JP2016142089A - 吸音内装材 - Google Patents
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Abstract
Description
〈吸音率〉
シートの不織布面側を音響の入射面として、JIS A1405(垂直入射法)によるNoise Reduction Coefficient(NRC値)を250Hz、500Hz、1000Hz、2000Hzの各吸音率の算術平均値を求めた。
〈含浸部深さ〉
シート幅なりに均等6分割する5つのポイントでの埋没部(含浸部)をシート断面の拡大画像から求め、シート厚さに対する百分率で求めた。
〈共有空隙率〉
重ね織物成型体を水平に置き、これを垂直方向から観察したときに上部の織物の空隙部と下部の織物の空隙部とが互いに重なり合って、2枚または3枚の織物を貫通する共有空隙部の総和の単位面積当たりの占有率とし、コピー機での拡大画像より光線透過部を共有空隙率と見做しコンピューターで計算した。
〈通気度〉
JIS L1096 8.27.1 A法に定めるフラジール形法により求めた。
〈防炎性〉
JIS A1322に従って測定し、防炎1級、防炎2級、防炎3級を判定した。
防炎1級:炭化長 5cm以下:残炎なし :1分後残塵なし
防炎2級:炭化長10cm以下:残炎5秒以下:1分後残塵なし
防炎3級:炭化長15cm以下:残炎5秒以下:1分後残塵なし
〈コーテッドヤーン(1)〉
ポリエステルマルチフイラメントヤーン(833dtex/192フィラメント)に90t/mの撚りをかけて芯糸とし、下記配合1の軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物の液浴中にディッピングして軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物をマルチフィラメントヤーンの全周に被覆した後、180℃でゲル化処理して樹脂難燃層(比重1.68)を形成してピンク色に着色したコーテッドヤーン(1)を得、これを経ヤーンとした。
〔配合1〕軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 70質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合化合物(安定剤) 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 20質量部
ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤) 0.3質量部
酸化チタン(白顔料) 2質量部
キナクリドンレッド(赤顔料:PigmentRed122) 1質量部
〈コーテッドヤーン(2)〉
コーテッドヤーン(1)で用いたポリエステルマルチフイラメントヤーンを芯糸とし、下記配合2の軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物を用いてコーテッドヤーン(1)同様にしてイエロー色に着色した樹脂難燃層(比重1.68)を有するコーテッドヤーン(2)を得、これを緯ヤーンとした。
〔配合2〕軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物
乳化重合ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 70質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
エポキシ化大豆油(可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合化合物(安定剤) 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 20質量部
ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤) 0.3質量部
酸化チタン(白顔料) 2質量部
イソインドリノンイエロー(黄顔料:PigmentYellow109) 1質量部
〈重ね織物成型体:二重織物構造〉
経コーテッドヤーン(1)の打ち込み本数が40本/インチ、緯コーテッドヤーン(2)の打ち込み本数が30本/インチである二重織の織布を、上層織物組織を右上がりの2/1の斜文織、下層織物組織を左上がりの2/1の斜文織、上層織物と下層織物とを5本跨ぎの結線で結接して製織し、130℃で熱処理(織交点の軽微な熱癒着)した、厚さ1.5mm、質量1300g/m2の重ね織物成型体を得た。この重ね織物成型体の共有空隙率は1.8%、通気度(JIS L1096:フラジール法)75cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされたことでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〈気泡含有樹脂難燃層の形成〉
下記配合3の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物を攪拌機(ステンレス線を8本組み合わせて茶筅形にしたブレードを装着)により機械攪拌して気泡を強制的に巻き込ませて形態保持したホイップ(2倍発泡)を、そのまま実施例1の重ね織物成型体の下層織物面側にクリアランスコーティングし、ペーストによる濡塗膜フォームを均一に形成し、180℃×3分間電気炉加熱してゲル化処理を行い、重ね織物成型体の裏面に気泡含有樹脂難燃層(密度0.5g/cm3)が225g/m2設けられた質量1525g/m2の吸音内装材を得た。気泡含有樹脂難燃層の一部が重ね織物成型体の内部に含浸部として存在し、重ね織物成型体の厚さに対して22%(深さ0.33mm)に形成され、これによって重ね織物成型体の含浸部にも気泡を含むものであった。この吸音内装材の重ね織物成型体の共有空隙率は1.8%、通気度(JIS L1096:フラジール法)16cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〔配合3〕軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物
乳化重合塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル(可塑剤) 65質量部
※商品名:ヘキサモールDINCH(BASF社製)
酸化アンチモン(難燃剤) 15質量部
酸化モリブデン(難燃剤) 5質量部
バリウム亜鉛複合化合物(安定剤) 2質量部
ジメチルシリコーンオイル(整泡剤) 2質量部
酸化チタン(白顔料) 2質量部
イソシアヌレート変性トリイソシアネート(TDIの3量体) 3質量部
ジエチレングリコール(ポリオール) 3質量部
※イソシアヌレート変性トリイソシアネートの付加反応により、重ね織物成型体(コーテッドヤーンの樹脂難燃層)との密着性を向上すると同時に、ジエチレングリコールとの重合により軟質塩化ビニル樹脂内部にポリウレタン架橋構造を生成することで、気泡含有樹脂難燃層の樹脂強度と形状保持性をより強固とする。
〈重ね織物成型体:三重織物構造〉
実施例1で用いた経コーテッドヤーン(1)及び緯コーテッドヤーン(2)を用い、経コーテッドヤーン(1)の打ち込み本数が60本/インチ、緯コーテッドヤーン(2)の打ち込み本数が45本/インチである三重織の織布を、上層織物組織を右上がりの3/1の斜文織、中層織物組織を左上がりの3/1の斜文織、下層織物組織を右上がりの3/1の斜文織、上層織物と中層織物とを5本跨ぎの結線で結接し、中層織物と下層織物とを5本跨ぎの結線で結接して製織し、130℃で熱処理(織交点の軽微な熱癒着)した、厚さ2.3mm、質量1960g/m2の重ね織物成型体を得た。この重ね織物成型体の共有空隙率は0.6%、通気度(JIS L1096:フラジール法)55cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〈気泡含有樹脂難燃層の形成〉
下記の配合4のスチレン系共重合体樹脂組成物コンパウンドを180℃の熱ロールを備えるカレンダー成型機に掛け、厚さ0.2mmの圧延フィルムを得た。このフィルムと実施例3の重ね織物成型体とを175℃の熱ロール及び電気ヒーターを備えたラミネーターに掛け、重ね織物成型体の下層織物面側にフィルムを熱ラミネートして積層体を得た。次いで210℃×1分間の加熱を行い、アゾジカルボアミドを熱分解、気化させることによってフィルムを2倍発泡させ、重ね織物成型体の裏面に気泡含有樹脂難燃層(密度0.5g/cm3)が240g/m2設けられた質量2200g/m2の吸音内装材を得た。気泡含有樹脂難燃層の一部が重ね織物成型体の内部に含浸部として存在し、重ね織物成型体の厚さに対して16%(深さ0.37mm)に形成され、これによって重ね織物成型体の含浸部にも気泡を含むものであった。この吸音内装材の重ね織物成型体の共有空隙率は0.6%、通気度(JIS L1096:フラジール法)12cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〔配合4〕スチレン系共重合体樹脂組成物
スチレン−水素添加ビニルイソプレン−スチレン共重合樹脂 100質量部
※MFR6g/10min/230℃:スチレン含有量20wt%
EPR−PPリアクター樹脂 50質量部
※MFR0.5g/10min/230℃、EPR60wt%、PP40wt%
ポリリン酸アンモニウム(難燃剤) 15質量部
メラミンシアヌレート(難燃剤) 15質量部
アゾジカルボアミド(化学発泡剤) 2質量部
酸化チタン(白顔料) 2質量部
実施例1で用いたコーテッドヤーン(1)をコーテッドヤーン(3)に変更した。
〈コーテッドヤーン(3)〉
ガラスマルチフイラメントヤーン(フィラメント径9μm、400フィラメント:75dtex)2本の双糸に30t/mの撚りをかけて芯糸とし、配合1の軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物の液浴中にディッピングして軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物をマルチフィラメントヤーンの全周に被覆した後、180℃でゲル化処理して樹脂難燃層(比重1.68)を形成してピンク色に着色したコーテッドヤーン(3)を得、これを経ヤーンとした。
実施例1で用いたコーテッドヤーン(2)をコーテッドヤーン(4)に変更した。
〈コーテッドヤーン(4)〉
ガラスマルチフイラメントヤーン(フィラメント径9μm、400フィラメント:75dtex)2本の双糸に30t/mの撚りをかけて芯糸とし、配合2の軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物の液浴中にディッピングして軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物をマルチフィラメントヤーンの全周に被覆した後、180℃でゲル化処理して樹脂難燃層(比重1.68)を形成してイエロー色に着色したコーテッドヤーン(4)を得、これを経ヤーンとした。
〈重ね織物成型体:二重織物構造〉
実施例1と同様にして、経コーテッドヤーン(1)の打ち込み本数が40本/インチ、緯コーテッドヤーン(2)の打ち込み本数が30本/インチである二重織の織布を、上層織物組織を右上がりの2/1の斜文織、下層織物組織を左上がりの2/1の斜文織、上層織物と下層織物とを5本跨ぎの結線で結接して製織し、130℃で熱処理(織交点の軽微な熱癒着)した、厚さ1.0mm、質量1120g/m2の重ね織物成型体を得た。この重ね織物成型体の共有空隙率は3.1%、通気度(JIS L1096:フラジール法)125cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〈気泡含有樹脂難燃層の形成〉
配合4のスチレン系共重合体樹脂組成物コンパウンドを180℃の熱ロールを備えるカレンダー成型機に掛け、厚さ0.2mmの圧延フィルムを得た。このフィルムと実施例5の重ね織物成型体とを175℃の熱ロール及び電気ヒーターを備えたラミネーターに掛け、重ね織物成型体の下層織物面側にフィルムを熱ラミネートして積層体を得た。次いで210℃×1分間の加熱を行い、アゾジカルボアミドを熱分解、気化させることによってフィルムを2倍発泡させ、重ね織物成型体の裏面に気泡含有樹脂難燃層(密度0.5g/cm3)が240g/m2設けられた質量1360g/m2の吸音内装材を得た。気泡含有樹脂難燃層の一部が重ね織物成型体の内部に含浸部として存在し、重ね織物成型体の厚さに対して25%(深さ0.25mm)に形成され、これによって重ね織物成型体の含浸部にも気泡を含むものであった。この吸音内装材の重ね織物成型体の共有空隙率は3.1%、通気度(JIS L1096:フラジール法)23cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〈重ね織物成型体:三重織物構造〉
実施例5で用いた経コーテッドヤーン(3)及び緯コーテッドヤーン(4)を用い、経コーテッドヤーン(3)の打ち込み本数が60本/インチ、緯コーテッドヤーン(4)の打ち込み本数が45本/インチである三重織の織布を、上層織物組織を右上がりの3/1の斜文織、中層織物組織を左上がりの3/1の斜文織、下層織物組織を右上がりの3/1の斜文織、上層織物と中層織物とを5本跨ぎの結線で結接し、中層織物と下層織物とを5本跨ぎの結線で結接して製織し、130℃で熱処理(織交点の軽微な熱癒着)した、厚さ1.6mm、質量1680g/m2の重ね織物成型体を得た。この重ね織物成型体の共有空隙率は1.3%、通気度(JIS L1096:フラジール法)90cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〈気泡含有樹脂難燃層の形成〉
配合3の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物を攪拌機(ステンレス線を8本組み合わせて茶筅形にしたブレードを装着)により機械攪拌して気泡を強制的に巻き込ませて形態保持したホイップ(2倍発泡)を、そのまま実施例7の重ね織物成型体の下層織物面側にクリアランスコーティングし、ペーストによる濡塗膜フォームを均一に形成し、180℃×3分間電気炉加熱してゲル化処理を行い、重ね織物成型体の裏面に気泡含有樹脂難燃層(密度0.5g/cm3)が225g/m2設けられた質量1905g/m2の吸音内装材を得た。気泡含有樹脂難燃層の一部が重ね織物成型体の内部に含浸部として存在し、重ね織物成型体の厚さに対して28%(深さ0.45mm)に形成され、これによって重ね織物成型体の含浸部にも気泡を含むものであった。この吸音内装材の重ね織物成型体の共有空隙率は1.3%、通気度(JIS L1096:フラジール法)19cc/cm2/秒で、ピンク色とイエロー色の規則的な2色織柄模様を有し、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
実施例1の重ね織物成型体(二重織物構)において、経コーテッドヤーン(1)の打ち込み本数が33本/インチ、緯コーテッドヤーン(2)の打ち込み本数が25本/インチである二重織の織布を、上層織物組織を右上がりの2/1の斜文織、下層織物組織を左上がりの2/1の斜文織、上層織物と下層織物とを5本跨ぎの結線で結接して製織した、厚さ1.4mm、質量1080g/m2の重ね織物成型体を得た。この重ね織物成型体の共有空隙率は8.8%、通気度(JIS L1096:フラジール法)330cc/cm2/秒で、経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点には軽微な熱癒着がなされていることでフレキシブル性を有し、さらに上層織物と下層織物との間にも通気性を有していた。
〈重ね織物:二重織物構造〉
ポリエステルマルチフイラメントヤーン(833dtex/192フィラメント:90t/m)を経ヤーン及び緯ヤーンとして、経ヤーンの打ち込み本数40本/インチ、緯ヤーンの打ち込み本数30本/インチとする二重織の織布を、上層織物組織を右上がりの2/1の斜文織、下層織物組織を左上がりの2/1の斜文織、上層織物と下層織物とを5本跨ぎの結線で結接して製織した、厚さ0.84mm、質量440g/m2の重ね織物を得た。配合1の軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物の液浴に重ね織物を浸漬し、これを引き上げると同時にゴムロール対で圧搾後、180℃でゲル化処理して重ね織物内部に配合1の軟質塩化ビニル系樹脂(比重1.68)が充填され、かつ重ね織物の表裏を軟質塩化ビニル系樹脂(比重1.68)で被覆してなる、厚さ1.13mm、質量1280g/m2、ピンク色の重ね織物成型体を得た。この重ね織物成型体の共有空隙率は0%、通気度(JIS L1096:フラジール法)0cc/cm2/秒であった。経コーテッドヤーンと緯コーテッドヤーンとの織交点や織物の空隙部には軟質塩化ビニル系樹脂が充填されていることでフレキシブル性を欠き、さらに上層織物と下層織物との間の通気性も封止されていた。
〈織物成型体2枚を重ねた二重織物構造〉
ポリエステルマルチフイラメントヤーン(833dtex/192フィラメント:90t/m)を経ヤーン及び緯ヤーンとして、経ヤーンの打ち込み本数20本/インチ、緯ヤーンの打ち込み本数15本/インチとする右上がりの2/1の斜文織布(厚さ0.4mm、質量215g/m2)を、配合1の軟質塩化ビニル系樹脂によるペーストゾル組成物の液浴に浸漬し、これを引き上げると同時にゴムロール対で圧搾後、180℃でゲル化処理して斜文織布内部に配合1の軟質塩化ビニル系樹脂(比重1.68)が充填され、かつ斜文織布の表裏を軟質塩化ビニル系樹脂(比重1.68)で被覆してなる、厚さ0.62mm、質量550g/m2、ピンク色の織物成型体(空隙率16%)を得た。この織物成型体2枚を非接着で重ねた二重織物構造(質量1100g/m2)の共有空隙率は5〜15%、通気度(JIS L1096:フラジール法)100〜400cc/cm2/秒で、2枚の織物成型体が上下左右にヤーン1本分ずれることで互いの空隙部の位置が合致したり、互いの空隙部を塞ぎ合うことで共有空隙率と通気度が不安定であった。
〈織物5枚を重ねた五重織物構造〉
ポリエステルマルチフイラメントヤーン(833dtex/192フィラメント:90t/m)を経ヤーン及び緯ヤーンとして、経ヤーンの打ち込み本数20本/インチ、緯ヤーンの打ち込み本数15本/インチとする右上がりの2/1の斜文織布(厚さ0.4mm、質量215g/m2、空隙率18%)5枚を非接着で重ね合わせ、厚さ2.2mm、質量1075g/m2の織物重重体(共有空隙率1%)を得た。この織物重重体の通気度(JIS L1096:フラジール法)80〜120cc/cm2/秒であった。
2:上部織物
2−1:経コーテッドヤーン
2−2:緯コーテッドヤーン
3:下部織物
3−1:経コーテッドヤーン
3−2:緯コーテッドヤーン
4:中部織物
4−1:経コーテッドヤーン
4−2:緯コーテッドヤーン
5:接結点
6:気泡含有樹脂難燃層
Claims (6)
- マルチフィラメントヤーンの全周に樹脂難燃層が形成されたコーテッドヤーンを織編要素に含む質量0.8〜3.0kg/m2の重ね織物成型体であって、この重ね織物成型体が二重織物構または三重織物構造を有し、共有空隙率0.1〜7.5%、及び通気度(JIS L1096:フラジール法)10〜200cc/cm2/秒を満たすことを特徴とする吸音内装材。
- 前記重ね織物成型体が、前記樹脂難燃層を着色してなるコーテッドヤーンの複数色使い配置によって織編され、それによって織柄を成している請求項1に記載の吸音内装材。
- 前記樹脂難燃層が、熱可塑性樹脂及び難燃剤粒子とを主体に含み、前記樹脂難燃層の比重1.3〜2.5とする請求項1または2に記載の吸音内装材。
- 前記樹脂難燃層が、塩化ビニル樹脂、及びシクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルとを主体に含み、前記樹脂難燃層の比重1.3〜2.5とする請求項1または2に記載の吸音内装材。
- 前記重ね織物成型体の片面に密度0.35〜0.75g/cm3の気泡含有樹脂難燃層が形成され、かつ前記重ね織物成型体の内部に前記気泡含有樹脂難燃層の一部が含浸し、その深さが前記重ね織物成型体の厚さに対して1〜35%である請求項1〜4の何れか1項に記載の吸音内装材。
- 前記気泡含有樹脂難燃層がスチレン系共重合体樹脂を主体に含み、前記スチレン系共重合体樹脂が、A−B−A型スチレンブロック共重合樹脂(Aはスチレン重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック、もしくはビニルイソプレン重合体ブロック)、A−B型スチレンブロック共重合樹脂(AとBは、上記と同義)、スチレンランダム共重合樹脂及び、これらのスチレン系共重合樹脂の水素添加樹脂から選ばれた1種以上である請求項5に記載の吸音内装材。
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