JP2016138376A - 鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造 - Google Patents

鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを抑えた、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造を提供する。
【解決手段】鉄骨柱2の側面に鉄骨造の仕口部材4が設けられ、前記仕口部材4に、内部に主筋5を備えた鉄筋コンクリート梁3が接合される、鉄骨柱2と鉄筋コンクリート梁3の接合構造1であって、前記主筋5の端部は、前記仕口部材4に直接、またはカプラー6を介して、溶接される、鉄骨柱2と鉄筋コンクリート梁3の接合構造1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造に関するものである。
周知のように、鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造、及び鉄骨鉄筋コンクリート構造は、建築構造物の躯体の構造として、特に強度に優れているため、中高層建築物に広く採用されている。
従来、上記の建築構造物において、鉄骨柱に鉄筋コンクリート梁を接合する接合構造として、図9、図10に示すものが知られている(例えば以下に示す実用新案文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。
図9は、基礎上に立設された鉄骨柱93間に、鉄筋コンクリート梁91を架設した状態を示す。鉄筋コンクリート梁91の内部にはH形鋼92の一部が埋設されている。鉄筋コンクリート梁91には主筋94とスターラップ95が配設されている。鉄筋コンクリート梁91の、特にH形鋼92が埋設された部位には、前記のスターラップ95に加えて、補強スターラップ96が配設されている。H形鋼92のフランジには、コンクリートとの一体性を高めるために、スタッドボルト97が溶接されている。
図9の構造物においては、工場などで予め製造された鉄筋コンクリート梁91を、建築現場において、鉄骨柱93と接合させる位置に至らせて、鉄骨柱93の側面に溶接されたシアプレート98に、H形鋼92のウェブをボルト締めし、フランジを鉄骨柱93に溶接することにより、鉄骨柱93と鉄筋コンクリート梁91の接合構造90が形成されている。
図10は、図9と同様に、鉄骨柱104間に、鉄筋コンクリート梁101を架設した状態を示す。鉄筋コンクリート梁101の端部に、H形鋼102の一端が、それに溶接された板状体103を介して接合されている。鉄筋コンクリート梁101には主筋105が配設されており、主筋105は鉄筋コンクリート梁101の端部から突出し、板状体103の貫通穴を貫通して、ナット106が螺着されている。
図10の構造物においても、図9の構造物と同様に、工場などで予め製造された鉄筋コンクリート梁101を、建築現場において、鉄骨柱104と接合させる位置に至らせて、鉄骨柱104の側面に溶接されたシアプレート107に、H形鋼102のウェブをボルト締めし、フランジを鉄骨柱104に溶接することにより、鉄骨柱104と鉄筋コンクリート梁101の接合構造100が形成されている。
実開平5−49927号公報 特許第4490532号公報 特開平10−96294号公報 特許第2952366号公報
図9を用いて上述したような従来の接合構造90においては、鉄筋コンクリート梁91の主筋94は、H形鋼92が埋設された部位のコンクリートとの付着によって定着されるため、H形鋼92の埋設部を長くする必要がある。また、H形鋼92の埋設部に曲げやせん断力が作用する構造となっているため、スターラップ95、96やスタッドボルト97による補強が必要となる。これらは、製造コストが嵩む要因となり得る上に、コンクリートを密実に打設することを困難にする。
図10を用いて上述したような従来の接合構造100においては、板状体103を介して鉄筋コンクリート梁101の主筋105の引張力を伝達するため、大きな曲げモーメントが作用する位置でH形鋼102と鉄筋コンクリート梁101を接合する場合は、板状体103の厚みを厚くする必要があり、製造コストが嵩む要因となり得る。
また、反曲点近傍などの、曲げモーメントが小さな位置で、H形鋼102と鉄筋コンクリート梁101を接合する場合は、板状体103と鉄筋コンクリート梁101との接合面でのせん断摩擦が期待できないため、シアキー(ずれ止め)などが必要となる。長期荷重に加えて地震荷重が作用する場合は、梁の反曲点が移動するため、設計が非常に複雑となる。
本発明の課題は、コスト面や設計容易性で優れ、コンクリートの密実な打設が可能な、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、本発明は、鉄骨柱の側面に鉄骨造の仕口部材が設けられ、前記仕口部材に、内部に主筋を備えた鉄筋コンクリート梁が接合される、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造であって、前記主筋の端部は、前記仕口部材に直接、またはカプラーを介して、溶接される、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造を提供する。
このような構成によれば、主筋と仕口部材が直接、またはカプラーを介して、溶接されて、強固な構造を構築することができるため、スターラップやスタッドボルトなどによる補強、及び図10における板状体103が不要となる。また、仕口部材の鉄筋コンクリート梁への埋設部を長くする必要がなく、すなわち、仕口部材を短くすることが可能となる。これにより、製造コストを抑えることができる。
また、鉄筋の量の低減などにより、接合構造の重量も低減する。また、仕口部材を小型の揚重機で楊重できるなど、施工性も向上する。
また、鉄筋コンクリート梁内部の構造が簡単になるため、コンクリートを密実に打設することができる。
前記仕口部材はH形鋼であり、前記鉄筋コンクリート梁の長さ方向に延在させる主筋の端部は、前記仕口部材のフランジ又はウェブの表面に沿って、または、前記仕口部材の木口面に、配置、固定されてもよい。
このような構成によれば、仕口部材がH形鋼であるため、せん断力の伝達は上下フランジ間のコンクリートでなされるので、梁の反曲点近傍にも、仕口部材と鉄筋コンクリート梁の接合部を設けることが可能となり、設計が容易となる。梁の反曲点が移動する場合の設計も容易である。
また、主筋の端部を仕口部材のフランジ又はウェブの表面に沿って、または、前記仕口部材の木口面に、配置、固定されるため、主筋と仕口部材との接続強度が高まる。
前記鉄筋コンクリート梁は、前記主筋を複数本有し、前記主筋の各々は、前記仕口部材に、前記鉄筋コンクリート梁の長さ方向において異なる位置で固定されてもよい。
このような構成によれば、主筋の配設密度を高めた場合であっても、主筋の仕口部材への固定が容易となり、接続強度を高めながらも、設計や施工を容易に行うことが可能となる。
前記仕口部材はH形鋼であり、前記仕口部材の、前記鉄骨柱との接合部分のフランジの幅は、前記仕口部材の、前記主筋が溶接された側のフランジの幅より小さくてもよい。
このような構成によれば、主筋との接合に必要なフランジ幅を確保しつつ、仕口部材のフランジ幅が狭い部分で塑性ヒンジを形成できるため、梁の他の部分の損傷を生じにくくすることが可能となる。また、仕口部材がH形鋼であるため、せん断力の伝達は上下フランジ間のコンクリートでなされるので、梁の反曲点近傍にも、仕口部材と鉄筋コンクリート梁の接合部を設けることが可能となり、設計が容易となる。梁の反曲点が移動する場合の設計も容易である。
前記仕口部材はH形鋼であり、前記仕口部材のフランジの少なくとも1つには、前記主筋との溶接部分側の端部に、前記鉄筋コンクリート梁の長さ方向と直交する方向に、鋼板が固定されてもよい。
このような構成によれば、フランジとコンクリートの間の圧縮力伝達性能が向上し、コンクリートの損傷を生じにくくすることが可能となる。また、仕口部材がH形鋼であるため、せん断力の伝達は上下フランジ間のコンクリートでなされるので、梁の反曲点近傍にも、仕口部材と鉄筋コンクリート梁の接合部を設けることが可能となり、設計が容易となる。梁の反曲点が移動する場合の設計も容易である。
本発明によれば、製造コストを抑えた、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造を、提供することが可能となる。
好ましい様態では、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の設計を容易に行うことが可能となる。
好ましい様態では、コンクリートの密実な打設が容易な接合構造を提供することが可能となる。
好ましい様態では、施工性の高い接合構造を提供することが可能となる。
好ましい様態では、損傷の生じにくい接合構造を提供することが可能となる。
本発明の実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、一部断面視した正面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の側断面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、一部断面視した平面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、第1の変形例の、一部断面視した正面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、第1の変形例の側断面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、第2の変形例の、一部断面視した平面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、第3の変形例の、一部断面視した平面図である。 前記実施形態として示した鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造における、主筋と仕口部材の接続様態を示す側断面図である。 従来の鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、一部断面視した正面図である。 従来の鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造の、一部断面視した正面図である。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態として示した、鉄骨柱2と鉄筋コンクリート梁3の接合構造1の、一部断面視した正面図である。図2は、接合構造1の側断面図であり、図3は接合構造1の、一部断面視した平面図である。
基礎等に立設された、鋼管柱(CFT柱を含む)からなる鉄骨柱2の側面には、シアプレート10が溶接等により固定されている。接合構造1においては、鉄骨柱2のシアプレート10に、H形鋼である仕口部材4のウェブ4cがボルト締めされ、更に、鉄骨柱2の側面にフランジ4a、4bが溶接されて、接合されている。また、仕口部材4の、鉄骨柱2との接合部とは反対側の端部は、鉄筋コンクリート梁3の中に埋設されている。
鉄筋コンクリート梁3は、その内部に、鉄筋コンクリート梁3の長さ方向に沿って延在するように、棒状の主筋5を備えている。主筋5はカプラー6を介して、仕口部材4の、鉄筋コンクリート梁3に埋設された部位に固定されている。カプラー6は、各主筋5に対応して設置され、仕口部材4に溶接されている。
各カプラー6の内部には、雌ネジ部が形成されている。また、各主筋5の端部には、雄ネジ部が形成されている。各主筋5に予めロックナット7を螺着し、各主筋5を対応するカプラー6内部に適切な位置までねじ込み、その後、ロックナット7をカプラー6に向けてねじ込むことで、主筋5はカプラー6に固定されている。
各カプラー6は仕口部材4の上側フランジ4aの上面、及び下側フランジ4bの下面に溶接されている。これにより、主筋5の端部は、仕口部材4のフランジ4a、4bの表面に沿って、配置、固定されている。
各主筋5の外側には、各主筋5を取り囲むように、肋筋8が配設されている。
仕口部材4のウェブ4cにはスタッドボルト9が溶接されている。
次に、図1に示す接合構造1の施工方法を説明する。本施工方法においては、鉄筋コンクリート梁3のコンクリートは、現場において打設される。
まず、基礎上に鉄骨柱2を立設する。次に、鉄骨柱2の、鉄筋コンクリート梁3を接合する部位に、シアプレート10を溶接等により形成する。シアプレート10に、仕口部材4のウェブ4cをボルト締めによって固定し、鉄骨柱2の側面に、仕口部材4のフランジ4a、4bを溶接によって固定する。
その後、仕口部材4のフランジ4a、4bにカプラー6を溶接により固定し、予めロックナット7が螺着された主筋5を、対応するカプラー6内部に適切な位置までねじ込み、ロックナット7をカプラー6に向けてねじ込んで、主筋5を固定する。また、この作業とともに、主筋5等の外側に型枠(図示せず)を設置する。最後に、型枠内にコンクリートを打設し、鉄筋コンクリート梁3が施工される。カプラー6は工場にて事前に、仕口部材4に溶接してもよい。
次に、上記のような、鉄骨柱2と鉄筋コンクリート梁3の接合構造1の作用について説明する。
この接合構造1においては、鉄筋コンクリート梁3の主筋5は仕口部材4にカプラー6を介して溶接、固定されているので、この固定部が、鉄筋コンクリート梁3に作用する曲げ引張力を、仕口部材4に、確実に伝達する。
一方、曲げ圧縮力は、曲げ引張力と同様に、鉄筋コンクリート梁3の主筋5と仕口部材4との間で、固定部を介して伝達される。更に、曲げ圧縮力は、鉄筋コンクリート梁3の圧縮コンクリートと、仕口部材4の木口面との支圧によって、伝達される。
更に、せん断力に関しては、仕口部材4の上下フランジ4a、4b間に挟まれたコンクリートによって、伝達される。
このように、本実施形態における接合構造1においては、鉄筋コンクリート梁3の主筋5は仕口部材4にカプラー6を介して溶接されているため、図9に示すような従来の接合構造のように、仕口部材4(H形鋼92)の埋設部を長くする必要がなく、すなわち、仕口部材4を短くして、応力伝達に必要とされる最小限の部位のみ、仕口部材4を埋設すればよい。
また、フランジの局所的な部分の座屈の防止、主筋5の保護、または、仕口部材4の耐火被覆などの目的のため、仕口部材4のフランジ4a、4bの外側の、上記の応力伝達に必要とされる部位以外にも、コンクリートを配設する場合がある。この場合においても、当該部位以外においては応力の伝達を考慮する必要がないため、スターラップによる補強が、基本的に不要となり、製造に必要な鉄筋の量を減らすことができる。
更に、本実施形態における接合構造1においては、鉄筋コンクリート梁3の主筋5は仕口部材4にカプラー6を介して溶接されているため、図10に示すような従来の接合構造の、板状体103を必要としない。
上記の様々な理由により、接合構造1の接続強度を高めながらも、鋼材費、すなわち製造コストを抑えることが可能である。
鉄筋の量の低減により、接合構造1の重量も低減する。これにより、仕口部材4を小型の揚重機で楊重できるなど、施工性も向上する。
また、鉄筋コンクリート梁3内部の構造が簡単になるため、コンクリートを密実に打設することができる。
また、仕口部材4と鉄筋コンクリート梁3に外力が加えられた場合に、両者間に生じるせん断力は、上下のフランジ4a、4b間のコンクリートに伝達されるため、図10に示すような従来の接合構造とは異なり、鉄筋コンクリート梁3の反曲点近傍にも、仕口部材4と鉄筋コンクリート梁3の接合部を設けることが可能となり、設計が容易となる。梁の反曲点が移動する場合の設計も容易である。
接合構造1の施工は、上記のように、鉄骨柱2に仕口部分4を接合してから、鉄筋コンクリート梁3を構築するので、部材の製作や建築作業において生じた誤差の吸収が容易であり、また、大型の揚重機が不要である。したがって、接合構造1は施工性に優れる。
次に、図4、5に、上記の実施形態の、第1の変形例を示す。
第1の変形例においては、仕口部材4の下側フランジ4bに、鉄筋コンクリート梁3の長さ方向と直交する方向に、鋼板である支圧板12が溶接により固定されている点が、図1などに示される基本的な構成とは異なる。
このような構成によれば、仕口部材4の木口面に作用する曲げ圧縮力が大きく、鉄筋コンクリート梁3のコンクリートが破損する可能性がある場合に、圧縮応力を分散させることが可能である。これにより、コンクリートの破損を生じにくくすることができる。
また、このように支圧板12を設置する場合であっても、支圧板12は仕口部材4と鉄筋コンクリート梁3との間に作用する圧縮力のみに耐えればよいため、支圧板12は、図10に示すような従来の接合構造の、板状体103に比べても小さいもので十分である。更に、支圧板12の仕口部材4への固定は、簡易な溶接であってよい。
支圧板12は、上側フランジ4aに設けてもよいし、フランジ4a、4bの双方に設けてもよい。
次に、図6に、上記の実施形態の、第2の変形例を示す。
第2の変形例においては、各主筋5は、仕口部材4に、鉄筋コンクリート梁3の長さ方向において異なる位置で、互い違いに、固定されている。その他の構成は、図3などに示される基本的な構成と同じである。
各主筋5は、仕口部材4に、鉄筋コンクリート梁3の長さ方向において異なる位置で、互い違いに、固定されているため、主筋5の数を多くして配設密度を高めた場合であっても、主筋5と仕口部材4の接続が容易となり、接続強度を高めながらも、設計や施工を容易に行うことが可能となる。
次に、図7に、上記の実施形態の、第3の変形例を示す。
第3の変形例においては、仕口部材4の、鉄骨柱2との接合部分のフランジ4a、4bの幅は、仕口部材4の、主筋5が固定された側のフランジ4a、4bの幅より小さくなっている。その他の構成は、図3などに示される基本的な構成と同じである。
仕口部材4の、鉄骨柱2との接合部分のフランジ4a、4bの幅は、仕口部材4の、主筋5が固定された側のフランジ4a、4bの幅より小さくなっており、仕口部材4のフランジ幅が狭い部分で塑性ヒンジを形成できるため、主筋5との接合に必要なフランジ幅を確保しつつ、梁の他の部分の損傷を生じにくくすることが可能となる。
なお、上記の実施形態で説明した接合構造1においては、各カプラー6は仕口部材4の上側フランジ4aの上面、及び下側フランジ4bの下面に溶接されているが、図8に示すように、上側フランジ4aの下面、下側フランジ4bの上面、フランジ4a、4bの側面、ウェブ4cの側面、フランジ4a、4bやウェブ4cの木口面などに、フランジ又はウェブの表面に沿うように、溶接されてもよい。
また、カプラー6と仕口部材4との間に調整鋼板11を挟んで溶接してもよい。これにより、主筋5の数を多くして配設密度を高めた場合であっても、主筋5と仕口部材4の接続が容易となり、接続強度を高めながらも、設計や施工を容易に行うことが可能となる。
また、カプラー6の内部には、グラウトを注入し、カプラー6の内部空洞を埋めてもよい。
また、上記の実施形態で説明した接合構造1においては、主筋5はカプラー6を介して仕口部材4に固定されているが、主筋5を仕口部材4に直接溶接して、固定してもよい。
また、上記の実施形態で説明した接合構造1においては、仕口部材4のウェブ4cにスタッドボルト9が溶接されているが、コンクリートだけで十分にせん断力の伝達が行われる場合は、このスタッドボルト9は省略しても構わない。
また、上記の実施形態で説明した接合構造1においては、鉄筋コンクリート梁3のコンクリートは、現場において打設されたが、これに替え、鉄筋コンクリート梁3と仕口部分4とを、工場などで、予め接合した後、現場に運搬、楊重して、鉄骨柱2に接合してもよい。この場合は、鉄筋コンクリート梁3と仕口部分4との接合を、構造物の施工と並行して行えるため、施工時間を短縮することが可能となる。
また、鉄骨柱2は、鋼管、CFT柱に限られず、H形、ビルトH形(溶接H形鋼)や、クロスH形の鉄骨であってもよい。フランジ溶接は工場で行われてもよい。
また、仕口部材4はJISサイズH形鋼等の圧延鋼材だけでなく、ビルトH形鋼等の溶接鋼材でもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能であることが理解できるであろう。
よって、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形や改良形態も本発明に含まれる。
1 鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造
2 鉄骨柱
3 鉄筋コンクリート梁
4 仕口部材
5 主筋
6 カプラー
7 ロックナット
8 肋筋
9 スタッドボルト
10 鋼板(シアプレート)
11 調整鋼板
12 支圧板

Claims (5)

  1. 鉄骨柱の側面に鉄骨造の仕口部材が設けられ、前記仕口部材に、内部に主筋を備えた鉄筋コンクリート梁が接合される、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造であって、
    前記主筋の端部は、前記仕口部材に直接、またはカプラーを介して、溶接される、鉄骨柱と鉄筋コンクリート梁の接合構造。
  2. 前記仕口部材はH形鋼であり、前記鉄筋コンクリート梁の長さ方向に延在させる主筋の端部は、前記仕口部材のフランジ又はウェブの表面に沿って、または、前記仕口部材の木口面に、配置、固定される、請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記鉄筋コンクリート梁は、前記主筋を複数本有し、前記主筋の各々は、前記仕口部材に、前記鉄筋コンクリート梁の長さ方向において異なる位置で固定される、請求項1または2に記載の接合構造。
  4. 前記仕口部材はH形鋼であり、前記仕口部材の、前記鉄骨柱との接合部分のフランジの幅は、前記仕口部材の、前記主筋が溶接された側のフランジの幅より小さい、請求項1から3のいずれか一項に記載の接合構造。
  5. 前記仕口部材はH形鋼であり、前記仕口部材のフランジの少なくとも1つには、前記主筋との溶接部分側の端部に、前記鉄筋コンクリート梁の長さ方向と直交する方向に、鋼板が固定される、請求項1から4のいずれか一項に記載の接合構造。
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