JP2016140126A - 電力変換装置および電力変換システム - Google Patents

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Abstract

【課題】多出力のトランスの巻線を、1次巻線によって他の巻線を挟み込むサンドイッチ巻き構造とした場合、バッテリーを2次巻線に接続すると想定以上の漏洩磁束によって、発熱が生じ、トランスの冷却構造が大型になる。【解決手段】多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向の巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Bを分割し、前記巻線Aの周囲に前記分割された巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Bの間に前記巻線Cを挟み込む構造とすることによって、バッテリーの動作状態の変化が生じてもトランスの漏洩磁束の磁界強度の分布を平均化できるようにした。【選択図】図2

Description

この発明は、多出力のトランスをもつ電力変換装置および電力変換システムに関するもので、特に多出力のトランスにバッテリーを接続する電力変換装置および電力変換システムに関するものである。
電力変換装置は、電力を様々な用途に使用するための変換手段として使用されている。例えば、車載用電源においては、発電された電力を蓄積するために電源をバッテリーに接続する場合、モータの駆動源として使用するために交流負荷に接続する場合、あるいは表示装置への電流源として直流負荷に接続する場合がある。これらの多様な電力源を個別に準備すれば、電源装置としての全体規模が大きくなる。そこで、交流出力となる第1の変換器部の出力端子を絶縁トランスに接続し、その2次巻線に第2の変換器部を接続し、さらにトランスの3次巻線に第3の変換器部を接続することによって、一台の電力変換装置で多種多様の出力を得る構成とすることによって、電源システム全体の小形軽量化を図っている(例えば特許文献1)。
特開2010−119169号公報
また、複数の出力を得るために前述の多出力のトランスを構成する場合には、入力側の1次巻線を分割して、他の巻線をサンドイッチのように挟み込む構造が一般的に行われている。この構造によってトランスの結合が良くなる、すなわち1次巻線による励磁磁束に比べて漏洩磁束が少なくなるという効果があった。
従来の多出力のトランスを使用して小型軽量化を図った電力変換装置は、電源入力の1次巻線に対して出力側を2次巻線、3次巻線、4次巻線というように複数にして、電源入力に対して複数の出力を得るというもので、1次巻線に第1の変換器部を接続し、2次巻線に第2の変換器部、3次巻線に第3の変換器部、そして4次巻線に第4の変換器部を接続している。これらの第2の変換器部、第3の変換器部および第4の変換器部のそれぞれの出力には負荷が接続される。この第1の変換器部、第2の変換器部、第3の変換器部および第4の変換器部では、入力側と出力側が設定されて、電力の取り出す方向が一方向のものとして設定されていた。
しかし、いずれかの変換器が双方向に切り替えて使用する場合、すなわち、変換器の出力側に電源を接続して、あるときには負荷への電力を供給し、またあるときには電源に切り替えて逆流させてトランスに電力を供給するような場合で、例えば、バッテリーを第2の変換器部に接続するような場合は想定されていなかった。すなわち、このような多出力のトランスの電力変換装置では、第2の変換器部にバッテリーを接続して、充電後に、第1の変換器部の入力が停止されると、バッテリーが電源として機能するため、第2の変換器部では電流が逆方向に流れ、3次巻線、4次巻線に電流が流れることになる。
このような動作状態においては、2次巻線と、3次巻線および4次巻線との関係において、漏洩磁束が想定以上となり、実際に電力変換装置を動作させると、巻線による損失によって、トランスが発熱するという問題が発生する。この発熱に対応するためにトランスの冷却構造の大型化、複雑化によって装置全体が大型になるという問題があった。
この発明は、前述の問題を解消するために行われたもので、バッテリーなどの外部電源を接続することを想定したうえで、巻線損失を抑制し、発熱量を抑制するようにした多出力のトランスを持つ電力変換装置の提供し、この電力変換装置を使用したシステムを実現することを目的とするものである。
この発明は、多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Bを分割し、前記巻線Aの周囲に前記分割された巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Bの間に前記巻線Cを挟み込む構造としたものである。
また、前記巻線Cを分割し、前記巻線Aの周囲に前記巻線Bおよび前記分割された巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Cの間に前記巻線Bもしくは前記巻線Cを挟み込む構造としたものである。
また、前記巻線Aの周囲に前記巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記巻線Cの間に前記巻線Bもしくは前記巻線Cを挟み込む構造としたものである。
また、前記巻線BもしくはCのうち、最も大きな電流が流れる巻線を最外層もしくはその一つ内側の層に配置したものである。
さらに、電力変換システムとして、互いに磁気的に結合された1次巻線、2次巻線、3次巻線、4次巻線を有するトランス、一端に前記1次巻線が接続され他端に交流電源が接続された第1の変換器部、一端に前記2次巻線が接続され他端にバッテリーが接続された第2の変換器部、一端に前記3次巻線が接続され他端に直流負荷が接続された第3の変換器部、および一端に前記4次巻線が接続され他端に交流負荷が接続された第4の変換器部を備え、前記トランスの前記2次巻線を第1の2次巻線および第2の2次巻線に分割し、それぞれ最外層もしくは最内層に配置し、前記1次巻線を中心の層に配置し、前記3次巻線を最外層の一つ内側の層に配置したものである。
この発明の電力変換装置は、トランスの巻線の電流の流れる方向が変化する動作状態においてもトランスにおける巻線損失が小さく抑えられるので、巻線の発熱量を抑制することでトランスの小型化及びトランスの冷却構造の簡素化が可能な電力変換装置を提供することができる。
また、多出力トランスの電力変換装置にバッテリーを接続しても巻線損失を抑えて、冷却構造の簡素な電力変換システムを実現することができる。
この発明の実施の形態1を説明するための電力変換システムの構成図である。 この発明の実施の形態1の多出力トランスの巻線配置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1の電力変換システムの動作モード1を説明する概略図である。 この発明の実施の形態1の電力変換装置における動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態1の電力変換システムの動作モード2を説明する概略図である。 この発明の実施の形態1の電力変換装置における動作モード2でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態2の多出力トランスの巻線配置を示す断面図である。 この発明の実施の形態2の電力変換装置における動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態2の電力変換装置における動作モード2でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態3の多出力トランスの巻線配置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3の電力変換装置における動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態3の電力変換装置における動作モード2でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態4を説明するための電力変換システムの構成図である。 この発明の実施の形態4の多出力トランスの巻線配置を示す断面図である。 この発明の実施の形態4の電力変換装置における動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の実施の形態4の電力変換装置における動作モード2でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の比較例の多出力トランスの巻線配置を示す断面図である。 この発明の比較例の電力変換装置における動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。 この発明の比較例の電力変換装置における動作モード2でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。
実施の形態1
以下、この発明の実施の形態1について説明する。
図1は、この発明の実施の形態を説明するための電力変換システムの構成図である。
図1に示すように、この発明の対象とする電力変換システム100の電力変換装置50の内部には多出力のトランス6が設けられ、トランス6の1次巻線601には第1の変換器部1が接続され、2次巻線602には第2の変換器部2、3次巻線603には第3の変換器部3、および4次巻線には第4の変換器部4が接続されている。単方向に電力変換を行う第1の変換器部1の一端に交流電源7が接続され、他端にトランス6の1次巻線601が接続されている。双方向に電力変換を行う第2の変換器部2の一端にバッテリー8が接続され、他端にトランス6の2次巻線602が接続されている。単方向に電力変換を行う第3の変換器部3の一端に直流負荷9が接続され、他端にトランス6の3次巻線603が接続されている。単方向に電力変換を行う第4の変換器部4の一端に交流負荷10が接続され、他端にトランス6の4次巻線604が接続されている。そして、第1の変換器部1、第2の変換器部2、第3の変換器部3、および第4の変換器部4は制御部5によって制御されている。
次にこの電力変換システム100の動作について説明する。まず、交流電源7の交流電圧Vac1が第1の変換器部1で所定の交流電圧Vtr1に変換され、この交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr2に巻数比倍され、絶縁された2次側の第2の変換器部2で所定の直流電圧Vdc1に変換され、バッテリー8が充電される。同様に、前記の交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr3に巻数比倍され、絶縁された3次側の第3の変換器部3で所定の直流電圧Vdc2に変換され、直流負荷9に電力が供給される。また、前記の交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr4に巻数比倍され、絶縁された4次側の第4の変換器部4で所定の交流電圧Vac2に変換され、交流負荷10に
電力が供給される。
なお、第2の変換器部2は双方向に電力変換を行うため、装置の動作状態によっては、バッテリー8からトランス6および第3の変換器部3および第4の変換器部4を介して、直流負荷9および交流負荷10に電力が供給される場合もある。
図2は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置50のトランスの巻線配置を示す概略断面図である。図2に示すように、2次巻線602が第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bに2分割され、1次巻線601の周囲に3次巻線603、4次巻線604、第1の2次巻線602a、第2の2次巻線602bを配置し、1次巻線601と第1の2次巻線602aの間に3次巻線603を、1次巻線601と第2の2次巻線602bの間に4次巻線を、それぞれ挟み込む構造としている。すなわち、コア605側から、第1の2次巻線602a、3次巻線603、1次巻線601、4次巻線604、第2の2次巻線602bの順番で配置されている。
ここで、巻線は、それぞれの巻線に流れる電流の向きによって、巻線A、巻線B、巻線Cの3種類に区分される。巻線Aは電源が接続され流れる電流の向きが一方向であり、巻線Bはバッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向であり、巻線Cは負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である。
この巻線配置となっている電力変換システム100の動作モード1は、交流電源7から電力が供給されている動作状態を表している。この動作モード1では、図3に示すように、電力が交流電源7から電源変換装置50内のトランス6を介して、バッテリー8、直流負荷9および交流負荷10に供給される。この場合、トランス6の巻線配置に関しては、電流の向きが同じである第1の2次巻線602aおよび3次巻線603および4次巻線604および第2の2次巻線602bで、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる1次巻線601を挟み込んだ構造となる。
この場合、トランス6の巻線の損失係数ΣJは、漏れ磁束の磁界強度と巻線の電流密度の関係をアンペールの法則を用いた巻線断面のMMF(Magneto−motive Force)図から算出される。MMF図は、磁界が、流れる電流に比例するいわゆるアンペールの法則を用いたもので、始点からコアの垂直もしくは水平方向を距離にとり、その磁界と電流の変化を巻線断面に対して、一次元で表わしたものである。トランスの場合、入力換算もしくは出力換算するため、磁界と電流は始点、終点においてゼロ(終始ゼロ)となる特性図で表わされる。
ここで、MMF図の条件として、入力巻線には2Iの電流が流れ、負荷巻線にも入力巻線と同様に合計2Iの電流が流れるものとする。また、電流Iに対して磁界H0、磁界H0に対して電流密度J0が生じるものとし、入力巻線に流れる電流の方向を正方向(図4において奥から手前に向かう方向)、負荷巻線に流れる電流の方向を負方向(図4において手前から奥に向かう方向)とする。
図4は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の動作モード1でのトランスの巻線断面のMMF図である。ここで、入力巻線である1次巻線601には正方向に2Iの電流が流れ、負荷巻線である2次巻線602、3次巻線603および4次巻線604には負方向に均等に合計2Iの電流が流れることとなる。すなわち、電流の最も多い巻線は1次巻線601であり、この1次巻線601が、逆相の電流が流れる巻線、すなわち第1の2次巻線602a、第2の2次巻線602b、3次巻線603、および4次巻線604で挟み込まれている。したがって、第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bおよび3次巻線603および4次巻線604には1次巻線601を流れる電流とは逆相で、I/2 の大きさの電流が流れることになる。
図4に示したように、コア605側をスタートとし、第1の2次巻線602aには負方向に電流がI/2流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0/2、電流密度は−J0/2となる。次に、3次巻線603には負方向にI/2流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度は−J0となる。次に、1次巻線601には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0に、電流密度は−J0となる。次に、4次巻線604には負方向にI/2流れるため、磁界強度はH0/2に、電流密度は−J0/2となる。最後に、第2の2次巻線602bには負方向にI/2流れるため、磁界強度は0に、電流密度も0となる。この場合、損失係数は式(1)に示した通り5.0となる。
ΣJ=2×(1×2+(1/2)×2)=5.0 ・・・・・(1)
次に、装置の動作状態が変化した場合を説明する。
図5は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の動作モード2を説明する図である。この動作モード2とは、交流電源7からの電力の供給が無く、バッテリー8から直流負荷に電力が供給される状態を表している。この動作モード2の場合、1次巻線601に接続されていた交流電源7と、4次巻線604に接続されていた交流負荷10が未接続となり、バッテリー8から直流負荷9に電力が供給される。この場合、トランス6の巻線配置は図2に示した通りであるため、第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bが入力巻線、3次巻線603が負荷巻線となり、電流の向きが同じである第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bで、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる3次巻線603を挟み込んだ構造となる。すなわち、第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bに流れる電流の向きは、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化しても、常に同じとなるため、電流の向きが常に同じである巻線で該巻線とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造が維持される。
図6は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の動作モード2でのトランスの巻線断面のMMF図である。また、入力巻線である第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bには正方向にそれぞれIの電流が流れ、負荷巻線である3次巻線603には負方向に2Iの電流が流れることになる。すなわち、電流の最も多い巻線は3次巻線603であり、この3次巻線が、逆相の電流が流れる巻線で挟み込まれている。この場合、コア605側をスタートとし、第1の2次巻線602aには正方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0、電流密度はJ0となる。次に、3次巻線603には負方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度はJ0となる。続く1次巻線601および4次巻線604には電流が流れないため、磁界強度は−H0で一定、電流密度は0となる。最後に、第2の2次巻線602bには正方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は0、電流密度も0となる。損失係数は、式(2)に示した通り4.0となる。
ΣJ=2×(1×2)=4.0 ・・・・・(2)
比較例
ここで、図1に示した電力変換システム100に従来の巻線配置の構成を使用した場合を比較例として示す。図17はこの発明の比較例の多出力トランスの巻線配置を示す断面図で、トランス6の1次巻線601が第1の1次巻線601aと第2の1次巻線601bに分割され、第1の1次巻線601aおよび第2の1次巻線601bで、2次巻線602、3次巻線603、4次巻線604を挟み込む構造となっている。これは、トランスの巻線配置として一般的なサンドイッチ巻の構造である。この比較例を、図3に示したように、電力が、交流電源7からトランス6を介して、バッテリー8および直流負荷9および交流負荷10に供給される場合を説明する。
図18は、一般的なトランスの巻線配置かつ動作モード1でのトランスの巻線断面のMMF図である。図において、トランスの巻線配置および巻線に流れる電流の向き、トランスの漏れ磁束の磁界強度(横軸はコアからの距離)、およびトランスの巻線の電流密度(横軸はコアからの距離)を、それぞれ示している。ここで、MMF図の条件として、発明の実施の対応と同様に、入力巻線には合計2Iの電流が流れ、負荷巻線にも入力巻線と同様に合計2Iの電流が流れるものとしている。
また、電流Iに対して磁界H0、磁界H0に対して電流密度J0が生じるものとし、入力巻線に流れる電流の方向を正方向(図18において奥から手前に向かう方向)、負荷巻線に流れる電流の方向を負方向(図18において手前から奥に向かう方向)としている。また、入力巻線である第1の1次巻線601aおよび第2の1次巻線601bには正方向に合計2Iの電流が流れ(1次巻線1本でI、2本で2I)、負荷巻線である2次巻線602および3次巻線603および4次巻線604には負方向に均等に合計2Iの電流が流れる。したがって、2次巻線602および3次巻線603および4次巻線604には第1の1次巻線601aおよび第2の1次巻線601bを流れる電流とは逆相で、2I/3
の大きさの電流が流れることになる。
トランスの巻線損失が巻線電流密度の係数の2乗Jに比例するため、該係数を積算したΣJを比較することで、巻線配置による巻線損失を概念的に比較することが可能である。図18では、コア605側をスタートとし、第1の1次巻線601aには正方向に電流がI流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0、電流密度はJ0となる。次に、3次巻線603には負方向に2I/3流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0/3、電流密度はJ0/3となる。次に、2次巻線602には負方向に2I/3流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0/3、電流密度はJ0/3となる。
次に、4次巻線604には負方向に2I/3流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度はJ0となる。最後に、第2の1次巻線601bには正方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は0、電流密度も0となる。各巻線端での電流密度の2乗の積算値を損失係数とし、図18では、ΣJは式(3)に示した通り4.4となる。
ΣJ=2×(1×2+(1/3)×2)=4.4 ・・・・・(3)
ここで、装置の動作状態が、動作モード1から動作モード2に変化した場合を考える。図19は、電力変換装置の動作モード2の状態を表している。この場合、1次巻線601に接続されていた交流電源7と、4次巻線604に接続されていた交流負荷10が未接続となり、バッテリー8から直流負荷9に電力が供給される。すなわち、2次巻線602が入力巻線、3次巻線603が負荷巻線となるため、入力巻線による負荷巻線の挟み込み構造が崩れることになる。
図19は、一般的なトランスの巻線配置かつ動作モード2でのトランスの巻線断面のMMF図である。この場合、コア605側をスタートとし、第1の1次巻線601aには電流が流れないため、該巻線右端での磁界強度および電流密度は共に0となる。次に、負荷巻線である3次巻線603には負方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H1、電流密度は−J1となる。次に、入力巻線である2次巻線602には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度は0、電流密度も0となる。損失係数は、式(4)に示した通り8.0となる。
ΣJ=2×(2)=8.0 ・・・・・(4)
このように、動作モード1から動作モード2に変化した場合、入力巻線による負荷巻線の挟み込み構造が崩れることにより、損失係数ΣJが4.4から8.0に増大するため、同様に、トランス6の巻線損失が増大している。
この比較例から明らかなように、比較例に対して、発明の実施の形態1の構成とすることによって、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化した場合には、比較例による巻線配置では漏洩磁束が課題であったのに対して、発明の実施の形態1のように、多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Bを分割し、前記巻線Aの周囲に前記分割された巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Bの間に前記巻線Cを挟み込む構造とすることにより、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、トランスの巻線損失を抑制することができることが明らかである。
前記構成を想定すると、商用交流電源から高圧バッテリーおよび車両電装品および一般電装品に電力を供給するモードである動作モード1よりも、高圧バッテリーから車両用電装品に電力を供給するモードである動作モード2の方が、実使用頻度が多いため、後者でのトランス6の巻線損失を低減することで巻線の発熱量を抑制し、トランスの小型化およびトランスの冷却構造の簡素化を実現することができる。
なお、図2では、トランス6の2次巻線602を2分割としたが、3分割以上とし、該巻線に流れる電流とは逆相の巻線を挟み込むように配置してもよい。また、図1では、4個の変換器(第1の変換器部1、第2の変換器部2、第3の変換器部3、第4の変換器部4)および4種の巻線(1次巻線601、2次巻線602、3次巻線603、4次巻線604)を用いたが、5個以上の変換器(それぞれに電源または負荷またはバッテリーが接続される)および5種以上の巻線を使用し、双方向に電力変換を行う変換器部に接続される巻線を2分割等し、該巻線に流れる電流とは逆相の巻線を挟み込むように配置してもよい。
以上のようにして、実施の形態1に係る電力変換装置では、多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Bを分割し、前記巻線Aの周囲に前記分割された巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Bの間に前記巻線Cを挟み込む構造とすることにより、装置の動作状態が変化した場合でも、電流の向きが常に同じとなる巻線で、該巻線の電流とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造を維持でき、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、それに伴いトランスの巻線損失、巻線の発熱量を抑制することで、トランスの小型化およびトランスの冷却構造の簡素化を実現することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。
図7は、この発明の実施の形態2に係る電力変換装置のトランスの巻線配置を示す概略断面図である。図7では、図2に示した巻線配置に対して、3次巻線603と4次巻線604の配置を入れ替えて、3次巻線603を最外層の1つ内側の層に配置したものである。トランス6の巻線配置以外は、図1に示した実施の形態1に係る電力変換装置の構成と同じである。また、装置の動作についても実施の形態1と同様であるため、装置全体の構成および動作の説明を省略する。
図8は、この発明の実施の形態2に係る電力変換装置の動作モード1でのトランスの巻線断面のMMF図である。ここで、入力巻線である1次巻線601には正方向に2Iの電流が流れ、負荷巻線である3次巻線には負方向にIの電流が、第1の2次巻線602aおよび第2の2次巻線602bおよび4次巻線604には負方向にそれぞれI/3の電流が流れることとする。すなわち、電流の最も多い巻線は1次巻線601であり、該巻線が、逆相の電流が流れる巻線で挟み込まれている。また、負荷巻線のうち電流の最も多い巻線
である3次巻線603が最外層の1つ内側の層に配置されている。
図8に示したように、コア605側をスタートとし、第1の2次巻線602aには負方向に電流がI/3流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0/3、電流密度は−J0/3となる。次に、4次巻線604には負方向にI/3流れるため、該巻線右端での磁界強度は−2H0/3、電流密度は−2J0/3となる。次に、1次巻線601には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度は4H0/3に、電流密度は−4J0/3となる。次に、3次巻線603には負方向にI流れるため、磁界強度はH0/3に、電流密度は−J0/3となる。最後に、第2の2次巻線602bには負方向にI/3流れるため、磁界強度は0に、電流密度も0となる。この場合、損失係数は式(5)に示した通り4.9となる。
ΣJ=2×((4/3)+(2/3)+(1/3)×2)=4.9 ・・(5)
ここで、実施の形態1と同様、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化した場合を考える。
図9は、この発明の実施の形態2に係る電力変換装置の動作モード2でのトランスの巻線断面のMMF図である。この場合、コア605側をスタートとし、第1の2次巻線602aには正方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0、電流密度はJ0となる。続いて、4次巻線604および1次巻線601には電流が流れないため、磁界強度はH0で一定、電流密度は0となる。次に、3次巻線603には負方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度はJ0となる。最後に、第2の2次巻線602bには正方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は0、電流密度も0となる。損失係数は、式(6)に示した通り4.0となる。動作モード2の場合、図6に示した実施の形態1でのMMF図と磁界強度および電流密度の分布が異なるが、損失係数は同値となる。
ΣJ=2×(1×2)=4.0 ・・・・・(6)
したがって、実施の形態1と同様、前述したような、トランスの巻線配置を一般的なサンドイッチ巻き構造とする場合と比較して、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化した場合でも、電流の向きが常に同じとなる巻線で、該巻線の電流とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造を維持することにより、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、トランスの巻線損失を抑制することができる。
さらに、負荷巻線のうち電流の最も多い巻線である3次巻線603を最外層の1つ内側の層に配置しているため、実施の形態1に係る電力変換装置よりも、該巻線の放熱性が上がり、トランスの冷却構造をより簡素化することができる。
以上のようにして、実施の形態2に係る電力変換装置では、巻線BもしくはCのうち、最も大きな電流が流れる巻線を最外層の一つ内側の層に配置することにより、実施の形態1に係る電力変換装置での効果に加えて、該巻線の放熱性が上がり、トランスの冷却構造をより簡素にすることができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。
図10は、この発明の実施の形態3に係る電力変換装置のトランスの巻線配置を示す概略的な断面図である。図10に示すように、3次巻線603が第1の3次巻線603aおよび第2の3次巻線603bに2分割され、1次巻線601の周囲に2次巻線602、4次巻線604、第1の3次巻線603a、第2の3次巻線603bを配置し、1次巻線601と第1の3次巻線603aの間に2次巻線602を、1次巻線601と第2の3次巻線603bの間に4次巻線604を、それぞれ挟み込む構造とする。すなわち、コア605側から第1の3次巻線603a、2次巻線602、1次巻線601、4次巻線604、第2の3次巻線603bの順番で配置される。トランス6の巻線配置以外は、図1に示した実施の形態1に係る電力変換装置の構成と同じである。また、装置の動作についても実施の形態1と同様であるため、装置全体の構成および動作の説明を省略する。
図11は、この発明の実施の形態3に係る電力変換装置の動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。ここで、入力巻線である1次巻線601には正方向に2Iの電流が流れ、負荷巻線である2次巻線602、第1の3次巻線603a、第2の3次巻線603b、4次巻線604には負方向に均等に合計2Iの電流が流れることとなる。この場合、トランス6の巻線配置に関しては、電流の向きが同じである第1の3次巻線603aおよび2次巻線602および4次巻線604および第2の3次巻線603bで、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる1次巻線601を挟み込んだ構造となる。また、電流の最も多い巻線は1次巻線601であり、この1次巻線601が、逆相の電流が流れる巻線、すなわち第1の3次巻線603aおよび2次巻線602および4次巻線604および第2の3次巻線603bで挟み込まれている。したがって、2次巻線602および第1の3次巻線603aおよび第2の3次巻線603bおよび4次巻線604には1次巻線601を流れる電流とは逆相で、I/2 の大きさの電流が流れることになる。
図11に示したように、コア605側をスタートとし、第1の3次巻線603aには負方向に電流がI/2流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0/2、電流密度は−J0/2となる。次に、2次巻線602には負方向にI/2流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度は−J0となる。次に、1次巻線601には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0に、電流密度は−J0となる。次に、4次巻線604には負方向にI/2流れるため、磁界強度はH0/2に、電流密度は−J0/2となる。最後に、第2の3次巻線603bには負方向にI/2流れるため、磁界強度は0に、電流密度も0となる。この場合、損失係数は式(7)に示した通り5.0となる。すなわち、実施の形態1と比較して、トランス6の巻線配置が異なるが損失係数は同じとなる。
ΣJ=2×(1×2+(1/2)×2)=5.0 ・・・・・(7)
ここで、実施の形態1と同様、装置の動作状態が、動作モード1から動作モード2に変化した場合を考える。この場合、トランス6の巻線配置は図10に示した通りであるため、2次巻線602が入力巻線、第1の3次巻線603aおよび第2の3次巻線603bが負荷巻線となり、電流の向きが同じである第1の3次巻線603aおよび第2の3次巻線603bで、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる2次巻線602を挟み込んだ構造となる。すなわち、第1の3次巻線603aおよび第2の3次巻線603bに流れる電流の向きは、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化しても、常に同じとなるため、電流の向きが常に同じである巻線で該巻線とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造が維持される。
図12は、この発明の実施の形態3に係る電力変換装置の動作モード2でのトランスの巻線断面のMMF図である。この場合、コア605側をスタートとし、第1の3次巻線603aには負方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度は−J0となる。次に、2次巻線602には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0、電流密度は−J0となる。続いて、1次巻線601および4次巻線604には電流が流れないため、磁界強度はH0で一定、電流密度は0となる。最後に、第2の3次巻線603bには負方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は0、電流密度も0となる。損失係数は、式(8)に示した通り4.0となる。すなわち、実施の形態1と比較して、トランス6の巻線配置が異なるが損失係数は同じとなる。
ΣJ=2×(1×2)=4.0 ・・・・・(8)
したがって、実施の形態1と同様、前述したような、トランスの巻線配置を一般的なサンドイッチ巻き構造とする場合と比較して、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化した場合でも、電流の向きが常に同じとなる巻線で、該巻線の電流とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造を維持することにより、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、トランスの巻線損失を抑制することができる。
なお、図10では、トランス6の3次巻線603を2分割としたが、3分割以上とし、該巻線に流れる電流とは逆相の巻線を挟み込むように配置してもよい。また、図1では、4個の変換器(第1の変換器部1、第2の変換器部2、第3の変換器部3、第4の変換器部4)および4種の巻線(1次巻線601、2次巻線602、3次巻線603、4次巻線604)を用いたが、5個以上の変換器(それぞれに電源または負荷またはバッテリーが接続される)および5種以上の巻線を使用し、負荷に接続される巻線を2分割等し、該巻線に流れる電流とは逆相の巻線を挟み込むように配置してもよい。
以上のようにして、実施の形態3に係る電力変換装置では、多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Cを分割し、前記巻線Aの周囲に前記巻線Bおよび前記分割された巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Cの間に前記巻線Bもしくは前記巻線Cを挟み込む構造とすることにより、実施の形態1と同様、装置の動作状態が変化した場合においても、電流の向きが常に同じとなる巻線で、該巻線の電流とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造を維持でき、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、それに伴いトランスの巻線損失、巻線の発熱量を抑制することで、トランスの小型化およびトランスの冷却構造の簡素化を実現することができる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。
図13は、この発明の実施の形態を説明するための電力変換システムの構成図である。図13では、図1に示した実施の形態1〜3に関連する電力変換システムを構成するトランス6に5次巻線606を、さらに単方向に電力変換を行う第5の変換器部11および第2の直流負荷12を追加し、第5の変換器部11の一端に第2の直流負荷12が接続され、他端にトランス6の5次巻線606が接続されている。そして、他の変換器部と同様、第5の変換器部11は制御部5によって制御されている。
次にこの電力変換システム100の動作について説明する。まず、交流電源7の交流電圧Vac1が第1の変換器部1で所定の交流電圧Vtr1に変換され、この交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr2に巻数比倍され、絶縁された2次側の第2の変換器部2で所定の直流電圧Vdc1に変換され、バッテリー8が充電される。同様に、前記の交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr3に巻数比倍され、絶縁された3次側の第3の変換器部3で所定の直流電圧Vdc2に変換され、直流負荷9に電力が供給される。また、前記の交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr4に巻数比倍され、絶縁された4次側の第4の変換器部4で所定の交流電圧Vac2に変換され、交流負荷10に電力が供給される。さらに、前記の交流電圧Vtr1はトランス6で交流電圧Vtr5に巻数比倍され、絶縁された5次側の第5の変換器部11で所定の直流電圧Vdc3に変換され、第2の直流負荷12に電力が供給される。
なお、第2の変換器部2は双方向に電力変換を行うため、装置の動作状態によっては、バッテリー8からトランス6および第3の変換器部3および第4の変換器部4および第5の変換器部11を介して、直流負荷9および交流負荷10および第2の直流負荷12に電力が供給される場合もある。
図14は、この発明の実施の形態4に係る電力変換装置のトランスの巻線配置を示す概略的な断面図である。図14に示すように、1次巻線601の周囲に2次巻線602、4次巻線604、3次巻線603、5次巻線606を配置し、1次巻線601と3次巻線603の間に2次巻線602を、1次巻線601と5次巻線606の間に4次巻線604を、それぞれ挟み込む構造とする。すなわち、コア605側から3次巻線603、2次巻線602、1次巻線601、4次巻線604、5次巻線606の順番で配置される。
この巻線配置となっている電力変換システム100の動作モード1は、交流電源7から電力が供給されている動作状態を表している。この動作モード1では、図13に示すように、電力が交流電源7から電源変換装置50内のトランス6を介して、バッテリー8、直流負荷9および交流負荷10および第2の直流負荷12に供給される。この場合、トランス6の巻線配置に関しては、電流の向きが同じである3次巻線603および2次巻線602および4次巻線604および5次巻線606で、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる1次巻線601を挟み込んだ構造となる。
図15は、この発明の実施の形態4に係る電力変換装置の動作モード1でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。ここで、入力巻線である1次巻線601には正方向に2Iの電流が流れ、負荷巻線である2次巻線602、3次巻線603および4次巻線604および5次巻線606には負方向に均等に合計2Iの電流が流れることとなる。この場合、トランス6の巻線配置に関しては、電流の向きが同じである3次巻線603および2次巻線602および4次巻線604および5次巻線606で、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる1次巻線601を挟み込んだ構造となる。また、電流の最も多い巻線は1次巻線601であり、この1次巻線601が、逆相の電流が流れる巻線、すなわち3次巻線603および2次巻線602および4次巻線604および5次巻線606で挟み込まれている。したがって、2次巻線602および3次巻線603および4次巻線604および5次巻線606には1次巻線601を流れる電流とは逆相で、I/2 の大きさの電流が流れることになる。
図15に示したように、コア605側をスタートとし、3次巻線603には負方向に電流がI/2流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0/2、電流密度は−J0/2となる。次に、2次巻線602には負方向にI/2流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度は−J0となる。次に、1次巻線601には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0に、電流密度は−J0となる。次に、4次巻線604には負方向にI/2流れるため、磁界強度はH0/2に、電流密度は−J0/2となる。最後に、5次巻線606には負方向にI/2流れるため、磁界強度は0に、電流密度も0となる。この場合、損失係数は式(9)に示した通り5.0となる。すなわち、実施の形態1と比較して、トランス6の巻線配置が異なるが損失係数は同じとなる。
ΣJ=2×(1×2+(1/2)×2)=5.0 ・・・・・(9)
ここで、実施の形態1と同様、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化した場合を考える。この場合、トランス6の巻線配置は図14に示した通りであるため、2次巻線602が入力巻線、3次巻線603および5次巻線606が負荷巻線となり、電流の向きが同じである3次巻線603および5次巻線606で、これらの巻線の電流とは逆相の電流が流れる2次巻線602を挟み込んだ構造となる。すなわち、3次巻線603および5次巻線606に流れる電流の向きは、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化しても、常に同じとなるため、電流の向きが常に同じである巻線で該巻線とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造が維持される。
図16は、この発明の実施の形態4に係る電力変換装置の動作モード2でのトランスの巻線断面のMMFを示す特性図である。この場合、コア605側をスタートとし、3次巻線603には負方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は−H0、電流密度は−J0となる。次に、2次巻線602には正方向に2I流れるため、該巻線右端での磁界強度はH0、電流密度は−J0となる。続いて、1次巻線601および4次巻線604には電流が流れないため、磁界強度はH0で一定、電流密度は0となる。最後に、5次巻線606には負方向にI流れるため、該巻線右端での磁界強度は0、電流密度も0となる。損失係数は、式(10)に示した通り4.0となる。すなわち、実施の形態1と比較して、トランス6の巻線配置が異なるが損失係数は同じとなる。
ΣJ=2×(1×2)=4.0 ・・・・・(10)
したがって、実施の形態1と同様、前述したような、トランスの巻線配置を一般的なサンドイッチ巻き構造とする場合と比較して、装置の動作状態が動作モード1から動作モード2に変化した場合でも、電流の向きが常に同じとなる巻線で、該巻線の電流とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造を維持することにより、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、トランスの巻線損失を抑制することができることになる。
なお、図13では、5個の変換器(第1の変換器部1、第2の変換器部2、第3の変換器部3、第4の変換器部4、第5の変換器部11)および5種の巻線(1次巻線601、2次巻線602、3次巻線603、4次巻線604、5次巻線606)を用いたが、6個以上の変換器(それぞれに電源または負荷またはバッテリーが接続される)および6種以上の巻線を使用し、巻線Aの周囲に巻線Bおよび巻線Cを配置し、巻線Aと巻線Cの間に巻線Bもしくは巻線Cを挟み込む構造としてもよい。
以上のようにして、実施の形態4に係る電力変換装置では、多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Aの周囲に前記巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記巻線Cの間に前記巻線Bもしくは前記巻線Cを挟み込む構造とすることにより、実施の形態1と同様、装置の動作状態が変化した場合でも、電流の向きが常に同じとなる巻線で、該巻線の電流とは逆相の電流が流れる巻線を挟み込む構造を維持でき、トランスの漏れ磁束の磁界強度の分布を平均化し、それに伴いトランスの巻線損失、巻線の発熱量を抑制することで、トランスの小型化およびトランスの冷却構造の簡素化を実現することができる。
この発明の構成は例えば、電動車両の充電器を中心とした電源システムへと適用することができ、交流電源7は商用交流電源、バッテリー8は車両走行用の高圧バッテリー、直流負荷9は第3の変換器部3が出力する直流電圧を入力電圧とする車両電装品、交流負荷10は第4の変換器部4が出力する交流電圧を入力電圧とする電装品としたシステムに適用可能である。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態の一部または全部を自由に組み合わせ、あるいは各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 第1の変換器部、2 第2の変換器部、3 第3の変換器部、4 第4の変換器部、5 制御部、6 トランス、601 1次巻線、601a 第1の1次巻線、
601b 第2の1次巻線、602 2次巻線、602a 第1の2次巻線、
602b 第2の2次巻線、603 3次巻線、603a 第1の3次巻線、
603b 第2の3次巻線、604 4次巻線、605 コア、606 5次巻線、
7 交流電源、8 バッテリー、9 直流負荷、10 交流負荷、
11 第5の変換器部、12 第2の直流負荷、50 電力変換装置、
100 電力変換システム

Claims (5)

  1. 多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Bを分割し、前記巻線Aの周囲に前記分割された巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Bの間に前記巻線Cを挟み込む構造としたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Cを分割し、前記巻線Aの周囲に前記巻線Bおよび前記分割された巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記分割された巻線Cの間に前記巻線Bもしくは前記巻線Cを挟み込む構造としたことを特徴とする電力変換装置。
  3. 多出力のトランスの巻線を、電源が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線A、バッテリーが接続され電流の流れる向きが双方向である巻線B、負荷が接続され流れる電流の向きが一方向である巻線Cの3種類に区分し、前記巻線Aの周囲に前記巻線Bおよび前記巻線Cを配置し、前記巻線Aと前記巻線Cの間に前記巻線Bもしくは前記巻線Cを挟み込む構造としたことを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記巻線Bもしくは前記巻線Cのうち、最も大きな電流が流れる巻線を最外層もしくはその一つ内側の層に配置したことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 互いに磁気的に結合された1次巻線、2次巻線、3次巻線、4次巻線を有するトランス、一端に前記1次巻線が接続され他端に交流電源が接続された第1の変換器部、一端に前記2次巻線が接続され他端にバッテリーが接続された第2の変換器部、一端に前記3次巻線が接続され他端に直流負荷が接続された第3の変換器部、および一端に前記4次巻線が接続され他端に交流負荷が接続された第4の変換器部を備え、前記トランスの前記2次巻線を第1の2次巻線および第2の2次巻線に分割し、それぞれ最外層もしくは最内層に配置し、前記1次巻線を中心の層に配置し、前記3次巻線を最外層の一つ内側の層に配置したことを特徴とする電力変換システム。
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