JP2016138989A - 波長選択スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】回折素子に回折起点を複数有することに起因する損失の波長依存性を補正可能な、小型・低背・低コスト・低損失を並立できるLCOS型の波長選択スイッチを提供すること。【解決手段】波長選択スイッチの光学系は、ポートアレイ801、DP面第1円筒レンズ802、台形型偏波ビームスプリッタ803、λ/2波長板804、透過型回折格子805、プリズム806、SW面円筒レンズ807、DP面第2円筒レンズ808、LCOS809から構成されており、ポートアレイ801が入力ポートおよび出力ポート、透過型回折格子805が回折素子、DP面第2円筒レンズ808が集光素子、LCOS809が偏向素子に相当している。また、透過型回折格子805とDP面第2円筒レンズ808の間にプリズム806が配置されており、光路Aと光路Bの光軸間距離の波長依存性を低減するように設計されていることが特徴である。【選択図】図8

Description

本発明は、レンズや回折格子などの光学部品を利用した空間光学系を有する波長選択スイッチに関する。
波長多重(WDM)技術は、その発展にともない、2地点間の伝送容量を増やす用途だけでなく、リング型ネットワークにおいて任意のノード間に波長パスを張る用途にも使われるようになってきた。とくに、波長パスを柔軟に再構成できるROADM(Reconfigurable Optical Add/drop Multiplexer)リングネットワーク(以下、ROADMリングと呼ぶ)は、ネットワークの保守・管理コストを劇的に削減し、波長パスを有効利用できるため、近年、急激に普及している。
ROADMリングの各ノードには、任意の波長信号を任意のポートに接続する機能が必要であるが、そのための装置として、空間光学系に回折素子と偏向素子を組み込んだ波長選択スイッチ(Wavelength Selective Switch:WSS)が挙げられる。WSSで利用される偏向素子は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を基盤とする鏡面反射型と、LCOS(Liquid crystal on silicon)技術に代表される位相変調型に大別される。特にLCOS型WSSは、ピクセル単位で液晶位相を制御することにより、各波長チャネルの透過帯域をフレキシブルに制御できるという特徴を有しているため、最近注目されている。
図12に、一般的なWSS光学系の構成例を示す。便宜上、波長分散動作面をDP面、ポートスイッチング(切替)動作面をSW面と呼称する。また、本例のレンズはすべて円筒レンズとし、DP面、SW面の一方のみで集光作用を及ぼすものとする。
図12(a)ではDP面の動作を説明する。DP面ではファイバ1211、DP面コリメートレンズ1213、回折素子1214、DP面主レンズ1216、偏向素子1217の順に部材が配置されており、回折素子1214とDP面主レンズ1216との距離、DP面主レンズ1216と偏向素子1217との距離がDP面主レンズ1216の焦点距離と一致している。なお、SW面コリメートレンズ1212とSW面主レンズ1215は、DP面においては単なる平板とみなされる。
まず、入力ポートに相当するファイバ1211から出射された拡散ビームが、DP面コリメートレンズ1213により平行ビームとなる。その平行ビームは、回折素子1214に入射後、各波長信号に対応した別々の回折角で伝搬する。各波長信号の平行ビームは、DP面主レンズ1216により収束ビームとなり、偏向素子1217の別々の領域に入射する。
ここで、偏向素子1217とDP面主レンズ1216との間の距離を、DP面主レンズ1216の焦点距離と一致させることで、偏向素子1217上にビームウェスト(BW)を形成できる。偏向素子1217上にBWを形成するのはWSSの透過帯域を広帯域化する上で必須の条件となる。また、回折素子1214とDP面主レンズ1216の間の距離も、DP面主レンズ1216の焦点距離と一致させることで、DP面主レンズ1216通過後の各波長信号のビーム光軸が互いに平行となるように伝搬させることができる。
次に、図12(b)ではSW面の動作を説明する。SW面では、ファイバ1221、SW面コリメートレンズ1222、SW面主レンズ1224、偏向素子1226の順に部材が配置されており、SW面主レンズ1224と偏向素子1226の間の距離がSW面主レンズ1224の焦点距離と一致している。なお、DP面コリメートレンズ1223とDP面主レンズ1225は、SW面においては単なる平板とみなされる。
まず、入力ポートに相当するファイバ1221から出射された拡散ビームが、SW面コリメートレンズ1222により平行ビームとなる。SW面主レンズ1224に到達したビームは、伝搬方向が変換され、入力ポートに依存せず偏向素子1226上の一点に入射する。
以上、DP面とSW面の動作を総合して考えると、各波長信号に対応した偏向素子領域のビーム偏向角を、各波長信号に応じて制御することにより、任意の波長信号ビームを任意の出力ポートに伝搬・結合させることができる。
次は、図13に、回折素子として透過型回折格子を1枚用いる場合のDP面の部材配置例を示す。図12(a)は、図12(b)と比較するための模式図であるため、回折素子への入射光が垂直入射で表現されているが、特定の回折次数の回折効率を高めるには、回折格子に光線を斜め入射させる必要があり、入射角と回折角がほぼ一致する角度で利用するのが望ましい。
例えば、図13に示すように、中心波長における入射角と回折角が45°で設計されている場合、中心波長光線の光軸をDP面主レンズ1304の光軸と一致させるには、回折素子1303をDP面主レンズ1304に対して45°傾斜させて配置し、入力ポート1301およびDP面コリメートレンズ1302はDP面主レンズ1304に対して90°傾斜させて配置する必要がある。
しかし、この場合、DP面主レンズ1304と回折素子1303との距離が物理的に定義できなくなるため、波長多重光線の光軸と回折素子1303との交点を「回折起点」と定義する。この回折起点からDP面主レンズ1304までの距離を、DP面主レンズ1304の焦点距離と一致させることで、DP面主レンズ1304通過後の各波長信号のビーム光軸が互いに平行となるように伝搬させることが可能である。よって、すべての波長信号ビームを偏向素子1305に垂直入射および垂直反射させることができるため、入力ポート1301から偏向素子1305までの光路(以下、「往路」)と、偏向素子1305から出力ポート1301までの光路(以下、「復路」)を、DP面上で完全に同一光路とすることができる。
ところで、図13で示したDP面の部材配置は、MEMSミラーなど偏波依存性のない偏向素子を用いる場合の一般的な構成であったが、LCOSなど偏波依存性のある偏向素子を用いる場合、偏波ダイバーシティ機能部を追加配置する必要がある。特許文献1の図1C・図1Dにはキューブ型の偏波分離素子と45°プリズムを張り合わせた偏波ダイバーシティ機能部を有する波長選択光スイッチが開示されている。
一般的なWSSモジュールは、SW面の部材配置が厚み方向の制約となっているため、SW面に部材を追加配置するのは低背化の観点で不利である。また、波長多重光線が分波されている領域に偏波ダイバーシティ機能部を配置すると、部材サイズ・コストの観点で不利である。したがって、低背化・サイズ・コストの観点を優先すると、偏波ダイバーシティ機能部はDP面において、入力(出力)ポートと回折素子との間に配置するのが望ましい。
図14に、上記の観点から偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSSの構成を示す。図13との部材上の違いは、DP面コリメートレンズ1402と回折素子1406との間に、偏波分離素子1403、折曲ミラー1404、λ/2波長板1405から構成された偏波ダイバーシティ機能部が配置されている点である。入力ポート1401から出射された波長多重光線はDP面コリメートレンズ1402を透過し、偏波分離素子1403で2つに分岐され、一方はλ/2波長板1405を通過し、他方はそれを通過せず、両方とも回折素子1406に向かって伝搬する。
また、図13で示した例では回折起点が1つであったが、図14で示す例では回折起点が2つとなる。また、回折素子1406がDP面主レンズ1407に対して傾斜しているため、それぞれの回折起点からDP面主レンズ1407までの距離を同一化することができない。したがって、それらの距離の少なくとも一方は、DP面主レンズ1407の焦点距離からずれているため、DP面主レンズ1407通過後の各波長信号のビーム光軸が互いに平行にならない。よって、ほぼ全ての波長信号ビームを、偏向素子に斜めに入射および反射させる必要があり、往路と復路がDP面上でも分離されてしまう。
通常、偏波分離素子で分岐された2つの光線の光軸は、互いに平行となるように折曲ミラーを配置する。その理由は、偏波分離素子から回折素子までの距離が設計値から多少ずれても、2つの回折起点間の距離は設計値からずれないというトレランス上の利点があるためである。
ここで、図14で示した偏波ダイバーシティ機能部の動作原理について、図15および図16を用いて説明する。図15および図16では偏向素子1508、1608は水平偏波のみで動作するLCOS、偏波分離素子1503、1603は垂直偏波を透過させ、水平偏波を反射させると仮定する。なお、以下の図面では、特に断りのない場合、光路図はビームの光軸(主光線)のみを記載する。
まず、図15では入力(出力)ポート1501から出射された波長多重光線のうち、偏波分離素子1503を透過する垂直偏波成分に注目する。その垂直偏波光線は偏波分離素子1503直後に配置されたλ/2波長板1505により水平偏波成分に変換され、回折素子1506、DP面主レンズ1507を経由して各波長光線に対応したLCOS1508の別々の領域に到達する。LCOS1508に到達した各波長光線は、SW面内においては、LCOS1508の位相制御により目的の出力ポートに伝搬させるための偏向角を付与され、DP面内においては入射角に対応する反射角で折り返される。その後、DP面主レンズ1507、回折素子1506、折曲ミラー1504を経て、再度偏波分離素子1503に入射するが、復路では水平偏波成分に変換されているため、偏波分離素子で反射され、DP面内において同一位置に配置された入力(出力)ポート1501に結合する。
次に、図16では入力(出力)ポート1601から出射された波長多重光線のうち、偏波分離素子1603で反射される水平偏波成分に注目する。その水平偏波光線は折曲ミラー1604により、偏波分離素子1603入射前と同一の伝搬方向に修正され、回折素子1606、DP面主レンズ1607を経由して各波長光線に対応したLCOS1608の別々の領域に到達する。LCOS1608に到達した各波長光線は、SW面内においては、LCOS1608の位相制御により目的の出力ポートに伝搬させるための偏向角を付与され、DP面内においては入射角に対応する反射角で折り返される。その後、DP面主レンズ1607、回折素子1606、を経て、λ/2波長板1605に入射する。λ/2波長板1605により垂直偏波成分に変換された波長多重光線は、偏波分離素子1603を透過することができ、DP面内において同一位置に配置された入力(出力)ポート1601に結合する。
このように、入力ポートから出射されたすべての偏波成分は、一度水平偏波成分と垂直偏波成分に分離され、往路はそれぞれ別の光路でLCOSまで到達し、復路は他偏波成分の往路となっていた光路を経由して、出力ポートまで到達する。
特許第4365680号公報 米国特許第6760501号明細書
ところで、図14〜16で示した偏波ダイバーシティWSS光学系には、挿入損失の波長依存性が大きくなり、使用波長範囲の全体で低損失性を維持できないという課題があった。図17〜19でその原理を順に説明する。
図17は、回折素子で分波された各波長信号の光路の相対関係を示したものである。先に述べたように、偏波分離素子で分岐された2つの光線は、それぞれ回折素子1701の別の位置に入射するため、回折起点が2つ存在する。便宜上、この2つの回折起点のうち、DP面主レンズ1702から遠い方を「回折起点A」、DP面主レンズ1702に近い方を「回折起点B」と定義する。また、入力ポートからLCOS1703までの光路のうち回折起点Aを含む方を「光路A」、回折起点Bを含む方を「光路B」と定義する。すなわち、直交する2つの偏波成分のうち、一方の成分は光路Aが往路で光路Bが復路となり、他方の成分は光路Bが往路で光路Aが復路となる。また、図14の説明でも述べたように、回折素子1701に入射する直前の光路Aと光路Bの光軸は互いに平行な関係にある。
次に、回折素子1701で分波された後の任意の波長光線に注目する。光路Aも光路Bも、波長および回折素子1701への入射角が同一であるため回折角も同一となり、光路Aと光路Bの光軸は、分波後も互いに平行な関係が維持される。したがって、DP面主レンズ1702の焦点距離にLCOS1703の反射面を配置すれば、光路Aと光路Bの同一波長光線の光軸は、DP面主レンズ1702を通過した後、LCOS1703の反射面上の一点で交差する。
便宜上、この光路Aと光路Bの交差点を「折返点」、光路AがDP面主レンズ1702に入射する点を「入射点A」、光路BがDP面主レンズ1702に入射する点を「入射点B」と呼び、折返点、入射点A、入射点Bからなる三角形に注目する。DP面主レンズ1702から折返点までの距離は波長によらず一定なので、DP面主レンズ1702からLCOS1703の反射面までの光路長(すなわち入射点A/Bから折返点までの距離)は、入射点Aと入射点Bとの距離が伸びれば長くなり、縮まれば短くなる。
ここで、回折素子1701とDP面主レンズ1702の間を伝搬する光路Aと光路Bの光軸間距離に注目すると、長波側の光線は回折角が大きくなるため光軸間距離が短くなり、入射点Aと入射点Bの距離も短くなる。逆に、短波側の光線は回折角が小さくなるため光軸間距離が長くなり、入射点Aと入射点Bの距離も長くなる。
したがって、DP面主レンズ1702からLCOS1703の反射面までの光路長は、中心波長に対し、長波側で短く、短波側で長くなる傾向を有しており、これが挿入損失の波長依存性を増大させる要因となっている。
以上、図17の説明で述べた内容を、図18に示す具体的な数値例を用いて説明する。透過型回折格子1801の溝本数は1130本/mm、設計中心波長を1550nm、長波長を1580nm、短波長を1520nmとして考える。この場合、設計中心波長において、入射角と回折角を一致させるには、入射角を61.1°に設定すればよい。この時、回折後の光路Aと光路Bの光軸間距離は、長波長で0.86倍に短くなり、短波長で1.12倍に長くなる。次に、設計中心波長での光路Aと光路Bの光軸間距離を10mm、DP面主レンズ1702(理想薄肉レンズとする)の焦点距離を100mmとすれば、DP面主レンズ1702からLCOS1703の反射面までの光路長は、長波長で100.092mm、設計中心波長で100.125mm、短波長で100.157mmとなる。したがって、設計中心波長を基準とすると、長波長から短波長にかけて±0.03mm程度の光路長差が発生することになる。
次に、図18で例示した±0.03mm程度の光路長差が、損失の波長依存性に与える影響を見積もるため、図19に示すモデルを考える。図19は、光路Aと光路Bを波長ごとに一本の直線に展開して考え、DP面主レンズ1902、1904(往路、復路)、LCOS1903の反射面などをその直線上に配置したものである。DP面主レンズは、光路Aと光路Bで各波長光線に2度ずつ通過されることになるが、長波長と短波長の光路では、光路Aと光路Bのどちらか一方でレンズ周縁部を通過することになる。そこで、レンズ周縁部を通過する際の焦点距離は、球面収差の影響をうけ、理想よりもδmmだけ短くなると仮定している。
したがって、DP面主レンズの焦点距離が100.1mm、δが0.5mmの場合、長波長(1580nm)の光路は、焦点距離100.1mmのレンズと焦点距離99.6mmのレンズが200.184mmの離間距離で配置されており、設計中心波長(1550nm)の光路は、焦点距離100.1mmの2つのレンズが200.250mmの離間距離で配置されており、短波長(1520nm)の光路は、焦点距離99.6mmのレンズと焦点距離100.1mmのレンズが200.314mmの離間距離で配置されているモデルに相当する。
ここで、スポットサイズ2.5mmのビームウェストが光路Aに形成されており、そのビームが上記の2つのDP面主レンズ1902、1904を通過した後、スポットサイズ2.5mmのビームウェストと再結合する場合の結合損失の計算結果を表1に示す。尚、それぞれのビームウェストとレンズまでの距離は50mmと仮定し、参考までに光路長のばらつきが無いと仮定した場合の結果も示す。
この結果から、光路長のばらつきが無い場合の最大損失は0.17dBにとどまっているが、光路長のばらつきがある場合の最大損失は0.65dBに増大していることがわかる。すなわち、偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSS光学系では、挿入損失の波長依存性が大きくなり、使用波長範囲の全体で低損失性を維持できないという課題がある。
なお、この波長毎の光路長差に起因する損失の波長依存性を低減する手法として、WSS光学系にプリズムを挿入する、すなわち、DP面主レンズと偏向素子の間にプリズムを挿入する手法が開示されている(特許文献2参照)。
しかしながら、この場合は、DP面主レンズから偏向素子上の折返点までの距離に波長依存性が発生してしまうため、折返点を偏向素子上に配置するには、DP面主レンズに対して偏向素子全体を傾斜させなくてはならない。すると、各波長によって偏向素子上の入射角と反射角が同一でなくなるため、DP面内でもビーム偏向角を制御する必要が発生し、コスト増加などの課題を引き起こしてしまう。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、回折素子に回折起点を複数有することに起因する損失の波長依存性を補正可能な、小型・低背・低コスト・低損失を並立できるLCOS型の波長選択スイッチを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、波長選択スイッチであって、波長多重光線が出射される入力ポートと、前記波長多重光線を分波光線に分波する回折素子と、前記分波光線の伝搬方向を入射角に応じて変換するプリズムであって、前記プリズムへの入射角θとプリズムからの出射角φについて、前記分波光線の長波側光線ではθ>φ、短波側光線ではθ<φの関係が成り立つ、プリズムと、前記プリズムを透過した前記分波光線を収束光に変換する集光素子と、前記集光素子を透過した前記分波光線を反射する偏向素子と、前記偏向素子で反射された前記分波光線が、前記集光素子、前記プリズム、および前記回折素子を透過して入射する出力ポートと、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、波長選択スイッチであって、波長多重光線が出射される入力ポートと、前記波長多重光線を偏波方向が直交する2つの偏波光線に分離し、前記2つの偏波光線の光軸が互いに平行となるよう出射する偏波ダイバーシティ機能部と、前記2つの偏波光線が、それぞれ第1および第2の回折起点で別々の分波光線に分波される回折素子と、前記分波光線の伝搬方向を入射角に応じて変換するプリズムであって、前記プリズムへの入射角θとプリズムからの出射角φについて、前記分波光線の長波側光線ではθ>φ、短波側光線ではθ<φの関係が成り立つ、プリズムと、前記プリズムを透過した前記分波光線を収束光に変換する集光素子と、前記集光素子を透過した前記分波光線を反射する偏向素子と、波長多重光線を受光する出力ポートと、を備え、前記偏向素子で反射された前記分波光線が、前記集光素子、前記プリズム、前記回折素子の前記第1および第2の回折起点のいずれか一方、および前記偏波ダイバーシティ機能部を透過して前記出力ポートに入射することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の波長選択スイッチにおいて、前記集光素子と前記偏向素子との離間距離が、前記集光素子の焦点距離と一致していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の波長選択スイッチにおいて、前記プリズムは、前記回折素子で分波された分波光線のうち、分波波長範囲の中心波長に相当する分波光線で、前記プリズムへの入射角と前記プリズムからの出射角が等しくなるように設計されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の波長選択スイッチにおいて、前記回折素子は透過型であり、複数の回折格子から構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の波長選択スイッチにおいて、前記回折素子は、前記複数の回折格子で挟まれた高屈折率材を含むことを特徴とする。
本発明は、波長分散面で水平偏波と垂直偏波に光線を分岐させる偏波ダイバーシティ機能部を有するLCOS型波長選択スイッチ光学系において、回折素子に回折起点を複数有することに起因する損失の波長依存性を低減し、小型・低背・低コスト・低損失を並立可能とする効果を奏する。
本発明の原理の概略を説明する図である。 プリズムの動作を説明する図である。 式2で示した光軸距離変化率のθ依存性を表すグラフである。 プリズムの入射角θに対する入射角θと出射角φとの和(θ+φ)を表すグラフである。 頂角αが50°の場合について図4のグラフを拡大表示した図である。 図18に示した回折格子の直後に配置して利用することを想定した、光軸間距離の波長依存性を補正するプリズムの具体例を示す図である。 (a)は、偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSSの構成を示す図であり、(b)は回折素子からDP面主レンズまでの空間に挿入されるプリズムを示す図であり、(c)はDP面主レンズから偏向素子までの空間に挿入されるプリズムを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてLCOSを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図である。 本発明の第2の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてMEMSミラーアレイを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図である。 本発明の第3の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてLCOSを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図である。 本発明の第4の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてLCOSを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図である。 (a)は、一般的な波長分散動作面を有するWSS光学系の構成例を示す図であり、(b)は、一般的なポートスイッチング(切替)動作面を有するWSS光学系の構成例を示す図である。 回折素子として透過型回折格子を1枚用いる場合のDP面の部材配置例を示す図である。 偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSSの構成を示す図である。 偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSSの動作原理を説明する図である。 偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSSの動作原理を説明する図である。 回折素子で分波された各波長信号の光路の相対関係を示す図である。 回折素子で分波された各波長信号の光路の相対関係を示す図である。 光路Aと光路Bを波長ごとに一本の直線に展開した図である。
図1に、本発明の原理の概略を説明する図を示す。そもそも、挿入損失の波長依存性は、回折格子通過後の光路Aと光路Bの「光軸間距離」に波長依存性が発生することが原因であった。そこで、この光軸間距離の波長依存性を補正するために、回折素子101直後にプリズム102を配置した。このプリズムにより、光軸間距離の長かった短波光路では光軸間距離が縮小され、逆に、光軸間距離の短かった長波光路では光軸間距離が拡大される。この関係を適切に利用すれば、光軸間距離の波長依存性を低減することが可能となる。
以下、図2〜5を用いて本発明の原理の詳細を述べる。
図2に、プリズムの動作を説明する図を示す。屈折率n、頂角αのプリズムにおいて、光線の入射角をθ、出射角をφとすると、φは式1のように表される。
また、プリズム入射時の光軸間距離をLIN、プリズム出射時の光軸間距離をLOUTとすると、その比率(以下、「光軸距離変化率」と呼ぶ)は式2のように表される。
ここで、波長多重通信で用いられる1550nm付近の数十ナノメートルの波長範囲では屈折率nは一定とみなせる。また、すべての波長光線は単一のプリズムに入射するため頂角αも一定である。
図3に、式2で示した光軸距離変化率のθ依存性を表すグラフを示す。ただし、屈折率nは1.5とし、頂角αは20°から70°の範囲で6水準プロットした。この図3から言えることは、θの範囲を適切に選べば光軸距離変化率を1未満から1以上に変化させる、すなわち、光軸間距離を縮小および拡大できる設計が成り立つという点である。たとえば、頂角αが50°の場合、入射角θが約39°で光軸距離変化率が1となり、それよりも小さな入射角で利用すれば光軸間距離が縮小され、それよりも大きな入射角で利用すれば光軸間距離が拡大される。尚、光軸距離変化率が1となるのはθ=φの場合である。
次に、θ+φに注目する。θ+φが一定とみなせる範囲の入射角でプリズムを利用すれば、回折格子で得られた波長分解能を維持することができる。その理由は、回折格子から出射された長波光線と短波光線のなす角は、プリズムに入射する長波光線と短波光線のなす角(|θ長波−θ短波|)と一致しており、そのなす角が、プリズムから出射される長波光線と短波光線のなす角(|φ長波−φ短波|)と等しくなるためである。
図4に、プリズムの入射角θに対する入射角θと出射角φとの和(θ+φ)を表すグラフを示す。図3と同様、屈折率nは1.5とし、頂角αは20°から70°の範囲で6水準変化させた。破線がθ=φの直線であり、この図から言えることは、θ+φはθ=φとなるθの近傍において一定とみなせるという点である。具体的には、頂角αが50°の時は入射角θが40°付近、頂角αが40°の時は入射角θが31°付近、頂角αが30°の時は入射θが23°付近でプリズムを利用すれば、θ+φがほぼ一定とみなせることがわかる。
図5に、頂角αが50°の場合について図4のグラフを拡大表示したものを示す。入射角θが34°から45°まで変化しても、θ+φの変化は0.5°以内に収まっている。また、θ+φの変化率が極小となるのは、入射角θがθ=φとなる39°から40°であることがわかる。
以上、図2〜5で述べたことを整理すると、θ<φとなるθ領域で光軸間距離が縮小され、θ>φとなるθ領域で光軸間距離が拡大され、θ=φ近傍のθ領域でθ+φが一定、すなわち波長分散能が維持される。したがって、(1)中心波長でθ=φ、(2)光軸間距離の短かった長波長光路で光軸距離を拡大するためθ>φ、(3)光軸間距離の長かった短波光路で光軸距離を縮小するためθ<φとなるように、プリズムの硝材、頂角、回折格子との相対設置角を設計すれば、波長分解能を維持しつつ、光軸間距離の波長依存性を低減できる。
図6に、回折格子の直後に配置して利用することを想定した、光軸間距離の波長依存性を補正するプリズムの具体例を示す。プリズムの硝材はBK7、頂角は61.8°、短波長の1520nmでの入射角は46°、長波長の1580nmでの入射角は54.12°とした。短波長と長波長の光軸相対角は、プリズム入射時で回折格子出射時と同じ8.12°であり、プリズム出射時で8.32°であるため、波長分解能も維持できている。
図18では、短波長の1520nmの光路において、回折格子で光軸間距離が1.12倍に拡大されていたが、このプリズムを通過すると光軸間距離は0.86倍に縮小される。一方、長波長の1580nmの光路において、回折格子で光軸間距離が0.86倍に縮小されていたが、このプリズムを通過すると1.12倍に拡大される。したがって、最終的にプリズムを通過すると、短波長でも長波長でも回折格子入射前の光軸間距離の0.96倍となり、光軸間距離の波長依存性を大幅に低減することができる。
ところで、WSS光学系にプリズムを挿入することで波長毎の光路長差を低減する手法としては、DP面主レンズと偏向素子の間にプリズムを挿入する手法が開示されている(特許文献2参照)。
一方、本発明では、回折素子とDP面主レンズの間にプリズムを挿入する点を特徴としており、これら構成の差異から生じる作用効果の差異について図7を用いて説明する。便宜上、入力(出力)ポート701から回折素子706までの空間を「空間1」、回折素子706からDP面主レンズ707までの空間を「空間2」、DP面主レンズ707から偏向素子708までの空間を「空間3」と定義する。
図7(a)に、偏波ダイバーシティ機能部をDP面に配置したWSSの構成を示す。このように、(1)空間1において、光路Aと光路Bの光軸が互いに平行であれば、(2)空間2においても、同一波長であれば光路Aと光路Bの光軸は互いに平行である。したがって、(3)空間3において、DP面主レンズ707から「折返点」(光路Aと光路Bの交差点)までの距離は、全ての波長光線で同一となるため、(4)DP面主レンズ707に対して偏向素子708全体を傾斜させる必要は無かった。
ところが、空間3に図7(c)に示すプリズムを挿入すると、上記(3)(4)の関係が維持されなくなり、光学素子に要求される機能に変化が現れる。具体的には、空間3において、DP面主レンズ707から折返点までの距離に波長依存性が発生するため、DP面主レンズ707に対して偏向素子708全体を傾斜させなくてはならない。すると、各波長によって偏向素子708上の入射角と反射角が同一でなくなるため、偏向素子708に、DP面内でもビーム偏向角を制御する機能が必要になる。これは、偏向素子708がLCOSである場合、ピクセルサイズを小さくする、あるいは、LCOS上のDP面ビームサイズを大きくするなどの仕様変更が必要になり、コスト増加や透過帯域縮小などの課題を引き起こしてしまう。
一方、本発明のように、空間2に図7(b)に示すプリズムを挿入する場合、光路の伝搬方向は変化するものの、上記(2)の特徴は維持されるため、上記(3)(4)の関係も維持され、各光学素子に要求される機能はプリズム挿入前後で変化しない。
以下に、本発明による実施形態について、図を参照しながら説明するが、本発明はここで示す実施例の具体的な構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図8に、本発明の第1の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてLCOSを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図を示す。本実施形態の光学系は、ポートアレイ801、DP面第1円筒レンズ802、台形型偏波ビームスプリッタ803、λ/2波長板804、透過型回折格子805、プリズム806、SW面円筒レンズ807、DP面第2円筒レンズ808、LCOS809から構成されており、ポートアレイ801が入力ポートおよび出力ポート、透過型回折格子805が回折素子、DP面第2円筒レンズ808が集光素子、LCOS809が偏向素子に相当している。また、透過型回折格子805とDP面第2円筒レンズ808の間にプリズム806が配置されており、光路Aと光路Bの光軸間距離の波長依存性を低減するように設計されていることが特徴である。
LCOS型WSSとしての基本的な動作原理は図12〜16の説明で述べた内容と一致するので省略する。
尚、ポートアレイ801としては、SW面とDP面に異なるNAのビームを出射する必要があるため、具体的な構成としては、ファイバアレイと円筒レンズアレイの組み合わせや、PLC技術を利用した導波路アレイチップなどが考えられる。後者の場合、部品数を削減できるなどの利点が得られる。
λ/2波長板804は、台形型偏波ビームスプリッタの光路Aと光路Bのどちらに配置することもできるが、光路Aも光路BもLCOS809が動作する偏波方向に揃うように選択・配置する必要がある。
DP面第2円筒レンズ808は、有効径の大きな高性能レンズが必要となるため、ダブレットやトリプレットレンズを使用しても良い。
また、本実施形態において、LCOS809は、反射面が紙面と直交するよう配置されているが、一般的には紙面垂直方向はモジュール高さ方向であり、LCOS面積がモジュール低背化の制約となってしまう。そこで、LCOS809の反射面を紙面と平行に配置して、LCOS809直前に45°の傾斜ミラーを配置し、光路を90°変換すればLCOS面積がモジュール低背化の制約にならないようにできる。
(実施形態2)
図9に、本発明の第2の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてMEMSミラーアレイを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図を示す。第1の実施形態との違いは、(1)偏向素子がLCOSではなくMEMSミラーアレイ909であるため、偏波ダイバーシティが不要であること、(2)ポートアレイがDP面において2列化されており、第1のポートアレイ901と第2のポートアレイ903に分かれている。尚、第1および第2のポートアレイ901、903に対し、それぞれ第1のDP面第1円筒レンズ902、第2のDP面第1円筒レンズ904が配置されている。
本実施形態では、偏向素子としてMEMSミラーアレイ909を利用しているため、SW面とDP面の2次元的なビーム偏向も比較的容易に可能である。したがって、往路・復路とも光路Aのみ、もしくは、光路Bのみというポート切り替えも可能となる。よって、例えば、第1のポートアレイ901に11ポート、第2のポートアレイ903に11ポート配置されているとして、第1のポートアレイ901の1つのポートを入力ポート、その他のすべてのポートを出力ポートとして利用すれば、1入力×21出力の大規模WSS光学系を構成することができる。ここで、ポートアレイは2列に限定される必要は無く、3列以上でもよい。
(実施形態3)
図10に、本発明の第3の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてLCOSを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図を示す。第1の実施形態との違いは、LCOS1010直前に円筒メニスカスレンズ1009が配置されている点であり、これによりLCOS1010の反射面に結像するビームスポットの像面湾曲収差を補正することができる。
(実施形態4)
図11に、本発明の第4の実施形態に係るWSSにおける、偏向素子としてLCOSを利用した場合のWSS光学系について、DP面から見た光路図を示す。第1の実施形態との違いは、回折素子が2枚の透過型回折格子1105、1107から構成されており、その2枚の回折格子で挟まれる空間1106が、ガラスなどの高屈折率材で充填されている点である。別の言い方をすると、プリズムの前面と後面に別の透過型回折格子1105、1107が貼り付けられた回折素子ブロックを利用したWSS光学系となっている。
回折格子の通過枚数を増やすことにより波長分散能を増大させることが可能となる。したがって、透過帯域を拡大したり、DP面第2円筒レンズ1110の焦点距離を短縮して光学系を小型化したりする設計自由度を得ることができる。
101、601 回折素子
102、602 プリズム
701 入力(出力)ポート
702 DP面コリメートレンズ
703 偏波分離素子
704 折曲ミラー
705 λ/2波長板
706 回折素子
707 DP面主レンズ
708 偏向素子
801、1001、1101 ポートアレイ
901 第1のポートアレイ
903 第2のポートアレイ
802、1002、1102 DP面第1円筒レンズ
902 第1のDP面第1円筒レンズ
904 第2のDP面第1円筒レンズ
803、1003、1103 台形型偏波ビームスプリッタ
804、1004、1104 λ/2波長板
805、905、1005、1105、1107 透過型回折格子
806、906、1006、1108 プリズム
807、907、1007、1109 SW面円筒レンズ
808、908、1008、1110 DP面第2円筒レンズ
809、1010、1111 LCOS
909 MEMSミラーアレイ
1009 円筒メニスカスレンズ
1106 空間
1211、1221 ファイバ
1212、1222 SW面コリメートレンズ
1213、1223 DP面コリメートレンズ
1214 回折格子
1215、1224 SW面主レンズ
1222、1302、1402、1502、1602 DP面コリメートレンズ
1216、1225 DP面主レンズ
1217、1226 偏向素子
1301、1401、1501、1601 入力(出力)ポート
1302、1402、1502、1602 DP面コリメートレンズ
1303、1406、1506、1606、1701 回折格子
1304、1407、1507、1607、1702、1902、1904 DP面主レンズ
1305、1408 偏向素子
1403、1503、1603 偏波分離素子
1404、1504、1604 折曲ミラー
1405、1505、1605 λ/2波長板
1508、1608、1703、1903 LCOS
1801 透過型回折格子

Claims (6)

  1. 波長多重光線が出射される入力ポートと、
    前記波長多重光線を分波光線に分波する回折素子と、
    前記分波光線の伝搬方向を入射角に応じて変換するプリズムであって、前記プリズムへの入射角θとプリズムからの出射角φについて、前記分波光線の長波側光線ではθ>φ、短波側光線ではθ<φの関係が成り立つ、プリズムと、
    前記プリズムを透過した前記分波光線を収束光に変換する集光素子と、
    前記集光素子を透過した前記分波光線を反射する偏向素子と、
    前記偏向素子で反射された前記分波光線が、前記集光素子、前記プリズム、および前記回折素子を透過して入射する出力ポートと、
    を備えたことを特徴とする波長選択スイッチ。
  2. 波長多重光線が出射される入力ポートと、
    前記波長多重光線を偏波方向が直交する2つの偏波光線に分離し、前記2つの偏波光線の光軸が互いに平行となるよう出射する偏波ダイバーシティ機能部と、
    前記2つの偏波光線が、それぞれ第1および第2の回折起点で別々の分波光線に分波される回折素子と、
    前記分波光線の伝搬方向を入射角に応じて変換するプリズムであって、前記プリズムへの入射角θとプリズムからの出射角φについて、前記分波光線の長波側光線ではθ>φ、短波側光線ではθ<φの関係が成り立つ、プリズムと、
    前記プリズムを透過した前記分波光線を収束光に変換する集光素子と、
    前記集光素子を透過した前記分波光線を反射する偏向素子と、
    波長多重光線を受光する出力ポートと、
    を備え、前記偏向素子で反射された前記分波光線が、前記集光素子、前記プリズム、前記回折素子の前記第1および第2の回折起点のいずれか一方、および前記偏波ダイバーシティ機能部を透過して前記出力ポートに入射することを特徴とする波長選択スイッチ。
  3. 前記集光素子と前記偏向素子との離間距離が、前記集光素子の焦点距離と一致していることを特徴とする請求項1又は2に記載の波長選択スイッチ。
  4. 前記プリズムは、前記回折素子で分波された分波光線のうち、分波波長範囲の中心波長に相当する分波光線で、前記プリズムへの入射角と前記プリズムからの出射角が等しくなるように設計されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波長選択スイッチ。
  5. 前記回折素子は透過型であり、複数の回折格子から構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の波長選択スイッチ。
  6. 前記回折素子は、前記複数の回折格子で挟まれた高屈折率材を含むことを特徴とする請求項5に記載の波長選択スイッチ。
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