JP2016138246A - 少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含むブロックコポリマーの合成を制御する方法及び誘導自己組織化によるナノリソグラフィの用途における前記ブロックコポリマーの使用 - Google Patents

少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含むブロックコポリマーの合成を制御する方法及び誘導自己組織化によるナノリソグラフィの用途における前記ブロックコポリマーの使用 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含む、ブロックコポリマーの合成を制御する方法を提案する。
【解決手段】非プロトン性非極性溶媒中での半連続アニオン重合によって達成され、マクロ開始剤の形で最初の非極性ブロックを合成するステップと、それを非プロトン性非極性溶媒中でアルカリ金属アルコラートと混合させることによって、予め合成されたマクロ開始剤の溶液を調製するステップと、非プロトン性非極性溶媒中で極性モノマーの溶液を調製するステップと、マクロ開始剤及び極性モノマーの予め調製された2種の溶液を、重合反応器に接続されたマイクロミキサーの中に一定の流量比で注入するステップと、得られたコポリマーを取り出すステップと、を含む方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の方向に配向されたナノドメインを有し、DSAという頭字語によっても知られる誘導自己組織化によるナノリソグラフィの用途に用いられることが意図されるナノ構造のブロックコポリマーの分野に関する。
より詳細には、本発明は、以下でPS−b−PMMAと呼ばれる、例えば、ポリスチレン−b−ポリ(メタクリル酸メチル)などの、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含むブロックコポリマーの合成を制御する方法、制御された方法で合成された前記ブロックコポリマー、及び誘導自己組織化によるナノリソグラフィの方法におけるマスクとしての前記ブロックコポリマーの使用に関する。
ナノテクノロジーの発展は、マイクロエレクトロニクス及び特に微小電気機械システム(MEMS)の分野における製品の継続的な小型化を可能にして来た。従来のリソグラフィ技術は、60nm未満の寸法を有する構造を作ることができないので、小型化に対するこれらの絶えず続く要求を満たすことが、もはやできない。
それ故、リソグラフィ技術を適合させて、絶えず小さくなるパターンを高解像度で作製することを可能にするエッチングマスクを作製することが必要になった。ブロックコポリマーでは、ナノドメインを形成するブロック間の相分離により、50nm未満であり得るスケールで、コポリマーの成分ブロックの配列を組立てることが可能である。この自己ナノ組織化の能力のために、エレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスの分野でのブロックコポリマーの使用が、現在よく知られている。
ナノリソグラフィを実現するために研究されるマスクの中で、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを特に含む、例えばPS−b−PMMAに基づく、ブロックコポリマーの膜が、良好な解像度でパターンを生成することを可能にするので、非常に有望な解決策であると思われる。そのようなブロックコポリマー膜が、エッチングマスクとして使用可能であるために、コポリマーの一つのブロックが、選択的に除去され、残りのブロックの多孔性の膜が生成されなければならず、そのパターンが、次に、エッチングによって、下層に転写されることができる。PS−b−PMMAの膜については、PMMA(ポリ(メタクリル酸メチル))が、通常、選択的に除去され、残りのPS(ポリスチレン)のマスクが生成される。
そのようなマスクを生成するために、ナノドメインは、下層の表面に対して平行又は垂直に配向されなければならない。ドメインのそのような構造は、下層の表面の準備のみならずブロックコポリマーの組成などの特定の条件を必要とする。
このように、PSのブロックとPMMAのブロックの間の比率が、ナノドメインのモルフォロジー、すなわち、例えば薄層、円柱、又は球の形でのナノドメインの配列、を制御することを可能にし、各ブロックの分子量が、ブロックのサイズ及び間隔、すなわちブロックコポリマーの周期Lを制御することを可能にする。
小型の電子デバイス又は光電子デバイスを工業的に製造できるために、各マスクが、正確な仕様を満たし、特に、形状、サイズ及び周期が制御されるナノドメインを有するように、誘導自己組織化によるナノリソグラフィ用に意図されたマスクを形成するブロックコポリマーを再現性よく合成することが、きわめて重要となる。
例えばPMMAなどの少なくとも一つの極性ブロックを含むブロックコポリマーの合成は、合成中のポリマーの沈殿を回避するために、従来、極性溶媒の中での作用を必要とし、これは、それの構造の制御を不十分にする。
例えば、PS−b−PMMAタイプなどの、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含むブロックコポリマーの合成は、低温での、一般には−70℃未満の温度でのTHF(テトラヒドロフラン)中のアニオン重合によって、従来、実行される。
低温でのTHF中のスチレンの重合の最初の例は、1956年に遡る。M.Swarcにより「living polymers」,Nature(London)1956;178:1168に記載されているように、開始剤としてナフタレンナトリウムを用いるこの重合が、連鎖移動反応なしに、適切に起こった。
文献「On the termination reaction in the anionic polymerization of methylmethacrylate in polar solvents」,Eur.Polym,Vol.20,No.4,pages349−355,1984は、−75℃以下の温度でのTHF中のメタクリル酸メチルMAMのアニオン重合における、活性中心が破壊される停止反応の反応速度論を研究する。しかしながら、この文献は、誘導自己組織化によるナノリソグラフィの用途においてマスクとして使用されることを意図されたPS−b−PMMAブロックコポリマーの合成の制御に関心がない。
けれども、THF中でのPS−b−PMMAブロックコポリマーの合成は、工業用地にTHFを貯蔵可能にすることが困難であるために、工業化の問題を引き起こす。この極性溶媒は環状エーテルであり、ひとたび精製されると、時間と共に酸化して、潜在的に爆発性の過酸化物を形成する傾向を有する。更に、低温での合成は、大きなエネルギーコストを意味する。最後に、無水物にすることが困難な吸湿性溶媒である、THFなどの極性溶媒と、非常に反応性の開始剤である、例えばsec−ブチルリチウムなどのアルキルリチウムの使用は、バッチ間の合成条件を安定化させることを困難にする。その結果、低温においてTHF中で合成されるPS−b−PMMAコポリマーの再現性は、小型の電子及び/又は光電子デバイスを製造するために、誘導自己組織化によるナノリソグラフィ用のマスクとしてこれらのコポリマーを使用することができるのに十分であると思われない。
メタクリル酸メチルMAMの重合においてTHFを何か他の溶媒に取り替えるための方法が、研究された。このように、文献「Polymerization of Methyl Methacrylate initiated by 1,1−DiphenylHexyl Lithium」,Trans.Faraday Soc.,1965,61,pages150−158は、重合反応の開始剤として1,1DPHLi(ジフェニルヘキシルリチウム)を用いる、0℃〜−80℃の温度におけるトルエン中のMAMのアニオン重合を研究する。しかしながら、この文献もまた、再現性を改善することを目指して、誘導自己組織化によるナノリソグラフィの用途においてマスクとして使用されることを意図された、例えばPS−b−PMMAなどの、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含むブロックコポリマーの合成を制御することに関心がない。
更に、本出願人は、欧州特許第0749987号において、アルカリ金属アルコラートと混合された開始剤を用いた、非極性溶媒中での、特に−20℃におけるトルエン中での、メタ(アクリル)モノマーの連続重合を研究した。開始剤/アルコラート混合物及び重合されるべきモノマー(複数可)が、(共)重合反応器の上流に配置されたマイクロミキサーの中で、流量比を一定に保って、混合される。この文献に記載される連続重合のための方法は、メタ(アクリル)モノマーの重合反応の反応速度を制御することを可能にし、モノマーを非常に速く消費することにより、この反応は非常に速いので、二次反応の影響を減らすことを可能にする。この文献は、誘導自己組織化によるナノリソグラフィ用途のマスクとして使用されることが意図されたPS−b−PMMAブロックコポリマーに関心がなく、再現性を改善することを目指して、特にブロック間の比率及び各ブロックの分子量の点で、それらの合成を制御することにも関心がない。
PS−b−PMMAブロックコポリマーは、良好な解像度を提供するナノリソグラフィ用のマスクを作製することを可能にするので、本出願人は、ナノドメインのモルフォロジー、特にそれらの形状、サイズ及び周期長、を制御できるように、それ故にそれらの再現性を改善するために、それらの合成を制御するための解決策を探した。
本発明は、従って、従来技術の課題のうちの少なくとも一つを克服することを目的とする。本発明は、誘導自己組織化によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして使用されることを意図された、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含む、例えばPS−b−PMMAの、ブロックコポリマーの、非プロトン性非極性溶媒中での合成を制御する方法を提案することを、特に目的としており、本方法は、ブロックコポリマーが意図されるマスクとしての用途のための正確な仕様に対応する形状、サイズ及び周期長を有するナノドメインを有するブロックコポリマーを、時間の経過にわたって再現性よく、かつ反復して得ることを可能にする。
本発明は、誘導自己組織化によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして使用されることを意図された、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含む、例えばPS−b−PMMAの、ブロックコポリマーに更に関し、PS及びPMMAなどの、非極性ブロックと極性ブロックの間の比率は、所望のモルフォロジーを有するナノドメインを得ることができるように制御される。
本発明はまた、誘導自己組織化によるナノリソグラフィの方法において、特性が制御された前記ブロックコポリマーの膜の使用を提案することを目的とする。
少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマーの合成を制御する方法であって、前記方法は、詳細には、ブロック間の比率及び各ブロックの分子量を制御することを可能にし、前記コポリマーは、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして使用されることを意図されたブロックコポリマーであり、前記制御は、非プロトン性非極性溶媒中での半連続アニオン重合によって達成され、
‐ マクロ開始剤の形で最初の非極性ブロックを合成するステップと、
‐ それを非プロトン性非極性溶媒中でアルカリ金属アルコラートと混合させることによって、予め合成された前記マクロ開始剤の溶液を調製するステップと、
‐ 非プロトン性非極性溶媒中で極性モノマーの溶液を調製するステップと、
‐ マクロ開始剤及び極性モノマーの予め調製された2種の溶液を、重合反応器に接続されたマイクロミキサーの中に、一定の流量比で注入するステップと、
‐ 得られたコポリマーを取り出すステップと、を含む方法が、
ナノドメインが、特に、形状、サイズ及び周期長の点で、制御された特性を有し、正確な仕様を満たす、PS−b−PMMAタイプの非極性−b−極性ブロックコポリマーを、再現性を上げて得ることを可能にし、その結果、ブロックコポリマーが、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして工業的に使用されることができるということが、驚くべきことに、発見された。
本発明は、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして使用されることを意図された、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマーに更に関し、前記ブロックコポリマーは、上記の制御方法により制御された方法で合成され、非極性ブロック/極性ブロックの重量比が、35/65〜60/40である場合に、薄層の形状であり、非極性ブロック/極性ブロックの重量比が、64/36〜75/25又は25/75〜36/64である場合に、円柱の形状である、ナノドメインを有する。
最後に、本発明は、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法におけるマスクとしての、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマーの膜の使用に関し、前記ブロックコポリマーの膜は、上記の制御方法により制御された方法で合成される。
本発明の他の特定の特徴及び利点が、添付の図面を参照して、例示的で非限定的な例として与えられる説明を読むと、明らかになるであろう。
使用されることのできる重合設備の一例のフローシートである。 図2Aは、従来の方法により合成された、幾つかのPS−b−PMMAブロックコポリマー中のPSブロックの分子量を示す曲線である。図2Bは、本発明による制御された方法で合成された、幾つかのPS−b−PMMAブロックコポリマー中のPSブロックの分子量を示す曲線である。
本明細書で用いられる「モノマー」という用語は、重合され得る分子に関する。
本明細書で用いられる「重合」という用語は、モノマー又はモノマーの混合物をポリマーに変換する方法に関する。
「コポリマーブロック」又は「ブロック」は、幾つかのタイプの又は同一のタイプの幾つかのモノマー単位を結合するポリマーを意味する。
「ブロックコポリマー」は、上記で定義された少なくとも2つのブロックを含むポリマーを意味し、2つのブロックは互いと異なり、混和性でなく、所定の温度と鎖長に対してナノドメインに分離するような相分離パラメータを有する。
上記で用いられる「混和性」という用語は、2つの化合物が完全に混合し、同質の相を形成することのできる能力として理解される。
Loで表される周期長は、異なる化学組成のドメインによって隔てられる、同じ化学組成の2つの隣接するドメインを隔てる最小距離を意味する。
明細書中で、ブロックの分子量について話す場合、それは、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定されるピーク分子量Mpである。
「極性」溶媒又はモノマー又はブロックは、δtot=δ+δ+δ<22.0MPaであるような、25℃で計算されたハンセン溶解度パラメータを有する溶媒、モノマー若しくはブロック又は混合物から選択された溶媒又はモノマー又はブロックを意味する。
種々の溶媒、又は溶媒の混合物の、溶媒和の能力とも呼ばれる、物理化学的溶解特性が、「Hansen Solubility Parameters:A user’s handbook」,Second Edition(2007)Boca Raton,Fla:CRC Press.ISBN978−0−8493−7248−3という著作でCharles Hansenによって提案された手法によって計算され得る。この手法によれば、「ハンセンパラメータ」δ,δ,δと呼ばれる3つのパラメータが、所定の分子に関する溶媒の挙動を予測するのに十分である。MPa0.5でのパラメータδは、分子間の分散力、すなわち、ファンデルワールスカのエネルギーを定量化する。MPa0.5でのパラメータδは、分子間の双極子相互作用のエネルギーを表す。最後に、MPa0.5でのパラメータδは、分子間の水素結合に由来するエネルギー、すなわち、水素結合により相互作用する能力を定量化する。3つのパラメータの平方の和が、ヒルデブラント溶解度パラメータ(δtot)の平方に対応する。
以下の表1は、溶媒、及び溶媒の混合物、並びに25℃に等しい温度について計算された、それらのハンセン溶解度パラメータの表である。
Figure 2016138246
Figure 2016138246
「非プロトン性」とは、重合において用いられる開始剤と反応することのできる水素を有しない溶媒を意味する。
非プロトン性非極性溶媒の例として、ベンゼン、トルエン、及びエチルベンゼンを挙げることができる。
極性非プロトン性溶媒の例として、テトラヒドロフラン、及びアニソールを挙げることができる。
本発明の原理は、非極性−b−極性タイプの、例えばPS−b−PMMAのブロックコポリマーの特性、及び特にナノドメインの形状、寸法及び周期長を制御して、それらを再現性よく合成し、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法におけるマスクとして使用できるようにすることからなる。
このために、ブロックコポリマーのアニオン合成が、非プロトン性非極性溶媒中で、より詳細にはトルエン中で、半連続法で実行される。最初の非極性ブロックの合成が、マクロ開始剤の形で、予め実行される。その後、極性ブロックが、連続法で合成される。
ブロックコポリマーの成分モノマー(数において少なくとも2つ)は、ビニルモノマー、ビニリデンモノマー、ジエンモノマー、オレフィンモノマー、アリルモノマー (メタ)アクリルモノマー又は環状モノマーから選択されるであろう。これらのモノマーは、より詳細には、スチレン又は置換スチレン、特にアルファ−メチルスチレン、シリル化スチレン、などの芳香族ビニルモノマー、メチル、エチル、ブチル、エチルヘキシル又はフェニルアクリレートなどの、アルキル、シクロアルキル又はアリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレートなどのエーテルアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアクリレート又はそれらの混合物などのアルコキシ−又はアリーロキシ−ポリアルキレングリコールアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート(ADAME)などのアミノアルキルアクリレート、フッ化アクリレート、シリル化アクリレート、アルキレングリコールリン酸アクリレートなどのリン含有アクリレート、グリシジルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、メタクリル酸メチル(MAM)などのアルキル、シクロアルキル、アルケニル又はアリルメタクリレート、ラウリル、シクロヘキシル、アリル、フェニル又はナフチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレートなどのエーテルアルキルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールメタクリレート又はそれらの混合物などのアルコキシ−又はアリーロキシ−ポリアルキレングリコールメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(MADAME)などのアミノアルキルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートなどのフッ化メタクリレート、3−メタクリロイルプロピルトリメチルシランなどのシリル化メタクリレート、アルキレングリコールリン酸メタクリレートなどのリン含有メタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリドンメタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリジノンメタクリレート、2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド又は置換アクリルアミド、4−アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、メタクリルアミド又は置換メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリルアミド−プロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)、グリシジル及びジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、無水マレイン酸、アルキル又はアルコキシ−若しくはアリーロキシポリアルキレングリコールマレアート又はヘミマレアート、ビニルピリジン、ビニルピロリジノン、メトキシポリ(エチレングリコール)ビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ジビニルエーテルなどの(アルコキシ)ポリ(アルキレングリコール)ビニルエーテル又はジビニルエーテル、などのアクリルモノマー、エチレン、ブテン、ヘキセン及び1−オクテンなどを挙げることができるオレフィンモノマー、ブタジエン、イソプレン及びフッ化オレフィンモノマーを含むジエンモノマー、並びにフッ化ビニリデン、ラクトン、ラクチド、グリコリド、環状カーボネイト、シロキサンなどを挙げることができるビニリデンモノマーから、必要なら、アニオン重合の方法と調和するように保護され、単独で又は少なくとも2つの上記モノマーと混合されて、選択される。
「非極性モノマー」は、より詳細には、ビニルモノマー、ビニリデンモノマー、ジエンモノマー、オレフィンモノマー、アリルモノマーを意味する。これらのモノマーは、より詳細には、スチレン又は置換スチレン、特にアルファ−メチルスチレン、又はシリル化スチレン、などの芳香族ビニルモノマー、エチレン、ブテン、ヘキセン及び1−オクテンなどを挙げることができるオレフィンモノマー、ブタジエン、イソプレン及びフッ化オレフィンモノマーを含むジエンモノマー、並びにフッ化ビニリデンなどを挙げることができるビニリデンモノマーから選択される。
「極性モノマー」は、より詳細には、メチル、エチル、ブチル、エチルヘキシル又はフェニルアクリレートなどの、アルキル、シクロアルキル又はアリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレートなどのエーテルアルキルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールアクリレート又はそれらの混合物などのアルコキシ−、又はアリーロキシ−ポリアルキレングリコールアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート(ADAME)などのアミノアルキルアクリレート、フッ化アクリレート、シリル化アクリレート、アルキレングリコールリン酸アクリレートなどのリン含有アクリレート、グリシジルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、メタクリル酸メチル(MAM)などのアルキル、シクロアルキル、アルケニル又はアリルメタクリレート、ラウリル、シクロヘキシル、アリル、フェニル又はナフチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレートなどのエーテルアルキルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールメタクリレート又はそれらの混合物などのアルコキシ−又はアリーロキシ−ポリアルキレングリコールメタクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(MADAME)などのアミノアルキルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートなどのフッ化メタクリレート、3−メタクリロイルプロピルトリメチルシランなどのシリル化メタクリレート、アルキレングリコールリン酸メタクリレートなどのリン含有メタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリドンメタクリレート、ヒドロキシエチルイミダゾリジノンメタクリレート、2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド又は置換アクリルアミド、4−アクリロイルモルホリン、N−メチロールアクリルアミド、メタクリルアミド又は置換メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリルアミド−プロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)、グリシジルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、無水マレイン酸、アルキル又はアルコキシ−若しくはアリーロキシポリアルキレングリコールマレアート又はヘミマレアート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニルピロリジノン、メトキシポリ(エチレングリコール)ビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ジビニルエーテルなどの(アルコキシ)ポリ(アルキレングリコール)ビニルエーテル又はジビニルエーテル、などのアクリルモノマー、エチレン、ブテン、ヘキセン及び1−オクテンなどを挙げることができるオレフィンモノマー、ブタジエン、イソプレン及びフッ化オレフィンモノマーを含むジエンモノマー、並びにフッ化ビニリデン、ラクトン、ラクチド、グリコリド、環状カーボネイト、シロキサンなどを挙げることができるビニリデンモノマーを意味し、必要なら、アニオン重合の方法と調和するように保護され、単独で又は少なくとも2つの上記モノマーと混合される。
好ましくは、コポリマーの成分モノマーは、スチレンモノマー又は(メタ)アクリルモノマー又はビニルピリジンモノマーから選択され、より詳細には、スチレン及びメタクリル酸メチルであろう。
PS−b−PMMAの代表的だが唯一ではない事例において、マクロ開始剤の形で最初のPSブロックを合成するために、ポリスチリルリチウムが、スチレン及びn−ブチルリチウムから始まって作られる。カルボニル基に作用することなく、MAM(メタクリル酸メチル)モノマーの重合を開始することができるように、ポリスチリルリチウムの反応度を低下させるため、好ましくは、DPE(1,1−ジフェニルエチレン)ユニットが用いられる。このようにして合成されたマクロ開始剤が、PS−DPEL(ポリスチレン−ジフェニルエチルリチウム)である。
ポリスチリルリチウム鎖端にDPEの少なくとも1当量があることを確実にするように、ポリスチリルリチウム1当量に対してDPEを1当量より多く用いることが好ましい。従って、少量の残余のスチレンが、DPEと反応し、PS鎖端にスチレン−DPE−スチレン−DPEセグメントを形成し、MAMモノマーを反応開始させることがあり得る。それ故、合成の終わりに、PS−b−PMMAブロックコポリマーは、鎖の中に1〜3DPEユニットを有し得る。
低温(<−70℃)における、THFなどの極性溶媒中で、リチウム化PS−ジフェニルエチルリチウム(PS−DPEL)錯体が分離され、100%に近いMAMモノマーの反応開始の効率及び制御された分散度を可能にする。
しかしながら、0℃におけるトルエンなどの非極性溶媒中で、MAMモノマーの反応開始の効率は、80%に低下する。反応開始のこの低い効率は、「不活性な」PS、すなわち共重合に用いられず、PS−b−PMMAブロックコポリマーを含む溶液の中で最後に取り出されるPSが現れることを意味する。更に、副反応が起こるため、特に、最後から三番目のモノマー単位に対するカルボニル基の攻撃により、分散度が上昇する。反応開始のこの問題を克服するため、アルカリ金属アルコラートが用いられる。このアルコラートは、PS−ジフェニルエチルリチウムのマクロ開始剤錯体を溶媒和させることを可能にし、これは、反応開始の効率を上昇させ、立体障害の供給により副反応を減少させる効果を有する。
従って、予め合成されたPS−DPELマクロ開始剤錯体が、0℃未満の温度においてトルエン中でアルカリ金属アルコラート、好ましくはリチウムメトキシエタノラート、と混合される。リチウムメトキシエタノラート/非極性マクロ開始剤(PS−DPEL)のモル比は、1〜10であり、好ましくは、6に等しい。
分散度と副反応を減少させるために、その後、PMMAブロックが、このアルコラートの存在下で0℃未満の温度においてトルエン溶媒中で合成される。好ましくは、重合反応器の上流に配置されたマイクロミキサーが、MAMとマクロ開始剤を非常にすばやく結び付けて、それ故、副反応とPMMAブロックの分散度を更に減少させることを可能にする。
0℃未満の温度においてトルエン中で予め調製されたマクロ開始剤/アルコラート及び0℃未満の温度においてトルエン中で予め調製されたメタクリル酸メチルの2つの溶液が、一定の流量比でマイクロミキサーの中に注入される。混合物は、その結果生ずる流量でマイクロミキサーを出て、重合反応器に進む。
マイクロミキサーからの混合物の中のマクロ開始剤の濃度は、通常、95〜5であり、極性モノマー(メタクリル酸メチル)の濃度は、5〜95である。好ましくは、マイクロミキサーからの混合物の中のマクロ開始剤の濃度は、95〜50であり、更に好ましくは、85〜50であり、極性モノマー(メタクリル酸メチル)の濃度は、好ましくは、5〜50であり、更に好ましくは、15〜50である。
更に、アルコラートの使用は、−70℃未満の低温でTHF中において合成されたPMMAのシンジオタクティシティーに匹敵するシンジオタクティシティーを有するPMMAブロックを得ることを可能にする。実際、PMMAブロックでは、プロトンNMRによって測定されたシンジオタクチックトライアドの度合いが、70〜80%である。
最後に、ひとたびMAMモノマーの全てが反応すると、副反応が優勢となる。得られたPS−b−PMMAブロックコポリマーは、最後から三番目のMAMモノマー単位に対するカルボニル基の攻撃により、PMMA鎖の成長が止められる。MAMの重合反応の発熱効果により、反応混合物の温度が上昇するので、この反応は、ますます促進される。
上記方法により制御された方法で合成されたPS−b−PMMAブロックコポリマーが、コポリマーの特定の組成に応じて、特に、PSの非極性ブロックとPMMAの極性ブロックの間の比率に応じて、円柱又は薄層の形状のナノドメインを有する薄膜へと自己組織化するということを、応用段階において、出願人は見出した。
実際、従来法で低温(<−70℃)におけるTHF中でアニオン反応によって合成されたPS−b−PMMAコポリマーは、50/50に近いPS/PMMAの組成に対して薄層の形状で自己組織化し、70/30のオーダの組成に対してPMMAの円柱の形状で自己組織化する一方で、−20℃におけるトルエン中で制御された方法で合成されたブロックコポリマーの場合、35/65〜60/40のPS/PMMAの重量比に対して薄層を得、64/36〜75/25の値の範囲のPS/PMMAの重量比に対してPMMAの円柱を得ることが可能になるということを、出願人は見出した。
以下の実施例は、本発明の範囲を非網羅的に示す。
実施例1:PS−b−PMMAの制御された合成
使用される重合設備が、図1に概略的に示される。マクロ開始系の溶液が容器C1の中に調製され、モノマーの溶液が容器C2の中に調製される。容器C2からの流れが、交換器に送られ、最初の重合温度に調節される。その後、2つの流れが、欧州特許第0749987号に記載されているように、この例ではマイクロミキサーであるミキサーMに送られ、その後、通常の管形反応器である重合反応器Rに送られる。生成物は、容器C3の中に受け取られ、その後、容器C4へ移され、そこで沈殿させられる。
容器C1の中で、欧州特許第0749987号及び欧州特許第0524054号に記載されているように、9.8×10−2モルのポリ(スチリル)CHC(PH)Liにおけるモル比1/6のポリ(スチリル)CHC(PH)Li/CHOCHCHOLiのマクロ開始剤系の溶液が、45℃におけるトルエン中で21.1wt%で調製される。
容器C2の中で、トルエン中で9wt%の、モレキュラーシーブを通過したMAMの溶液が、−15℃で貯蔵される。
目標とする最終的なコポリマーの濃度は、16.6wt%である。容器C1が、−20℃に冷却され、マクロ開始剤系の溶液の流れが、60kg/hに設定される。容器C2からのMAMの溶液の流れが交換器に送られ、温度がそこで−20℃に下げられ、MAMの溶液の流が、34.8kg/hに設定される。その後、2つの流れは、任意のミキサーの中で混合され、その後、容器C3の中で取り出され、そこで、コポリマーは、メタノールの溶液を加えることにより、完全に不活性化される。
固体の比率を測定することによって決定される転化率は、99%を超える。
反応開始がまだ十分に有効でない場合に起こり得るが、PSホモポリマーの濃度が高すぎる場合、追加のステップは、予め合成されたPS−b−PMMAブロックコポリマーを精製することからなる。このために、容器C3の内容物が、撹拌とともに容器C4の中に滴状に沈殿される。容器は、シクロヘキサン/ヘプタンの体積比80/20の混合物を含み、容器C3の内容物とC4の内容物の間の体積比は、1/7である。C3からの溶液の追加が終わると、撹拌が止められ、ブロックコポリマーが沈殿する。その後、それは、浮遊物の除去と濾過により回収される。シクロヘキサン/ヘプタンの比は、混合物中のホモポリマーの量を調整することを可能にする。PSホモポリマーをほんのわずかしか含まないポリマーの混合物が、沈殿された部分の中に得られる。
乾燥後に、ブロックコポリマーの特徴は、以下の通りである。
Mn=61.4kg/mol
Mw/Mn=1.09
重量比PS/PMMA=66.3/33.7
測定は、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)によって行われる。このために、ポリマーは、BHT(2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール)で安定化されたTHFの中に1g/lで溶かされる。単分散ポリスチレンを基準に較正が行われる。屈折率と254nmのUVによる2重検出が、コポリマー中のポリスチレンのパーセンテージを決定することを可能にする。スチレンの芳香環プロトン(5)とPMMAのメトキシプロトン(3)を積分することによって、コポリマーの正確な組成が、Bruker400機器の1H NMRにより決定される。
実施例2:制御の図
図2Aと図2Bは、それぞれ、−78℃においてTHF中で従来方法によって合成されたPS−b−PMMAブロックコポリマー及び−20℃においてトルエン中で制御された方法で合成されたPS−b−PMMAブロックコポリマーにおけるPSブロックの分子量を示す。−20℃におけるトルエン溶媒中での合成が、種々のブロックの合成のより良い制御及びそれ故にブロックコポリマーのより良い再現性をもたらし、その結果、この制御された合成が、そのようなコポリマーの合成をDSA用途におけるマスクとしての使用のために考慮することを可能にするということを証明するために、これらの2つの方法に従って、幾つかのコポリマーが合成された。
合成され比較されたコポリマーは、ナノドメインが、35nmに等しい周期長(periode)Lの円柱状モルフォロジーを有するコポリマーである。
合成された各コポリマーのPSブロックの、ピークでの分子量Mpが、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)によって測定された。
図2Aは、従来の合成に従って得られた各コポリマーについて決定されたPSブロックの分子量を示す。図2Bは、−20℃におけるトルエン中での制御された合成に従って得られた各コポリマーについて決定されたPSブロックの分子量を示す。
値σは、測定値の標準偏差を表す。
−78℃におけるTHF中において従来法で合成されたPS−b−PMMAのコポリマーは、PSの平均分子量が39.6kg/molであり、標準偏差が7.4である。
−20℃におけるトルエン中で制御された方法で合成されたPS−b−PMMAのコポリマーは、PSの平均分子量が38.8kg/molであり、標準偏差が2である。
標準偏差は、従来の方法に従って合成されたコポリマーの場合に、より大きいということが、これらの数字からわかる。その結果、−20℃におけるトルエン溶媒中の合成が、得られたコポリマーのより良い制御と、それらの特性のより良い制御をもたらす。それ故、それらは、再現性よく合成されることができ、DSA用途において工業的に用いることができる。

Claims (10)

  1. 少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマーの合成を制御する方法であって、前記方法は、詳細には、ブロック間の比率及び各ブロックの分子量を制御することを可能にし、前記コポリマーは、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして使用されることを意図されたブロックコポリマーであり、前記制御は、非プロトン性非極性溶媒中での半連続アニオン重合によって達成され、
    マクロ開始剤の形で最初の非極性ブロックを合成するステップと、
    非プロトン性非極性溶媒中でアルカリ金属アルコラートと混合させることによって、予め合成された前記マクロ開始剤の溶液を調製するステップと、
    非プロトン性非極性溶媒中で極性モノマーの溶液を調製するステップと、
    マクロ開始剤及び極性モノマーの予め調製された2種の溶液を、重合反応器に接続されたマイクロミキサーの中に一定の流量比で注入するステップと、
    得られたコポリマーを取り出すステップと、
    を含む方法。
  2. コポリマーの構成モノマーが、スチレンモノマー又は(メタ)アクリルモノマー又はビニルピリジンモノマーから選択され、より詳細には、スチレン及びメタクリル酸メチルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 重合開始剤が、n−ブチルリチウムであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 単一の重合溶媒が、トルエン又はエチルベンゼンであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. アルカリ金属アルコラートが、リチウムメトキシエタノラートであること、及びリチウムメトキシエタノラート/非極性マクロ開始剤のモル比が、1〜10であり、好ましくは、6に等しいことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. マイクロミキサーからの混合物の中の非極性マクロ開始剤の濃度が、95〜5、好ましくは、95〜50、更に好ましくは、85〜50であり、極性モノマーの濃度が、5〜95、好ましくは、5〜50、更に好ましくは、15〜50であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ブロックコポリマーが、PS−b−PMMAコポリマーであり、最初の非極性ブロックが、PS−ジフェニルエチルリチウム(PS−DPEL)のマクロ開始剤の形であること、及び前記PS−DPELのマクロ開始剤の調製ステップにおいて、1当量より多いジフェニルエチレン(DPE)が、1当量のポリスチリルリチウムに対して用いられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 得られたPS−b−PMMAブロックコポリマーの精製の追加ステップが、得られた前記ブロックコポリマーを含有するメタノールの溶液を、シクロヘキサン/ヘプタンの体積比80/20の混合物を含有する溶液の中へ滴下により沈殿させ、その後、浮遊物の除去と濾過により精製されたブロックコポリマーを回収することによって、実施されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法においてマスクとして使用されることを意図された、少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマーであって、前記ブロックコポリマーが、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御方法によって制御される方法で合成されるPS−b−PMMAブロックコポリマーであり、PS/PMMAの重量比が35/65〜60/40である場合に、薄層の形状であり、PS/PMMAの重量比が64/36〜75/25である場合に、円柱の形状であるナノドメインを有する、ブロックコポリマー。
  10. 少なくとも一つの非極性ブロックと少なくとも一つの極性ブロックを含む少なくとも2つのブロックを含むブロックコポリマーの膜の、誘導自己組織化(DSA)によるナノリソグラフィの方法におけるマスクとしての使用であって、前記ブロックコポリマーの膜が、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御方法によって制御される方法で合成される、使用。
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