表表示システム1の構成要素と同様の構成要素も含まれている。従って、番組表表示システム1aの構成要素において、番組表表示システム1の構成要素と同様の構成要素には、同一の符号を付与し、それぞれの構成要素に関する詳細な説明は省略する。また、番組表表示システム1aにおいても、番組表表示装置10a、送信装置20、およびサーバ装置30aの台数は、一般的にそれぞれ複数であるが、以下の説明においても、説明を容易にするため、番組表表示装置10a、送信装置20、およびサーバ装置30aの台数が、それぞれ1台である番組表表示システム1aの場合について説明する。また、以下の説明においても、番組表表示装置10aが、不図示のテレビによって番組を視聴する視聴者であるユーザーが使用するパーソナルコンピュータ(PC)であるものとして説明する。
サーバ装置30aは、送信装置20から出力された番組配列情報i2に基づいて、電子番組表i3を生成し、生成した電子番組表i3を、インターネット40を介して番組表表示装置10aに提供する番組表提供装置である。サーバ装置30aは、番組表表示装置10aからの電子番組表i3の要求に応じて、生成した電子番組表i3を、インターネット40を介して番組表表示装置10aに送信する。サーバ装置30aにおいて電子番組表i3を生成する構成は、図7に示した番組表表示装置10に備えた番組表生成部151と同様である。また、サーバ装置30aでは、送信装置20から出力された番組配列情報i2が電子番組表情報として入力される情報入力部が、図7に示した番組表表示装置10に備えた通信部11に代わる構成要素として動作する。また、サーバ装置30aにおいて電子番組表i3を生成する処理は、図8に示した番組表表示装置10において電子番組表i3を生成する処理と同様である。従って、サーバ装置30aにおいて電子番組表i3を生成する構成および処理に関する詳細な説明は省略する。
番組表表示装置10aは、インターネット40を介してサーバ装置30aから送信されてきた電子番組表i3を表示部13に表示させることによって、映像コンテンツの視聴者である番組表表示装置10aのユーザーに提示する。
例えば、サーバ装置30aが、ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ(HyperText Markup Language :HTML:エイチティーエムエル)を用いて電子番組表i3を生成した場合、番組表表示装置10aは、番組表表示装置10a上で動作するウェブブラウザ(Webブラウザ)b1でサーバ装置30aにアクセスすることによって、サーバ装置30aから電子番組表i3を取得する。そして、番組表表示装置10aは、取得したHTMLの電子番組表i3を表示部13に表示されているウェブブラウザb1上に描画することによって、電子番組表i3をユーザーに提示する。なお、電子番組表i3の表示は、図9および図10に示した電子番組表i3の表示と同様であるため、電子番組表i3の表示に関する詳細な説明は省略する。
なお、ユーザーがテレビの解像度の情報やセットトップボックスの情報を設定したり変更したりする場合、例えば、ウェブブラウザb1上に描画されているドロップダウンリストから入力することができる。この場合、番組表表示装置10aは、テレビの解像度の情報やセットトップボックスの情報が設定や変更されると、この情報を、インターネット40を介してサーバ装置30aに送信(伝達)し、設定や変更がされたテレビの解像度の情報やセットトップボックスの情報に応じた電子番組表i3をサーバ装置30aから再度取得してユーザーに提示する。番組表表示装置10aがテレビの解像度の情報やセットトップボックスの情報をサーバ装置30aに伝達する方法は、例えば、ウェブサーバ、つまり、サーバ装置30aにアクセスする際のアドレスに付加する方法などがある。より具体的には、例えば、ウェブサーバアドレスが、「http://www.webserver.epg.xxx.co.jp/todaysepg」である場合、そして、変更されたテレビの解像度が4Kサイズである場合、番組表表示装置10aは、例えば、「http://www.webserver.epg.xxx.co.jp/todaysepg/?reso=4K」のアドレスにアクセスすることによって、4Kサイズの解像度の映像コンテンツ(番組)を視聴することができる機能を持ったテレビに対応する電子番組表i3を取得する方法などがある。
このように、番組表提供装置であるサーバ装置30aと番組表表示装置10aとを組み合わせた構成によって電子番組表i3を生成して表示する番組表表示システム1aでも、図1に示した第1の実施形態の番組表表示システム1と同様に、ユーザーが使用するテレビの解像度の要因や、番組の制作者や映像コンテンツの著作権者の意向によって視聴することができない番組を、ユーザーに報知することができる。これにより、ユーザーは、番組表表示システム1aの構成でも、表示部13に表示された電子番組表i3を確認することによって、視聴することができない番組を容易に確認(認識)することができる。
なお、本第2の実施形態では、番組表提供装置であるサーバ装置30aが、送信装置20から出力された番組配列情報i2に基づいて電子番組表i3を生成する場合の構成について説明した。しかし、例えば、サーバ装置30aに、送信装置20から送信された放送電波を受信する受信部を備え、受信部が受信した放送電波に含まれる番組配列情報i2に基づいて電子番組表i3を生成する構成であってもよい。この場合でも、番組表表示装置10aは、インターネット40を介して番組表提供装置であるサーバ装置30aから取得した電子番組表i3を、ウェブブラウザb1上に描画することができる。
<第3の実施形態>
次に、番組表提供装置であるサーバ装置に放送電波を受信する受信部を備えた構成において電子番組表i3を生成する場合の番組表表示システムについて説明する。図12は、本発明の第3の実施形態における番組表提供装置を含む番組表表示システムの概略構成を示したブロック図である。番組表表示システム1bは、番組表表示装置10aと、送信装置20と、受信部50と、サーバ装置30aとを含んで構成されている。番組表表示システム1bでは、受信部50が接続されたサーバ装置30aと、番組表表示装置10aとがインターネット40を介して接続されている。
なお、図11に示した第3の実施形態の番組表表示システム1bの構成要素には、図11に示した第2の実施形態の番組表表示システム1aの構成要素と同様の構成要素も含まれている。従って、番組表表示システム1bの構成要素において、番組表表示システム1aの構成要素と同様の構成要素には、同一の符号を付与し、それぞれの構成要素に関する詳細な説明は省略する。また、番組表表示システム1bにおいては、番組表表示装置10a、送信装置20、および受信部50とサーバ装置30aとを合わせた構成の台数は、一般的にそれぞれ複数であるが、以下の説明においても、説明を容易にするため、番組表表示装置10a、送信装置20、および受信部50とサーバ装置30aとを合わせた構成の台数が、それぞれ1台である番組表表示システム1bの場合について説明する。
受信部50は、送信装置20から放送電波として伝送される種々の情報を受信するデジタル放送受信装置である。なお、放送電波は、放送衛星を介して伝送されるものであってもよい。受信部50は、受信した放送電波に含まれる番組配列情報i2を、接続されているサーバ装置30aに出力する。
サーバ装置30aは、受信部50から出力された番組配列情報i2に基づいて、電子番組表i3を生成し、生成した電子番組表i3を、インターネット40を介して番組表表示装置10aに提供する番組表提供装置である。なお、受信部50は、サーバ装置30aの構成要素として、サーバ装置30a内に構成されていてもよい。
このように、接続された受信部50が受信した放送電波に含まれる番組配列情報i2に基づいて電子番組表i3を生成する番組表提供装置であるサーバ装置30aを備えた構成の番組表表示システム1bでも、図11に示した第2の実施形態の番組表表示システム1aと同様に、ユーザーが使用するテレビの解像度の要因や、番組の制作者や映像コンテンツの著作権者の意向によって視聴することができない番組を、ユーザーに報知することができる。これにより、ユーザーは、番組表表示システム1bの構成でも、表示部13に表示された電子番組表i3を確認することによって、視聴することができない番組を容易に確認(認識)することができる。
なお、第1〜本第3の実施形態では、電子番組表情報や電子番組表i3を取得する、番組を受信する放送電波と異なる経路として、その経路がインターネット40である場合について説明した。しかし、電子番組表情報や電子番組表i3を取得するための経路は、本発明を実施するための形態において示したインターネット40に限定されるものではない。例えば、サーバ装置30aのような番組表提供装置を放送局などの放送事業者が備えており、この放送事業者が生成した電子番組表i3を、データ放送など、デジタル放送の番組(映像コンテンツ)とは別に送信する構成が考えられる。この場合のデータ放送は、放送電波と異なる経路であったり、放送電波に多重化されていたり、様々な経路で送信されることが考えられる。このとき、電子番組表i3は、例えば、ブロードキャスト・マークアップ・ランゲージ(Broadcast Markup Language:BML:ビーエムエル)を用いて生成される。このBMLで生成した電子番組表i3は、例えば、ユーザーが映像コンテンツ(番組)を視聴するために使用しているテレビで実行されるBLMブラウザ上に、データ放送で受信した電子番組表i3を表示させることができる。このように、インターネット40以外で電子番組表情報や電子番組表i3を取得する場合であっても、ユーザーが使用するテレビの解像度の要因や、番組の制作者や映像コンテンツの著作権者の意向によって視聴することができない番組を、ユーザーに報知することができる。なお、放送事業者が生成する電子番組表i3は、BLMで生成したものでなくてもよく、放送事業者に備えた番組表提供装置であるサーバ装置30aに接続された前段または後段の装置に適した形式の言語で生成したものであればよい。
なお、第2の実施形態および本第3の実施形態では、番組表提供装置であるサーバ装置30aが、番組表表示システム1aに構成された1つの装置である場合について説明した。しかし、サーバ装置30aは、それぞれの機能を備えた複数のサーバ装置で構成されている場合もある。図13は、本発明の第3の実施形態の番組表表示システム1bに備えた番組表提供装置(サーバ装置30a)の概略構成を示したブロック図である。図13には、番組表提供装置であるサーバ装置30aが、4台のサーバ装置で構成されている場合の一例を示している。図13に示したサーバ装置30aは、サーバ装置301aと、サーバ装置302aと、サーバ装置303aと、サーバ装置304aとを含んで構成されている。
サーバ装置301aは、電子番組表i3の生成機能を備えた番組表提供装置である。サーバ装置301aは、生成した電子番組表i3をサーバ装置302aに出力する。サーバ装置301aの構成は、図12に示したサーバ装置30aと同様の構成である。ただし、サーバ装置301aが生成する電子番組表i3は、HTMLで生成したものでなくてもよく、サーバ装置301aに接続された前段または後段の装置に適した形式の言語で生成したものであればよい。また、サーバ装置301aが生成する電子番組表i3は、ユーザーによる解像度の変更に応じて新たな電子番組表i3を生成する形式ではなく、例えば、「8K用」、「4K用」、「2K用」など、ユーザーが選択することができる全ての解像度の電子番組表i3を予め生成したものであってもよい。なお、サーバ装置301aにおいて電子番組表i3を生成する構成および処理に関する詳細な説明は省略する。
サーバ装置302aは、サーバ装置301aから出力された電子番組表i3を含むホームページを生成するための、ホームページ生成用のサーバ装置である。サーバ装置302aは、サーバ装置301aから出力された電子番組表i3をホームページの所定の位置に配置し、さらに、ホームページ内の情報に対するリンク先や表示位置を調整し、ユーザーに提示する最終的なデータを生成する。サーバ装置302aは、生成したホームページのデータを、サーバ装置303aに出力する。
サーバ装置303aは、サーバ装置302aから出力されたユーザーに提示する最終的なホームページのデータなどを記憶し、接続されているサーバ装置304aからのデータ配信の要求に応じて、記憶しているデータを出力(分配)する配信用の大元(マスター)のサーバ装置である。
サーバ装置304aは、インターネット40を介してウェブブラウザから送信されてきた情報の出力要求に応じて、サーバ装置303aから出力(分配)されたデータを、HTML形式で、インターネット40を介して送信するサーバ装置である。サーバ装置304aは、番組表表示装置10a上で動作するウェブブラウザb1から送信されてきた電子番組表i3の出力要求に応じて、サーバ装置303aから出力(分配)された、電子番組表i3を含む最終的なホームページのデータを、HTML形式で、インターネット40を介して番組表表示装置10aに送信する。
サーバ装置30aが、図13に示したように構成されている場合でも、図11に示した第2の実施形態の番組表表示システム1aや、図12に示した第3の実施形態の番組表表示システム1bと同様に、ユーザーが使用するテレビの解像度の要因や、番組の制作者や映像コンテンツの著作権者の意向によって視聴することができない番組を、ユーザーに報知することができる。これにより、ユーザーは、視聴することができない番組を容易に確認(認識)することができる。なお、図13に示したようなサーバ装置30aの構成は、ユーザーが意識して動作させる構成ではない。
上記に述べたとおり、本発明を実施するための形態によれば、番組を受信する放送電波と異なる経路(実施形態においては、ネットワーク通信網)を介して取得した電子番組表情報に含まれる映像データの解像度を表す情報に基づいて、ユーザーが使用するテレビの解像度の要因で視聴することができない番組を、ユーザーに報知する。より具体的には、電子番組表情報に含まれる映像信号解像度の値に基づいて、視聴することができる番組と視聴することができない番組とを区別して表した電子番組表を生成して表示部に表示する。また、本発明を実施するための形態によれば、番組を受信する放送電波と異なる経路を介して取得した電子番組表情報に含まれる映像コンテンツに対する変換可否の情報に基づいて、番組の制作者や映像コンテンツの著作権者の意向によって視聴することができない番組を、ユーザーに報知する。より具体的には、電子番組表情報に含まれる映像コンテンツに対する変換可否の情報に基づいて、解像度の変換が許可されていないため視聴することができない番組と、解像度の変換を行わずに、または解像度の変換を行って視聴することができる番組とを区別して表した電子番組表を生成して表示部に表示する。これにより、ユーザーは、表示部に表示された電子番組表を確認することによって、視聴することができない番組を容易に確認(認識)することができる。
なお、本発明を実施するための形態では、番組表生成部151が電子番組表i3の枠組みを構成した後に、それぞれの枠組みの番組について、映像データの解像度を判定し、さらに、映像コンテンツに対する変換可否を判定する映像データ判定処理を行う場合について説明した。しかし、番組表生成部151において行う映像データ判定処理は、本発明を実施するための形態において示した情報に限定されるものではない。例えば、番組表生成部151が枠組みを構成するときに映像データ判定処理を行って、電子番組表i3の対応する枠組みに番組名や番組の説明などの情報を配置する際には、すでに映像信号解像度の値に基づいた判定と、解像度の変換が許可されているか否かの判定とを行って、視聴することができる番組と視聴することができない番組とが区別されている状態としてもよい。
また、本発明を実施するための形態では、映像データ判定処理において、映像データの解像度の判定(図8に示したステップS104)と、映像コンテンツに対する変換可否の判定(図8に示したステップS106)とを行う場合について説明した。しかし、例えば、ユーザーが映像コンテンツ(番組)を視聴するために使用するシステムにセットトップボックスが含まれていない場合もある。この場合には、映像データ判定処理において、映像コンテンツに対する変換可否の判定と、この判定結果に応じて行う、解像度を変換して視聴することができない番組であることを表すアイコンの追加の処理(図8に示したステップS107)とを行わない処理手順にしてもよい。
また、本発明を実施するための形態では、電子番組表i3を表示する際の条件、つまり、ユーザーが使用するテレビの解像度の情報、およびセットトップボックスが変換することができる映像データの解像度の情報を、ユーザーが操作入力部12を操作して入力する場合について説明した。しかし、電子番組表i3を表示する際の条件を入力する方法は、本発明を実施するための形態において示した情報に限定されるものではない。例えば、ユーザーによって入力されたテレビやセットトップボックスの型番や製造者(メーカー)の情報に基づいて、番組表表示装置10が、テレビやセットトップボックスの製造者(メーカー)に設置されたサーバ装置との通信によって、ユーザーが使用するテレビの解像度の情報や、セットトップボックスが変換することができる映像データの解像度の情報を取得する構成にしてもよい。
なお、本発明を実施するための形態では、電子番組表を表示させる指示が番組表表示装置10に出されたときに、電子番組表の生成処理を開始する場合について説明した。しかし、電子番組表を生成するタイミング、つまり、電子番組表の生成処理を開始するタイミングは、本発明を実施するための形態において示したタイミングに限定されるものではない。例えば、番組表生成部151が、予め定めた時間間隔や、電子番組表情報が更新されたときに、予め電子番組表を作成(更新)しておくこともできる。この場合、予め生成した電子番組表の画像信号を記憶部14に記憶しておき、電子番組表を表示させる指示が番組表表示装置10に出されたときに、番組表生成部151が記憶部14に記憶されている電子番組表の画像信号を読み出して表示部13に出力することによって、より早く電子番組表をユーザーに提示することができる。なお、予め電子番組表を作成(更新)しておく場合には、例えば、予め定めた電子番組表に含まれる視聴することができない番組を放送する放送局やチャンネルと、番組の放送時刻との情報を、電子番組表の画像信号とは別に記憶部14に記憶しておくこともできる。
また、本発明を実施するための形態では、映像コンテンツに対する変換可否の情報が、番組に対応する番組配列情報i2のMH−EITに含まれているものとして説明した。この映像コンテンツに対する変換可否の情報は、例えば、DTCP(Digital Transmission Content Protection)規格で規定されたコンテント利用記述子(image_constraint_token:ict)に記述されるような情報である。しかし、映像コンテンツに対する変換可否の情報は、本発明を実施するための形態において示したような形式で設定される情報に限定されるものではない。
また、本発明を実施するための形態では、映像コンテンツに対する変換が、高解像度の映像データを低解像度に変換するダウンコンバートである場合について説明した。しかし、映像コンテンツに対する変換は、本発明を実施するための形態において示した解像度のダウンコンバートに限定されるものではない。例えば、映像データのフレームレート、色範囲(色域)、分割など、映像データに対する変換であっても同様に、本発明の考え方を適用することができる。また、映像コンテンツに対する変換は、本発明を実施するための形態において示した映像データに対する変換に限定されるものではなく、例えば、音声データに対する変換であっても同様に、本発明の考え方を適用することができる。さらに、映像コンテンツに対する変換は、本発明を実施するための形態において示したダウンコンバートに限定されるものではなく、例えば、アップコンバートであっても同様に、本発明の考え方を適用することができる。
なお、本発明を実施するための形態では、番組表表示システム1を構成する送信装置20におけるデジタル放送のメディアトランスポート方式としてMMT方式が採用されている場合について説明したが、番組表表示装置10が対応するメディアトランスポート方式は、本発明を実施するための形態において示した方式に限定されるものではない。例えば、送信装置20におけるデジタル放送のメディアトランスポート方式として、MPEG−2 TS(Moving Picture Experts Group−2 Transport Stream)方式やRTP(Real−time Transport Protocol)方式が採用されている場合であっても同様に、本発明の考え方を適用することができる。
なお、本発明を実施するための形態では、電子番組表i3を生成する際の電子番組表情報が番組配列情報i2であるものとして説明したが、電子番組表情報は、本発明を実施するための形態において示した情報に限定されるものではない。例えば、電子番組表情報は、電子番組表i3を生成するための専用の情報、つまり、独自の形式(フォーマット)の情報であってもよい。
なお、本発明を実施するための形態では、電子番組表i3を、HTMLを用いて生成する場合について説明したが、電子番組表i3を生成する際に用いる言語は、本発明を実施するための形態において用いた形式の言語に限定されるものではない。例えば、電子番組表i3を、BML、エクステンシブル・マークアップ・ランゲージ(Extensible Markup Language:XML:エックスエムエル)、エクステンシブル・ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ(Extensible HyperText Markup Language:XHTML:エックスエイチティーエムエル)、ジャヴァスクリプト(JavaScript(登録商標))などの言語を用いて生成してもよい。
また、本発明を実施するための形態では、電子番組表i3を、ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(Hypertext Transfer Protocol:HTTP)を用いて通信する場合の一例を示したが、電子番組表i3を送信する際に用いる通信プロトコルは、本発明を実施するための形態において用いた通信プロトコルに限定されるものではない。
また、本発明を実施するための形態では、番組表表示装置10が、視聴者が使用するパーソナルコンピュータ(PC)である場合について説明したが、番組表表示装置10の形態は、本発明を実施するための形態において示した方法に限定されるものではない。例えば、番組表表示装置10が、いわゆる、スマートフォンやタブレット端末などの携帯通信端末であってもよい。このとき、例えば、携帯通信端末に備えた表示部、記憶部を、番組表表示装置10に備えた表示部13、記憶部14として使用する構成にしてもよい。
また、本発明を実施するための形態では、番組表表示装置10が、電子番組表i3を表示部に表示させることによって、番組表表示装置10のユーザーに映像コンテンツに関する種々の情報を提示する場合について説明したが、電子番組表i3の利用方法は、本発明を実施するための形態において示した方法に限定されるものではない。例えば、番組表表示装置10は、ユーザーによって表示している電子番組表i3内の特定の番組が選択された場合に、選択された番組の情報を、インターネット40を介してユーザーが使用する録画機器に送信することによって、選択された番組の録画予約をする機能として利用することもできる。この場合、例えば、視聴することができない番組をユーザーが選択した場合に、「この番組は録画予約することができません」など、視聴することができない番組であるため、録画することもできない番組であることを表すメッセージを表示するようにしてもよい。
なお、例えば、図7に示した番組表表示装置10の一部、例えば、制御部15や、制御部15に備えた番組表生成部151や、番組表生成部151内の番組表比較部1511や番組表更新部1512による処理を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の番組表表示装置10、番組表生成部151、番組表比較部1511、および番組表更新部1512に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、本実施形態の番組表表示装置10の一部(例えば、制御部15や、制御部15に備えた番組表生成部151や、番組表生成部151内の番組表比較部1511や番組表更新部1512)、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。また、本実施形態の番組表表示装置10内の各構成要素は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。