JP2016137805A - 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車 - Google Patents

四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車 Download PDF

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Abstract

【課題】四輪駆動車において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができるようにする。【解決手段】エンジン14の出力トルクを前輪12Fと後輪12Rに伝達するトルク伝達手段と、後輪12Rに配分するトルクを調整するカップリング28とを有する四輪駆動車10に、全筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる異音抑制手段34が備えられ、異音抑制手段34は、減筒運転モードでは、第1運転領域よりも高エンジン回転数側の減筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる。【選択図】図1

Description

本発明は、全筒運転モードと減筒運転モードとを切換可能に構成されたエンジンを有する四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車に関する。
四輪駆動車として、エンジンと変速機と前輪用差動装置とによって構成されると共に車体前部に搭載されて主駆動輪である左右の前輪を駆動するパワーユニットに後輪駆動用のトランスファが備えられ、該トランスファに車体前後方向に延びるプロペラシャフトが連結されると共にその後端部に後輪用差動装置が連結され、補助駆動輪としての左右の後輪も駆動可能に構成されたものが知られている。
前記四輪駆動車では、プロペラシャフト上に伝達トルクを可変できるカップリングが配設されることがあり、該カップリングを完全に締結することでエンジンの出力トルクが前輪と後輪に均等に伝達される四輪駆動状態になり、該カップリングを完全に解放することでエンジンの出力トルクが前輪のみに伝達される二輪駆動状態になり、該カップリングの完全締結と完全解放との中間では締結状態に応じて後輪に伝達されるトルクの配分が調整される。
また、前記トランスファは、軸心が車幅方向に延びる前輪用差動装置から車体前後方向に延びるプロペラシャフトに動力を伝達するために、互いに噛み合う一対の傘歯車、具体的には前輪用差動装置の軸心上に設けられた傘歯車とプロペラシャフトの軸心上に設けられた傘歯車が用いられる。
前記四輪駆動車では、前輪と後輪を駆動させる四輪駆動状態は、前輪のみを駆動させる二輪駆動状態に比して、後輪へのエンジンの出力トルクの配分に伴って駆動ロスが増加して燃費が悪化することから、通常は二輪駆動状態で走行し、必要時にのみ四輪駆動状態とすることが行われる。
しかしながら、エンジンの燃焼室における間欠的な爆発に起因してエンジンの出力トルクが変動し、このトルク変動が変速機及び前輪用差動装置を介してトランスファに伝達され、二輪駆動状態では、トランスファにおける傘歯車から後輪に至るプロペラシャフト及び後輪用差動装置等の駆動系が動力を伝達しない非動力伝達状態で回転することとなる。
そのため、エンジンのトルク変動の周波数によっては、捩り振動に対して所定の固有振動数を有する前記駆動系がエンジンのトルク変動に共振して該駆動系の振動が大きくなり、この振動に起因して前記一対の傘歯車間の歯打ち等による異音が発生して車室内の騒音を引き起こし得る。
図6は、基本的構造が対応する四輪駆動車と二輪駆動車のエンジンのトルク変動の周波数と駆動系の捩り振動に対する伝達特性との関係を示す図である。図6に示す四輪駆動車の捩り振動に対する伝達特性の波形(実線で示す波形)W1と二輪駆動車の捩り振動に対する伝達特性の波形(破線で示す波形)W2とは共に、エンジンの実用領域下(周波数f未満)の周波数で共振のピークP1、P2を有しているが、エンジンの実用領域(周波数f以上)の周波数では、四輪駆動車の波形W1は、二輪駆動車の波形W2には見られない共振のピークP3を有し、このピークP3による振動に起因して異音が発生し得る。
この四輪駆動車特有の前記駆動系の共振のピークP3に対しては、前記駆動系がエンジンのトルク変動に共振する運転領域で、前輪のみを駆動させる二輪駆動状態から該駆動系に負荷を与え、前記カップリングによる後輪へのトルク配分を増加させて後輪に所定のトルクを伝達することで、該駆動系の共振に起因した前記一対の傘歯車間の歯打ち等による異音発生を抑制することが考えられる。
四輪駆動車において、トランスファにおける傘歯車から後輪に至るプロペラシャフト及び後輪用差動装置等の駆動系がエンジンのトルク変動により共振することで発生する歯車間の歯打ちを抑制するものではないが、例えば特許文献1には、エンジンのノッキング発生領域で、ノッキングによる振動がトランスファから後輪用差動装置に伝達されて異音が発生することを抑制するために、後輪へのエンジンの出力トルクの配分を増加させることが開示されている。
特開2001−277881号公報
ところで、二輪駆動状態と四輪駆動状態とを切り換える四輪駆動車において、エンジンの燃費性能の向上を図るため、複数の気筒の全てを作動させる全筒運転モードと複数の気筒のうち一部の気筒のみを作動させる減筒運転モードとを切換可能に構成されたエンジンを備えたものが知られている。
かかる四輪駆動車において、エンジンの全筒運転モードと減筒運転モードとでは、エンジン回転数が同一回転数であってもエンジンのトルク変動の周波数が異なるため、トランスファにおける傘歯車から後輪に至るプロペラシャフト及び後輪用差動装置等の駆動系がエンジンのトルク変動に共振するときのエンジン回転数が異なることとなる。
例えば、四気筒エンジンにおいて二気筒を休止させる減筒運転モードでは、エンジンのトルク変動の周波数は、エンジン回転数が同一回転数である場合に全筒運転モードにおけるエンジンのトルク変動の周波数の二分の一となり、前記駆動系がエンジンのトルク変動に共振するときのエンジン回転数は、全筒運転モードで共振するときのエンジン回転数の2倍となる。
図7は、四輪駆動車の全筒運転モードと減筒運転モードのエンジン回転数と駆動系の変動トルクとの関係を示す図である。図7に示すように、四気筒エンジンを備えた四輪駆動車において、四気筒を作動させる全筒運転モードにおける前記駆動系の変動トルクの波形(実線で示す波形)W11は、エンジンの実用領域下(エンジン回転数N未満)のエンジン回転数では共振のピークP11、P12を有し、エンジンの実用領域(エンジン回転数N以上)のエンジン回転数では共振のピークP13を有し、二気筒を作動させる減筒運転モードにおける前記駆動系の変動トルクの波形(破線で示す波形)W12は、ピークP11、P12、P13のエンジン回転数の2倍となるエンジン回転数で共振のピークP21、P22、P23を有することとなる。
したがって、全筒運転モードにおいて前記駆動系がエンジンのトルク変動に共振する運転領域で、前記カップリングによる後輪への配分トルクを増加させることで、全筒運転モードにおいて異音の発生を抑制しても、減筒運転モードにおいて該駆動系がエンジンのトルク変動に共振する運転領域では異音が発生するおそれがある。
そこで、本発明は、全筒運転モードと減筒運転モードとが切換可能に構成されたエンジンを備えた四輪駆動車において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができるようにすることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、全筒運転モードと減筒運転モードとを切換可能に構成されたエンジンと、該エンジンの出力トルクを主駆動輪と補助駆動輪とに伝達するトルク伝達手段と、該トルク伝達手段に設けられ、前記エンジンの出力トルクのうち前記補助駆動輪に配分するトルクを調整するトルク配分調整手段と、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる異音抑制手段と、を有する四輪駆動車の制御装置であって、前記異音抑制手段は、前記エンジンの減筒運転モードでは、前記第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の四輪駆動車の制御装置において、前記第1運転領域は、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる所定の第1エンジン回転数と該第1エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数との間の運転領域であり、前記第2運転領域は、前記第1エンジン回転数と前記第2エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数との間の運転領域であり、前記異音抑制手段は、前記エンジンの減筒運転モードで前記第2運転領域における異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分が最大となるエンジン回転数未満の運転領域では、前記エンジンの減筒運転モードで異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分より前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の四輪駆動車の制御装置において、前記第1運転領域は、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる所定の第1エンジン回転数と該第1エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数との間の運転領域であり、前記第2運転領域は、前記第1エンジン回転数と前記第2エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数との間の運転領域であり、前記エンジンの減筒運転モードで前記第2運転領域における前記第1運転領域と重なる運転領域にある場合に、全筒運転モードへの移行要求があったときは、前記異音抑制手段によって前記エンジンの全筒運転モードにおける前記第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分に調整された後に全筒運転モードへの移行が行われることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3の何れか1項に記載の四輪駆動車の制御装置において、前記第1運転領域は、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる所定の第1エンジン回転数と該第1エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数との間の運転領域であり、前記第2運転領域は、前記第1エンジン回転数と前記第2エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数との間の運転領域であり、前記エンジンの全筒運転モードで前記第2運転領域における前記第1運転領域より高エンジン回転数側の運転領域にある場合に、減筒運転モードへの移行要求があったときは、前記異音抑制手段によって前記エンジンの減筒運転モードにおける前記第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分に調整された後に減筒運転モードへの移行が行われることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、全筒運転モードと減筒運転モードとを切換可能に構成されたエンジンと、該エンジンの出力トルクを主駆動輪と補助駆動輪とに伝達するトルク伝達手段と、該トルク伝達手段に設けられ、前記エンジンの出力トルクのうち前記補助駆動輪に配分するトルクを調整するトルク配分調整手段と、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる異音抑制手段と、を有する四輪駆動車であって、前記異音抑制手段は、前記エンジンの減筒運転モードでは、前記第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させることを特徴とする。
上記の構成により、本願の請求項1に記載の発明によれば、全筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる異音抑制手段が備えられ、該異音抑制手段は、減筒運転モードでは、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる。
これにより、全筒運転モード及び減筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分が増大されるので、全筒運転モードと減筒運転モードとが切換可能に構成されたエンジンを備えた四輪駆動車において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、異音抑制手段は、減筒運転モードで第2運転領域における異音の発生を抑制するように増大される補助駆動輪に対するトルク配分が最大となるエンジン回転数未満の運転領域では、減筒運転モードで異音の発生を抑制するように増大される補助駆動輪に対するトルク配分より補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる。これにより、減筒運転モードにおいて運転者によるアクセルペダルの踏込速度が大きく運転領域の変化や全筒運転モードへの切換が行われる場合に、異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分が増大される前にトルク伝達手段が異音発生状態となることを抑制することができ、異音の発生をより有効に抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、減筒運転モードで第2運転領域における第1運転領域と重なる運転領域にある場合に、全筒運転モードへの移行要求があったときは、全筒運転モードにおける第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される補助駆動輪に対するトルク配分に調整された後に全筒運転モードへの移行が行われることにより、補助駆動輪に対するトルク配分が増大される前にトルク伝達手段が異音発生状態となることを抑制することができ、異音の発生をより有効に抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、全筒運転モードで第2運転領域における第1運転領域より高エンジン回転数側の運転領域にある場合に、減筒運転モードへの移行要求があったときは、減筒運転モードにおける第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される補助駆動輪に対するトルク配分に調整された後に減筒運転モードへの移行が行われることにより、補助駆動輪に対するトルク配分が増大される前にトルク伝達手段が異音発生状態となることを抑制することができ、異音の発生をより有効に抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、全筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる異音抑制手段が備えられ、該異音抑制手段は、減筒運転モードでは、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる。
これにより、全筒運転モード及び減筒運転モードでトルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように補助駆動輪に対するトルク配分が増大されるので、全筒運転モードと減筒運転モードとが切換可能に構成されたエンジンを備えた四輪駆動車において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る四輪駆動車の概略構成図である。 前記四輪駆動車におけるエンジン回転数と駆動系の変動トルク及び後輪への配分トルクとの関係を示すグラフである。 前記四輪駆動車の制御を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る四輪駆動車におけるエンジン回転数と駆動系の変動トルク及び後輪への配分トルクとの関係を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る四輪駆動車におけるエンジン回転数と駆動系の変動トルク及び後輪への配分トルクとの関係を示すグラフである。 基本的構造が対応する四輪駆動車と二輪駆動車のエンジンのトルク変動の周波数と駆動系の捩り振動に対する伝達特性との関係を示す図である。 四輪駆動車の全筒運転モードと減筒運転モードのエンジン回転数と駆動系の変動トルクとの関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る四輪駆動車の概略構成図である。図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る四輪駆動車10は、駆動源としてのエンジン14と、エンジン14の出力トルクを前輪12Fと後輪12Rとに伝達するためのトランスミッション16とトランスミッション16からの駆動力を左右の前輪12Fに車軸18を介して伝達する前輪用差動装置20とを備えたトランスミッションケース17と、後輪12Rに伝達する駆動力を取り出すトランスファ22と、トランスファ22からの駆動力を左右の後輪12Rに車軸24を介して伝達する後輪用差動装置26とを有している。
エンジン14は、複数の気筒を有する多気筒エンジン、具体的には四気筒を有する四気筒エンジンであり、四気筒を作動させる全筒運転モードと二気筒を休止させて二気筒を作動させる減筒運転モードとを切換可能に構成されている。
トランスファ22と後輪用差動装置26とは、車体前後方向に延びるプロペラシャフト30及びカップリング28を介して連結されている。トランスファ22の出力軸がプロペラシャフト30の一端に連結され、プロペラシャフト30の他端がカップリング28の入力軸に連結され、該カップリング28の出力軸が後輪用差動装置26の入力軸に連結されている。
トランスファ22は、軸心が車幅方向に延びる前輪用差動装置20から車体前後方向に延びるプロペラシャフト30に動力を伝達するために、互いに噛み合う一対の傘歯車(不図示)、具体的には前輪用差動装置20の軸心上に設けられた傘歯車とプロペラシャフト30の軸心上に設けられた傘歯車が用いられる。
カップリング28は、電磁式等のカップリングが用いられ、エンジン14の出力トルクのうち後輪12Rに配分するトルクを調整するように構成されている。四輪駆動車10では、カップリング28によって前輪12Fと後輪12Rとのトルク配分が前輪:後輪=100:0〜50:50まで可変できるようになっている。
本実施形態では、前輪12Fが主駆動輪であり、後輪12Rが補助駆動輪であり、トランスミッション16、前輪用差動装置20、車軸18、トランスファ22、プロペラシャフト30、カップリング28、後輪用差動装置26及び車軸24によって、エンジン14の出力トルクを前輪12Fと後輪12Rとに伝達するトルク伝達手段が構成され、カップリング28によって、エンジン14の出力トルクのうち後輪12Rに配分するトルクを調整するトルク配分調整手段が構成されている。
四輪駆動車10には、運転者によるアクセルペダルの踏込量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ36と、エンジン14の回転数を検出するエンジン回転数センサ38と、エンジン14やカップリング28等の作動を制御する制御ユニット34とが備えられている。
制御ユニット34には、アクセル開度センサ36及びエンジン回転数センサ38からの信号等の各種情報が入力され、制御ユニット34は、これら各種情報に基づいてエンジン14やカップリング28等の作動を制御する。なお、制御ユニット34は、マイクロコンピュータを主要部として構成されている。
制御ユニット34には、エンジン回転数及びアクセル開度と運転モード、具体的には全筒運転モード及び減筒運転モードとの関係を示す運転モードマップが記憶されており、制御ユニット34は、運転モードマップを用いてエンジン回転数及びアクセル開度からエンジン14の全筒運転モードと減筒運転モードとを切り換えるように制御する。
制御ユニット34はまた、全筒運転モードで前記トルク伝達手段、具体的にはトランスファ22における前輪用差動装置20の軸心上に設けられた傘歯車から後輪12Rに至るプロペラシャフト30及び後輪用差動装置26等の駆動系が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させるように制御する。
制御ユニット34は、減筒運転モードでは、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段、具体的には前記駆動系が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させるように制御する。
図2は、前記四輪駆動車におけるエンジン回転数と駆動系の変動トルク及び後輪への配分トルクとの関係を示すグラフである。図2では、エンジン回転数を横軸にとり、トランスファ22における傘歯車から後輪12Rに至るプロペラシャフト30及び後輪用差動装置26等の駆動系の変動トルク及び後輪12Rへの配分トルクを縦軸にとり、全筒運転モードにおける前記駆動系の変動トルクの波形を実線Waで示し、減筒運転モードにおける前記駆動系の変動トルクの波形を破線Wbで示している。
図2に示すように、全筒運転モードの変動トルクの波形Waは、所定のエンジン回転数NaでピークPaを有し、減筒運転モードの変動トルクの波形Wbは、エンジン回転数Naより高エンジン回転側の所定のエンジン回転数NbでピークPbを有している。
なお、図2では、エンジン14の実用領域のエンジン回転数について示しており、変動トルクの波形Wa、Wbは、図7に示す変動トルクの波形W11、W12に対応し、ピークPa、Pbは、図7に示すピークP13、P23に対応する。エンジン14の実用領域とは、例えばアイドル回転数以上のエンジン回転数の領域をいうものとする。
制御ユニット34には、全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域として、変動トルクの波形WaのピークPaとなるエンジン回転数Naを含む所定の第1エンジン回転数N1と該第1エンジン回転数N1より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数N2との間の運転領域が設定されて記憶されている。
制御ユニット34にはまた、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域として、変動トルクの波形WbのピークPbとなるエンジン回転数Nbを含む第1エンジン回転数N1と第2エンジン回転数N2より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数N3との間の運転領域が設定されて記憶されている。
そして、制御ユニット34は、全筒運転モードで第1運転領域、すなわち第1エンジン回転数N1と第2エンジン回転数N2との間の運転領域にあるときに全筒運転モードにおける異音抑制制御を行う。具体的には、制御ユニット34は、異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、図2の実線L1で示すように、波形WaのピークPaの変動トルクを超える後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
制御ユニット34はまた、減筒運転モードで第2運転領域、すなわち第1エンジン回転数N1と第3エンジン回転数N3との間の運転領域にあるときに減筒運転モードにおける異音抑制制御を行う。具体的には、制御ユニット34は、異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、図2の破線L2で示すように、波形WbのピークPbの変動トルクを超える後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
制御ユニット34には、四輪駆動車10の前記駆動系の変動トルクの波形Wa、Wbが記憶されると共に、全筒運転モード及び減筒運転モードにおける異音抑制制御のためのエンジン回転数と後輪12Rへの配分トルクとの関係が設定されて記憶されている。
図3は、前記四輪駆動車の制御を示すフローチャートである。四輪駆動車10において前記トルク伝達手段で異音が発生することを抑制する異音抑制制御は、制御ユニット34によって実行される。図3に示すように、制御ユニット34には、先ず、四輪駆動車10に関係する構成により検出された信号、すなわちアクセル開度及びエンジン回転数等の各種信号が読み込まれる(ステップS1)。
次に、ステップS2において、全筒運転モードであるか否かが判定される。エンジン回転数及びアクセル開度と運転モードとの関係を示す運転モードマップを用いて、エンジン回転数及びアクセル開度からエンジン14が全筒運転モードであるか否かが判定される。
ステップS2での判定結果がイエス(YES)の場合、すなわち全筒運転モードであると判定される場合、全筒運転モードにおける異音抑制制御が行われ(ステップS3)、全筒運転モードで第1運転領域にあるときにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、全筒運転モードで前記波形WaのピークPaの変動トルクを超える後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
一方、ステップS2での判定結果がノー(NO)の場合、すなわち全筒運転モードではなく減筒運転モードであると判定される場合、減筒運転モードにおける異音抑制制御が行われ(ステップS4)、減筒運転モードで第2運転領域にあるときにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、減筒運転モードで前記波形WbのピークPbの変動トルクを超える後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
制御ユニット34はまた、運転モードマップを用いてエンジン回転数及びアクセル開度から全筒運転モードと減筒運転モードとを切り換えるようにエンジン14の作動を制御する。
なお、制御ユニット34によって、全筒運転モードで第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させると共に、減筒運転モードでは第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させる異音抑制手段が構成されている。
このように、本実施形態に係る四輪駆動車10では、全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる異音抑制手段34が備えられ、該異音抑制手段34は、減筒運転モードでは、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる。
これにより、全筒運転モード及び減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分が増大されるので、全筒運転モードと減筒運転モードとが切換可能に構成されたエンジン14を備えた四輪駆動車10において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態では、第2運転領域として、第1エンジン回転数N1と第3エンジン回転数N3との間の運転領域が設定されているが、第2エンジン回転数N2と第3エンジン回転数N3との間の運転領域や前記トルク伝達手段の変動トルクが所定値以上である運転領域に設定してもよく、エンジン回転数Nbを含む所定の運転領域に設定することが可能である。また、第1運転領域についても、エンジン回転数Naを含む所定の運転領域に設定することが可能である。
図4は、本発明の第2実施形態に係る四輪駆動車におけるエンジン回転数と駆動系の変動トルク及び後輪への配分トルクとの関係を示すグラフである。第2実施形態に係る四輪駆動車は、第1実施形態に係る四輪駆動車10と、全筒運転モードで第1運転領域及び減筒運転モードで第2運転領域にあるときの後輪12Rへの配分トルクが異なること以外は同様であるので、同様の構成については説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態においても、制御ユニット34は、全筒運転モードで第1運転領域、すなわち第1エンジン回転数N1と第2エンジン回転数N2との間の運転領域にあるときに全筒運転モードにおける異音抑制制御を行い、異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、図4の実線L11で示す後輪12Rへの配分トルクになるように制御する。
制御ユニット34は、第1エンジン回転数N1では後輪12Rへの配分トルクT2になるように制御し、第1エンジン回転数N1からエンジン回転数が高くなるにつれて後輪12Rへの配分トルクが高くなるように制御し、第1エンジン回転数N1と第2エンジン回転数N2との間の所定の第4エンジン回転数N4から第2エンジン回転数N2までは後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
制御ユニット34はまた、減筒運転モードで第2運転領域、すなわち第1エンジン回転数N1と第3エンジン回転数N3との間の運転領域にあるときに減筒運転モードにおける異音抑制制御を行い、異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、図4の破線L12で示す後輪12Rへの配分トルクになるように制御する。
制御ユニット34は、第1エンジン回転数N1では後輪12Rへの配分トルクT2になるように制御し、第1エンジン回転数N1からエンジン回転数が高くなるにつれて後輪12Rへの配分トルクが高くなるように制御し、第1エンジン回転数N1と第3エンジン回転数N3との間の所定の第5エンジン回転数N5から第3エンジン回転数N3までは後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
本実施形態においても、制御ユニット34によって、全筒運転モードであるか否かが判定され、全筒運転モードであると判定される場合、全筒運転モードにおける異音抑制制御が行われ、減筒運転モードであると判定される場合、減筒運転モードにおける異音抑制制御が行われる。また、制御ユニット34によって、運転モードマップを用いてエンジン回転数及びアクセル開度から全筒運転モードと減筒運転モードとを切り換えるようにエンジン14の作動が制御される。
このように、本実施形態に係る四輪駆動車10においても、全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる異音抑制手段34が備えられ、該異音抑制手段34は、減筒運転モードでは、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる。
これにより、全筒運転モード及び減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分が増大されるので、全筒運転モードと減筒運転モードとが切換可能に構成されたエンジン14を備えた四輪駆動車10において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係る四輪駆動車では、第1実施形態に係る四輪駆動車に比して、全筒運転モードで第1エンジン回転数N1から第4エンジン回転数N4までの運転領域における後輪12Rへの配分トルク及び減筒運転モードで第1エンジン回転数N1から第5エンジン回転数N5までの運転領域における後輪12Rへの配分トルクを低くすることができるので、燃費の悪化を抑制することができる。
また、本実施形態に係る制御ユニット34を、減筒運転モードで第2運転領域における第1運転領域と重なる運転領域、すなわち第1エンジン回転数N1と第2エンジン回転数N2との間の運転領域にある場合に、全筒運転モードへの移行要求があったときは、全筒運転モードにおける第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される後輪12Rに対するトルク配分に調整された後に、すなわち図4の実線L11で示す後輪12Rへの配分トルクに制御された後に全筒運転モードへの移行を行うようにすることも可能である。
かかる場合には、後輪12Rに対するトルク配分が増大される前に前記トルク伝達手段が異音発生状態となることを抑制することができ、異音の発生をより有効に抑制することができる。なお、全筒運転モードへの移行要求は、運転モードマップを用いてエンジン回転数及びアクセル開度から判定される。
また、本実施形態に係る制御ユニット34を、全筒運転モードで第2運転領域における第1運転領域より高エンジン回転数側の運転領域、すなわち第2エンジン回転数N2と第3エンジン回転数N3との間の運転領域にある場合に、減筒運転モードへの移行要求があったときは、減筒運転モードにおける第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される後輪12Rに対するトルク配分に調整された後に、すなわち図4の破線L12で示す後輪12Rへの配分トルクに制御された後に減筒運転モードへの移行を行うようにすることも可能である。
かかる場合には、後輪12Rに対するトルク配分が増大される前に前記トルク伝達手段が異音発生状態となることを抑制することができ、異音の発生をより有効に抑制することができる。なお、減筒運転モードへの移行要求は、運転モードマップを用いてエンジン回転数及びアクセル開度から判定される。
図5は、本発明の第3実施形態に係る四輪駆動車におけるエンジン回転数と駆動系の変動トルク及び後輪への配分トルクとの関係を示すグラフである。第3実施形態に係る四輪駆動車は、第2実施形態に係る四輪駆動車と、減筒運転モードで第2運転領域にあるときの後輪12Rへの配分トルクが異なること以外は同様であるので、同様の構成については説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態においても、制御ユニット34は、減筒運転モードで第2運転領域、すなわち第1エンジン回転数N1と第3エンジン回転数N3との間の運転領域にあるときに減筒運転モードにおける異音抑制制御を行い、異音の発生を抑制するようにカップリング28によって後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、図5の破線L22で示す後輪12Rへの配分トルクになるように制御する。
制御ユニット34は、第1エンジン回転数N1では後輪12Rへの配分トルクT2より高い配分トルクT3になるように制御し、第1エンジン回転数N1からエンジン回転数が高くなるにつれて後輪12Rへの配分トルクが高くなるように制御し、第5エンジン回転数N5から第3エンジン回転数N3までは後輪12Rへの配分トルクT1になるように制御する。
本実施形態では、第2運転領域における異音の発生を抑制するように増大される後輪12Rに対するトルク配分が最大となるエンジン回転数N5未満の運転領域では、減筒運転モードで異音の発生を抑制するように増大される後輪12Rに対するトルク配分より後輪12Rに対するトルク配分を増大させ、第1エンジン回転数N1から第5エンジン回転数N5までの運転領域では、図4の破線L12に対応する図5の二点鎖線L12で示す後輪12Rへの配分トルクより高い配分トルクになるように制御する。
本実施形態においても、制御ユニット34によって、全筒運転モードであるか否かが判定され、全筒運転モードであると判定される場合、全筒運転モードにおける異音抑制制御が行われ、減筒運転モードであると判定される場合、減筒運転モードにおける異音抑制制御が行われる。また、制御ユニット34によって、前記運転モードマップを用いてエンジン回転数及びアクセル開度から全筒運転モードと減筒運転モードとを切り換えるようにエンジン14の作動が制御される。
このように、本実施形態に係る四輪駆動車10においても、全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる異音抑制手段34が備えられ、該異音抑制手段34は、減筒運転モードでは、第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分を増大させる。
これにより、全筒運転モード及び減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分が増大されるので、全筒運転モードと減筒運転モードとが切換可能に構成されたエンジン14を備えた四輪駆動車10において、全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することができる。
また、異音抑制手段34は、減筒運転モードで第2運転領域における異音の発生を抑制するように増大される後輪12Rに対するトルク配分が最大となるエンジン回転数N5未満の運転領域では、減筒運転モードで異音の発生を抑制するように増大される後輪12Rに対するトルク配分より後輪12Rに対するトルク配分を増大させる。これにより、減筒運転モードにおいて運転者によるアクセルペダルの踏込速度が大きく運転領域の変化や全筒運転モードへの切換が行われる場合に、異音の発生を抑制するように後輪12Rに対するトルク配分が増大される前に前記トルク伝達手段が異音発生状態となることを抑制することができ、異音の発生をより有効に抑制することができる。
なお、本実施形態では、前輪12Fを主駆動輪とし、後輪12Rを補助駆動輪とした四輪駆動車について説明しているが、後輪12Rを主駆動輪とし、前輪12Fを補助駆動輪とした四輪駆動車についても同様に適用することができる。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能である。
以上のように、本発明によれば、四輪駆動車において全筒運転モードで異音の発生を抑制すると共に減筒運転モードで異音の発生を抑制することが可能となるから、この種の車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
10 四輪駆動車
12F 前輪
12R 後輪
14 エンジン
16 トランスミッション
18、24 車軸
20 前輪用差動装置
22 トランスファ
26 後輪用差動装置
28 カップリング
30 プロペラシャフト
34 制御ユニット
36 アクセル開度センサ
38 エンジン回転数センサ

Claims (5)

  1. 全筒運転モードと減筒運転モードとを切換可能に構成されたエンジンと、該エンジンの出力トルクを主駆動輪と補助駆動輪とに伝達するトルク伝達手段と、該トルク伝達手段に設けられ、前記エンジンの出力トルクのうち前記補助駆動輪に配分するトルクを調整するトルク配分調整手段と、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる異音抑制手段と、を有する四輪駆動車の制御装置であって、
    前記異音抑制手段は、前記エンジンの減筒運転モードでは、前記第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる、
    ことを特徴とする四輪駆動車の制御装置。
  2. 前記第1運転領域は、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる所定の第1エンジン回転数と該第1エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数との間の運転領域であり、
    前記第2運転領域は、前記第1エンジン回転数と前記第2エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数との間の運転領域であり、
    前記異音抑制手段は、前記エンジンの減筒運転モードで前記第2運転領域における異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分が最大となるエンジン回転数未満の運転領域では、前記エンジンの減筒運転モードで異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分より前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車の制御装置。
  3. 前記第1運転領域は、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる所定の第1エンジン回転数と該第1エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数との間の運転領域であり、
    前記第2運転領域は、前記第1エンジン回転数と前記第2エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数との間の運転領域であり、
    前記エンジンの減筒運転モードで前記第2運転領域における前記第1運転領域と重なる運転領域にある場合に、全筒運転モードへの移行要求があったときは、前記異音抑制手段によって前記エンジンの全筒運転モードにおける前記第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分に調整された後に全筒運転モードへの移行が行われる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の四輪駆動車の制御装置。
  4. 前記第1運転領域は、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる所定の第1エンジン回転数と該第1エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第2エンジン回転数との間の運転領域であり、
    前記第2運転領域は、前記第1エンジン回転数と前記第2エンジン回転数より高エンジン回転数側の所定の第3エンジン回転数との間の運転領域であり、
    前記エンジンの全筒運転モードで前記第2運転領域における前記第1運転領域より高エンジン回転数側の運転領域にある場合に、減筒運転モードへの移行要求があったときは、前記異音抑制手段によって前記エンジンの減筒運転モードにおける前記第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように増大される前記補助駆動輪に対するトルク配分に調整された後に減筒運転モードへの移行が行われる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の四輪駆動車の制御装置。
  5. 全筒運転モードと減筒運転モードとを切換可能に構成されたエンジンと、該エンジンの出力トルクを主駆動輪と補助駆動輪とに伝達するトルク伝達手段と、該トルク伝達手段に設けられ、前記エンジンの出力トルクのうち前記補助駆動輪に配分するトルクを調整するトルク配分調整手段と、前記エンジンの全筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる第1運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる異音抑制手段と、を有する四輪駆動車であって、
    前記異音抑制手段は、前記エンジンの減筒運転モードでは、前記第1運転領域より高エンジン回転数側の減筒運転モードで前記トルク伝達手段が異音発生状態となる運転領域を含む第2運転領域にあるときに異音の発生を抑制するように前記トルク配分調整手段によって前記補助駆動輪に対するトルク配分を増大させる、
    ことを特徴とする四輪駆動車。
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